JPH111844A - 三次元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置 - Google Patents

三次元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置

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JPH111844A
JPH111844A JP14951097A JP14951097A JPH111844A JP H111844 A JPH111844 A JP H111844A JP 14951097 A JP14951097 A JP 14951097A JP 14951097 A JP14951097 A JP 14951097A JP H111844 A JPH111844 A JP H111844A
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純治 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の糸層を積層して形成された積層糸群の
曲面部の曲率や屈曲部の位置に関係なく厚さ方向糸を糸
層と直交する方向に挿入可能にするとともに、厚さ方向
糸の挿入作業を簡単にする。 【解決手段】 X,Y方向に移動可能に設けられた第1
の支持テーブル14上に、第1の支持軸19が回動可能に支
持されている。第1の支持軸19は上端がモータM3の駆
動軸23に連結されている。第1の支持軸19に支持ブラケ
ット24a,24b を介して治具81が支持される。ベースプレ
ート12に立設された支柱25にモータM4により昇降され
る移動部材27aが支持されている。移動部材27aに支持
された回動軸30に支持アーム34を介して支持された第2
の支持テーブル33上に厚さ方向糸挿入機構32が装備され
ている。第2の支持テーブル33は回動軸30を中心に旋回
可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は三次元繊維組織の厚
さ方向糸挿入装置に係り、詳しくは複数の糸層を積層し
て形成された少なくとも2軸配向となる積層糸群が、各
糸層と直交する方向に配列された厚さ方向糸にて結合さ
れた構造の三次元繊維組織を製造する際に使用される三
次元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】繊維強化複合材は軽量の構造材料として
広く使用されている。複合材用補強基材として三次元織
物(三次元繊維組織)がある。この三次元織物を骨格材
として、樹脂あるいは無機物をマトリックスとした複合
材はロケット、航空機、自動車、船舶及び建築物の構造
材として幅広い用途が期待されている。
【0003】三次元繊維組織の製造方法として、糸を折
り返しながら配列して形成した糸層を複数積層して積層
糸群を形成し、厚さ方向に配列される糸により各糸層を
結合する方法がある。例えば、特開昭61−20106
3号公報に開示された方法では、ベースプレート上に所
定間隔で多数の糸案内管を立設配置する。そして、その
糸案内管をガイドとして糸をベースプレートの縦方向に
折り返し状に配列して糸層を形成する作業と、横方向に
折り返し状に配列して糸層を形成する作業と、斜め方向
に折り返し状に配列して糸層を形成する作業とを順に行
って所定数の糸層からなる積層糸群を形成する。次に糸
案内管に引掛具を挿入して糸案内管を引き抜き、積層糸
群の下方に供給されるかしめ糸を引掛具によって積層糸
群の上方まで引き上げ、かしめ糸のループ部にかんぬき
糸を通す。その後、かしめ糸を下方に引き戻してかしめ
糸の弛みをとるとともに積層糸群を締めつける。この操
作を順に糸案内管の本数分だけ繰り返して積層糸群をか
しめ糸で結合する。
【0004】また、特開平6−184906号公報に
は、2枚以上のプレート部の端部同士が互いに角度をな
して隣接された繊維構造体(三次元繊維組織)を製造す
る際、糸の配列箇所全面にガイドピンを立設したベース
プレートを使用しない方法が開示されている。この方法
で例えば、断面L字状の三次元繊維組織を製造するとき
は、多数のガイドピンが所定ピッチで抜き取り可能に植
設されたL字状の枠体が使用される。糸をガイドピンに
掛止して折り返すように配列し、糸の配列方向が異なる
糸層を所定数積層形成して積層糸群を構成する。次に積
層糸群の表裏両面にガイドピンの間隔より若干狭い幅の
多数のプレス板を配置し、プレス装置で挟圧する。この
圧縮状態を維持したまま、プレス板を1ヶ所だけ表裏2
枚を一組として取り外し、ベラ針を使用して厚さ方向糸
をチェーンステッチ方式により積層糸群をかしめ縫いし
て結合する。ベラ針が取付けられた支持部材に穿孔針が
一体に固定され、ベラ針が挿入される位置に穿孔針によ
り孔が開けられる。
【0005】また、特開平8−218249号公報等に
は、糸の配列箇所全面にガイドピンを立設する代わり
に、厚さ方向糸の挿入区域と対応する領域を囲むように
ピンが所定ピッチで配置された枠体上に、前記ピン間に
折り返し状に配列した糸層を複数積層して積層糸群を形
成した後、積層糸群を枠体に保持した状態で、一列に配
置された複数の厚さ方向糸挿入針を使用して厚さ方向糸
を挿入する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】三次元繊維組織を骨格
材とした複合材の強度は、三次元繊維組織の影響を大き
く受け、強度の大きな複合材を得るには、複合材の形状
に対応した形状の三次元繊維組織を骨格材として使用す
る必要がある。従って、三次元繊維組織として平板ある
いは平板を組み合わせた形状に限らず、曲面部を有する
形状の三次元繊維組織も必要となる。
【0007】特開昭61−201063号公報には、ベ
ースプレートの形状を変えることにより、円筒状、円錐
台筒状、ドーム状の三次元繊維組織Wが得られることが
開示されている。しかし、糸の配列面全体に多数のピン
あるいは糸案内管を立設した状態で糸を配列した後、ピ
ン等の立設位置に厚さ方向糸を挿入する従来の製造方法
では、高密度の三次元繊維組織を得るためにはピンのピ
ッチが数mm程度となる。そして、ベースプレートに立
設されるピンの本数は数千〜数万に及び、ベースプレー
トへのピンの立設や厚さ方向糸の挿入に時間がかかり、
三次元繊維組織の製造に時間がかかる。
【0008】一方、特開平6−184906号公報に開
示された方法では、糸の配列面全部にピンを立設する手
間はない。しかし、厚さ方向糸により積層糸群を結合す
るために積層糸群の表裏全面を多数のプレス板で押圧し
て圧縮状態を維持したまま、プレス板を1ヶ所だけ取り
外して当該箇所で厚さ方向糸の挿入を行う必要があり作
業が面倒である。即ち、ガイドピンの間隔より幅の狭い
多数のプレス板で積層糸群を圧縮状態に維持しつつ1ヶ
所だけ表裏2枚を1組としてプレス板を取り外し可能と
するプレス装置の構造が複雑になる。また、積層糸群の
全面を同時に圧縮状態に維持するため、大きな圧縮力が
必要となり装置が大型化するという問題もある。また、
三次元繊維組織の形状が複数の平板が組み合わされた多
面体や、円筒のように曲率が一定の曲面部を有する形状
の場合はプレス板の種類は少なくてよいが、曲率が変化
する曲面部を有する形状の場合は多種類のプレス板を準
備する必要がある。
【0009】また、特開平8−218249号公報に開
示された方法では、厚さ方向糸の挿入が1列ずつ行われ
るため、1本ずつ行う特開平6−184906号公報に
開示された方法に比較して三次元繊維組織の生産性は向
上する。しかし、厚さ方向糸挿入針は所定位置で往復移
動され、積層糸群を支持する保持装置が厚さ方向糸挿入
針の移動方向と直交する方向に平行移動されるか、円筒
状の積層糸群では保持装置が回転される構成となってい
る。三次元繊維組織の物性を高めるためには、厚さ方向
糸は糸層と直交する方向に挿入する必要がある。しか
し、従来装置では曲率が変化する曲面部を有する形状の
積層糸群に対しては、厚さ方向糸の挿入方向と当該箇所
における糸層とのなす角度が場所によって異なる状態と
なり、均質な三次元繊維組織を得ることが難しい。
【0010】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は複数の糸層を積層して形成され
た少なくとも2軸配向となる積層糸群が、各糸層と直交
する方向に配列された厚さ方向糸にて結合された構造の
三次元繊維組織を製造する際に、三次元繊維組織の曲面
部の曲率や屈曲部の位置に関係なく厚さ方向糸を糸層と
直交する方向に挿入することができ、厚さ方向糸の挿入
作業も簡単になる三次元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、複数の糸層を積層して形
成された少なくとも2軸配向となる積層糸群が、各糸層
と直交する方向に配列された厚さ方向糸にて結合された
構造の三次元繊維組織を製造する際に使用される三次元
繊維組織の厚さ方向糸挿入装置であって、X方向及びY
方向に移動可能に設けられ、第1の駆動手段によりX,
Y方向に移動される第1の支持部材と、前記第1の支持
部材上に回動可能に装備され、前記積層糸群を保持する
治具を支持する第1の支持軸と、前記第1の支持軸を回
転駆動する第1の支持軸駆動手段と、前記第1の支持部
材と独立して前記X,Y方向と直交する方向に往復移動
可能に設けられた移動部材と、前記移動部材を駆動する
第2の駆動手段と、前記移動部材に前記第1の支持軸と
直交する方向に延びる第2の支持軸を介して回動可能に
支持された第2の支持部材と、前記第2の支持軸を回転
駆動する第2の支持軸駆動手段と、前記第2の支持部材
上に前記第2の支持軸と直交する方向に往復移動可能に
設けられ、複数の厚さ方向糸挿入針が所定ピッチで1列
に装備された針支持体と、前記第2の支持部材上に設け
られ、前記針支持体を厚さ方向糸挿入針が前記治具に保
持された積層糸群と係合不能な待機位置と、針孔が積層
糸群に対して針支持体と反対側となる位置まで積層糸群
を貫通する作用位置とに移動させる駆動装置とを備え
た。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、厚さ方向糸供給部から供給される複
数本の厚さ方向糸と係合してガイドする糸ガイドが前記
第2の支持軸に支持されている。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記第1の支持軸は鉛
直方向に延びるように配設されている。請求項1に記載
の発明では、複数の糸層を積層して形成された少なくと
も2軸配向となる積層糸群が治具により保持され、その
治具が第1の支持軸に支持される。第1の支持軸は第1
の駆動手段により第1の支持部材とともにX,Y方向に
移動される。また、第1の支持軸は第1の支持軸駆動手
段により回動される。一方、厚さ方向糸挿入針が所定ピ
ッチで1列に装備された針支持体を支持する支持部材
は、第2の駆動手段により移動部材とともに前記第1の
支持部材と独立して前記X,Y方向と直交する方向(Z
方向)に往復移動される。また、第2の支持部材は第2
の支持軸駆動手段により第2の支持軸とともに回動され
る。従って、治具に保持された積層糸群に対して、厚さ
方向糸挿入針がX,Y,Zの互いに直交する3軸方向に
相対移動されるとともに、互いに直交する第1及び第2
の支持軸を中心とした2方向に相対旋回される。そのた
め、積層糸群の形状が曲率の異なる曲面が連続する形状
であっても、前記各駆動手段による駆動量を調整するこ
とにより、厚さ方向糸の挿入時に厚さ方向糸挿入針が積
層糸群に対して直交する状態で往復移動される。針支持
体に所定ピッチで1列に装備された複数の厚さ方向糸挿
入針は、駆動装置により前記治具に保持された積層糸群
と係合不能な待機位置と、針孔が積層糸群に対して針支
持体と反対側となる位置まで積層糸群を貫通する作用位
置とに針支持体とともに移動され、積層糸群に厚さ方向
糸が挿入される。
【0014】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、厚さ方向糸供給部から供給される複
数本の厚さ方向糸は、第2の支持軸に支持された糸ガイ
ドにガイドされて直接あるいは他の糸ガイドを経て厚さ
方向糸挿入針に供給される。糸ガイドは針支持体が支持
された第2の支持部材の回動軸である第2の支持軸に支
持されているため、針支持体が第2の支持部材とともに
回動しても、糸ガイドから厚さ方向糸挿入針までの経路
はほとんど変化せず、厚さ方向糸が安定した状態で厚さ
方向糸挿入針に供給される。
【0015】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記第1の支持軸は鉛
直方向に延びるように配設されている。三次元繊維組織
の形状によっては、第1の支持軸は治具を片持ち状態で
支持する場合がある。そのとき、第1の支持軸が鉛直方
向に延びるように配設されていることにより、第1の支
持軸に作用する曲げモーメントが小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図14に従って説明する。図1(a)は
積層糸群Fが形成された治具81が取り付けられた状態
の厚さ方向糸挿入装置11の一部破断概略側面図を示
し、図3は同じく一部破断概略平面図を示す。図1
(a)及び図3に示すように、厚さ方向糸挿入装置11
のベースプレート12上には一対のレール12aがY方
向(図1(a)及び図3の左右方向)に延びるように設
けられ、レール12aに沿って支持テーブル13が摺動
可能に支持されている。支持テーブル13上にはレール
13aがレール12aと直交する状態に延設され、レー
ル13aに沿って第1の支持部材としての第1の支持テ
ーブル14がX方向(図1(a)及び図3の上下方向)
に摺動可能に支持されている。
【0017】支持テーブル13は、ベースプレート12
上に支持されたモータM1によって駆動されるボールネ
ジ機構15により、レール12aに沿って往復動され
る。第1の支持テーブル14は、支持テーブル13上に
支持されたモータM2によって駆動されるボールネジ機
構16により、レール13aに沿って往復動される。モ
ータM1,M2にはサーボモータが使用されている。ボ
ールネジ機構15,16及びモータM1,M2が第1の
支持テーブル14をX,Y方向に移動させる第1の駆動
手段を構成する。
【0018】第1の支持テーブル14上の前寄り(図1
(a)の左寄り)には治具81を回動可能に支持する支
持部17が設けられている。支持部17は治具81を支
持する第1の支持軸19を回動可能に支持する。支持部
17はその上部に軸受18が設けられ、上下方向に延び
る状態の第1の支持軸19をその下端において軸受18
を介して支持する。第1の支持テーブル14上の後寄り
には支柱20が立設され、支柱20の上部には支持アー
ム21がその基端において支軸22を介して回動可能に
支持されている。支持アーム21の先端には第1の支持
軸19の上端が連結される駆動軸23を備えた第1の支
持軸駆動手段としてのモータM3が支持されている。モ
ータM3にはサーボモータが使用されている。支持アー
ム21は駆動軸23が軸受18と同軸上に位置する所定
位置(図1(a)に示す位置)に配置された状態で、図
示しない固定手段により固定されるようになっている。
第1の支持軸19には治具81を支持する支持ブラケッ
ト24a,24bが取り外し可能に固定されている。
【0019】図3に示すように、ベースプレート12の
前寄りには上下方向に延びる支柱25が左右一対立設さ
れ、各支柱25にはその上下方向に沿って延びるように
レール26が一対ずつ固定されている。各支柱25には
移動部材27a,27bがそれぞれ摺動可能に支持され
ている。即ち、移動部材27a,27bは第1の支持テ
ーブル14と独立してX,Y方向と直交する方向に往復
移動可能に設けられている。各移動部材27a,27b
は各支柱25の上部に設けられたモータM4(図1に図
示)によって駆動されるボールネジ機構28により、レ
ール26に沿って昇降移動されるようになっている。モ
ータM4及びボールネジ機構28が第2の駆動手段を構
成する。各移動部材27a,27bにはボールネジ機構
28のボールナット(図示せず)が装備されている。モ
ータM4にはサーボモータが使用され、両モータM4は
同期して駆動され各移動部材27a,27bは一体的に
昇降移動される。
【0020】第1の移動部材27aには軸受29を介し
て回動軸30が水平状態で回動可能に支持されている。
第2の移動部材27bには第2の支持軸駆動手段として
のモータM5が支持され、モータM5の駆動軸M5aに
は回動軸31が一体回転可能に連結されている。モータ
M5にはサーボモータが使用されている。両回動軸3
0,31は同軸上に位置するように配設され、両回動軸
30,31は第2の支持軸を構成する。両回動軸30,
31には厚さ方向糸挿入機構32を支持する第2の支持
部材としての第2の支持テーブル33が支持アーム34
を介して支持されている。従って、厚さ方向糸挿入機構
32はベースプレート12に対して昇降移動可能、かつ
回動軸30,31を中心として相対回動可能に配置され
ている。
【0021】厚さ方向糸挿入機構32は基本的には本願
出願人が先に提案(特開平8−218249号公報等)
した装置と同様に構成されている。図2及び図4に示す
ように、第2の支持テーブル33には一対のブラケット
35(一方のみ図示)が立設され、両ブラケット35間
には一対のガイドロッド36が回動軸30,31と平行
に架設されている。ガイドロッド36には支持プレート
37が摺動可能に支持され、支持プレート37はブラケ
ット35に固定されたエアシリンダ38の作動により所
定の距離を往復移動可能となっている。
【0022】支持プレート37の前後両端には一対の支
持ブラケット39が立設され、支持ブラケット39には
上下一対のガイドロッド40が回動軸30,31と直交
する方向に延びるように設けられている。ガイドロッド
40には移動体41が摺動可能に支持されている。移動
体41には両支持ブラケット39を貫通するボールネジ
42と螺合するボールナット43が固定されている。移
動体41の前端には針支持体44が固定され、針支持体
44の前部に厚さ方向糸挿入針(以下、単に挿入針とい
う)45が所定ピッチで1列に固定されている。針支持
体44は前側(第1の支持軸19と対向する側)の支持
ブラケット39に形成された孔(図示せず)を貫通する
状態で配設されている。即ち、針支持体44は第2の支
持テーブル33上に回動軸30,31と直交する方向に
往復移動可能に設けられている。
【0023】図4に示すように、支持ブラケット39に
は支持板46a及びブラケット46bを介して駆動モー
タ47が固定されている。駆動モータ47は正逆回転可
能に構成され、ベルト伝動機構48を介してボールネジ
42を回転する。そして、駆動モータ47の作動によ
り、針支持体44は挿入針45が治具81に保持された
積層糸群Fと係合不能な待機位置と、針孔(図示せず)
が積層糸群Fの反対側となる位置まで積層糸群Fを貫通
する作用位置とに移動される。挿入針45が作用位置に
おいて回動軸30,31の中心軸線上に位置するように
針支持体44のストロークが設定されている。ボールネ
ジ42、駆動モータ47及びベルト伝動機構48等によ
り針支持体44を待機位置と作用位置とに移動させる駆
動装置が構成されている。
【0024】図2に示すように、支持ブラケット39に
は上下一対の支持ロッド49が支持ブラケット39を貫
通した状態で摺動可能に支持され、両支持ロッド49は
前端側が連結板50を介して互いに連結されている。支
持ブラケット39には、ブラケットを介してエアシリン
ダ51が前後方向に延びるように水平に固定され、その
ピストンロッド51aに連結板50が連結されている。
連結板50には穿孔針支持体52が固定され、穿孔針支
持体52には穿孔針53が挿入針45と対応した所定ピ
ッチで1列に固定されている。穿孔針53の列はエアシ
リンダ38の作動時における支持プレート37の移動距
離と等しい間隔を保って挿入針45の列と平行に配置さ
れている。エアシリンダ51の作動により穿孔針支持体
52は穿孔針53が治具81に保持された積層糸群Fと
係合不能な待機位置と、積層糸群Fを貫通する作用位置
とに移動される。
【0025】図3及び図4に示すように、第2の支持テ
ーブル33上にはエアシリンダ54が前後方向に延びる
ように水平に配設され、そのピストンロッド54aの先
端にブラケット55を介してプレスプレート56が固定
されている。エアシリンダ54は支持プレート37と干
渉しない位置に配置されている。プレスプレート56は
挿入針45列の配列方向に沿って延びる断面L字状の支
持部と、支持部と一体的に形成された櫛歯部とを備えて
いる。プレスプレート56は櫛歯部で各挿入針45ある
いは穿孔針53を挟んだ状態で積層糸群Fを押圧可能と
なっている。
【0026】プレスプレート56は治具81に保持され
た積層糸群Fに対して挿入針45及び穿孔針53の待機
位置側に配設され、挿入針45列の挿入位置近傍におい
て挿入針45列の移動方向に沿って移動可能に配設され
ている。エアシリンダ54の作動によりプレスプレート
56は治具81に保持された積層糸群Fと係合して積層
糸群Fを挿入針45列の前進側へ押圧する作用位置と、
積層糸群Fと係合不能な待機位置とに移動される。
【0027】回動軸30には厚さ方向糸供給部57(図
3にのみ図示)から繰り出される厚さ方向糸zを案内す
る糸ガイド58が設けられている。図5及び図6に示す
ように、糸ガイド58は回動軸30に対して一体回転可
能に固定されたほぼ半円形の一対の支持板59aと、支
持板59a間に固定された支持ロッド59bと、支持ロ
ッド59bに所定ピッチで固定された多数の円弧状の分
離板60とを備えている。分離板60は第2の支持テー
ブル33が水平に配置された状態において、下に凸とな
る状態に配設されている。また、両支持板59aには分
離板60の取付け側と反対側に支持バー61が固着さ
れ、支持バー61上に複数のガイドローラ62が支持さ
れている。ガイドローラ62は回動軸30の中心に向か
って延びるように固定された支軸63に回動可能に支持
されている。
【0028】図2及び図4に示すように、支持ブラケッ
ト39には、針支持体44と反対側に延びるブラケット
64が固定され、ブラケット64には糸ガイド65が設
けられている。糸ガイド65はボールネジ42と直交す
る方向に延びるように設けられた4本の支持ロッド66
と、各支持ロッド66に回動可能に支持されたガイドロ
ーラ67とを備えている。また、第2の支持テーブル3
3上にはブラケット68が突設され、ブラケット68に
は糸ガイド69が設けられている。糸ガイド69は2本
の支持ロッド66と、各支持ロッド66に回動可能に支
持されたガイドローラ67とを備えている。そして、厚
さ方向糸供給部57から繰り出された厚さ方向糸zが、
図示しない張力調整装置を経て先ず糸ガイド58に導か
れた後、糸ガイド69及び糸ガイド65を経て挿入針4
5に供給されるようになっている。
【0029】各モータM1〜M5は制御装置70(図3
に図示)と電気的に接続されており、制御装置70から
の指令信号により制御される。制御装置70はマイクロ
コンピュータを備え、治具81に保持された積層糸群F
の形状に基づいて、積層糸群Fの厚さ方向糸挿入箇所の
外面が回動軸30,31の中心を結ぶ直線上に位置する
ように各モータM1〜M3を制御して第1の支持軸19
の位置決めを行う。制御装置70は前記位置に配置され
た積層糸群Fの外面と垂直に挿入針45が往復移動可能
な位置に厚さ方向糸挿入機構32を配置させるように、
両モータM4,M5を制御する。また、エアシリンダ3
8,51,54への圧縮空気の供給排気を制御する電磁
弁(図示せず)及び駆動モータ47も制御装置70に電
気的に接続されており、駆動モータ47及びエアシリン
ダ38,51,54は制御装置70からの指令に基づい
て所定の順序で駆動されるようになっている。
【0030】次に治具81の構成を説明する。この治具
81は三次元繊維組織の形状に対応した積層糸群Fの配
列と、配列された積層糸群Fへの厚さ方向糸zの挿入時
における積層糸群Fの保持とに使用される。この実施の
形態の治具81は航空機のリーディングエッジ用の繊維
強化複合材の骨格材として使用される三次元繊維組織の
製造に好適な形状に形成されている。
【0031】図7及び図8に示すように、治具81は、
互いに平行に配置された一組の基板82,83を備えて
いる。両基板82,83はリーディングエッジの断面形
状に対応した外形、即ち放物線と直線で囲まれたほぼ三
角形状の板状に形成され、中央に孔82a,83aが形
成されている。両基板82,83間には支柱84が複数
本(この実施の形態では7本)配設されている。各支柱
84はブラケット85を介して基板82,83に対して
内側から取り外し可能に固定されている。ブラケット8
5はネジ85aにより基板82,83及び支柱84に固
定されている。なお、図7ではブラケット5の図示を省
略している。各支柱84は外側に凸となるように湾曲し
て形成されている。各支柱84には外側の所定位置に係
合凹部84aが形成されている。
【0032】図8に示すように、基板82,83にはそ
の外周縁に沿って段差部82c,83cが形成され、そ
の段差部82c,83cと係合する状態で複数の支持プ
レート86が基板82,83の外周縁に沿って配設され
ている。支柱84の両端部と対応する位置には支持バー
87が基板82,83の外周に沿って延びるように配置
されている。支持バー87は一部が支柱84に当接し、
一部が支持プレート86の先端に当接する状態で配置さ
れ、その両端部が図示しない粘着テープ等で支柱84に
固定されている。支柱84の中間部には曲面形成用バー
88が、係合凹部84aと係合する状態で支持されてい
る。曲面形成用バー88は支柱84と共同して積層糸群
Fの形状を保持する役割を果たす。
【0033】支持バー87には多数の規制ピン89aが
所定ピッチで取り外し可能に固定されている。各規制ピ
ン89aは基板82,83に対してほぼ45°の角度を
なすように固定されている。基板82,83には規制ピ
ン89aの内側に対応する所定位置に、基準ピン89b
が取り外し可能に固定されている。基板82,83上の
基準ピン89bは規制ピン89aと同数設けられてい
る。また、基板82,83の基端部(湾曲部と対向する
部分)と対応する位置に設けられた支持プレート86の
端部にも基準ピン89bが所定ピッチで取り外し可能に
固定されている。さらに、基板82,83の基端部と対
応する位置に配設された支柱84にも基準ピン89bが
所定ピッチで取り外し可能に固定されている。
【0034】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。この実施の形態では積層糸群Fを構成する糸
の配列方向が基準方向に対してなす角度(配列角度)が
0°及び±60°に設定された面内3軸の構成となって
いる。糸の配列方向は、治具81の支柱84と平行に延
びる方向を基準としている。配列角度が0°となる第1
の面内配列糸yの糸層を形成する場合は、面内配列糸y
の端部を基板83に固定した状態で、図7に示すよう
に、面内配列糸yが基準ピン89bと係合する状態で折
り返すようにして支柱84とほぼ平行に延びるように配
列される。
【0035】配列角度が+60°となる第2の面内配列
糸としてのバイアス糸Bの糸層を形成する場合は、糸B
の端部を基板83に固定した状態で、先ず、基板83及
び支持プレート86に固定された基準ピン89bと係合
する状態で折り返し、次に図7に示すように、支柱84
及び基板83に固定された基準ピン89bと係合する状
態で折り返すようにして支柱84とほぼ60°の角度を
なすように配列される。この実施の形態の治具81で
は、支柱84に固定された基準ピン89bに対しては2
本ずつ係合した状態で折り返すように配列することによ
り、バイアス糸Bが支柱84とほぼ60°の角度をなす
ように配列される。支柱84に固定された基準ピン89
bにおける折り返しが終了した後は、基板82,83の
基準ピン89bと係合する状態で支柱84とほぼ60°
の角度をなすように配列され、その後、反対側の支柱8
4及び基板82に固定された基準ピン89bと係合する
状態で折り返すようにして支柱84とほぼ60°の角度
をなすように配列される。バイアス糸Bは支持バー87
と対応する位置で屈曲されて斜めに延びるように配列さ
れるが、支持バー87に固定された規制ピン89aと係
合することによりバイアス糸Bが所定の位置に整然と配
列される。
【0036】配列角度が−60°となるバイアス糸Bの
糸層を形成する場合は、バイアス糸Bの端部を基板82
に固定した状態で、先ず、基板82及び支持プレート8
6に固定された基準ピン89bと係合する状態で折り返
し、次に支柱84及び基板82に固定された基準ピン8
9bと係合する状態で折り返すようにして支柱84とほ
ぼ−60°の角度をなすように配列される。以下、前記
配列角度が+60°となるバイアス糸Bの配列と基本的
に同様にして配列される。
【0037】面内配列糸y及びバイアス糸Bの配列作業
は、手作業あるいは多軸ロボットのアームに糸供給部を
装備した装置による作業により行われる。治具81上に
前記各糸層が所定の順序で所定数積層され、図8及び図
1(a)等に示すように、積層糸群Fが形成される。な
お、積層糸群Fの密度を高めるとともに厚さを調整する
ため、各糸層の配列が完了するたび、あるいは適宜の糸
層が形成された時点毎に糸層をプレスプレート(図示せ
ず)で押圧して積層糸群Fを圧縮してもよい。なお、面
内配列糸y、バイアス糸B及び厚さ方向糸zを構成する
繊維の材質としては複合材の用途に応じてカーボン繊
維、ガラス繊維、ポリアラミド繊維等種々のものが使用
される。
【0038】次に治具81が積層糸群Fとともに前記厚
さ方向糸挿入装置11の第1の支持軸19に支持ブラケ
ット24a,24bを介して固定される。第1の支持ブ
ラケット24aは基板82,83において治具81を支
持し、第2の支持ブラケット24bは支柱84において
治具81を支持する。そして、治具81が取り付けられ
た第1の支持軸19が、厚さ方向糸挿入装置11の支持
部17とモータM3の駆動軸23との間に取り付けられ
る。
【0039】治具81が第1の支持軸19に支持された
後、制御装置70が作動され、制御装置70からの指令
信号に基づいて各モータM1〜M5が駆動される。そし
て、第1の支持テーブル14が所定位置に配置されると
ともに、第1の支持軸19が基準位置から所定角度回動
されて、積層糸群Fの最初の厚さ方向糸挿入位置が所定
位置に保持される。この実施の形態では、図10(a)
及び図11(a)に示すように、治具81の下部側面が
挿入針45と対向する状態から厚さ方向糸挿入装置11
が駆動されて積層糸群Fに厚さ方向糸zが挿入される。
【0040】厚さ方向糸zの挿入時、先ず穿孔針53が
積層糸群Fの厚さ方向糸挿入位置と対向する位置に配置
され、その状態でエアシリンダ54が作動され、プレス
プレート56が作用位置に配置される。そして、プレス
プレート56により積層糸群Fは穿孔針53列と対応す
る箇所が押圧状態に保持される。プレスプレート56が
作用位置に配置されたとき、その押圧面はほぼ回転軸3
0,31の中心を結ぶ直線上に位置する。その状態でエ
アシリンダ51が突出作動されて穿孔針53が前進し、
穿孔針53が積層糸群Fを貫通する作用位置に配置され
た後、エアシリンダ51が没入作動されて穿孔針53が
後退する。積層糸群Fを構成する繊維がプレスプレート
56の圧縮作用によりある程度密に配置された状態にあ
るため、穿孔針53の抜き跡に孔が形成される。
【0041】次にエアシリンダ38が突出作動されて支
持プレート37とともに穿孔針53列及び挿入針45列
が移動され、挿入針45列が孔と対向する位置に配置さ
れる。次に駆動モータ47が作動されてボールネジ42
が正転駆動され、挿入針45が前進して作用位置に配置
される。挿入針45は針孔が積層糸群Fの前方、即ち針
孔が積層糸群Fに対して針支持体44と反対側となる位
置まで積層糸群Fを貫通する作用位置まで移動される。
挿入針45が前進端に達した後、駆動モータ47が逆転
されて挿入針45がわずかに後退させられる。その結
果、積層糸群Fから針孔に連なる厚さ方向糸zが抜け止
め糸針(図示せず)の通過を許容するループを形成した
状態となる。
【0042】次に抜け止め糸針を使用して抜け止め糸が
前記ループに挿通される。その後、駆動モータ47が逆
転されて挿入針45が後退し、積層糸群Fから離脱して
待機位置に配置される。この状態で張力調整部(図示せ
ず)の作用により厚さ方向糸zが引き戻され、積層糸群
F内に挿入された厚さ方向糸zが抜け止め糸により抜け
止めされた状態で締付けられる。次にエアシリンダ38
が作動され、支持プレート37とともに穿孔針53列及
び挿入針45列が移動されて初期位置に戻される。ま
た、エアシリンダ54が作動されてプレスプレート56
が待機位置に配置される。以上により厚さ方向糸zの1
回の挿入サイクルが完了する。
【0043】次にモータM2が駆動されて第1の支持テ
ーブル14が厚さ方向糸zの挿入ピッチ分移動され、穿
孔針53が積層糸群Fへの次回の厚さ方向糸挿入位置と
対向する状態となる。以下、前記と同様にして順次厚さ
方向糸zの挿入サイクルが実行される。そして、図11
(b)に示すように、積層糸群Fの一方の側面側の直線
部への厚さ方向糸zの挿入が完了する位置まで第1の支
持テーブル14が移動された後、厚さ方向糸zの各回の
挿入サイクルが完了する毎にモータM3が駆動されて、
治具1が支持軸19を中心に所定角度回動される。ま
た、モータM1,M2が駆動されて、第1の支持テーブ
ル14がX方向(図11(b)の左右方向)及びY方向
(図11(b)の上下方向)に移動される。そして、図
12(a)、図12(b)、図13(a)及び図13
(b)に示すように、積層糸群Fの曲面部への厚さ方向
糸zの挿入が完了する位置まで順に厚さ方向糸zの挿入
が行われる。次に積層糸群Fの他方の側面側の直線部へ
の厚さ方向糸zの挿入が完了する位置まで、厚さ方向糸
zの各回の挿入サイクルが完了する毎にモータM2が駆
動されて第1の支持テーブル14が厚さ方向糸zの挿入
ピッチ分ずつ図13(b)の下方向へ移動される。
【0044】厚さ方向糸zの挿入時に、治具81を構成
する支柱84、支持プレート86、支持バー87及び曲
面形成用バー88が挿入針45と干渉する場合は、当該
領域の支柱84、支持プレート86、支持バー87及び
曲面形成用バー88を一時的に取り外した状態で厚さ方
向糸zの挿入を行い、その後、再び元の位置に組付け
る。
【0045】図10(a)に示すように、積層糸群Fの
側面の下部と対応する部分への厚さ方向糸zの挿入が完
了すると、モータM4が駆動されて支持テーブル33が
所定量上昇されるとともに、モータM5が駆動されて回
動軸30,31が所定量回動される。そして、挿入針4
5が図10(a)の位置より上側の厚さ方向糸挿入位置
において、積層糸群Fと直交する位置に配置される。な
お、第1の支持テーブル14も挿入針45と積層糸群F
との距離が所定値となるように位置調整される。そし
て、その状態で前記のように、積層糸群Fの側面への厚
さ方向糸zの挿入が行われる。以下、その高さでの積層
糸群Fの側面への厚さ方向糸zの挿入が完了する毎に、
モータM4,M5が駆動されて厚さ方向糸挿入機構32
が上昇移動されるとともに、第1の支持テーブル14の
位置調整が行われる。
【0046】そして、図10(b)に示すように、積層
糸群Fの側面の最上部への厚さ方向糸zの挿入が完了す
ると、厚さ方向糸挿入機構32が図10(c)に示すよ
うに、積層糸群Fの上側フランジ部への厚さ方向糸zの
挿入位置へ移動される。その状態で厚さ方向糸zの挿入
が行われ、積層糸群Fの上側フランジ部への厚さ方向糸
zの挿入が完了した後、モータM4,M5が逆転駆動さ
れて厚さ方向糸挿入機構32が積層糸群Fの下側フラン
ジ部への厚さ方向糸zの挿入位置へ移動される。下側フ
ランジ部への厚さ方向糸zの挿入が完了すると、積層糸
群Fの厚さ方向糸挿入区域全域への厚さ方向糸zの挿入
が終了して三次元繊維組織Wが完成する。そして、各規
制ピン89a及び基準ピン89bが治具81から取り外
された後、治具81が三次元繊維組織Wの内側から分解
されて、図9に示すような三次元繊維組織Wの製造が完
了する。
【0047】なお、三次元繊維組織Wに内側に屈曲形成
されたフランジ部が設けられているため、抜け止め糸の
挿入は手作業の方が簡単となる。しかし、湾曲した針を
使用して、厚さ方向糸zのループに針を順に挿通させる
ことにより自動化も可能である。また、コーナ部近傍、
即ち図10(a)〜図10(c)に示す位置での厚さ方
向糸zの挿入時には、厚さ方向糸zと別の抜け止め糸を
厚さ方向糸zのループに挿通することが難しい。このよ
うな場合は、特開平8−218249号公報に開示され
ているのと同様に、コーナ部側に挿入される厚さ方向糸
zを抜け止め糸針で掛止して他の厚さ方向糸zのループ
に挿通して抜け止め糸としても使用することにより、抜
け止め糸の挿通が容易になる。この場合、抜け止め糸を
兼用する厚さ方向糸zは他の厚さ方向糸zと独立して繰
り出し及び巻き戻しが可能なボビンから供給する必要が
ある。
【0048】製造する三次元繊維組織Wの形状が例えば
図14(a)に示すようなドーム形の場合は、治具の形
状もそれに対応した形状となり、積層糸群Fがドーム形
に配列される。従って、第1の支持軸19はドーム形の
治具の開放側から治具内に挿入された状態で、治具を片
持ち状態で支持する。一方、モータM3の駆動軸23に
は、治具上に形成された積層糸群Fの上から治具を押さ
えるアタッチメントが取り付けられ、アタッチメントを
介して積層糸群Fが治具及び第1の支持軸19とともに
回動される。
【0049】この実施の形態では次の効果を有する。 (イ) 治具81に保持された積層糸群Fに対して、挿
入針45がX,Y,Zの互いに直交する3軸方向に相対
移動されるとともに、互いに直交する第1の支持軸19
及び第2の支持軸30,31を中心とした2方向に相対
旋回される。従って、三次元繊維組織Wの曲面部の曲率
や屈曲部の位置に関係なく厚さ方向糸zを糸層と直交す
る方向に挿入することができ、その三次元繊維組織を使
用した複合材の物性が向上する。
【0050】(ロ) 厚さ方向糸zを全ての箇所におい
て糸層と直交する状態で挿入することが可能なため、厚
さ方向糸zによる締付け力を高めることが容易になり、
繊維の体積率(Vf)を高めることができるとともに、
厚さ方向糸zの挿入ピッチが一定になり、均質な三次元
繊維組織を製造することができる。
【0051】(ハ) 治具81を回動可能に支持する第
1の支持軸19をX,Y方向に移動される第1の支持テ
ーブル14上に設け、厚さ方向糸挿入機構32を第1の
支持テーブル14と独立してZ方向に移動可能、かつ第
1の支持軸19と直交する状態で回動される第2の支持
軸(回動軸30,31)に支持された第2の支持テーブ
ル上に設けた。従って、治具81に保持された積層糸群
Fに対して、挿入針45を互いに直交するX,Y,Zの
3軸方向に相対移動させるとともに、互いに直交する2
軸の周りの相対旋回を可能とする手段が比較的簡単な構
成となる。 (ニ) 厚さ方向糸供給部57から供給される複数本の
厚さ方向糸zが、先ず厚さ方向糸挿入機構32を支持す
る第2の支持テーブル33の回動中心となる第2の支持
軸(回動軸30)に支持された糸ガイド58に係合した
状態で、他の糸ガイド65,69を経て挿入針45に供
給される。従って、第2の支持軸の回動に伴って挿入針
45の待機位置が大幅に変化しても、糸ガイド58から
挿入針45までの経路はほとんど変化せず、厚さ方向糸
zが円滑に挿入針45に供給される。
【0052】(ホ) 三次元繊維組織の形状によって
は、第1の支持軸19は治具81を片持ち状態で支持す
る場合がある。この実施の形態では治具81を支持する
第1の支持軸19が鉛直方向に延びるように配設されて
いるため、治具81を片持ち状態で支持する場合、第1
の支持軸19に作用する曲げモーメントが小さくなり、
第1の支持軸19を支持する軸受18の耐久性が向上す
る。
【0053】(ヘ) 厚さ方向糸挿入機構32は挿入針
45による積層糸群Fの厚さ方向糸挿入箇所の外面が第
2の支持軸(回動軸30,31)の中心軸線上に位置す
る状態で厚さ方向糸zの挿入を行う。従って、積層糸群
Fの外形に基づいて、治具81の位置及び第2の支持テ
ーブル33の位置を厚さ方向糸zの挿入に最適な位置に
位置決めするための制御データの作成が容易となる。
【0054】(ト) 第1の支持軸19が支持部17及
び駆動軸23に取り外し可能に支持されているため、第
1の支持軸19を厚さ方向糸挿入装置11から取り外し
た状態で治具81の取り付け及び取り外しを行うことが
でき、取付け及び取外し作業が簡単になる。
【0055】(チ) 前記各モータM1〜M5にサーボ
モータが使用されているため、治具81及び厚さ方向糸
挿入機構32の位置決めが容易となる。なお、実施の形
態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のよう
に具体化してもよい。
【0056】○ 第1の支持軸19を支持部17及び駆
動軸23から取り外し不能に構成してもよい。この場
合、図14(a)に示すようなドーム形の三次元繊維組
織Wを製造するときは、第1の支持軸19にドーム形の
治具を片持ち状態で支持するブラケットを固定して、ド
ーム形の積層糸群をその中心軸が第1の支持軸と直交す
る方向に延びるように支持する。この構成では支持アー
ム21を回動可能にする必要がなく、構造が簡単にな
る。
【0057】○ 第1の支持軸19を第1の支持テーブ
ル14に垂直に設ける代わりに、第1の支持テーブル1
4に平行に設けてもよい。例えば、図15に示すよう
に、第1の支持テーブル14に支持フレーム71a,7
1bを立設する。一方の支持フレーム71aには第1の
支持軸19を水平に支持可能に支持部17を設け、他方
の支持フレーム71bにはモータM3をその駆動軸23
が水平に延びるように取り付ける。一方、第2の支持テ
ーブル33を支持アーム34を介して支持する回動軸3
0は、昇降駆動される移動部材に対して上下方向に延び
るように支持される。そして、厚さ方向糸挿入機構32
は水平面内を旋回する。
【0058】○ 第1の支持軸19に治具81を取り付
けた状態で、面内配列糸x,y及びバイアス糸Bの配列
を行う。この場合、厚さ方向糸挿入装置11への治具8
1の取付けが簡単になる。
【0059】○ 厚さ方向糸挿入機構32による厚さ方
向糸zの挿入時に、挿入針45による積層糸群Fの厚さ
方向糸挿入箇所の外面が第2の支持軸(回動軸30,3
1)の中心軸線上に位置しない状態で厚さ方向糸zの挿
入を行ってもよい。
【0060】○ 糸ガイド69を省略して、厚さ方向糸
供給部57から供給される厚さ方向糸zを糸ガイド58
から直接糸ガイド65に導く構成としたり、糸ガイド6
5,69の位置を変更してもよい。
【0061】○ 積層糸群Fを支柱84とほぼ平行に配
列される面内配列糸yと、支柱84とほぼ±60°の角
度で交差するように配列されるバイアス糸Bとで面内3
軸の構成とする代わりに、面内配列糸yと、面内配列糸
yと直交するように配列される第2の面内配列糸xと、
両面内配列糸x,yに対して±45°の角度で交差する
ように配列されるバイアス糸Bとで、面内4軸の構成と
する。この場合、治具81のほぼU字状に湾曲する箇所
と対応する位置に配置された支柱84及び支持プレート
86に第2の面内配列糸xの配列を規制する規制ピン8
9aを取り外し可能に設けるのが好ましい。この構成の
三次元繊維組織は積層糸群が面内4軸構成のため、第1
の実施の形態の三次元繊維組織Wより面内配列糸yと直
交する方向への引っ張り及び圧縮の強度が向上する。
【0062】○ 積層糸群Fは少なくとも面内2軸配向
であればよく、面内配列糸としてのバイアス糸Bをなく
して面内配列糸x,yによる面内2軸配向としたり、面
内4軸配向の構成において積層糸群Fを構成する面内配
列糸としてのバイアス糸Bの傾斜角度を45°以外にし
てもよい。
【0063】○ リーディングエッジの形状やドーム形
のように三次元繊維組織Wの曲面の曲率が連続的に変化
する形状に限らず、円筒、円錐台筒や、図14(b)に
示すようなほぼU字状に屈曲された形状の三次元繊維組
織Wに適用してもよい。曲率が一定の曲面のみあるいは
曲率が一定の曲面と平面とからなる三次元繊維組織Wを
製造する場合は、X,Y,Z及び互いに直交する状態で
回動する2本の旋回軸の合計5軸を駆動する必要はな
い。例えば、図14(b)に示す形状の三次元繊維組織
Wに対応する積層糸群Fに厚さ方向糸zを挿入する場
合、第1の支持軸19が三次元繊維組織Wの屈曲部の中
心に位置するように治具を取り付ける。この場合、治具
は第1の支持軸19を中心とした回動と、X方向への移
動とが必要となり、厚さ方向糸挿入機構32はZ方向の
移動のみ必要となる。挿入針45の本数が多く、挿入針
45の針列の長さが三次元繊維組織Wの幅と対応してい
れば、Z方向の移動も不要となる。また、U字状の三次
元繊維組織Wの屈曲部の曲率が一定でない場合でも、Y
方向の移動を加えることにより厚さ方向糸挿入機構32
の旋回移動なしに厚さ方向糸zの挿入が行われる。
【0064】○ 積層糸群Fを面内配列糸x,y及び面
内配列糸としてのバイアス糸Bの配列のみで構成する代
わりに、クロス(布)を積層して構成する。クロスの場
合は1枚で糸配列の2層分となる。例えば、平織りのク
ロスは面内配列糸xによる糸層と、面内配列糸yによる
糸層とが積層されたものとほぼ同等の構成となる。ま
た、平織りのクロスを重ねる場合に、一方のクロスの糸
が他方のクロスの糸と±45°の角度で交差するように
配置すれば、面内配列糸x,yの糸層に対してバイアス
糸Bの糸層を積層したものとほぼ同等の構成となる。ク
ロスは治具81の糸層形成部を覆うように配置されると
ともに、クロスの周縁部の、製品とならない部分が治具
81に止めピンや粘着テープあるいは接着剤等により固
定されて所定の形状に保持される。この場合、治具81
は規制ピン89aや基準ピン89bが不要になる。
【0065】○ 糸の配列とクロスの積層とを組み合わ
せて積層糸群を形成してもよい。この構成は、その肉厚
が部分的に変化する積層糸群を形成する際に有効であ
る。例えば、クロスを必要数積層した後、肉厚を厚くす
る部分と対応する箇所の基板82,83及び支持プレー
ト86に基準ピン89bを取り付け、当該箇所に糸層を
必要数配列する。
【0066】○ 積層糸群Fの厚さや繊維の種類によっ
ては穿孔針53による孔開けを行わずに、挿入針45を
積層糸群Fに直接挿入してもよい。前記実施の形態から
把握できる請求項記載以外の技術思想(発明)につい
て、以下にその効果とともに記載する。
【0067】(1) 前記第1及び第2の駆動手段並び
に第1及び第2の支持軸駆動手段を、前記第1の支持軸
に支持された治具に保持された積層糸群の厚さ方向糸の
挿入箇所の外面が、ほぼ前記第2の支持軸の中心軸の延
長線上に位置するように制御する制御装置を備えた請求
項1に記載の三次元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置。こ
の場合、積層糸群の外形に基づいて、治具の位置及び第
2の支持部材の位置を厚さ方向糸の挿入に最適な位置に
位置決めするための制御データの作成が容易となる。
【0068】(2) 前記第1の支持軸は取り外し可能
に設けられている請求項1に記載の三次元繊維組織の厚
さ方向糸挿入装置。この場合、第1の支持軸に対する治
具の取付けが簡単になる。
【0069】(3) 前記第1及び第2の駆動手段並び
に第1及び第2の支持軸駆動手段はサーボモータを備え
ている請求項1又は(1)に記載の三次元繊維組織の厚
さ方向糸挿入装置。この場合、治具及び厚さ方向糸挿入
機構の位置決めが容易となる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明によれば、複数の糸層を積層して形成され
た少なくとも2軸配向となる積層糸群が、各糸層と直交
する方向に配列された厚さ方向糸にて結合された構造の
三次元繊維組織を製造する際に、三次元繊維組織の曲面
部の曲率や屈曲部の位置に関係なく厚さ方向糸を糸層と
直交する方向に挿入することができ、厚さ方向糸の挿入
作業も簡単になる。また、均質で繊維の体積率の大きな
三次元繊維組織を製造できる。
【0071】請求項2に記載の発明では第2の支持軸の
回動に伴って挿入針の待機位置が大幅に変化しても、糸
ガイドから挿入針までの経路はほとんど変化せず、厚さ
方向糸が円滑に挿入針に供給される。
【0072】請求項3に記載の発明では、治具を片持ち
状態で支持する場合、第1の支持軸に作用する曲げモー
メントが小さくなり、第1の支持軸を支持する軸受の耐
久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一実施の形態の一部破断一部省略側
面図、(b)は一部破断部分側面図。
【図2】 厚さ方向糸挿入機構の一部破断一部省略側面
図。
【図3】 治具を取り付けた状態の一部破断一部省略平
面図。
【図4】 厚さ方向糸挿入機構の一部破断平面図。
【図5】 糸ガイドの側面図。
【図6】 糸ガイドの平面図。
【図7】 治具の概略斜視図。
【図8】 治具の断面図。
【図9】 三次元繊維組織の概略斜視図。
【図10】 厚さ方向糸の挿入作用を示す概略側断面
図。
【図11】 厚さ方向糸の挿入作用を示す概略平面図。
【図12】 厚さ方向糸の挿入作用を示す概略平面図。
【図13】 厚さ方向糸の挿入作用を示す概略平面図。
【図14】 三次元繊維組織の概略斜視図。
【図15】 別の実施の形態の一部破断一部省略部分平
面図。
【符号の説明】
14…第1の支持部材としての第1の支持テーブル、1
5,16…第1の駆動手段を構成するボールネジ機構、
19…第1の支持軸、27a,27b…移動部材、28
…第2の駆動手段を構成するボールネジ機構、30,3
1…第2の支持軸を構成する回動軸、32…厚さ方向糸
挿入機構、33…第2の支持部材としての第2の支持テ
ーブル、42…駆動装置を構成するボールネジ、47…
同じく駆動モータ、48…同じくベルト伝動機構、44
…針支持体、45…厚さ方向糸挿入針、57…厚さ方向
糸供給部、58…糸ガイド、81…治具、M1,M2…
第1の駆動手段を構成するモータ、M3…第1の支持軸
駆動手段としてのモータ、M4…第2の駆動手段を構成
するモータ、M5…第2の支持軸駆動手段としてのモー
タ、z…厚さ方向糸、F…積層糸群、W…三次元繊維組
織。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 純治 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 鈴木 航也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の糸層を積層して形成された少なく
    とも2軸配向となる積層糸群が、各糸層と直交する方向
    に配列された厚さ方向糸にて結合された構造の三次元繊
    維組織を製造する際に使用される三次元繊維組織の厚さ
    方向糸挿入装置であって、 X方向及びY方向に移動可能に設けられ、第1の駆動手
    段によりX,Y方向に移動される第1の支持部材と、 前記第1の支持部材上に回動可能に装備され、前記積層
    糸群を保持する治具を支持する第1の支持軸と、 前記第1の支持軸を回転駆動する第1の支持軸駆動手段
    と、 前記第1の支持部材と独立して前記X,Y方向と直交す
    る方向に往復移動可能に設けられた移動部材と、 前記移動部材を駆動する第2の駆動手段と、 前記移動部材に前記第1の支持軸と直交する方向に延び
    る第2の支持軸を介して回動可能に支持された第2の支
    持部材と、 前記第2の支持軸を回転駆動する第2の支持軸駆動手段
    と、 前記第2の支持部材上に前記第2の支持軸と直交する方
    向に往復移動可能に設けられ、複数の厚さ方向糸挿入針
    が所定ピッチで1列に装備された針支持体と、 前記第2の支持部材上に設けられ、前記針支持体を厚さ
    方向糸挿入針が前記治具に保持された積層糸群と係合不
    能な待機位置と、針孔が積層糸群に対して針支持体と反
    対側となる位置まで積層糸群を貫通する作用位置とに移
    動させる駆動装置とを備えた三次元繊維組織の厚さ方向
    糸挿入装置。
  2. 【請求項2】 厚さ方向糸供給部から供給される複数本
    の厚さ方向糸と係合してガイドする糸ガイドが前記第2
    の支持軸に支持されている請求項1に記載の三次元繊維
    組織の厚さ方向糸挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の支持軸は鉛直方向に延びるよ
    うに配設されている請求項1又は請求項2に記載の三次
    元繊維組織の厚さ方向糸挿入装置。
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