JPH11184099A - 平版印刷版の処理方法 - Google Patents

平版印刷版の処理方法

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JPH11184099A
JPH11184099A JP34881897A JP34881897A JPH11184099A JP H11184099 A JPH11184099 A JP H11184099A JP 34881897 A JP34881897 A JP 34881897A JP 34881897 A JP34881897 A JP 34881897A JP H11184099 A JPH11184099 A JP H11184099A
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JP
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group
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printing plate
compound
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JP34881897A
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Toshiro Kondo
敏郎 近藤
Hajime Fujioka
肇 藤岡
Yukio Okamoto
幸男 岡本
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版のイン
キ受理性を安定的に向上させた処理方法を提供すること
にある。特にランニング処理及び塗布処理方式によるイ
ンキ受理性の低下を防止した処理方法を提供することに
ある。 【解決手段】支持体体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
層及び物理現像核層をこの順に設けた平版印刷版を露光
後、現像液及び安定液を施す処理方法において、前記少
なくとも1つの処理液がプロピレンオキシ基とエチレン
オキシ基を有するアミン化合物、プロピレンオキシ基と
エチレンオキシ基を有する脂肪酸アミド化合物及びプロ
ピレンオキシ基とエチレンオキシ基を有する4級アンモ
ニウム化合物の中から選ばれる少なくとも1つを含有す
ることを特徴とする平版印刷版の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銀錯塩拡散転写法を
利用した平版印刷版の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR法)によって
得られる転写銀画像を直ちにインキ受理性として利用す
ることができる平版印刷版は既に知られている。例え
ば、支持体上に下塗層、ハロゲン化銀乳剤層及び物理現
像核層を有する平版印刷版として、米国特許第3721
559号、同第3490905号、同第3385701
号、同第3814603号、同第3454398号、同
第3764323号、同第3099209号、特公昭4
4−27242号、同48−30562号、特開昭53
−9603号、同53−21602号、同54−103
104号、同56−9750号公報等に記載されてい
る。
【0003】係る平版印刷版の製版法に適した銀錯塩拡
散転写法の代表的な実施法によれば、支持体及びその上
にハレーション防止を兼ねた下塗層、ハロゲン化銀乳剤
層、物理現像核層からなる感光材料を画像露光し、現像
処理を行うと潜像が形成されているハロゲン化銀は乳剤
中で黒化銀となる。同時に潜像が形成されていないハロ
ゲン化銀は現像処理液中に含まれるハロゲン化銀溶剤の
作用で溶解し、感光材料の表面に拡散してくる。溶解し
拡散してきた銀錯塩が表面層の物理現像核の上に現像主
薬の還元作用によって、画像銀として析出する。
【0004】上記平版印刷版は、ハロゲン化銀乳剤層の
主にゼラチンで構成される非画像部と、物理現像銀によ
って構成される銀画像部からなっており、印刷時に非画
像部は選択的に水(給湿液)を受け付け、銀画像部は油
脂性のインキを選択的に受け付けることによって印刷が
なされる。従って、非画像部の親水性と銀画像部の親油
性の差を大きくすることが重要である。
【0005】銀画像部は、インキを引きつけるのに充分
なだけの親油性を有しておらず、銀画像の親油性を高め
る化合物(親油化剤)を製版処理工程や印刷前の版面エ
ッチング時に作用させることが行われている。親油化剤
としては、メルカプト基またはチオン基を有する化合物
(親油化剤)が一般に用いられており、特公昭48−2
9723号、特開昭58−127928号公報等で知ら
れている。これらの親油化剤は、現像液、安定液、更に
はエッチング液に含有させることによってインキ受理性
は向上するが、ランニング処理での安定した高いインキ
受理性を得られるまでには至っていなかった。
【0006】また、平版印刷材料の版面に少量の処理液
を塗布する塗布処理方式の場合も、充分なインキ受理性
が得られなかった。特に、平版印刷材料1m2当たり60
ml以下の少ない処理液で処理する場合に大きな問題と
なった。
【0007】エチレンオキシ基を有する化合物を処理液
中に含有させて、インキ受理性を向上させることが特開
平8−82935号に開示されているが、前記問題を充
分に解決するまでには至っていなかった。また、塗布処
理方式の現像液にエチレンオキシ基を有する4級アンモ
ニウム化合物を含有することが特開平7−281443
号に開示されているが、前記と同様に十分に解決される
までには至ってなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀錯
塩拡散転写法を利用した平版印刷版のインキ受理性を安
定的に向上させた処理方法を提供することにある。特に
ランニング処理及び塗布処理方式によるインキ受理性の
低下を防止した処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び物理現像
核層をこの順に設けた平版印刷版を露光後、現像液及び
安定液を施す処理方法において、前記少なくとも1つの
処理液がプロピレンオキシ基とエチレンオキシ基を有す
るアミン化合物、プロピレンオキシ基とエチレンオキシ
基を有する脂肪酸アミド化合物及びプロピレンオキシ基
とエチレンオキシ基を有する4級アンモニウム化合物の
中から選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴と
する平版印刷版の処理方法によって達成された。
【0010】本発明に用いられる化合物は、前記特開平
8−82935号及び同平7−281443号の化合物
に対し、ランニング処理における処理液の疲労、塗布処
理方式における処理液供給量の低下や処理温度の低下等
によって処理液中の親油化剤の作用が低下したときに、
従来のエチレンオキシ基(EO基)を有する化合物に比
べ、その働きが顕著な差となって現れることが分かっ
た。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる化合物は、プロピレンオキシ基(P
O基)とエチレンオキシ基(EO基)がブロックもしく
はランダムに重合した基を有するアミン化合物、PO基
とEO基がブロックもしくはランダムに重合した基を有
する脂肪酸アミド化合物、PO基とEO基がブロックも
しくはランダムに重合した基を有する4級アンモニウム
化合物である。PO基とEO基の重合比は、1:9〜
5:5が好ましい。PO基及びEO基は1分子中にそれ
ぞれ1〜60個の範囲で含有する。好ましくは、それぞ
れ2〜40個必要である。以下、具体的に説明する。
【0012】PO基とEO基を有するアミン化合物の代
表的なものは下記一般式で表される。
【0013】
【化1】 式中、R1及びR2は、脂肪族基、またはEO基とPO基
が重合した基を表し、m及びnはそれぞれEO基または
PO基の繰り返し単位を表す。
【0014】更に詳細に説明すると、脂肪族基として
は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げら
れる。これらの脂肪族基はアミノ基等で置換されていて
もよい。更に、アミノ基は脂肪族基で置換されていても
よいし、またはEO基とPO基が重合した基が付加して
いてもよい。好ましくは、R1、R2のどちらか一方がE
O基とPO基が重合した基であり、他方が炭素数4〜1
8の脂肪族基である。以下に具体化合物を挙げる。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】次に、PO基とEO基を有する脂肪酸アミ
ド化合物を説明する。該化合物の代表的なものは下記一
般式で表される。
【0020】
【化6】 式中、R3は脂肪族基を表し、R4は脂肪族基またはEO
基とPO基が重合した基を表す。m、nは化1と同義で
ある。
【0021】更に詳細に説明すると、 R3の脂肪族基と
しては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙
げられる。これらの脂肪族基は炭素数4〜18程度が好
ましい。 R4の脂肪族基としてはアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基が挙げられる。 R4は、好ましくは
EO基とPO基が重合した基である。以下に具体化合物
を挙げる。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】次に、PO基とEO基を有する4級アンモ
ニウム化合物を説明する。該化合物の代表的なものは下
記一般式で表される。
【0025】
【化9】 式中、R5はR3と同義であり、 R6、R7はR4と同義で
あり、m、nは化1と同義である。化9の中で好ましい
化合物は、 R5が炭素数4〜18の脂肪族基、R6及び
7がEO基とPO基が重合した基である。以下に具体
化合物を挙げる。
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】上記のPO基及びEO基を有する化合物
は、現像液または安定液(中和安定液)に含有させる
が、両者に含有させてもよい。上記化合物は、処理液1
リットル当り0.1〜20gの範囲で含有させるが、好
ましくは0.2〜10gの範囲で含有させる。
【0029】本発明において、現像液もしくは安定液、
または両者に銀画像部の親油化剤を含有させることが好
ましい。親油化剤としてはメルカプト基またはチオン基
を有する化合物が好ましく、例えば特公昭48−297
23号、特開昭58−127928号等に記載されてい
る化合物が挙げられる。特にアルキル基、アリール基、
アルケニル基等の親油性基を有する含窒素複素環化合物
が好ましい。
【0030】前記メルカプト基またはチオン基を有する
含窒素複素環化合物の代表例として、次の化12に示さ
れる一般式が挙げられる。
【0031】
【化12】 (式中のR1、R3は炭素数3以上、好ましくは3〜12
のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリ
ール基で、 R2は水素、アルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基またはアリール基を表す。m、nは1以上の
整数を表すが、R2が炭素数3以上のアルキル基、 アル
ケニル基、アラルキル基またはアリール基の場合は、n
は0であってもよい。Zは、式中のN、Cと共に5ない
し6員環を形成するのに必要な結合の残りの原子団を示
す。)
【0032】5ないし6員環の具体的な例としては、イ
ミダゾール、イミダゾリン、チアゾール、チアゾリン、
オキサゾール、オキサゾリン、ピラゾリン、トリアゾー
ル、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾー
ル、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ト
リアジン等であり、又これらの環は2個以上の縮合生成
した環であってもよく、ベンゼン環やナフタリン環と縮
合したものであってもよい。
【0033】係る化合物の具体例としては、2−メルカ
プト−4−フェニルイミダゾール、2−メルカプト−1
−ベンジルイミダゾール、2−メルカプト−1−ブチル
−ベンズイミダゾール、1,3−ジベンジル−イミダゾ
リジン−2−チオン、2−メルカプト−4−フェニルチ
アゾール、3−ブチル−ベンゾチアゾリン−2−チオ
ン、3−ドデシル−ベンゾチアゾリン−2−チオン、2
−メルカプト−4,5−ジフェニルオキサゾール、3−
ペンチル−ベンゾオキサゾリン−2−チオン、1−フェ
ニル−3−メチルピラゾリン−5−チオン、3−メルカ
プト−4−アリル−5−ペンタデシル−1,2,4−ト
リアゾール、3−メルカプト−5−ノニル−1,2,4
−トリアゾール、3−メルカプト−4−アセタミド−5
−ヘプチル−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプ
ト−4−アミノ−5−ヘプタデシル−1,2,4−トリ
アゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4
−チアジアゾール、2−メルカプト−5−n−ヘプチル
−オキサチアゾール、2−メルカプト−5−nヘプチル
−オキサジアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−
1,3,4−オキサジアゾール、2−ヘプタデシル−5
−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、5−メル
カプト−1−フェニル−テトラゾール、3−メルカプト
−4−メチル−6−フェニル−ピリダジン、2−メルカ
プト−5,6−ジフェニル−ピラジン、2−メルカプト
−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−
アミノ−4−メルカプト−6−ベンジル−1,3,5−
トリアジン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0034】この中でも、特に親油性基として炭素数5
個以上の脂肪族基を有するオキサジアゾール環、チアジ
アゾール環が好ましい。
【0035】上記メルカプト基またはチオン基を有する
化合物の使用量は、処理液1l当り0.01〜10g程
度であるが、好ましくは0.02〜2gの範囲で添加す
る。
【0036】本発明に用いられる現像液には、上記化合
物の他にアルカリ性物質(例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム
等)、保恒剤(例えば亜硫酸塩)、ハロゲン化銀溶剤
(例えばチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、環状イミド、チ
オサリチル酸、メソイオン性化合物等)、粘調剤(例え
ばヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース等)、現像主薬(例えばハイドロキノン、1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、メトール、カテコール、ピ
ロガロール、グリシン等)、現像変性剤(例えばポリオ
キシアルキレン化合物、オニウム化合物等)を含有する
ことができる。
【0037】また、銀錯塩拡散転写(DTR法)を実施
するに当たっては、例えば英国特許第1,000,115号、同
第1,012,476号、同第1,017,273号、同第1,042,477号等
の明細書に記載されている如く、ハロゲン化銀乳剤層お
よび/または受像層ないしはそれに隣接する他の水透過
性層中に現像主薬を混入することが行われている。従っ
て、この様な材料においては、現像段階で使用する処理
液は、現像主薬を含まないいわゆる「アルカリ性活性化
液」を使用しうる。
【0038】本発明において、現像処理後安定液(中和
液)が施される。版面上のpHを中和し、安定化する役
目がある。安定液には、一般に使用されている緩衝剤、
保恒剤、保存剤、湿潤剤及び界面活性剤等を混合するこ
とができる。例えば、緩衝剤には、リン酸、硫酸等の無
機酸、コハク酸、プロピオン酸等の有機酸を使用しpH
を5〜7に保つようにする。更に、イミノ二酢酸、エチ
レンジアミン四酢酸等の錯化剤、コロイダルシリカ等の
無機の微粒子も含有することができる。また、前記親油
化剤を含有させることが好ましい。
【0039】本発明における塗布処理方式とは、平版印
刷版の版面上に処理液を塗布供給する方式である。塗布
方式としては、ローラ塗布方式、液上げ塗布方式、滴下
法ローラ塗布方式、滴下法ナイフ塗布方式、スプレー塗
布方式及びブラシ塗布方式等が挙げられる。例えば、特
開昭48−76603、特開昭62−237455号、
同平4−307245、同平6−27682、同平7−
175219号、特願平8−233654号公報等に記
載されている。これらの中でも特にワイヤーバー等を用
いたローラ塗布方式が一定量の塗布量に計量が可能であ
り好ましい。
【0040】処理液の塗布量は10〜80ml/m2、好ま
しくは20〜60ml/m2の範囲である。処理液が塗布さ
れた後、感光層と処理液との反応を維持するために、版
面上に処理液を一定時間(3〜10秒程度)保持する工
程が設けられている。その後、絞りローラによって版面
上の処理液が絞り取られ除去される。
【0041】このように少量の処理液を版面上に塗布し
て処理する塗布処理方式は、安定した高いインキ受理性
が得られなかった。特にタンクによる浸漬処理に比べ処
理温度が低下しやすく、それが更にインキ受理性を不安
定にしていた。従って、本発明は、特に塗布処理方式に
有意義な技術であるといえる。
【0042】本発明の実施に用いられる平版印刷版のハ
ロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀、塩臭ヨウ化銀等使用でき、好ましくは塩化銀が5
0モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン
化銀は分光増感剤(光源、用途に応じた分光増感色素、
例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用パン
クロタイプ等。)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、かぶり
防止剤、可塑剤、現像剤、マット剤等を含むことができ
る。
【0043】ハロゲン化銀乳剤の結合剤は、一般にこの
目的に使用されている天然および/または合成結合剤、
例えばゼラチン、コロイド状アルブミン、セルロース誘
導体等が使用できる。
【0044】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良用下引層および/またはハレーション防止等
の目的で下塗層を含むこともでき、この層には現像剤、
マット剤を含むこともできる。
【0045】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種フィルム、プラスチック、樹脂様物質を塗布し
た紙、金属等が使用できる。
【0046】ハロゲン化銀乳剤層の上に塗設される物理
現像核層に使用される物理現像核は、この種の薬品の例
は周知であって、アンチモン、ビスマス、カドミウム、
コバルト、パラジウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛等の金
属およびこれらの硫化物が使用できる。物理現像核層に
も現像剤を含んでもよく、水溶性バインダーを含んでも
よい。
【0047】印刷方法あるいは使用する不感脂化液、給
湿液等は、普通によく知られている方法によることがで
きる。
【0048】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、勿
論これに限定されるものではない。
【0049】実施例1 銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版として、下引き
処理したポリエステルフィルム支持体上の片面に平均粒
子サイズ5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設
け、反対側の面にカーボンブラックを含み、写真用ゼラ
チンに対して20重量%の平均粒径3.5μmのシリカ
粉末を含むハレーション防止用下塗層(pH4に調整)
と、化学増感された後に平均粒径3.5μmのシリカ粉
末を写真用ゼラチンに対して5重量%の割合で含む緑感
域にスペクトル増感された高感度塩化銀乳剤(pH4に
調整)とを設けた。
【0050】下塗層のゼラチンは3.5g/m2、乳剤層
のゼラチンは0.8g/m2、硝酸銀に換算したハロゲン
化銀1.0g/m2の割合で塗布された。この下塗層と乳
剤層とは硬膜剤としてホルマリンをゼラチンに対して
5.0mg/gゼラチン量で含んでいる。乾燥後40℃
で5日間加熱した後、乳剤層の上に特開平8−2116
14号実施例1の核液(P−2ポリマーを使用)を塗
布、乾燥して平版印刷版を作成した。
【0051】ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成時にハロゲ
ン化銀1モル当り4×10-6モルの塩化ロジウムを添加
したものであり、平均粒径0.3μであった。上記のよ
うにして作成した平版印刷版は像反転機構を有する製版
カメラで細線画像を露光し、タンクに10リットルの現
像液、安定液を貯留する自動現像機で浸漬処理した。用
いた現像液及び安定液を下記に示す。
【0052】 <現像液> 水酸化カリウム 20g 水酸化ナトリウム 15g 無水亜硫酸ナトリウム 45g 2−アミノエチル−アミノエタノール 12g 親油化剤 0.25g 化合物A(表1に示す) 1g 水を加えて1lとする。pHは13.4に調整。 親油化剤は2−メルカプト−5−nヘプチルオキサジア
ゾールである。
【0053】 <安定液> 第一リン酸カリウム 30g 重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレングリコール 5g 親油化剤 0.1g トリエタノールアミン 8g 水で1lとする。pHは6に調整。 親油化剤は2−メルカプト−5−nヘプチルオキサジア
ゾールである。
【0054】前記現像液の化合物Aとして表1に示すも
のを用いた7種類の現像液を用いて、新液で製版した1
版目と、100m2ランニング処理した後に製版した平版
印刷版について、インキ受理性を評価した。尚比較化合
物として以下の3種を用いた。
【0055】
【化13】
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】印刷試験は印刷版をオフセット印刷機(エ
ービーディック365;AB−Dick社製オフセット
印刷機の商標)にセットし、インキはAB−Dick社
製3−1012墨インキ、給湿液にOD30(三菱製紙
社製給湿液)を使用し、特開平6−79982号のエッ
チ液でエッチングを行って印刷した。
【0059】インキ受理性の評価は、版面にインキを接
触させると同時に紙を送り始め、画像濃度が安定し良好
な印刷物が得られるまでの印刷枚数として評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】上記結果から、本発明は比較に比べインキ
受理性を向上させ、かつランニング処理によるインキ受
理性の低下を大幅に軽減できる。
【0062】実施例2 実施例1の現像液に用いられた化合物Aを安定液に含有
させて処理した。但し、現像液からは化合物Aは除い
た。実施例1と同様に製版し、印刷評価した。その結
果、実施例1と同様に、本発明は比較に比べインキ受理
性が向上し、更にランニング処理でのインキ受理性の低
下が大幅に軽減された。
【0063】実施例3 実施例1の自動現像機に代えて、特願平8−23365
4号に記載された塗布現像装置を用いた。現像液及び安
定液の塗布量は、平版印刷材料1m2当たり、40mlで
ある。20℃の室温下で処理した。その他の試験条件は
実施例1と同様である。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】上記結果から、本発明は塗布処理方式に適
用した場合、特に高い効果を示すことが分かる。
【0066】実施例4 安定液に化合物Aを用いる以外、実施例3と同様に試験
した。但し、現像液からは化合物Aは除いた。その結
果、実施例3と同様な結果が得られた。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、銀錯塩拡散転写法を利
用した平版印刷版の処理において、ランニング処理及び
塗布処理方式におけるインキ受理性の低下を防止するこ
とができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
    層及び物理現像核層をこの順に設けた平版印刷版を露光
    後、現像液及び安定液を施す処理方法において、前記少
    なくとも1つの処理液がプロピレンオキシ基とエチレン
    オキシ基を有するアミン化合物、プロピレンオキシ基と
    エチレンオキシ基を有する脂肪酸アミド化合物及びプロ
    ピレンオキシ基とエチレンオキシ基を有する4級アンモ
    ニウム化合物の中から選ばれる少なくとも1つを含有す
    ることを特徴とする平版印刷版の処理方法。
  2. 【請求項2】 平版印刷版に処理液を塗布する塗布処理
    方式を用いた請求項1に記載の平版印刷版の処理方法。
JP34881897A 1997-12-18 1997-12-18 平版印刷版の処理方法 Pending JPH11184099A (ja)

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