JPH1119140A - 介護用昇降台車及び介護用入浴装置 - Google Patents

介護用昇降台車及び介護用入浴装置

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JPH1119140A
JPH1119140A JP9210705A JP21070597A JPH1119140A JP H1119140 A JPH1119140 A JP H1119140A JP 9210705 A JP9210705 A JP 9210705A JP 21070597 A JP21070597 A JP 21070597A JP H1119140 A JPH1119140 A JP H1119140A
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net
bed
bathtub
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person
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JP9210705A
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Yasuhiro Kitagawa
安洋 北川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、寝たきりの人等を介護する介護者
の労力の軽減を図ることを主たる目的として、例えば、
寝たきりの人等を容易に入浴等させることができる介護
用昇降台車及び介護用入浴装置を提供することを課題と
する。 【解決手段】 脚部材1bの下方側に設けられたキャスタ
ー2を介して床面を移動可能で、且つ床面に設置された
ベッドAに跨った状態で挿入脱することができるように
脚部材1bが立設されてなる吊懸具本体1と、該脚部材1b
の上方側に昇降自在に吊懸され、且つ人が横臥可能な網
状体3とを具備した介護用昇降台車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寝たきりの人等の
ように移動、入浴等に介護を必要とする人(以下、「被
介護者」という)を寝かせたままで移動させ、容易に入
浴させることができ、介護者の負担が軽減される介護用
昇降台車及び介護用入浴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被介護者を移動させる手段として
は、車椅子を利用したり、或いは、ベッドにキャスター
を設けてベッドと共に被介護者を移送していた。しかし
ながら、被介護者を車椅子に乗り移す際には介護者が被
介護者を上げ下げしなければならず、介護者の労力は多
大なものである。特に、被介護者を入浴させる時には被
介護者を抱え上げて浴槽に入れなければならず、介護者
は非常に重労働を強いられる。
【0003】そこで、例えば、ベッドから浴室等の各場
所まで通ずるレールを天井に設け、該レールに沿って移
動可能なリフトを備え付け、該リフトに被介護者を吊懸
して移送するという手段も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記リ
フトを用いた場合にあっても、リフトに乗り移らせる際
に介護者が被介護者を抱えなければならず、更には、被
介護者の中には、リフトに座っていることが困難なこと
もある。加えて、かかるリフトは設備費が高く、誰でも
簡易に備え付けにくいという問題点もあった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、例えば、被介護者を入浴等させる際に被介護者を
容易に移送・昇降することができる介護用昇降台車を提
供し、併せて、被介護者を容易に入浴させることができ
る介護用入浴装置を提供することにより、介護者の労力
を軽減することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、その課題を解決する手段
は、脚部材1bの下方側に設けられたキャスター2を介し
て床面を移動可能で、且つ床面に設置されたベッドAに
跨った状態で挿入脱することができるように脚部材1bが
立設されてなる吊懸具本体1と、該脚部材1bの上方側に
昇降自在に吊懸され、且つ人が横臥可能な網状体3とを
具備した介護用昇降台車を用いることにある。
【0007】上記構成からなる介護用昇降台車は、床面
を移動可能な吊懸具本体1に人が横臥可能な網状体3が昇
降自在に吊懸されているので、吊懸具本体1をベッドAに
挿入し、且つ網状体3の上に被介護者を横臥させて該網
状体3を下降させると、被介護者は網状体3を介在させた
状態でベッドAの上に横臥することとなる。
【0008】そして、網状体3を上昇させると、網状体3
に被介助者は持ち上げられることになるので、十分に上
昇させてベッドAの上面から離反させ、吊懸具本体1を移
動すれば被介護者を寝かせたままで移送することができ
る。従って、例えば、被介護者を浴槽等に移送させる時
に、介護者が被介護者を持ち上げる必要がなく、又、被
介護者に負担をかけることもない。
【0009】さらに、請求項2記載の手段は、前記吊懸
具本体1が、浴槽Bに跨った状態で挿入脱することができ
るように構成されており、一方、前記網状体3が、浴槽B
の上面開口部B1よりも狭く形成されてなることにある。
【0010】網状体3が浴槽Bの上面開口部B1よりも狭く
形成されていれば、入浴時にベッドAから浴槽Bの上方ま
で網状体3上に横臥した被介護者を移送し、そのまま網
状体3を下降させれば、浴槽内に網状体3が入るので、何
ら被介護者を抱えることなくベッドに横臥した状態から
入浴をさせることができる。入浴が終わった後は、網状
体3を上昇させれば浴槽から出すことができ、網状体3か
らは水が抜けていくので、水溜まりが生ずることもな
い。
【0011】また、請求項3記載のように、前記網状体
3が、非吸水性の素材を用いて網状に形成されたシート
体3aと、該シート体3aが張設された長方形状の保持枠3b
とから構成されていれば、被介助者を入浴させた後、網
状体3を上昇させて浴槽B内から出した後に網状体3自体
が吸水しないので水切れがよいという利点がある。
【0012】さらに、請求項4記載の手段のように、前
記保持枠3bが、側杆14,14と、該側杆14,14の一端に回動
自在に枢支された略コ字状の背枠15と、該側杆14,14の
他端に回動自在に枢支された略逆コ字状の足枠16とから
構成され、前記網状体3は枢支部を介して折り曲げ可能
に構成されていれば、該枢支部にて背枠15を上方に立ち
上げ、且つ足枠16を下方に下げれば、網状体3は椅子状
になるから被介護者を座らせることもできる。このよう
に網状体3を椅子状にすることによって車椅子として利
用することも可能となる。
【0013】また、請求項5記載の手段は、介護用入浴
装置に関し、浴槽Bの上面開口部B1に、人が横臥可能な
マット33が着脱自在に設置されることより構成されたベ
ッドAと、該ベッドAの上方に跨った状態で設けられた吊
懸具本体1と、該吊懸具本体1に昇降自在に吊懸された人
が横臥可能な網状体3とを具備してなることにある。
【0014】かかる構成からなる介護用入浴装置によれ
ば、ベッドAの上方に跨った状態で設けられた吊懸具本
体1に、人が横臥可能な網状体3が昇降自在に吊懸されて
いるので、該網状体3に被介護者を横臥させ、網状体3を
下降させると、被介護者は網状体3を介在させた状態で
ベッドAのマット33上に横臥することとなる。
【0015】かかるマット33は、浴槽Bの上面開口部B1
に着脱自在に設けられているので、被介護者を入浴させ
る際には、網状体3を上昇させてマット33から離反さ
せ、且つ該マット33を浴槽Bから取り外すことにより、
網状体3の真下に浴槽Bが露出する。次に、浴槽Bに湯を
入れ、網状体3を下降させるだけで被介護者を入浴させ
ることができ、従って、介護者の入浴介護が極めて容易
に行える。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る介護用昇降台
車及び介護用入浴装置の実施形態について図面を参照し
つつ説明する。
【0017】<実施形態1>図1及び図2に於いて、1
は、長方形状に形成された枠状の吊架部材1aの四隅に脚
部材1bがそれぞれ下方に立設され、且つ該脚部材1bの下
方にキャスター2が設けられた吊懸具本体を示し、該キ
ャスター2は、鉛直軸を中心として360度回転する全
方向性の自在キャスターを用いており、該キャスター2
を介して床面を水平方向に移動自在である。
【0018】かかる吊懸具本体1の隣合う一組の脚部材1
b,1bと吊架部材1aに囲われた部分に4つの開口部が形成
されることとなるが、吊架部材1aは長方形状であるた
め、該開口部は、小開口部1c’と、該小開口部よりも幅
広の大開口部1c”が一組ずつ形成されることとなる。小
開口部1c’を形成する一組の脚部材1b,1bの内側の間隔
W1は、図2に示すように、ベッドAや浴槽の幅(横
幅)W2よりも広くなるように立設されており、該小開
口部1c’を通じて吊懸具本体1は、ベッドAや浴槽に跨っ
た状態で挿入脱自在である。
【0019】3は、吊架部材1aの枠内に昇降手段を介し
て昇降自在に吊懸された網状体を示し、該網状体3は人
が横臥可能な面積と強度を有しており、しかも、ベッド
Aの上面A1より僅かに狭い面積に形成されてなる。該網
状体3は、帯状体を用いて網状に編んだシート体3aと、
該シート体3aの周縁に設けられた長方形状の保持枠3bと
から構成されてなる。かかる帯状体は、水切れのよい
(非吸水性)素材、例えば、ポリエチレン等の合成樹脂
製のフィラメント繊維を帯状に編んだものを用いてい
る。
【0020】網状体3を昇降自在に吊懸する昇降手段
は、網状体3を吊懸具本体1に吊り下げる吊下体と、該吊
下体を支持し、且つ該吊下体を出し入れする吊懸調整手
段とからなる。より具体的には、前記吊懸調整手段は、
吊懸具本体1の吊架部材1aの一辺部1a’に所定間隔を置
いて並設された回転自在な滑車5,5と、該滑車5,5の下方
側に設けられた巻取りプーリー6,6と、該巻取りプーリ
ー6,6が固着され、且つ脚部材1b,1bに固着された軸受け
7,7に回転自在に軸支された支持軸8とからなる。一方、
前記吊下体は、一端側が枠部材1aの他辺部1a”に固定さ
れ、且つ多端側が網状体3の下方に横幅方向に設けられ
た筒状体9に挿通され滑車5,5を介して巻取りプーリー6,
6に巻回されたワイヤー等の索状体10,10からなる。
【0021】支持軸8の一端側に設けられたハンドル11
を利用して該支持軸8を巻き取り方向に回転させること
により、索状体10は巻取りプーリー6,6に巻き取られる
から網状体3は上昇し、一方、支持軸8を反対方向に回転
させると索状体10,10が送り出されて網状体3は下降する
(図2に示す二点鎖線)という手動式の昇降手段であ
る。
【0022】尚、特に図示しないが、支持軸8には、逆
戻り防止機構が具備されており、任意の高さにまで持ち
上げた網状体3が不用意に降下することはない。また、
枠部材1aの他辺部1a”にも滑車を設け、該滑車に索状体
10,10を掛けると網状体3の昇降がより円滑に行える。
【0023】次に、上記構成からなる介護用昇降台車の
使用方法について以下説明する。通常は、網状体3を下
降させてベッドAの上面A1に載置し、その上に被介護者
を寝かせておく(横臥させる)。そして、例えば、被介
護者を入浴させる時には、昇降手段によって網状体3を
上昇させると、該網状体3によって被介護者が横臥状態
で持ち上げられる。
【0024】被介護者がベッドAから十分離反したとこ
ろで網状体3を止め、介護用昇降台車をベッドAの長手方
向に移動させて引き出し、浴槽まで移送し、図3に示す
ように、網状体3を浴槽Bの上面開口部B1の上方に位置さ
せる。次に、昇降手段によって網状体3を下降させる
と、網状体3が水平状態で浴槽Bの上面開口部B1に入り込
み、被介護者Cが湯Dに浸かり、身体を洗ったりすること
ができる。
【0025】このように本発明に係る介護用昇降台車に
よれば、被介護者を入浴等させる際に、介護者は昇降手
段を操作するだけで足り、被介護者の移送を極めて容易
に行えることができるので、介護者の介護労力の軽減を
図ることができる。また、座った状態を維持することが
困難な被介護者であっても、本発明に係る介護用昇降台
車を用いれば、被介護者にも負担をかけることなく寝た
ままで移送することが可能となる。さらに、従来のリフ
トに比して設備費が格段に安いという利点がある。
【0026】<実施形態2>本実施形態は、上記実施形
態1の吊懸具本体1を、その大開口部1c”からベッドA
や浴槽に挿入脱可能に構成された介護用昇降台車に関
し、上記実施形態1と重複部分の説明は適宜省略し、図
番は適宜援用する。
【0027】図4に示すように、吊懸具本体1の大開口
部1c”を形成する一組の脚部材1b,1bの内側の間隔W3
は、ベッドAや浴槽の奥行き(縦幅)W4よりも広くな
るように立設されており、該大開口部1c”を通じて吊懸
具本体1は、ベッドAや浴槽の縦幅側から挿入脱自在であ
る。他の構成は、上記実施形態1と同様である。
【0028】本実施形態に係る介護用昇降台車によれ
ば、ベッドA等が設置された部屋が狭く、介護用昇降台
車をベッドAの長手方向から引き出せない場合に意義が
ある。即ち、図5に示すように、吊懸具本体1をその大
開口部1c”を通じて縦幅側から引き出すことができ、ベ
ッドA等が狭い部屋E(スペース)に設置されている場合
でも、被介護者を介護用昇降台車を用いて容易に移送す
ることができるという利点がある。
【0029】<実施形態3>本実施形態は、上記実施形
態1に加えて、網状体3が折れ曲がるという特徴を有す
る。尚、上記実施形態1と重複部分の説明は適宜省略
し、図番は適宜援用する。
【0030】図6及び図7に示すように、一対の脚部材
1bの上端に吊架部材1aの一辺部1a’が一体的に形成され
た部材を一組並設し、両一辺部1a’に橋架部材12,12を
架橋することにより吊懸具本体1が形成されている。網
状体3の保持枠3bは、一対の側杆14,14と、該側杆14,14
の一端に回動自在に枢支された略コ字状の背枠15と、該
側杆14,14の他端に回動自在に枢支された略逆コ字状の
足枠16とからなり、該保持枠3bにシート体3aが張設され
ている。
【0031】かかる網状体3は、その保持枠3bを枢支部1
7で折り曲げることにより、背枠15部分のシート体3a
と、側杆14,14部分のシート体3aと、足枠16部分のシー
ト体3aとに区画され、それぞれ人が横臥した際に背中が
位置する背面18と、臀部が位置する座面19と、足が位置
する足面20とに区画される。
【0032】網状体3の昇降手段たる索状体10の一端側
は、各枢支部17に連結されており、索状体10は、吊架部
材1aに回転自在に設けられた支持軸8に固着された巻取
りプーリー6,6に巻き取られる。かかる支持軸8には、駆
動手段としてギヤードモータ21が接続されており、該ギ
ヤードモータ21によって網状体3は昇降自在である。
【0033】また、網状体3には、網状体3の背面18と足
面20とを吊懸し、且つ各面18,20を座面19に対して折曲
させる折曲手段が設けられている。かかる折曲手段は、
脚部材1bに固定された巻取りプーリー22を有するギヤー
ドモータ23(駆動手段)と、該巻取りプーリー22に一端
側が巻回され、且つ多端側が吊架部材1aに設けられた滑
車24を介して保持枠3bの背枠15の先端側に連結された索
状体25とからなり、該ギヤードモータ23を作動させて索
状体25を巻き取ると、網状体3の背面18は座面19に対し
て立ち上がり(図5に示す二点鎖線)、ギヤードモータ
23を反転させると背面18は元の位置に戻っていく。
【0034】同様に、足面20に設けられた折曲手段によ
って、足面20は座面19に対して下方に折れ曲がり(図7
に示す二点鎖線)、ギヤードモータ23を反転させると足
面20は元の位置に戻っていく。
【0035】上記構成からなる介護用昇降台車は、網状
体3が、背面18と、座面19と、足面20とに区画され、各
面を折り曲げることにより網状体3が椅子状になるの
で、車椅子として用いることができる。従って、例え
ば、介護用昇降台車を居間に移動させ、網状体3を折り
曲げると、被介護者は座位にて家族と談笑することもで
きる。勿論、浴室まで移送し、網状体3を水平に戻せ
ば、上記実施形態1と同様に入浴時の介護が容易に行え
る。
【0036】さらに、上記実施形態1のように寝かせた
ままで移送する場合には、網状体3が水平であるため、
廊下のコーナーを曲がりにくいのであるが、本実施形態
によれば、車椅子のように介護用昇降台車を変形するこ
とができるので、廊下のコーナー部分も曲がり易いとい
う利点がある。
【0037】尚、極めて廊下の幅が狭く、本発明に係る
介護用台車を椅子状に折り曲げても移送できない家屋に
ついては、従来の車椅子に乗り換えればよいが、その
際、本実施形態に係る介護用昇降台車でれば、先ず被介
護者を座らせることができるので、従来のベッドから乗
り換える場合に比して、乗り換えに要する介護労力が軽
減されることとなる。
【0038】<実施形態4>本実施形態に於いては、浴
槽Bの内部に補助マットが収納されている。尚、上記実
施形態1と重複部分の説明は適宜省略し、図番は適宜援
用する。
【0039】図8に示すように、浴槽B内には、内部に
湯Dとほぼ同温の水等の液体Eが封入された入浴用補助マ
ット27が収容されている。かかる補助マット27は、合成
樹脂製フィルムからなり、内部に水等の液体Eを封入す
ることができるように液密に形成されている。
【0040】さらに、補助マット27の内部には、ヒータ
ー28が設けられており、封入された水等の液体Eの温度
を任意の温度(例えば、44℃)に維持する。かかる補
助マット27は、枕部27aとマット本体部27bとが一体的に
形成されてなり、枕部27aはマット本体部27bよりも小高
く膨出され、一方、マット本体部27bは、枕部27aから離
れるに従って序々に低くなる傾斜面とされている。
【0041】上記構成からなる介護用昇降台車と浴槽と
の組み合わせによれば、介護用昇降台車を用いて被介護
者をベッドから移送し、網状体3を下降させると、被介
護者Cは補助マット27上に横たわる。かかる補助マット2
7によって被介護者Cの身体は湯Dに浸かるが、頭は浸か
らない。
【0042】そして、被介護者Cが載った補助マット27
は、被介護者Cの身体に合わせて変形するので、被介護
者Cは下方から包み込まれるように支持されることとな
り、従って、上記実施形態1及び2のように入浴時に被
介護者Cを網状体3で吊懸する場合に比して、被介護者C
も楽であり、しかも、介護者は被介護者Cの身体を洗い
易いという利点がある。
【0043】加えて、補助マット27に封入された水等の
液体Eは、ヒーター28によって適温を維持しているの
で、被介護者Cの身体が冷えることもなく、又、浴槽Bの
湯Dを少量にすることができるので、経済的でもある。
【0044】また、図8の二点鎖線で示すように、浴槽
Bの側壁内面に内側方向に噴射口が向けられたノズル30
を複数所定間隔を置いて設けてもよい。かかるノズル30
を設ければ、被介護者Cに湯を吹き付けることができ、
被介護者にとっては気持ちよく、又、身体を洗う効果も
あるので介護者の労力も軽減されることとなる。
【0045】<実施形態5>本実施形態に於いては、浴
槽Bの上面開口部B1にマットが設置されることにより構
成されたベッドAに跨って吊懸具本体1が設けられた介護
用入浴装置に関する。尚、上記実施形態1と重複部分の
説明は適宜省略し、図番は適宜援用する。
【0046】図9に示すように、ベッドAは、凹状の浴
槽Bの上面開口部B1を閉塞すべく該浴槽Bの上端に板状体
32が設置され、且つ該板状体32上にはマット33が載置さ
れて構成されている。かかる板状体32は、例えば、合板
や硬質プラスチック等のような人が横臥しても破損しな
い程度のものからなり、浴槽Bの上端に着脱自在に設置
されている。尚、板状体32の不用意な位置ずれを防止す
べく、板状体32の下面に浴槽Bの内壁面に係合する突状
の係合部34を適宜設けてもよい(かかる係合部は、浴槽
側に設けられていてもよい)。
【0047】また、マット33は、通常のベッドに用いら
れているものと同様のもので、板状体32に着脱自在に載
置されている。尚、マット33又は板状体32の少なくとも
何れか一方に、両者の位置ずれを防止すべく係合部を設
けてもよく、又、前記板状体32を一体化させたマット33
を用いてもよい。
【0048】上記構成からなる介護用入浴装置によれ
ば、網状体3をベッドAの上面A1(マット32の上面)まで
下げ、その上から被介護者Cを横臥させると、通常、被
介護者CはベッドAに寝ることができる。そして、被介護
者Cを入浴させる場合には、昇降手段によって網状体3を
上昇させて被介護者Cを持ち上げてベッドAから離反させ
る。
【0049】次に、板状体32と共にマット33を取り外せ
ば、浴槽Bが露出するので、該浴槽B内に湯を入れ、且つ
昇降手段を介して網状体3を下降させることにより容易
に被介護者Cを入浴させることができる。このように本
発明に係る介護用入浴装置によれば、入浴の際に被介護
者をベッドから移動させなくても浴槽内に入れて入浴さ
せることができるので、極めて容易に入浴介護を行うこ
とができる。
【0050】尚、本実施形態に於いて、吊懸具本体1の
脚部材1bには、キャスター2が設けられて移動可能に構
成されているので被介護者を居間等に移送することがで
きるという利点があるが、必ずしも吊懸具本体1は移動
可能に構成されていなくてもよい。吊懸具本体1が移動
可能でなくとも、少なくとも被介護者を寝かせた状態で
容易に入浴させることができるからである。
【0051】<他実施形態>尚、上記各実施形態に於い
ては、網状体3は、保持枠3bに網状のシート体3aを張設
することにより構成されており、該保持枠3bに張設され
ていることによってシート体3aに荷重(被介護者が載
る)がかかっても、網状体3は略平面状を維持できると
いう利点があるが、必ずしも保持枠3bが必要なわけでは
ない。
【0052】さらに、上記各実施形態に於いて、吊懸具
本体1の網状体3には、キャスター2が設けられている
が、かかるキャスター2とは、吊懸具本体1を移動自在と
するめに設けられているものであって、上記各実施形態
に開示した構成のものに限定されるものではない。
【0053】加えて、吊懸具本体1の脚部材1bは、4本
の支柱状のものを例示したが、必ずしも脚部材1bは支柱
状のものに限定されず、例えば、下方に一対のキャスタ
ー2を所定間隔を置いて設けた板状体を脚部材1bとして
用い、該板状体の脚部材1b,1bを開口部1cを有するよう
に並設することにより吊懸具本体1を構成してもよい。
要は、少なくともベッドの上方に跨った状態で挿入脱可
能なように吊懸具本体1を形成すればよく、更に、浴槽
に跨った状態で挿入脱可能であれば上記効果を奏しより
好ましい。
【0054】また、上記各実施形態に於いて、脚部材1b
を上下方向に伸縮自在に構成してもよい。このように脚
部材1bを伸縮自在な構成とすれば、使用者のベッドや浴
槽の高さに合わせて吊懸具本体1の高低を調節できると
いう利点がある。
【0055】さらに、上記各実施形態に於いて、網状体
3の一部(人が横臥した際に人の尻周辺が位置する箇
所)に開閉自在な窓部を設けてもよい。かかる窓部を設
ければ、通常は、その窓部を閉塞して使用し、一方、用
便時等には、網状体3を上昇させベッドAから離反させ、
窓部を開口して便をすることができるという利点があ
る。
【0056】また、上記各実施形態に於いて、網状体3
は昇降手段を介して略水平に昇降自在に構成されている
が、必ずしも網状体3は略水平に昇降するものに限定さ
れず、例えば、図10に示すように、昇降手段の吊懸調
整手段を作動させると、網状体3が傾斜してベッドAに横
臥していた被介護者が斜めになるように構成されていて
もよい。
【0057】このように網状体3を傾斜可能に構成する
と、必要に応じて昇降手段を作動させることにより、被
介護者は斜めに横臥することとなるから、床ずれ防止や
被介護者の背中を拭く等の介護が行いやすいという利点
がある。尚、網状体3を傾斜させる手段としては、例え
ば、図10に示すように、枠部材1aの他辺部1a”から筒
状体9の他端部9aの間の索状体10に、該索状体9に係脱自
在に係止可能なストッパー35を設けるという手段等があ
り、該ストッパー35を筒状体9の一端部9aの近傍に係止
させた状態で索状体10を巻取ることにより、枠部材1の
一辺部1a’から筒状体9の他端部9bの間の索状体10が短
くなるので網状体3が傾斜することとなる。略水平に網
状体3を上昇させる場合には、ストッパー35を枠部材1a
の他辺部1a”近傍にまで移動させ、その部分で索状体10
に係止させればよい。
【0058】さらに、上記実施形態1に於いては、昇降
手段は、手動式であったが、上記実施形態2のように駆
動手段を用いて自動で網状体3を昇降させるように構成
してもよい。即ち、上記各実施形態に開示した各構成を
適宜組み合わせ、置換又は削除等をすることによって任
意に設計変更することができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明に係る介護用昇降台
車によれば、ベッドに横臥した被介護者を介護者が抱き
起こすという作業をしなくてもそのままの状態で移送す
ることができるので、介護者の労力が軽減されると共
に、被介護者に負担をかけることもない。また、既存の
家屋に新たな設備工事をする必要もないから従来の設備
に比して、安価な介護用品を提供することができる。
【0060】さらに、請求項2記載の手段によれば、浴
槽の上方にまで被介護者を移送した後、そのままの状態
で網状体を下降させれば被介護者が湯に浸かることとな
るので、従来非常に重労働であった被介護者の入浴を容
易に行うことができる。
【0061】また、請求項4記載の手段によれば、網状
体が椅子状に折れ曲がるので、被介護者を座らせた状態
で移送することができ、廊下のコーナーも曲がり易く、
又、被介護者を居間に移送した場合には、家族と一緒に
座った状態でテレビを見る等をすることができるという
利点もある。
【0062】さらに、本発明に係る介護用入浴装置によ
れば、被介護者を移送することなく上下に昇降させるだ
けで、寝させたり、入浴させたりすることができるの
で、被介護者は、入浴介護を極めて容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の介護用昇降台車を示す斜視図。
【図2】同介護用昇降台車をベッドに挿入した状態を示
す正面図。
【図3】同介護用昇降台車を用いて被介護者を入浴させ
る際の状態を示す一部断面を含む正面図。
【図4】実施形態2の介護用昇降台車を示す側面図。
【図5】同介護用昇降台車を用いて狭い部屋内で被介護
者を移送させる際の状態を示す概略平面図。
【図6】実施形態3の介護用昇降台車を示す斜視図。
【図7】同介護用昇降台車の側面図を示し、該台車の網
状体を折り曲げて椅子状にした状態を二点鎖線で示す。
【図8】実施形態4の介護用昇降台車を示す側面断面
図。
【図9】本発明に係る介護用入浴装置の実施形態を示す
一部断面を含む正面図。
【図10】吊懸具本体に吊懸された網状体を傾斜させた
状態を示す正面図。
【符号の説明】
1…吊懸具本体、1b…脚部材、2…キャスター、3…網状
体、3a…シート体、3b…保持枠、14…側杆、15…背枠、
16…足枠、33…マット、A…ベッド、B…浴槽、B1…上面
開口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脚部材(1b)の下方側に設けられたキャス
    ター(2)を介して床面を移動可能で、且つ床面に設置さ
    れたベッド(A)に跨った状態で挿入脱することができる
    ように脚部材(1b)が立設されてなる吊懸具本体(1)と、
    該脚部材(1b)の上方側に昇降自在に吊懸され、且つ人が
    横臥可能な網状体(3)とを具備することを特徴とする介
    護用昇降台車。
  2. 【請求項2】 前記吊懸具本体(1)が、浴槽(B)に跨った
    状態で挿入脱することができるように構成されており、
    一方、前記網状体(3)が、浴槽(B)の上面開口部(B1)より
    も狭く形成されてなる請求項1記載の介護用昇降台車。
  3. 【請求項3】 前記網状体(3)が、非吸水性の素材を用
    いて網状に形成されたシート体(3a)と、該シート体(3a)
    が張設された長方形状の保持枠(3b)とから構成されてな
    る請求項2記載の介護用昇降台車。
  4. 【請求項4】 前記保持枠(3b)が、側杆(14),(14)と、
    該側杆(14),(14)の一端に回動自在に枢支された略コ字
    状の背枠(15)と、該側杆(14),(14)の他端に回動自在に
    枢支された略逆コ字状の足枠(16)とから構成され、前記
    網状体(3)は枢支部を介して折り曲げ可能である請求項
    2又は3記載の介護用昇降台車。
  5. 【請求項5】 浴槽(B)の上面開口部(B1)に、人の横臥
    可能なマット(33)が着脱自在に設置されることより構成
    されたベッド(A)と、該ベッド(A)の上方に跨った状態で
    設けられた吊懸具本体(1)と、該吊懸具本体(1)に昇降自
    在に吊懸された人の横臥可能な網状体(3)とを具備する
    ことを特徴とする介護用入浴装置。
JP9210705A 1997-05-09 1997-08-05 介護用昇降台車及び介護用入浴装置 Pending JPH1119140A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002085511A (ja) * 2000-09-11 2002-03-26 Aisin Kiko Co Ltd 入浴用昇降装置
KR20030073921A (ko) * 2002-03-14 2003-09-19 이영철 환자이송장치
JP2012514507A (ja) * 2009-01-09 2012-06-28 昭湘 曽 臨床病人転移車
CN108420611A (zh) * 2018-03-30 2018-08-21 王吉云 一种剖腹产术后转移推车
CN108888438A (zh) * 2018-09-06 2018-11-27 冷静 一种托网结构、床式护理台和床式洗澡机

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