JPH11203723A - ディスク状記録媒体用基板及びディスク装置 - Google Patents

ディスク状記録媒体用基板及びディスク装置

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JPH11203723A
JPH11203723A JP10001798A JP179898A JPH11203723A JP H11203723 A JPH11203723 A JP H11203723A JP 10001798 A JP10001798 A JP 10001798A JP 179898 A JP179898 A JP 179898A JP H11203723 A JPH11203723 A JP H11203723A
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JP
Japan
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disk
recording medium
shaped recording
substrate
optical
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JP10001798A
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English (en)
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Takeshi Sasa
剛 佐々
Yoshinari Kawashima
良成 川島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浮上型光学ヘッドと衝突することがなく、高
密度で信頼性の高いディスク状記録媒体を得ることがで
きるディスク状記録媒体用基板及びこのディスク状記録
媒体用基板を用いたディスク状記録媒体に対して記録及
び/又は再生を行うディスク装置を提供する。 【解決手段】 浮上型光学ヘッドにより情報信号の書き
込み又は読み取りが行われるディスク状記録媒体に用い
られるディスク状記録媒体用基板において、少なくとも
信号が記録される領域には、波長が浮上型光学ヘッドの
走行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が使用されるレ
ーザビームの波長の1/4以上となるうねりが形成され
ないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を使用して記録
及び/又は再生が行われるディスク状記録媒体に用いら
れるディスク状記録媒体用基板及びこのディスク状記録
媒体用基板を用いたディスク状記録媒体に対して記録及
び/又は再生を行うディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、再生専用光ディスク、光磁気
ディスク、相変化型光ディスク等のように、光を用いて
情報信号の書き込みや読み取りが行われるディスク状記
録媒体が普及している。
【0003】これらのディスク状記録媒体に対して情報
信号の記録及び/又は再生を行うディスク装置は、例え
ば再生時においては、半導体レーザからレーザビームを
出射して、このレーザビームを光学系を用いて絞り込
み、装着されたディスク状記録媒体の信号記録面上に焦
点を合わせて照射し、その反射光を検出することによ
り、ディスク状記録媒体に記録された情報信号を読み取
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
光を用いてディスク状記録媒体に対して情報信号の書き
込みや読み出しを行うシステムが普及する中で、このシ
ステムに用いられるディスク状記録媒体は、記録密度の
向上と信頼性の向上とが求められている。
【0005】しかしながら、このようなシステムにおい
ては、記録密度の向上を図るべく、光学ヘッドとしてデ
ィスク状記録媒体上を僅かな浮上量で浮上する浮上型光
学ヘッドを採用した場合に、光学ヘッドとディスク状記
録媒体とが衝突してしまう可能性があり、このような光
学ヘッドとディスク状記録媒体との衝突がディスク状記
録媒体の信頼性を損う大きな要因となっていた。
【0006】そこで、本発明は、高密度で信頼性の高い
ディスク状記録媒体を得ることができるディスク状記録
媒体用基板及びこのディスク状記録媒体用基板を用いた
ディスク状記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う
ディスク装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディスク状
記録媒体用基板は、上述した課題を解決すべく創案され
たものであって、ディスク状記録媒体上を浮上しながら
光源からの光を集束して上記ディスク状記録媒体に照射
する浮上型光学ヘッドにより情報信号の書き込み又は読
み取りが行われるディスク状記録媒体に用いられるディ
スク状記録媒体用基板において、少なくとも信号が記録
される領域には、波長が上記浮上型光学ヘッドの走行方
向の長さ以下で、且つ、最大振幅が上記光の波長の1/
4以上となるうねりが形成されていないことを特徴とす
るものである。
【0008】ディスク状記録媒体は、このディスク状記
録媒体用基板を基板として用いることにより、少なくと
も信号が記録される領域を、波長が浮上型光学ヘッドの
走行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が使用する光の
波長の1/4以上となるうねりのない平滑な平面とする
ことができ、浮上型光学ヘッドを僅かな浮上量で浮上さ
せた場合であっても、浮上型光学ヘッドとの衝突が回避
され、信頼性の向上及び高密度記録が可能となる。
【0009】特に、近年、ニアフィールド記録と呼ばれ
る記録再生方式を用いて、レーザビームのスポット径を
小さくし、ディスク状記録媒体の高密度記録化を図るよ
うにしたシステムが提案されている。
【0010】このニアフィールド記録は、レーザビーム
が屈折率nの高いレンズを透過したときに、このレンズ
から極めて近接した領域において得られる、スポットが
1/nに絞られた漏れ光を利用して記録再生を行うもの
である。このとき、記録再生を行うために必要な出力を
もつ漏れ光が得られるのは、レンズからの距離がλ/4
程度までの領域である。
【0011】したがって、例えばディスク状記録媒体に
対して記録及び/又は再生を行うために使用される光の
波長λが約659nmである場合、ニアフィールド記録
により高密度記録を図るためには、浮上型光学ヘッドを
ディスク状記録媒体の信号記録面から約165nm(λ
/4)以内の浮上量で浮上させて、記録及び/又は再生
を行う必要がある。
【0012】このとき、ディスク状記録媒体の信号が記
録される領域に浮上型光学ヘッドの走行方向の長さより
も波長が短いうねりが存在すると、浮上型光学ヘッドは
このうねりに追従できない。そして、このうねりの最大
振幅が約165nm(λ/4)以上であると、浮上型光
学ヘッドとディスク状記録媒体とが衝突し、浮上型光学
ヘッドの損傷あるいはディスク状記録媒体自体の損傷を
招いてしまう場合がある。
【0013】浮上型光学ヘッドの走行方向の長さよりも
波長が短く、最大振幅が約165nm以上のうねりが形
成されたディスク状記録媒体の信号が記録される領域
を、任意の方向に4000μmに亘って走査して得たデ
ィスク状記録媒体表面の様子を図1に示す。なお、図1
において、縦軸はディスク状記録媒体の基準面を0とし
たときの、ディスク状記録媒体表面の基準面からの距離
を示し、横軸は走査した位置を示している。
【0014】また、図1において、ディスク状記録媒体
の実際の表面は実線で表しており、このディスク状記録
媒体の平均面を仮想線(一点鎖線)で表している。実線
で表されたディスク状記録媒体表面の微細な凹凸は、デ
ィスク状記録媒体表面に予め形成されたサーボパターン
である。
【0015】また、浮上型光学ヘッドを図1中に波線で
示している。なお、この浮上型光学ヘッドの走行方向の
長さは、約2mmとされている。
【0016】このディスク状記録媒体には、図1に示す
ように、半径方向の位置が3000〜4000μmの領
域において、最大振幅が165nm以上であるうねりが
形成されている。そして、このうねりは、波長が浮上型
光学ヘッドの走行方向の長さよりも短い。したがって、
浮上型光学ヘッドは、このうねりに追従することができ
ずに衝突してしまうことになる。
【0017】本発明に係るディスク状記録媒体用基板を
用いたディスク状記録媒体は、少なくとも信号が記録さ
れる領域が、波長が浮上型光学ヘッドの走行方向の長さ
以下で、且つ、最大振幅が光の波長の1/4以上となる
うねりのない平滑な平面とされるので、このニアフィー
ルド記録により記録及び/又は再生を行うようにしても
光学ヘッドとの衝突が回避され、信頼性を損なうことな
く記録密度を大幅に向上させることができる。
【0018】また、本発明に係るディスク状記録媒体用
基板は、樹脂を射出成形することにより形成されている
ことが望ましい。
【0019】ディスク状記録媒体用樹脂基板は、樹脂を
射出成形して形成されることにより、ディスク表面にヘ
ッド位置決め情報やアドレス情報のための凹部が設けら
れたディスク状記録媒体やトラック間にグルーブを有す
るディスク状記録媒体用の基板として、精度良く且つ容
易に形成することができ、ハードディスク等で用いられ
ているアルミニウム基板に比べて生産性良く且つ低コス
トで製造することができる。
【0020】なお、この射出成形の際には、成形面に直
接転写パターンが形成された成形用金型を用いることが
望ましい。このように、成形面に直接転写パターンが形
成された成形用金型を用いて射出成形を行うことによ
り、振幅の大きなうねりの発生を抑制することができ
る。
【0021】また、本発明に係るディスク状記録媒体用
基板は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を射出成形するこ
とにより形成されていることが、より望ましい。
【0022】ディスク状記録媒体用基板の材料として、
例えばポリカーボネートやメチルメタクリレート等を用
いた場合、吸湿によりディスク状記録媒体用基板に大き
な変形を生じさせてしまうことがあり、光学ヘッドを近
接させて記録及び/又は再生を行うディスク状記録媒体
に用いる基板の材料としては必ずしも適当とはいえな
い。また、低吸湿性のプラスチック材料を用いた場合で
あっても、ポリメチルペンテンやポリスチレン等では、
結晶性を有するために、成形後にディスク状記録媒体用
基板に変形を生じさせてしまう場合があり、さらには耐
熱性が不十分である等の問題がある。
【0023】これに対して、ディスク状記録媒体用基板
の材料として、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を用いた場
合は、十分な耐熱性が得られ、吸湿や結晶性による変形
もほとんどなく、浮上型光学ヘッドを近接させて記録及
び/又は再生を行うディスク状記録媒体用の基板として
最適なディスク状記録媒体用基板が得られる。
【0024】また、本発明に係るディスク装置は、ディ
スク状記録媒体を回転駆動させるモータと、このモータ
により回転駆動されるディスク状記録媒体上を、使用す
る光の波長の1/4以内の浮上量で浮上して、このディ
スク状記録媒体に対して情報信号の書き込み又は読み取
りを行う浮上型光学ヘッドとを備え、上記ディスク状記
録媒体の少なくとも信号が記録される領域には、波長が
浮上型光学ヘッドの走行方向の長さ以下で、且つ、最大
振幅が上記光の波長の1/4以上となるうねりが形成さ
れていないことを特徴としている。
【0025】このディスク装置によれば、浮上型光学ヘ
ッドが、モータにより回転駆動されるディスク状記録媒
体上を使用される光の波長の1/4以内の浮上量で浮上
して、このディスク状記録媒体に対して情報信号の書き
込み又は読み出しを行う。
【0026】このとき、ディスク状記録媒体の少なくと
も信号が記録される領域には、波長が浮上型光学ヘッド
の走行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が上記光の波
長の1/4以上となるうねりが形成されていないので、
浮上型光学ヘッドとディスク状記録媒体との衝突が回避
され、信頼性の高い記録及び/又は再生を行うことがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0028】本発明に係るディスク状記録媒体用基板
(以下、ディスク基板という。)は、再生専用光ディス
ク、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等のように、
光を使用して記録及び/又は再生が行われるディスク状
記録媒体に用いられる基板であって、少なくともディス
ク状記録媒体の信号が記録される領域には、浮上型光学
ヘッドの走行方向の長さよりも波長が短く且つ最大振幅
が上記光の波長の1/4以上となるうねりが形成されて
いないことを特徴としている。
【0029】そして、このディスク基板は、特に、ニア
フィールド記録と呼ばれる、近接場の漏れ光を利用して
記録再生を行う方式により情報信号の書き込み又は読み
取りが行われるディスク状記録媒体の基板として好適で
ある。
【0030】ニアフィールド記録は、屈折率nの高いレ
ンズを有する光学ヘッドを、ディスク状記録媒体の信号
記録面に近接させて、このディスク状記録媒体の信号記
録面上にスポット径が1/nに絞られたレーザビームを
照射し、ディスク状記録媒体に情報信号を書き込み、又
はディスク状記録媒体から情報信号を読み取る方式であ
り、スポット径を小さくすることにより、高密度記録を
実現するものである。
【0031】このニアフィールド記録により、情報信号
の書き込み又は読み取りを行う場合、必要とされる出力
を得ることができるのは、光学ヘッドからの距離が使用
する光の波長の1/4以内の範囲である。
【0032】そこで、ニアフィールド記録により情報信
号の書き込み又は読み取りを行う場合は、光学ヘッド
を、ハードディスク装置等で採用される浮上型ヘッドの
技術を用いた浮上型光学ヘッドとして構成し、この浮上
型光学ヘッドをディスク状記録媒体の信号記録面から使
用する光の波長の1/4以内の高さで浮上させて、情報
信号の書き込み又は読み取りを行うようにしている。
【0033】本発明に係るディスク基板は、信号が記録
される領域に、浮上型光学ヘッドの走行方向の長さより
も波長が短く且つ最大振幅が上記光の波長の1/4以上
となるうねりが形成されていないので、ニアフィールド
記録により情報信号の書き込み又は読み取りを行うよう
にしても、浮上型光学ヘッドとの衝突が回避され、信頼
性が向上する。
【0034】以下、このディスク基板を樹脂を用いて成
形し、光磁気記録層を有する光磁気ディスクの基板とし
て用いて、浮上型光学ヘッドでニアフィールド記録によ
りこの光磁気ディスクに対して情報信号の書き込み又は
読み取りを行うようにした例について説明する。
【0035】光磁気ディスク10は、例えば図2に示す
ように、ディスク基板11上に光磁気記録層12が形成
されている。
【0036】光磁気記録層12は、Al反射膜13と、
第1の誘電体膜14と、記録膜15と、第2の誘電体膜
16とが順次積層されてなる。
【0037】記録膜15は、光磁気効果を発揮する膜で
あり、その材料としては、例えば、希土類としてTb、
遷移金属としてFeを用いたTb−Feアモルファス系
の材料等が用いられる。
【0038】Al反射膜13は、光磁気記録層12の反
射率を向上させるためのものである。
【0039】また、第1及び第2の誘電体膜14,16
は、記録膜15の耐湿性の向上やディスク基板11の熱
変形を防止を図るとともに、記録膜15による光の吸収
を増大させるといった光学的な効率の向上を図るための
ものであり、その材料としては、例えば、ZnS−Si
2系の材料等が用いられる。
【0040】光磁気ディスク10は、ディスク基板11
上に、上述した光磁気記録層12を構成する各膜が、例
えばスパッタリング等により成膜されることにより製造
される。
【0041】なお、光磁気ディスク10は、光磁気記録
層12上に、光磁気記録層12を保護するための保護層
17や、浮上型光学ヘッドが光磁気ディスク10に接触
した際の衝撃を緩和するための、図示しない潤滑剤層が
形成されていることが望ましい。
【0042】保護層17は、例えばカーボンやSiO2
等がスパッタリング等により光磁気記録層12上に成膜
されることにより形成される。
【0043】また、潤滑剤層は、例えばパーフルオロポ
リエーテル等がスピンコート法等により保護層17上に
塗布されることにより形成される。
【0044】一方、浮上型光学ヘッド20は、図3に示
すように、半導体レーザから出射されるレーザビームを
集光するプリフォーカスレンズ21と、このプリフォー
カスレンズ21により集光されたレーザビームをさらに
絞り込んでビームスポットを形成するフォーカスレンズ
22との2種類のレンズを備え、これらがレンズホルダ
23に支持されてなる。
【0045】2種類のレンズのうち、フォーカスレンズ
22は、屈折率の高い材料が例えば半球状に成形されて
なり、円形平面が光磁気ディスク10の光磁気記録層1
2側の面と対向するように、レンズホルダ23に支持さ
れている。
【0046】また、この浮上型光学ヘッド20には、磁
界変調用の薄膜コイル24が、フォーカスレンズ22の
外周側に位置して、レンズホルダ23に支持された状態
で設けられている。そして、この浮上型光学ヘッド20
は、走行方向の長さLが例えば約2mmとされている。
【0047】以上のように構成される浮上型光学ヘッド
20は、回転する光磁気ディスク10上を浮上しなが
ら、半導体レーザから出射されたレーザビームを集光し
て光磁気ディスク10の光磁気記録層12に照射させ
る。また、この浮上型光学ヘッド20は、記録時におい
ては、薄膜コイル24が所定の強度の磁界を発生して、
この磁界を光磁気記録層12のレーザビームが照射され
た箇所に印加する。
【0048】このような構成の浮上型光学ヘッド20を
用いた場合、ニアフィールド記録により光磁気ディスク
10に対して情報信号の記録及び再生を行うことができ
る。すなわち、浮上型光学ヘッド20は、光磁気ディス
ク10に極めて近接しながら、屈折率nの高い材料から
なるフォーカスレンズ22を透過したレーザビームを光
磁気ディスク10の光磁気記録層12に照射させて情報
信号の記録及び再生を行うようになされているので、情
報信号の記録及び再生にスポットが1/nに絞られた漏
れ光を利用することができる。
【0049】詳述すると、対物レンズがディスクからあ
る程度離れた位置に配置される光学系を用いて波長がλ
のレーザビームを集光した場合、レーザビームのスポッ
ト径は、λ/NA(NAは光学系の開口数)となるが、
浮上型光学ヘッド20を用いて波長がλのレーザビーム
を集光した場合、フォーカスレンズ22に極めて近接し
た領域においては、径が1/n×λ/NA(nはフォー
カスレンズ22の屈折率、NAは浮上型光学ヘッド20
の開口数)と絞られたレーザビームのスポットを得るこ
とができる。
【0050】このとき、情報信号の記録及び再生を行う
ために必要な出力をもつ漏れ光が得られるのは、レンズ
からの距離がλ/4程度までの領域である。
【0051】したがって、この浮上型光学ヘッド20
を、光磁気ディスク10の光磁気記録層12からλ/4
以内の浮上量で浮上させて、光磁気ディスク10に対し
て記録及び再生を行うことにより、対物レンズがディス
クからある程度離れた位置に配置される光学系を用いた
場合に比べて光磁気ディスク10の記録容量をn倍程度
にまで向上させることができる。
【0052】ところで、ディスク基板11には、成形の
際の金型の表面精度等が反映されて、表面にうねりが生
じている場合がある。そして、このディスク基板11の
うねりは、そのまま光磁気ディスク10のうねりとして
現れる。なお、ここでうねりとは、成形の際に生じるデ
ィスク基板11の表面の起伏であって、核となる異物粒
子等が存在しないディスク基板11の表面の起伏をい
う。
【0053】浮上型光学ヘッド20は、図4に示すよう
に、光磁気ディスク10のうねりが、波長bが長い大き
なうねりである場合には、そのうねりに追従して、光磁
気ディスク10上を所定の浮上量hで浮上する。
【0054】しかしながら、図5に示すように、浮上型
光学ヘッド20は、光磁気ディスク10のうねりの波長
bが短くなるに従って、次第にこのうねりに追従できな
くなり、浮上量hにΔh分だけ変動が生じる。そして、
うねりの波長bが浮上型光学ヘッド20の走行方向の長
さLよりも短くなると、浮上型光学ヘッド20は、この
うねりに全く追従することができず、浮上量hの変動量
Δhがうねりの最大振幅aに一致するようになる。
【0055】光磁気ディスク10のうねりの波長bと浮
上型光学ヘッド20の浮上変動量Δhとの関係を図6に
示す。なお、図6において、縦軸は(浮上型光学ヘッド
20の浮上変動量Δh)/(光磁気ディスク10のうね
りの最大振幅a)を示し、横軸は(光磁気ディスク10
のうねりの波長b)/(浮上型光学ヘッド20の走行方
向の長さL)を示している。
【0056】図6から分かるように、光磁気ディスク1
0のうねりの波長bが浮上型光学ヘッド20の走行方向
の長さLに対して十分に長い場合、すなわち、(光磁気
ディスク10のうねりの波長b)/(浮上型光学ヘッド
20の走行方向の長さL)の値が大きい場合は、(浮上
型光学ヘッド20の浮上変動量Δh)/(光磁気ディス
ク10のうねりの最大振幅a)の値が小さくなる。そし
て、(光磁気ディスク10のうねりの波長b)/(浮上
型光学ヘッド20の走行方向の長さL)の値が大きくな
ればなるほど、(浮上型光学ヘッド20の浮上変動量Δ
h)/(光磁気ディスク10のうねりの最大振幅a)の
値は0に近づき、浮上型光学ヘッド20は、光磁気ディ
スク10のうねりに追従して走行する。
【0057】一方、光磁気ディスク10のうねりの波長
bが浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さL以下であ
る場合、すなわち、(光磁気ディスク10のうねりの波
長b)/(浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さL)
の値が1以下の場合は、(浮上型光学ヘッド20の浮上
変動量Δh)/(光磁気ディスク10のうねりの最大振
幅a)の値は約1であり、浮上型光学ヘッド20が光磁
気ディスク10のうねりに全く追従していないことが分
かる。
【0058】ニアフィールド記録により、光磁気ディス
ク10に対して情報信号の記録及び再生を行う場合、記
録及び再生に必要な出力を得るためには、上述したよう
に、浮上型光学ヘッド20を、光磁気ディスク10の光
磁気記録層12からλ/4以内の浮上量で浮上させて、
光磁気ディスク10に対して記録及び再生を行う必要が
ある。
【0059】このとき、光磁気ディスク10の信号記録
領域に、最大振幅がλ/4以上の浮上型光学ヘッド20
が全く追従できないうねりが存在すると、このうねりが
原因となって光磁気ディスク10と浮上型光学ヘッド2
0とが衝突してしまい、光磁気ディスク10あるいは浮
上型光学ヘッド20の損傷を招いてしまうことになる。
【0060】そこで、ディスク基板11は、少なくとも
光磁気ディスク10の信号が記録される領域に、波長が
浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さL以下で、且
つ、最大振幅がレーザビームの波長の1/4以上となる
うねりが形成されないようにしている。
【0061】ここで、本発明に係るディスク基板11の
製造方法について説明する。このディスク基板11は、
例えば成形面に転写パターンが形成された成形用金型を
用い、樹脂材料が例えば射出成形されることにより製造
される。
【0062】このディスク基板11の材料として使用す
る樹脂材料としては、耐熱性、精密成形性、低吸湿変形
性、高弾性率等に優れた熱可塑性樹脂が好ましい。
【0063】さらに詳しくは、耐熱性の観点から、ガラ
ス転移温度が50℃以上、好ましくは70℃以上、より
好ましくは100℃以上、精密成形性の観点から、非晶
性樹脂でガラス転移温度が300℃以下、好ましくは2
50℃以下、より好ましくは200℃以下、低吸湿性の
観点から、吸水率(25℃、24時間浸漬後)が0.2
%以下、好ましくは0.1%以下の非晶質熱可塑性樹脂
が好ましく、これらのバランスがよい点で、熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂が最も好ましい。
【0064】ディスク基板11の射出成形に用いられる
成形用金型50は、例えば図7に示すように、一対の固
定金型51及び可動金型52と、これら固定金型51及
び可動金型52に取り付けられディスク基板11の外周
端部を成形する図示しない環状型体とを備えている。こ
れら固定金型51及び可動金型52と環状金型は、それ
ぞれ図示しない冷却機構により冷却されるようになされ
ている。
【0065】成形用金型50は、可動金型52が固定金
型51に突き合わされたときに、両者間に樹脂材料が充
填されるキャビティが形成される。そして、この成形用
金型50は、キャビディを構成する固定金型51と可動
金型52のそれぞれの対向面51a,52aがディスク
成形面とされており、これらの対向面51a,52a
に、例えば、所望のトラックパターンやサーボパターン
に対応した転写パターンが形成されている。
【0066】ここで、固定金型51と可動金型52のそ
れぞれの対向面51a,52aに転写パターンを形成す
る工程について説明する。
【0067】まず、図8に示すように、固定金型51と
可動金型52の転写パターンが形成されるそれぞれの対
向面51a,52aに、めっき処理や鏡面仕上げ加工等
の表面処理が施され、それぞれの対向面51a,52a
に形成されたピンホール等の穴や間隙等が埋められる。
【0068】次に、図9に示すように、表面処理が施さ
れた固定金型51と可動金型52のそれぞれの対向面5
1a,52aに、レジスト53が塗布される。
【0069】次に、図10に示すように、レジスト53
が塗布された固定金型51と可動金型52のそれぞれの
対向面51a,52aに、転写パターンに対応してレー
ザ光が照射され、所定の箇所のレジストが露光される。
【0070】次に、図11に示すように、レーザ光が照
射されたレジストが現像され、除去される。
【0071】次に、図12に示すように、除去されずに
残ったレジストをマスクとして、固定金型51と可動金
型52のそれぞれの対向面51a,52aに、例えばア
ルゴンイオン等のガスによりエッチング処理が施され
る。
【0072】最後に、図13に示すように、マスクとさ
れたレジストが洗浄除去され、固定金型51と可動金型
52のそれぞれの対向面51a,52aに、所望の転写
パターンが形成される。
【0073】以上のように転写パターンが形成された成
形用金型50は、図示しない射出成形装置に装着され
る。そして、ディスク基板11を製造する際は、まず、
可動金型52が移動操作され、固定金型51に突き合わ
されて、可動金型52と固定金型51のそれぞれの対向
面51a,52a間にキャビティが形成される。
【0074】次に、この成形用金型50のキャビティ内
に、溶融された樹脂材料が、所定の圧力で注入され、充
填される。キャビティ内に充填された樹脂材料は、キャ
ビティ内で冷却固化されることにより、ディスク基板1
1として成形される。このとき、固定金型51と可動金
型52のそれぞれの対向面51a,52aに形成された
転写パターンが、ディスク基板11の表面に転写され、
ディスク基板11の表面に所望のトラックパターンやサ
ーボパターンが形成される。
【0075】ディスク基板11は、以上のように製造さ
れることにより、少なくとも光磁気ディスク10の信号
記録領域となる領域に、波長が浮上型光学ヘッドの走行
方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が使用されるレーザ
ビームの波長の1/4以上となるうねりが形成されてい
ない平面が得られる。
【0076】実際に、以上のように製造されたディスク
基板11の信号記録領域となる領域を半径方向に400
0μm走査し、ディスク基板11のうねりの状態を調べ
た。このディスク基板11の表面の様子を図14に示
す。なお、図14において、縦軸はディスク基板11の
基準面を0としたときの、ディスク基板11表面の基準
面からの距離を示し、横軸はディスク基板11の半径方
向の位置を示している。
【0077】また、図14において、ディスク基板11
の実際の表面は実線で表しており、このディスク基板1
1の平均面を仮想線(一点鎖線)で表している。実線で
表されたディスク基板11表面の微細な凹凸は、ディス
ク基板11表面に予め形成されたサーボパターンであ
る。
【0078】このディスク基板11には、図14に示す
ように、波長が浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さ
以下であるうねりは確認されなかった。波長が浮上型光
学ヘッド20の走行方向の長さに対して十分に長い、大
きなうねりは確認されたが、この大きなうねりに対して
は、浮上型光学ヘッド20が追従するので問題はない。
なお、浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さは、約2
mmとされている。
【0079】光磁気ディスク10は、このディスク基板
11上に光磁気記録層12が形成されて製造されること
により、少なくとも信号記録領域を、波長が上記浮上型
光学ヘッドの走行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が
上記光の波長の1/4以上となるうねりのない平滑な面
とすることができ、浮上型光学ヘッド20でニアフィー
ルド記録により記録再生を行う際に、浮上型光学ヘッド
20と衝突するという不都合が回避され、信頼性が向上
する。
【0080】なお、以上は、本発明を光磁気記録層12
を有する光磁気ディスク10用のディスク基板11に適
用した例について説明したが、本発明はこの例に限定さ
れるものではなく、再生専用の光ディスク用のディスク
基板や相変化型の光ディスク用のディスク基板に適用す
ることもできる。
【0081】以上のようなディスク基板11を用いた光
磁気ディスク10は、例えば図15及び図16に示すよ
うなディスク装置30に装着されて記録及び再生が行わ
れる。なお、図15は、このディスク装置30の概略構
成を示すブロック図であり、図16は、このディスク装
置30の要部の縦断面図である。
【0082】このディスク装置30は、光磁気ディスク
10を回転駆動させるスピンドルモータ31と、このス
ピンドルモータ31により回転駆動される光磁気ディス
ク10に対して情報信号の書き込み又は読み出しを行う
ヘッド機構32と、ヘッド機構32から供給された受光
信号に基づいてMO再生信号及び制御信号を生成する信
号処理部33と、スピンドルモータ31及びヘッド機構
32の動作を制御するシステムコントローラ34とを備
えている。
【0083】スピンドルモータ31は、システムコント
ローラ34の制御により、保持した光磁気ディスク10
を所定の速度で回転駆動させる。
【0084】ヘッド機構32は、図16に示すように、
浮上型光学ヘッド20と、この浮上型光学ヘッド20を
駆動させるヘッド駆動部40と、光磁気ディスク10に
向けてレーザビームを出射するとともに光磁気ディスク
10にて反射されたレーザビーム(戻り光)を受光する
発光/受光部44とを備えている。
【0085】浮上型光学ヘッド20は、先に図3で示し
たように、プリフォーカスレンズ21とフォーカスレン
ズ22とがレンズホルダ23に支持されてなり、フォー
カスレンズ22の外周側には磁界変調用の薄膜コイル2
4が設けられている。なお、この浮上型光学ヘッド20
の詳細は上述した通りであるので、ここでは説明を省略
する。
【0086】ヘッド駆動部40は、回動軸43に回動可
能に取り付けられてその一端側にて浮上型光学ヘッド2
0を支持する支持アーム41と、この支持アーム41の
他端側に設けられこの支持アーム41を回動させるボイ
スコイルモータ42とを備えている。
【0087】このヘッド駆動部40は、システムコント
ローラ34の制御により、ボイスコイルモータ42に所
定の電流が供給されると、ボイスコイルモータ42が支
持アーム41を回動軸43を回動中心として回動させ、
支持アーム41の一端側に取り付けられた浮上型光学ヘ
ッド20を、回転する光磁気ディスク10の光磁気記録
層12から所定量浮上させた状態で、光磁気ディスク1
0の径方向に移動させる。
【0088】発光/受光部44は、図示を省略するが、
光磁気ディスク10の光磁気記録層12に向けて所定の
波長のレーザビームを出射する半導体レーザと、光磁気
ディスク10の光磁気記録層12からの戻り光を受光
し、受光した光を電気信号(受光信号)に変換してこの
受光信号を信号処理部33に供給するフォトディテクタ
とを備えている。また、半導体レーザから出射され光磁
気ディスク10の光磁気記録層12で反射されてフォト
ディテクタで受光されるレーザビームの光路上には、図
5に示すようなレーザビームを反射させて光路を折り曲
げるミラー45,46や、図示を省略するが、レーザビ
ームを分離するビームスプリッタ等の光学素子が配置さ
れている。
【0089】信号処理部33は、ヘッド機構32の発光
/受光部44のフォトディテクタから供給される受光信
号に基づいて、MO再生信号を生成してこのMO再生信
号を出力するとともに、トラッキングエラー信号等の制
御信号を生成してこの制御信号をシステムコントローラ
34に供給する。
【0090】システムコントローラ34は、スピンドル
モータ31の動作を制御して光磁気ディスク10を所定
の速度で回転させる。また、システムコントローラ34
は、図示しない装置から供給される記録信号に基づいて
ヘッド機構32に記録動作を行わせるとともに、ヘッド
機構32に再生動作を行わせる。このとき、システムコ
ントローラ34は、信号処理部33から供給される制御
信号に基づいてヘッド機構32にトラッキング制御を行
わせる。
【0091】以上のように構成されるディスク装置30
は、記録時においては、システムコントローラ34の制
御により、スピンドルモータ31が、装着された光磁気
ディスク10を所定の速度で回転させる。また、発光/
受光部44の半導体レーザが、例えば波長が659nm
の赤色レーザビームを出射する。
【0092】半導体レーザから出射されたレーザビーム
は、ミラー45,46により曲折され、浮上型光学ヘッ
ド20に入射される。
【0093】浮上型光学ヘッド20は、ヘッド駆動部4
0の支持アーム41に支持されて、回転する光磁気ディ
スク10上を、例えば光磁気記録層12から165nm
以内の浮上量で浮上した状態で、入射したレーザビーム
を収束して光磁気ディスク10の光磁気記録層12に照
射させる。このとき、光磁気ディスク10の表面には、
波長が浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さ以下で、
且つ最大振幅が165nm以上のうねりが形成されてい
ないので、浮上型光学ヘッド20が光磁気ディスク10
の突起に衝突する不都合が回避される。
【0094】また、浮上型ヘッド20は、システムコン
トローラ34の制御により、薄膜ヘッド24が記録信号
に対応した強度の磁界を発生し、この磁界を光磁気記録
層12のレーザビームが照射された箇所に印加する。
【0095】以上のようにして、ディスク装置30は、
光磁気ディスク10の光磁気記録層12に所定の情報信
号を記録する。なお、この記録時においても、後述する
再生時と同様にトラッキング制御が行われる。
【0096】ディスク装置30は、再生時においては、
システムコントローラ34の制御により、スピンドルモ
ータ31が、装着された光磁気ディスク10を所定の速
度で回転させる。また、発光/受光部44の半導体レー
ザが、例えば波長が659nmの赤色レーザビームを出
射する。
【0097】半導体レーザから出射されたレーザビーム
は、ミラー45,46にて反射され、浮上型光学ヘッド
20に入射される。
【0098】浮上型光学ヘッド20は、ヘッド駆動部4
0の支持アーム41に支持されて、回転する光磁気ディ
スク10上を、例えば光磁気記録層12から165nm
以内の浮上量で浮上した状態で、入射したレーザビーム
を収束して光磁気ディスク10の光磁気記録層12に照
射させる。
【0099】このとき、光磁気ディスク10の表面に
は、波長が浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さ以下
で、且つ最大振幅が165nm以上のうねりが形成され
ていないので、浮上型光学ヘッド20が光磁気ディスク
10の突起に衝突する不都合が回避される。
【0100】光磁気ディスク10の光磁気記録層12に
照射されたレーザビームは、この光磁気記録層12で反
射され、信号成分を含んだ戻り光となる。そして、この
戻り光は、浮上型光学ヘッド20を透過し、ミラー4
5,46にて反射されて、発光/受光部44のフォトデ
ィテクタにより受光される。
【0101】フォトディテクタは、受光した戻り光を電
気信号(受光信号)に変換して、信号処理部33に供給
する。
【0102】信号処理部33は、フォトディテクタから
供給された受光信号に基づいてMO再生信号を生成して
出力するとともに、フォトディテクタから供給された受
光信号に基づいてトラッキングエラー信号等の制御信号
を生成し、この制御信号をシステムコントローラ34に
供給する。
【0103】システムコントローラ34は、信号処理部
33より供給された制御信号に基づいてヘッド駆動部4
0のボイスコイルモータ43を制御して、支持アーム4
1に支持された浮上型光学ヘッド20を光磁気ディスク
10の径方向に移動させ、トラッキング制御を行う。
【0104】以上のようにして、ディスク装置30は、
光磁気ディスク10に記録された情報信号を適切に再生
する。
【0105】このディスク装置30は、浮上型光学ヘッ
ド20が、光磁気ディスク10の光磁気記録層12から
の離間距離がレーザビームの波長の1/4以内の範囲で
浮上しながら、光磁気ディスク10の光磁気記録層12
にレーザビームを照射するようにしているので、レーザ
ビームのスポット径を小さくすることができ、光磁気デ
ィスク10に対して高密度で情報信号を記録し、また
は、高密度で情報信号が記録された光磁気ディスク10
の情報信号を再生することができる。
【0106】また、このディスク装置30は、基板表面
に、波長が浮上型光学ヘッド20の走行方向の長さ以下
で、且つ最大振幅がレーザビームの波長の1/4以上と
なるうねりが形成されていないディスク基板11を用い
た光磁気ディスク10に対して情報信号の記録及び再生
を行うようにしているので、浮上型光学ヘッド20が光
磁気ディスク10の表面の突起に衝突して、浮上型光学
ヘッド20あるいは光磁気ディスク10の損傷を招いて
しまうという不都合が回避され、信頼性の高い記録及び
再生動作を行うことができる。
【0107】なお、以上は、光磁気ディスク10に対し
て記録及び再生を行うディスク装置30を例に説明した
が、本発明は、この例に限定されるものではなく、再生
専用の光ディスクに対して再生を行うディスク装置や、
相変化型の光ディスクに対して記録及び再生を行うディ
スク装置にも適用することができる。
【0108】
【発明の効果】本発明に係るディスク状記録媒体用基板
は、少なくともディスク状記録媒体の信号が記録される
領域に対応した領域には、波長が浮上型光学ヘッドの走
行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅が使用する光の波
長の1/4以上となるうねりが形成されていない。した
がって、この基板を用いたディスク状記録媒体は、光学
ヘッドとの衝突等が回避され、信頼性が大幅に向上す
る。
【0109】また、この基板を用いたディスク状記録媒
体は、浮上型光学ヘッドを信号記録層から使用する光の
波長の1/4以内の浮上量で浮上させて記録及び/又は
再生を行うようにしても、浮上型光学ヘッドとの衝突が
回避されるので、高密度な記録及び/又は再生が可能と
なる。
【0110】さらに、このディスク状記録媒体用基板
は、成形面に転写パターンが形成された成形用金型を用
い、樹脂を射出成形して形成するようにすれば、ディス
ク表面にヘッド位置決め情報やアドレス情報のための凹
部が設けられたディスク状記録媒体やトラック間にグル
ーブを有するディスク状記録媒体用の基板として、精度
良く且つ容易に形成することができ、ハードディスク等
で用いられているアルミニウム基板に比べて生産性良く
且つ低コストで製造することができる。
【0111】また、本発明に係るディスク装置は、信号
が記録される領域に、波長が浮上型光学ヘッドの走行方
向の長さ以下で、且つ、最大振幅が使用する光の波長の
1/4以上となるうねりが形成されていないディスク状
記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を行うように
しているので、使用する光の波長の1/4以内の浮上量
で浮上する浮上型光学ヘッドが、ディスク状記録媒体に
衝突して、浮上型光学ヘッドあるいはディスク状記録媒
体の損傷を招いてしまうという不都合が回避され、信頼
性の高い記録及び再生動作を行うことができる。
【0112】さらに、このディスク装置は、浮上型光学
ヘッドが、使用する光の波長の1/4以内の浮上量で浮
上しながら、ディスク状記録媒体に対して情報信号の書
き込み又は読み出しを行うようにしているので、光のス
ポット径を小さくすることができ、ディスク状記録媒体
に対して高密度で情報信号を記録し、または、高密度で
情報信号が記録されたディスク状記録媒体の情報信号を
再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク状記録媒体のうねりの状態を説明する
図である。
【図2】光磁気ディスクの要部を示す縦断面図である。
【図3】光磁気ディスク上を浮上する浮上型光学ヘッド
を示す縦断面図である。
【図4】浮上型光学ヘッドが光磁気ディスクのうねりに
追従している状態を説明する図である。
【図5】浮上型光学ヘッドが光磁気ディスク基板のうね
りに追従しない状態を説明する図である。
【図6】光磁気ディスクのうねりの波長と浮上型光学ヘ
ッドの浮上変動量との関係を説明する図である。
【図7】本発明に係るディスク基板を製造する際に使用
される成形用金型の斜視図である。
【図8】固定金型及び可動金型のそれぞれの対向面に表
面処理を施す工程を説明する図である。
【図9】表面処理が施された固定金型及び可動金型のそ
れぞれの対向面にレジストを塗布する工程を説明する図
である。
【図10】レジストが塗布された固定金型及び可動金型
のそれぞれの対向面に、転写パターンに対応してレーザ
光を照射して、所定の箇所のレジストを露光する工程を
説明する図である。
【図11】露光されたレジストを現像し、除去する工程
を説明する図である。
【図12】除去されずに残ったレジストをマスクとし
て、固定金型及び可動金型のそれぞれの対向面に、エッ
チング処理を施す工程を説明する図である。
【図13】マスクとしたレジストを洗浄除去し、固定金
型及び可動金型のそれぞれの対向面に、所望の転写パタ
ーンを形成する工程を説明する図である。
【図14】本発明に係るディスク基板のうねりの状態を
説明する図である。
【図15】光ディスク装置の概略構成を示すブロック図
である。
【図16】光ディスク装置の要部を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 光磁気ディスク、11 ディスク基板、12 光
磁気ディスク層、17保護層、20 浮上型光学ヘッ
ド、30 ディスク装置、31 スピンドルモータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体上を浮上しながら光
    源からの光を集束して上記ディスク状記録媒体に照射す
    る浮上型光学ヘッドにより情報信号の書き込み又は読み
    取りが行われるディスク状記録媒体に用いられるディス
    ク状記録媒体用基板において、 少なくとも信号が記録される領域には、波長が上記浮上
    型光学ヘッドの走行方向の長さ以下で、且つ、最大振幅
    が上記光の波長の1/4以上となるうねりが形成されて
    いないことを特徴とするディスク状記録媒体用基板。
  2. 【請求項2】 上記ディスク状記録媒体は、基板上に少
    なくとも信号記録層と保護層とが順次積層されてなり、
    上記保護層を透過した光が上記信号記録層上に照射され
    ることにより情報信号の書き込み又は読み取りが行われ
    るディスク状記録媒体であることを特徴とする請求項1
    記載のディスク状記録媒体用基板。
  3. 【請求項3】 成形面に転写パターンが形成された成形
    用金型を用い、樹脂を射出成形することにより形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のディスク状記録
    媒体用基板。
  4. 【請求項4】 上記樹脂は熱可塑性ノルボルネン系樹脂
    であることを特徴とする請求項3記載のディスク状記録
    媒体用基板。
  5. 【請求項5】 ディスク状記録媒体を回転駆動させるモ
    ータと、 上記モータにより回転駆動されるディスク状記録媒体上
    を、使用する光の波長の1/4以内の浮上量で浮上し
    て、このディスク状記録媒体に対して情報信号の書き込
    み又は読み取りを行う浮上型光学ヘッドとを備え、 上記ディスク状記録媒体の少なくとも信号が記録される
    領域には、波長が上記浮上型光学ヘッドの走行方向の長
    さ以下で、且つ、最大振幅が上記光の波長の1/4以上
    となるうねりが形成されていないことを特徴とするディ
    スク装置。
  6. 【請求項6】 上記ディスク状記録媒体の基板は、成形
    面に転写パターンが形成された成形用金型を用い、樹脂
    を射出成形することにより成形されていることを特徴と
    する請求項5記載のディスク装置。
  7. 【請求項7】 上記ディスク状記録媒体の基板は、熱可
    塑性ノルボルネン系樹脂からなることを特徴とする請求
    項5記載のディスク装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153036A (ja) * 2000-06-26 2010-07-08 Tdk Corp 光情報媒体及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153036A (ja) * 2000-06-26 2010-07-08 Tdk Corp 光情報媒体及びその製造方法

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