JPH1118456A - 振動アクチュエータの駆動装置 - Google Patents

振動アクチュエータの駆動装置

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JPH1118456A
JPH1118456A JP9170166A JP17016697A JPH1118456A JP H1118456 A JPH1118456 A JP H1118456A JP 9170166 A JP9170166 A JP 9170166A JP 17016697 A JP17016697 A JP 17016697A JP H1118456 A JPH1118456 A JP H1118456A
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vibration
voltage
circuit
frequency
signal
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JP9170166A
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Tsunemi Gonda
常躬 権田
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Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の振動アクチュエータの駆動をフィード
バック制御するにあたり、安価に、コンパクトに、バラ
ンス良く、効率良く行うことを可能とする振動アクチュ
エータの駆動装置を提供することにある。 【解決手段】 複数の振動アクチュエータ1A、1Bの
それぞれの振動状態をモニタする振動モニタ用圧電素子
からの出力信号を平均化して平均値信号を生成し、この
平均値信号をフィードバック量として複数の振動アクチ
ュエータの駆動をフィードバック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の振動アクチ
ュエータを駆動する駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性体の表面に例えば圧電素子を接合
し、この圧電素子に一定の周波数を有する駆動電圧を印
加することにより弾性体に複数の振動モードを調和的に
発生させ、弾性体表面に物理的な楕円運動を発生させる
ことにより、弾性体に加圧接触される相対運動部材を駆
動する振動アクチュエータが知られている。この種の振
動アクチュエータにおいて、超音波の振動域を利用した
ものは超音波振動アクチュエータあるいは超音波モータ
とも呼ばれている。
【0003】上記振動アクチュエータの出力は、駆動力
と駆動速度の積で与えられ、各々は出力取り出し部の加
圧力、出力取り出し部の楕円運動の半径、楕円率、繰り
返し回数に依存する。対象負荷の要求出力が一台の振動
アクチュエータでは満足されない場合には、複数の振動
アクチュエータを複数台駆動させ要求出力を得ようとす
ることが試みられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複数台の振動
アクチュエータをフィードバック制御する場合は、それ
ぞれの振動アクチュエータに対応して複数のフィードバ
ック制御系が必要となる。この結果、発振回路を含む駆
動系が複数必要となり、また振動アクチュエータ間の駆
動の同期を取るのにも複雑な回路が必要となり、複数台
の振動アクチュエータの駆動装置が複雑かつ高価なもの
となる問題が生じていた。
【0005】本発明の目的は、複数の振動アクチュエー
タの駆動をフィードバック制御するにあたり、安価に、
コンパクトに、バランス良く、効率良く行うことを可能
とする振動アクチュエータの駆動装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】実施の形態を示す図1、
図2に対応づけて本発明を説明する。上記目的を達成す
るために、請求項1の発明は、周波信号を入力して振動
を発生させることで駆動力を得る振動子101〜105
と、該振動子101〜105の振動状態を検出する振動
検出手段107と、振動子101〜105に接触し駆動
力により該振動子101〜105との間で相対運動を行
う相対運動部材106とを備えた振動アクチュエータ
を、複数個駆動する振動アクチュエータの駆動装置に適
用され、複数の振動アクチュエータのそれぞれの振動検
出手段107からの出力を演算して制御信号を生成する
制御信号生成手段7と、制御信号に基づいて、複数の振
動アクチュエータのそれぞれの振動子101〜105に
印加するための共通の周波信号を制御する制御手段3〜
6、8とを備えるものである。請求項2の発明は、請求
項1記載の振動アクチュエータの駆動装置において、制
御信号を、複数の振動アクチュエータのそれぞれの振動
検出手段107からの出力を平均化して得られた平均値
信号とするものである。請求項3の発明は、請求項2記
載の振動アクチュエータの駆動装置において、制御手段
3〜6、8を、平均値信号に基づいて周波信号の周波数
を制御するようにしたものである。実施の形態を示す図
6に対応づけて次の発明を説明する。請求項4の発明
は、請求項2記載の振動アクチュエータの駆動装置にお
いて、制御手段61〜64、66を、平均値信号に基づ
いて周波信号の電圧レベルを制御するようにしたもので
ある。実施の形態を示す図1、図6に対応づけて次の発
明を説明する。請求項5の発明は、請求項2記載の振動
アクチュエータの駆動装置において、振動子101〜1
05が第1の電気機械変換素子102と第2の電気機械
変換素子103とを有し、第1の電気機械変換素子10
2には第1の周波電圧が印加され、第2の電気機械変換
素子103には第1の周波電圧と位相が異なる第2の周
波電圧が印加されることで駆動力を得るものであり、制
御手段61〜64、66を、平均値信号に基づいて第1
の周波電圧と第2の周波電圧の間の位相差を制御するよ
うにしたものである。
【0007】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、分かりやすく説明するため実施の形態の図と対応
づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定される
ものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図4を使用して本発明の実
施の形態を説明する。
【0009】図1は、本発明の振動アクチュエータの駆
動装置により駆動される振動アクチュエータの概略構成
を説明する斜視図である。図1において、振動アクチュ
エータ1は、弾性体101の表面に2個の圧電素子10
2、103が接着接合され、この圧電素子102、10
3に位相の異なる周波電圧を印加することにより弾性体
101に複数の振動モードを調和的に発生させ、駆動力
取り出し部104、105に物理的な楕円運動を発生さ
せる。そして、この駆動力取り出し部104、105に
不図示の付勢部材により加圧接触される相対運動部材1
06を相対運動させて駆動するものである。弾性体10
1には振動状態をモニタする振動モニタ用圧電素子10
7、108が接着接合されている。弾性体101と、圧
電素子102、103と、駆動力取り出し部104、1
05と、振動モニタ用圧電素子107、108とを総合
して振動子ともいう。以上の動作原理は公知であるので
詳細な説明は省略する(例えば特開平8−184769
号公報を参照)。
【0010】図2は、図1の振動アクチュエータ1を2
台駆動する本発明に係る駆動装置の実施の形態の構成を
示す図である。2台の振動アクチュエータ1A、1Bは
同一タイプのものであり、相対運動部材106を共通に
して駆動される。振動アクチュエータ1A、1Bを駆動
する駆動装置2は、増幅器3と、電圧制御発振器(以下
VCOという)4と、移相回路5と、駆動回路6と、平
均値回路7と、比較器8とから構成される。
【0011】振動アクチュエータ1A、1Bを所定の駆
動力、駆動速度で駆動するために、不図示の制御装置で
設定される制御電圧Vcが比較器8を経由して増幅器3
に入力される。比較器8については後述する。増幅器3
は、比較器8から出力される誤差(偏差)電圧Vcaを
VCO4が制御できる電圧までに増幅する。VCO4
は、入力電圧により制御され発振周波数が変化する発振
器であり、図2においては、増幅器3から出力される制
御電圧Vcbにより規定される周波数の信号を生成す
る。移相回路5は、VCO4で生成された信号から位相
が0(ゼロ)および±π/2異なる信号を生成し、駆動
回路6へ出力する。駆動回路6では、移相回路5から入
力された位相0信号と位相が±π/2異なる信号とを組
み合わせて、これらの信号を振動アクチュエータ1A、
1Bの駆動レベルまで増幅して振動アクチュエータ1
A、1Bに供給する。振動アクチュエータ1A、1Bに
は、位相0信号に対応する周波電圧がA相信号として振
動アクチュエータ1A、1Bの一つの圧電素子102に
供給される。また、位相が±π/2異なる信号のうちい
ずれか選択された一つの信号に対応する周波電圧が、B
相信号として振動アクチュエータ1A、1Bの他の一つ
の圧電素子103に供給される。これにより、2台の振
動アクチュエータ1A、1Bがそれぞれ駆動される。
【0012】駆動回路6は、不図示の制御装置から供給
される信号R/Lにより、位相が±π/2異なるどちら
かの信号を選択してB相信号を決定し、振動アクチュエ
ータ1A、1Bの駆動方向を決定する。本実施の形態で
は、例えば位相が+π/2異なる信号が選択された場合
を右方向(R方向)とし、位相が−π/2異なる信号が
選択された場合を左方向(L方向)とする。また、駆動
回路6は、不図示の制御装置から供給される信号D/S
により、振動アクチュエータ1A、1Bへの信号の供給
を制御し、振動アクチュエータ1A、1Bの駆動/停止
を制御する。
【0013】前述した通り、振動アクチュエータ1A、
1Bの弾性体101には振動状態をモニタする振動モニ
タ用圧電素子107、108が接着接合されている(図
1)。この振動モニタ用圧電素子107、108のどち
らか一方または両方から出力された信号は各振動アクチ
ュエータ1A、1Bの振動状態検出信号P1、P2とし
て平均値回路7に入力する。本実施の形態では、振動モ
ニタ用圧電素子107を特定することとし以下説明を続
ける。
【0014】平均値回路7は、入力された振動状態検出
信号P1、P2の平均値を出力する回路である。平均値
回路7の動作については後述する。平均値回路7で振動
状態検出信号P1、P2が平均化されその信号Pmが比
較器8に検出信号として入力され設定電圧Vcと比較さ
れる。比較器8は、設定電圧Vcと平均値回路7からの
出力電圧Pmとを比較し誤差(偏差)を求め、誤差(偏
差)電圧Vcaとして増幅器3に出力する。平均値回路
7は、設定電圧Vcに対応する設定速度で振動アクチュ
エータ1A、1Bが駆動している場合は、振動モニタ用
圧電素子107からの検出信号P1、P2を設定電圧V
cと同一レベルの信号にまで変換し出力する。従って、
振動アクチュエータ1A、1Bが設定速度で駆動されて
いるときは比較器8の出力偏差はほとんど0として検出
される。
【0015】また、設定速度よりも速い速度で駆動して
いる場合は、設定速度で駆動している時よりもVcbが
高い電圧になりVCO4に入力される。VCO4は入力
電圧に比例して発振周波数が高くなる構成のものであれ
ば周波数は高くなる方向に変化する。本実施の形態の振
動アクチュエータ1A、1Bは、共振周波数の右下がり
の周波数範囲において駆動制御されるため、周波電圧の
周波数が高い方向に変化すると、共振周波数から離れる
方向となり、振動アクチュエータ1A、1Bの駆動力お
よび駆動速度は低下し設定速度に戻る。設定速度よりも
低い速度で駆動している場合は、Vcbは低くなり、周
波電圧の周波数が共振周波数に近づき、上記とは逆に振
動アクチュエータ1A、1Bの駆動力および駆動速度は
上昇し設定速度に戻る。このようにして、平均値回路7
の出力に基づきフィードバック制御がなされる。
【0016】図3は平均値回路7の詳細を示す図であ
る。振動状態検出信号P1、P2は、駆動信号と同一周
波数を有する交流信号である。回路11は、図3に示す
ようにコンデンサC1、C2およびダイオードD1、D
2で構成され、交流信号である振動状態検出信号P1を
整流/平滑し、振動アクチュエータ1Aの駆動速度に比
例した直流電圧P1aを得る回路である。回路21も回
路11と同様に構成され、振動アクチュエータ1Bの駆
動速度に比例した直流電圧P2aを得る回路である。
【0017】本実施の形態では、相対運動部材106を
共通にして2台の振動アクチュエータで駆動するもので
あるから、振動アクチュエータ1Aと振動アクチュエー
タ1Bの駆動速度とは同一である。しかし、2台の振動
アクチュエータを同一タイプとしても、特性が全く同一
とはいえず、同一レベルかつ同一周波数の周波電圧を供
給して同一速度で駆動しようとしても、各振動モニタ用
圧電素子107から検出される信号P1、P2は、それ
ぞれ差が生じている。その特性を図4に示す。図4にお
いて、横軸は振動アクチュエータ1A、1Bの駆動速度
Nを示し、縦軸は振動モニタ用圧電素子107の出力電
圧Vpを示す。振動モニタ用圧電素子107は、駆動速
度がゼロであってもオフセット電圧V1、V2を持って
おり、そのオフセット電圧V1、V2は振動アクチュエ
ータによって異なる値を示す。さらに、各特性の傾きも
振動アクチュエータの違いによって異なっていること示
している。
【0018】図3の回路12は、信号P1aから上述の
オフセット電圧V1を取り除き、適当なレベルに増幅し
信号P1bを生成する回路である。回路12は、図3に
示すように、可変抵抗VR1、抵抗R1、R2、R3、
R4、オペレーショナルアンプ(以下オペアンプとい
う)A1とから構成される。抵抗R4は本発明において
特に本質的な意味をもつものではない。電圧−Vはバイ
アス電圧除去用に可変抵抗VR1の一方の端子に印加さ
れる。可変抵抗VR1は、例えば製品出荷時の調整時
に、駆動速度がゼロのときオペアンプA1の出力P1b
がゼロとなるように調整される。回路22は回路12と
同様に構成され、バイアス電圧V2を可変抵抗VR3を
調整することにより除去し、適当なレベルに増幅して信
号P2bを生成する。
【0019】図3の回路13は、回路12および回路2
2からの信号P1b、P2bを平均化する回路である。
具体的には、図3のように抵抗R5、R6、R7、R8
と、可変抵抗VR2と、オペアンプA2とから構成され
る加算器であり、信号P1bと信号P2bの和を取り、
適当な増幅率で増幅する。抵抗R7は本発明において特
に本質的な意味をもつものではない。適当な増幅率と
は、ある基準の環境条件で振動アクチュエータ1A、1
Bを駆動したとき、設定電圧Vcと回路13の出力Pm
が同一レベルになるような増幅率であり、抵抗R5、R
6、R8は設計で決定し、可変抵抗VR2をバイアス電
圧除去と同様に、例えば製品出荷時の調整で決定する。
【0020】このように構成され、調整された平均値回
路7に振動アクチュエータ1A、1Bの各振動モニタ用
圧電素子107の出力信号P1、P2が入力されると、
バイアス電圧が取り除かれ平均化された信号Pmが出力
され、これをフィードバック量としてフィードバック制
御が行われる。これにより、図4に示すように、駆動速
度と出力電圧を示す特性グラフの異なる振動アクチュエ
ータ1A、1Bを複数駆動する場合において、そのフィ
ードバック量を平均化し、駆動系の回路を共通にするこ
とを可能とし、バランスが良く効率の良いフィードバッ
ク制御を実現している。
【0021】また、上記のように製品出荷時にある基準
の環境条件で調整しても、実際の使用状態において、負
荷のかかり具合や、環境条件の変化により、振動モニタ
用圧電素子107の出力信号P1、P2において、さら
に差が生じる場合もある。このような場合においても、
出力信号P1、P2は平均化されこれをフィードバック
量として使用されるためバランスが良く効率の良いフィ
ードバック制御が可能となる。
【0022】−変形例1− 図5は、図3の平均値回路7の変形例である。図3にお
ける回路12を抵抗だけの回路に簡素化したものであ
り、図3と同様の機能を発す。なお、図5ではn台の振
動アクチュエータを複数駆動するため、入力回路をn台
分設けている。すなわち、上記の実施の形態では振動ア
クチュエータが2台の場合について説明をしたが、2台
に限定する必要はなく任意の複数台の駆動であってもよ
い。図3において、n台の振動アクチュエータを駆動す
る場合は、同様に回路11、回路12をn台分設け並列
接続すればよい。
【0023】−変形例2− 前記実施の形態および変形例1では、平均化されたフィ
ードバック量で周波電圧の周波数を制御する場合を説明
したが、本発明における制御対象は周波数に限定される
ものではない。例えば、図1の振動アクチュエータ1に
おいて、圧電素子102、103に印加する周波電圧の
電圧レベルや、圧電素子102に印加される周波電圧と
圧電素子103に印加される周波電圧との位相差を変え
ることでも振動アクチュエータ1の駆動速度を制御する
ことができる。以下、周波電圧の電圧レベルによる制御
例と、位相差による制御例を説明する。
【0024】図6は、周波電圧の電圧レベルで駆動速度
を制御する場合の駆動装置の一例を示す構成図である。
この駆動装置では、電圧レベルを高くすると駆動速度は
速くなり、電圧レベルを低くすると駆動速度は遅くな
る。
【0025】図6の駆動装置60は、発振器61と、移
相回路62と、駆動回路63と、増幅回路64と、平均
値回路65と、比較器66とを備えている。比較器66
は、振動アクチュエータ1A、1Bを所定の駆動力、駆
動速度で駆動するように設定された制御電圧Vcを入力
する。そして、平均値回路65から出力された信号Pm
aと設定電圧Vcとを比較して誤差(偏差)を求め、誤
差(偏差)電圧Vcaとして増幅器64に出力する。前
記信号Pmaは、平均値回路65によって振動状態検出
信号P1、P2を平均化して得られたものである。ま
た、平均値回路65は、入力設定電圧Vcに対応する設
定速度で振動アクチュエータが駆動しているときは、振
動状態検出信号P1、P2を設定電圧Vcと同一レベル
に変換するように設定されている。回路構成は図3と同
じである。これにより、振動アクチュエータ1A、1B
が設定速度で駆動されているときは、比較器66の出力
は略0となる。
【0026】発振器61は、所定の周波数を有する周波
電圧を生成する。移相回路62は、発振器61から出力
された周波電圧から、互いに位相が+π/2または−π
/2異なる2つの周波電圧を生成し、駆動回路63に出
力する。
【0027】駆動回路63は、互いに位相が異なる周波
電圧を振動アクチュエータ1Aに供給する。また、振動
アクチュエータ1Bにも、互いに位相が異なる周波電圧
を供給する。さらに、駆動回路63は、増幅器64から
の出力に基づいて振動アクチュエータに供給する周波電
圧の電圧レベルを制御する。駆動回路63は、アナログ
回路としてもよいし、デジタル回路としてもよい。アナ
ログ回路とした場合は、増幅器64からの出力に応じて
駆動回路63のゲインを変えることで、振動アクチュエ
ータに供給する周波電圧の電圧レベルを制御できる。ま
た、駆動回路63をデジタル回路とした場合は、増幅器
64からの出力に応じて駆動回路63の電源電圧を変え
ることで、前記電圧レベルを制御できる。
【0028】増幅器64は、比較器66の出力を、予め
設定された増幅率で増幅した後、駆動回路63に出力す
る。振動アクチュエータ1A、1Bの速度が設定速度よ
りも速い場合、比較器66の出力は設定速度で駆動して
いたときよりも高くなる。この場合、振動アクチュエー
タ1A、1Bの速度を設定速度にするには、駆動回路6
3から供給される周波電圧の電圧レベルを下げて、駆動
速度を低下させればよい。一方、振動アクチュエータ1
A、1Bの速度が設定速度よりも遅い場合、比較器66
の出力は設定速度で駆動していたときよりも低くなる。
この場合、振動アクチュエータ1A、1Bの速度を設定
速度にするには、駆動回路63から供給される周波電圧
の電圧レベルを上げて、駆動速度を増加させればよい。
前述のように、駆動回路63から出力される周波電圧の
電圧レベルは、増幅器64の出力で制御される。
【0029】このような構成の駆動回路60において、
振動アクチュエータ1A、1Bが設定電圧Vcに対応す
る速度で駆動している場合、前述のように、比較器66
の出力は略0となる。従って、振動アクチュエータ1
A、1Bは設定速度を維持する。
【0030】これに対して、振動アクチュエータ1A、
1Bが設定速度よりも速い速度で駆動している場合、比
較器66の出力は、設定速度で駆動していたときよりも
高くなる。この比較器66の出力は、増幅器64で所定
の増幅率で増幅された後、駆動回路63に印加される。
駆動回路63は、増幅器64からの出力に応じて、振動
アクチュエータ1A、1Bに供給する周波電圧の電圧レ
ベルを所定量だけ低下させる。これにより、振動アクチ
ュエータ1A、1Bの駆動速度は低下し、設定速度に戻
る。
【0031】また、振動アクチュエータ1A、1Bが設
定速度よりも低い速度で駆動している場合、比較器66
の出力は、設定速度で駆動していたときよりも低くな
る。この比較器66の出力は、増幅器64で所定の増幅
率で増幅された後、駆動回路63に印加される。駆動回
路63は、増幅器64からの出力に応じて、振動アクチ
ュエータ1A、1Bに供給する周波電圧の電圧レベルを
所定量だけ増加させる。これにより、振動アクチュエー
タ1A、1Bの駆動速度は上昇し、設定速度に戻る。
【0032】以上のようにして、平均値回路65の出力
に基づいて、周波電圧の電圧レベルを制御することでフ
ィードバック制御が行われる。
【0033】次に圧電素子102に印加する周波電圧と
圧電素子103に印加する周波電圧との位相差を変えて
振動アクチュエータ1の駆動速度を制御する場合につい
て説明する。このような位相差による制御では、例え
ば、二つの周波電圧間の位相差がπ/2または−π/2
のときに速度が最大で、位相差が0のときに速度が最低
(停止)となるように設定される。
【0034】位相差による駆動速度の制御に用いられる
駆動装置は、前記電圧レベルで制御するように構成され
た駆動装置60と主要部分がほぼ同一である。ただし、
前記電圧レベルで制御する構成では、増幅器64の出力
は駆動回路63に印加されていたのに対し、位相差で制
御する場合は、図6中、点線で示すように、増幅器64
の出力が移相回路62に印加される点で異なるのみであ
る。従って、図6を流用して、この移相回路62を、増
幅器64の出力に基づいて、生成する互いに位相の異な
る二つの周波電圧間の位相差を制御するものとして以下
説明する。
【0035】このような構成の駆動回路においては、振
動アクチュエータ1A、1Bが設定電圧Vcに対応する
速度で駆動している場合、前述のように、比較器66の
出力は略0となる。そのため、移相回路62は、振動ア
クチュエータ1A、1Bに供給される二つの周波電圧間
にある位相差を持たせて出力し、振動アクチュエータ1
A、1Bは設定速度を維持する。
【0036】これに対して、振動アクチュエータ1A、
1Bが設定速度よりも速い速度で駆動している場合、比
較器66の出力は、設定速度で駆動していたときよりも
高くなる。この比較器66の出力は、増幅器64で所定
の増幅率で増幅された後、移相回路62に印加される。
移相回路62は、増幅器64からの出力に応じて、振動
アクチュエータ1A、1Bに供給する二つの周波電圧の
位相差を、π/2または−π/2から0に向かう方向
に、その絶対値を所定量だけ小さくする。これにより、
振動アクチュエータ1A、1Bの駆動速度は低下し、設
定速度に戻る。
【0037】また、振動アクチュエータ1A、1Bが設
定速度よりも低い速度で駆動している場合、比較器66
の出力は、設定速度で駆動していたときよりも低くな
る。この比較器66の出力は、増幅器64で所定の増幅
率で増幅された後、移相回路62に印加される。移相回
路62は、増幅器64からの出力に応じて、振動アクチ
ュエータ1A、1Bに供給する二つの周波電圧間の位相
差を、0からπ/2または−π/2に近づく方向に、そ
の絶対値を所定量だけ大きくする。これにより、振動ア
クチュエータ1A、1Bの駆動速度は上昇し、設定速度
に戻る。
【0038】以上のようにして、平均値回路65の出力
に基づいて二つの周波電圧間の位相差を制御することで
フィードバック制御が行われる。
【0039】上記実施の形態および変形例において、図
3および図5に平均値回路7の具体的な回路例を示した
が、平均値回路7はこれらの回路に限定する必要はな
い。複数の振動モニタ用圧電素子の出力であり交流信号
である各振動状態検出信号を整流し平滑し、それらの和
を取って平均化できる回路であればどのようなものでも
よい。また、駆動装置2においても図2に示す構成に限
定する必要はない。例えば、マイクロコンピュータおよ
び周辺回路を使用して、図2における振動アクチュエー
タ1A、1Bの駆動用圧電素子102、103に駆動信
号を供給する回路以外をすべてデジタル信号で処理する
ようにしてもよい。すなわち、複数の振動アクチュエー
タを所定の周波数で駆動するための周波電圧を生成する
回路と、複数の振動アクチュエータの振動状態検出信号
を平均化する回路と、その平均化された信号をフィード
バックして周波電圧の周波数を調整する回路があれば、
アナログ回路であれ、デジタル回路であれ、あるいはそ
れらの組み合わせであれ、どのようなものでもよい。
【0040】さらに、上記実施の形態および変形例で
は、振動状態をモニタするため1個の振動モニタ用圧電
素子107を特定したが、平均化するモニタ信号は1台
の振動アクチュエータにつき1個として限定する必要は
ない。上記の振動アクチュエータ1A、1Bにあって
は、両方の振動モニタ用圧電素子107、108を使用
するようにしてもよい。さらに複数の振動モニタ用圧電
素子が備えられている場合は、その全部あるいは適当な
数だけを選択して行うようにしてもよい。
【0041】さらに、上記の実施の形態および変形例で
は、定在波型の振動アクチュエータで説明をしたが、定
在波型の振動アクチュエータに限定する必要はない。進
行波型の振動アクチュエータであってもよい。すなわ
ち、本発明は、ある駆動周波数を有する周波電圧で駆動
される振動アクチュエータを複数駆動する場合の全般に
適用することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、次のような効果を奏する。請
求項1、2の発明は、複数の振動アクチュエータのそれ
ぞれの振動検出手段からの出力を演算して制御信号を生
成し、その制御信号に基づいて、複数の振動アクチュエ
ータのそれぞれの振動子に印加するための共通の周波信
号を制御しているので、駆動系を共通にして安価でコン
パクトな駆動装置が可能になると共に、バランスが良く
効率の良いフィードバック制御が可能となる。請求項3
〜5の発明は、周波信号の制御を、周波信号の周波数、
電圧レベル、位相差の各種の制御要素により可能として
いるので、駆動装置の設計のバリエーションが広がり、
コストダウンや信頼性向上などの各種の要求仕様に応じ
た設計が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動アクチュエータの駆動装置により
駆動される振動アクチュエータの概略構成を説明する斜
視図である。
【図2】本発明による駆動装置の実施の形態の構成図で
ある。
【図3】平均値回路の詳細を示す図である。
【図4】振動アクチュエータの駆動速度と振動モニタ用
圧電素子の出力電圧の関係のグラフを示す図である。
【図5】平均値回路の変形例を示す図である。
【図6】駆動装置の変形例を示す構成図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 振動アクチュエータ 2、60 駆動装置 3、64 増幅器 4 電圧制御発振器(VCO) 5、62 移相回路 6、63 駆動回路 7、65 平均値回路 8、66 比較器 61 発振器 101 弾性体 102、103 圧電素子 104、105 駆動力取り出し部 106 相対運動部材 107、108 振動モニタ用圧電素子 R1〜R8 抵抗 VR1〜VR3 可変抵抗 C1、C2 コンデンサ D1、D2 ダイオード A1、A2 オペレーショナルアンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波信号を入力して振動を発生させること
    で駆動力を得る振動子と、該振動子の振動状態を検出す
    る振動検出手段と、前記振動子に接触し前記駆動力によ
    り該振動子との間で相対運動を行う相対運動部材とを備
    えた振動アクチュエータを、複数個駆動する振動アクチ
    ュエータの駆動装置において、 前記複数の振動アクチュエータのそれぞれの前記振動検
    出手段からの出力を演算して制御信号を生成する制御信
    号生成手段と、 前記制御信号に基づいて、前記複数の振動アクチュエー
    タのそれぞれの振動子に印加するための共通の周波信号
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とする振動ア
    クチュエータの駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された振動アクチュエータ
    の駆動装置において、 前記制御信号は、前記複数の振動アクチュエータのそれ
    ぞれの前記振動検出手段からの出力を平均化して得られ
    た平均値信号であることを特徴とする振動アクチュエー
    タの駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載された振動アクチュエータ
    の駆動装置において、 前記制御手段は、前記平均値信号に基づいて前記周波信
    号の周波数を制御することを特徴とする振動アクチュエ
    ータの駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載された振動アクチュエータ
    の駆動装置において、 前記制御手段は、前記平均値信号に基づいて前記周波信
    号の電圧レベルを制御することを特徴とする振動アクチ
    ュエータの駆動装置。
  5. 【請求項5】請求項2に記載された振動アクチュエータ
    の駆動装置において、 前記振動子は第1の電気機械変換素子と第2の電気機械
    変換素子とを有し、前記第1の電気機械変換素子には第
    1の周波電圧が印加され、前記第2の電気機械変換素子
    には前記第1の周波電圧と位相が異なる第2の周波電圧
    が印加されることで駆動力を得るものであり、 前記制御手段は、前記平均値信号に基づいて前記第1の
    周波電圧と前記第2の周波電圧の間の位相差を制御する
    ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。
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