JPH11181830A - 建設機械並びに該建設機械に用いるトラックフレームおよびカウンタウエイト - Google Patents

建設機械並びに該建設機械に用いるトラックフレームおよびカウンタウエイト

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JPH11181830A
JPH11181830A JP9365792A JP36579297A JPH11181830A JP H11181830 A JPH11181830 A JP H11181830A JP 9365792 A JP9365792 A JP 9365792A JP 36579297 A JP36579297 A JP 36579297A JP H11181830 A JPH11181830 A JP H11181830A
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JP
Japan
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water
repellent film
construction machine
film
traveling body
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Application number
JP9365792A
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English (en)
Inventor
Hisataka Takano
悠敬 高野
Yasuo Hayakawa
泰夫 早川
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行体の外表面に泥等が付着するのを防止
し、外観品質を向上できるようにする。 【解決手段】 下部走行体を構成するトラックフレーム
のサイドフレーム6外表面に、水との接触角θ2 が90
度以上となる撥水性膜22を設ける構成とする。このた
め、水を含んだ泥粒25が撥水性膜22の表面に飛散し
たとしても、この泥粒25は撥水性膜22上で弾かれる
ことによりサイドフレーム6の外表面から容易に剥れ落
ちる。従って、サイドフレーム6の外表面上で泥粒25
が堆積し、泥汚れとなって付着するのを防止でき、サイ
ドフレーム6等を含む下部走行体の外観品質を向上する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の建設機械並びに該建設機械に用い
るトラックフレームおよびカウンタウエイトに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の建設機械は、
自走可能な走行体と、該走行体上に旋回可能に搭載され
た旋回体とからなり、該旋回体の前側には掘削作業等を
行うための作業装置が設けられている。
【0003】ここで、従来技術による建設機械として油
圧ショベルの走行体を例に挙げ、図11および図12を
参照しつつ説明する。
【0004】図11において、101は履帯式の下部走
行体を示し、該下部走行体101は、センタフレーム1
02および該センタフレーム102の左,右両側に設け
られたサイドフレーム103等からなるトラックフレー
ム104と、サイドフレーム103の前端側に設けられ
た遊動輪105と、サイドフレーム103の後端側に設
けられた走行モータ106と、該走行モータ106に取
付けられた駆動輪107と、遊動輪105と駆動輪10
7との間に巻回して設けられた履帯108と、該履帯1
08を案内するためサイドフレーム103に設けられた
上案内ローラ109,109、下案内ローラ110,1
10,…とから構成されている。
【0005】そして、上述の下部走行体101を構成す
るトラックフレーム104、遊動輪105、走行モータ
106、駆動輪107、履帯108、上案内ローラ10
9、下案内ローラ110の外表面には、通常、耐候性等
を考慮してポリウレタン塗料等の油性塗料が用いられて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如き油
圧ショベルは泥濘地等で掘削作業を行うことも多いた
め、この泥濘地を走行する間に、下部走行体101を構
成するトラックフレーム104、遊動輪105、走行モ
ータ106、駆動輪107、履帯108、上案内ローラ
109、下案内ローラ110等の外表面に泥土111が
付着し易く、この泥土111によって油圧ショベルの外
観品質が著しく低下してしまうという問題がある。
【0007】また、サイドフレーム103と上案内ロー
ラ109との間に大量の泥土111が堆積した場合に
は、上案内ローラ109の円滑な回転が妨げられてしま
うため、例えば洗浄水、スコップ等を用いて泥土111
を除去する必要があるが、この泥土111の除去作業は
非常に煩雑であり、特に、寒冷地等において堆積した泥
土111が凍土となった場合には、その除去作業が極め
て困難となり、多大な時間と労力を費やさなければなら
ないという問題がある。
【0008】さらに、寒冷地においては、履帯108に
よって跳ね上げられた泥水等が、遊動輪105、走行モ
ータ106、駆動輪107、上案内ローラ109、下案
内ローラ110等に付着して凍結することにより、これ
ら遊動輪105、走行モータ106、駆動輪107、上
案内ローラ109、下案内ローラ110の円滑な作動が
妨げられ、下部走行体101の安定した走行が阻害され
るという問題がある。
【0009】ここで、下部走行体101を構成する部材
の外表面に泥土111が付着する理由について、トラッ
クフレーム104のサイドフレーム103を例に挙げ、
図12を参照しつつ説明する。
【0010】図において、サイドフレーム103を構成
する鋼板112の表面には、例えば防錆剤を含有したア
ルキド樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料等を塗布してなる下
塗り塗膜113が形成され、該下塗り塗膜113の表面
には上塗り塗膜114が形成される。ここで、上塗り塗
膜114には、例えばアクリル樹脂塗料、ポリウレタン
塗料等のソリッド塗料が用いられ、このソリッド塗料を
下塗り塗膜113上に塗布することにより上塗り塗膜1
14が形成され、この上塗り塗膜114は、その表面に
付着した水滴115との接触角をθ1 とすると、この接
触角θ1 が、例えば80度以下となっている。
【0011】このため、泥濘地での走行時に、履帯10
8からサイドフレーム103の外表面に水を含んだ泥粒
116が落下すると、この泥粒116は、その内部に含
んだ水が上塗り塗膜114上で弾かれることにより、サ
イドフレーム103の外表面から剥れ落ちようとする。
【0012】しかし、従来技術による上塗り塗膜114
では、その撥水性が必ずしも十分ではないため、泥粒1
16がサイドフレーム103の外表面上に残留し易く、
この泥粒116が集合することによりサイドフレーム1
03の外表面に泥土111が容易に付着してしまう。
【0013】このように、従来技術による下部走行体1
01を構成するトラックフレーム104、遊動輪10
5、走行モータ106、駆動輪107、履帯108、上
案内ローラ109、下案内ローラ110の外表面に設け
られた上塗り塗膜114は、その撥水性が十分でないた
め、泥土111、氷等が付着し易く、かつ、付着した泥
土111、氷等を除去するときの作業性が悪い。このた
め、特に建設機械のレンタル業にとっては、レンタル商
品である建設機械の外観品質が低下することによって商
品価値が大きく低下してしまうことになる。
【0014】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、走行体の外表面に泥土等が付着しにく
く、また付着した泥土等を容易に除去することができ、
外観品質を向上できるようにした建設機械並びに該建設
機械に用いるトラックフレームおよびカウンタウエイト
を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、少なくとも自走可能な走行
体を備えた建設機械において、前記走行体を構成する部
材の外表面に撥水性膜を設けたことにある。
【0016】このように構成したことにより、走行体を
構成する部材の外表面に水を含んだ泥土が飛散したとし
ても、該泥土は撥水性膜上で弾かれることにより、走行
体を構成する部材の外表面から容易に剥れ落ちる。ま
た、例えば走行体を構成する部材の表面に泥土が付着し
た場合でも、洗浄水をかけることにより該泥土を容易に
除去することができる。
【0017】また、請求項2の発明は、自走可能な走行
体と、前記走行体上に旋回可能に設けられた旋回体とを
備えた建設機械において、前記旋回体の下面に撥水性膜
を設けたことにある。
【0018】このように構成したことにより、泥濘地で
の走行時等において旋回体の下面に泥土が飛散したとし
ても、該泥土は撥水性膜によって弾かれ旋回体の下面に
付着することなく剥れ落ちる。
【0019】さらに、請求項3の発明は、自走可能な走
行体と、前記走行体上に旋回可能に設けられた旋回体
と、前記旋回体に設けられたカウンタウエイトとを備え
た建設機械において、前記カウンタウエイトには少なく
とも下面に撥水性膜を設けたことにある。
【0020】このように構成したことにより、泥濘地で
の走行時等においてカウンタウエイトの下面に泥土が飛
散したとしても、該泥土は撥水性膜によって弾かれカウ
ンタウエイトの下面に付着することなく剥れ落ちる。
【0021】そして、請求項4の発明は、左,右両側に
サイドフレームが設けられたトラックフレームと、前記
サイドフレームの前,後方向の一側に設けられた遊動輪
と、前記サイドフレームの前,後方向の他側に設けられ
た走行モータと、前記走行モータに取付けられた駆動輪
と、前記遊動輪と駆動輪との間に巻回して設けられた履
帯と、前記サイドフレームに設けられ前記履帯を案内す
る案内ローラとからなる走行体を備えた建設機械におい
て、前記走行体を構成するトラックフレーム、遊動輪、
走行モータ、駆動輪、履帯および案内ローラの中から選
択された部材の外表面に撥水性膜を設けたことにある。
【0022】このように構成したことにより、走行体を
構成するトラックフレーム、遊動輪、走行モータ、駆動
輪、履帯および案内ローラのうち選択された部材の外表
面に泥土等が飛散したとしても、該泥土は撥水性膜上で
弾かれることにより、当該部材の外表面から容易に剥れ
落ちる。
【0023】また、請求項5の発明は、撥水性膜は、水
に対する接触角が90度以上となる膜により構成したこ
とにある。
【0024】このように構成したことにより、撥水性膜
の表面に飛散した泥土等は、該撥水性膜の表面で弾かれ
て速やかに剥れ落ちる。
【0025】さらに、請求項6の発明は、撥水性膜は、
撥水性剤を含有した塗料を塗布することにより形成され
た塗膜として構成したことにある。
【0026】このように構成したことにより、走行体を
構成する各部材の外表面、旋回体の下面、カウンタウエ
イトの下面に、撥水性剤を含んだ塗料を塗布するだけ
で、撥水性膜を容易に設けることができる。
【0027】また、請求項7の発明は、撥水性膜は、撥
水性剤を含有したソリッド塗料を、下塗り塗膜の表面に
上塗り塗膜として塗布することにより形成したことにあ
る。
【0028】このように構成したことにより、上塗り塗
膜を形成するソリッド塗料に撥水性剤を含ませるだけ
で、走行体を構成する各部材の外表面、旋回体の下面、
カウンタウエイトの下面に撥水性膜を形成することがで
きる。
【0029】さらに、請求項8の発明は、撥水性膜は、
撥水性剤を含有したクリア塗料を、第1の上塗り塗膜の
表面に第2の上塗り塗膜として塗布することにより形成
したことにある。
【0030】このように構成したことにより、第2の上
塗り塗膜を形成する透明なクリア塗料に撥水性剤を含ま
せるだけで、走行体を構成する部材の外表面、旋回体の
下面、カウンタウエイトの下面に撥水性膜を形成するこ
とができる。
【0031】そして、請求項9の発明は、センタフレー
ムと、該センタフレームの左,右両側に設けられたサイ
ドフレームとから構成してなる建設機械に用いるトラッ
クフレームにおいて、前記センタフレームおよびサイド
フレームの外表面に撥水性膜を設けたことにある。
【0032】このように構成したことにより、トラック
フレームの外表面に泥土等が飛散したとしても、該泥土
は撥水性膜上で弾かれることにより、トラックフレーム
の外表面から容易に剥れ落ちる。また、例えばトラック
フレームの外表面に泥土が付着した場合でも、洗浄水を
かけることにより該泥土を容易に除去し、トラックフレ
ームを浄化することができる。
【0033】また、請求項10の発明は、旋回フレーム
上に設けられ、少なくとも前面、後面、上面および下面
を有する質量体によって構成してなる建設機械に用いる
カウンタウエイトにおいて、前記質量体には少なくとも
下面に撥水性膜を設けたことにある。
【0034】このように構成したことにより、泥濘地で
の走行時等においてカウンタウエイトの下面に泥土が飛
散したとしても、該泥土は撥水性膜によって弾かれカウ
ンタウエイトの下面に付着することなく剥れ落ちる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明による建設機械の実
施の形態を油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図9を
参照しつつ詳細に説明する。
【0036】図において、1は履帯式の下部走行体、2
は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を
示し、上部旋回体2の前側中央には、土砂等の掘削作業
を行うための作業装置3が俯仰動可能に設けられてい
る。
【0037】ここで、下部走行体1は、図2に示すよう
に、後述のトラックフレーム4、遊動輪9、走行モータ
10、駆動輪11、履帯12、上案内ローラ13、下案
内ローラ14等から構成されている。
【0038】4は下部走行体1を構成するトラックフレ
ームで、該トラックフレーム4は、図3に示すように、
センタフレーム5と、センタフレーム5の左,右両側に
設けられたサイドフレーム6,6と、各サイドフレーム
6の前端側に固着された遊動輪側ブラケット7,7と、
各サイドフレーム6の後端側に固着された駆動輪側ブラ
ケット8,8とからなっている。
【0039】ここで、遊動輪側ブラケット7には遊動輪
9が回動可能に設けられ、駆動輪側ブラケット8には走
行モータ10が設けられている。そして、走行モータ1
0は、図4に示すように、ハウジングによって覆われた
モータ部10Aおよび減速機部10Bからなり、減速機
部10Bには駆動輪11が取付けられている。
【0040】12は遊動輪9と駆動輪11との間に巻回
して設けられた履帯を示し、該履帯12は、走行モータ
10を作動させることにより遊動輪9と駆動輪11との
間で周回し、下部走行体1を走行させるものである。
【0041】13,13はサイドフレーム6の上側に配
設された上案内ローラ、14,14,…はサイドフレー
ム6の下側に配設された下案内ローラをそれぞれ示し、
これら上案内ローラ13、下案内ローラ14は、図5に
示すように、履帯12の内周面に当接して回転すること
により、該履帯12をサイドフレーム6の上側、下側で
案内するものである。
【0042】一方、上部旋回体2は、骨組み構造をなし
前側中央に作業装置3が俯仰動可能に取付けられた旋回
フレーム15と、該旋回フレーム15の前部左側に設け
られ、運転室を形成するキャブ16と、該キャブ16の
後側に位置して旋回フレーム15上に設けられ、該旋回
フレーム15上に搭載された内燃機関(図示せず)等の
機器を覆う機器カバー17とを有し、図6に示すよう
に、旋回フレーム15の下面側には上部旋回体2の下面
をなす多数のアンダカバー18,18,…が設けられて
いる。
【0043】19は旋回フレーム15の後端側に配設さ
れたカウンタウエイトを示し、該カウンタウエイト19
は、図7に示すように、前面19A、後面19B、上面
19C、下面19Dを有する質量体として形成され、作
業装置3との重量バランスをとるものである。
【0044】そして、上述の油圧ショベルでは、下部走
行体1を構成するトラックフレーム4、遊動輪9、走行
モータ10、駆動輪11、履帯12、上案内ローラ1
3、下案内ローラ14の外表面、上部旋回体2の下面を
構成するアンダカバー18の外表面、およびカウンタウ
エイト19の下面19Dに後述する撥水性膜22が設け
られることにより、泥土、氷等の付着を防止できる構成
となっている。
【0045】ここで、下部走行体1を構成するトラック
フレーム4、遊動輪9、走行モータ10、駆動輪11、
履帯12、上案内ローラ13、下案内ローラ14の外表
面、上部旋回体2のアンダカバー18、カウンタウエイ
ト19の下面19Dには同一の撥水性膜22が設けられ
ているため、以下、トラックフレーム4を構成するサイ
ドフレーム6の外表面に設けられた撥水性膜22につい
て図8を参照しつつ説明する。
【0046】図8において、20はサイドフレーム6を
構成する鋼板21の表面に設けられた下塗り塗膜で、該
下塗り塗膜20は、例えば防錆剤を含有したアルキド樹
脂塗料、ウレタン樹脂塗料等を鋼板21の表面に塗布す
ることにより形成されている。
【0047】22はサイドフレーム6の外表面に設けら
れた撥水性膜を示し、該撥水性膜22には、例えばアク
リル樹脂、ポリウレタン等の主剤、イソシアネート等の
硬化剤、着色顔料、および四フッ化エチレン等のフッ素
樹脂からなる撥水性剤23,23,…を添加した撥水性
ソリッド塗料が用いられる。そして、撥水性膜22は、
この撥水性ソリッド塗料を下塗り塗膜20の表面に塗布
することにより、上塗り塗膜として形成されている。
【0048】ここで、撥水性膜22は、図9に示すよう
に、その表面に付着した水滴24との接触角をθ2 とす
ると、この接触角θ2 が、例えば90度以上となる膜と
して形成されている。
【0049】本実施の形態による建設機械は、下部走行
体1を構成するトラックフレーム4、遊動輪9、走行モ
ータ8、駆動輪11、履帯12、上案内ローラ13、下
案内ローラ14の外表面、上部旋回体2の下面を構成す
るアンダカバー18、およびカウンタウエイト19の下
面19Dに上述の撥水性膜22を設けたもので、以下、
撥水性膜22が泥等の付着を防止する作用について、サ
イドフレーム6の外表面に設けた撥水性膜22を例に挙
げ、図9を参照しつつ説明する。
【0050】まず、例えば下部走行体1が泥濘地等を走
行することにより、水を含んだ泥粒25が、履帯12か
らサイドフレーム6の上面6A、側面6Bの外表面に設
けられた撥水性膜22上に落下する。
【0051】この場合、撥水性膜22と水との接触角θ
2 は90度以上となっているから、泥粒25は撥水性膜
22の表面でほぼ半球状に***し、該撥水性膜22上で
弾かれることにより、サイドフレーム6の上面6A、側
面6Bの外表面から容易に剥れ落ちる。従って、サイド
フレーム6の外表面上で泥粒25が堆積し、泥土となっ
て付着するのを防止できる。
【0052】また、サイドフレーム6の外表面に泥土が
付着したとしても、洗浄水等をかけることにより該泥土
を容易に除去することができ、その除去作業を簡略化す
ることができる。
【0053】かくして、本実施の形態では、下部走行体
1を構成するトラックフレーム4、遊動輪9、走行モー
タ10、駆動輪11、履帯12、上案内ローラ13、下
案内ローラ14の外表面に上述の撥水性膜22を設けた
から、サイドフレーム6と上案内ローラ13との間、サ
イドフレーム6と履帯12との間、遊動輪9の周囲、走
行モータ10および駆動輪11の周囲、下案内ローラ1
4と履帯12との間等に泥土が付着するのを防止でき、
かつ付着した泥土等を容易に洗浄することができる。従
って、下部走行体1を常に清浄な状態に保つことがで
き、その外観品質を向上することができる。
【0054】また、例えば寒冷地において、下部走行体
1を構成するトラックフレーム4、遊動輪9、走行モー
タ10、駆動輪11、履帯12、上案内ローラ13、下
案内ローラ14に凍土、氷等が付着した場合でも、例え
ばスコップ等を用いてこれら凍土、氷を容易に除去する
ことができ、その除去作業を簡略化できる上に、下部走
行体1を常に安定して走行させることができる。
【0055】さらに、上部旋回体2のアンダカバー1
8、カウンタウエイト19の下面19Dの外表面にも撥
水性膜22を設けたから、上部旋回体2の下面、カウン
タウエイト19の下面19Dに泥土が付着するのを防止
でき、これらの外観品質を向上することができる。
【0056】次に、図10は撥水性膜の変形例を示して
いる。なお、本変形例では、上述した実施の形態と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0057】図10において、31はサイドフレーム6
の外表面に設けられた撥水性膜を示し、該撥水性膜31
は、下塗り塗膜20上に形成された後述する第1の上塗
り塗膜32の表面に設けられている。
【0058】32は下塗り塗膜20上に形成された第1
の上塗り塗膜で、該第1の上塗り塗膜32には、例えば
アクリル樹脂、ポリウレタン等の主剤、イソシアネート
等の硬化剤、および着色顔料からなるソリッド塗料が用
いられる。そして、第1の上塗り塗膜32は、このソリ
ッド塗料を下塗り塗膜20の表面に塗布することにより
形成されている。
【0059】また、撥水性膜31には、例えばアクリル
樹脂、ポリウレタン等の主剤、イソシアネート等の硬化
剤、およびフッ素樹脂等の撥水性剤33,33,…を添
加した透明な撥水性クリア塗料が用いられる。そして、
撥水性膜31は、この撥水性クリア塗料を第1の上塗り
塗膜32の表面に塗布することにより、第2の上塗り塗
膜として形成されている。
【0060】そして、本変形例による撥水性膜31も、
上述の撥水性膜22と同様に、その表面に付着した水と
の接触角が、例えば90度以上となる膜として形成され
ているから、下部走行体1を構成するトラックフレーム
4、遊動輪9、走行モータ10、駆動輪11、履帯1
2、上案内ローラ13、下案内ローラ14の外表面、上
部旋回体2のアンダカバー18、カウンタウエイト19
の下面19Dの外表面に泥土等が付着するのを防止する
ことができる。
【0061】また、泥土等が付着したとしても、該泥土
等を容易に除去することができるから、下部走行体1、
上部旋回体2、カウンタウエイト19等を常に清浄な状
態に保つことができ、その外観品質を向上することがで
きる。
【0062】なお、上述した実施の形態では、建設機械
として油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明は
これに限るものではなく、例えば油圧クレーン等の他の
建設機械にも適用することができる。
【0063】また、上述した実施の形態では、撥水性剤
23を含有した塗料を下塗り塗膜20上に塗布すること
により、撥水性膜22を形成する場合を例に挙げたが、
本発明はこれに限るものではなく、走行体を構成する各
部材等の外表面に、例えば金属溶射によって溶射膜を形
成し、この溶射膜の表面に撥水性剤23を含有した塗料
を塗布することにより撥水性膜を形成してもよい。
【0064】また、例えば四フッ化エチレン、フッ化ピ
ッチ等のフッ素樹脂微粒子を含有したニッケル等の金属
を用いてめっき処理(複合めっき処理)を行うことによ
り、走行体を構成する各部材等の外表面に撥水性膜を形
成してもよく、さらに、予めシート状に形成された撥水
性膜を貼着するようにしてもよい。
【0065】さらに、上述した実施の形態では、前面1
9A、後面19B、上面19C、下面19Dを有するカ
ウンタウエイト19を例に挙げたが、本発明はこれに限
るものではなく、例えば前面19Aと後面19Bとの間
に位置して左右の側面を有するカウンタウエイトを用い
てもよい。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、走行体を構成する部材の外表面に撥水性膜を設け
る構成としたから、走行体を構成する部材の外表面に泥
土等が飛散したとしても、該泥土は撥水性膜上で弾かれ
ることにより、走行体を構成する部材の外表面から容易
に剥れ落ちる。また、走行体を構成する部材の表面に泥
土等が付着したとしても、洗浄水によって当該泥土を容
易に除去することができる。従って、走行体の外表面を
常に清浄な状態に保ちその外観品質を向上することがで
きる上に、付着した泥土等を除去する作業を簡略化する
ことができる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、旋回体の
下面に撥水性膜を設ける構成としたから、泥濘地での走
行時等において旋回体の下面に泥土が飛散したとして
も、該泥土は撥水性膜によって弾かれ、旋回体の下面に
付着することなく剥れ落ちる。従って、上部旋回体を常
に清浄な状態に保つことができ、建設機械の外観品質を
向上することができる。
【0068】さらに、請求項3の発明によれば、旋回体
に設けられたカウンタウエイトの少なくとも下面に撥水
性膜を設ける構成としたから、カウンタウエイトの下面
に泥土等が飛散したとしても、該泥土等は撥水性膜上で
弾かれることによりカウンタウエイトの下面から容易に
剥れ落ちる。従って、カウンタウエイトを含む建設機械
の外観品質を向上することができる。
【0069】そして、請求項4の発明によれば、走行体
を構成するトラックフレーム、遊動輪、走行モータ、駆
動輪、履帯および案内ローラのうち選択された部材の外
表面に撥水性膜を設ける構成としたから、これらトラッ
クフレーム、遊動輪、走行モータ、駆動輪、履帯および
案内ローラ等の外表面に泥土等が飛散したとしても、該
泥土等は撥水性膜上で弾かれることにより容易に剥れ落
ちる。従って、トラックフレーム、遊動輪、走行モー
タ、駆動輪、履帯および案内ローラの外観品質を向上す
ることができる。
【0070】また、請求項5の発明によれば、撥水性膜
は、水に対する接触角が90度以上となる膜により構成
したから、撥水性膜の表面に飛散した泥土等を、該撥水
性膜の表面から速やかに剥れ落とすことができる。
【0071】さらに、請求項6の発明によれば、撥水性
膜は、撥水性剤を含有した塗料を塗布することにより形
成された塗膜として構成したから、走行体を構成する各
部材等の外表面に撥水性剤を添加した塗料を塗布するだ
けで、撥水性膜を容易に設けることができる。
【0072】また、請求項7の発明によれば、撥水性膜
は、撥水性剤を含有したソリッド塗料を、下塗り塗膜の
表面に上塗り塗膜として塗布することにより形成したか
ら、上塗り塗膜を形成するソリッド塗料に撥水性剤を含
ませるだけで、走行体を構成する各部材等の外表面に容
易に撥水性膜を形成することができる。
【0073】さらに、請求項8の発明によれば、撥水性
膜は、撥水性剤を含有したクリア塗料を、第1の上塗り
塗膜の表面に第2の上塗り塗膜として塗布することによ
り形成したから、第2の上塗り塗膜を形成する透明なク
リア塗料に撥水性剤を含ませるだけで、走行体を構成す
る各部材等の外表面に容易に撥水性膜を形成することが
できる。従って、走行体を構成する部材の外表面、旋回
体の下面、カウンタウエイトの下面等に通常の塗装が施
された後でも、該塗装面上に撥水性剤を含有したクリア
塗料を塗布するだけで容易に撥水性膜を形成することが
できる。
【0074】そして、請求項9の発明によれば、建設機
械に用いるトラックフレームを構成するセンタフレーム
およびサイドフレームの外表面に撥水性膜を設ける構成
としたから、トラックフレームの外表面に泥土等が飛散
したとしても、該泥土は撥水性膜上で弾かれることによ
りトラックフレームの外表面から容易に剥れ落ちる。従
って、トラックフレームの外観品質を向上することがで
きる上に、付着した泥土等を除去する作業を簡略化する
ことができる。
【0075】また、請求項10の発明によれば、建設機
械に用いるカウンタウエイトを構成する質量体の少なく
とも下面には撥水性膜を設ける構成としたから、カウン
タウエイトの下面部に泥土等が飛散したとしても、該泥
土等は撥水性膜上で弾かれることによりカウンタウエイ
トの下面から容易に剥れ落ちる。従って、カウンタウエ
イトの外観品質を向上することができる上に、付着した
泥土等を除去する作業を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に適用される油圧ショベル
を示す斜視図である。
【図2】図1中の下部走行体を拡大して示す側面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態に用いるトラックフレーム
を示す斜視図である。
【図4】走行モータ、駆動輪等を示す図2中の矢示IV−
IV方向からみた縦断面図である。
【図5】履帯、上案内ローラ、下案内ローラ等を示す図
2中の矢示V−V方向からみた縦断面図である。
【図6】上部旋回体の旋回フレームとアンダカバーを示
す底面図である。
【図7】本発明の実施の形態に用いるカウンタウエイト
を下面側から示す斜視図である。
【図8】サイドフレーム外表面に撥水性膜が形成されて
いる状態を示す図2中の矢示VIII−VIII方向からみた縦
断面図である。
【図9】撥水性膜の表面から泥粒が剥れ落ちる状態を示
す図8と同様位置の縦断面図である。
【図10】撥水性膜の変形例を示す図8と同様位置の縦
断面図である。
【図11】従来技術による建設機械に適用される下部走
行体を示す側面図である。
【図12】従来技術によるトラックフレームの外表面に
泥粒が付着する状態を示す図11中の矢示 XII−XII 方
向からみた縦断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 4 トラックフレーム 5 センタフレーム 6 サイドフレーム 9 遊動輪 10 走行モータ 11 駆動輪 12 履帯 13 上案内ローラ 14 下案内ローラ 18 アンダカバー(旋回体の下面) 19 カウンタウエイト 19D 下面 22,31 撥水性膜 23,33 撥水性剤

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも自走可能な走行体を備えた建
    設機械において、前記走行体を構成する部材の外表面に
    撥水性膜を設けたことを特徴とする建設機械。
  2. 【請求項2】 自走可能な走行体と、前記走行体上に旋
    回可能に設けられた旋回体とを備えた建設機械におい
    て、前記旋回体の下面に撥水性膜を設けたことを特徴と
    する建設機械。
  3. 【請求項3】 自走可能な走行体と、前記走行体上に旋
    回可能に設けられた旋回体と、前記旋回体に設けられた
    カウンタウエイトとを備えた建設機械において、前記カ
    ウンタウエイト下面に撥水性膜を設けたことを特徴とす
    る建設機械。
  4. 【請求項4】 左,右両側にサイドフレームが設けられ
    たトラックフレームと、前記サイドフレームの前,後方
    向の一側に設けられた遊動輪と、前記サイドフレームの
    前,後方向の他側に設けられた走行モータと、前記走行
    モータに取付けられた駆動輪と、前記遊動輪と駆動輪と
    の間に巻回して設けられた履帯と、前記サイドフレーム
    に設けられ前記履帯を案内する案内ローラとからなる走
    行体を備えた建設機械において、前記走行体を構成する
    トラックフレーム、遊動輪、走行モータ、駆動輪、履帯
    および案内ローラの中から選択された部材の外表面に撥
    水性膜を設けたことを特徴とする建設機械。
  5. 【請求項5】 前記撥水性膜は、水に対する接触角が9
    0度以上となる膜により構成してなる請求項1、2、3
    または4に記載の建設機械。
  6. 【請求項6】 前記撥水性膜は、撥水性剤を含有した塗
    料を塗布することにより形成された塗膜として構成して
    なる請求項1、2、3、4または5に記載の建設機械。
  7. 【請求項7】 前記撥水性膜は、撥水性剤を含有したソ
    リッド塗料を、下塗り塗膜の表面に上塗り塗膜として塗
    布することにより形成してなる請求項1、2、3、4、
    5または6に記載の建設機械。
  8. 【請求項8】 前記撥水性膜は、撥水性剤を含有したク
    リア塗料を、第1の上塗り塗膜の表面に第2の上塗り塗
    膜として塗布することにより形成してなる請求項1、
    2、3、4、5または6に記載の建設機械。
  9. 【請求項9】 センタフレームと、該センタフレームの
    左,右両側に設けられたサイドフレームとから構成して
    なる建設機械に用いるトラックフレームにおいて、前記
    センタフレームおよびサイドフレームの外表面に撥水性
    膜を設けたことを特徴とする建設機械に用いるトラック
    フレーム。
  10. 【請求項10】 旋回フレーム上に設けられ、少なくと
    も前面、後面、上面および下面を有する質量体によって
    構成してなる建設機械に用いるカウンタウエイトにおい
    て、前記質量体には少なくとも下面に撥水性膜を設ける
    構成としたことを特徴とする建設機械に用いるカウンタ
    ウエイト。
JP9365792A 1997-12-22 1997-12-22 建設機械並びに該建設機械に用いるトラックフレームおよびカウンタウエイト Pending JPH11181830A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016028953A (ja) * 2015-09-24 2016-03-03 富士重工業株式会社 翼構造体、航空機の翼及び風力タービンブレード

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016028953A (ja) * 2015-09-24 2016-03-03 富士重工業株式会社 翼構造体、航空機の翼及び風力タービンブレード

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