JPH11196799A - 即席乾燥麺類の製造方法 - Google Patents

即席乾燥麺類の製造方法

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JPH11196799A
JPH11196799A JP10004364A JP436498A JPH11196799A JP H11196799 A JPH11196799 A JP H11196799A JP 10004364 A JP10004364 A JP 10004364A JP 436498 A JP436498 A JP 436498A JP H11196799 A JPH11196799 A JP H11196799A
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芳宏 松岡
Hiroyuki Asano
宏行 浅野
Satoshi Kosaka
聡 幸坂
Atsushi Nakanishi
篤 中西
Koushirou Hatakeyama
晃子郎 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 麺塊の表面のみならず内部までにおいても、
麺線を均一に急速に膨化発泡させることを可能にし、し
かも麺表面は、焦げることもなく、艶のある外観を呈
し、アルカリ剤を使った場合においても生麺のような歯
ごたえと風味のある復元容易な即席乾燥麺類の製造方法
を提供する。 【解決手段】 蒸煮した蒸麺を60〜100℃の熱風で
蒸麺の水分含有量を20〜27%に一次乾燥し、次に噴
射ノズルチューブより120〜160℃の高温高速の処
理空気、不活性ガス(N2,He,CO2等)又はこれら
の混合ガスで二次乾燥することにより蒸麺を短時間で急
速に膨化乾燥させる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即席麺類の乾燥方
法において、蒸煮した蒸麺を60〜100℃の熱風で蒸
麺の水分含有量を20〜27%に一次乾燥し、次に噴射
ノズルチューブより高温高速の処理空気、不活性ガス
(N2,He,CO2等)又はこれらの混合ガスを噴射す
ることにより、蒸麺を短時間で急速に膨化乾燥させる方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、即席麺の分野における乾燥方法と
しては、一般に油揚げによる方法、熱風乾燥による方
法、過熱蒸気による方法がよく知られている。これらの
中で熱風乾燥による方法においては、特開昭52−44
260号公報に、公知の工程を経た蒸麺に150℃前後
の高温の熱風を短時間処理させる方法が開示されている
が、該蒸麺を一定量ネットコンベアーに載置した状態で
は、いかに高温の150℃前後の熱風で短時間乾燥する
ことができるとはいっても、該蒸麺の表面のみは急速に
脱水乾燥されうるが、その内部までは均一に脱水乾燥す
ることは困難であり、又、当該麺内部にまで完全に脱水
乾燥するようにすれば麺表面が焦げてしまう。
【0003】又、特開昭54−86642号公報には、
密封型の乾燥室内において該蒸麺を連続的に供給し、こ
こで105〜180℃に加熱した高含水分熱風を再循覆
しつつ風速2〜10m/secで麺線に吹き当てること
により膨化発泡させることが開示されている。これは1
05〜180℃に加熱した高含水分熱風を再循環してい
るので、一般の高温熱風乾燥よりは麺の変色及び焦げは
少ない。しかし、密封型の乾燥室を単に高含水分の熱風
が循環しているにすぎないので、蒸煮麺に対して熱効率
が悪く、更に高含水分の熱風であるために麺の膨化発泡
の程度が低く戻りむらを生じる。
【0004】更に又、特公昭54−44731号公報に
は、蒸煮麺線の水分含量を約8〜25%に水分調整し
て、約120〜250℃の高温気流で約5〜90秒間処
理することを特徴とする高温気流乾燥による乾燥麺の製
造方法が開示されている。しかし、ここで蒸煮麺線の水
分調整が25%以上では、麺線芯部の脱水が不充分で短
時間における乾燥が不可能となると開示されている。
【0005】これらの従来方法では、蒸煮麺線に当たる
高温気流が効率よく行われていない為に、出来た麺にお
いて均一な多孔質化が充分進まないので、その復元性が
悪く戻りむらを生じるものとなる。
【0006】それ故、一定の厚さを有する蒸煮麺線の内
部にまで高温熱風を均一に、しかも短時間で効率よく当
てることにより急速乾燥させて膨化発砲させる乾燥方法
が望まれるものである。一方、高温熱風による急速膨化
発泡乾燥麺は、高温下において処理されるために、麺の
含有成分である風味、色素、油脂、ビタミン類の酸化を
促進して麺固有の風味、色調を損ない、合わせてビタミ
ン類等の栄養成分の破壊も問題視されている。
【0007】そこで、本発明者は、これらの問題点を解
消する技術を既に特開平9−51773号公報に「即席
乾燥麺類の製造方法」として開示した。その後更に研究
を重ねたところ、この製造方法による麺は、膨化による
多孔質化が大きく進み、部分的膨化過ぎを生じる傾向が
あって、その為生麺的なしっかりした歯ごたえのある食
感に欠ける欠点があることを見出した。又、製麺原料と
してかん水等のアルカリ剤を使用した即席中華麺類を製
造する場合、生地のアルカリ性が強すぎると麺線の保水
力が高まり、麺かい(麺線の塊)の芯部において膨化不
足が生じ、膨化むらとなる問題も知見した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点について鋭意研究した結果、60〜100℃の熱風を
用いる一次乾燥と120〜160℃の高温熱風を用いる
二次膨化乾燥を併用して、短時間で麺塊の表面のみなら
ず内部までにおいても、麺線を均一に急速に膨化発泡さ
せることを可能にし、しかも麺表面は、焦げることもな
く、艶のある外観を呈し、アルカリ剤を使った場合にお
いても生麺のような歯ごたえと風味のある復元容易な即
席乾燥麺類の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【発明が解決するための手段】本発明は、即席麺の製造
において、常法により製麺された麺線を蒸煮した後、該
蒸麺を搬送用ネットコンベアで移行する際、別に設けた
高圧室より温度制御された60〜100℃、風速2〜3
0m/secの熱風を用いて該蒸煮麺の水分含有量を2
0〜27%に一次乾燥し、次いで温度120〜160℃
の高温熱風を該搬送用ネットコンベアの上下に複数配設
した噴射ノズルチューブより、風速20〜70m/se
cで高速噴射することによりごく短時間で膨化乾燥する
ことができる即席乾燥麺類の製造方法に関するものであ
る。このような方法を取ることによって乾燥後の麺の膨
化度が1.23〜1.44倍となって膨化による多孔質
化を調整することができる。
【0010】本発明においては、一次乾燥をする際、よ
り好ましい手段として該搬送用ネットコンベアの上下に
複数配設した噴射ノズルチューブより熱風を噴射する方
法をとることができる。又、製麺原料にアルカリ剤を使
用する場合に、生地麺のpHを7.00〜9.50にな
るようアルカリ剤の使用量を調整して使う事が出来る。
【0011】熱風及び高温熱風の成分としては、空気、
不活性ガス(N2,He,CO2等)、又はこれらの混合
ガスが用いられ、特に、高温熱風として不活性ガスを含
有する混合ガスを使用した場合には、麺の含有成分であ
る色素、油脂、ビタミン類の酸化を防止して麺固有の風
味、色調を維持し、合わせてビタミン類等の栄養成分の
破壊も防止することができる。
【0012】以下本発明について詳細に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明がその対象とする即
席麺は、小麦粉、澱粉、小麦蛋白、食塩、アルカリ剤、
調味料及び着色料等の製麺原料を用いて、常法により混
捏、複合、圧延する方法又は押出し方法等で麺帯とした
ものを切出すことにより麺線とし、これを蒸煮して得ら
れた蒸麺で、中華麺、うどん、そば、スパゲッティ等の
即席麺類に適用することができるものである。当該蒸麺
の水分含有量はおおむね30〜40%である。
【0014】この麺線を一定量ずつ型詰めして搬送用ネ
ットコンベアーに移行する。該搬送用ネットコンベアー
は、その上下に複数配設した噴射ノズルチューブより熱
風を噴射するため通気性を有した耐熱性のものであるこ
とが必要である。例えばそのネットの網目は5〜10メ
ッシュで、鉄、アルミ、ステンレス、黄銅製等のもので
あればよい。又該噴射ノズルチューブも同様にアルミ、
ステンレス、黄銅製等のものであればよい。
【0015】ここで該噴射ノズルチューブは、内径10
〜20mmであって、円筒状をなし筒長100〜150
mmのものが適当である。又は場合によっては該ノズル
チューブの先端に取外し可能な専用ノズルを設けてもよ
い。該噴射ノズルチューブより噴射される熱風は、別に
設けた高圧室で発生させ、パイプを通して移送する際、
外部より過熱蒸気による熱交換が行われて60〜100
℃の熱風となってノズルチューブを通過し、その先端よ
り、該ネットコンベアー上に載置された蒸麺に噴射され
る。このとき、該噴射ノズルチューブより噴射される熱
風は風量調整用インバーターにてその風量調整ができる
ようになっている。
【0016】又、複数設けた上方位置の噴射ノズルチュ
ーブと下方位置の噴射ノズルチューブの位置関係が交互
に位置するようになっている。これは上方位置の噴射ノ
ズルチューブより噴射される熱風が、該搬送用ネットコ
ンンベアーの下方位置の噴射ノズルチューブより噴射さ
れるものによって相殺されることのないように、多数の
噴射ノズルチューブの位置関係を交互に位置せしめ、該
蒸麺をそのまま効率よく突き抜けるように工夫したもの
である。このようにすることにより麺かいの中にまで均
一に一次熱風乾燥することができるのである。熱風の温
度は60〜100℃の範囲が適当である。60℃未満で
は、一次乾操不足となり、又100℃以上では乾燥過ぎ
となる。好ましくは80〜90℃の範囲がよい。
【0017】更に、この時の熱風の風速は2〜30m/
secの範囲が効果的である。風速が2m/sec以下
では一次乾燥に要する時間が長くなり経済的でなく、又
膨化乾燥後の麺の食感が悪い物が出来る。風速が30m
/sec以上では麺かいの表面部分と中心部分とで乾燥
むらがおきて二次膨化乾燥での均一な膨化が得られなく
なる。かかる条件により蒸麺の水分含有量が20〜27
%、好ましくは24〜25%の所望の一次乾燥麺を得る
事が出来る。
【0018】上記の様な一次乾燥方法が好ましいもので
あるが、通常の熱風乾燥その他の乾燥方法を選定しても
よい。重要なことは、一次乾燥麺の水分が20%未満で
は後工程で二次膨化乾燥する場合、含有水分量が不足し
膨化による麺組織の多孔質化が不充分となる。27%を
超えると逆に膨化発泡が進み、麺組織の多孔質化が大き
く部分的膨化むらを生じ、しっかりした歯ごたえのある
麺をうることができない。
【0019】次に上記一次乾燥の装置及び方法において
熱風の替わりに高温熱風を用いて二次膨化乾燥をする。
高温熱風の温度は120〜160℃の範囲が適当であ
る。120℃未満では膨化が不充分であり、160℃を
超えると膨化による多孔質がすすみ膨化むらを生じる。
好ましくは130〜150℃の範囲がよい。この時の高
温熱風の風速は20〜70m/secの範囲が効果的で
ある。風速が20m/sec以下では膨化が不充分で、
70m/secを超えると蒸麺の膨化による組織の多孔
質化が進み部分的膨化むらができるからである。
【0020】上記の一次乾燥と二次膨化乾燥の併用によ
って二次乾燥後の麺の膨化度が1.23〜1.44の所
望の膨化麺をうることができる。膨化度が1.23未満
の麺は調理復元不良となり、1.44を超える場合は復
元後の状態が戻り過ぎ満足な食感を得ることが出来な
い。
【0021】次に、製麺原料にアルカリ剤を添加使用す
るいわゆる即席中華麺類の製造において、本出願人が開
示した特開平9−51773号公報の即席乾燥麺類の製
造方法では、アルカリ剤を使用すると麺線を蒸煮した時
アルファ化が進み蒸麺の保水力がたかまって、その水分
が蒸発乾燥する速度にむらを生じ麺の乾燥に膨化むらを
生じる。従って、麺かい芯部のふくらみが不充分となる
欠点があり、アルカリ剤の自由な使用を妨げることを本
発明者がはじめて知見し得た。
【0022】そこで、生地のpHが7.00〜9.50
でも均一な膨化乾燥を得るためには、本発明の二段乾燥
方法が有効であることを見出した。pHが7.00以下
では麺が均一に膨化するが中華麺の特徴ある風味と食感
をうることができない。pHが9.50を超えると麺の
膨化むらや麺かいの芯部のふくらみ不足を生じる。使用
するアルカリ剤は、一般にひろく用いられているかん
水、りん酸塩類、焼成Ca等やこれらの組合わせ等適宜
選定し必要に応じて使用量を加減するとよい。
【0023】熱風及び高温熱風が、筒長およそ125m
m位の噴射ノズルチューブより高速に、しかも垂直に麺
かいに噴射されるため、麺かい表面より麺かい裏面にま
で急速に通過する。又、逆に麺かい裏面からも噴射ノズ
ルチューブより高温熱風を噴射することにより、麺かい
表裏を同時に急速乾燥することができる。その結果、麺
かい内部に至るまで短時間で均一に膨化することができ
る。以下本発明の実施例について説明する。
【0024】
【実施例1】(即席中華麺)常法により小麦粉19.5
kg、でん粉5.5kg、小麦蛋白200gの原料粉に
パーム食用油250gを添加混合し、これに水8.5k
gにかん水100g、調味料100g、食塩800g及
び着色料25gを溶解した練込液を添加し、混捏、複合
圧延した後に切刃#18丸、麺厚0.90mmで切出
し、蒸煮圧0.30kg/cm2で2分間蒸煮後、麺重
82gのものをネット状のバケットに型詰めし、これに
空気からなる温度80℃、風速20m/secの熱風を
4分間当てることにより一次乾燥をし、その水分を24
%程度に調整した後、これに空気からなる130℃の高
温熱風を噴射ノズルチューブより風速55m/secで
2分間噴射して二次膨化乾燥せしめ、最終水分10〜1
1%の所望の即席中華麺を得た。
【0025】
【比較例1】(即席中華麺)本出願人が開示した特開平
9−51773号公報の発明品と比較する為次の通り試
作し比較例1とした。実施例1で得た蒸麺を麺重82g
のものをネット状のバケットに型詰めし、これに空気か
らなる温度110℃の高温熱風を風速25m/secで
当てることにより予備乾燥をし、その水分を20%程度
に調整した後、これに空気からなる150℃の高温熱風
を噴射ノズルチューブより風速30m/secで150
秒間噴射して膨化転換せしめ最終水分10%の所望の即
席中華麺を得た。
【0026】
【実施例2〜5】及び
【比較例2〜5】実施例1と同様にして一次乾燥で温度
80℃、風速20m/secの熱風を用い、乾燥後の麺
の水分含有量が20%、27%、18%、30%になる
ように各々乾燥し、これを温度130℃、風速55m/
secの高温熱風を用い最終水分10〜11%になるよ
う膨化乾燥して一次乾燥麺の水分が20と27%、18
%と30%である実施例2と実施例3、比較例2と比較
例3の即席中華麺を得た。
【0027】次に実施例1と同様に一次乾燥し、乾燥後
の麺の水分含有量が24%になるように各々乾燥し、二
次膨化乾燥において、温度120℃、風速55m/se
cの高温熱風を用い最終水分が10〜11%になるよう
膨化乾燥して実施例4の即席中華麺を得た。同様に、二
次膨化乾燥において、温度160℃、風速55m/se
cの高温熱風を用い最終水分が10〜11%になるよう
膨化乾燥して実施例5の即席中華麺を得た。同様に、二
次膨化乾燥において、温度110℃又は170℃で風速
55m/secの高温熱風を用い最終水分が10〜11
%になるよう膨化乾燥して比較例4、比較例5の即席中
華麺を得た。
【0028】
【実施例6〜7】及び
【比較例6〜7】実施例1において、温度120℃、風
速70m/secの高温熱風を用いて最終水分10〜1
1%になるよう二次膨化乾燥して実施例6の即席中華麺
を得、又温度120℃、風速80m/secの高温熱風
を用いて最終水分10〜11%になるよう二次膨化乾燥
して比較例6の即席中華麺を得た。
【0029】次に、実施例1において、温度160℃、
風速20m/secで同様にして二次膨化乾燥し、実施
例7の即席中華麺を得、又温度160℃、風速15m/
secで同様にして二次膨化乾燥し、比較例7の即席中
華麺を得た。
【0030】
【実施例8〜9】及び
【比較例8】実施例1において、13gのかん水を添加
して生地麺のpHを7.00に調整し、他は同様にして
実施例8の即席中華麺を得た。同様に、かん水150g
を用いて生地麺のpHを9.50に調整して実施例9の
即席中華麺を得、又かん水250gを用いて生地麺のp
Hを10.00に調整して比較例8の即席中華麺を得
た。
【0031】
【実施例10】実施例1において、空気と不活性ガスと
の混合ガス(空気5%:不活性ガス95%)からなる熱
風と高温熱風とを用いる以外は同様にして最終製品の水
分が10〜11%の風味、色調、ビタミン類等の低下が
比較的に少ない所望の即席中華麺を得た。
【0032】
【実施例11】実施例1において、不活性ガス(N2
からなる熱風と高温熱風とを用いる以外は同様にして最
終水分が10〜11%の風味、色調、ビタミン類等の低
下が少ない所望の即席中華麺を得た。
【0033】
【実施例12】(即席うどん)常法により製麺した後、
切刃#12角、麺厚1.2mmで切出し、蒸煮圧0.3
0kg/cm2で2分間蒸煮後、麺重82gのものをネ
ット状のバケットに型詰めし、これに空気からなる温度
80℃、風速20m/secの熱風を4分30秒間当て
ることにより一次乾燥をし、その水分を24〜25%程
度に調整した後、130℃の高温熱風空気を噴射ノズル
チューブより風速55m/secで2分間噴射し、最終
水分11%の所望の即席うどんを得た。
【0034】
【実施例13】(即席パスタ風ヌードル)常法により製
麺した後切刃#16丸、麺厚1.1mmで切出し、それ
を蒸煮圧0.30kg/cm2で2分間蒸煮後、麺重8
2gのものをネット状のバケットに型詰めし、これに空
気からなる温度80℃、風速20m/secの熱風を4
分間当てることにより一次乾燥をし、その水分を24〜
25%程度に調整した後、130℃の高温熱風空気を噴
射ノズルチューブより風速55m/secで2分間噴射
し、最終水分11%の所望の即席パスタ風ヌードルを得
た。
【0035】
【実施例14〜15】及び
【比較例9〜10】実施例1において、一次乾燥の熱風
の風速を2m/sec、温度を60℃に、又風速を30
m/sec、温度を98℃に調整し、二次乾燥の熱風の
風速を55m/sec、温度を130℃に調整し、他は
同様にして各々実施例14、実施例15の即席中華麺を
得た。
【0036】次に、同様にして、一次乾燥の熱風の風速
を1.5m/sec、温度を57℃に、又風速を35m
/sec、温度を100℃に調整し、二次乾燥の熱風の
風速を55m/sec、温度を130℃に調整して各々
比較例9、比較例10の即席中華麺を得た。
【0037】上記実施例1〜9と実施例14〜15より
得た乾燥麺は、熱湯中では3分で喫食可能な状態に復元
することができた。又、実施例12による太物でも4分
で復元可能となる即席性を有するものであった。又、官
能検査の結果では麺表面が滑らかで、しかも麺からの溶
出がほとんどなく、生麺的な弾力性に富んだ食感を有
し、良好であった。更に又、実施例10及び実施例11
による不活性ガスを使用して膨化乾燥した麺は、麺の風
味、つやのある外観を呈し良好であった.これに対し比
較例1、3、5、6は膨化による多孔質化が大きく復元
性が高いが、フカフカ感があって歯ぬかりする弾力に欠
ける食感を呈した。又比較例8では麺の膨化にむらがあ
り調理後復元むらがあった。更に又比較例2、4、7、
9、10は膨化不足を生じ、復元性が悪く麺の歯ぬかり
があった。これらの比較結果を表1及び表2に記載し
た。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】なお、本発明による乾燥麺の断面の組織的
構造を電子顕微鏡写真(倍率:*50)に示すと図1
(実施例1)、図2(実施例9)となり、従来の図3
(比較例1)、図4(比較例2)、図5(比較例3)、
図6(比較例8)と比較しても膨化の程度が大きく異な
ることがわかる。
【0041】
【発明の効果】以上の結果より、本発明は、蒸煮麺を温
度60〜100℃の熱風を用いて水分含有量を20〜2
7%に一次乾燥するため、二次膨化乾燥の膨化度合をコ
ントロールでき、又部分的膨化のむらをなくすることが
でき、しかも内部組織が多孔性になるために、喫食時に
お湯が浸透しやすくなり、短時間で復元可能となる即席
性を有する物であり、食感においても、麺表面が滑らか
で、麺からの溶出がほとんどなく、しかも生麺的な歯ご
たえや弾力性のある麺を得ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による乾燥麺の断面の組織構造
を示した実施例1の電子顕微鏡写真(倍率:*50)で
ある。
【図2】図2は、本発明による乾燥麺の断面の組織的構
造を示した実施例9の電子顕微鏡写真(倍率:*50)
である。
【図3】図3は、従来の乾燥麺(特開平9−51773
号公報と比較)の断面の組織的構造を示した比較例1の
電子顕微鏡写真(倍率:*50)である。
【図4】図4は、一次乾燥麺の水分を18%としたとき
の乾燥麺の断面の組織的構造を示した比較例2の電子顕
微鏡写真(倍率:*50)である。
【図5】図5は、一次乾燥麺の水分を30%としたとき
の乾燥麺の断面の組識的構造を示した比較例3の電子顕
微鏡写真(倍率:*50)である。
【図6】図6は、麺のpHを10.00としたときの膨
化度1.53の乾燥麺の断面の組織的構造を示した比較
例8の電子顕微鏡写真(倍率:*50)である。
フロントページの続き (72)発明者 中西 篤 東京都江東区亀戸5丁目30番地の3、セン タープラザ 303 (72)発明者 畠山 晃子郎 東京都三鷹市上連雀4丁目17番12号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 即席麺の製造において、常法により製麺
    された生地麺を蒸煮した後、これを60以上〜100℃
    未満の熱風で蒸煮麺の水分含有量を20〜27%に一次
    乾燥し、その後該蒸煮麺を搬送用ネットコンベアーで移
    行する際、別に設けた高圧室より温度制御された空気、
    不活性ガス、又はこれらの混合ガスからなる120〜1
    60℃の高温熱風を該搬送用ネットコンベアーの上下に
    複数配設した噴射ノズルチューブより高速噴射して、麺
    類を二次膨化乾燥することを特徴とする即席乾燥麺類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 一次乾燥の熱風の風速が2〜30m/s
    ecであることを特徴とする請求項1記載の即席乾燥麺
    類の製造方法。
  3. 【請求項3】 噴射ノズルチューブの風速が20〜70
    m/secであることを特徴とする請求項1又は2記載
    の即席乾燥麺類の製造方法。
  4. 【請求項4】 膨化乾燥麺の膨化度が1.23〜1.4
    4であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れか1つに記載の即席乾燥麺類の製造方法。
  5. 【請求項5】 製麺原料にアルカリ剤を使用し生地麺の
    pHを7.00〜9.50に調整することを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の即席乾燥
    麺類の製造方法。
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