JPH1117287A - 鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスとこれを用いたガスレーザ鋼材切断機 - Google Patents

鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスとこれを用いたガスレーザ鋼材切断機

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JPH1117287A
JPH1117287A JP9170558A JP17055897A JPH1117287A JP H1117287 A JPH1117287 A JP H1117287A JP 9170558 A JP9170558 A JP 9170558A JP 17055897 A JP17055897 A JP 17055897A JP H1117287 A JPH1117287 A JP H1117287A
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cutting
excitation medium
medium gas
laser beam
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JP9170558A
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Tomoaki Nakai
知章 中井
Naoya Horiuchi
直也 堀内
Masayuki Nagabori
正幸 長堀
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Tanaka Manufacturing Co Ltd
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Tanaka Manufacturing Co Ltd
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    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 20mm以上の肉厚の厚肉鋼材を良好な状態
で切断可能にするガスレーザ光用の励起媒質ガスとこれ
を用いたガスレーザ鋼材切断機の提供。 【解決手段】 放電管2内に封入されていて、熱交換器
4を介して冷却するようブロワー3で循環されている励
起媒質ガスEを、発振用電源5で電極6、7に所定の周
波数の高電圧を印加放電して励起せしめ、励起された光
が放電管2内で全反射鏡8と部分透過鏡9との間で光共
振してレーザ光を生起する。これを部分透過鏡9より導
出し、レンズで集光したビームを鋼材の切断に使用す
る。そして上記励起媒質ガスをCO2、N2、HeにXe
+Krを5容積%以下添加し、かつKr/Xe=3〜7
の値の範囲の組成比率(容積)としたものである。そし
て20mm以上の厚肉鋼材を切断面の粗さが細かく、カ
ーフ幅の細い良好な切断を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋼材特に厚肉の鋼
板、鋼管、H形鋼、鋼柱等を切断するのに適したガスレ
ーザ光を得るための励起媒質ガスと該ガスを用いたガス
レーザ鋼材切断機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素鋼、ステンレス鋼等の鋼材、例えば
鋼板、鋼管、形鋼等を切断する方法としては、一般に、
刃物を用いる切断、砥粒を用いる切断、プレス機械を用
いる切断等の機械的な切断方法や、ガスの火炎を用いる
ガス切断、プラズマビームを用いる切断、レーザ光を用
いる切断等の熱による切断方法がある。このうち熱によ
る切断方法は、機械的な切断方法と異なって、切断のた
めの切断刃の如き被切断物に固定的に接触せしめる部分
がなく、その操作が自由で制御が容易である特徴があ
る。このため切断する形状に制約されることが少なく、
また切断速度が速くて切断作業効率が高く、コストが安
価になるという利点がある。
【0003】そして、上記した熱による切断方法のうち
レーザ光による切断方法は、ガスによる切断方法やプラ
ズマビームによる切断方法に比べて寸法精度、直角度、
真直度が優れており、また上縁の溶け込みが少なく、更
に熱変形及び切断溝幅が小さいという特徴を有している
ことより、特に精密微細な切断加工に適している。
【0004】図10に高周波放電励起高速軸流型のガス
レーザ発振器の側面の概略構造図を図示して説明する。
高周波放電励起高速軸流型のガスレーザ発振器1はガラ
ス製の放電管2内に励起媒質ガスEが封入されていて、
ブロワー3により励起後の励起媒質ガスEを冷却するた
め冷却用熱交換器4を介して放電管2の前方から後方に
循環されている。そして発振用電源5から所定の周波数
の高電圧を放電管2に設けた一対の放電電極6、7間に
印加すると放電管2内に放電が生じる。この放電により
放電管2内に封入されている前記励起媒質ガスEが励起
され、この結果放電管2の長手方向の前後に配した全反
射鏡8と部分透過鏡9とからなる光共振器の間でレーザ
発振が生起される。この生起された発振光の一部をレー
ザ光Lとして部分透過鏡9を介して取り出される。この
間前記励起媒質ガスEはブロワー3によって放電管2内
を数十〜数百m/sの速度で通過した後、熱交換器4に
導入されて冷却され、再び放電管2内に送り込まれて循
環されている。
【0005】このようにして部分透過鏡より取り出され
たレーザ光Lはいくつかのベンドミラー(曲折反射鏡)
を介して所定の位置にあるトーチに導かれ、該トーチに
設備された集光レンズにより集光して被加工物鋼材ワー
クに投光して鋼材ワークを所望形状に切断するものであ
る。
【0006】しかるに、上記したレーザー光による鋼材
の切断には、通称炭酸ガスレーザ光と称せられているレ
ーザ光が使用されている。そしてこのレーザ光の励起媒
質ガスEとしては、二酸化炭素(CO2)、窒素
(N2)、ヘリウム(He)の3種の混合ガスが使用さ
れていた。そしてその容積組成比は、CO2:N2:He
=5〜10:50〜60:20以上、が適しているとさ
れていた。しかしこの組成のガスを励起媒質ガスEとし
て使用したレーザ光による鋼材の切断では、鋼材の厚さ
が20mm以上の厚板の例えば鋼板を切断すると、レー
ザ光の出力が時間的に変動したり、ビームの強度分布が
変化したりして、切断面が粗面になったり、切断する方
向によって切断面の溶け込みに斑が生づる等で安定した
均一な切断が困難である不都合があった。
【0007】このようなことより、レーザ光の出力の増
大と励起効率の向上を図るため特開昭60ー18018
5号公報に開示されている如き技術が提案された。該公
報に開示されている技術は、前記炭酸ガスレーザ光の励
起媒質ガスEとしての二酸化炭素、窒素、ヘリウムの3
種ガスの混合ガスにモル分率で5%以下のキセノン(X
e)を加えることを特徴とするものである。そしてキセ
ノンを加えることにより、安定した高出力のレーザ光を
出力せしめることが出来るとともに、放電管内で放電に
均一な広がりを持たせる効果を生起し、その結果として
電流密度を低く抑止することが出来るため、レーザ光の
励起効率を高め、出力されるレーザ光を安定して取り出
すことが出来る効果を奏するものである。このことか
ら、このレーザ光を切断機に用いると、出力したレーザ
光を集光することにより、従来より安定したレーザ光強
度を得ることが出来るとしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たキセノンを加えた炭酸ガスレーザ光では、導出したレ
ーザ光を集光レンズで集光すると、肉厚方向のエネルギ
ー分布が一点に集中した集光点でのみビーム強度が高い
点熱源となる。それ故肉厚の厚い特に20mm以上の厚
肉の鋼材を切断する場合、その集光点に位置する部位の
切断は可能であるが、その集光点から外れた部位では切
断性が悪くなる。そこで、このような厚肉の鋼材を切断
するには、集光によりその集光したエネルギー分布が被
切断厚肉鋼材の厚さ方向に向けて幅を有する、いわゆる
線熱源となることが望ましいことに着目した。本発明
は、前記課題を解決し、厚肉の鋼材を良好に切断するに
適した線熱源を形成するようなレーザ光強度を得るため
のレーザ光励起媒質ガスと該ガスを用いたガスレーザ鋼
材切断機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決し、
目的を達成するため、本発明の請求項1では、組成成分
が二酸化炭素、窒素、ヘリウム、キセノン、及びクリプ
トンの5種類のガスの混合ガスよりなることを特徴とす
る鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスとし、請求項
2では、前記5種類のガスの混合ガス中のキセノン+ク
リプトンの含有率が5容積%以下であることを特徴とす
る請求項1の鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスと
し、そして請求項3では、前記5種類のガスの混合ガス
中のキセノン:クリプトンの容積比は1:3〜7である
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに
記載の鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスとしたも
のである。そして更に、請求項4では、請求項1乃至請
求項3のいずれか1項に記載された鋼材切断用ガスレー
ザ光の励起媒質ガスを用いたガスレーザ鋼材切断装置と
したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、鋼材特に肉厚が20m
m以上の厚肉鋼材を切断するのに適したガスレーザ光を
発生させるために、図10に図示した高周波放電励起高
速軸流型ガスレーザ発振器1の放電管2内に封入して励
起する励起媒質ガスEとして二酸化炭素、窒素、ヘリウ
ム、キセノン、クリプトンの5種類のガスを混合したガ
スを用いたものである。好ましくはこのガスの組成成分
の比率が、CO2:N2:He=5〜10:50〜60:
20以上の混合ガスにXe+Krを添加したものであ
る。
【0011】そして、前記5種類の混合ガスで厚肉鋼材
の切断用として特に好ましいレーザ光の強度分布を得る
ため、前記5種混合ガス中のキセノン+クリプトンの含
有率を5容積%以下としたものである。更に、前記5種
混合ガス中に含有するクリプトン/キセノン=3〜7の
範囲にすることにより、導出されるレーザ光の径が時間
的に安定した状態で、軸対称の低次モードで出力強度の
高い安定したビームを得たものである。
【0012】前記した組成成分比の励起媒質ガスを放電
管2に封入したガスレーザ発振器を用いたガスレーザ鋼
材切断機では、出力ビームが安定し、軸対称の低次モー
ドのエネルギー分布が得られ、かつ集光ビームのスポッ
ト半径が肉厚方向のエネルギーの拡がりを有していて、
厚肉の鋼材を切断面を均一にして、カーフ幅を細くした
きめ細かな切断を可能とする。
【0013】
【実施例】本発明のレーザ光の励起媒質ガスに関して、
実施例として特定するガス組成成分について、各種行っ
た確認実験を以下に例示して説明する。励起する励起媒
質ガスとしては、従来より鋼材の切断用に使用されてい
る炭酸ガスレーザ光に用いられている励起媒質ガスとそ
の組成成分比(容積)CO2:N2:He=5〜10:5
0〜60:20以上、に基づいて、これにXe+Krを
添加して各種の特性を実験により確認した。なお使用し
たガスレーザ光は、一般に炭酸ガスレーザ光と称せられ
ている、高周波放電励起高速軸流型(図10参照)のも
ので、出力6KW、周波数500Hz、デユーテイサイク
ル70%の発振器を用いた。また、切断に使用した厚肉
鋼材として、厚さ25mmの炭素鋼の鋼板を用いた。
【0014】[実験1]先ず励起媒質ガスの組成成分の
差異による放電管から導出されるレーザ光の非集光ビー
ムの半径の時間的変化を実験により確認した。使用した
励起媒質ガスは、以下の3種類である。 本発明の励起媒質ガス組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=5 従来の炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガスにXeのみ添
加した組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=0/1(Xeのみ添加) 従来の炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガス組成成分比
(容積) CO2:N2:He=5:55:40 この3種類の励起媒質ガスによるレーザ光の非集光ビー
ムの半径の経時による変化のグラフを図1に示す。
【0015】図1で明らかなように、従来の炭酸ガスレ
ーザ光での励起媒質ガスでは、これによるレーザ光の
非集光ビームの半径は経時により変化が起き、レーザ光
として非常に不安定である。これに対して本発明の励起
媒質ガスによるレーザ光の非集光ビームの半径の経時
による変動は、Xeのみを従来の炭酸ガスレーザ光の励
起媒質ガスに添加した励起媒質ガスとともに、殆どな
く極めて安定していることが判る。これは切断用のレー
ザビームとして好都合である。
【0016】[実験2]次にレーザ光の非集光ビームの
強度分布について実験して確認した。使用した励起媒質
ガスは、前記実験1で使用した前記の組成成分比(容
積)の励起媒質ガス、 CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=5 と、その比較例として前記実験1の前記の従来の炭酸
ガスレーザ光の励起媒質ガスで組成成分比(容積)が CO2:N2:He=5:55:40 であるガスを用いて行った。その結果を、本発明の励起
媒質ガスについては図2に、比較例としての従来の炭
酸ガスレーザ光の励起媒質ガスについては図3にその
強度分布を図示した。なお、分布は強度の86%を包含
する半径(w)に対する非集光ビームの半径方向の距離
(r)即ちr/wを横軸に、ビームの相対強度を縦軸に
表示した。
【0017】図2に図示した如く、本発明の組成成分よ
りなる励起媒質ガスによるレーザー光の非集光ビーム
の強度の分布は、極めて安定した軸に対称な低次モード
を示した。即ち強度分布のピークの分散が2つの少ない
態様に分散されているに過ぎず(低次モードと称す
る。)、多くのピークに分散されている高次モード(多
重モードまたはマルチモードとも称する。)の如く強度
の分散がなく、集中されている。しかも軸に対称に分散
されている。これに対して従来の炭酸ガスレーザ光に用
いている励起媒質ガスでのレーザ光の非集光ビームの
強度分布は図3に示す如く、低次モードを示してはいる
が、軸と非対称であることが認められた。
【0018】この結果、従来の炭酸ガスレーザ光ではビ
ームの強度分布が軸に非対称な低次モードであるので、
切断にあたって非対称な低次モードが同一線上に沿って
進行する方向の切断は可能であるが、軸に非対称な低次
モードが並行して進行する方向の切断は切断むらが生じ
て好ましくない。即ちこの励起媒質ガスによるレーザ光
での切断では、切断が好ましい状態で行うことが可能な
方向が特定方向に限られてしまうことである。これに対
して、本発明による励起媒質ガスによるレーザ光のビ
ームの強度分布は軸に対称に形成されていて切断の方向
性に制限がなく、極めて安定している。
【0019】[実験3]次に発振されるレーザ光の出力
ビームの強度の経時による変化を実験により確認した。
実験は励起媒質ガスとして前記実験1と同様に3種類の
励起媒質ガスを用いて行いこれらを比較した。即ち本
発明の励起媒質ガス組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=5 従来の炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガスにXeのみ添
加した組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=0/1(Xeのみ添加) 従来の炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガス組成成分比
(容積) CO2:N2:He=5:55:40 この結果のグラフを図4に図示する。なお、出力ビーム
強度は相対強度が90%以上100%の出力ピークを対
象にして評価した。
【0020】図4のグラフより明らかなように、従来の
炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガスを用いたレーザ光の
出力ビーム強度は、高い値を示すこともあるが、一方低
い値を示すこともあり極めて経時によって変動が大き
く、非常に不安定であることを示している。これに対し
て本発明に該当するXe+Krを添加した励起媒質ガス
によるレーザ光の出力ビームの強度は、従来の炭酸ガ
スレーザ光の励起媒質ガスにXeのみを添加した励起媒
質ガスによるレーザ光の出力ビームの強度と同様に、
前記炭酸ガスレーザ光での励起媒質ガスによるレーザ
光の如き高い出力強度のビームが出たり、低い出力強度
ビームとなることもなく、非常に安定していて、経時に
よる変動は極めてわずかであることを示している。この
ことは鋼材の切断加工をむら無く、かつ加工品の歩留ま
りを高く維持することができる。
【0021】以上3つの実験により本発明の従来の炭酸
ガスレーザ光の励起媒質ガスにXe+Krを添加した励
起媒質ガスを用いたレーザ光は、非集光ビームの半径
や、出力ビーム強度が経時にともなって変動することが
少なく、極めて安定しており、鋼材の切断加工をむら無
く、良質な加工性を有することが判明した。その上、安
定した軸対称の低次モードのビーム強度分布を形成する
ことから、ビームの切断方向による指向性が無く、全方
向に良好に活用し得る特徴を有することが判明した。
【0022】次に従来の炭酸ガスレーザ光に使用されて
いる励起媒質ガスである、CO2、N2、Heの混合ガス
に、本発明の励起媒質ガスとして添加するXe+Krが
それぞれどの程度の割合、即ちKr/Xe組成比率(容
積)の如何なる値が適切な値かを確認した。
【0023】[実験4]従来の炭酸ガスレーザ光に用い
る励起媒質ガスにXe+Krを添加した本発明の前記励
起媒質ガスで、XeとKrとの組成比率(容積)を変
化せしめて、生起したレーザ光を焦点距離254mmの
レンズを使用して集光されたスポットの半径の変化を確
認した。この結果のグラフを図5に図示する。なお、図
5のグラフで横軸はKr/(Xe+Kr)を示し、そし
てその下方に理解し易いように、参考のためこれに相当
するKr/Xe比率(容積)を示した。縦軸にはスポッ
ト半径(μm)を示した。
【0024】図5により明らかなように、Kr/(Xe
+Kr)=0、即ちKrが含有せずにXeのみを添加し
た場合、スポット半径は約225μmとなり、Krを混
入せしめている組成分の励起媒質ガスによるスポット半
径と比べて最もスポット半径が小さい。そしてKrを含
有せしめ、その量を増加せしめて行くとスポット半径は
順次徐々に増大して行き、特にKr/(Xe+Kr)=
0.75以上(Kr/Xe=3/1以上)でのスポット
半径の増大は著しい。更にKr/(Xe+Kr)=1で
あるKrのみ添加した時には、スポット半径は約238
μmとなり、前記Kr/(Xe+Kr)=0の時(Xe
のみ添加)のスポット半径より約6%増加していること
が確認された。
【0025】上記実験4を参考にして厚肉の鋼材の切断
に好ましいスポット半径を形成する本発明の励起媒質ガ
スとして、添加するXe+KrをKr/(Xe+Kr)
=0.75以上(Kr/Xe=3/1以上)の組成比
(容積)になるよう混合せしめることが好ましいことが
判った。これに基づきこのスポット半径が切断する鋼材
の肉厚の厚み方向にどのように作用するかを以下の実験
5で確認した。
【0026】[実験5]実験4で得られた結果に基づ
き、焦点位置における集光ビームのスポット半径が切断
深さ(肉厚方向)でどのように変化するかを確認した。
導出されたレーザ光を焦点距離254mmのレンズを使
用して、切断対象鋼材ワークの手前(レンズ側)2mm
の位置に焦点を結ばせ、その焦点位置の集光ビームのス
ポット半径と、焦点位置からワークの位置(目盛り0の
位置)とワークの肉厚の方向(深さ)の各位置における
集光ビームのスポット半径を測定し、各位置のスポット
半径の変動動向を確認した。使用した励起媒質ガスは以
下のa.b.c.の3種類である。 a.本発明の励起媒質ガス組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=3、[Kr/(Xe+Kr)=
0.75] b.本発明の励起媒質ガス組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=7、[Kr/(Xe+Kr)=
0.88] c.従来の炭酸ガスレーザ光の励起媒質ガスにXeのみ
添加した組成成分比(容積) CO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:
1 そして、Kr/Xe=0/1(Xeのみ添加) この結果のグラフを図6に図示する。横軸に被切断鋼材
ワークの位置を基準0にして、負(ー)側をレンズ側、
正(+)側を鋼材ワークの肉厚方向(深さ)を単位(m
m)で示している。また縦軸にスポットの半径(μm)
を示している。
【0027】図6で明らかなように、本発明の対象とす
る励起媒質ガスaを用いた場合、ー2mmの位置の集光
ビームのスポット半径は約237μmであり、そしてこ
の時このー2mmの位置から10mmワーク側の+8m
mの位置ではスポットの半径は約276μmとなり、約
39μmスポットの半径が拡がっている。また同様に本
発明の対象となる励起媒質ガスbを用いた場合、ー2m
mの位置の集光ビームのスポットの半径は約239μm
であり、この時これより10mmワーク側の+8mmの
位置のスポットの半径は約277μmとなっていて、約
38μmスポットの半径が拡がっている。これに対して
本発明とは対象外である励起媒質ガスcを用いたレーザ
光においては、ー2mmの位置での集光ビームのスポッ
トの半径は約225μmであった。そしてこの位置より
10mmワーク側の地点+8mmの位置での、このビー
ムのスポット半径は約270μmとなっていて、この間
約45μmのスポット半径の拡がりが見られた。
【0028】上記した実験5の結果より、本発明の対象
である励起媒質ガスa、bを用いたレーザ光において
は、集光ビームのスポット半径は、焦点位置より10m
mのワークの肉厚方向側の+8mmの位置ではそれぞれ
約39、38μm拡がっているのに対して、本発明とは
対象外である励起媒質ガスcを用いたレーザ光における
集光ビームのスポット半径は、10mm先方のワークの
肉厚方向側の+8mmの位置で約45μmの拡がりの増
加があり、本発明の前記励起媒質ガスa、bによるレー
ザ光よりその拡がり増加が大きいことが判った。このこ
とは励起媒質ガスcでは、+8mmの位置ではスポット
半径の拡がり大きく肉厚方向(深さ)のエネルギー分布
が低減されていて点熱源に近い状態にあると判断され
る。これに対してこのスポット半径の拡がりが小さい本
発明の対象である励起媒質ガスa、bではより肉厚方向
(深さ)のエネルギー分布が存在していて、線熱源に近
い状態にあると判断され、このことが厚肉の鋼材の切断
に適するものであると考えられる。
【0029】更に前記従来の炭酸ガスレーザ光で使用し
ている励起媒質ガスに添加する、本発明のXe+Krの
Kr/Xe比率(容積)をより一層明確に確認するた
め、厚肉の鋼材として、例えば厚板の鋼板を切断して、
切断面の粗さとカーフ幅について確認した。 [実験6]本発明の励起媒質ガスとして添加するXe+
KrのKr/Xe比率(容積)を明確にするため、その
比率を変化せしめて、それぞれの比率の励起媒質ガスで
生起せしめたレーザー光を、焦点距離254mmのレン
ズを使用して集光し、SS400(軟鋼)、板厚25m
mの厚板鋼板を試料として使用して切断した。そして、
切断後に試料の(イ)切断上面(表面より1mmの位
置)、(ロ)切断中央深部(表面より12.5mmの位
置)、(ハ)切断下面(下表面より1mmの位置)の3
個所について粗さを測定した。なお、使用したレーザ発
振器は図10に示した出力6KWの高周波放電励起高速
軸流型ガスレーザ発振器である。その結果のグラフを図
7に図示する。図中横軸にKr/Xe比率(容積)の変
化をKr/(Xe+Kr)の値で示し、縦軸に切断面の
粗さ(μm)を示した。
【0030】図7より、切断面の粗さは、上面(イ)<
中央深部(ロ)<下面(ハ)の順に粗さが粗くなること
が確認されるとともに、以下のことが確認された。 (A)切断上面(イ)の切断面の粗さは、Kr/(Xe
+Kr)=0、即ちKr=0で、Xe=1でキセノンの
みを添加した時の粗さが約53μmであり、またKr/
(Xe+Kr)=1、即ちXe=0でKr=1の時で、
クリプトンのみを添加した時の粗さが約54μmであ
り、そして更にKr/(Xe+Kr)=0.83、即ち
Kr/Xe=5の比率の時の粗さは約52.5μmであ
って、それぞれKr/Xe比率の変化によってその粗さ
に大きな変化は見られなかった。即ち、切断上面(イ)
の粗さについては、キセノン、クリプトンを添加した励
起媒質ガスによる大きな効果は認められなかった。
【0031】(B)次に切断中央深部(ロ)の切断面の
粗さは、Kr/(Xe+Kr)=0、即ちKr=0、X
e=1でキセノンのみを添加した時の粗さが約73μm
であり、またKr/(Xe+Kr)=1、即ちXe=
0、Kr=1でクリプトンのみを添加した時の粗さが約
73μmであり、そして更にKr/(Xe+Kr)=
0.83、即ちKr/Xe=5での比率の時の粗さは約
71μmと小さくなっている。そしてこの約71μmの
面の粗さは、0.75≦Kr/(Xe+Kr)≦0.9
の範囲、即ち3≦Kr/Xe≦9の範囲で保持され、従
ってこの範囲でキセノン、クリプトンを添加することの
効果は認められた。
【0032】(C)また、切断下面(ハ)の切断面の粗
さは、Kr/(Xe+Kr)=0、即ちKr=0、Xe
=1でキセノンのみを添加した時の粗さが約93μmで
あり、またKr/(Xe+Kr)=1、即ちXe=0、
Kr=1でクリプトンのみを添加した時の粗さが約95
μmであり、そして更にKr/(Xe+Kr)=0.8
3、即ちKr/Xe=5での比率の時の粗さは約90μ
mと小さく、この切断下面で最小値を示している。そし
てこの約90μmに近い値の面の粗さは、0.75≦K
r/(Xe+Kr)≦0.88の範囲、即ち3≦Kr/
Xe≦7の範囲で保持され、従ってこの範囲でキセノ
ン、クリプトンを添加することの効果は認められた。
【0033】(D)以上のことから、切断面の粗さか
ら、励起媒質ガスに添加するXe+KrのKr/Xeの
組成比率(容積)の適否を判断すると、最終的に切断が
良好になされたか否かは、被切断鋼板の切断下面の切断
面の粗さが小さいほど、レーザ光の集光ビームのエネル
ギーが被切断鋼板材の板厚方向の全厚みにわたって投与
されていて適しているものと判断され、従ってこの実験
6により板厚20mm以上の厚板の鋼材の切断に使用す
る励起媒質ガスには、Xe+Krを3≦Kr/Xe≦7
の範囲の組成比率(容積)で添加することが好ましいこ
とが確認された。
【0034】[実験7]前記実験6の切断面の粗さの確
認実験にあたっての切断時に、添加するXe+KrのK
r/Xeの組成比率(容積)の変化に伴う被切断鋼板ワ
ーク試料の表面(x)と裏面(y)の切断カーフ幅(m
m)を測定した。なお、実験の諸条件、切断試料鋼材等
は、実験6と同じである。この実験結果のグラフを図8
に図示する。図中横軸に組成比率Kr/Xeの変化をK
r/(Xe+Kr)で表示し、縦軸にカーフ幅(mm)
を表示した。
【0035】図8のグラフで明らかなように、表面
(x)のカーフ幅は、Kr/(Xe+Kr)の値が変化
しても殆ど変化せず、ほぼ0.75mmの値を保持して
いて、添加するXe+Krの組成比率Kr/Xeの変化
による影響はない。しかしながら裏面(y)のカーフ幅
は、Kr/(Xe+Kr)=0、即ちKr=0でXe=
1の時約2mmのカーフ幅があり、Kr/(Xe+K
r)の値が増大するに従ってカーフ幅は小さくなり、K
r/(Xe+Kr)=0.75、即ち添加するXe+K
rの組成比率Kr/Xe=3/1の時カーフ幅は約1.
7mmとなっている。そしてKr/(Xe+Kr)の値
が0.75以上0.88まで、約1.7mmのほぼ一定
のカーフ幅を保持している。即ち板厚20mm以上の厚
板を、裏面(y)までより細く鋭いカーフ幅で切断を可
能にするレーザ光の励起媒質ガスは、Xe+Krを添加
し、そしてこの組成比率(容積)Kr/Xeを3〜7の
範囲とすることが好ましいことが確認された。
【0036】以上の実験1乃至実験7の結果から、本発
明の鋼材特に厚肉鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガ
スとして、好適に使用し得る組成成分は以下の通りであ
ることが確認された。 (1)従来の炭酸ガスレーザ光用の励起媒質ガスにキセ
ノン(Xe)+クリプトン(Kr)を添加すること。即
ちCO2:N2:He:(Xe+Kr)=5〜10:50
〜60:20以上:1〜5の組成比率(容積)のガスで
あること。 (2)上記添加するXe+Krの組成比率をXe:Kr
=1:3〜7にすること。Xeを1に対してKrを3以
下にすると、集光したビームのスポット半径が小さく、
肉厚方向(深さ)へのエネルギー分布が小さく、そのた
めに切断下面の粗さがおおきくなり、裏面の切断カーフ
幅が広くなり厚肉鋼材の切断に不適である。また、Xe
を1に対してKrを7以上にすると、レーザ光の出力ビ
ームの強度のピーク値が変動し、不安定になり切断面が
粗くなるとともに不均一となって好ましくない。 (3)上記添加するXe+Krの組成比率Xe:Kr=
1:5の時に、集光ビームのスポット半径が板厚方向
(深さ方向)にエネルギー分布を保持していて、切断に
よる裏面のカーフ幅が細く、かつ切断面の粗さも切断下
面においても小さく均一に切断されて、20mm以上の
厚肉の鋼材の切断用のレーザ光の励起媒質ガスとして特
に優れた作用効果を示した。
【0037】なお、上記に示した各実験は、レーザ光の
励起媒質ガスとして、その組成が、容積比率でCO2
2:He:(Xe+Kr)=5:54:40:1、即
ちXe+Krが1容積%であるガスを例示して説明し
た。次に実験8として、励起媒質ガスに添加するXe+
Krの混合ガスの量を変化せしめて、これによるレーザ
出力に及ぼす影響について実験した。
【0038】[実験8]この実験では、Xe+Krの混
合ガスの含有量を変化せしめる励起媒質ガスとして、容
積比でCO2:N2:He:(Xe+Kr)=5:(〜5
5):40:(0〜)のガスを使用した。即ちXe+K
rの添加に伴い、N2ガスの含有量を調整して行った。
なお、Xe+Krの混合比率はKr/Xe=5/1(容
積比)の比率を有するよう調整した。このようにして、
Xe+Krの容積含有量の変化に伴うレーザ出力(K
w)の変化について測定した。この結果を図9に、横軸
にXe+Krの容積含有率(%)、縦軸にレーザ出力
(Kw)を示して図示する。
【0039】図9で明らかなように、Xe+Krが含有
されていない場合は、6Kwの出力が得られた。そし
て、Xe+Krの含有量が増加するとともにレーザ出力
も増加し、容積含有率が2.0%になると出力は約6.
6Kwの値となり、ピーク値を得た。含有率が2.0%
以上になると、レーザ出力は徐々に減少し、そしてXe
+Krの含有率が5%になると出力は6Kwとなり、X
e+Krが含有していない場合の出力と同じ値に戻った
状態となった。そして、更にXe+Krの含有率を5%
以上に増加してもレーザ出力は、増加することはなかっ
た。
【0040】この実験8の結果より、容積比率がC
2:N2:He:(Xe+Kr)=5:50:40:
5、即ちXe+Krが5容積%の組成ガスにより、図1
0に図示した高周波放電励起高速軸流型ガスレーザ発振
器を用いて、ピーク出力6KW、周波数500Hz、デ
ユーテイサイクル70%でのレーザ光を得て、前記実験1
〜7と同様の実験を行った。その結果は、前記した実験
結果と同様に添加するXe+Krの全体の組成比(容
積)が5%でも、このKr/Xeは組成比(容積)が
0.75≦Kr/(Xe+Kr)≦0.88の範囲、即
ち3≦Kr/Xe≦7の範囲でキセノン、クリプトンを
添加することの上記顕著な作用効果を奏し、20mm以
上の厚板の鋼板を良好に切断することが可能であること
を確認した。しかし、Xe+Krを5容積%以上に添加
した励起媒質ガスでは、レーザ光の出力ビームの強度が
低減し、鋼板を良好な状態で切断することが困難にな
り、特に20mm以上の厚板の鋼板の切断は困難である
ことが判明した。
【0041】また、切断する厚肉鋼材の厚みの適応範囲
としては、上記した各実験で使用した本発明の励起媒質
ガスにより得たレーザ光では、板厚32mmの炭素鋼を
良好な状態で切断し得ることを確認したが、それ以上の
肉厚の鋼材をも良好に切断することが可能であることは
勿論である。なおまた、上記各実験の実施例は厚肉鋼材
として、厚さ25mmの板厚の鋼板を用いて実験を行っ
たが、本発明は鋼板に限定されるものでなく、同様な肉
厚の鋼管、鋼柱、形鋼、線材等の切断用のガスレーザの
励起媒質ガスとして使用し得る。更に本発明のガスレー
ザー切断機は、同様な肉厚の鋼材の穴あけや、鋼材の溶
接等鋼材の加工処理に幅広く適用し得ることは勿論であ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鋼材切断
用のガスレーザ光の励起媒質ガスは、従来の炭酸ガスレ
ーザ光の励起媒質ガスの組成成分ガス、炭酸ガス(CO
2)、窒素(N2)、ヘリウム(He)にキセノン(X
e)+クリプトン(Kr)を添加し5種類のガスを混合
したもので、そしてこのXe+Krが全ガス中に含有す
る含有率を5容積%以下とし、Xeに対するKrの占め
る容積比率を3〜7としたものである。これにより、こ
の励起媒質ガスを用いたガスレーザ光は、安定した軸対
称の低次モードのビーム強度分布を有するレーザ光を得
ることが出来、ビーム強度が強くそして集光点を肉厚
(深さ)方向に進行せしめる線熱源に近い状態に形成せ
しめて、切断が困難とされていた20mm以上の厚肉の
鋼材を切断面、カーフ幅等を極めて良好な状態でもって
切断することを可能としたガスレーザ鋼材切断機を提供
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の炭酸ガスレーザ光と本発明の励起媒質
ガスを使用したレーザ光との非集光ビーム半径の経時変
動を示すグラフである。
【図2】 本発明の励起媒質ガスによるレーザ光の非集
光ビームの強度分布を示すグラフである。
【図3】 従来の炭酸ガスレーザ光の非集光ビームの強
度分布を示すグラフである。
【図4】 Xe、Krの添加の有無による励起媒質ガス
でのレーザ光の強度の経時変化を示すグラフである。
【図5】 本発明で添加するXe+KrガスのXe、K
rの組成比率(容積)の変化による集光ビームのスポッ
ト半径の変化を示すグラフである。
【図6】 本発明で添加するXe+KrガスのXe、K
rの組成比率(容積)の差異による集光ビーム半径のワ
ーク深さ位置での変化を示すグラフである。
【図7】 本発明で添加するXe+KrガスのXe、K
rの組成比率(容積)を変化せしめたレーザ光で切断し
た切断面の粗さの変化を示すグラフである。
【図8】 本発明で添加するXe+KrガスのXe、K
rの組成比率(容積)を変化せしめたレーザ光で切断し
た切断カーフ幅の変化を示すグラフである。
【図9】 Xe+Krガスの容積含有率の変化によるレ
ーザ出力の変化を示すグラフである。
【図10】 高周波放電励起高速軸流型ガスレーザ発振
器を説明する概略構造図である。
【符号の説明】 1 高周波放電励起高速軸流型ガスレーザ発振器 2 放電管、 3 ブロワー、 4 熱交換機、 5
発振用電源、6、7 放電電極、 8 全反射鏡、 9
部分透過鏡、 L レーザ光、E 励起媒質ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長堀 正幸 埼玉県入間郡三芳町大字竹間沢11番地 株 式会社田中製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成成分が二酸化炭素、窒素、ヘリウ
    ム、キセノン、及びクリプトンの5種類のガスの混合ガ
    スよりなることを特徴とする鋼材切断用ガスレーザ光の
    励起媒質ガス。
  2. 【請求項2】 前記5種類のガスの混合ガス中のキセノ
    ン+クリプトンの含有率が5容積%以下であることを特
    徴とする請求項1の鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質
    ガス。
  3. 【請求項3】 前記5種類のガスの混合ガス中のキセノ
    ン:クリプトンの容積比は1:3〜7であることを特徴
    とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の鋼材
    切断用ガスレーザ光の励起媒質ガス。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載された鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスを用
    いたガスレーザ鋼材切断装置。
JP9170558A 1997-06-26 1997-06-26 鋼材切断用ガスレーザ光の励起媒質ガスとこれを用いたガスレーザ鋼材切断機 Withdrawn JPH1117287A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2146407A1 (de) * 2008-07-15 2010-01-20 Linde AG Gasgemisch zum Betreiben eines Kohlendioxid-Lasers
CN104779512A (zh) * 2015-03-26 2015-07-15 大族激光科技产业集团股份有限公司 9.3μm波长激光的制备方法
CN105161955A (zh) * 2015-09-24 2015-12-16 江苏卓远激光科技有限公司 一种用于射频co2激光器的混合作业气体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2146407A1 (de) * 2008-07-15 2010-01-20 Linde AG Gasgemisch zum Betreiben eines Kohlendioxid-Lasers
CN104779512A (zh) * 2015-03-26 2015-07-15 大族激光科技产业集团股份有限公司 9.3μm波长激光的制备方法
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