JPH11190894A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH11190894A
JPH11190894A JP35899297A JP35899297A JPH11190894A JP H11190894 A JPH11190894 A JP H11190894A JP 35899297 A JP35899297 A JP 35899297A JP 35899297 A JP35899297 A JP 35899297A JP H11190894 A JPH11190894 A JP H11190894A
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JP
Japan
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silver halide
silver
water
atom
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JP35899297A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Takiyama
信行 滝山
Masaaki Okazaki
正昭 岡崎
Keiji Obayashi
啓治 大林
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 白黒画像を形成する方法において、短時間で
高濃度、低Dminのディスクリミネーションに優れた
画像が得られ、さらに画像保存の優れた画像形成方法の
提供。 【解決手段】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、水に難
溶な塩基性金属化合物、親水性バインダー、還元剤を含
有するハロゲン化銀感光材料を像様露光後または像様露
光と同時に、該塩基性金属化合物を構成する金属イオン
と錯形成反応し得る化合物及び物理現像核を含有するシ
ートとを膜面を重ね合わせて、水及びハロゲン化銀溶剤
の存在下で加熱して銀画像を形成する方法であって、ハ
ロゲン化銀感光材料を構成する少なくとも1層に該水に
難溶な塩基性金属化合物および一般式(1)で表される
化合物を含有することを特徴とする画像形成方法。 一般式(1) (R1)n−Ar−SH (R1は脂肪族基、芳香族基、複素環基、カルボキシ
基、アシル基、およびスルホニル基を表し、Arは炭素
芳香環または複素芳香環を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀感光材
料(以下、単に感光材料、熱現像感光材料ともいう)を
用いた白黒画像の画像形成方法に関し、特に短時間で高
濃度、低Dminのディスクリミネーションに優れ、か
つ画像保存性の優れたの白黒画像が得られる画像形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現像工程を加熱によって行う熱現像処理
は公知であり、カラー画像及び白黒画像を得るものが知
られている。近年、カラー画像が多く用いられるように
なっているが、医療、印刷の分野などでは白黒画像が多
く用いられている。
【0003】このような分野での熱現像白黒感光材料
は、例えば、3M社、イメーション社の商品として「ド
ライシルバー」、「ドライビュー」が熱現像感光材料と
して広く知られている。該感光材料は主にハロゲン化
銀、有機銀塩、及び還元剤よりなる。この系は未現像の
ハロゲン化銀および有機銀塩が画像形成後に感光材料中
に残存するため、強い光にさらされたり、長時間保存す
ると残存ハロゲン化銀や有機銀塩などが反応し、白地が
着色してくる。
【0004】また、黒色を色素を用いて形成する方法が
いろいろと提案されている。特開平3−260645
号、同4−147254号には、カップリング反応を利
用した熱現像転写型白黒画像形成方法について開示され
ているが、この方法においても長い処理時間を要してい
る。また、短時間で高濃度の画像が得られることを目的
に、特開平7−209834号には色素放出反応を利用
した熱現像転写型白黒画像形成方法について開示されて
いるが、感光材料のバインダー量をできるだけ少なくし
て、色素供与性化合物の使用量を多くする必要があるた
め、膜質が低下したり、コストが上昇してしまう。ま
た、転写による鮮鋭度の低下のため、用途が限定されて
しまう。
【0005】これらの問題点を改良する目的で特開平7
−295176号、特開平8−179458号等には、
高濃度で鮮鋭度の優れた感光材料ならびに画像形成方法
について記載されているが、銀画像のディスクリミネー
ションが通常の液現処理の試料に対して劣っていたり、
ハロゲン化銀の定着が不十分なため、画像を保存すると
ステインが上昇することがわかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、白黒画像
を形成する方法において、短時間で高濃度、低Dmin
のディスクリミネーションに優れた画像が得られ、さら
に画像保存の優れた画像形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0008】1.支持体上に感光性ハロゲン化銀、水に
難溶な塩基性金属化合物、親水性バインダー、還元剤を
含有するハロゲン化銀感光材料を像様露光後または像様
露光と同時に、該塩基性金属化合物を構成する金属イオ
ンと錯形成反応し得る化合物及び物理現像核を含有する
シートとを膜面を重ね合わせて、水及びハロゲン化銀溶
剤の存在下で加熱して銀画像を形成する方法であって、
ハロゲン化銀感光材料を構成する少なくとも1層に該水
に難溶な塩基性金属化合物および一般式(1)で表され
る化合物を含有することを特徴する画像形成方法。
【0009】一般式(1) (R1)n−Ar−SH 式中R1は脂肪族基、芳香族基、複素環基、カルボキシ
基、アシル基、およびスルホニル基を表し、炭素数の合
計が8以上の基を表す。Arは炭素芳香環または複素芳
香環を表す。nは0〜2までの整数を表す。
【0010】2.前記一般式(1)で表される化合物が
下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴と
する請求項1に記載の画像形成方法。
【0011】
【化2】
【0012】式中、Qは炭素原子、窒素原子、酸素原子
およびセレン原子の少なくとも一種の原子から構成され
る5または6員の複素環を形成するのに必要な原子群を
表す。またこの複素環は炭素芳香環または複素芳香環で
縮合していてもよい。Lは複素環または複素環に縮合し
た炭素芳香環または複素芳香環に置換した2価の結合基
を表し、Bは炭素数8以上のバラスト基を表す。nは0
または1の整数を表す。
【0013】以下本発明を詳細に説明する。
【0014】先ず、一般式(1)の化合物について説明
する。
【0015】一般式(1) (R1)n−Ar−SH 一般式(1)において、R1は脂肪族基、芳香族基、複
素環基、カルボキシ基、アシル基、スルホニル基、およ
びスルホ基を表し、炭素数の合計が8以上の基を表す。
Arは炭素芳香環または複素芳香環を表す。nは0〜2
までの整数を表す。
【0016】R1は置換基を有することができ、置換基
としては脂肪族基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子
の置換したアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニト
ロ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、オキシカルボニル
基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、複素環オキシ基、カルボニルオキシ基、ウレタン
基、スルホニルオキシ基、アミノ基、スルホニルアミノ
基、スルファモイルアミノ基、アシルアミノ基、ウレイ
ド基、スルホニル基、スルファモイル基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、および複素環チオ基等が挙げられ
る。
【0017】前記一般式(1)においてR1にはバラス
ト基が置換することが好ましい。好ましいバラスト基と
しては、熱現像する間、本発明の一般式(1)で表され
る化合物および銀塩(または銀錯体)の拡散性を低下ま
たは耐拡散化される分子の大きさおよび形状を備えてい
る有機バラスト基であり、一般的に少なくとも8個の炭
素原子を有するものであり、より好ましくは8個〜40
個の炭素原子(置換基を有する場合には、置換基の炭素
原子を含む)を有する(置換基を有するものを含む)。
さらに好ましいバラスト基としては炭素数の合計が10
〜40個であり、特に12〜40個が好ましい。また、
1で表される置換基としてはカルボン酸基、スルホン
酸基が置換していないことが好ましい。
【0018】以下に本発明の一般式(1)に用いられる
バラスト基の好ましい具体例を示す。
【0019】
【化3】
【0020】一般式(1)で表される化合物は、好まし
くは下記一般式(2)で表される化合物である。
【0021】
【化4】
【0022】一般式(2)において、Qは炭素原子、窒
素原子、酸素原子およびセレン原子の少なくとも一種の
原子から構成される5または6員の複素環を形成するの
に必要な原子群を表す。またこの複素環は炭素芳香環ま
たは複素芳香環で縮合していてもよい。Lは複素環また
は複素環に縮合した炭素芳香環または複素芳香環に置換
した2価の結合基を表し、Bは炭素数8以上のバラスト
基を表す。nは0または1の整数を表す。
【0023】一般式(2)においてQは炭素原子、窒素
原子、酸素原子およびセレン原子の少なくとも一種の原
子から構成される5または6員の複素環を形成するのに
必要な原子群を表し、C,N,Qで形成される複素環と
して例えばイミダゾール類、トリアゾール類、テトラゾ
ール類、チアゾール類、チアジアゾール類、オキサゾー
ル類、オキサジアゾール類、ピリミジン等のヘテロ環が
挙げられる。またこれらの環は縮合環を形成していても
よい。これらの複素環および縮合環にはそれぞれ置換基
を有していても良いアルキル基(例えば、炭素数1〜6
の直鎖、分岐のアルキル基、アルケニル基(例えば、ビ
ニル基、アリル基等)およびアリール基(例えば、フェ
ニル基、ナフチル基等)、ニトロ基、ハロゲン原子(例
えば塩素原子、臭素原子等)、メルカプト基、シアノ基
等の置換基を有していても良い。特に好ましいC,N,
Qで構成される複素環としてトリアゾール環、テトラゾ
ール環であり、縮合環を形成している場合はベンゾオキ
サゾール、ベンゾチアゾール、プリンが特に好ましい。
【0024】前記一般式(2)においてLで表される2
価の基としては、好ましくは炭素数1〜7のアルキレン
基(例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基
等)、アルケニレン基(例えばビニレン基、プロペニレ
ン基)、アリーレン基(例えばp−フェニレン基、m−
フェニレン基、o−フェニレン基)、イミノ基、カルボ
ニル基、スルホニル基、エーテル基、またはこれらを組
み合わせた基(例えばアルキレンカルボニルアミノ基、
アラルキレンアミノ基、スルホニルアミノ基等)が挙げ
られるが、さらに具体的には以下のものが挙げられる。
【0025】−CONH−,−SO2NH−,−NHC
ONH−,−COO−,−NHCO−,−NHSO
2−,−O−,−S−,−NR−(Rは水素原子または
アルキル基)及び−CO−である。
【0026】前記一般式(2)のBで表されるバラスト
基としては、一般式(1)のバラスト基の説明と同義の
基を表す。また、QおよびBの置換基としてカルボン酸
基、スルホン酸基が置換していないことが好ましい。
【0027】次に本発明の一般式(1)で表される化合
物の具体例を示すが、本発明はこれらによって限定され
るものではない。
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】本発明の一般式(1)で表される化合物の
感光材料への添加量は、該化合物の種類、単用かまたは
2種以上の併用使用か、または用いられる感光性ハロゲ
ン化銀の種類、量、混合比等に応じて決定すればよい
が、ハロゲン化銀1モル当たり、10-3〜2モルが好ま
しく、さらに好ましくは、10-2〜2モルである。特に
好ましくは10-1モル〜1.5モルである。
【0033】本発明の化合物を感光材料に含有させる方
法は疎水性の場合は高沸点有機溶媒に溶解させて、乳化
分散し添加することができる。また、固体微粒子として
親水性バインダー中に分散されていることが好ましく、
本発明の化合物を、酢酸エチル、メタノール、メチルエ
チルケトンなどの有機溶媒および高沸点有機溶媒を実質
的に含まず、1種または1種以上の安定剤または粉砕剤
を含んでいても良い水溶液と混合することにより調製す
ることができる。固体分散物の調製の方法としては、固
体を1種または1種以上の安定剤または粉砕剤を含んで
いても良い水溶液中で、硬い無機粉砕媒体と繰り返し衝
突させることにより調製する。硬い無機粉砕媒体として
は、砂、シリカ球、ステンレススチール、シリコンカー
バイド、ガラス、ジルコニウム、酸化ジルコニウム、ア
ルミナ、チタン等のビーズを用いる。これらのビーズサ
イズは通常0.25〜3.0mmの範囲である。ボール
ミル、メディアミル、アトリッターミル、ジェットミ
ル、振動ミル等を用いて粒子サイズを減少させることが
多く用いられる。
【0034】上記のようにして得られた分散液の疎水性
化合物の平均粒径としては、従来この方法で通常得られ
る範囲のものが使用でき、一般には通常0.05〜1.
5μm、好ましくは0.1〜1.0μmの間である。
【0035】また、本発明の化合物は1種であっても2
種以上を併用してもよい。
【0036】本発明に用いられる分散には安定剤または
分散助剤が用いられる。安定剤または分散助剤としては
界面活性剤または親水性コロイドのことをいう。
【0037】界面活性剤は公知のアニオン性、カチオン
性、ノニオン性、ベタイン性界面活性剤およびフッ素界
面活性剤を用いることができる。例えば、界面活性剤は
アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステ
ル類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコ
ハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルリン酸エステル類などのような、カルボキシル基、
スルホン酸基、リン酸基、硫酸エステル基、リン酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤、または
アルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アン
モニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複
素環第4級アンモニウム塩類、及び脂肪族または複素環
を含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類などのカチ
オン性活性剤、あるいはサポニン(ステロイド系)、ア
ルキレンオキサイド誘導体、グリシドール誘導体、多価
アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル
類などのノニオン性界面活性剤を用いることができる。
【0038】親水性コロイドは公知の水溶性ポリマー、
例えばポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
スチレンスルホン酸塩、ゼラチン、誘導体ゼラチン(フ
タル化ゼラチン、フェニルカルバモイル化ゼラチン)、
セルロース誘導体(セルロースエーテル、セルロースエ
ステル等)、デンプン、アラビアゴム、プルラン、デキ
ストラン、デキストリン等の合成あるいは天然の高分子
物質等が用いられる。
【0039】本発明の熱現像感光材料における本発明の
一般式(1)で表される化合物の添加層は、感光材料を
構成する層(乳剤層、非感光性中間層、下引き層、保護
層)のいずれの層に添加してもよいが、乳剤層以外の非
感光性層に添加するのが好ましい。さらに好ましくは乳
剤層よりも支持体側の非感光性層に添加するのが好まし
い。
【0040】本発明の水に難溶な塩基性金属化合物は、
亜鉛またはアルミニウムの酸化物、水酸化物、塩基性炭
酸塩で、特に好ましくは酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性
炭酸亜鉛である。水に難溶な塩基性金属化合物は固体微
粒子として親水性バインダー中に分散させて使用する。
微粒子の平均粒径は通常0.01〜2μmであり、好ま
しくは0.05〜1μmである。
【0041】本発明の水に難溶な塩基性金属化合物は前
記一般式(1)と同一層に添加する。一般式(1)の化
合物と水に難溶な塩基性金属塩を同一層に添加した場合
は、別層に添加した場合に比べ、特にDminが低い画
像が得られた。これは、予想外の効果であり、水に難溶
な塩基性金属化合物と一般式(1)を同一層に含有する
ことにより抑制効果が著しく向上した。本発明の水に難
溶な塩基性金属化合物の添加層は、感光材料を構成する
層(乳剤層、非感光性中間層、下引き層、保護層)のい
ずれの層に添加してもよいが、乳剤層以外の非感光性層
に添加するのが好ましい。さらに好ましくは乳剤層より
も支持体側の非感光性層に添加するのが好ましい。
【0042】水に難溶な塩基性金属化合物の感光材料へ
の添加量は通常0.1〜5g/m2、好ましくは0.5
〜2.5g/m2である。
【0043】本発明の還元剤としては、従来公知のもの
の中から適切なものを選択して使用できる。ここで言う
還元剤には、現像時に還元剤を放出する還元剤プレカー
サーも含まれる。
【0044】本発明に用いることのできる還元剤として
は、例えば、米国特許3,351,286号、同3,7
61,270号、同3,764,328号、同3,34
2,599号、同3,719,492号明細書、リサー
チ・ディスクロージャー12,146号、同15,10
8号、同15,127号、及び特開昭56−27132
号、同53−135628号、同57−79035号記
載のp−フェニレンジアミン系及び、p−アミノフェノ
ール系現像主薬、リン酸アミドフェノール系現像主薬、
スルホンアミドアニリン系現像主薬、及びヒドラゾン系
現像主薬、フェノール類、スルホンアミドフェノール
類、ポリヒドロキシベンゼン類、ナフトール類、ヒドロ
キシビスナフチル類、メチレンビスフェノール類、アス
コルビン酸類、1−アリール−3−ピラゾリドン類、ヒ
ドラゾン類、ヒドロキシアミン類及び上記種々の還元剤
のプレカーサー類がある。
【0045】還元剤は2種以上併用してもよく、特に1
−アリール−3−ピラゾリドンまたはその誘導体とハイ
ドロキノン誘導体およびヒドロキシアミン誘導体との組
合せが好ましい。還元剤の使用量は、銀1モルに対して
0.01〜20モル、特に好ましくは0.1〜10モル
である。
【0046】本発明の画像形成方法に用いられる熱現像
感光材料は感光性ハロゲン化銀粒子を構成成分として含
有する。感光性ハロゲン化銀粒子としては従来公知のも
のを使用することができ、例えば、塩化銀、臭化銀、沃
臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀を用いることができる。
なかでも塩化銀、塩臭化銀が好ましく、塩素の含有率が
70%以上が好ましく、さらに80%以上が好ましい。
特に塩素の含有率が90%以上あるいは塩化銀が好まし
い。
【0047】これらのハロゲン化銀粒子は粒子内部から
表面まで均一な組成を有するもの、内部と表面で組成が
異なるいわゆるコア/シェル型あるいはステップ状もし
くは連続的に組成が変化している多層構造からなるハロ
ゲン化銀であってもよい。
【0048】さらにハロゲン化銀は粒径の比較的揃った
単分散であっても、粒径分布が広い多分散であってもよ
い。
【0049】またハロゲン化銀粒子の形状は立方体、球
形、8面体、12面体、14面体等の明確な晶癖を有す
るものまたはそうでないもの等を用いることができる。
また、例えば特開昭58−111933号、同58−1
11934号、リサーチ・ディスクロージャー22,5
34に記載されているような、2つの平行する結晶面を
有し、かつ、これらの結晶面は各々他の結晶面よりも面
積が大きい粒子であって粒子の直径対厚さの比が約5:
1以上の平板状ハロゲン化銀も用いることができる。
【0050】さらに、例えば米国特許2,592,25
0号、同3,220,613号、同3,271,257
号、同3,317,322号、同3,511,622
号、同3,531,291号、同3,447,927
号、同3,761,266号、同3,703,584
号、同3,736,140号、同3,761,276
号、特開昭50−8524号、同50−38525号、
同52−15661号、同55−127549号等に記
載されている粒子表面が予めカブラされていない内部潜
像型ハロゲン化銀乳剤も用いることができる。
【0051】また、感光性ハロゲン化銀粒子はその粒子
形成の任意の段階に於て、イリジウム、金、ロジウム、
鉄、鉛等の金属イオン種を適当な塩の形で添加すること
ができる。
【0052】この場合、これらの金属イオンは銀1モル
あたり、10-7〜10-5モルの範囲で添加するのが一般
的である。
【0053】上記感光性ハロゲン化銀粒子の粒径は通常
0.05〜2μmであり、好ましくは0.1〜1.0μ
mである。また、階調調整のため、同一の感光性層中に
異なる平均粒子径を有するハロゲン化銀を併用すること
も可能である。
【0054】感光性ハロゲン化銀粒子は公知の増感剤
(例えば、活性ゼラチン、無機硫黄、チオ硫酸ナトリウ
ム、二酸化チオ尿素、塩化金酸ナトリウム等)でハロゲ
ン化銀粒子表面を化学増感することが好ましい。化学増
感は、含窒素ヘテロ環化合物やメルカプト基含有ヘテロ
環化合物の存在下に行なうことも可能である。
【0055】上記感光性ハロゲン化銀粒子は、公知の分
光増感色素により青、緑、赤、赤外光への分光増感を適
宜施すことができる。代表的な増感色素は、例えば特開
昭59−180553号公報、同60−140335号
公報、同60−263937号公報、同61−6523
2号公報、同61−153635号公報、同61−15
3631号公報、同62−32446号公報、同63−
61242号公報、同63−138343号公報、特開
平3−163440号公報、同4−31854号公報、
同4−34547号公報、同5−45833号公報等に
記載されている。更に例えば、特開昭62−39846
号公報、同62−86360号公報、同62−8903
7号公報、同62−147450号公報、同62−14
7451号公報等に記載されているように増感色素は2
種以上を単一のハロゲン化銀に併用しても良い。
【0056】これらの増感色素の使用量はハロゲン化銀
1モル当り、通常10-5〜10-2molである。増感色
素はハロゲン化銀乳剤のどの過程において添加してもよ
く、具体的にはハロゲン化銀粒子形成時、可溶性塩類の
除去時、化学増感開始前、化学増感時、あるいは化学増
感終了以降のいずれであってもよい。
【0057】これらの感光性ハロゲン化銀粒子及び感光
性銀塩形成成分は感光材料1m2当り通常0.01〜4
0g、好ましくは0.05〜25gの範囲で用いられ
る。
【0058】本発明の画像形成方法に用いられる熱現像
感光材料には、必要に応じて感度の上昇や、現像性の向
上を目的として、公知の有機銀塩を用いることができ
る。
【0059】好ましい有機銀塩としては、長鎖脂肪族カ
ルボン酸の銀塩やヘテロ環を有するカルボン酸の銀塩及
び、イミノ基を有する化合物の銀塩である。
【0060】塩基性金属化合物を構成する金属イオンと
錯形成反応し得る化合物は、感光材料とは別の支持体の
シートに含有する(以下錯化剤シートとする)。好まし
い金属イオンと錯形成反応し得る化合物は例えば特開昭
62−174745号、同62−187847号、特開
平8−87097号に記載されている。特に、ピコリン
酸、EDTA、ベンジルイミノ二酢酸等のグアニジウム
塩、メチルグアニジュウム塩、テトラアルキルアンモニ
ウム塩、アルカリ金属塩が好ましい。錯化剤シートへの
含有量は0.01〜15g/m2であり、好ましくは
0.1〜10g/m2である。
【0061】本発明の熱現像感光材料および錯化剤シー
トに用いることのできるバインダーとしては、親水性バ
インダーが好ましく、例えばエチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン
グリコール(分子量が約2000以上)、ゼラチン、フ
タル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、セルロース誘導
体、デンプン、寒天、アラビアゴム等の合成あるいは天
然の高分子物質等があり、これらは単独で、あるいは2
種以上併用して用いることが出来る。
【0062】特にゼラチンは好ましく用いられるが、ゼ
ラチンとしては通常のアルカリ処理ゼラチンまたは酸処
理ゼラチン、或はフェニルカルバモイル化ゼラチンやフ
タル化ゼラチンなどのゼラチン誘導体が用いられ、ゼラ
チンおよびゼラチン誘導体は2種以上併用することもで
きる。また、上記各種ゼラチンとゼラチン以外の水溶性
ポリマーの併用も好ましく用いられる。
【0063】上記バインダーの使用量は、通常、各構成
層が支持体1m2当り、0.05〜8gであり、好まし
くは0.2〜5gである。また、上記熱現像感光材料の
感光性層側の総バインダー量は支持体1m2当り、1〜
30g、好ましくは2〜15gである。
【0064】上記バインダーは公知の写真用硬膜剤で硬
膜されることが好ましい。硬膜剤としては、例えばビニ
ルスルホン系硬膜剤、アルデヒド系硬膜剤、エポキシ系
硬膜剤、N−メチロール系硬膜剤、ハロゲン置換−s−
トリアジン系硬膜剤が挙げられる。また、硬膜剤は高分
子硬膜剤であってもよい。
【0065】本発明の画像形成方法は、感光材料および
錯化剤シート上に銀画像を形成することができる。用途
によって感光材料の画像を用いるか、錯化剤シートの画
像を用いるかを選択すればよい。一方、鮮鋭性等の性能
から感光部の画像を利用するほうが汎用性があり好まし
く用いられる。
【0066】本発明のハロゲン化銀溶剤の例としては、
特公平7−120023号に記載された一般式を含む化
合物などが挙げられる。本発明では、チオ硫酸塩(例え
ばチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム)、イミ
ド系化合物(例えばウラシル、5−メチルウラシル、6
−メチルウラシル、6−ブチルチオウラシル)、4置換
チオ尿素化合物、有機チオエーテル化合物、チオン化合
物、活性メチレン化合物、メソイオン化合物が好ましく
用いられる。好ましくは、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫
酸アンモニウム、ウラシル、5−メチルウラシル、6−
メチルウラシル、6−ブチルチオウラシルが用いられ
る。特にチオ硫酸ナトリウムが好ましい。本発明におい
て、ハロゲン化銀溶剤は、感光材料、錯化剤シートに含
有され、また現像時に外部から供給してもよい。特に錯
化剤シートにハロゲン化銀溶剤が含有されることが好ま
しい。ハロゲン化銀溶剤の含有量は、ハロゲン化銀1モ
ルに対して、通常0.01モル〜10モル、好ましく
は、0.1モル〜5モルである。
【0067】本発明の物理現像核は、亜鉛、水銀、鉛、
カドミウム、鉄、クロム、ニッケル、スズ、コバルト、
銅などの重金属、パラジウム、白金、銀、金などの貴金
属、あるいはこれらの諸金属の硫化物、セレン化物、テ
ルル化物など、従来物理現像核として公知のものをすべ
て使用することができる。なかでも、亜鉛、銀、パラジ
ウムの硫化物、銀が物理現像核として好ましく、金属
銀、硫化亜鉛、硫化パラジウムが特に好ましい。これら
の物理現像核は併用して用いても良い。これらの物理現
像核物質は、対応する金属イオンを還元して、金属コロ
イド分散物を作るか、あるいは、金属イオン溶液と可溶
性硫化物、セレン化物またはテルル化物溶液を混合し
て、水不溶性金属硫化物、金属セレン化物または金属テ
ルル化物のコロイド分散物をつくることによって得られ
る。これら物理現像核は、錯化剤シートに含有され、通
常10-6〜1g/m2、好ましくは10-5〜0.1g/
2含まれる。
【0068】本発明の画像形成方法に用いられる熱現像
感光材料及び錯化剤シートには、上記以外に必要に応じ
て下記に示すような各種添加剤を用いることが出来る。
【0069】〔塩基プレカーサー〕加熱により脱炭酸し
て塩基性化合物を放出する化合物(グアニジントリクロ
ロ酢酸等)、分子内求核置換反応により分解してアミン
類を放出する化合物などが挙げられ、具体的には例え
ば、特開昭56−130745号、同59−15763
7号、同59−166943号、同59−180537
号、同59−174830号、同59−195237
号、同62−108249号、同63−97942号、
同63−96159号、特開平1−68746号等に記
載されている。
【0070】〔熱溶剤〕熱現像感光材料及び錯化剤シー
トにおいて画像色素の転写促進その他の目的で用いられ
る熱溶剤は、熱現像時に液状化し熱現像や可溶性銀錯体
の転写を促進する作用を有する化合物であり、常温では
固体状態であることが好ましい。
【0071】本発明で用いることの出来る熱溶剤として
は、例えば米国特許3,347,675号、同3,66
7,959号、同3,438,776号、同3,66
6,477号、リサーチ・ディスクロージャーNo.1
7,643号、特開昭51−19525号、同53−2
4829号、同53−60223号、同58−1186
40号、同58−198038号、同59−22955
6号、同59−68730号、同59−84236号、
同60−191251号、同60−232547号、同
60−14241号、同61−52643号、同62−
78554号、同62−42153号、同62−447
37号、同63−53548号、同63−161446
号、特開平1−224751号、同2−863号等の各
公報に記載された化合物が挙げられる。
【0072】〔現像促進剤〕例えば特開昭59−177
550号、同59−111636号、同59−1243
33号、同61−72233号、同61−236548
号、特開平1−152454号記載の化合物が有用であ
り、また、特開昭61−159642号、特開平1−1
04645号、特開平1−110767号記載の現像促
進剤放出化合物等も用いることが出来る。
【0073】〔カブリ防止剤〕本発明では、通常写真用
として知られるカブリ防止剤を併用することができる。
また、水溶性ハロゲン化物(臭化カリウム、沃化カリウ
ム、塩化ナトリウム等)等もカブリ防止その他の目的で
使用することが出来る。上記カブリ防止剤は熱現像感光
材料および錯化剤シートのいずれの層中にも添加するこ
とが出来る。
【0074】本発明の熱現像感光材料と錯化剤シートに
は上記以外の各種の公知の写真用添加剤を用いることが
でき、例えば、フィルター染料、蛍光増白剤、帯電防止
剤、界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン
系、含弗素アニオン系等)、無機及び有機のマット剤、
紫外線吸収剤を含有することが出来る。これらについて
は具体的にはRD(リサーチ・ディスクロージャー)誌
No.17,029号、同No.29,963号、特開
昭62−135825号、及び同64−13546号の
各公報に記載されている。
【0075】これらの各種添加剤は感光性層のみなら
ず、中間層、下引き層、保護層あるいはバッキング層等
任意の構成層中に適宜添加することが出来る。
【0076】本発明の熱現像感光材料と組み合わせて用
いられる錯化剤シートは、支持体とこの上に設けられた
可溶性銀錯体を現像する物理現像層などから構成される
が、好ましくは物理現像層が親水性バインダー中に物理
現像核を含有する錯化剤シートである。
【0077】上記錯化剤シートの支持体としては、透明
支持体、反射支持体のいずれであってもよい。具体的に
は、ポリエチレンフタレートやポリプロピレン及びこれ
らの支持体中に硫酸バリウムや二酸化チタン等の白色顔
料を添加した支持体、紙支持体上に白色顔料を含有する
熱可塑性樹脂(ポリエチレン等)を被覆した積層紙を用
いることが出来る。
【0078】紙支持体を用いる場合には特に紙支持体の
両面をポリエチレンで被覆した支持体が好ましく、この
場合、少なくとも一方の側(特に好ましくは錯化剤含有
層側)のポリエチレン中には酸化チタンを含有している
ことが好ましい。
【0079】上記錯化剤シートには公知の各種添加剤を
添加することが出来る。そのような添加剤としては、例
えば、汚染防止剤、紫外線吸収剤(例えば特開昭60−
130735号公報、同61−153638号公報など
に記載されているベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリ
アゾール系化合物等)、蛍光増白剤(例えば特開昭61
−143752号公報に記載されているジアミノスチル
ベン系化合物、特開昭63−147166号公報に記載
されている化合物等)、画像安定剤(例えば特開昭59
−182785号公報、同61−159644号公
報)、現像促進剤、カブリ防止剤(KBr,NaCl、
KI、ベンゾトリアゾール誘導体や1−フェニル−5−
メルカプトトリアゾール誘導体などの等含窒素複素環化
合物等)、pH調節剤(酸及び酸プレカーサー、塩基プ
レカーサー等)、熱溶剤、有機フッ素系化合物、油滴、
界面活性剤、硬膜剤、重合体ラテックス(例えば特開昭
61−156045号に記載)、マット剤及び各種遷移
金属イオン等が挙げられる。色素媒染剤は含まない方が
好ましい。
【0080】上記錯化剤シートはカールバランスをとっ
たり、すべり性を改善するためにいわゆるバック層を有
することが出来る。バック層は親水性バインダーあるい
は疎水性バインダーのいずれも用いることが出来るが、
用途や構成に合わせて適宜選択することが出来る。
【0081】本発明の熱現像感光材料には、感光性層の
他に下引き層、中間層、保護層、フィルター層、バッキ
ング層、剥離層等の非感光性層を任意に設けることが出
来る。
【0082】本発明の熱現像感光材料は、感光材料の感
色性に適した公知の露光手段に依って露光されることが
出来る。
【0083】用いることのできる露光光源としては、タ
ングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、
水銀灯、CRT光源、FO−CRT光源、発光ダイオー
ド、レーザー光源(例えばガスレーザー、色素レーザ
ー、YAGレーザー、半導体レーザー等)等を単独ある
いは複数組み合わせて用いることが出来る。また、半導
体レーザーとSHG素子(第2高調波発生素子)とを組
み合わせた光源も用いることが出来る。
【0084】本発明の熱現像感光材料は、像様露光後ま
たは露光と同時に、好ましくは、60〜100℃、さら
に好ましくは70〜100℃で、好ましくは1〜100
秒間、さらに好ましくは2〜60秒間加熱現像され、銀
画像が感光材料または錯化剤シート上に形成される。
【0085】本発明の画像形成方法においては、熱現像
する直前に、微量の水を感光材料または錯化剤シートに
供給してから両者を張り合わせて熱現像してもよい。こ
の場合、水は単なる水であってもよく、アルカリ性の水
溶液や界面活性剤や前記熱溶剤、亜硫酸イオンを含有す
る水であってもよく、又本発明の一般式(1)で表され
る化合物を含有する水であってもよい。水の供給量はそ
れぞれ、供給する感光材料あるいは受像材料の最大膨潤
膜厚の範囲内であることが好ましい。また、この水の中
には前記添加剤の他に公知のカビ防止剤、現像促進剤あ
るいはカブリ防止剤、蛍光増白剤などを含んでいてもよ
い。
【0086】本発明の熱現像感光材料において、熱現像
する際には公知の加熱手段を適用することが出来、例え
ば、加熱されたヒートブロックや面ヒータに接触させた
り、熱ローラや熱ドラムに接触させる方式、高温に維持
された雰囲気中を通過させる方式、高周波加熱方式を用
いる方式、あるいは、感光材料または受像部材の裏面に
カーボンブラック層の様な発熱導電性物質を設け、通電
することにより生ずるジュール熱を利用する方式など公
知の熱現像方式を適用することが出来る。
【0087】熱現像時における加熱パターンは特に制限
がなく、一定温度で行なう方法、現像初期を高温状態で
行い現像後半を低温状態で行なう方法、あるいはこの逆
の方法、さらには3ステップ以上に温度領域を変化させ
る方法や連続的に温度を変化させる方式等任意の方法で
行なうことが出来る。特に、特開昭63−250646
号に記載されているように、色素放出方式において、銀
現像が色素放出反応に先行して優先的に起こるように予
め低温で現像して、ある程度銀現像を行ってから加熱現
像することもできる。
【0088】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の様態はこれに限定されない。
【0089】実施例−1 ハロゲン化銀の調製 ゼラチン水溶液中に平均粒径0.12μmのAgCl粒
子を添加し、この乳剤をコア乳剤として、硝酸銀乳剤と
塩化ナトリウム水溶液をpAgをコントロールしながら
同時添加して、単分散の立方晶塩化銀乳剤(平均粒径
0.25μm)を調整した。なお、粒子形成の過程で、
粒子径が0.20μmになる段階でハロゲン化銀1モル
あたり10-8モルの六塩化イリジウム(IV)カリウムを
添加した。
【0090】常法に従って脱塩後、40℃で、pAg=
7.5、pH=5.8に調整した。ついで、ハロゲン化
銀1モルあたり3.5mgのチオ硫酸ナトリウムを添加
し、60℃で最適点まで化学熟成した後、増感色素−1
をハロゲン化銀1モルあたり15mgをメタノール溶液
として添加した。増感色素添加後、さらに60℃で10
分間熟成してから、安定剤としてST−1をハロゲン化
銀1モルあたり0.9g添加して化学増感を終了させて
ハロゲン化銀乳剤を得た。
【0091】増感色素−1 構造式−2 本発明の1−4で表される化合物の分散物の調製 本発明の化合物(1−4)10gおよび3.7%ゼラチ
ン水溶液100mlと界面活性剤(SU−1)0.3g
の混合水成分とさらにに直径0.8mmガラスビーズ約
120gをサンドグラインダー(BSG−1/16 ア
イメックス(株)社製)で1時間2200回転で分散し
た。分散後、ガラスビーズを濾別し25mlの水でガラ
スビーズを洗浄し、洗浄水は分散液に混合し、攪拌して
均一な分散液を得た。分散物の粒径は約0.5μmであ
った。
【0092】1−フェニル−4,4′−ジメチル−3−
ピラゾリドン分散物の調製 1−フェニル−4,4′−ジメチル−3−ピラゾリドン
22gと3.7%ゼラチン水溶液120mlと界面活性
剤(SU−1)0.7gの混合水成分とさらにに直径
0.8mmガラスビーズ約180gをサンドグラインダ
ー(BSG−1/16 アイメックス(株)社製)で1
時間2200回転で分散した。分散後、ガラスビーズを
濾別し25mlの水でガラスビーズを洗浄し、洗浄水は
分散液に混合した。分散物の粒径は約0.5μmであっ
た。
【0093】上記乳剤、本発明の化合物の分散液等を用
いて感光材料101を作製した。厚さ180μmのゼラ
チン下引き済のポリエチレンテレフタレートに下記の構
成の層を塗設した。ここで各素材の添加量は熱現像感光
材料1m2当たりの量(g)で示し、感光性ハロゲン化
銀乳剤は銀に換算して示した。
【0094】 第1層(水に難溶な塩基性金属化合物層) アルカリ処理ゼラチン 1.85g フェニルカルバモイル化ゼラチン 0.35g ポリビニルピロリドン(PVP) 0.30g 水酸化亜鉛 1.50g 界面活性剤(SU−1) 0.09g 界面活性剤(SU−2) 0.09g 第2層(現像剤含有層) アルカリ処理ゼラチン 2.90g フェニルカルバモイル化ゼラチン 0.10g ポリビニルピロリドン(PVP) 0.10g ポリエチレングリコール(分子量2000) 0.15g 1−フェニル−4,4′−ジメチル−3−ピラゾリドン 0.27g 界面活性剤(SU−1) 0.05g 界面活性剤(SU−2) 0.02g ジスルホヒドロキシアミン2ナトリウム 5.40g ハイドロキノン 0.55g 第3層(乳剤層) アルカリ処理ゼラチン 1.60g 感光性ハロゲン化銀乳剤 1.75g フェニルカルバモイル化ゼラチン 0.34g ポリビニルピロリドン(PVP) 0.15g 界面活性剤(SU−1) 0.09g 界面活性剤(SU−2) 0.03g 現像抑制剤 0.06g 現像抑制剤−2 0.04g 色素−1 0.05g 色素−2 0.02g 第4層(保護層) アルカリ処理ゼラチン 0.24g フェニルカルバモイル化ゼラチン 0.09g ポリビニルピロリドン(PVP) 0.05g 界面活性剤(SU−1) 0.002g 界面活性剤(SU−2) 0.010g 硬膜剤−1 0.07g 硬膜剤−2 0.04g PMMAラテックス(サイズ3μm) 0.01g 感光材料101と同様の方法で、第1層の水酸化亜鉛を
同量、第2層に添加した以外は同様に感光材料102を
作製した。
【0095】次に感光材料101および102から、表
1に表される構成に変えた以外は同様に感光材料103
〜112を作製した。なお化合物1−4は1m2あたり
2.5g、抑制剤−2は1m2あたり0.9gを添加し
た。H−1、H−2はそれぞれ1m2あたり1.1g、
1.0g添加した。
【0096】
【化9】
【0097】
【化10】
【0098】
【化11】
【0099】
【表1】
【0100】得られた熱現像感光材料を40℃、相対湿
度60%で2日間保存し、目的の硬膜度まで硬膜させ
た。
【0101】錯化剤シートの作製 厚さ120μmの両面をポリエチレンでラミネートした
紙支持体(錯化剤含有層側がポリエチレンに対して10
重量%の2酸化チタン含有)上に、以下の組成からなる
受像層を塗設し、錯化剤シート201を作製した(添加
量は受像材料の1m2当たりの量で示す。)。
【0102】 第1層 ゼラチン 2.0g 界面活性剤(SU−1) 0.02g 界面活性剤(SU−2) 0.01g 流動パラフィン 0.5g ベンジルイミノ2酢酸ナトリウム 2.8g 第2層(物理現像核層) ゼラチン 2.0g 界面活性剤(SU−1) 0.08g 界面活性剤(SU−2) 0.03g ジイソデシルフタレート(DIDP) 0.4g ポリビニルアルコール(PVP) 0.4g ベンジルイミノ2酢酸ナトリウム 2.8g チオ硫酸ナトリウム 0.71g 金属銀 0.01g 第3層(保護層) ゼラチン 0.45g ポリビニルアルコール 0.08g 界面活性剤(SU−1) 0.09g 硬膜剤−1 0.08g 得られた錯化剤シートは23℃で3日間保存して、目的
の硬膜度まで硬膜させた。なお、これらの錯化剤シート
の膜面pHは、9.8であった。
【0103】熱現像感光材料の評価 得られた熱現像感光材料を786nmの半導体レーザー
を用いてウエッジ露光を行い、純水中に約2秒間浸漬
し、錯化剤シートの錯化剤含有層面と感光層面を重ね合
わせた後、85℃、15秒間加熱した。ついで、錯化剤
シートを剥離すると感光材料および錯化剤シートに銀画
像が得られた。得られた感光材料のDmaxとDmin
の透過濃度をPDA−65:コニカ(株)製を用いて測
定した。さらに、得られた画像を85℃、湿度60%の
条件で2日保存し、Dmin部の濃度を測定した。Dm
ax、Dminおよびステイン上昇分として保存後と即
のDminの値の差を表2にまとめた。
【0104】
【表2】
【0105】表2から明らかなように、一般式(1)で
表される化合物の変わりに抑制剤−2、H−1およびH
−2を用いた感光材料はDmaxが低下しDminが高
いのに対し、本発明の画像形成方法は、短時間でディス
クリミネーションに優れ、かつ画像保存性の優れた白黒
の銀画像が得られることが判る。
【0106】錯化剤シートの評価 上記処理で得られた錯化剤シートのDmaxとDmin
の反射濃度をPDA−65:コニカ(株)製を用いて測
定した。さらに得られた画像を85℃、湿度60%の条
件で2日保存し、Dmin部の濃度を測定した。Dma
x、Dminおよびステイン上昇分として保存後と即の
Dminの値の差を表3にまとめた。
【0107】
【表3】
【0108】本発明の画像形成方法は、錯化剤シート上
においても、ディスクリミネーションに優れ、かつ画像
保存性の優れた白黒の銀画像が得られたことがわかる。
【0109】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明による画
像形成方法は、白黒画像を形成する方法において、短時
間で高濃度、低Dminのディスクリミネーションに優
れた画像が得られ、さらに画像保存性に優れた効果を有
する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光性ハロゲン化銀、水に難
    溶な塩基性金属化合物、親水性バインダー、還元剤を含
    有するハロゲン化銀感光材料を像様露光後または像様露
    光と同時に、該塩基性金属化合物を構成する金属イオン
    と錯形成反応し得る化合物及び物理現像核を含有するシ
    ートとを膜面を重ね合わせて、水及びハロゲン化銀溶剤
    の存在下で加熱して銀画像を形成する方法であって、ハ
    ロゲン化銀感光材料を構成する少なくとも1層に該水に
    難溶な塩基性金属化合物および一般式(1)で表される
    化合物を含有することを特徴する画像形成方法。 一般式(1) (R1)n−Ar−SH (式中R1は脂肪族基、芳香族基、複素環基、カルボキ
    シ基、アシル基、およびスルホニル基を表し、炭素数の
    合計が8以上の基を表す。Arは炭素芳香環または複素
    芳香環を表す。nは0〜2までの整数を表す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)で表される化合物が下
    記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像形成方法。 【化1】 (式中、Qは炭素原子、窒素原子、酸素原子およびセレ
    ン原子の少なくとも一種の原子から構成される5または
    6員の複素環を形成するのに必要な原子群を表す。また
    この複素環は炭素芳香環または複素芳香環で縮合してい
    てもよい。Lは複素環または複素環に縮合した炭素芳香
    環または複素芳香環に置換した2価の結合基を表し、B
    は炭素数8以上のバラスト基を表す。nは0または1の
    整数を表す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6991894B2 (en) 2003-11-03 2006-01-31 Eastman Kodak Company Thermally developable imaging materials with barrier layer

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