JPH11181406A - 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 - Google Patents
酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法Info
- Publication number
- JPH11181406A JPH11181406A JP34924397A JP34924397A JPH11181406A JP H11181406 A JPH11181406 A JP H11181406A JP 34924397 A JP34924397 A JP 34924397A JP 34924397 A JP34924397 A JP 34924397A JP H11181406 A JPH11181406 A JP H11181406A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cerium oxide
- particles
- polishing
- insulating film
- slurry
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
磨する酸化セリウム研磨剤を提供する。 【解決手段】TEOS−CVD法等で作製したSiO2
絶縁膜を形成させたSiウエハを、500nm以上の粒
子径の含有量が3〜40体積%、中央値が150〜45
0nmである酸化セリウム粒子を媒体に分散させたスラ
リーを含む酸化セリウム研磨剤で研磨する。
Description
剤及び基板の研磨法に関する。
プラズマ−CVD、低圧−CVD等の方法で形成される
SiO2 絶縁膜等無機絶縁膜層を平坦化するための化学
機械研磨剤として、コロイダルシリカ系の研磨剤が一般
的に検討されている。コロイダルシリカ系の研磨剤は、
シリカ粒子を四塩化珪酸を熱分解する等の方法で粒成長
させ、アルカリ溶液でpH調整を行って製造している。
しかしながら、この様な研磨剤は無機絶縁膜の研磨速度
が充分な速度を持たず、実用化には低研磨速度という技
術課題がある。
面研磨として、酸化セリウム研磨剤が用いられている。
酸化セリウム粒子は、シリカ粒子やアルミナ粒子に比べ
硬度が低く、したがって研磨表面に傷が入りにくいこと
から仕上げ鏡面研磨に有用である。また、酸化セリウム
は強い酸化剤として知られるように、化学的活性な性質
を有している。この利点を活かし、絶縁膜用化学機械研
磨剤への適用が有用である。しかしながら、ガラス表面
研磨用酸化セリウム研磨剤は、不純物を多く含有するた
めそのまま半導体用研磨剤として適用することはできな
い。さらに、ガラス表面研磨用酸化セリウム研磨剤をそ
のまま無機絶縁膜研磨に適用すると、酸化セリウム粒子
径(一次粒子や凝集粒子)が大きく、そのため絶縁膜表
面に目視で観察できる研磨傷が入ってしまう。
縁膜等の被研磨面を傷なく高速に研磨することが可能な
酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法を提供するもの
である。
磨剤は、酸化セリウム粒子、分散剤、及び水を含むもの
である。酸化セリウムは炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、しゅ
う酸塩等のセリウム化合物を焼成または溶解−酸化する
ことによって得られる。本発明の酸化セリウム研磨剤を
構成する酸化セリウム粒子は、500nm以上の粒子径
の含有量が全酸化セリウム粒子の3〜40体積%のもの
で、高速研磨が可能で研磨傷を防止できる。粒子径の中
央値が150〜450nmであることが好ましい。酸化
セリウム粒子の粒子径は、レーザー回折法(例えば測定
装置、Malvern Instruments社製
Mastersizer Microplus、光源H
e−Neレーザー、粒子の屈折率1.9285、吸収0
で測定)で測定する。中央値は、体積粒子径分布の中央
値であり、粒子径の細かいものからその粒子の体積割合
を積算していき50%になったときの粒子径を意味す
る。すなわち、ある区間Δの粒子径の範囲に体積割合V
i%の量の粒子が存在するとき、区間Δの平均粒子径を
diとすると粒子径diの粒子がVi体積%存在すると
する。粒子径diの小さい方から粒子の存在割合Vi
(体積%)を積算していき、Vi=50%になったとき
のdiを中央値とする。酸化セリウム研磨剤中の酸化セ
リウム粒子は、99体積%以上が3000nm以下であ
ることが好ましい。本発明の基板の研磨法は、上記の酸
化セリウム研磨剤で所定の基板、例えばSiO2 絶縁膜
が形成された基板で研磨することを特徴とするものであ
る。本発明は、粒子径を制御した酸化セリウム粒子を含
む酸化セリウム研磨剤が、SiO2 絶縁膜等の被研磨面
を傷なく高速に研磨することを見い出したことによりな
されたものである。
成する酸化セリウム粒子は、粒子径500nm以上の含
有量が5〜40体積%であり、粒子径の中央値が150
〜450nmであることが好ましい。本発明の酸化セリ
ウム研磨剤は、粒子径500nm以上の含有量が5〜4
0体積%とサブミクロンの粒子が多いために、自然沈降
で測定すると測定時間が1か月以上となるため、沈降測
定の場合は、遠心沈降法が好ましい。酸化セリウム研磨
剤中の酸化セリウム粒子は、99体積%以上が3000
nm以下であることが好ましい。また半導体チップ研磨
に使用することから、アルカリ金属およびハロゲン類の
含有率は、10ppm以下に抑えることが好ましい。
する方法として、焼成法またはセリウム化合物水溶液の
酸化法が使用できる。焼成温度は、600℃以上900
℃以下が好ましい。セリウム化合物水溶液中で酸化する
方法としては、セリウム水溶液に硝酸等の酸及び過酸化
水素水等の酸化剤を加える方法がある。上記の方法によ
り製造された酸化セリウム粒子は凝集しているため、機
械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法として、ジェ
ットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿
式粉砕方法が好ましい。ジェットミルは、例えば化学工
学業論文集第6巻第5号(1980)527〜532頁
に説明されている。
例えば上記の特徴を有する酸化セリウム粒子とポリアク
リル酸アンモニウム塩を含む分散剤と水からなる組成物
を分散させることによって得られる。ここで、酸化セリ
ウム粒子の濃度に制限はないが、懸濁液の取り扱いやす
さから0.5以上20重量%以下の範囲が好ましい。ま
た、分散剤として、半導体チップ研磨に使用することか
らNa、K等のアルカリ金属および、ハロゲン、イオウ
を含まないものとしてポリアクリル酸アンモニウム塩が
好ましい。また、ポリアクリル酸アンモニウム塩と水溶
性有機高分子類(ポリグリセリン脂肪酸エステル等)、
水溶性陰イオン性界面活性剤(アルキルエーテルカルボ
ン酸塩)、水溶性非イオン性界面活性剤(ポリエチレン
グリコールモノステアレート等)、水溶性アミン類(モ
ノエタノールアミン等)から選ばれた少なくとも1種類
を含む2種類以上の分散剤を使用してもよい。これらの
分散剤添加量は、スラリー中の粒子の分散性および沈降
防止、さらに研磨傷と分散剤添加量との関係から、酸化
セリウム粒子100重量部に対して0.01以上2.0
重量部以下の範囲が好ましい。ポリアクリル酸アンモニ
ウム塩の分子量(重量平均分子量)は、1000〜10
000が好ましく、3000〜8000がより好まし
い。これらの酸化セリウム粒子を水中に分散させる方法
としては、通常の撹拌機による分散処理の他にホモジナ
イザ−、超音波分散機、ビーズミル、遊星ボールミル、
振動ミル等を用いることができる。分散後のスラリー中
の大きな凝集粒子を分級により除去する方法としては、
沈降分離法、液体サイクロン、フィルターろ過等を用い
ることができる。
リ−をそのまま使用してもよいが、N,N−ジエチルエ
タノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、
アミノエチルエタノ−ルアミン等の添加剤を添加して研
磨剤とすることができる。
無機絶縁膜の作製方法として、低圧CVD法、プラズマ
CVD法等が挙げられる。低圧CVD法によるSiO2
絶縁膜形成は、Si源としてモノシラン:SiH4 、酸
素源として酸素:O2 を用いる。このSiH4 −O2 系
酸化反応を400℃程度以下の低温で行わせることによ
り得られる。場合によっては、CVD後1000℃また
はそれ以下の温度で熱処理される。高温リフローによる
表面平坦化を図るために、リン:Pをドープするときに
は、SiH4 −O2 −PH3 系反応ガスを用いることが
好ましい。プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高
温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。
プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の2つが
挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSi
H4 、酸素源としてN2 Oを用いたSiH4 −N2 O系
ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をSi源に用
いたTEOS−O2 系ガス(TEOS−プラズマCVD
法)が挙げられる。基板温度は250℃〜400℃、反
応圧力は67〜400Paの範囲が好ましい。このよう
に、本発明のSiO2 絶縁膜にはリン、ホウ素等の元素
がド−プされていても良い。
路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、
回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板
上に、SiO2 絶縁膜層が形成された基板が使用でき
る。このような半導体基板上に形成されたSiO2 絶縁
膜層を、上記酸化セリウム研磨剤で研磨することによっ
て、SiO2 絶縁膜層表面の凹凸を解消し、半導体基板
全面に渡って平滑な面とする。ここで、研磨する装置と
しては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッ
ド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り
付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用でき
る。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタ
ン、多孔質フッ素樹脂等が使用でき、特に制限がない。
また、研磨布には、スラリーが溜まる様な溝加工を施す
ことが好ましい。研磨条件には制限はないが、定盤の回
転速度は、半導体が飛び出さない様に100rpm以下
の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は、研磨
後に傷が発生しない様に1kg/cm2 以下が好まし
い。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で
連続的に供給する。この供給量には制限はないが、研磨
布の表面が常にスラリーで覆われていることが好まし
い。
洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着
した水滴を払い落としてから乾燥させることが好まし
い。このようにして平坦化されたSiO2 絶縁膜層の上
に、第2層目のアルミニウム配線を形成し、その配線間
および配線上に再度上記方法により、SiO2 絶縁膜を
形成後、上記酸化セリウム研磨剤を用いて研磨すること
によって、絶縁膜表面の凹凸を解消し、半導体基板全面
に渡って平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すこ
とにより、所望の層数の半導体を製造する。
板に形成されたSiO2 絶縁膜だけでなく、所定の配線
を有する配線板に形成されたSiO2 絶縁膜、ガラス、
窒化ケイ素等の無機絶縁膜、フォトマスク・レンズ・プ
リズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス
及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチン
グ素子・光導波路、光ファイバ−の端面、シンチレ−タ
等の光学用単結晶、固体レ−ザ単結晶、青色レ−ザLE
D用サファイア基板、SiC、GaP、GaAs等の半
導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等
を研磨するために使用される。このように本発明におい
て所定の基板とは、SiO2 絶縁膜が形成された半導体
基板、SiO2 絶縁膜が形成された配線板、ガラス、窒
化ケイ素等の無機絶縁膜が形成された基板、フォトマス
ク・レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機
導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路
・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバ−の端
面、シンチレ−タ等の光学用単結晶、固体レ−ザ単結
晶、青色レ−ザLED用サファイア基板、SiC、Ga
P、GaAs等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス
基板、磁気ヘッド等を含む。
gを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成
することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉
末をX線回折法で相同定を行ったところ、酸化セリウム
であることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100
μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で
観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒
界に囲まれた酸化セリウム一次粒子径を測定したとこ
ろ、その分布の中央値が190nm、最大値が500n
mであった。焼成粉末についてX線回折精密測定を行
い、その結果についてリートベルト法(RIETAN−
94)による解析で、一次粒子径を表わす構造パラメー
ター:Xの値が0.080、等方的微少歪みを表わす構
造パラメーター:Yの値が0.223であった。酸化セ
リウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕を行
った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、一次粒子径と同等サイズの小さな粒子の他に、1
μmから3μmの大きな粉砕粒子と0.5から1μmの
粉砕粒子が混在していた。これらの粉砕粒子は、一次粒
子の凝集体ではない。粉砕粒子についてX線回折精密測
定を行い、その結果についてリートベルト法(RIET
AN−94)による解析で、一次粒子径を表わす構造パ
ラメーター:Xの値が0.085、等方的微少歪みを表
わす構造パラメーター:Yの値が0.264であった。
この結果、粉砕による一次粒子径変量は殆どなく、また
粉砕により粒子に歪みが導入されていた。さらに、BE
T法による比表面積測定の結果、10m2 /gであるこ
とがわかった。
ム粒子の作製1で用いたのと同じ炭酸セリウム水和物2
kgを白金製容器に入れ、750℃で2時間空気中で焼
成することにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この
粉末をX線回折法で相同定を行ったところ、酸化セリウ
ムであることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜10
0μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡
で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。
粒界に囲まれた酸化セリウム一次粒子径を測定したとこ
ろ、その分布の中央値が141nm、最大値が400n
mであった。焼成粉末についてX線回折精密測定を行
い、その結果についてリートベルト法(RIRTAN−
94)による解析で、一次粒子径を表わす構造パラメー
ター:Xの値が0.101、等方的微少歪みを表わす構
造パラメーター:Yの値が0.223であった。酸化セ
リウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕を行
った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、一次粒子径と同等サイズの小さな粒子の他に、1
μmから3μmの大きな粉砕粒子と0.5から1μmの
粉砕粒子が混在していた。これらの粉砕粒子は、一次粒
子の凝集体ではない。粉砕粒子についてX線回折精密測
定を行い、その結果についてリートベルト法(RIET
AN−94)による解析で、一次粒子径を表わす構造パ
ラメーター:Xの値が0.104、等方的微少歪みを表
わす構造パラメーター:Yの値が0.315であった。
この結果、粉砕による一次粒子径変量は殆どなく、また
粉砕により粒子に歪みが導入されていた。さらに、BE
T法による比表面積測定の結果、16m2 /gであるこ
とがわかった。
1、2の酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アン
モニウム塩水溶液(40重量%)23gと脱イオン水8
977gを混合し、撹拌しながら超音波分散を10分間
施した。得られたスラリーを5μmフィルターでろ過を
し、さらに脱イオン水を加えることにより3wt%研磨
剤を得た。スラリーpHは8.3であった。スラリー粒
子の粒度分布をレーザー回折法(測定装置:Malve
rn Instruments社製 Mastersi
zer Microplus、光源He−Neレーザ
ー、粒子の屈折率1.9285、吸収0で測定)を用い
て調べたところ、中央値が酸化セリウム粒子の作製1に
よるスラリーは200nm、酸化セリウム粒子の作製2
によるスラリーは280nmであった。500nm以上
の粒子の含有量は、酸化セリウム粒子の作製1によるス
ラリーが13.4体積%、酸化セリウム粒子の作製2に
よるスラリーが37.8体積%、最大粒子径は共に19
50nmであった。スラリーの分散性およびスラリー粒
子の電荷を調べるため、スラリーのゼータ電位を調べ
た。両側に白金製電極を取り付けてある測定セルに酸化
セリウムスラリーを入れ、両電極に10Vの電圧を印加
した。電圧を印加することにより電荷を持ったスラリー
粒子は、その電荷と反対の極を持つ電極側に移動する。
この移動速度を求めることにより、粒子のゼータ電位を
求めることができる。ゼータ電位測定の結果、それぞれ
マイナスに荷電し、−38mV、−55mVと絶対値が
大きく分散性が良好であることを確認した。
用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに、TEOS−プ
ラズマCVD法で作製したSiO2 絶縁膜を形成させた
Siウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パ
ッドを貼り付けた定盤上に、絶縁膜面を下にしてホルダ
ーを載せ、さらに加工荷重が300g/cm2 になるよ
うに重しを載せた。定盤上に、上記の酸化セリウムスラ
リー(固形分:3重量%)を50cc/minの速度で
滴下しながら、定盤を30rpmで2分間回転させ、絶
縁膜を研磨した。研磨後ウエハをホルダーから取り外し
て、流水で良く洗浄後、超音波洗浄機によりさらに20
分間洗浄した。洗浄後、ウエハをスピンドライヤーで水
滴を除去し、120℃の乾燥機で10分間乾燥させた。
光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚変化を
測定した結果、この研磨によりそれぞれ620nm、6
40nm(研磨速度:310nm/min、320nm
/min)の絶縁膜が削られ、ウエハ全面に渡って均一
の厚みになっていることがわかった。また、光学顕微鏡
を用いて絶縁膜表面を観察したところ、明確な傷は見ら
れなかった。
を白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成す
ることにより、黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末
をX線回折法で相同定を行ったところ、酸化セリウムで
あることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μ
mであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界
に囲まれた酸化セリウム一次粒子径を測定したところ、
その分布の中央値が190nm、最大値が500nmで
あった。焼成粉末についてX線回折精密測定を行い、そ
の結果についてリートベルト法(RIETAN−94)
による解析で、一次粒子径を表わす構造パラメーター:
Xの値が0.080、等方的微少歪みを表わす構造パラ
メーター:Yの値が0.223であった。酸化セリウム
粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕を行った。
粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したところ、
一次粒子径と同等サイズの小さな粒子の他に、1μmか
ら3μmの大きな粉砕粒子と0.5から1μmの粉砕粒
子が混在していた。これらの粉砕粒子は、一次粒子の凝
集体ではない。粉砕粒子についてX線回折精密測定を行
い、その結果についてリートベルト法(RIETAN−
94)による解析で、一次粒子径を表わす構造パラメー
ター:Xの値が0.085、等方的微少歪みを表わす構
造パラメーター:Yの値が0.264であった。この結
果、粉砕による一次粒子径変量は殆どなく、また粉砕に
より粒子に歪みが導入されていた。さらに、BET法に
よる比表面積測定の結果、10m2 /gであることがわ
かった。
化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩
水溶液(40重量%)23gと脱イオン水8977gを
混合し、撹拌しながら超音波分散を10分間施した。得
られたスラリーを1μmフィルターでろ過をし、さらに
脱イオン水を加えることにより3wt%研磨剤を得た。
スラリーpHは8.3であった。スラリー粒子の粒度分
布をレーザー回折法を用いて調べたところ、中央値が2
00nm、500nm以上の含有量は5.1体積%、最
大粒子径は780nmであった。スラリーの分散性およ
びスラリー粒子の電荷を調べるため、スラリーのゼータ
電位を調べた。両側に白金製電極を取り付けてある測定
セルに酸化セリウムスラリーを入れ、両電極に10Vの
電圧を印加した。電圧を印加することにより電荷を持っ
たスラリー粒子は、その電荷と反対の極を持つ電極側に
移動する。この移動速度を求めることにより、粒子のゼ
ータ電位を求めることができる。ゼータ電位測定の結
果、マイナスに荷電し、−50mVと絶対値が大きく分
散性が良好であることを確認した。
用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに、TEOS−プ
ラズマCVD法で作製したSiO2 絶縁膜を形成させた
Siウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パ
ッドを貼り付けた定盤上に、絶縁膜面を下にしてホルダ
ーを載せ、さらに加工荷重が300g/cm2 になるよ
うに重しを載せた。定盤上に、上記の酸化セリウムスラ
リー(固形分:3重量%)を50cc/minの速度で
滴下しながら、定盤を30rpmで2分間回転させ、絶
縁膜を研磨した。研磨後ウエハをホルダーから取り外し
て、流水で良く洗浄後、超音波洗浄機によりさらに20
分間洗浄した。洗浄後、ウエハをスピンドライヤーで水
滴を除去し、120℃の乾燥機で10分間乾燥させた。
光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚変化を
測定した結果、この研磨により600nm(研磨速度:
300nm/min)の絶縁膜が削られ、ウエハ全面に
渡って均一の厚みになっていることがわかった。また、
光学顕微鏡を用いて絶縁膜表面を観察したところ、明確
な傷は見られなかった。
リアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)23
gと脱イオン水8977gを混合し、撹拌しながら超音
波分散を10分間施し、さらに脱イオン水を加えること
により3wt%研磨剤を得た。スラリーpHは8.2で
あった。スラリー粒子の粒度分布をレーザー回折法を用
いて調べたところ、中央値は600nm、500nm以
上の含有量は56体積%、最大粒子径は3300nmで
あった。スラリーの分散性およびスラリー粒子の電荷を
調べるため、スラリーのゼータ電位を調べた。両側に白
金製電極を取り付けてある測定セルに酸化セリウムスラ
リーを入れ、両電極に10Vの電圧を印加した。電圧を
印加することにより電荷を持ったスラリー粒子は、その
電荷と反対の極を持つ電極側に移動する。この移動速度
を求めることにより、粒子のゼータ電位を求めることが
できる。ゼータ電位測定の結果、マイナスに荷電し、−
35mVと絶対値が大きく分散性が良好であることを確
認した。
用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに、TEOS−プ
ラズマCVD法で作製したSiO2 絶縁膜を形成させた
Siウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パ
ッドを貼り付けた定盤上に、絶縁膜面を下にしてホルダ
ーを載せ、さらに加工荷重が300g/cm2 になるよ
うに重しを載せた。定盤上に、上記の酸化セリウムスラ
リー(固形分:3重量%)を50cc/minの速度で
滴下しながら、定盤を30rpmで2分間回転させ、絶
縁膜を研磨した。研磨後ウエハをホルダーから取り外し
て、流水で良く洗浄後、超音波洗浄機によりさらに20
分間洗浄した。洗浄後、ウエハをスピンドライヤーで水
滴を除去し、120℃の乾燥機で10分間乾燥させた。
光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚変化を
測定した結果、この研磨により780nm(研磨速度:
340nm/min)の絶縁膜が削られ、ウエハ全面に
渡って均一の厚みになっていることがわかった。光学顕
微鏡を用いて絶縁膜表面を観察したところ、幅の狭い傷
がウエハ前面にわたって無数に見られた。
絶縁膜を形成させたSiウエハについて、市販シリカス
ラリー(キャボット社製、商品名SS225)を用いて
研磨を行った。この市販スラリーのpHは10.3で、
SiO2 粒子を12.5wt%含んでいるものである。
研磨条件は実施例と同一である。その結果、研磨による
傷は見られず、また均一に研磨がなされたが、2分間の
研磨により150nm(研磨速度:75nm/min)
の絶縁膜層しか削れなかった。
等の被研磨面を傷なく高速に研磨することが可能とな
る。
Claims (4)
- 【請求項1】500nm以上の粒子径の含有量が3〜4
0体積%の酸化セリウム粒子、水、及び分散剤を含む酸
化セリウム研磨剤。 - 【請求項2】粒子径の中央値が150〜450nmであ
る酸化セリウム粒子を含む請求項1記載の酸化セリウム
研磨剤。 - 【請求項3】請求項1〜2各項記載の酸化セリウム研磨
剤で所定の基板を研磨することを特徴とする基板の研磨
法。 - 【請求項4】所定の基板がSiO2 絶縁膜が形成された
基板である請求項3記載の基板の研磨法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34924397A JPH11181406A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34924397A JPH11181406A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
Related Child Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004140115A Division JP2004289170A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
JP2006029040A Division JP4776387B2 (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
JP2006029041A Division JP4776388B2 (ja) | 2006-02-06 | 2006-02-06 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11181406A true JPH11181406A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18402453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34924397A Withdrawn JPH11181406A (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11181406A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002141315A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-17 | Hitachi Chem Co Ltd | 酸化セリウム研磨剤用cmpパッド及び基板の研磨方法 |
-
1997
- 1997-12-18 JP JP34924397A patent/JPH11181406A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002141315A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-17 | Hitachi Chem Co Ltd | 酸化セリウム研磨剤用cmpパッド及び基板の研磨方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3462052B2 (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
KR100403719B1 (ko) | 연마제, 기판의 연마법 및 반도체 장치의 제조법 | |
KR20000048741A (ko) | 산화세륨 연마제 및 기판의 연마법 | |
JPH10154672A (ja) | 酸化セリウム研磨剤及び基板の研磨法 | |
JP3480323B2 (ja) | 酸化セリウム研磨剤、基板の研磨法及び半導体装置 | |
JP4776387B2 (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP2010030041A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JPH11181407A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JPH11181404A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JPH11181405A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP4776388B2 (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JPH11181406A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP2004289170A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP2004250714A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP4445820B2 (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP2005039286A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 | |
JP2005039287A (ja) | 酸化セリウム研磨剤および基板の研磨法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20031211 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040209 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040209 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040309 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040722 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060206 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060512 |