JPH11186818A - 誘電体線路結合装置 - Google Patents

誘電体線路結合装置

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JPH11186818A
JPH11186818A JP9347751A JP34775197A JPH11186818A JP H11186818 A JPH11186818 A JP H11186818A JP 9347751 A JP9347751 A JP 9347751A JP 34775197 A JP34775197 A JP 34775197A JP H11186818 A JPH11186818 A JP H11186818A
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JP
Japan
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dielectric
line
strip line
coupling device
slab
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JP9347751A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kawasaki
繁男 川▲崎▼
Hideaki Shimoda
秀昭 下田
Tokumasa Ishitobi
徳昌 石飛
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線路結合にすぐれ、電磁波放射及び干渉が少
なく、小型で、振動、衝撃に強い誘電体線路結合装置を
提供する。 【解決手段】 第1、第2の導体板11、12は互いに
間隔hを隔て、かつ、対向して配置されている。誘電体
ストリップ線路21は、第1の導体板11と第2の導体
板12との間に配置されている。誘電体スラブ3は、誘
電体の薄板からなり、一面312が第1、第2の導体板
11、12のいずれかと面接触している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミリ波帯の誘電体線路
結合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車載用の移動体通信端末の普及に
より、マイクロ波帯の周波数利用は過密になてきてい
る。一方情報通信が普及するに従い、無線通信に要求さ
れる情報量は年々大きくなっており、より大きい情報量
を扱えるミリ波帯が脚光を浴びつつある。本発明はミリ
波帯の制御、増幅または結合等に有効な誘電体線路結合
装置に係る。
【0003】ミリ波帯の結合、制御、増幅等を目的とし
た伝送線路結合装置及びその回路素子としては、半導体
素子、半導体集積回路、導波管、誘電体線路などが知ら
れている。これらの回路要素を使って、電磁波を扱う場
合、伝送線路間の結合が良好であること、線路から電磁
波の放射が少ないこと、線路間の干渉がないこと、装置
が小型になること、回路要素の強度が十分にあることな
どが、重要なポイントになる。
【0004】半導体集積回路技術を適用した場合、非常
に小型化できる可能性はあるが、高度の製造技術を必要
とするため、製造歩留まりが悪く、コストの面でまだ実
用段階に至っていない。
【0005】導波管を用いた伝送線路結合装置は従来か
ら使われているが、ミリ波帯のものになると、高度な加
工精度を必要とし、コストの面で問題があること、小型
化に限界があること等の難点がある。
【0006】誘電体線路を用いた誘電体線路結合装置
は、構造が簡単で小型化にも対応し得るために実用装置
に適している。誘電体線路結合装置は、通常、上部金属
導体板と、下部金属導体板とを間隔を隔てて対向して配
置し、上部金属導体板と、下部金属導体板との間に、誘
電体ストリップ線路と呼ばれる棒状の誘電体を配置した
構造になる。電磁波はこの誘電体ストリップ線路に沿っ
て伝搬する。誘電体ストリップ線路の断面は、長さ方向
の各位置で同一形状をしており、直線状、或いは屈曲し
た形状で使用されている。
【0007】特開平6−97735号公報は、誘電体ス
トリップ線路を用いた高周波信号発生装置を開示してい
る。この先行技術文献は、ガンダイオード、ショットキ
ーバリアダイオード等の半導体の個別素子を搭載したプ
リント配線板を、誘電体ストリップ線路の先端面に対し
て押し付ける結合構造を開示している。
【0008】この先行技術に開示された技術の問題点
は、ガンダイオード、ショットキーバリアダイオード等
の半導体素子を搭載したプリント配線板を、誘電体スト
リップ線路の端面に対して、垂直に衝立状に配置する構
造であるために、振動、衝撃等によって、誘電体ストリ
ップ線路に対するプリント配線板の結合が変化してしま
うことである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、誘電
体ストリップ線路に対する新規な結合構造を有する誘電
体線路結合装置を提供することである。
【0010】本発明のもう一つの課題は、振動、衝撃に
対しても充分に安定に動作し得る誘電体線路結合装置を
提供することである。
【0011】本発明の更にもう一つの課題は、制御回
路、増幅回路、混合回路、結合部等の回路要素を搭載す
るのに有効な誘電体線路結合装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る誘電体線路結合装置は、第1の導体板
と、第2の導体板と、少なくとも一つの誘電体ストリッ
プ線路と、誘電体スラブとを含む。前記第1の導体板及
び前記第2の導体板は、互いに間隔を隔て、かつ、対向
して配置されている。前記誘電体ストリップ線路は、前
記第1の導体板と第2の導体板との間に配置されてい
る。前記誘電体スラブは、誘電体の薄板からなり、前記
第1、第2の導体板のいずれかの側面と面接触し、且
つ、端部が前記誘電体ストリップ線路の側面と接触して
いる。
【0013】上述したように、第1の導体板及び第2の
導体板は、互いに間隔を隔て、かつ、対向して配置され
ており、誘電体ストリップ線路は第1の導体板と第2の
導体板との間に配置されている。この構造によれば、誘
電体ストリップ線路により、電磁波を伝送することがで
きる。
【0014】誘電体スラブは、誘電体の薄板からなり、
端部が誘電体ストリップ線路の側面と接触しているか
ら、誘電体ストリップ線路から誘電体スラブへ、電磁波
を伝播させることができる。しかも、誘電体スラブは、
誘電体ストリップ線路の側面と接触しているから、誘電
体ストリップを伝播している電磁波が誘電体スラブへ染
み出すため、誘電体ストリップ線路と、誘電体スラブと
の間に長い結合部を形成し、両者間の結合度を安定化す
ることができる。
【0015】しかも、第1の導体板と第2の導体板との
間に誘電体ストリップ線路を配置し、誘電体ストリップ
線路の側面に誘電体スラブの一端を接触させる構造であ
るため、第1の導体板と第2の導体板とによって挟まれ
た空間内に、誘電体ストリップ線路と、誘電体スラブと
の結合が生じる。このため、結合部において、電磁波が
外部へ放射される心配はない。
【0016】また、誘電体スラブは、第1、第2の導体
板のいずれかの側面と面接触しているため、薄い誘電体
板であるにも係わらず、振動、衝撃に対して、充分に安
定に動作し得る誘電体線路結合装置が得られる。
【0017】更に、誘電体スラブは、誘電体の薄板から
なり、第1、第2の導体板のいずれかの側面と面接触し
て設けられているから、誘電体スラブを、制御回路、増
幅回路、混合回路、結合部等の回路要素を搭載するため
の基板として用いることができる。
【0018】そのような利用態様の好ましい一例とし
て、誘電体スラブの表面に金属ストリップ線路を設ける
こともできる。金属ストリップ線路を用いることによ
り、特性インピーダンスを持った線路を形成できるか
ら、放射損失が少なく、他の近接回路の干渉も受けにく
い誘電体線路結合装置が得られる。金属ストリップ線路
は、幅が誘電体ストリップ線路との接合部で広くなって
いることが望ましい。
【0019】金属ストリップ線路の一つの好ましい形状
として、誘電体ストリップ線路の側面に対して略垂直な
部分と、誘電体ストリップ線路の長手方向に平行な部分
とを持つクランク状の形状を挙げることができる。かか
る形状の金属ストリップ線路は、誘電体ストリップの側
部と平行する線路部分を長くし、この部分に制御回路、
増幅回路または結合部等の回路要素を設けることができ
る。
【0020】別の好ましい態様として、誘電体ストリッ
プ線路を複数本備え、それぞれを、間隔を隔てて互いに
略平行に配列する構造も有効である。この構造の場合に
は、誘電体ストリップ線路の相互間を、誘電体スラブ、
金属ストリップ線路、制御回路、増幅回路、混合回路、
結合部等の回路要素を介して結合することができる。
【0021】誘電体ストリップ線路の間の間隔は、第
1、第2の導体板の間の間隔の2倍以上であることが好
ましい。
【0022】誘電体ストリップ線路としては、四弗化エ
チレン樹脂を用いることができる。特に、誘電率2.1
以下で、誘電正接2×10-4以下のものが適している。
【0023】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図を参照して、更に詳しく説明する。図面は単
なる実施例にすぎない。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る誘電体線路結
合装置の構造を説明する斜視図である。図1を参照する
と、本発明に係る誘電体線路結合装置は、第1、第2の
導体板11、12と、誘電体ストリップ線路21と、誘
電体スラブ3とを含む。
【0025】第1、第2の導体板11、12は互いに間
隔hを隔て、かつ、対向して配置されている。これらの
第1、第2の導体板11、12は、例えば銅の金属平板
でなる。但し、異種金属の多層板を用いてもよいし、金
属膜等であってもよい。
【0026】誘電体ストリップ線路21は、第1の導体
板11と第2の導体板12との間に配置されている。図
示された誘電体ストリップ21は、誘電率εを有する誘
電体材料を用いて、棒状に形成されている。更に詳しく
は、誘電体ストリップ線路21は、第1の導体板11と
接する上面211、第2の導体板12と接する下面21
2、結合部側の側面213、その反対側の側面214、
長手方向の端面215、その反対側の端面216を有す
る六面体で構成されている。誘電体ストリップ線路21
は、特性インピーダンスを持った電磁波伝送線路を構成
する。
【0027】誘電体スラブ3は、誘電体の薄板からな
り、一面312が第1、第2の導体板11、12のいず
れかと面接触している。本実施例では、誘電体スラブ3
の一面312が第2の導体板板12の一面122と面接
触している。誘電体スラブ3の一端縁313は、誘電体
ストリップ線路2の側面213に対して、その長手方向
に沿うように接し、電磁波線路の結合部を構成してい
る。この結合部により、誘電体ストリップ線路21から
誘電体スラブ3へ、あるいは、誘電体スラブ3から誘電
体ストリップ線路21へ電磁波が伝播する。誘電体スラ
ブ3は、接触しているほうの導体板、即ち、実施例では
第2の導体板12との間で、特性インピーダンスを持っ
た電磁波伝送線路を構成する。誘電体スラブ3は、通常
は、誘電体ストリップ線路21と同一の材質で構成され
るが、異なる材質で構成してもよい。
【0028】誘電体ストリップ線路21及び誘電体スラ
ブ3は、第1、第2の導体板11、12より外に露出し
て図示されているが、これは、誘電体ストリップ線路2
1及び誘電体スラブ3を明確に図示するためであって、
実際には、誘電体ストリップ線路21及び誘電体スラブ
3は、その全体が第1、第2の導体板11、12の間に
配置されている。
【0029】上述のように、誘電体スラブ3は、一端縁
313が誘電体ストリップ線路21の側面213と接触
しているから、誘電体ストリップ線路21と、誘電体ス
ラブ3との間に長い結合部を形成し、誘電体ストリップ
線路21と誘電体スラブ3との結合度を安定化すること
ができる。
【0030】しかも、第1の導体板11と第2の導体板
12との間に誘電体ストリップ線路21を配置し、誘電
体ストリップ線路21の側面213に誘電体スラブ3の
一端縁313を接触させる構造であるため、誘電体スト
リップ線路21と、誘電体スラブ3との結合が、第1の
導体板11と第2の導体板12とによって挟まれた空間
内に配置される。このため、結合部において、電磁波が
外部へ放射される心配はない。
【0031】また、誘電体スラブ3は、第1、第2の導
体板11、12のいずれかの一面と面接触しているた
め、薄い誘電体板であるにもかかわらず、振動、衝撃に
対して、安定な誘電体線路結合装置が得られる。
【0032】更に、誘電体スラブ3は、第1、第2の導
体板11、12のいずれかの一面と面接触して設けられ
ているから、誘電体スラブ3を、制御回路、増幅回路、
混合回路、結合回路等の回路要素を搭載するための基板
として用いることができる。次にその具体例を説明す
る。
【0033】図2は回路要素を搭載した誘電体線路結合
装置の平面部分破断面図である。図において、図1に示
された構成部分と同一の構成部分については、同一の参
照符号を付してある。図示するように、誘電体スラブ3
の他端縁314に回路要素5を結合させてある。この回
路要素5から誘電体スラブ3を経て誘電体ストリップ線
路21へ、または、誘電体ストリップ線路21から誘電
体スラブ3を経て回路要素5に、電磁波を伝播させるこ
とができる。回路要素5は、制御回路、増幅回路、混合
回路、結合回路または同軸端子等、この種の誘電体線路
結合装置に必要なものであればよい。回路要素5は平面
回路であることが望ましい。
【0034】図3は本発明に係る誘電体線路結合装置の
別の例を示す平面部分破断面図、図4は図3に示した誘
電体線路結合装置の正面図である。図において、図1及
び図2に示された構成部分と同一の構成部分について
は、同一の参照符号を付してある。この実施例では、2
つの誘電体ストリップ線路21、22を備えており、誘
電体ストリップ線路21、22のそれぞれは間隔D1を
隔てて互いに略平行に配置されている。誘電体スラブ3
の一端縁313に誘電体ストリップ線路21を結合さ
せ、他端縁314に他の誘電体ストリップ線路22を結
合させてある。この実施例によれば、誘電体スラブ3を
経て、誘電体ストリップ線路21と誘電体ストリップ線
路22との間で、電磁波を伝播させることができる。
【0035】図5は本発明に係る誘電体線路結合装置の
別の実施例を示す正面図である。この実施例では、3つ
の誘電体ストリップ線路21〜23を、間隔D1、D2
を隔てて併設してある。誘電体ストリップ線路21の側
面213に、誘電体スラブ31の一端縁313を接触さ
せ、誘電体スラブ31の他端縁314に誘電体ストリッ
プ線路22の側面223を接触させてある。誘電体スト
リップ線路21の他の側面214に、誘電体スラブ32
の一端縁324を接触させ、誘電体スラブ32の他端縁
323に誘電体ストリップ線路23の側面233を接触
させてある。この実施例によれば、中間に位置する誘電
体ストリップ線路21と、その両側の誘電体ストリップ
線路22、23との間で、電磁波を伝播させることがで
きる。図示は省略するが、より多数の誘電体ストリップ
線路を併設し、各誘電体ストリップ線路を誘電体スラブ
で結合してもよい。
【0036】図6は本発明に係る誘電体線路結合装置の
更に別の実施例を示す斜視図である。この実施例では、
誘電体スラブ3の表面311に金属ストリップ線路4を
設けてある。このような構造によれば、誘電体ストリッ
プ線路21に対して、金属ストリップ線4による一層密
な電磁波結合を実現することができる。
【0037】金属ストリップ線路4は、その一端縁41
1を、誘電体スラブ3の端縁313の近傍で、誘電体ス
トリップ線路21の側面213に接触させるか、近接さ
せる。この実施例によれば、金属ストリップ線路4の線
路幅と、誘電体スラブ3の誘電率ε及び板厚と、第1、
第2の導体板11、12の間の間隔hとによって定まる
特性インピーダンスを持った電磁波線路が形成されるの
で、低損失であり、しかも、電磁波の不要放射を生じる
ことがなく、かつ、他の線路や回路との干渉の少ない電
磁波線路が形成される。
【0038】また、誘電体ストリップ線路2の側面21
3と、誘電体スラブ3の一端縁313の接触部を長く取
る必要がなくなるので、誘電体線路結合装置が小型にな
る。金属ストリップ線路4は、誘電体スラブ3の表面に
積層された金属薄膜をフォトリソグラフィー等の技術を
利用して所望の線路幅に作ることができる。この金属ス
トリップ線路4は銅、金、銀またはこれらの合金等、電
気伝導度のよいものが好ましい。
【0039】図7は本発明に係る誘電体線路結合装置の
更に別の実施例を示す正面図である。図において、図6
に示した構成部分と同一の構成部分については、同一の
参照符号を付してある。この実施例では、図6に示した
誘電体線路結合装置に回路要素5を搭載した例を示して
いる。回路要素5は、誘電体スラブ3上において、金属
ストリップ線路4に結合されている。回路要素5には、
既に述べたように、各種の制御回路、増幅回路、混合回
路、結合回路またH同軸端子等が含まれる。回路要素5
は平面回路であることが望ましい。
【0040】図8は本発明に係る誘電体線路結合装置の
別の実施例を示す正面図である。この実施例では、3つ
の誘電体ストリップ線路21〜23を間隔D1、D2を
隔てて併設し、中間部の誘電体ストリップ線路21と、
両側の誘電体ストリップ線路22、23とを、誘電体ス
ラブ31、32及び、金属ストリップ線路41、42を
介して結合させてある。
【0041】この実施例によれば、簡単な構造で、誘電
体ストリップ線路21〜23の間に、さらに強い結合度
が得られる。また、誘電体ストリップ線路21〜23の
長手方向で見た誘電体スラブ31、32の幅を縮小でき
るので、小型化される。
【0042】誘電体ストリップ線路21〜23の間隔D
1、D2は、第1の導体板11と第2の導体板12の間
隔hとして、その2倍以上、即ち、D1、D2>2hの
ように選定する。こうすることにより、誘電体ストリッ
プ線路21〜23の相互干渉を回避することができる。
【0043】金属ストリップ線路4は、誘電体ストリッ
プ線路2との接触部で広くなっていることが望ましい。
図9〜図11にその例を示す。まず、図9の実施例で
は、金属ストリップ線路4は、誘電体ストリップ線路2
1の側面と接触する端部414が、線路部413より幅
の広いテーパ状になっている。図10の実施例では、誘
電体ストリップ線路21の側面と接触する端部414
は、線路部413より幅の広い長方形状になっており、
図11の実施例では、円弧状になっている。これらの改
良された端部414によれば、誘電体ストリップ線路2
1と、金属ストリップ線路4との結合度を、さらに数d
B程度向上させることができる。
【0044】図12は本発明に係る誘電体線路結合装置
の別の実施例を示す平面図である。図において、第1の
導体板11は省略して示してある。実施例において、金
属ストリップ線路2は、クランク状であり、誘電体スト
リップ線路21、22の側面213、223に対して略
垂直な部分415、416と、誘電体ストリップ線路2
1、22の長手方向に平行な部分417とを持つ。
【0045】上記構造によれば、誘電体ストリップ線路
21、22の間の間隔D1が短い場合でも、線路417
の距離を長くすることにより、この線路417を利用し
て、アンテナ回路、制御回路、増幅回路、結合回路、混
合変調回路等の回路要素を実装することができる。
【0046】図12の実施例では、金属ストリップ線路
4の線路417の途中に、回路要素5を設けてある。回
路要素5は長さHで示された領域に設けることができ
る。回路要素5は、近接結合によって、線路417と結
合でさせてもよい。
【0047】図13は本発明に係る誘電体線路結合装置
の特性測定方法を示す正面図、図14は図13の平面図
である。測定に供された誘電体線路結合装置は、図3及
び図4に示したものと実質的に同一の構造を持つ。2本
の誘電体ストリップ線路21、22の幅W1、W2=1
7.5mmとし、第1の導体板11と、第2の導体板12
との間の間隔hと対応する厚みh=13.5mmとした。
誘電体ストリップ線路21、22の間の間隔D1=10
0mmとした。
【0048】誘電体ストリップ線路21、22は、誘電
率2.1、誘電正接2×10-4の四弗化エチレン樹脂で
構成した。誘電体スラブ3は、誘電率2.17、誘電正
接0.00085のガラス繊維入り四弗化エチレン樹脂
で構成した。金属ストリップ線路4は、誘電体スラブ3
を構成する上記ガラス繊維入り四弗化エチレン樹脂の片
面に形成された膜厚0.018mmの導体膜でなる。
【0049】誘電体ストリップ線路21、22の側面2
13、223と誘電体スラブ3の端部313、314と
の隣接部の長さLを、L=150mmとした。もっとも、
これらの値は使用目的に合わせて材料と寸法の定数を設
定すればよく、本実施例の数値に拘束されるものではな
い。
【0050】測定機53としては、ベクトルネットワー
クアナライザー(HP8719C)を用いた。電磁波の
励起は、誘電体ストリップ線路2の側面214から行
う。同軸線61の芯線63を1/4波長程度露出させた
ものを、誘電体ストリップ線路21の側面214の垂直
方向中点に押し当て、同軸線62の芯線64を1/4波
長程度露出させたものを、誘電体ストリップ線路22の
側面224の垂直方向中点に押し当てた。電磁波の励起
は、誘電体ストリップ線路21の側面214から行う。
そして、誘電体ストリップ線路22の側面224におい
て、同軸線62を介して、検出する。
【0051】図15は図13及び図14に示す測定方法
によって得られた測定結果を示す。測定周波数は8〜1
2GHzの範囲とし、通過帯域は8.8〜10.8GHzとし
た。図15に示すように、通過帯域8.8〜10.8GH
zの範囲で、(−30)〜(−40)dB程度の結合が
得られている。
【0052】図16は本発明に係る誘電体線路結合装置
の特性測定方法を示す正面図、図17は図16の平面図
である。誘電体スラブ3の一面上にクランク状の金属ス
トリップ線路4を設けてある。この金属ストリップ線路
4は、線幅を2.4mmとし、50Ωの特性インピーダン
ス線路とした。
【0053】図18は図16及び図17に示す測定方法
によって得られた測定結果を示している。図示するよう
に、通過帯域8.8〜10.8GHzのマイクロ波周波数
帯において、誘電体ストリップ線路21と誘電体ストリ
ップ線路22との間で、−20dB前後の結合が得られ
ており、本発明の有効性が確認された。図15との対比
では、誘電体スラブ3の上に金属ストリップ線路4を設
けることにより、誘電体ストリップ線路21と誘電体ス
トリップ線路22との間の結合が更に向上することが解
る。
【0054】図19は比較データを示している。この比
較データは、図13及び図14に図示された誘電体線路
結合装置において、誘電体スラブ3を除去した構造で得
られたものである。
【0055】図示するように、誘電体スラブがない場合
は、通過帯域8.8〜10.8GHzにおいて、誘電体ス
トリップ線路21と誘電体ストリップ線路22との間に
結合を生じていない。
【0056】なお、測定周波数10.8GHz以上では電
磁波が自由に空気中を伝搬できるため、誘電体スラブ
3、金属ストリップ線路4の有無に係わらず−25db
の結合が測定された。従って、誘電体スラブのない空間
結合は誘電体線路結合装置として実用に供さない。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)誘電体ストリップ線路に対する新規な結合構造を
有する誘電体線路結合装置を提供することができる。 (b)振動、衝撃に対しても充分に安定に動作し得る誘
電体線路結合装置を提供することができる。 (c)制御回路、増幅回路、混合回路、結合部等の回路
要素を搭載するのに有効な誘電体線路結合装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体線路結合装置の構造を説明
する斜視図である。
【図2】回路要素を搭載した誘電体線路結合装置の平面
部分破断面図である。
【図3】本発明に係る誘電体線路結合装置の別の例を示
す平面部分破断面図である。
【図4】図3に示した誘電体線路結合装置の正面図であ
る。
【図5】本発明に係る誘電体線路結合装置の別の実施例
を示す正面図である。
【図6】本発明に係る誘電体線路結合装置の更に別の実
施例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る誘電体線路結合装置の更に別の実
施例を示す正面図である。
【図8】本発明に係る誘電体線路結合装置の別の実施例
を示す正面図である。
【図9】本発明に係る誘電体線路結合装置に用いられる
金属ストリップ線路の例を示す平面図である。
【図10】本発明に係る誘電体線路結合装置に用いられ
る金属ストリップ線路の別の例を示す平面図である。
【図11】本発明に係る誘電体線路結合装置に用いられ
る金属ストリップ線路の更に別の例を示す平面図であ
る。
【図12】本発明に係る誘電体線路結合装置の別の実施
例を示す平面図である。
【図13】本発明に係る誘電体線路結合装置の特性測定
方法を示す正面図である。
【図14】図13に示した誘電体線路結合装置の特性測
定方法の平面図である。
【図15】図13及び図14に示す測定方法によって得
られた測定結果を示す図である。
【図16】本発明に係る誘電体線路結合装置の別の特性
測定方法を示す正面図である。
【図17】図16に示した誘電体線路結合装置の特性測
定方法の平面図である。
【図18】図16及び図17に示す測定方法によって得
られた測定結果を示す図である。
【図19】比較例測定データを示す図である。
【符号の説明】
11 第1の導体板 12 第2の導体板 21〜23 誘電体ストリップ線路 3 誘電体スラブ 4 金属ストリップ線路 5 回路要素

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導体板と、第2の導体板と、少な
    くとも一つの誘電体ストリップ線路と、誘電体スラブと
    を含む誘電体線路結合装置であって、 前記第1の導体板及び前記第2の導体板は、互いに間隔
    を隔て、かつ、対向して配置されており、 前記誘電体ストリップ線路は、前記第1の導体板と第2
    の導体板との間に配置されており、 前記誘電体スラブは、誘電体の薄板からなり、前記第
    1、第2の導体板のいずれかの側面と面接触し、且つ、
    端部が前記誘電体ストリップ線路の側面と接触している
    誘電体線路結合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 回路要素を含み、前記回路要素は前記誘電体スラブに結
    合されている誘電体線路結合装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 前記誘電体スラブは、表面に金属ストリップ線路を有す
    る誘電体線路結合装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 回路要素を含み、前記回路要素は前記金属ストリップ線
    路に結合されている誘電体線路結合装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 前記金属ストリップ線路は、幅が前記誘電体ストリップ
    線路との接触部で広くなっている誘電体線路結合装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4または5の何れかに記載さ
    れた誘電体線路結合装置であって、 前記金属ストリップ線路は、前記誘電体ストリップ線路
    の側面に対して略垂直な部分と、前記誘電体ストリップ
    線路の長手方向に平行な部分とを持つ誘電体線路結合装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 前記回路要素は、前記金属ストリップ線路の前記誘電体
    ストリップ線路と平行する部分に備えられている誘電体
    線路結合装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7
    の何れかに記載された誘電体線路結合装置であって、 前記誘電体ストリップ線路は複数本備えられ、それぞれ
    は間隔を隔てて互いに略平行に配列されている誘電体線
    路結合装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載された誘電体線路結合装
    置であって、 前記誘電体ストリップ線路の間の前記間隔は、前記第1
    の導体板及び前記第2の導体板の間の間隔の2倍以上で
    ある誘電体線路結合装置。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8または9の何れかに記載された誘電体線路結合装置で
    あって、 前記誘電体ストリップ線路は、四弗化エチレン樹脂でな
    る誘電体線路結合装置。
JP9347751A 1997-12-17 1997-12-17 誘電体線路結合装置 Withdrawn JPH11186818A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210118172A (ko) 2019-02-01 2021-09-29 다이킨 고교 가부시키가이샤 배선판

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