JPH11173814A - ワーク識別装置 - Google Patents

ワーク識別装置

Info

Publication number
JPH11173814A
JPH11173814A JP33908997A JP33908997A JPH11173814A JP H11173814 A JPH11173814 A JP H11173814A JP 33908997 A JP33908997 A JP 33908997A JP 33908997 A JP33908997 A JP 33908997A JP H11173814 A JPH11173814 A JP H11173814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
reference point
calculating
surface image
absolute reference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33908997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3868611B2 (ja
Inventor
Kaoru Nakamura
薫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amada Co Ltd
Original Assignee
Amada Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amada Co Ltd filed Critical Amada Co Ltd
Priority to JP33908997A priority Critical patent/JP3868611B2/ja
Publication of JPH11173814A publication Critical patent/JPH11173814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3868611B2 publication Critical patent/JP3868611B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Pallets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの材質、寸法、及び数量などを、人手
によらずに自動的に識別することができるワーク識別装
置を提供することを課題とする。 【解決手段】 ワーク識別装置2は、パレット65側に
絶対基準点を設定する一方、ワーク63側に相対基準点
を設定しておき、絶対基準点と相対基準点との間のずれ
量と、パレット65上の正四角形のXY寸法とに基づい
て、ワーク63のXY寸法を演算する。また、ワーク識
別装置2は、撮像されたワーク63の表面画像と、表面
画像データマスタ105に格納されている表面画像デー
タとを逐次照合することにより、ワーク63の材質を推
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工対象となる
素材としてのワークの材質、寸法、及び数量などを、人
手によらずに自動的に識別することができるワーク識別
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば板材に対して切断、孔
あけ、曲げ等の所望の加工処理を施す板金加工ラインに
おいて、省力化や省人化を狙ったフレシキブル・マニュ
ファクチャリング・システム(FMS)と呼ばれる生産
システムが普及している。
【0003】このFMSが採用された板金加工ラインの
概略について説明すると、板金加工ラインは、例えば、
複数種類の金型や工具などを交換しつつ加工を行うパン
チプレスなどのNC加工機と、このNC加工機の動作を
加工プログラム等に従って制御するCNC制御装置と、
NC加工機に対して加工対象となる素材としてのワーク
を着脱するワーク着脱装置、複数のワーク等をその材質
や寸法等が同一なグループ単位毎に整理して収納する自
動倉庫、この自動倉庫からワーク着脱装置へワークを搬
送するクレーン車などの周辺装置と、NC加工機、CN
C制御装置、及び周辺装置にそれぞれ接続され、板金加
工ラインの動作をシーケンス的に制御するライン制御盤
とから構成されている。そして、この板金加工ラインに
は、CNC制御装置へ加工プログラムを転送する一方、
ライン制御盤へラダーシーケンスプログラムを転送する
等の機能を備え、板金加工ラインの全体動作を統括管理
するセルコントローラが接続されている。
【0004】上述した板金加工ラインにおいて、所望の
ワークをオンタイムでNC加工機へ供給するために、前
述の自動倉庫が重要な役割を果たしている。この自動倉
庫は、素材、加工途中の半製品、又は製品などのワーク
を一時的に収納する多列多段式のラックと、このラック
からワークを入出庫するスタッカクレーンと、このスタ
ッカクレーン等の動作を統括的に管理する制御装置とか
ら構成されている。この制御装置は、スタッカクレーン
に対して指定のグループに属するワークを入出庫させる
指令を行う一方、どの列の何段目にどのグループに属す
るワークが何枚収納されているかなどのワークの所在位
置とその在庫数を集中的に管理するとともに、あるグル
ープに属するワークの数量が予め定められる所定数まで
減少したとき、該当するグループに属するワークの入庫
をオペレータへ催促する等の機能を備えている。
【0005】さて、このような自動倉庫において、従来
例えば新規に仕入れた素材としてのワークを自動倉庫へ
入庫する際には、まず、入庫対象となるワークの材質、
寸法、重量、及び数量などを、入庫担当オペレータが仕
入れ伝票などを参照することで把握し、この把握した各
種データを前記制御装置に付属のキーボードを介して手
入力することにより、自動倉庫に収容されているワーク
の在庫データを更新するようにしている。ここで更新さ
れたワーク在庫データは、例えば、予め定められる生産
計画に基いて前述の板金加工ラインをスケジュール運転
する際において、該当する生産計画を実行する上で必要
となるワークの材質、寸法、及び数量と、上記ワーク在
庫データとを照合することにより、所望のワークの在庫
が充足しているか否かを判断する等の用途に用いられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のワーク入庫時における在庫データの更新にあっ
ては、新規に仕入れた素材としてのワークを自動倉庫へ
入庫する毎に、ワーク在庫データを入庫担当オペレータ
の手入力によるキー操作を媒介して更新することとなっ
ていたために、この煩雑なデータ更新作業のために専用
の入庫担当オペレータが必要となったり、また、データ
更新を手入力により行っていることから、入力ミスによ
って在庫データと実際の在庫とが一致しないという事態
も起こり得るという解決すべき課題を内在していた。
【0007】このような実情に鑑みて、ワーク在庫デー
タの更新作業を自動化して、さらなる省力化、及び省人
化を推進することができる新規な技術の開発が関係者の
間で久しく待ち望まれていた。
【0008】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、例えば自動倉庫にワークを新規に
入庫する際等において、ワークの画像を撮像して取り込
み、取り込んだ画像に対して適宜の画像処理を施すこと
により、ワークの材質、寸法、及び数量などを、人手に
よらずに自動的に識別することができるワーク識別装置
を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、平板状のワークが積載され、対
角線上に位置する少なくとも一対の角部のそれぞれに、
該ワークのXY寸法を求める際の絶対基準となる絶対基
準点を設定してなるパレットと、前記ワークの平面に対
面する位置に設けられ、前記一対の絶対基準点と、当該
絶対基準点にそれぞれ近接する当該ワークの角部とを少
なくとも含む平面画像を撮像する平面画像撮像手段と、
当該平面画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、
前記一対の絶対基準点をそれぞれ抽出するとともに、当
該絶対基準点を、当該ワークのXY寸法を求める際の絶
対基準としてそれぞれ決定する絶対基準点決定手段と、
前記平面画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、
当該ワークの角部を含んで該ワーク上に設定される相対
基準点をそれぞれ抽出するとともに、当該相対基準点
を、当該ワークのXY寸法を求める際の相対基準として
それぞれ決定する相対基準点決定手段と、前記絶対基準
点決定手段で決定された絶対基準点と、前記相対基準点
決定手段で決定された相対基準点とのうち、相互に近接
する組み合わせに係る各点間での距離の差分を、X軸方
向とY軸方向とに分けてそれぞれ演算する相対差演算手
段と、当該相対差演算手段の演算結果と、あらかじめ寸
法が判っている、前記パレットにおける前記一対の絶対
基準点を対角頂点とする正四角形のXY寸法とに基づい
て、当該ワークのXY寸法を演算するXY寸法演算手段
と、を備えてなることを要旨とする。
【0010】請求項1の発明によれば、まず、平面画像
撮像手段は、一対の絶対基準点と、この絶対基準点にそ
れぞれ近接するワークの角部とを少なくとも含む平面画
像を撮像する。これを受けて、絶対基準点決定手段は、
平面画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、一対
の絶対基準点をそれぞれ抽出するとともに、この絶対基
準点を、ワークのXY寸法を求める際の絶対基準として
それぞれ決定する。また、相対基準点決定手段は、平面
画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、ワークの
角部を含んで該ワーク上に設定される相対基準点をそれ
ぞれ抽出するとともに、この相対基準点を、ワークのX
Y寸法を求める際の相対基準としてそれぞれ決定する。
さらに、相対差演算手段は、絶対基準点決定手段で決定
された絶対基準点と、相対基準点決定手段で決定された
相対基準点とのうち、相互に近接する組み合わせに係る
各点間での距離の差分を、X軸方向とY軸方向とに分け
てそれぞれ演算する。そして、XY寸法演算手段は、相
対差演算手段の演算結果と、あらかじめ寸法が判ってい
る、パレットにおける一対の絶対基準点を対角頂点とす
る正四角形のXY寸法とに基づいて、ワークのXY寸法
を演算する。このように、パレット側に絶対基準点を設
定する一方、ワーク側に相対基準点を設定し、絶対基準
点と相対基準点との間のずれ量と、パレット上の正四角
形のXY寸法とに基づいて、ワークのXY寸法を演算す
るようにしたので、ワークのXY寸法を人手を介さずに
自動的に識別することができる。
【0011】また、請求項2の発明は、あらかじめ使用
が想定される平板状のワークの複数種類の材質につい
て、所定光を照射したときの該ワークの表面画像を撮像
手段で撮像しておき、当該撮像で取得した表面画像デー
タを材質毎に関連付けてそれぞれ格納してなる表面画像
データマスタと、前記ワークに対面する位置に設けら
れ、当該ワークの表面画像を撮像する表面画像撮像手段
と、当該表面画像撮像手段で撮像された当該ワークの表
面画像と、前記表面画像データマスタに格納されている
表面画像データとを逐次照合することにより、当該ワー
クの表面画像に最も近い表面画像データを検索する表面
画像マッチング判定手段と、当該表面画像マッチング判
定手段におけるマッチング判定結果に基づいて、当該ワ
ークの材質を推定する材質推定手段と、を備えてなるこ
とを要旨とする。
【0012】請求項2の発明によれば、まず、表面画像
撮像手段は、ワークの表面画像を撮像する。これを受け
て、表面画像マッチング判定手段は、表面画像撮像手段
で撮像されたワークの表面画像と、表面画像データマス
タに格納されている表面画像データとを逐次照合するこ
とにより、当該ワークの表面画像に最も近い表面画像デ
ータを検索する。そして、材質推定手段は、表面画像マ
ッチング判定手段におけるマッチング判定結果に基づい
て、当該ワークの材質を推定する。このように、撮像さ
れたワークの表面画像と、表面画像データマスタに格納
されている表面画像データとを逐次照合することによ
り、ワークの材質を推定するようにしたので、人手を介
さずに自動的にワークの材質を識別することができる。
【0013】さらにまた、請求項3の発明は、平板状の
ワークの側面に対面する位置に設けられ、該ワークの側
面画像を撮像する側面画像撮像手段と、当該側面画像撮
像手段で撮像された側面画像のなかから、当該ワーク間
の隙間をそれぞれ抽出するワーク隙間抽出手段と、当該
ワーク隙間抽出手段で抽出された隙間の間隔を求めるこ
とにより、当該ワークの板厚を演算するワーク板厚演算
手段と、を備えてなることを要旨とする。
【0014】請求項3の発明によれば、まず、側面画像
撮像手段は、ワークの側面画像を撮像する。これを受け
て、ワーク隙間抽出手段は、側面画像撮像手段で撮像さ
れた側面画像のなかから、ワーク間の隙間をそれぞれ抽
出する。そして、ワーク板厚演算手段は、ワーク隙間抽
出手段で抽出された隙間の間隔を求めることにより、ワ
ークの板厚を演算する。このように、ワーク間の隙間の
間隔を求めることにより、ワークの板厚を演算するよう
にしたので、人手を介さずに自動的にワークの板厚を識
別することができる。
【0015】さらに、請求項4の発明は、平板状のワー
クの側面に対面する位置に設けられ、該ワークの側面画
像を撮像する側面画像撮像手段と、前記側面画像撮像手
段で撮像された側面画像のなかから、当該ワークの最下
位を抽出し、該抽出した最下位位置の当該座標系におけ
る座標値を抽出するワーク最下位抽出手段と、前記側面
画像撮像手段で撮像された側面画像のなかから、当該ワ
ークの最上位を抽出し、該抽出した最上位位置の当該座
標系における座標値を抽出するワーク最上位抽出手段
と、前記ワーク最下位抽出手段及び前記ワーク最上位抽
出手段でそれぞれ抽出した当該座標系における座標値の
Y軸方向における差分を求めることにより、当該ワーク
の最下位と最上位間の距離である当該ワークの積載高さ
を求めるワーク積載高さ演算手段と、前記側面画像撮像
手段で撮像された側面画像のなかから、当該ワーク間の
隙間をそれぞれ抽出するワーク隙間抽出手段と、当該ワ
ーク隙間抽出手段で抽出された隙間の間隔を求めること
により、当該ワークの板厚を演算するワーク板厚演算手
段と、前記ワーク積載高さ演算手段で求められた当該ワ
ークの積載高さを、前記ワーク板厚演算手段で求められ
た当該ワークの板厚で割り算することにより、当該ワー
クの積載枚数を演算するワーク積載枚数演算手段と、を
備えてなることを要旨とする。
【0016】請求項4の発明によれば、まず、側面画像
撮像手段は、ワークの側面画像を撮像する。これを受け
て、ワーク最下位抽出手段は、側面画像撮像手段で撮像
された側面画像のなかから、ワークの最下位を抽出し、
抽出した最下位位置の当該座標系における座標値を抽出
する。また、ワーク最上位抽出手段は、側面画像撮像手
段で撮像された側面画像のなかから、ワークの最上位を
抽出し、抽出した最上位位置の当該座標系における座標
値を抽出する。さらに、ワーク積載高さ演算手段は、ワ
ーク最下位抽出手段及びワーク最上位抽出手段でそれぞ
れ抽出した当該座標系における座標値のY軸方向におけ
る差分を求めることにより、ワークの最下位と最上位間
の距離であるワークの積載高さを求める。一方、ワーク
隙間抽出手段は、側面画像撮像手段で撮像された側面画
像のなかから、ワーク間の隙間をそれぞれ抽出する。さ
らに、ワーク板厚演算手段は、ワーク隙間抽出手段で抽
出された隙間の間隔を求めることにより、ワークの板厚
を演算する。そして、ワーク積載枚数演算手段は、ワー
ク積載高さ演算手段で求められたワークの積載高さを、
ワーク板厚演算手段で求められたワークの板厚で割り算
することにより、ワークの積載枚数を演算する。このよ
うに、ワークの最下位と最上位をそれぞれ抽出すること
でこれらの間の距離であるワークの積載高さを求める一
方、ワーク間の隙間の間隔を求めることでワークの板厚
を演算し、さらに、ワークの積載高さをワークの板厚で
割り算することにより、ワークの積載枚数を演算するよ
うにしたので、人手を介さずに自動的にワークの積載枚
数を識別することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るワーク識別
装置の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明
する。
【0018】図1は、本発明に係るワーク識別装置が設
置される板金加工ライン周辺のブロック構成図、図2
は、本発明に係るワーク識別装置周辺のブロック構成
図、図3乃至図4は、本発明に係るワーク識別装置内部
のブロック構成図、図5乃至図7は、板金加工ラインの
機構説明図、図8乃至図17は、本発明の説明に供する
図である。
【0019】まず、本発明に係るワーク識別装置が設置
される板金加工ライン周辺の概略構成について説明する
と、図1に示すように、板金加工ライン1は、例えば、
複数種類の金型を交換しつつ孔あけ加工を行うパンチプ
レスなどのNC加工機3と、このNC加工機3の動作を
加工プログラムに従って制御するCNC制御装置5と、
NC加工機3に対して加工対象となるワークを着脱する
ワーク着脱装置、複数のワーク等をその材質や寸法等が
同一なグループ単位毎に整理して収納する自動倉庫、こ
の自動倉庫からワーク着脱装置へワークを搬送するクレ
ーン車などの後述する周辺装置7と、NC加工機3、C
NC制御装置5、及び周辺装置7にそれぞれ接続され、
板金加工ライン1の動作をシーケンス的に制御するライ
ン制御盤9とから構成されている。そして、この板金加
工ライン1には、CNC制御装置5へ加工プログラムを
転送する一方、ライン制御盤9へラダーシーケンスプロ
グラムを転送し、板金加工ライン1の動作を統括的に管
理するセルコントローラ11が接続されている。
【0020】このセルコントローラ11は、所定容量を
有する記憶装置を備えており、この記憶装置には、例え
ば、予め定められる生産計画に基づいて作成され、生産
計画に沿った製品を順次得る際に参照される後述する加
工スケジュール13が格納されている。さらに、セルコ
ントローラ11は、文字や数字等を入力する際に用いら
れるキーボード15と、新規に入庫されたワークの材
質、寸法、重量、及び数量などがワーク識別装置で識別
されたとき、これら各種データ等をその表示画面上に表
示する表示ディスプレイ17とを備えている。
【0021】上記セルコントローラ11は、例えばイー
サネット(Ethernet)などのローカルエリアネ
ットワーク(以下、単にLANと言う。)19に接続さ
れており、このLAN19には、ある製品のCADデー
タに基づいて、該当製品を得るための加工順序、加工条
件、使用工具などの情報を含む加工プログラムを自動作
成する自動プログラミング装置21と、この自動プログ
ラミング装置21で作成された加工プログラム、各種製
品のCADデータ、及び加工スケジュール等のデータ又
はプログラムを統合管理するとともに、セルコントロー
ラ11へ加工スケジュールを転送する等の機能を備えた
親サーバ23が接続されている。この親サーバ23に
は、加工プログラムや各種製品のCADデータ、及び加
工スケジュール等のデータをデータベース形式で格納す
るデータベース25が接続されており、親サーバ23
は、現場端末としてのセルコントローラ11において加
工スケジュール13のデータ更新が手動又は自動により
なされたとき、このデータ更新をLAN19を介して受
けてデータベース25のデータ更新を行うことにより、
データベース25を常に最新の状態に更新維持するよう
に構成されている。
【0022】次に、上述した板金加工ライン1に装備さ
れる周辺装置7について、図5乃至図7を参照して説明
すると、まず、板金加工ライン1には、所望の材質、寸
法等の条件を満足する素材としてのワークを必要な時に
必要な数量だけNC加工機3へ供給するためのバッファ
の役割を果たす自動倉庫61が設置されている。この自
動倉庫61は、パレット65上に載置された素材等のワ
ーク63を、その材質や寸法、工程納期等が同一なグル
ープ単位毎に所定の棚へ整理して収納する如く構成され
ている。また、この自動倉庫61は、前記棚からワーク
63を入出庫するスタッカクレーン69と、例えば新規
に自動倉庫61へ入庫されるか、又はスタッカクレーン
69により自動倉庫61から出庫されるワーク63を一
時的に保管する後述する入出庫ステーション67とを備
えている。
【0023】前記スタッカクレーン69は、自動倉庫6
1の長手方向に沿って平行に敷設された一対のレール7
1上を往復移動自在に自律走行する如く構成されてい
る。また、スタッカクレーン69には、エレベータ73
と、このエレベータ73に設置され、自動倉庫61の棚
からワーク63が載置されたパレット65をクレーン6
9側へ移送するか、又はクレーン69側から前記パレッ
ト65を自動倉庫61の空き棚へ移送する機能を備える
トラバーサ75とが搭載されており、このスタッカクレ
ーン69により、入出庫ステーション67に入庫された
ワーク63を自動倉庫61の空き棚へ移送する一方、所
望のワーク63を自動倉庫61の棚から入出庫ステーシ
ョン67へ移送する如く構成されている。
【0024】上記入出庫ステーション67に保管された
ワーク63をNC加工機3側へ供給するために、入出庫
ステーション67に隣接する位置にチェーンコンベア7
7が設置されている。このチェーンコンベア77を介し
て、ワーク63は、チェーンコンベア77に隣接する位
置に設置された一枚取りステーション79へ移送され
る。この一枚取りステーション79には、その上部にお
けるNC加工機3側へ向く方向に延びる一枚取り側レー
ル83と、このレール83に沿って往復動自在かつ上下
動自在とされ、パレット65上に載置されるワーク63
のなかから最上位のワークを吸着して移送するバキュー
ムヘッド81とが設けられている。このバキュームヘッ
ド81により、ワーク63は、一枚単位でNC加工機3
側へ供給される。NC加工機3に供給されたワーク63
は、NC加工機3に装備されるワーククランプ装置82
により把持された状態で所定の位置に位置決めされて、
この位置決めされたワーク63に対して所定の加工処理
が施されることになる。
【0025】上記NC加工機3から加工処理後のワーク
63を退避集積するために、入出庫ステーション67か
ら見てNC加工機3を挟む対向側には集積ステーション
85が設置されている。この集積ステーション85に
は、その上部におけるNC加工機3側からの退避方向に
延びる集積側レール89と、このレール89に沿って往
復動自在かつ上下動自在とされ、NC加工機3において
加工処理後のワーク63を把持した状態で移送するクラ
ンプ装置87とが設けられている。このクランプ装置8
7により、加工処理後のワーク63はNC加工機3から
集積ステーション85へと退避集積されることになる。
【0026】次に、上述した加工スケジュール13につ
いてさらに詳しく述べると、加工スケジュール13は、
複数種類の製品を順次加工する際に参照されるか、又は
加工に付随して発生する複数のデータ項目を、各種製品
毎のレコード単位として列方向に配列する一方、各単位
レコードを加工順序に従って行方向に配列して構成され
ており、そのファイル構造はデータベース形式とされて
いる。ここで、以下、上記単位レコードを単位加工スケ
ジュールと呼ぶこととする。上記データ項目としては、
異なるスケジュール毎に相互に異なるものとされ、番号
の若いものから優先して加工がなされる如く付与された
番地番号と、この番地番号に対応付けてそれぞれ記述さ
れる加工プログラムの識別番号、加工数量、段取りの有
無、及び完了コードとなどが挙げられる。なお、段取り
の有無には、金型交換や、ワークを位置決めする際に用
いられ、ワークを把持するワーククランプ装置の位置交
換などの段取りの有無についてのデータが記述される。
また、完了コードには、ある単位加工スケジュールに関
する加工が完了したか否か、又は、加工をスキップする
か否かなどのデータが記述される。
【0027】上述の如く構成された加工スケジュール1
3を参照することにより、セルコントローラ11は、加
工スケジュール13に従う作業指令を順次発行し、この
作業指令を、該当する加工プログラムと併せてCNC制
御装置5へ転送する一方、ライン制御盤9へ転送し、こ
れを受けて板金加工ライン1は、被加工対象となる素材
としての平板状のワークに対して切断、孔あけ、曲げな
どの所定の加工処理を順次実行するように構成されてい
る。
【0028】さて、次に、新規に入庫された素材として
のワーク63を受け入れる入出庫ステーション67周辺
及びその内部構成について、図8を参照してさらに詳細
に説明すると、入出庫ステーション67には、その内部
へ導く如く一対のレール70が敷設されている。このレ
ール70上には、レール70に沿って走行する台車68
が設けられている。この台車68上には、新規に入庫さ
れた素材としてのワーク63をスキッド64を介して載
置してなるパレット65が積載される如く構成されてい
る。
【0029】この台車68により入出庫ステーション6
7内部へ移送された新規入庫のワーク63の材質、寸
法、重量、及び数量などを人手によらずに自動的に識別
するために、ワーク63を載置してなるパレット65に
は、その対角線上に位置する少なくとも一対の角部のそ
れぞれに、一般面と識別し得る如く黒色等の塗装を正方
形状に施すことで形成された第1,第2対角測定基準マ
ーカ101a,101bが設けられている。この第1,
第2対角測定基準マーカ101a,101bは、後に詳
述するように、ワーク63のXY寸法を認識する際に用
いられる。また、入出庫ステーション67の内壁には、
後に詳述するワーク識別装置2の構成要素である第1乃
至第3の3台のCCDカメラ31,33,35が、それ
ぞれ相互に位置を異ならせて設置されている。上記第1
CCDカメラ31は、図9乃至図10に示すように、上
記第1対角測定基準マーカ101aを中心として、この
マーカ101aに近接するワーク63における1つの角
部を含む画像を撮像し得る位置に設置されている。ま
た、上記第2CCDカメラ33は、上記第2対角測定基
準マーカ101bを中心として、このマーカ101bに
近接する前記角部と対角する角部を含む画像を撮像し得
る位置に設置されている。なお、第1,第2CCDカメ
ラ31,33を1台設置し、この1台のCCDカメラで
ワーク63全体の平面画像を撮像するように構成するこ
ともできる。そして、上記第3CCDカメラ35は、ワ
ーク63を側方から撮像し得る位置に設置されている。
【0030】次に、ワーク識別装置2の内部構成につい
て、図3乃至図4を参照して説明する。
【0031】まず、ワーク63のXY寸法を認識するた
めに、ワーク識別装置2は、図3に示すように、第1,
第2CCDカメラ31,33と、これら第1,第2CC
Dカメラ31,33にそれぞれ接続され、撮像した画像
のなかから、第1,第2対角測定基準マーカ101a,
101bに注目して、図11乃至図12に示す第1絶対
基準点P1 (LD)又は第2絶対基準点P1 (RU)を
抽出し、これらの点をワーク63のXY寸法を認識する
際の絶対基準点としてそれぞれ決定する第1,第2絶対
基準点決定部37,39と、上記第1絶対基準点P
1 (LD)に近接して位置するワーク63のそれぞれの
角部頂点である第1相対基準点P2 (LD)と、これら
角部から各辺に沿って所定距離離れた位置である第2,
第3相対基準点P3 (LD),P4 (LD)とを抽出す
るとともに、上記第2絶対基準点P1(RU)に近接し
て位置するワーク63のそれぞれの角部頂点である第4
相対基準点P2 (RU)と、これら角部から各辺に沿っ
て例えば200mmなどの所定距離離れた位置である第
5,第6相対基準点P3 (RU),P4 (RU)とを抽
出し、これらの点をワーク63のXY寸法を認識する際
の相対基準点としてそれぞれ決定する第1,第2相対基
準点決定部41,43と、第1絶対基準点P1 (LD)
と、第1乃至第3相対基準点P2 (LD),P3 (L
D),P4 (LD)とのそれぞれの相対位置の差分を、
X軸方向とY軸方向とに分けてそれぞれ演算する第1相
対差演算部45と、第2絶対基準点P1 (RU)と、第
4乃至第6相対基準点P2 (RU),P3 (RU),P
4 (RU)とのそれぞれの相対位置の差分を、X軸方向
とY軸方向とに分けてそれぞれ演算する第2相対差演算
部47と、これら第1,第2相対差演算部45,47の
演算結果と、あらかじめ寸法が判っている、パレット6
5における第1,第2絶対基準点P1 (LD),P
1 (RU)を対角頂点とする正四角形のXY寸法とに基
づいて、ワーク63のXY寸法を演算するXY寸法演算
部49とを備えている。
【0032】さらに、ワーク63の材質を認識するため
に、ワーク識別装置2は、図13に示すように、例えば
SUS304やSPCなどの種々の材質のワーク63へ
所定の明るさ、波長等を呈する一定光を照射したときの
ワーク63の表面画像をCCDカメラで撮像しておき、
これらの表面画像データを材質毎に関連付けて格納して
なる表面画像データマスタ105と、第1又は第2CC
Dカメラ31,33で撮像した画像のなかから、例えば
8コマなどの所定数の画像サンプル群103を抽出し、
この抽出した画像サンプル群103と、表面画像データ
マスタ105に格納された表面画像データとを逐次照合
することにより、抽出したサンプル画像群に最も近い表
面画像データを検索する表面画像マッチング判定部10
7と、この表面画像マッチング判定部107でのマッチ
ング判定結果に基づいて、ワーク63の材質を推定する
材質推定部109とを備えている。
【0033】そして、ワーク63の板厚とその積載枚数
を認識するために、ワーク識別装置2は、図4に示すよ
うに、第3CCDカメラ35と、この第3CCDカメラ
35に接続され、撮像した画像のなかからワーク63の
最下位を抽出し、抽出した最下位位置の当該座標系にお
ける座標値を抽出するワーク最下位抽出部51と、上記
第3CCDカメラ35に接続され、撮像した画像のなか
からワーク63の最上位を抽出し、抽出した最上位位置
の当該座標系における座標値を抽出するワーク最上位抽
出部50と、ワーク最下位抽出部51及びワーク最上位
抽出部50でそれぞれ抽出した座標値のY軸方向におけ
る差分を求めることにより、ワーク63の最下位と最上
位間の距離、すなわちワーク63の積載高さを求めるワ
ーク積載高さ演算部53と、上記第3CCDカメラ35
に接続され、撮像した画像のなかから、積載されたワー
ク63間の隙間を複数抽出するワーク隙間抽出部55
と、このワーク隙間抽出部55で抽出された複数の隙間
の間隔の平均値を求めることにより、ワーク63の板厚
を演算するワーク板厚演算部57と、上記ワーク積載高
さ演算部53で求められたワーク63の積載高さを、上
記ワーク板厚演算部57で求められたワーク63の板厚
で割り算することにより、ワーク63の積載枚数を演算
するワーク積載枚数演算部59とを備えている。
【0034】次に、上述した本発明に係るワーク識別装
置の概略動作について、図2乃至図3、及び図11乃至
図17を参照しながら詳細に説明する。
【0035】まず、ワーク63のXY寸法を認識するた
めに、ワーク識別装置2の構成要素である第1,第2C
CDカメラ31,33は、図11乃至図12に示す範囲
の画像をそれぞれ撮像する。この撮像した画像を入力
し、第1,第2絶対基準点決定部37,39は、撮像画
像のなかから、第1,第2対角測定基準マーカ101
a,101bに注目して、第1絶対基準点P1 (LD)
及び第2絶対基準点P1 (RU)をそれぞれ抽出し、こ
れらの点をワーク63のXY寸法を認識する際の絶対基
準点としてそれぞれ決定する。
【0036】一方、第1,第2CCDカメラ31,33
で撮像した画像を入力し、第1,第2相対基準点決定部
41,43は、上記第1絶対基準点P1 (LD)に近接
して位置するワーク63のそれぞれの角部頂点である第
1相対基準点P2 (LD)と、これら角部から各辺に沿
って所定距離離れた位置である第2,第3相対基準点P
3 (LD),P4 (LD)とを抽出するとともに、上記
第2絶対基準点P1 (RU)に近接して位置するワーク
63のそれぞれの角部頂点である第4相対基準点P
2 (RU)と、これら角部から各辺に沿って所定距離離
れた位置である第5,第6相対基準点P3 (RU),P
4 (RU)とを抽出し、これらの点をワーク63のXY
寸法を認識する際の相対基準点としてそれぞれ決定す
る。
【0037】次に、第1相対差演算部45は、第1絶対
基準点P1 (LD)と、第1乃至第3相対基準点P
2 (LD),P3 (LD),P4 (LD)とのそれぞれ
の相対位置の差分を、X軸方向とY軸方向とに分けてそ
れぞれ演算する一方、第2相対差演算部47は、第2絶
対基準点P1 (RU)と、第4乃至第6相対基準点P2
(RU),P3 (RU),P4 (RU)とのそれぞれの
相対位置の差分を、X軸方向とY軸方向とに分けてそれ
ぞれ演算する。
【0038】そして、XY寸法演算部49は、上記第
1,第2相対差演算部45,47の演算結果と、あらか
じめ寸法が判っている、パレット65における第1,第
2絶対基準点P1 (LD),P1 (RU)を対角頂点と
する長方形のXY寸法とに基づいて、素材としてのワー
ク63のXY寸法を演算する。これについて、第1絶対
基準点P1 (LD)と第1相対基準点P2 (LD)、及
び第2絶対基準点P1 (RU)と第4相対基準点P
2 (RU)の関係を例示して説明する。まず、第1絶対
基準点P1 (LD)と第1相対基準点P2 (LD)との
X軸方向における位置の差分を(LD)ΔXとし、Y軸
方向における位置の差分を(LD)ΔYとする一方、第
2絶対基準点P1 (RU)と第4相対基準点P2 (R
U)とのX軸方向における位置の差分を(RU)ΔXと
し、Y軸方向における位置の差分を(RU)ΔYとし、
さらに、あらかじめ寸法が判っている、パレット65に
おける第1,第2絶対基準点P1 (LD),P1 (R
U)を対角頂点とする長方形のXY寸法を、それぞれX
ST,YSTとし、素材としてのワーク63のXY寸法を、
それぞれXW ,YW とする。すると、素材としてのワー
ク63のXY寸法XW ,YW は、下記に示す(式1),
(式2)でそれぞれ表される。
【0039】 XW =XST−(LD)ΔX−(RU)ΔX (式1) YW =YST−(LD)ΔY−(RU)ΔY (式2) 上記(式1),(式2)に示す演算処理を、P1 (L
D)とP3 (LD)及びP4 (LD)、P1 (RU)と
3 (RU)及びP4 (RU)についても同様に実行
し、さらに、それぞれ求められた素材としてのワーク6
3のXY寸法XW ,YW の平均値を求めて、この求めら
れた値をワーク63のXY寸法と推定する。
【0040】さらに、ワーク63の材質を認識するため
に、図13に示すように、まず、表面画像マッチング判
定部107は、第1又は第2CCDカメラ31,33で
撮像した画像のなかから、例えば8コマなどの所定数の
サンプル画像を抽出し、この抽出したサンプル画像群
と、表面画像データマスタ105に格納された表面画像
データとを逐次照合することにより、抽出したサンプル
画像群に最も近い表面画像データを検索する。そして、
材質推定部109は、この表面画像マッチング判定部1
07でのマッチング判定結果に基づいて、ワーク63の
材質を推定する。
【0041】また、ワーク63の板厚とその積載枚数を
認識するために、ワーク識別装置2の構成要素である第
3CCDカメラ35は、ワーク63の側方画像を撮像す
る。この撮像した画像のなかから、図14に示すよう
に、例えば3つの範囲画像が抽出されて、これらの抽出
範囲における画像を対象として以下の処理が順次実行さ
れる。まず、図15に示すように、ワーク最下位抽出部
51は、撮像画像のなかからワーク63の最下位h2
抽出し、抽出した最下位位置の当該座標系における座標
値を抽出する。また、上記撮像した画像を入力し、ワー
ク最上位抽出部50は、撮像画像のなかからワーク63
の最上位h1 を抽出し、抽出した最上位位置の当該座標
系における座標値を抽出する。次に、ワーク積載高さ演
算部53は、ワーク最下位抽出部51及びワーク最上位
抽出部50でそれぞれ抽出した座標値のY軸方向におけ
る差分を求めることにより、ワーク63の最下位と最上
位間の距離、すなわちワーク63の積載高さHを求め
る。
【0042】一方、ワーク隙間抽出部55は、図15に
示すように、撮像画像のなかから、積載されたワーク6
3間の隙間を複数抽出する。ここで、ワーク63間の隙
間を抽出するにあたっては、図14に示すように、撮像
画像のうち積載されたワーク63に注目すると、隣り合
うワークの間にすじ状の隙間の画像が撮像されているこ
とが判り、このすじ状の隙間が複数抽出される。これを
受けて、ワーク板厚演算部57は、抽出された複数の隙
間の間隔t1 ,t2 ,t3 ,…tn を適宜の数だけそれ
ぞれ求めるとともに、これらの平均値を求めることによ
り、ワーク63の板厚tを演算する。そして、ワーク積
載枚数演算部59は、上記ワーク積載高さ演算部53で
求められたワーク63の積載高さHを、上記ワーク板厚
演算部57で求められたワーク63の板厚tで割り算す
ることにより、ワーク63の積載枚数nを演算する。
【0043】上述した複数の手順により、ワーク63の
XY寸法と板厚、すなわちワークサイズと、材質と、積
載枚数とが求められた。この求められたワークサイズ等
と、図16に示す素材コードマスタ、及び図17に示す
材質コードマスタとを参照することにより、ワーク識別
装置2は、さらに、ワーク63の素材コードと重量を求
める。これについて説明すると、素材コードマスタに
は、あらかじめ使用が予想される複数の素材について、
そのサイズや材質等を含む素材仕様が登録されており、
また、材質コードマスタには、あらかじめ使用が想定さ
れる複数の材質について、その比重を含むデータが登録
されている。まず、素材コードを求めるにあたっては、
ワーク63のサイズと材質とは既に識別されているの
で、これらのデータを基に素材コードマスタを逆引き検
索することにより、ワーク識別装置2は、素材コードを
特定することができる。次に、ワーク63の重量を求め
るにあたっては、ワーク63の材質は既に識別されてい
るので、このデータを基に材質コードマスタを検索する
ことにより、ワーク識別装置2は、当該材質の比重を特
定する。ここで、素材1枚当たりの単位重量は、下記に
示す(式3)で求められるので、この(式3)に板厚等
の各値を代入することにより、ワーク識別装置2は、素
材としてのワーク63の1枚当たりの単位重量を求める
ことができる。
【0044】 ワークの単位重量=(板厚寸法 × X寸法 × Y寸法)×比重 (式3) さらに、ワーク63が積載されている1つのパレット6
5の総重量は、下記に示す(式4)を適用することで求
めることができる。
【0045】 1パレットの総重量=ワークの単位重量×積載枚数+(スキッド重量+パレット 重量) (式4) 以上の手順により、ワーク63のXY寸法と板厚、すな
わちワークサイズと、材質と、積載枚数と、素材コード
と、ワークの単位重量と、1パレットの総重量とを、人
手によらずに自動的に識別することができた。ここで識
別された各種データは、図2に示すように、自動倉庫6
1内に収容されているワーク63の在庫情報を格納して
なるワーク在庫データ14へ転送されて、ワーク在庫デ
ータの更新処理が実行される。ここで更新されたワーク
在庫データ14は、板金加工ラインにおいて被加工対象
となる所望のワークが選択されたとき、当該ワークが載
置されたパレット65を自動倉庫61から出庫する際に
参照される。また、ワーク在庫データ14は、セルコン
トローラ11やネスティングシステム12によって適宜
参照される。すなわち、セルコントローラ11は、加工
スケジュールに従うスケジュール運転時における使用ワ
ーク選定のためにワーク在庫データ14を参照する一
方、ネスティングシステム12は、例えばパンチプレス
で多数個取り加工を行うためのネスティングプログラム
作成時に、使用ワーク選定のためにワーク在庫データ1
4を参照する。
【0046】このように、本発明に係るワーク識別装置
によれば、ワークのXY寸法と、材質と、板厚と、積載
枚数と、1枚当たりの単位重量と、ワークが積載された
パレットの総重量とを、人手を介さずに自動的に識別す
ることができる。
【0047】なお、本発明は、上述した実施形態の例に
限定されることなく、適宜の変更を加えることにより、
その他の態様で実施することができる。
【0048】すなわち、例えば、本実施形態中の板金加
工ラインに設置されるNC加工機としては、パンチプレ
ス、レーザ加工機、ベンディングマシンをはじめとし
て、あらゆる種類の板材加工機を採用することができ
る。
【0049】また、本実施形態中、セルコントローラと
親サーバとがそれぞれ加工スケジュールを備える形態を
例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
少なくともセルコントローラが加工スケジュールを備え
ていれば本発明を実施することができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、パレット側に絶対基準点を設定する一
方、ワーク側に相対基準点を設定し、絶対基準点と相対
基準点との間のずれ量と、パレット上の正四角形のXY
寸法とに基づいて、ワークのXY寸法を演算するように
したので、ワークのXY寸法を人手を介さずに自動的に
識別することができる。
【0051】また、請求項2の発明によれば、撮像され
たワークの表面画像と、表面画像データマスタに格納さ
れている表面画像データとを逐次照合することにより、
ワークの材質を推定するようにしたので、人手を介さず
に自動的にワークの材質を識別することができる。
【0052】さらに、請求項3の発明によれば、ワーク
間の隙間の間隔を求めることにより、ワークの板厚を演
算するようにしたので、人手を介さずに自動的にワーク
の板厚を識別することができる。
【0053】そして、請求項4の発明によれば、ワーク
の最下位と最上位をそれぞれ抽出することでこれらの間
の距離であるワークの積載高さを求める一方、ワーク間
の隙間の間隔を求めることでワークの板厚を演算し、さ
らに、ワークの積載高さをワークの板厚で割り算するこ
とにより、ワークの積載枚数を演算するようにしたの
で、人手を介さずに自動的にワークの積載枚数を識別す
ることができるというきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るワーク識別装置が設置さ
れる板金加工ライン周辺のブロック構成図である。
【図2】図2は、本発明に係るワーク識別装置周辺のブ
ロック構成図である。
【図3】図3は、本発明に係るワーク識別装置内部のブ
ロック構成図である。
【図4】図4は、本発明に係るワーク識別装置内部のブ
ロック構成図である。
【図5】図5は、本発明に係るワーク識別装置が設置さ
れる板金加工ラインの機構説明図である。
【図6】図6は、本発明に係るワーク識別装置が設置さ
れる板金加工ラインの機構説明図である。
【図7】図7は、本発明に係るワーク識別装置が設置さ
れる板金加工ラインの機構説明図である。
【図8】図8は、本発明の説明に供する図である。
【図9】図9は、本発明の説明に供する図である。
【図10】図10は、本発明の説明に供する図である。
【図11】図11は、本発明の説明に供する図である。
【図12】図12は、本発明の説明に供する図である。
【図13】図13は、本発明の説明に供する図である。
【図14】図14は、本発明の説明に供する図である。
【図15】図15は、本発明の説明に供する図である。
【図16】図16は、本発明の説明に供する図である。
【図17】図17は、本発明の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 板金加工ライン 2 ワーク識別装置 3 NC加工機 5 CNC制御装置 7 周辺装置 9 ライン制御盤 11 セルコントローラ 12 ネスティングシステム 13 加工スケジュール 14 ワーク在庫データ 15 キーボード 17 表示ディスプレイ 19 ローカルエリアネットワーク(LAN) 21 自動プログラミング装置 23 親サーバ 25 データベース 31 第1CCDカメラ 33 第2CCDカメラ 35 第3CCDカメラ 37 第1絶対基準点決定部 39 第2絶対基準点決定部 41 第1相対基準点決定部 43 第2相対基準点決定部 45 第1相対差演算部 47 第2相対差演算部 49 XY寸法演算部 50 ワーク最上位抽出部 51 ワーク最下位抽出部 53 ワーク積載高さ演算部 55 ワーク隙間抽出部 57 ワーク板厚演算部 59 ワーク積載枚数演算部 61 自動倉庫 63 ワーク 64 スキッド 65 パレット 67 入出庫ステーション 68 台車 69 スタッカクレーン 70 レール 71 レール 73 エレベータ 75 トラバーサ 77 チェーンコンベア 79 一枚取りステーション 81 バキュームヘッド 82 ワーククランプ装置 83 一枚取り側レール 85 集積ステーション 87 クランプ装置 89 集積側レール 101a,101b 第1,第2対角測定基準マーカ 103 画像サンプル群 105 表面画像データマスタ 107 表面画像マッチング判定部 109 材質推定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のワークが積載され、対角線上に
    位置する少なくとも一対の角部のそれぞれに、該ワーク
    のXY寸法を求める際の絶対基準となる絶対基準点を設
    定してなるパレットと、 前記ワークの平面に対面する位置に設けられ、前記一対
    の絶対基準点と、当該絶対基準点にそれぞれ近接する当
    該ワークの角部とを少なくとも含む平面画像を撮像する
    平面画像撮像手段と、 当該平面画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、
    前記一対の絶対基準点をそれぞれ抽出するとともに、当
    該絶対基準点を、当該ワークのXY寸法を求める際の絶
    対基準としてそれぞれ決定する絶対基準点決定手段と、 前記平面画像撮像手段で撮像した平面画像のなかから、
    当該ワークの角部を含んで該ワーク上に設定される相対
    基準点をそれぞれ抽出するとともに、当該相対基準点
    を、当該ワークのXY寸法を求める際の相対基準として
    それぞれ決定する相対基準点決定手段と、 前記絶対基準点決定手段で決定された絶対基準点と、前
    記相対基準点決定手段で決定された相対基準点とのう
    ち、相互に近接する組み合わせに係る各点間での距離の
    差分を、X軸方向とY軸方向とに分けてそれぞれ演算す
    る相対差演算手段と、 当該相対差演算手段の演算結果と、あらかじめ寸法が判
    っている、前記パレットにおける前記一対の絶対基準点
    を対角頂点とする正四角形のXY寸法とに基づいて、当
    該ワークのXY寸法を演算するXY寸法演算手段と、 を備えてなることを特徴とするワーク識別装置。
  2. 【請求項2】 あらかじめ使用が想定される平板状のワ
    ークの複数種類の材質について、所定光を照射したとき
    の該ワークの表面画像を撮像手段で撮像しておき、当該
    撮像で取得した表面画像データを材質毎に関連付けてそ
    れぞれ格納してなる表面画像データマスタと、 前記ワークに対面する位置に設けられ、当該ワークの表
    面画像を撮像する表面画像撮像手段と、 当該表面画像撮像手段で撮像された当該ワークの表面画
    像と、前記表面画像データマスタに格納されている表面
    画像データとを逐次照合することにより、当該ワークの
    表面画像に最も近い表面画像データを検索する表面画像
    マッチング判定手段と、 当該表面画像マッチング判定手段におけるマッチング判
    定結果に基づいて、当該ワークの材質を推定する材質推
    定手段と、 を備えてなることを特徴とするワーク識別装置。
  3. 【請求項3】 平板状のワークの側面に対面する位置に
    設けられ、該ワークの側面画像を撮像する側面画像撮像
    手段と、 当該側面画像撮像手段で撮像された側面画像のなかか
    ら、当該ワーク間の隙間をそれぞれ抽出するワーク隙間
    抽出手段と、 当該ワーク隙間抽出手段で抽出された隙間の間隔を求め
    ることにより、当該ワークの板厚を演算するワーク板厚
    演算手段と、 を備えてなることを特徴とするワーク識別装置。
  4. 【請求項4】 平板状のワークの側面に対面する位置に
    設けられ、該ワークの側面画像を撮像する側面画像撮像
    手段と、 前記側面画像撮像手段で撮像された側面画像のなかか
    ら、当該ワークの最下位を抽出し、該抽出した最下位位
    置の当該座標系における座標値を抽出するワーク最下位
    抽出手段と、 前記側面画像撮像手段で撮像された側面画像のなかか
    ら、当該ワークの最上位を抽出し、該抽出した最上位位
    置の当該座標系における座標値を抽出するワーク最上位
    抽出手段と、 前記ワーク最下位抽出手段及び前記ワーク最上位抽出手
    段でそれぞれ抽出した当該座標系における座標値のY軸
    方向における差分を求めることにより、当該ワークの最
    下位と最上位間の距離である当該ワークの積載高さを求
    めるワーク積載高さ演算手段と、 前記側面画像撮像手段で撮像された側面画像のなかか
    ら、当該ワーク間の隙間をそれぞれ抽出するワーク隙間
    抽出手段と、 当該ワーク隙間抽出手段で抽出された隙間の間隔を求め
    ることにより、当該ワークの板厚を演算するワーク板厚
    演算手段と、 前記ワーク積載高さ演算手段で求められた当該ワークの
    積載高さを、前記ワーク板厚演算手段で求められた当該
    ワークの板厚で割り算することにより、当該ワークの積
    載枚数を演算するワーク積載枚数演算手段と、 を備えてなることを特徴とするワーク識別装置。
JP33908997A 1997-12-09 1997-12-09 ワーク識別装置 Expired - Fee Related JP3868611B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33908997A JP3868611B2 (ja) 1997-12-09 1997-12-09 ワーク識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33908997A JP3868611B2 (ja) 1997-12-09 1997-12-09 ワーク識別装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006229207A Division JP4547358B2 (ja) 2006-08-25 2006-08-25 ワーク識別装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11173814A true JPH11173814A (ja) 1999-07-02
JP3868611B2 JP3868611B2 (ja) 2007-01-17

Family

ID=18324164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33908997A Expired - Fee Related JP3868611B2 (ja) 1997-12-09 1997-12-09 ワーク識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3868611B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014089175A (ja) * 2012-07-05 2014-05-15 Flextronics Ap Llc Cnc機械装置におけるレーザ測定システム及び方法
CN106705861A (zh) * 2016-12-29 2017-05-24 重庆洪凡汽车科技有限公司 规格制品生产信息生成***及生产方法
CN114280083A (zh) * 2021-12-16 2022-04-05 重庆日联科技有限公司 一种基于线阵相机自动cnc编程实现工业x光无损检测大尺寸平整铸件的检测方法
CN114323283A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 中铭谷智能机器人(广东)有限公司 一种钣金颜色特征智能识别框选方法
KR20230093892A (ko) * 2021-12-20 2023-06-27 현대위아 주식회사 공작기계 공작물의 재질 판별 장치 및 그 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4547358B2 (ja) * 2006-08-25 2010-09-22 株式会社アマダ ワーク識別装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014089175A (ja) * 2012-07-05 2014-05-15 Flextronics Ap Llc Cnc機械装置におけるレーザ測定システム及び方法
CN106705861A (zh) * 2016-12-29 2017-05-24 重庆洪凡汽车科技有限公司 规格制品生产信息生成***及生产方法
CN114280083A (zh) * 2021-12-16 2022-04-05 重庆日联科技有限公司 一种基于线阵相机自动cnc编程实现工业x光无损检测大尺寸平整铸件的检测方法
CN114280083B (zh) * 2021-12-16 2023-11-07 重庆日联科技有限公司 一种基于线阵相机自动cnc编程实现工业x光无损检测大尺寸平整铸件的检测方法
KR20230093892A (ko) * 2021-12-20 2023-06-27 현대위아 주식회사 공작기계 공작물의 재질 판별 장치 및 그 방법
CN114323283A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 中铭谷智能机器人(广东)有限公司 一种钣金颜色特征智能识别框选方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3868611B2 (ja) 2007-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8544159B2 (en) Methods of manufacturing parts using a manufacturing cell
US6052627A (en) Method and apparatus for detecting pallet full load state in sheet metal machining line and method and apparatus for controlling sheet metal machining line and work identifying apparatus
CN109353732A (zh) 一种大型物料自动化仓储***及其方法
EP3851398A1 (en) Warehouse storage access system and method
CN111144825A (zh) 一种基于agv小车的rfid仓储物流盘库方法和***
CN110599110A (zh) 订单分配方法及其分配***
CN110363478B (zh) 一种室外堆场数字化***
CN113891775A (zh) 用于提供板块规划几何数据的方法、用于切出工件的方法和平面激光机床
JP2009015684A (ja) 配車システム及び方法
CN116588569B (zh) 一种仓储物资出入库控制方法及其控制***
JP4547358B2 (ja) ワーク識別装置
CN113428547A (zh) 一种货到人全息影拣选工作站及操作方法
CN115806143B (zh) 一种印刷版辊的全自动立体化仓库及高速出入库管理方法
JPH11173814A (ja) ワーク識別装置
JP6029928B2 (ja) 切断設備
CN114078162A (zh) 钢板切割后工件的桁架分拣方法及***
JP4053639B2 (ja) 板金加工ラインの制御方法、及びその制御装置
CN115587771A (zh) 一种基于pda识别的智能仓库管理方法及***
CN210722737U (zh) 磁材自动化生产线结构
CN113844813A (zh) 一种基于机器视觉的板坯识别跟踪调度管理***
JP2004010201A (ja) 自動倉庫システムにおける棚在庫情報管理方法
CN219916366U (zh) 库位物流的管理***
CN112872227A (zh) 拼装式筒体生产线及生产方法
CN109935543A (zh) 片盒自动运输设备及运输方法
JP2002160807A (ja) 部品管理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041126

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060616

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20061011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees