JPH11193363A - 水性ボールペン用インキ組成物 - Google Patents

水性ボールペン用インキ組成物

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JPH11193363A
JPH11193363A JP10288006A JP28800698A JPH11193363A JP H11193363 A JPH11193363 A JP H11193363A JP 10288006 A JP10288006 A JP 10288006A JP 28800698 A JP28800698 A JP 28800698A JP H11193363 A JPH11193363 A JP H11193363A
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aqueous
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titanium oxide
point pen
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性ボールペン用インキ組成物は白色顔料と
して酸化チタンを用いても、インキ収容管内において酸
化チタンの沈降を防止できるとともに、筆跡の隠蔽性が
高く、インキの流出性が優れている。 【解決手段】 水性ボールペン用インキ組成物は白色顔
料として酸化チタン及び粘度調整剤を含有する水性イン
キ組成物中に、偏平状樹脂粒子を含有する。この水性イ
ンキ組成物は着色剤(顔料など)により色を調整するこ
とができる。この水性インキ組成物の粘度は20℃にお
いて100〜20,000cpsである。前記偏平状樹
脂粒子の平均粒子径は0.05〜10μmであり、その
含有量は水性インキ組成物全量中1〜35重量%であ
る。酸化チタンの含有量は水性インキ組成物全量中5〜
55重量%である。粘度調整剤としては多糖類を使用
し、その含有量は水性インキ組成物全量中0.1〜2重
量%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性ボールペン用
インキ組成物に関する。さらに詳しくは、白色顔料とし
て酸化チタンを用いた水性ボールペン用インキ組成物に
おける分散安定性及び筆跡の隠蔽性の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】従来、水性ボールペン用インキ組成物とし
て、例えば、特公平5−46389号に示す様に、着色
剤、水、水溶性有機溶剤、粘度調整剤及び高分子球状微
粒子を含有する高粘度タイプの水性インキ組成物が開示
されている。また、特開平8−48930号に示す様
に、白色顔料としてアルキレンビスメラミン誘導体を配
合した水性インキ組成物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の高粘度
タイプの水性インキ組成物、例えば、酸化チタン及び高
分子球状微粒子を含む水性インキ組成物を水性ボールペ
ンのインキ収容管内に充填し、ペン先を下にして立てた
状態で上記水性ボールペンを長期間静置(保存など)す
ると、上記水性インキ組成物に含まれる酸化チタンが沈
降し、インキ収容管中でインキの濃度差が大きくなると
いう問題が生じた。この問題は、ペン先においてはイン
キの目詰まりとなって現れ、筆記性が低下した。また、
インキ収容管の中では、複数の層(酸化チタンを含む層
と、酸化チタンを含まない層など)に層分離する現象が
現れ、透明又は半透明のインキ収容管を装填した水性ボ
ールペンの場合、外観が悪化した。
【0004】一方、上記水性ボールペンのペン先を上に
して立てた状態で長期間静置(保存など)すると、上記
水性インキ組成物に含まれる酸化チタンは、ペン先と反
対側に沈降し、その後筆記しても酸化チタンの流出量が
少ないため、その筆跡は発色性(白色性など)が低く、
隠蔽性が低下した。
【0005】従来の水性ボールペン用インキ組成物の場
合、上述の様な問題を有しているため、実際にこの水性
インキ組成物(酸化チタン、高分子球状微粒子を含む水
性インキ組成物)を用いた水性ボールペンを店頭などに
長期間、ペン先を下にして立てた状態で陳列している
と、酸化チタンの沈降により、ペン先においてインキの
目詰まりが生じ、一方、ペン先を上にして立てた状態で
陳列していると、酸化チタンの沈降により、インキの発
色性や筆跡の隠蔽性が低下し、商品価値の低下がみられ
た。従って、高分子球状粒子を用いた水性インキ組成物
は、酸化チタンが沈降しやすいためインキの分散安定性
が低く、筆跡の隠蔽性や、ペン先からのインキの流出性
が必ずしも充分であるとはいえなかった。
【0006】本発明の目的は、白色顔料として酸化チタ
ンを用いても、インキ収容管内において酸化チタンの沈
降を防止できるとともに、筆跡の隠蔽性が高く、インキ
の流出性が優れた水性ボールペン用インキ組成物を提供
するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、酸化チタン、粘
度調整剤を含有する水性インキ組成物に、球状樹脂粒子
ではなく、偏平状樹脂粒子を加えて高粘度タイプの水性
インキ組成物を調製し、これを水性ボールペンに適用し
た場合、この水性ボールペンを長期間静置しても、酸化
チタンの沈降を抑制又は防止することができ、その筆跡
も隠蔽性が高く、さらに、筆記性も優れているという作
用効果を見出だし、本発明を完成させるに至った。
【0008】本発明は、白色顔料として酸化チタン及び
粘度調整剤を含有する水性インキ組成物中に、偏平状樹
脂粒子を含有する水性ボールペン用インキ組成物であ
る。
【0009】本発明では、白色顔料として、上記酸化チ
タンに加えて、更に下記式(1)で表されるアルキレン
ビスメラミン誘導体を配合することが望ましい。
【0010】
【化3】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又
は脂環式基を表す。R 〜Rは、それぞれ同一又
は異なる基であり、それぞれ水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表す。RとRとは窒素原子とと
もに複素環を形成していてもよく、RとRとは
窒素原子とともに複素環を形成していてもよい。Xは炭
素数2〜3のアルキレン基を示す)
【0011】前述のように、特公平5−46389号に
は、高分子球状粒子を用いた高粘度タイプの水性インキ
組成物が開示されている。粘度調整剤が配合されている
高粘度タイプの水性インキ組成物では、一般的に、粘度
調整剤が配合されていない水性インキ組成物より、粘度
調整剤の作用又は高粘度のために、インキの分散安定性
が高くなる。しかし、酸化チタンなどの比重が大きい顔
料を用いて、水性インキを調製すると、粘度調整剤の作
用だけでは、酸化チタンの沈降を防止することができ
ず、インキの分散安定性が低い。しかも、球状樹脂粒子
(高分子球状粒子)の場合、酸化チタンの沈降を防止す
る作用に乏しく、インキの分散安定性が十分に改善され
ていない。
【0012】そこで、本発明では、高分子球状粒子は、
形状が球状のため、酸化チタンを捕捉して、酸化チタン
が沈降するのを防止できないことに着目して、酸化チタ
ンと偏平状樹脂粒子とを組み合わせてインキを調製して
いる。
【0013】これは、偏平状樹脂粒子は、比重が小さく
(酸化チタンの比重約4に対して、偏平状樹脂粒子の比
重0.7〜1.5程度)、かつ、形状が偏平状であるた
め、酸化チタンを受け取り又は覆いやすいためと考えら
れる。すなわち、偏平状樹脂粒子の上部側に酸化チタン
を捕捉しやすい。また、偏平状樹脂粒子は、その上部側
に酸化チタンを捕捉しやすいだけでなく、酸化チタンの
粒子全体を覆いやすい。よって、酸化チタン単独の比重
より、酸化チタン及び偏平状樹脂粒子の全体としての比
重が低くなり、この全体としての比重が効力を発揮する
ためか、水性ボールペンの静置中において、酸化チタン
の沈降を抑制又は防止できるものと思われる。また、偏
平状樹脂粒子自体は比重が小さいため分散安定性が高
く、静置中での沈降はほとんど生じない。従って、酸化
チタンの沈降を抑制又は防止できるため、インキを長期
間にわたりペン先を下又は上にして立てた状態で静置し
て保存しても、インキ収容管中でのインキの濃度に分布
(ペン先側と、その反対側とにおけるインキの濃度差)
が発生するのを防止できる。すなわち、このインキを用
いると、ペン先を下にして立てた状態で静置していて
も、ペン先でのインキの目詰まりを防止でき、ペン先を
上にして立てた状態で静置しても、インキの発色性や筆
跡の隠蔽性の低下を防止できる。
【0014】従って、本発明の水性インキ組成物を用い
ると、インキの分散安定性(特に酸化チタンの沈降を抑
制又は防止できることによる酸化チタンの分散安定性)
が優れ、高い隠蔽性を有する筆跡が得られるとともに、
ペン先からのインキの流出性(筆記性)が優れた水性ボ
ールペンを提供することができる。
【0015】また、偏平状樹脂粒子は、その形状が偏平
状であるため、球状粒子とは異なり、筆記後は、筆記面
上に並んで又は重なって、筆記面をより多く覆うことが
でき、大きな隠蔽性を確保することもできる。しかも、
酸化チタンによる極めて高い隠蔽性も有効に発現でき
る。
【0016】さらに、偏平状樹脂粒子は、その形状が偏
平状であるため、球状粒子に比して、小さな厚みを有し
ており、水性ボールペンのペン先のボールとボール保持
部との間隙において、同程度の平均粒子径を有する球状
粒子よりも偏平状樹脂粒子の方が流出しやすい。従っ
て、偏平状樹脂粒子を用いると、インキの流出性が高
く、筆記性が優れた水性ボールペン用インキ組成物を提
供することができる。なお、本発明において、偏平状樹
脂粒子の平均粒子径とは、粒子径のうち厚みを除く径の
平均値を示している。
【0017】
【発明の実施の形態】(酸化チタン)本発明において、
酸化チタンは、隠蔽剤、着色剤としての機能を有してい
る。酸化チタンとしては、特に制限されず、各種(ルチ
ル型、アナターゼ型など)の市販品を使用できる。酸化
チタンとしては、より具体的には、例えば、商品名:ク
ロノスKR−270、商品名:クロノスKR−270
D、商品名:クロノスKR−380、商品名:クロノス
KR−380A、商品名:クロノスKR−380B、商
品名:クロノスKR−380C、商品名:クロノスKR
−380D、商品名:クロノスKR−380N(以上、
チタン工業社製)、商品名:タイペークCR−58、商
品名:タイペークCR−602、商品名:タイペークC
R−60、商品名:タイペークCR−80、商品名:タ
イペークCR−63、商品名:タイペークCR−90、
商品名:タイペークCR−95、商品名:タイペークC
R−93(以上、石原産業社製)、商品名:サンカチタ
ンFR66、商品名:サンカチタンFR77、商品名:
サンカチタンFR41、商品名:サンカチタンFR2
2、商品名:サンカチタンFR44(以上、古河機械社
製)などとして入手できる。
【0018】本発明では、酸化チタンの使用量は、例え
ば、水性インキ組成物全量中1〜60重量%の範囲から
選択してもよい。好ましい酸化チタンの使用量は、例え
ば、水性インキ組成物全量中5〜55重量%、さらに好
ましくは15〜30重量%程度である。酸化チタンの使
用量が水性インキ組成物全量中5重量%より少なすぎる
と、筆跡の隠蔽性、発色濃度が低下する。一方、水性イ
ンキ組成物全量中55重量%より多すぎると、粘度が高
くなり筆記性が低下する。
【0019】(偏平状樹脂粒子)偏平状樹脂粒子として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレ
フィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポ
リスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸エ
ステル(例えば、ポリメタクリル酸メチルなど)、ポリ
アクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ナイロン系
樹脂、フッソ系樹脂、アミン系樹脂などの合成樹脂で構
成された偏平状樹脂粒子が挙げられる。偏平状樹脂粒子
としては、スチレン系樹脂で構成されたものが好適に使
用できる。偏平状樹脂粒子は、単独で又は二種以上組み
合わせて使用できる。
【0020】偏平状樹脂粒子の平均粒子径は、インキ流
出性などのため、10μm以下であることが好ましい。
より具体的には、偏平状樹脂粒子の平均粒子径は、例え
ば、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、
さらに好ましくは0.2〜1μm程度である。また、偏
平状樹脂粒子の厚みは、前記平均粒子径の1/3〜2/
3程度が好ましい。なお、前述のように、偏平状樹脂粒
子の平均粒子径とは、粒子径のうち厚みを除く径の平均
値を示す。
【0021】偏平状樹脂粒子の比重は、例えば、0.7
〜1.5程度である。従って、酸化チタン(酸化チタン
の比重約4)より、偏平状樹脂粒子は比重が小さく、分
散性が高い。また、筆跡の隠蔽性が高いため、酸化チタ
ンの使用量を減少させることができ、水性インキ組成物
の比重を軽減することができる。なお、樹脂粒子の比重
は、高分子の比重を測定する方法として慣用的に用いら
れている方法により測定することができる。
【0022】なお、偏平状樹脂粒子としては、前記合成
樹脂で構成され、かつ円板類似形状(例えば、楕円形、
円形などの円板など)の中実の偏平体が例示できる。ま
た、この偏平体において、面の中央部には、貫通孔が開
設されていてもよく(すなわち、いわゆるドーナツ状で
あってもよく)、少なくとも一方の面の中央部が陥没し
ていてもよい。ここで、前記貫通孔や凹部(陥没部)の
大きさは、特に限定されない。
【0023】偏平状樹脂粒子としては、粉粒体の形態で
使用してもよく、水及び/又は水溶性有機溶剤による分
散体や、エマルジョンにして使用してもよい。エマルジ
ョンの調製に際しては、慣用の界面活性剤を用いること
ができる。また、エマルジョン中の偏平状樹脂粒子の濃
度は、特に制限はなく、通常、エマルジョン全量中30
〜50重量%程度である場合が多い。もちろん、水及び
/又は水溶性有機溶剤による分散体において、偏平状樹
脂粒子の濃度も限定されない。
【0024】偏平状樹脂粒子としては、例えば、三井東
圧化学社から、商品名:ミューティクル240Dなどが
市販されている。
【0025】偏平状樹脂粒子の使用量は、酸化チタンの
使用量などに応じて選択できる。偏平状樹脂粒子の使用
量は、例えば、水性インキ組成物全量中1〜35重量
%、好ましくは5〜20重量%程度である。偏平状樹脂
粒子の使用量が過少であると、水性インキ組成物の分散
安定性(特に酸化チタンの分散性)が低下する。一方、
過多であると、固形分が多くなり、筆記性が低下する。
【0026】なお、本発明において、「球状粒子」と
は、形状が球形又はほぼ球形である粒子をいい、「偏平
状粒子」とは、形状が偏平状である粒子をいう。従っ
て、「偏平状粒子」には、球状粒子を押しつぶして偏平
にした形状の粒子などが含まれる。特に、本発明の偏平
状粒子としては、球状粒子を偏平状に押しつぶした様な
形状の粒子を用いることが好適である。
【0027】(着色剤)本発明では、着色剤(特に、有
色の着色剤)を用いることにより、インキの色を調整す
ることができる。すなわち、有色の着色剤非含有水性イ
ンキ組成物では、インキの色は白色であるが、有色の着
色剤を用いることにより、インキの色を所望の色、例え
ば、赤色、青色、緑色、黄色、だいだい色、茶色、もも
色、赤紫色、紫色、水色、黄緑色、ふじ色、えんじ色
や、これらの各色と白色との混合色(白味を帯びた青
色、黄色、もも色や黄緑色など)などの各種の色に調整
することができる。
【0028】本発明において、着色剤としては、公知の
各種着色剤が使用可能である。着色剤としては、例え
ば、無機顔料(例えば、酸化鉄、カ−ボンブラック
等)、有機顔料(例えば、アゾ系顔料、縮合ポリアゾ系
顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ア
ンスラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系
顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン
系顔料、メラミン系顔料等)、樹脂着色体、染料などが
挙げられる。着色剤は単独で又は二種以上組み合わせて
用いることができる。
【0029】着色剤のうち無機顔料として、より具体的
には、例えば、ジンクホワイトなどの白色系無機顔料の
他、カーボンブラック(例えば、ファーネストブラッ
ク、コンタクトブラック、サーマルブラック、アセチレ
ンブラックなど)、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化
鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、タ
ーコイズ、モリブデンオレンジなどが挙げられる。な
お、酸化チタンは着色剤(白色系無機顔料の着色剤)と
しても使用できる。
【0030】有機顔料には、例えば、エチレンビスメラ
ミンなどの白色系有機顔料の他、C.I.PIGMEN
T RED2、同3、同5、同17、同22、同38、
同41、同48:2、同48:3、同49、同50:
1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同
63:1、同63:2、同64:1、同88、同11
2、同122、同123、同144、同146、同14
9、同166、同168、同170、同176、同17
7、同178、同179、同180、同185、同19
0、同194、同206、同207、同209、同21
6、同245;C.I.PIGMENT ORANGE
5、同10、同13、同16、同36、同40、同4
3;C.I.PIGMENT VIOLET19、同2
3、同31、同33、同36、同38、同50;C.
I.PIGMENT BLUE2、同15、同15:
1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:
5、同16、同17、同22、同25、同60、同6
6;C.I.PIGMENT BROWN25、同2
6;C.I.PIGMENT YELLOW1、同3、
同12、同13、同24、同81、同93、同94、同
95、同97、同99、同108、同109、同11
0、同117、同120、同139、同153、同16
6、同167、同173;C.I.PIGMENT G
REEN7、同10、同36などが含まれる。
【0031】樹脂着色体には、例えば、スチレン樹脂、
アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂を単独もしくは二
種以上を用いて乳化重合して得られる水分散体に、染料
(例えば、塩基性染料や蛍光性塩基染料など)及び/又
は蛍光増白剤で染着(着色)した樹脂エマルジョン着色
体が含まれる。前記水分散体におけるポリマー粒子の平
均粒子径は、特に制限されず、例えば、0.1〜1μm
程度である。
【0032】また、樹脂着色体は、樹脂に染料(例え
ば、蛍光染料など)を溶解させたものであってもよい。
なお、顔料の形態は、樹脂球や金属粉体などであっても
よい。
【0033】染料としては、例えば、直接染料(例え
ば、C.I.ダイレクトブラック17、同19、同2
2、同32、同38、同51、同71;C.I.ダイレ
クトイエロー4、同26、同44、同50;C.I.ダ
イレクトレッド1、同4、同23、同31、同37、同
39、同75、同80、同81、同83、同225、同
226、同227;C.I.ダイレクトブルー1、同1
5、同41、同71、同86、同87、同106、同1
08、同199など)、酸性染料(例えば、C.I.ア
シッドブラック1、同2、同24、同26、同31、同
52、同107、同109、同110、同119、同1
54;C.I.アシッドイエロー1、同7、同17、同
19、同23、同25、同29、同38、同42、同4
9、同61、同72、同78、同110、同127、同
135、同141、同142;C.I.アシッドレッド
8、同9、同14、同18、同26、同27、同35、
同37、同51、同52、同57、同82、同83、同
87、同92、同94、同111、同129、同13
1、同138、同186、同249、同254、同26
5、同276;C.I.アシッドバイオレット15、同
17、同49;C.I.アシッドブルー1、同7、同
9、同15、同22、同23、同25、同40、同4
1、同43、同62、同78、同83、同90、同9
3、同100、同103、同104、同112、同11
3、同158;C.I.アシッドグリーン3、同9、同
16、同25、同27;C.I.アシッドオレンジ56
など)、食品染料(たとえば、C.I.フードイエロー
3など)、マカライトグリーン(C.I.4200
0)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
メチルバイオレットFN(C.I.42535)、ロー
ダミンF4G(C.I.45160)、ローダミン6G
CP(C.I.45160)などが例示できる。
【0034】好ましい着色剤には、顔料(無機顔料、有
機顔料など)、直接染料、酸性染料が含まれる。特に、
着色剤としては、顔料を好適に使用できる。着色剤の色
としては、特に制限されず、いずれの色(例えば、赤
色、青色、緑色、黄色、だいだい色、茶色、もも色、赤
紫色、紫色、水色、黄緑色、ふじ色、えんじ色など)で
あってもよい。着色剤(顔料、染料など)の使用量は、
着色剤の種類やその比重などに応じて、例えば、水性イ
ンキ組成物全量中0.01〜10重量%、好ましくは
0.01〜5重量%程度である。着色剤の使用量が、水
性インキ組成物全量中0.01重量%より過少である
と、筆跡の発色濃度が低下する。一方、着色剤の使用量
が、水性インキ組成物全量中10重量%より多すぎると
粘度が高くなり筆記性が低下する。
【0035】(粘度調整剤)粘度調整剤としては、慣用
の粘度調整剤、例えば、水溶性高分子が使用でき、なか
でも、多糖類(天然多糖類など)、半合成セルロ−ス系
高分子、水溶性合成高分子が好適に使用できる。粘度調
整剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0036】多糖類としては、グルコ−ス、ガラクト−
ス、ラムノ−ス、マンノ−ス及びグルクロン酸塩等の単
糖類から構成される高分子化学構造を有する高分子が挙
げられる。多糖類としては、微生物産系多糖類又はその
誘導体、水溶性植物系多糖類又はその誘導体、水溶性動
物系多糖類又はその誘導体などが使用できる。より具体
的には、多糖類には、例えば、プルラン、キサンタンガ
ム、ウェランガム、ラムザンガム、サクシノグルカンな
どの微生物産系多糖類又はその誘導体、グワ−ガム、ロ
−カストビ−ンガム、トライガントガム、タラガム、カ
ラヤガム、ガティガム、アラビノガラクタンガム、クイ
ンスシードガム、サイリュームシードガム、アラビアゴ
ム、ペクチン、デンプンなどの水溶性植物系多糖類又は
その誘導体、ゼラチン、カゼインなどの水溶性動物系多
糖類又はその誘導体などが含まれる。なお、多糖類とし
ては、天然多糖類、合成多糖類等を用いることができ、
天然多糖類を用いる場合が多い。
【0037】また、半合成セルロ−ス系高分子として
は、例えば、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセル
ロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロ−ス又はその塩(ナ
トリウム塩など)などが挙げられる。また、水溶性合成
高分子には、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリアクリル酸、メチルビニルエーテ
ル無水マレイン酸共重合体などが含まれる。
【0038】本発明では、特に、粘度調整剤として多糖
類を用いると、インキ中の各成分(特に酸化チタン)の
分散安定性を高めることができる。多糖類としては、特
に、微生物産系多糖類又はその誘導体(キサンタンガ
ム、ウェランガム、ラムザンガム、サクシノグルカンな
ど)が好適に使用できる。このような多糖類を用いる
と、チキソトロピーの性質を有する、いわゆる「ゲルタ
イプ」の水性インキ組成物を得ることができる。
【0039】粘度調整剤の使用量は、特に制限されず、
水性インキ組成物の粘度が目的の粘度になるように選ぶ
ことができる。従って、粘度調整剤の使用量は、酸化チ
タン、水溶性有機溶剤、水、偏平状樹脂粒子、その他の
成分(着色剤や分散剤など)の種類及びその使用量など
に応じて選択できる。
【0040】本発明の水性インキ組成物は、インキ収蔵
が直液式である水性ボールペン用に好適であり、このよ
うな水性インキ組成物の粘度(20℃)は、インキの分
散性及び筆記性の点から、100〜20,000cp
s、好ましくは1,000〜12,000cps、さら
に好ましくは3,000〜9,000cpsである。こ
のことや他の成分の使用量を考慮すると、粘度調整剤の
使用量は、例えば、水性インキ組成物全量中0.1〜2
重量%、好ましくは0.2〜1重量%程度である。
【0041】なお、本発明において、水性インキ組成物
の粘度は、ELD型粘度計(株式会社トキメック社製)
を用いて、ローター:3゜×R14コーン、回転数:
0.5rpm、温度:20℃の条件で測定したものを基
準としている。
【0042】(水溶性有機溶剤)本発明のインキには、
水溶性有機溶剤が含まれていてもよい。水溶性有機溶剤
は、インキの乾燥防止剤(湿潤剤)として用いることが
できる。水溶性有機溶剤としては、グリコール類(例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコールなど)、グリコールエーテル類(例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテルなど)、カ
ルビトール類(例えば、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルなど)、グリセリン、トリメチロールプロパ
ンなどを好適に用いることができる。水溶性有機溶剤は
単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。水溶性有
機溶剤の使用量は、例えば、水性インキ組成物全量中1
〜40重量%、好ましくは5〜20重量%程度である。
水溶性有機溶剤の使用量が過少であると、水性インキ組
成物が乾燥しやすく、水性ボールペンのペン先で目詰ま
りが起こり、筆記性が低下する。一方、過多であると、
筆記後、インキが乾燥しにくい。
【0043】(水)本発明の水性インキ組成物は、水を
含んでいる。水としては、インキ用として慣用的に使用
されている水(例えば、イオン交換水など)を用いるこ
とができる。水の使用量は、特に制限されず、他の成分
(酸化チタン、着色剤、粘度調整剤、水溶性有機溶剤、
偏平状樹脂粒子など)の種類及びその使用量や、目的と
する水性インキ組成物の粘度などに応じて選択すること
ができる。水の使用量は、広い範囲、例えば、水性イン
キ組成物全量中1〜80重量%程度の範囲から選択でき
る。好ましい水の使用量は、30〜70重量%程度であ
る。
【0044】(分散剤)本発明では、前記偏平状樹脂粒
子を分散剤(特に、酸化チタンに対する分散剤)として
利用できるが、他の分散剤も使用又は併用することがで
きる。分散剤としては、慣用的に用いられている水溶性
樹脂、樹脂エマルジョンや界面活性剤などの分散剤を用
いることができる。水溶性樹脂は天然品、半合成品、合
成品の何れでも良いが、黴や腐敗の問題、インキ(水性
ボールペン用インキ組成物)としての粘度特性の点から
合成品が最適である。これらの合成品としては、例え
ば、水溶性アクリル樹脂、水溶性マレイン酸樹脂、水溶
性スチレン樹脂、水溶性スチレン−アクリル樹脂、水溶
性スチレン−マレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコ−ル、水溶性エステル−アクリル樹
脂、水溶性ウレタン樹脂等が挙げられる。樹脂エマルジ
ョンとしては、例えば、アクリル系エマルジョン、酢酸
ビニル系エマルジョン、ウレタン系エマルジョン、スチ
レン−ブタジエンエマルジョンなどが挙げられる。ま
た、界面活性剤はアニオン性、カチオン性、ノニオン
性、および両性界面活性剤より任意のものが使用でき
る。好ましい分散剤には、水溶性樹脂が含まれる。分散
剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0045】分散剤の使用量は、水性インキ組成物全量
中0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%
である。分散剤の使用量が過少であると分散安定性が低
く、一方、過多であると粘度が高くなり筆記性が低下す
る。
【0046】(アルキレンビスメラミン誘導体)また、
白色顔料として、上記酸化チタン及び下記式(1)で表
されるアルキレンビスメラミン誘導体を両者配合するこ
とができる。この場合、上記酸化チタン及び下記式
(1)で表されるアルキレンビスメラミン誘導体を含有
した水性インキ組成物は、高い隠蔽性を有する筆跡が得
られるとともに、長期間にわたりインキの分散性の高い
水性ボールペンが得られる。
【0047】
【化4】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又
は脂環式基を表す。R 〜Rは、それぞれ同一又
は異なる基であり、それぞれ水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表す。RとRとは窒素原子とと
もに複素環を形成していてもよく、RとRとは
窒素原子とともに複素環を形成していてもよい。Xは炭
素数2〜3のアルキレン基を示す)
【0048】なお、前記式(1)において、R、又はR
〜Rのアルキル基には、例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブ
チル、t−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、
好ましくはメチル又はエチル基が含まれる。Rの脂環式
基としては、例えば、5員環、6員環、7員環程度の脂
環式基が例示できる。また、R〜Rの複素環に
は、5〜7員環程度の複素環が含まれる。好ましいR
〜Rとしては、RとRとが水素原子と
炭素数2又は3のアルキル基との組み合わせであり、R
とRとが水素原子と炭素数2又は3のアルキル
基との組み合わせが挙げられ、さらに好ましくはR
〜Rがすべて水素原子である。Xのアルキレン基に
は、エチレン、プロピレン基、好ましくはエチレン基が
含まれる。
【0049】アルキレンビスメラミン誘導体において、
具体的には、下記式(2)で表されるエチレンビスメラ
ミンを用いることができる。本化合物は、例えば、ハッ
コールケミカル社製、商品名:シゲノックスOWPなど
として入手することができる。
【0050】
【化5】
【0051】アルキレンビスメラミン誘導体は、比重が
小さく(アルキレンビスメラミン誘導体の比重:1.4
程度に対して、酸化チタンの比重:4程度)、分散安定
性が高いが、筆跡の隠蔽性が低い。一方、酸化チタン
は、比重が大きく分散安定性が低いが、筆跡の隠蔽性が
大きい。従って、このアルキレンビスメラミン誘導体と
酸化チタンとを両者配合することにより、インキの分散
安定性を高いレベルで保持しつつ、筆跡の隠蔽性を高め
ることができる。しかも、アルキレンビスメラミン誘導
体の作用によって、透明又は半透明なインキ収容管の外
観によってもインキの色を目視で判別できる。すなわ
ち、従来の水性インキ組成物では、濃厚色の着色剤を使
用した場合、黒色紙上に筆記しても、紙の色が黒色のた
めインキの色が目立たず、インキ本来の色を発色できな
い。また、透明又は半透明なポリプロピレン製等のイン
キタンクであるレフィール式インキタンクを用いた場
合、インキを当該インキタンクに充填すると、紙上のイ
ンキの発色状態とは異なりインキが濃密となり紙上の発
色より濃厚な色となり、特にインキの色が紺色、紫色、
緑色、茶色などの色のときは、ほとんど黒色になってし
まい、インキタンクの外観では、その色が判別できな
い。しかし、上記のアルキレンビスメラミン誘導体を白
色顔料として酸化チタンと共に配合した水性インキ組成
物の場合、分散安定性が大きく、かつ筆跡の隠蔽性が大
であって、黒色紙上でのインキの発色性も高く、しかも
透明又は半透明なインキタンクを通じてインキの色を判
別できる。
【0052】なお、上記のアルキレンビスメラミン誘導
体を白色顔料として酸化チタンと共に配合した水性イン
キ組成物の場合は、既述した偏平状樹脂粒子をさらに配
合することが好ましいが、偏平状樹脂粒子を配合しなく
ても良好な分散安定性と隠蔽性を確保することもでき
る。
【0053】アルキレンビスメラミン誘導体の使用量
は、水性インキ組成物全量中1〜20重量%、好ましく
は5〜10重量%の範囲から選択できる。アルキレンビ
スメラミン誘導体の使用量が少なすぎると筆跡の隠蔽効
果が低下する。一方、使用量が多すぎるとインキの粘度
が高くなり書味が低下する。アルキレンビスメラミン誘
導体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0054】酸化チタンと上記のアルキレンビスメラミ
ン誘導体とを両者配合した場合は、酸化チタンの使用量
を減少させることができる。すなわち、酸化チタンとア
ルキレンビスメラミン誘導体とを両者配合した場合は、
酸化チタンの使用量が少なくても、高い隠蔽性を発現す
ることができる。かかる場合、酸化チタンの使用量を減
少させることができ、酸化チタンによる分散安定性の低
下を抑制又は防止できる。酸化チタンの使用量は、例え
ば、水性インキ組成物全量中4〜35重量%、好ましく
は10〜20重量%である。
【0055】また、上記のアルキレンビスメラミン誘導
体と酸化チタンの配合比は、特に制限されないが、例え
ば、水性インキ組成物全量中、酸化チタン4〜35重量
%に対してアルキレンビスメラミン誘導体は1〜20重
量%の範囲から選択することが好適である。
【0056】また、上記のアルキレンビスメラミン誘導
体を白色顔料として酸化チタンと共に配合した水性イン
キ組成物の場合は、樹脂粒子(高分子粒子)としても偏
平樹脂粒子だけでなく、球状樹脂粒子やその他の各種形
状の樹脂粒子も使用することができる。また、これらの
形状の樹脂粒子は、中空又は中実であってもよい。中空
の粒子の場合、粒子の比重を小さくすることができると
いう利点がある。
【0057】偏平状樹脂粒子を含め高分子粒子の比重
は、酸化チタンの比重(通常4程度)より低く、通常
0.4〜1.5程度である。高分子粒子の比重は、高分
子の比重を測定する方法として慣用的に用いられている
方法により測定することができる。高分子粒子の平均粒
子径は、インキの流出性などのため、10μm以下であ
る。より具体的には、高分子粒子が球状の粒子の場合、
平均粒子径は、例えば、0.05〜10μm、好ましく
は0.1〜5μm、さらに好ましくは0.2〜1μm程
度である。また、偏平状樹脂粒子の平均粒子径は、例え
ば、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、
さらに好ましくは0.2〜1μm程度である。偏平状樹
脂粒子の厚みは、前記偏平状樹脂粒子の平均粒子径の1
/3〜2/3程度が好ましい。なお、偏平状樹脂粒子の
平均粒子径とは、粒子径のうち厚みを除く径の平均値を
示す。
【0058】但し、白色顔料として酸化チタン及び上記
のアルキレンビスメラミン誘導体を配合し、さらに既述
した偏平状樹脂粒子を配合した水性インキ組成物の場合
は、分散安定性と隠蔽性を一層向上させることができ
る。既述の通り、偏平状樹脂粒子は、その形状が偏平状
であるため、球状粒子とは異なり、筆記後は筆記面上に
並んで又は重なって、筆記面をより多く覆うことがで
き、大きな隠蔽性も確保することができるためである。
また、偏平状樹脂粒子は、その形状が偏平状であるた
め、平均粒子径が大きく、厚みが小さいので、水性ボー
ルペンのペン先のボールとボール保持部との間隙におい
て、同程度の平均粒子径を有する球状樹脂粒子よりも偏
平状樹脂粒子の方が流出しやすい。従って、偏平状樹脂
粒子を用いると、ペン先からのインキの流出性が高く、
筆記性が優れている水性ボールペン用インキ組成物を提
供することができる。従って、濃厚色(黒色など)の紙
に筆記しても、着色剤の色を有効に発現させることがで
き、筆記性も優れている。
【0059】高分子粒子としては、既述した偏平樹脂樹
脂粒子と同様に、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニ
ル系樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリメ
タクリル酸エステル(例えば、ポリメタクリル酸メチル
など)、ポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹
脂、ナイロン系樹脂、フッ素系樹脂、アミン系樹脂など
の合成樹脂で構成された粒子が挙げられる。高分子粒子
は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0060】また、高分子粒子は、粉粒体の形態で使用
してもよく、水分散体やエマルジョンにして使用しても
よい。エマルジョンの調製に際しては、慣用の界面活性
剤を用いることができる。エマルジョン中の高分子粒子
の濃度は、特に制限されず、通常、エマルジョン全量中
30〜50重量%程度である場合が多い。
【0061】高分子粒子において、球状の粒子として
は、例えば、三井東圧化学社から、商品名:ミューティ
クルPP120が市販されている。
【0062】また、中空の粒子としては、例えば、Rh
om and Hass社から、商品名:ローペイクH
P−91、商品名:ローペイクOP−84J、大日本イ
ンキ化学工業社から、商品名:VONCOAT PP−
2000S、商品名:VONCOAT PP−100
0、商品名:VONCOAT PP−1001、商品
名:VONCOAT PP−1100が市販されてい
る。
【0063】さらに、偏平状の粒子としては、例えば、
三井東圧化学社から、商品名:ミューティクル240D
が市販されていることは既述した通りである。
【0064】高分子粒子の使用量は、アルキレンビスメ
ラミン誘導体の使用量や、酸化チタンの使用量に応じて
選択でき、例えば、水性インキ組成物全量中35重量%
以下の範囲から選択できる。より具体的には、最も分散
性及び隠蔽性の大きい効果を与える偏平状樹脂粒子の場
合で、その使用量は、既述の通り、例えば、水性インキ
組成物全量中1〜35重量%、好ましくは5〜20重量
%程度である。高分子粒子の使用量が水性インキ組成物
全量中1重量%より少なすぎると、水性インキ組成物の
分散安定性(特に酸化チタンの分散安定性)が低下す
る。一方、高分子粒子の使用量が水性インキ組成物全量
中35重量%より多すぎると、固形分が多くなり筆記性
が低下する。
【0065】なお、白色顔料としてアルキレンビスメラ
ミン誘導体及び酸化チタンを配合した水性インキ組成物
の場合、粘度調整剤の使用量は、アルキレンビスメラミ
ン誘導体、酸化チタン、高分子粒子、着色剤、分散剤、
水の種類及び使用量などに応じて選択できる。ただし、
いわゆるゲルタイプの水性インキ組成物に適用した場合
は、粘度(20℃)は、既述の通り、インキの分散性お
よび筆記性の点からすると、100〜20,000cp
s、好ましくは1,000〜12,000cps、さら
に好ましくは3,000〜9,000cpsである。す
なわち、白色顔料としてアルキレンビスメラミン誘導体
及び酸化チタンを配合した水性インキ組成物の場合、粘
度調整剤の使用量は、例えば、水性インキ組成物全量中
0.1〜2重量%、好ましくは0.2〜1重量%であ
る。なお、粘度調整剤を配合しない水性インキ組成物の
場合では、粘度(20℃)は、100cps以下が好適
である。
【0066】(その他の添加剤成分)本発明の水性イン
キ組成物には、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、レ
ベリング剤、凝集防止剤、pH調整剤、防錆剤、防腐防
黴剤、擬塑性付与剤、潤滑剤等の慣用の添加剤を添加し
てもよい。界面活性剤としては、慣用の界面活性剤(例
えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エス
テルなど)を使用できる。なお、界面活性剤は潤滑剤と
しての機能も有している。
【0067】pH調整剤としては、例えば、カセイソー
ダ、炭酸ソーダ、アルカノールアミン(例えば、エタノ
ールアミンなど)、アンモニアなどが例示できる。潤滑
剤には、例えば、N−アシルアミノ酸系、エーテルカル
ボン酸系、N−アシルタウリン酸系活性剤のアルカリ塩
又はアミン塩、脂肪酸のアルカリ塩、アルカノールアミ
ン塩やリン酸エステル系界面活性剤などが含まれる。防
錆剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール及びその誘
導体、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトレートなど
が挙げられる。防腐防黴剤としては、例えば、ソルビン
酸カリウム、安息香酸ソーダ、ペンタクロロフェニルナ
トリウム、ジヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンズイ
ソチアゾリン−3−オンなどが使用でき、中でも1,2
−ベンズイソチアゾリン−3−オンを好適に使用でき
る。
【0068】(製造方法)本発明の水性インキ組成物
は、酸化チタン、粘度調整剤、水溶性有機溶剤、水及び
偏平状樹脂粒子、必要に応じて着色剤、分散剤、添加剤
などを混合して調製できる。例えば、所定量の水溶性有
機溶剤及び/又は水に酸化チタンを添加して酸化チタン
の分散体をあらかじめ作製する。また、着色剤を使用す
る場合は、所定量の水溶性有機溶剤及び/又は水に、着
色剤をそれぞれ添加して、各着色剤の分散体をそれぞれ
作製する。前記酸化チタンの分散体と、必要に応じて各
着色剤の分散体と、偏平状樹脂粒子とを所定量混合して
攪拌し、偏平状樹脂粒子を含有している酸化チタンの分
散体を作製する。この分散体に、粘度調整剤、残部の水
溶性有機溶剤及び/又は水、必要に応じて分散剤、添加
剤などの他の成分を添加して、水性インキ組成物を調製
する方法が例示できる。
【0069】白色顔料として前記アルキレンビスメラミ
ン誘導体を配合する水性インキ組成物の場合は、アルキ
レンビスメラミン誘導体、酸化チタン、高分子粒子、着
色剤、分散剤、水溶性有機溶剤、水、粘度調整剤、添加
剤などを混合して調製できる。
【0070】例えば、所定量の水にアルキレンビスメラ
ミン誘導体と、酸化チタンと、水溶性有機溶剤と、必要
に応じて、高分子粒子、着色剤、分散剤、粘度調整剤、
界面活性剤や添加剤などとを所定量添加し攪拌して調製
できる。
【0071】好ましい調製方法には、アルキレンビスメ
ラミン誘導体と、酸化チタンと、水溶性有機溶剤と、必
要に応じて、着色剤、分散剤、添加剤などとを所定量の
水に加えて顔料の分散体をあらかじめ調製し、この顔料
の分散体に高分子粒子を使用する場合には高分子粒子を
含むエマルジョンを加えて混合し、さらに、粘度調整
剤、残部の水溶性有機溶剤及び/又は水、およびその他
の成分(添加剤など)を混合して調製する方法が含まれ
る。
【0072】本発明の水性インキ組成物を用いると、高
い隠蔽性を有する筆跡を得ることができる。そのため、
鮮明な発色の筆跡を得ることができる水性ボールペンを
提供することができる。したがって、本発明では、イン
キの色が白色であっても、黒画用紙などの黒色系の用紙
に筆記すると、鮮明な白色の筆跡を得ることができる。
もちろん、インキの色が有色であっても、黒色系の用紙
(黒画用紙など)に筆記すると、鮮明に発色している各
種の色の筆跡を得ることができる。なお、筆記面に用い
る紙としては、慣用のコピー用紙や慣用の色紙などの慣
用的に用いられている紙(紙表面に非水溶性樹脂などに
より、特殊加工をしていない紙)を使用できる。
【0073】特に、酸化チタンと偏平状樹脂粒子とを組
み合わせた水性インキ組成物の場合、比重が大きい酸化
チタンに対してその分散性を高めることができ、酸化チ
タンの沈降を抑制又は防止できる。そのため、このイン
キによる水性ボールペンを長期間にわたりペン先を下又
は上にして立てた状態で静置していても、インキ収容管
のペン先側とその反対側とのインキの濃度において、イ
ンキの成分(酸化チタンなど)が沈降することによるイ
ンキの濃度差が生じるのを抑制又は防止できる。また、
球状樹脂粒子ではなく、偏平状樹脂粒子を用いた場合、
当該インキを水性ボールペン用として用いても、ペン先
からのインキの流出性が高く、筆記性が優れている。
【0074】また、白色顔料として酸化チタンのほかに
上記アルキレンビスメラミン誘導体を含有した水性イン
キ組成物の場合も、本発明の水性インキ組成物は、イン
キの分散性における経時安定性が高く、かつ筆跡の隠蔽
性が高い。そのため、本発明のインキを筆記具用、特に
水性ボールペン用として用いた場合、インキの分散安定
性が高いので、長期間にわたりペン先を下又は上にして
立てた状態で静置して保存しても、インキ収容管中での
インキの濃度に分布(ペン先側と、その反対側とにおけ
るインキの濃度差)が発生することを防止できる。すな
わち、本発明のインキを用いると、ペン先を下にして立
てた状態で静置していても、ペン先でのインキの目詰ま
りを防止でき、ペン先を上にして立てた状態で静置して
いても、インキの発色性や筆跡の隠蔽性の低下を防止で
きる。従って、本発明の水性インキ組成物は、筆記具
用、特に水性ボールペン用として有用である。また、透
明又は半透明なインキタンク(インキ収容管)にインキ
を充填した場合、インキの色が濃厚色であっても、イン
キ収容管の外観によってインキの色を正確に把握するこ
とができる。
【0075】本発明の水性インキ組成物は、筆跡の隠蔽
性が極めて高いため、インキの色が濃厚色(例えば、紺
色、紫色、緑色、茶色など)であっても、黒画用紙など
の黒色系の用紙に筆記すると、鮮明な発色の筆跡を形成
できる。したがって、本発明の水性インキ組成物を用い
ると、筆記できる紙としては、紙の色に制限されず、慣
用のコピー用紙や慣用の色紙などの慣用的に用いられて
いる紙(紙表面に非水溶性樹脂などにより、特殊加工を
していない紙)を使用できる。
【0076】さらに、本発明の水性インキ組成物は、筆
記具用インキ、特に高粘度タイプの水性ボールペン用イ
ンキとして適度な粘度を有しており、インキ収蔵体とし
て直液式のインキ収蔵体(インキタンクに直接インキを
充填する方法によるインキ収蔵体)を用いた水性ボール
ペン用インキとして極めて有用である。特に、粘度調整
剤として、多糖類を用いると、チキソトロピーの性質を
有する、いわゆる「ゲルタイプ」のインキを容易に調製
することができ、本発明のインキは、水性ボールペン用
インキとして有用である。
【0077】本発明のインキが効果を発揮する筆記具の
形態としては、粘度調整剤を用いてインキに擬塑性を
付与し、当該インキをプラスチック(例えば、ポリプロ
ピレンなど)等により成形された透明又は半透明なイン
キ収容管に直接充填し、インキ収容管の後端部に逆流防
止材を充填してなるインキタンクと、洋白若しくはステ
ンレス製ボールペンチップが嵌合した先栓が連接した筆
記具、インキをプラスチック等で成形された透明又は
半透明のインキ収容筒に直接充填したものに、蛇腹式イ
ンキ流出調節機構を嵌合連接し、さらに、その先端に繊
維束、万年筆、洋白若しくはステンレス製ボールペンチ
ップを嵌合連接した筆記具、インキをプラスチック等
で成形された透明又は半透明なインキ収容筒に直接充填
したものに、洋白若しくはステンレス製ボールペンチッ
プが嵌合した先栓が嵌合連接したもので、キャップを本
体に嵌合することでインキ筒内部が加圧され、ボールペ
ンチップ先端のボールによって、インキ流出を調節する
筆記具などが挙げられる。
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 (酸化チタンの分散体の調製)プロピレングリコール:
10重量部と水(イオン交換水):25重量部との混合
液に、スチレン−アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社
製、商品名:ジョンクリルJ−679)を水酸化ナトリ
ウムにより中和したワニス(樹脂成分:20重量%):
17重量部、および酸化チタン(チタン工業社製、商品
名:クロノス−KR270):50重量部を投入し、分
散機(ビーズミル)により分散させて、酸化チタンの分
散体(酸化チタンの分散体全量に対する酸化チタンの割
合:50重量%)を調製した。以下の実施例1〜22お
よび比較例1〜8では、この酸化チタンの分散体(以
下、「酸化チタン分散体」と称する)を用いた。
【0079】(カラーベースの調製例)プロピレングリ
コール:5重量部とイオン交換水:61重量部との混合
液に、スチレン−アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社
製、商品名:ジョンクリルJ−679)を水酸化ナトリ
ウムにより中和したワニス(樹脂成分:20重量%):
17重量部、および塩素化フタロシアニングリーン(大
日本インキ化学工業社製、商品名:ファストゲングリー
ンB):17重量部を投入し分散機(ビーズミル)によ
り分散させて、緑色の顔料の分散体(分散体全量に対す
る塩素化フタロシアニングリーンの割合:17重量%)
を調製した。以下の実施例1〜22および比較例1〜8
では、この分散体(以下、「カラーベース」と称する)
を用いた。
【0080】(粘度調整剤の水溶液の調製例)イオン交
換水に、キサンタンガム(三晶社製、商品名:KELZ
AN)を投入し撹拌して、キサンタンガムの水溶液(水
溶液全量に対するキサンタンガムの割合:2重量%)を
調製した。以下の実施例1〜22および比較例1〜8で
は、このキサンタンガムの水溶液(以下、「ガム成分」
と称する)を用いた。
【0081】(アルキレンビスメラミン誘導体の分散体
の調製例)プロピレングリコール:10重量部と、水
(イオン交換水):43重量部との混合液に、スチレン
−アクリル樹脂(ジョンソンポリマー社製、商品名:ジ
ョンクリルJ−679)を水酸化ナトリウムにより中和
したワニス(樹脂成分:20重量%):17重量部、及
びエチレンビスメラミン(ハッコールケミカル社製、商
品名:シゲノックスOWP):30重量部を投入し分散
機(ビーズミル)により分散させて、エチレンビスメラ
ミンの分散体(エチレンビスメラミンの分散体全量に対
するエチレンビスメラミンの割合:30重量%)を調製
した。以下の実施例6〜22、及び比較例6〜8では、
このエチレンビスメラミンの分散体(以下、「エチレン
ビスメラミン分散体」と称する)を用いた。
【0082】(高分子粒子の使用例)実施例及び比較例
で使用する高分子粒子としては、偏平状樹脂粒子と球状
樹脂粒子を使用した。高分子粒子としては、高分子粒子
を含むエマルジョンの形態で用いた。
【0083】偏平状樹脂粒子を含むエマルジョンとして
は、三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル240
D(偏平状樹脂粒子における平均粒子径:0.5μm、
固形分濃度44重量%)を使用した。
【0084】球状樹脂粒子を含むエマルジョンとして
は、三井東圧化学社製、商品名:ミューティクルPP1
20(球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7μm、固形分
濃度45重量%)を使用した。
【0085】(水性インキ組成物の調製)次に、実施例
1〜22、比較例1〜8に係る水性インキ組成物を、表
1〜表4に示す組成で調製した。具体的には以下のよう
に調製した。
【0086】(実施例1)酸化チタン分散体:40重量
部と、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン(三井東圧化
学社製、商品名:ミューティクル240D;偏平状樹脂
粒子における平均粒子径:0.5μm、固形分濃度:4
4重量%):22.7重量部とを混合し、これに、ガム
成分:16重量部と、イオン交換水:21.3重量部と
を投入して混合し、白色の水性インキ組成物を調製し
た。
【0087】なお、この水性インキ組成物の粘度は、2
0℃において、7,100cpsであった。粘度は、E
LD型粘度計(株式会社トキメック社製)により、3゜
×R14コーンを用いて、回転数0.5rpm、温度2
0℃の条件で測定した。以下の実施例2〜5及び比較例
1〜5においても、この実施例1と同様の条件で粘度を
測定した。
【0088】(実施例2)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D;偏平状樹脂粒子における平均粒子径:0.5μ
m、固形分濃度:44重量%):22.7重量部に代え
て、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン(三井東圧化学
社製、商品名:ミューティクル240D):34重量部
を用いるとともに、イオン交換水:21.3重量部に代
えて、イオン交換水:10重量部を用いること以外、実
施例1と同様にして、白色の水性インキ組成物を調製し
た。この水性インキ組成物の粘度(20℃)は、7,4
00cpsであった。
【0089】(実施例3)イオン交換水:21.3重量
部に代えて、カラーベース:21.3重量部を用いるこ
と以外、実施例1と同様にして、緑色の水性インキ組成
物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(20℃)
は、7,250cpsであった。
【0090】(実施例4)酸化チタン分散体:40重量
部に代えて、酸化チタン分散体:50重量部を用いると
ともに、イオン交換水:21.3重量部に代えて、イオ
ン交換水:11.3重量部を用いること以外、実施例1
と同様にして白色の水性インキ組成物を調製した。この
水性インキ組成物の粘度(20℃)は、8,200cp
sであった。
【0091】(実施例5)酸化チタン分散体:40重量
部に代えて、酸化チタン分散体:50重量部を用いると
ともに、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン(三井東圧
化学社製、商品名:ミューティクル240D;偏平状樹
脂粒子における平均粒子径:0.5μm、固形分濃度:
44重量%):22.7重量部に代えて、偏平状樹脂粒
子を含むエマルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミ
ューティクル240D):34重量部を用い、かつ、イ
オン交換水:21.3重量部を用いないこと以外、実施
例1と同様にして、白色の水性インキ組成物を調製し
た。この水性インキ組成物の粘度(20℃)は、8,5
00cpsであった。
【0092】(実施例6)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、イオン交換水:50重量部を投入して
混合し、白色の水性インキ組成物を調製した。
【0093】なお、この水性インキ組成物の粘度は、2
0℃において、4,000cpsであった。粘度は、E
LD型粘度計(株式会社トキメック社製)により、3°
×R24コーンローターを用いて、回転数0.5rp
m、温度20℃の条件で測定した。なお、以下の実施例
7〜22及び比較例6〜8においても、この実施例6と
同様の条件で粘度を測定した。
【0094】(実施例7)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、ガム成分:16重量部と、イオン交換
水:34重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ
組成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、6,500cpsであった。
【0095】(実施例8)エチレンビスメラミン分散
体:20重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、ガム成分:16重量部と、イオン交換
水:24重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ
組成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、6,800cpsであった。
【0096】(実施例9)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部と、
カラーベース:21.3重量部とを混合し、これに、ガ
ム成分:16重量部と、イオン交換水:12.7重量部
とを投入して混合し、緑色の水性インキ組成物を調製し
た。なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃にお
いて、7,400cpsであった。
【0097】(実施例10)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、ガム成分:16重量部と、イオン交換
水:24重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ
組成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、7,600cpsであった。
【0098】(実施例11)エチレンビスメラミン分散
体:20重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、ガム成分:16重量部と、イオン交換
水:14重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ
組成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、8,000cpsであった。
【0099】(実施例12)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部と、
カラーベース:21.3重量部とを混合し、これに、ガ
ム成分:16重量部と、イオン交換水:2.7重量部と
を投入して混合し、緑色の水性インキ組成物を調製し
た。なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃にお
いて、8,200cpsであった。
【0100】(実施例13)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン:
22.7重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム
成分:16重量部と、イオン交換水:11.3重量部と
を投入して混合し、白色の水性インキ組成物を調製し
た。なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃にお
いて、7,500cpsであった。
【0101】(実施例14)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、球状樹脂粒子を含むエマルジョン:2
2.7重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成
分:16重量部と、イオン交換水:11.3重量部とを
投入して混合し、白色の水性インキ組成物を調製した。
なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃におい
て、7,500cpsであった。
【0102】(実施例15)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン:
34重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成
分:16重量部を投入して混合し、白色の水性インキ組
成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、7,800cpsであった。
【0103】(実施例16)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部とを
混合し、これに、球状樹脂粒子を含むエマルジョン:3
4重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成分:
16重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ組成
物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度は、
20℃において、7,900cpsであった。
【0104】(実施例17)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部と、
カラーベース:21.3重量部とを混合し、これに、偏
平状樹脂粒子を含むエマルジョン:18.7重量部を投
入して混合し、さらにこれに、ガム成分:10重量部を
投入して混合し、緑色の水性インキ組成物を調製した。
なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃におい
て、6,000cpsであった。
【0105】(実施例18)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:40重量部と、
カラーベース:21.3重量部とを混合し、これに、球
状樹脂粒子を含むエマルジョン:18.7重量部を投入
して混合し、さらにこれに、ガム成分:10重量部とを
投入して混合し、緑色の水性インキ組成物を調製した。
なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃におい
て、5,900cpsであった。
【0106】(実施例19)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン:
22.7重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム
成分:10重量部と、イオン交換水:7.3重量部とを
投入して混合し、白色の水性インキ組成物を調製した。
なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃におい
て、6,100cpsであった。
【0107】(実施例20)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、球状樹脂粒子を含むエマルジョン:2
2.7重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成
分:10重量部と、イオン交換水:7.3重量部とを投
入して混合し、白色の水性インキ組成物を調製した。な
お、この水性インキ組成物の粘度は、20℃において、
6,100cpsであった。
【0108】(実施例21)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、偏平状樹脂粒子を含むエマルジョン:
30重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成
分:10重量部を投入して混合し、白色の水性インキ組
成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度
は、20℃において、6,500cpsであった。
【0109】(実施例22)エチレンビスメラミン分散
体:10重量部と、酸化チタン分散体:50重量部とを
混合し、これに、球状樹脂粒子を含むエマルジョン:3
0重量部を投入して混合し、さらにこれに、ガム成分:
10重量部とを投入して混合し、白色の水性インキ組成
物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘度は、
20℃において、6,700cpsであった。
【0110】(比較例1)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D):22.7重量部に代えて、球状樹脂粒子を含
むエマルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューテ
ィクルPP120;球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7
μm、固形分濃度:45重量%):22.7重量部を用
いること以外、実施例1と同様にして、白色の水性イン
キ組成物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(2
0℃)は、6,800cpsであった。
【0111】(比較例2)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D):34重量部に代えて、球状樹脂粒子を含むエ
マルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティク
ルPP120;球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7μ
m、固形分濃度:45重量%):34重量部を用いるこ
と以外、実施例2と同様にして、白色の水性インキ組成
物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(20℃)
は、7,600cpsであった。
【0112】(比較例3)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D):22.7重量部に代えて、球状樹脂粒子を含
むエマルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューテ
ィクルPP120;球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7
μm、固形分濃度:45重量%):22.7重量部を用
いること以外、実施例3と同様にして、緑色の水性イン
キ組成物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(2
0℃)は、7,200cpsであった。
【0113】(比較例4)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D):22.7重量部に代えて、球状樹脂粒子を含
むエマルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューテ
ィクルPP120;球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7
μm、固形分濃度:45重量%):22.7重量部を用
いること以外、実施例4と同様にして、白色の水性イン
キ組成物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(2
0℃)は、8,000cpsであった。
【0114】(比較例5)偏平状樹脂粒子を含むエマル
ジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティクル2
40D):34重量部に代えて、球状樹脂粒子を含むエ
マルジョン(三井東圧化学社製、商品名:ミューティク
ルPP120;球状樹脂粒子の平均粒子径:0.7μ
m、固形分濃度:45重量%):34重量部を用いるこ
と以外、実施例5と同様にして、白色の水性インキ組成
物を調製した。この水性インキ組成物の粘度(20℃)
は、8,600cpsであった。
【0115】(比較例6)エチレンビスメラミン分散
体:20重量部に、ガム成分:16重量部と、イオン交
換水:64重量部とを投入して混合し、白色の水性イン
キ組成物を調製した。なお、この水性インキ組成物の粘
度は、20℃において、4,000cpsであった。
【0116】(比較例7)エチレンビスメラミン分散
体:20重量部に、カラーベース:21.3重量部を投
入して混合し、これに、ガム成分:16重量部と、イオ
ン交換水:42.7重量部とを投入して混合し、緑色の
水性インキ組成物を調製した。なお、この水性インキ組
成物の粘度は、20℃において、4,200cpsであ
った。
【0117】(比較例8)酸化チタン分散体:60重量
部に、ガム成分:16重量部と、イオン交換水:24重
量部とを投入して混合し、白色の水性インキ組成物を調
製した。なお、この水性インキ組成物の粘度は、20℃
において、8,500cpsであった。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】(評価)実施例1〜5及び比較例1〜5の
水性インキ組成物を、直液式のインキ収蔵体に、それぞ
れ充填した。これらの収蔵体を、ペン先がボールである
筆記具(水性ボールペン)に、それぞれセットした。こ
れらの水性ボールペンを用いて、黒画用紙に筆記し、イ
ンキ乾燥後、筆跡の隠蔽性又は発色性を、以下の試験方
法により評価した。また、インキの分散安定性(遠心分
離による分散安定性、下向き静置による分散安定性、上
向き静置による分散安定性)、水性ボールペンの筆記性
を、以下の各試験方法により評価した。これらの結果を
表5に示す。
【0123】また、実施例6〜22及び比較例6〜8に
係る水性インキ組成物も、直液式のインキ収蔵体に、そ
れぞれ充填した。これらの収蔵体を、ペン先がボールで
ある筆記具(水性ボールペン)に、それぞれセットし
た。これらの各水性ボールペンを用いて、黒画用紙に筆
記し、インキ乾燥後、筆跡の隠蔽性又は発色性、および
外観性試験を、以下の試験方法により評価した。なお、
水性ボールペンのインキ収容筒としては、透明なものを
用いた。また、インキの分散安定性(遠心分離による分
散安定性、下向き静置による分散安定性、上向き静置に
よる分散安定性)、水性ボールペンの筆記性を、以下の
各試験方法により評価した。これらの結果を表6及び表
7に示す。
【0124】(隠蔽性又は発色性試験)以下の評価基準
により、黒画用紙に筆記した筆跡について、その筆跡の
隠蔽性又は発色性を目視で評価した。なお、評価結果
は、表中、隠蔽性又は発色性試験の欄に記載した。 I:筆跡の色が鮮明である II:筆跡の色が黒味を帯びた白色又は黒味を帯びた緑色
である III:筆跡の色が黒い
【0125】(遠心分離によるインキの分散安定性試
験)実施例1〜22、および比較例1〜8で得られた水
性ボールペンに対して、水性ボールペンのペン先側を外
側に(すなわち、ペン先側の反対側を遠心分離する際の
回転の中心側方向に)セットして、遠心分離機(国産遠
心器株式会社製、商品名:H−103N)を用いて
遠心分離操作(回転数:2,000rpm、時間:5
分、回転軸中心からペン先までの距離:15cm)を行
い、以下の評価基準により、X線を用いて、酸化チタン
の沈降度合い(インキの分散性)を評価した。なお、評
価結果は、表5〜7中、遠心分離による分散性試験の欄
に記載した。 I:遠心分離機にかける前後で、ボールペンのペン先側
における固形分(酸化チタン)の濃度に変化が全くみら
れず、筆記性も遠心分離機にかける前後で同等である II:遠心分離機にかける前後で、ボールペンのペン先側
における固形分(酸化チタン)の濃度に変化が若干あ
り、ペン先側における酸化チタンの濃度が若干増えてお
り、遠心分離機にかけた後、筆記性が若干低下している III:遠心分離機にかける前後で、ボールペンのペン先
側における固形分(酸化チタン)の濃度に著しい変化が
あり、ペン先側における酸化チタンの濃度がかなり増え
ており、遠心分離機にかけた後、筆記性がかなり低下し
ている
【0126】(下向き静置によるインキの分散安定性試
験)実施例1〜22、および比較例1〜8で得られた水
性ボールペンを、水性ボールペンのペン先側を下側にし
て立てた状態で、30日間、室温(20〜25℃程度)
で静置させ、以下の評価基準により、酸化チタンの沈降
度合い(インキの分散性)を評価した。なお、評価結果
は、表5〜7中、下向き静置の分散性試験の欄に記載し
た。 I:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形分
(酸化チタン)の濃度に変化が全くみられず、筆記性も
静置前後で同等である II:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形分
(酸化チタン)の濃度に変化が若干あり、ペン先側にお
ける酸化チタンの濃度が若干増えており、静置後、筆記
性が若干低下している III:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形
分(酸化チタン)の濃度に著しい変化があり、ペン先側
における酸化チタンの濃度がかなり増えており、静置
後、筆記性がかなり低下している
【0127】(上向き静置によるインキの分散安定性試
験)実施例1〜22、および比較例1〜8で得られた水
性ボールペンを、水性ボールペンのペン先側を上側にし
て立てた状態で、30日間、室温(20〜25℃程度)
で静置させ、以下の評価基準により、酸化チタンの沈降
度合い(インキの分散性)を評価した。なお、評価結果
は、表5〜7中、上向き静置の分散性試験の欄に記載し
た。 I:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形分
(酸化チタン)の濃度に変化が全くみられず、筆記性も
静置前後で同等である II:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形分
(酸化チタン)の濃度に変化が若干あり、ペン先側にお
ける酸化チタンの濃度が若干減少しており、静置後、黒
画用紙に筆記すると、筆跡の発色濃度が薄く、筆跡の色
は黒味を帯びている III:静置前後で、ボールペンのペン先側における固形
分(酸化チタン)の濃度に著しい変化があり、ペン先側
における酸化チタンの濃度がかなり減少しており、静置
後、黒画用紙に筆記すると、筆跡の色は黒色であり、ペ
ン先から流出した液の色は透明又は緑色を帯びた透明で
あった
【0128】(筆記性試験)無差別に10人抽出する。
各人が、実施例1〜22、および比較例1〜8で得られ
た各水性ボールペンで、少なくとも100字以上書き、
各人のフィーリングで筆記しやすいかどうかを評価し、
以下の評価基準により総合的な筆記性の評価を行った。
なお、総合的な筆記性の評価の結果は、表5〜7中、筆
記性試験の欄に記載した。 I:筆記しやすいと判断した人の人数が7人以上である II:筆記しやすいと判断した人の人数が5〜6人である III:筆記しやすいと判断した人の人数が1〜4人であ
る IV:筆記しやすいと判断した人の人数が0人である
【0129】(外観性試験)インキ収容筒を通して内部
のインキの色を自然光下(昼間、屋内)で判別できるか
を評価した。なお、評価基準は以下の通りである。評価
結果は、表5〜7中、外観性試験の欄に記載した。 I:インキ収容筒を通して、インキ収容筒内部のインキ
の色を目視により明瞭に判別できる II:インキ収容筒を通して、インキ収容筒内部のインキ
の色を目視により判別できる III:インキ収容筒を通して、インキ収容筒内部のイン
キの色を目視により判別できない
【0130】
【表5】
【0131】
【表6】
【0132】
【表7】
【0133】(結果)表5より、偏平状樹脂粒子を用い
た水性インキ組成物に係る実施例1〜5に関する水性ボ
ールペンにおいて、その水性ボールペンによる筆跡は隠
蔽性又は発色性が高い。特に、水性ボールペンに対し
て、遠心分離機による強制的な分離操作を行っても、実
施例1〜5に係る水性ボールペンでは、比較例1〜5に
係る水性ボールペン(球状樹脂粒子を用いた水性インキ
組成物に係る比較例1〜5)に比べて、酸化チタンがほ
とんど沈降せず、インキの分散性が極めて高い。もちろ
ん、実施例1〜5による水性ボールペンでは、下向き、
上向きの静置にかかわらず、静置によるインキの分散安
定性も優れている。さらに、実施例1〜5に係る水性ボ
ールペンは筆記性も極めて良好である。
【0134】従って、本発明では、酸化チタンの沈降防
止によるインキの分散安定性が高く、かつ、隠蔽性が高
い筆跡を得ることができるとともに、筆記性も良好な水
性ボールペン用インキを提供することができる。
【0135】また、表6〜7より、アルキレンビスメラ
ミン誘導体としてのエチレンビスメラミンと、酸化チタ
ンとを用いている水性インキ組成物(実施例6〜12に
係る水性インキ組成物)、およびエチレンビスメラミン
と、酸化チタンと、高分子粒子とを用いている水性イン
キ組成物(実施例13〜22に係る水性インキ組成物)
は、エチレンビスメラミンのみによる水性インキ組成物
(比較例6〜7に係る水性インキ組成物)に比較して、
筆跡の隠蔽性が高い。また、実施例6〜22に係る水性
インキ組成物では、透明又は半透明なインキ収容筒を通
して、インキ収容筒内のインキの色を判別することがで
きる。
【0136】また、実施例6〜22に係るインキを使用
した水性ボールペンは、遠心分離機による分散安定性試
験、下向き、上向きの静置による分散安定性試験につい
ても、比較例6〜8に係るインキを使用した水性ボール
ペンに比べて同等又は優れていた。
【0137】さらに、実施例6〜22に係る水性インキ
組成物を使用した水性ボールペンは、比較例6〜8に係
る水性インキ組成物を使用した水性ボールペンと比べ
て、いずれも筆記性が極めて良好であった。
【0138】なお、実施例にかかるインキのなかでも、
高分子粒子を用いた実施例13〜22に係るインキにお
いて、偏平状樹脂粒子を用いたインキは、球状樹脂粒子
を用いたインキより、特に分散安定性が優れている。ま
た、筆記性についても、偏平状樹脂粒子を用いたインキ
は、球状樹脂粒子を用いたインキより、優れている。
【0139】従って、酸化チタンの沈降防止によるイン
キの分散安定性が高く、かつ、隠蔽性が高い筆跡を得る
ことができるとともに、筆記性も良好な水性ボールペン
用インキを提供することができる。
【0140】
【発明の効果】本発明の水性インキ組成物は、酸化チタ
ン、粘度調整剤、及び偏平状樹脂粒子を含有しているた
め、酸化チタンの沈降を防止でき、インキの分散安定性
が高い。また、当該インキによる筆跡の隠蔽性が格別高
い。さらに、筆記性も良好である。
【0141】また、白色顔料としてアルキレンビスメラ
ミン誘導体及び酸化チタンを用いた水性インキ組成物の
場合、酸化チタンの沈降を防止することができると共
に、インキの分散安定性が高い。また、当該インキによ
る筆跡の隠蔽性が高い。さらに、筆記性も良好である。
また、高分子粒子、特に偏平状樹脂粒子を用いると、一
層インキの分散安定性を改善することができる。
【0142】本発明の水性インキ組成物は、高粘度タイ
プ(特に、ゲルタイプ)の水性ボールペン用インキ組成
物として好適に用いることができる。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色顔料として酸化チタン及び粘度調整
    剤を含有する水性インキ組成物中に、偏平状樹脂粒子を
    含有する水性ボールペン用インキ組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、有色の着色剤を含有する請求項
    1記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  3. 【請求項3】 着色剤が顔料である請求項2記載の水性
    ボールペン用インキ組成物。
  4. 【請求項4】 20℃における粘度が100〜20,0
    00cpsである請求項1乃至3のいずれかの項に記載
    の水性ボールペン用インキ組成物。
  5. 【請求項5】 偏平状樹脂粒子の平均粒子径が0.05
    〜10μmである請求項1乃至4のいずれかの項に記載
    の水性ボールペン用インキ組成物。
  6. 【請求項6】 偏平状樹脂粒子の含有量が水性インキ組
    成物全量中1〜35重量%である請求項1乃至5のいず
    れかの項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  7. 【請求項7】 酸化チタンの含有量が水性インキ組成物
    全量中5〜55重量%である請求項1乃至6のいずれか
    の項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  8. 【請求項8】 粘度調整剤が多糖類である請求項1乃至
    7のいずれかの項に記載の水性ボールペン用インキ組成
    物。
  9. 【請求項9】 粘度調整剤の含有量が水性インキ組成物
    全量中0.1〜2重量%である請求項1乃至8のいずれ
    かの項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  10. 【請求項10】 白色顔料として更に下記式(1)で表
    されるアルキレンビスメラミン誘導体を含有する請求項
    1乃至9のいずれかの項に記載の水性ボールペン用イン
    キ組成物。 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又
    は脂環式基を表す。R 〜Rは、それぞれ同一又
    は異なる基であり、それぞれ水素原子又は炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。RとRとは窒素原子とと
    もに複素環を形成していてもよく、RとRとは
    窒素原子とともに複素環を形成していてもよい。Xは炭
    素数2〜3のアルキレン基を示す。)
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかの項に記
    載の水性インキ組成物をインキタンクに充填してなる水
    性ボールペン。
  12. 【請求項12】 白色顔料として酸化チタン及び下記式
    (1)で表されるアルキレンビスメラミン誘導体を含有
    する水性ボールペン用インキ組成物。 【化2】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又
    は脂環式基を表す。R 〜Rは、それぞれ同一又
    は異なる基であり、それぞれ水素原子又は炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。RとRとは窒素原子とと
    もに複素環を形成していてもよく、RとRとは
    窒素原子とともに複素環を形成していてもよい。Xは炭
    素数2〜3のアルキレン基を示す。)
  13. 【請求項13】 更に、高分子粒子を含有する請求項1
    2記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  14. 【請求項14】 更に、着色剤を含有する請求項12又
    は13記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  15. 【請求項15】 着色剤が有機顔料又は樹脂着色体であ
    る請求項14記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  16. 【請求項16】 更に、粘度調整剤を含有する請求項1
    2乃至15のいずれかの項に記載の水性ボールペン用イ
    ンキ組成物。
  17. 【請求項17】 水性インキ組成物全量中、アルキレン
    ビスメラミン誘導体は1〜20重量%、酸化チタンは4
    〜35重量%含有している請求項12乃至16のいずれ
    かの項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  18. 【請求項18】 高分子粒子の含有量が、水性インキ組
    成物全量中1〜35重量%である請求項13記載の水性
    ボールペン用インキ組成物。
  19. 【請求項19】 請求項12乃至18のいずれかの項に
    記載の水性インキ組成物をインキタンクに充填してなる
    水性ボールペン。
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