JPH1118677A - 可塑性油脂組成物 - Google Patents

可塑性油脂組成物

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JPH1118677A
JPH1118677A JP9182864A JP18286497A JPH1118677A JP H1118677 A JPH1118677 A JP H1118677A JP 9182864 A JP9182864 A JP 9182864A JP 18286497 A JP18286497 A JP 18286497A JP H1118677 A JPH1118677 A JP H1118677A
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JP
Japan
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oil
melting point
fraction
hardened
fat composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP9182864A
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English (en)
Inventor
Toru Nakanishi
徹 中西
Keiko Unno
啓子 海野
Koji Umeno
宏治 梅野
Yoshio Yamawaki
祥夫 山脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来にない滑らかさとシャープな口溶けを有す
る可塑性油脂組成物、特にマーガリン又はショートニン
グ用可塑性油脂組成物を得ることを目的とした。 【構成】綿実硬化油1.0重量部に対し、パーム油中融
点画分若しくはパーム油中融点画分の硬化油0.5〜
1.5重量部を配合することを特徴とする可塑性油脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、滑らかで且つシャープ
な口溶けを特徴とするフィリングクリーム、サンドクリ
ームに適した可塑性油脂組成物、特にマーガリン又はシ
ョートニング用可塑性油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】従来、ショートニングに使用される油脂は
可塑性範囲の広い油脂、例えば固体脂含有指数(SF
I)が低温で低く、高温でそれなりの高さをもった、い
わゆるSFI曲線の「横型」の油脂が良しとされ、専ら
用いられてきた。従って、自ずと該油脂中には非常に融
点の高い種類の油脂成分が混入される結果となり口溶け
の悪いものものであった。このような状況下において、
ショートニング用油脂として一般的に使用されていなか
ったパーム油中融点画分など対称型トリグリセリド成分
の多い、SFI曲線の「縦型」の油脂を用いることによ
り口溶けを改良する試みも行われている(特開昭60−
19448)。
【0004】しかし、確かにパーム油中融点画分の使用
は、口溶けを改良する効果があるものの、反面、対称型
トリグリセリドの経時的な結晶粗大化現象に起因する問
題が生じやすくなるため、より多くを用いることは行わ
れていなかった。例えば、30%程度以上を配合すると
ショートニング状態で低温保存した場合にグレーニング
が発生して商品価値を失ってしまう。
【0005】エステル交換によってトリグリセリドに結
合する脂肪酸分布をランダム化し、対称型トリグリセリ
ドを低減することは、上記グレーニングの問題回避に対
して有効とされるが、対称型トリグリセリドに基づくシ
ャープな口溶けが活かされない結果となる。すなわち、
「縦型」油脂による口溶けのシャープさとグレーニング
の発生を抑えることの両立は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来にない
滑らかさとシャープな口溶けを有する可塑性油脂組成
物、特にマーガリン又はショートニング用可塑性油脂組
成物を得ることを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、綿実硬化油およびパーム油中融点画分を配合する
ことにより、パーム油中融点画分が大量に配合できる結
果、従来にない非常に滑らかでシャープな口溶けを有す
る可塑性油脂組成物が得られるとの知見を得、本発明を
完成させるに至った。
【0008】すなわち本発明は、綿実硬化油1.0重量
部に対し、パーム油中融点画分若しくはパーム油中融点
画分の硬化油0.5〜1.5重量部を配合することを骨
子とするマーガリン又はショートニング用可塑性油脂組
成物である。
【0009】本発明の油脂組成物は、パーム油中融点画
分を用いるが、綿実硬化油と組み合わせて用いることに
よりパーム油特有の経時的な結晶粗大化現象はほとんど
生じない。この理由は、未だ明らかではないが、配合さ
れた綿実硬化油に微量に含有する不鹸化物が結晶の粗大
化を抑えるのに寄与しているのではないかと推測してい
る。従って、綿実硬化油と同一性状の他の油脂を用いて
も本発明の効果を奏しない。
【0010】綿実硬化油は、硬化の程度を調整して上昇
融点25〜45℃、好ましくは30〜40℃、より好ま
しくは33〜37℃の範囲にしたものを好適に使用する
ことができる。上昇融点が25℃未満では、本発明の油
脂組成物の耐熱性が乏しくなる。パーム油中融点画分
は、パーム油の低融点画分および高融点画分を溶剤又は
乾式分別などの方法によって除去して得ることができ、
沃素価30〜60、より好ましくは、沃素価35〜50
のもの、若しくは上昇融点25〜35℃に調整されたパ
ーム油中融点画分の硬化油を使用することができる。
【0011】上記パーム油中融点画分を上記綿実硬化油
に対して0.5〜1.5重量部、より好ましくは0.7
〜1.2重量部配合して本発明の可塑性油脂を得る。パ
ーム油中融点画分が0.5重量部未満では、ショートニ
ングやマーガリンを調製した場合の口溶けのシャープさ
が乏しくなり、1.5重量部を超過すると、低温域にお
いて硬く、ボソボソとしたものとなる反面、高温域(3
0℃以上)での耐熱性の乏しいものとなってくる。尚、
該配合油60重量部に対して40重量部、好ましくは、
該配合油80重量部に対して20重量部を限度として、
高温における保型性を強化するなどの目的に応じ、他の
硬化油を配合することもできる。
【0012】
【効果】以上のようにして得られた可塑性油脂は、従来
にない滑らかさとシャープな口溶けを有し、かつ、適度
な可塑性および保型性を有するもので、マーガリンやシ
ョートニング用の油脂として好適に使用することがで
き、本発明の可塑性油脂を使用したショートニングを使
用すれば、滑らかで且つシャープな口溶けを有するフィ
リングクリームやサンドクリームを容易に得ることがで
きる。
【0013】
【実施例】以下実施例および比較例で本発明を説明する
が、例中の「部」「%」は重量基準を示す。 〔実施例1〕上昇融点35℃の綿実硬化油50部及び、
融点25℃沃素価45のパーム油中融点画分50部を混
合、加温し、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル
0.4%、ソルビタン脂肪酸エステル0.4%を添加混
合し、コンビネーターにて急冷、混捏して、気体13.
5%を含有する可塑性油脂組成物を得た。尚、使用した
パーム油中融点画分に含有されるPOP成分は48%で
あった。可塑性油脂組成物の融点は32℃、SFIは以
下のとおりであった。
【0014】
【表1】
【0015】上記可塑性油脂組成物50部、30℃程度
に加温したチョコレート20部および砂糖混合異性化液
糖30部を混合し、ミキサーにて比重0.8g/cm3
までホイップしてチョコレートクリームを得た。このチ
ョコレートクリームは、縦型のSFIを有するにもかか
わらず、組織が滑らかで且つ、口溶け良好であり、常温
での保形性に優れ、センタークリーム或いはサンドクリ
ーム用として好適に使用できる。
【0016】〔実施例2〕実施例1で用いた混合油90
部および上昇融点48℃のパーム硬化油10部を混合
し、実施例1と同様にして乳化剤を添加混合、同様の製
法にて可塑性油脂組成物を得た。融点は35℃、SFI
は以下のとおりであった。
【0017】
【表2】
【0018】この可塑性油脂組成物を用いて、実施例1
と同様の処方で調製された比重0.8g/cm3のチョ
コレートクリームは、実施例1で得られたチョコレート
クリームと同様に組織が滑らかで且つ、口溶けが良く、
更に高い温度域における保型性に優れるものであった。
【0019】〔比較例1〕融点35.4℃魚油硬化油3
5部および融点28.1℃の魚油硬化油25部およびラ
ード30部および大豆油10部を混合して混合油を得
た。この融点は、32℃、SFIは以下のとおりであっ
た。
【0020】
【表3】
【0021】〔比較例2〕綿実硬化油に代えて、融点3
5℃の菜種硬化油50部を用いる他は、実施例1と同様
の配合、製法により可塑性油脂組成物を得た。この融点
は34℃で、SFIは下記のとおりであった。
【0022】
【表4】
【0023】上記各例で得られた可塑性油脂組成物を用
い、実施例1と同様の製法にて得られたチョコレートク
リームについて、組織の滑らかさ、口溶け、保形性を評
価した結果を表5に示す。保形性は、チョコレートクリ
ームをしぼり袋に入れて、造花し、各温度における状態
を観察した。
【0024】
【表5】 ○:優れる △:やや劣る ×:劣る
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山脇 祥夫 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4−3 不二 製油株式会社つくば研究開発センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】綿実硬化油1.0重量部に対し、パーム油
    中融点画分若しくはパーム油中融点画分の硬化油0.5
    〜1.5重量部を配合することを特徴とする可塑性油脂
    組成物。
JP9182864A 1997-07-08 1997-07-08 可塑性油脂組成物 Pending JPH1118677A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9182864A JPH1118677A (ja) 1997-07-08 1997-07-08 可塑性油脂組成物

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JPH1118677A true JPH1118677A (ja) 1999-01-26

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ID=16125784

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JP (1) JPH1118677A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008271818A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Nisshin Oillio Group Ltd 加熱調理用油脂組成物
JP2008289404A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Nisshin Oillio Group Ltd ルウ用油脂組成物
JP2010099037A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Nisshin Oillio Group Ltd 加熱調理用油脂組成物

Cited By (3)

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JP2008271818A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Nisshin Oillio Group Ltd 加熱調理用油脂組成物
JP2008289404A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Nisshin Oillio Group Ltd ルウ用油脂組成物
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