JPH11171912A - 重合性組成物及びその用途 - Google Patents

重合性組成物及びその用途

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JPH11171912A
JPH11171912A JP9343252A JP34325297A JPH11171912A JP H11171912 A JPH11171912 A JP H11171912A JP 9343252 A JP9343252 A JP 9343252A JP 34325297 A JP34325297 A JP 34325297A JP H11171912 A JPH11171912 A JP H11171912A
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JP
Japan
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polymerizable composition
electrolyte
salt
battery
polymerizable
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JP9343252A
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English (en)
Inventor
Masataka Takeuchi
正隆 武内
Shiyuuichi Uchijiyou
秀一 内條
Koji Tokita
孝二 時田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/58Polymerisation initiated by direct application of electric current
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子固体電解質に有用な重合性良好で、取
り扱い性に優れた重合性組成物の提供。高イオン伝導
性、安定性、加工性の良好な高分子固体電解質及びその
製造方法の提供。高容量、高電流で作動でき、高寿命で
信頼性に優れ安価に製造できる電池の提供。出力電圧が
高く、取り出し電流が大きく、加工性が良好で、高寿命
で信頼性に優れ安価に製造できる電気二重層コンデンサ
の提供。 【解決手段】 少なくとも一種の重合性化合物及び少な
くとも一種の重合開始剤を含む高分子固体電解質用重合
性組成物であって、少なくとも一種の重合開始剤が酸に
より分解して重合開始する能力を有する化合物であるこ
とを特徴とする高分子固体電解質用重合性組成物。該重
合性組成物から得られる高分子固体電解質、電極、電
池、電気二重層コンデンサ、及びそれらの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸で容易に分解さ
れる開始剤、特にその能力の高い4級ホウ素塩系開始剤
を用いて重合される、加工性の良好な高分子固体電解質
及びその製造方法、及び該高分子固体電解質を得る為の
重合性組成物に関する。また本発明は該重合性組成物及
び/または該高分子固体電解質を用いた電極、電池及び
電気二重層コンデンサ及びこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アイオニクス分野でのダウンサイジン
グ、全固体化という流れの中で、従来の電解質溶液にか
わる新しいイオン伝導体として、固体電解質が、全固体
一次電池や二次電池及び電気二重層コンデンサ等の電気
化学素子に盛んに応用されている。現在の電解質溶液を
用いた電気化学素子では、部品外部への液漏れあるいは
電極物質の溶出などが発生しやすいために長期信頼性に
問題がある。それに対して、固体電解質を用いた製品は
そのような問題がなく、また薄型化することも容易であ
る。さらに固体電解質は耐熱性にも優れており、電池な
どの製品の作製工程においても有利である。特に高分子
化合物を主成分とした固体電解質を使用したものは、無
機物に比較して、電池の柔軟性が増し、種々の形状に加
工できるというメリットがある。しかしながら、これま
で検討されてきたものは、高分子固体電解質のイオン伝
導度が低いため、取り出し電流が小さいという問題を残
していた。
【0003】最近、LiCoO2 、LiNiO2 、Li
MnO2 、MoS2 等の無機酸化物、無機カルコゲナイ
ドを正極に用い、リチウム、リチウム合金、リチウムイ
オンを吸蔵放出できる炭素材料や無機化合物あるいは高
分子化合物を負極に用いたリチウム系二次電池が多く研
究されている。例えば、「ジャーナル・オブ・エレクト
ロケミカル・ソサイエティ (J. Electrochem. Soc.) 、
第138巻(No.3)、665頁、1991年」に
は、MnO2 あるいはNiO2 を正極とする電池が報告
されている。これらは、重量当りもしくは体積当りの容
量が高く、注目されている。また、導電性高分子を電極
活物質として用いる電池についての報告も多く、例え
ば、ポリアニリン類を正極に用い、リチウム合金を負極
に用いたリチウム二次電池は「第27回電池討論会、3
A05L及び3A06L、1986年」で報告されてい
るように、ブリヂストン社及びセイコー社により、バッ
クアップ電源用途のコイン型電池として既に上市されて
いる。またポリアニリンは、高容量で柔軟性の優れた正
極活物質として注目されている。さらに、近年、メモリ
ーバックアップ電源用などに、活性炭、カーボンブラッ
クなど比表面積の大きい炭素材料を分極性電極として、
その間に電解質溶液を配置する電気二重層コンデンサが
多用されてきている。例えば、「機能材料1989年2
月号33頁」には、炭素系分極性電極と有機電解液を用
いたコンデンサが、「第173回エレクトロケミカルソ
サエティ・ミーティング・アトランタ・ジョージア,5
月号,No.18,1988年」には、硫酸水溶液を用
いた電気二重層コンデンサが記載されている。また、特
開昭63−244570号公報では、高電気伝導性を有
するRb2 Cu33 Cl7 を無機系固体電解質として
用いる電気二重層コンデンサが開示されている。
【0004】しかしながら、現在の電解質溶液を用いた
電池や電気二重層コンデンサでは、長期間の使用や高電
圧が印加される場合などの異常時には、コンデンサの外
部への液漏れなどが発生し易いために長期使用や信頼性
に問題がある。一方、従来の無機系イオン伝導性物質を
用いた電池や電気二重層コンデンサは、イオン伝導性物
質の分解電圧が低く、出力電圧が低いという問題があっ
た。また、一般的に検討されている高分子固体電解質の
イオン伝導度は、室温における値で10-4〜10-5S/
cm位まで改善されたものの、液体系イオン伝導性物質
に比較するとなお二桁以上低いレベルである。また、0
℃以下の低温になると、一層極端にイオン伝導性が低下
する。更に、これらの固体電解質を電池や電気二重層コ
ンデンサ等の素子に組み込む場合や、これらの固体電解
質を薄膜にして電池や電気二重層コンデンサに組み込む
場合、電極との複合化や接触性確保等の加工技術が難し
く製造法でも問題点があった。
【0005】これらの問題を解決するために、(メタ)
アクリレート系モノマーやプレポリマー/電解質塩/有
機溶媒からなる組成物を重合することにより得られる高
分子固体電解質を用い、イオン伝導度の向上が達成され
ている(米国特許第4792504号)。また、電気化
学素子に応用する場合の電極との接触性を改善する為
に、プレポリマー/電解質塩/有機溶媒からなる液状組
成物を電極上に塗布後に、活性光線で重合し、電極と接
着した状態で固体化するという検討もされている(米国
特許第4830939号)。しかしながら、これらの系
も電池等のセパレータとして使用するには膜強度が不十
分で、工業的取扱いにおいて改善の余地があった。ま
た、通常の開始剤を用いて加熱や活性光線で重合し、電
池や電気二重層コンデンサに応用する場合、重合不良や
可使時間が短い等の問題が残っていた。
【0006】従来、活性光線による重合は塗膜の硬化、
印刷用、半導体レジスト等で多方面にわたり使用されて
いる。特にその硬化法は省エネルギー、地球環境問題、
経済性の観点からも盛んにその応用分野が研究開発され
ている。印刷インキの硬化(例えば、特開平1−229
084号、特開平2−22370号)について紫外光重
合開始剤を含むインキの検討が進められている。しかし
ながら、顔料や紫外線遮蔽効果の高い染料等を含んだ重
合性組成物は紫外光の透過が問題となり、重合性組成物
の表面だけ硬化し内部は硬化しないという問題があっ
た。また、着色物に至っては、概ね紫外部に吸収を持つ
ものが多く、厚みのあるものでは内部の硬化不良が問題
となっていた。
【0007】活性光線による重合を電池や電気二重層コ
ンデンサに応用する場合にも、例えば、パッケージ内
や、電極内部に高分子固体電解質用重合性組成物を導入
し、経済的に有利である活性光線重合開始剤で硬化させ
ようとしても、一般的な重合開始剤はパッケージ材料や
電極材料により活性光線が遮蔽され、内部にある重合性
組成物の重合不十分であるという問題があった。このよ
うな、活性光線を遮蔽する部分の重合には一般的な熱重
合開始剤を用いて、加熱重合するという試みが当然考え
られるが、高温が必要であり、重合速度が遅いために構
成材料の揮発や劣化を伴ったり、また、酸素や金属等の
構成材料内に存在する重合阻害剤の影響を受け、重合が
不十分となる場合がある。また、開始能が高く、分解半
減期温度の低い熱重合開始剤を用いると、逆に、組成物
の可使時間が短くなり、電池や電極内に導入する前に硬
化し、取り扱い性の問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高分子固体
電解質に有用な重合性良好で、取り扱い性に優れた重合
性組成物を提供することを目的とする。また本発明は、
高イオン伝導性、安定性、加工性の良好な高分子固体電
解質及びその製造方法を提供することを目的とする。ま
た本発明は高分子固体電解質が複合された、加工性に優
れ、高容量、高電流で作動でき、高寿命である電池用電
極及び電気二重層コンデンサ用電極を提供することを目
的とする。さらに本発明は、高容量、高電流で作動で
き、高寿命で信頼性に優れ安価に製造できる一次電池及
び二次電池を提供することを目的とする。また本発明
は、出力電圧が高く、取り出し電流が大きく、加工性が
良好で、高寿命で信頼性に優れ安価に製造できる電気二
重層コンデンサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは電池や電気
二重層コンデンサ等の電気化学素子に用いられる電解質
塩に例えばHF、HCl等の遊離酸が存在することに着
目し、通常は安定であるが、その遊離酸により容易に分
解可能な開始剤に着目し、高分子固体電解質用重合性組
成物に該酸分解性開始剤を添加することにより、通常は
可使時間が長く、取り扱い性が良好で、電極や電池内で
は重合性の良好な重合性組成物が得られることを見いだ
した。開始剤として特に一般式(1)で表される4級ホ
ウ素アニオンを有する化合物が、酸分解による開始能力
が高く、上記高分子固体電解質用重合性組成物に好適で
あることを見いだした。
【化5】 [式中R1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立して置
換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良い
アリール基、置換基を有しても良いアリル基、置換基を
有しても良いアラルキル基、置換基を有しても良いアル
ケニル基、置換基を有しても良いアルキニル基、置換基
を有しても良いシリル基、複素環基、またはハロゲン原
子を示し、Z+ は4級アンモニウムカチオン、4級ピリ
ジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホ
ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、オキソスルホ
ニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、または金属カ
チオンを示す。]
【0010】本発明者らはさらに一般式(2)または一
般式(3)
【化6】
【化7】 [式中、R5 、R7 は水素またはアルキル基を表し、R
6 、R9 はオキシアルキレン、フルオロカーボン、オキ
シフルオロカーボン、及び/またはカーボネートを含む
2価の基、R8 は炭素数10以下の2価の基を表わす。
該2価の基はヘテロ原子を含んでいてもよく、直鎖状、
分岐状、環状構造のいずれからなるものでもよい。xは
0または1〜10の数値を示す。但し、同一分子中の複
数個の上記一般式(2)または一般式(3)で表される
重合性官能基中のR5 〜R9 及びxの値は、それぞれ独
立であり、同じである必要はない。]で表わされる重合
性官能基を有する重合性化合物が重合性が良好で、該4
級ホウ素アニオン系開始剤と組み合わせた重合性組成物
において、少ない開始剤添加量においても残存二重結合
が少なく、重合が完全に進むことを見出した。
【0011】さらに本発明者らは該重合性組成物から得
られる架橋及び/または側鎖基を有する高分子を含む高
分子固体電解質が高イオン伝導性で安定性が良好である
ことを見出した。さらに本発明者らは、該高分子固体電
解質を電極内部やセパレータ層に用いた一次電池、二次
電池及び電気二重層コンデンサが加工性が良好で、高容
量、高電流で作動でき、高寿命で信頼性に優れているこ
とを見出した。
【0012】即ち本発明では、以下のものを開発するこ
とにより、前記目的を達成した。 1) 少なくとも一種の重合性化合物及び少なくとも一
種の重合開始剤を含む高分子固体電解質用重合性組成物
であって、少なくとも一種の重合開始剤が酸により分解
して重合開始する能力を有する化合物であることを特徴
とする高分子固体電解質用重合性組成物。 2) 遊離酸を有する電解質塩を含むことを特徴とする
前記1)記載の高分子固体電解質用重合性組成物。 3) 少なくとも一種の重合開始剤が前記一般式(1)
で表わされる4級ホウ素塩系開始剤であることを特徴と
する前記1)または2)記載の高分子固体電解質用重合
性組成物。
【0013】4) 少なくとも一種の重合性化合物が前
記一般式(2))で表わされる重合性官能基を有するこ
とを特徴とする前記1)〜3)のいずれか記載の高分子
固体電解質用重合性組成物。 5) 少なくとも一種の重合性化合物が前記一般式
(3)で表わされる重合性官能基を有することを特徴と
する前記1)〜3)のいずれか記載の高分子固体電解質
用重合性組成物。 6) 少なくとも一種の有機溶媒を含む前記1)〜5)
のいずれか記載の高分子固体電解質用重合性組成物。 7) 大きさが0.01〜100μmの無機フィラーを
含む前記1)〜6)のいずれか記載の高分子固体電解質
用重合性組成物。 8) アルカリ金属塩、4級アンモニウム塩、4級ホス
ホニウム塩、遷移金属塩、またはプロトン酸から選ばれ
た少なくとも一種の電解質塩を含む前記1)〜7)のい
ずれか記載の高分子固体電解質用重合性組成物。
【0014】9) 前記3)〜8)のいずれか記載の高
分子固体電解質用重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始
剤を酸及び/または加熱で分解し、該重合性組成物を重
合することによって得られる高分子固体電解質。 10) 電解質塩から遊離した酸によって分解された重
合開始剤により、前記1)〜8)のいずれか記載の高分
子固体電解質用重合性組成物が重合して得られた高分子
固体電解質。 11) 前記1)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物中の重合開始剤を酸で分解し、該重
合性組成物を重合することを特徴とする高分子固体電解
質の製造方法。 12) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び
/または加熱で分解し、該重合性組成物を重合すること
を特徴とする高分子固体電解質の製造方法。
【0015】13) 前記3)〜8)のいずれか記載の
高分子固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種から
得られた重合体、及び電極活物質を含むことを特徴とす
る電池用電極。 14) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種及び電極活物質を
含む混合物を調製し、その混合物を成形後に、該重合性
組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/または加熱
で分解し、該重合性組成物を重合することを特徴とする
電池用電極の製造方法。 15) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種から得られた重合
体、及び分極性材料を含むことを特徴とする電気二重層
コンデンサ用電極。 16) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種及び分極性材料を
含む混合物を調製し、その混合物を成形後に、該重合性
組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/または加熱
で分解し、該重合性組成物を重合することを特徴とする
電気二重層コンデンサ用電極の製造方法。
【0016】17) 前記9)もしくは10)記載の高
分子固体電解質を用いることを特徴とする電池。 18) 前記13記載の電極を用いることを特徴とする
電池。 19) 電池の負極が、リチウム、リチウム合金、また
はリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料、無機酸化
物、無機カルコゲナイドもしくは導電性高分子から選ば
れる少なくとも一つの材料を用いることを特徴とする前
記17)または18)記載の電池。 20) 電池の正極が導電性高分子、無機酸化物、無機
カルコゲナイド及び/または炭素材料からなることを特
徴とする前記17)〜19)のいずれか記載の電池。 21) 前記9)もしくは10)記載の高分子固体電解
質を用いることを特徴とする電気二重層コンデンサ。 22) 前記15)記載の電極を用いることを特徴とす
る電気二重層コンデンサ。
【0017】23) 前記1)〜8)のいずれか記載の
高分子固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種を電
池構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、該
重合性組成物中の重合開始剤を酸で分解し、該重合性組
成物を重合することを特徴とする電池の製造方法。 24) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種を電池構成用構造
体内に入れ、または支持体上に配置し、該重合性組成物
中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/または加熱で分解
し、該重合性組成物を重合することを特徴とする電池の
製造方法。 25) 前記1)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種を電気二重層コン
デンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
し、該重合性組成物中の重合開始剤を酸で分解し、該重
合性組成物を重合することを特徴とする電気二重層コン
デンサの製造方法。 26) 前記3)〜8)のいずれか記載の高分子固体電
解質用重合性組成物の少なくとも一種を電気二重層コン
デンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
し、該重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び
/または加熱で分解し、該重合性組成物を重合すること
を特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法。
【0018】27) 遊離酸を有するフッ素系電解質塩
または遊離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解
液を支持体上に配置し、ついでその上に少なくとも一種
の重合性化合物及び少なくとも一種の前記一般式(1)
で表される4級ホウ素塩系開始剤を含み、電解質塩を含
まない重合性組成物を加え、接触させることにより、4
級ホウ素塩系開始剤を遊離酸により分解させ、該重合性
組成物を重合させることを特徴とする高分子固体電解質
の製造方法。 28) 予め遊離酸を有するフッ素系電解質塩または遊
離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解液を電池
構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、つい
で少なくとも一種の重合性化合物及び少なくとも一種の
前記一般式(1)で表される4級ホウ素塩系開始剤を含
み、電解質塩を含まない重合性組成物を加え、接触させ
ることにより、4級ホウ素塩系開始剤を遊離酸により分
解させ、該重合性組成物を重合させることを特徴とする
電池の製造方法。 29) 予め遊離酸を有するフッ素系電解質塩または遊
離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解液を電気
二重層コンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体
上に配置し、ついで少なくとも一種の重合性化合物及び
少なくとも一種の前記一般式(1)で表される4級ホウ
素塩系開始剤を含み、電解質塩を含まない重合性組成物
を加え、接触させることにより、4級ホウ素塩系開始剤
を遊離酸により分解させ、該重合性組成物を重合させる
ことを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法。
【0019】
【発明の実施の態様】以下に本発明を詳細に説明する。 [1]高分子固体電解質用重合性組成物 (1−a)開始剤 本発明の高分子固体電解質用重合性組成物に用いる開始
剤としては、酸により分解し、ラジカル発生するものが
好ましい。そのような開始剤として以下の一般式(1)
で表されるホウ素塩系開始剤が好適である。
【化8】 [式中R1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立して置
換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良い
アリール基、置換基を有しても良いアリル基、置換基を
有しても良いアラルキル基、置換基を有しても良いアル
ケニル基、置換基を有しても良いアルキニル基、置換基
を有しても良いシリル基、複素環基、またはハロゲン原
子を示し、Z+ は4級アンモニウムカチオン、4級ピリ
ジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホ
ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、オキソスルホ
ニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、または金属イ
オンを示す。]
【0020】上記4級ホウ素塩系開始剤のアニオン部の
具体例としては、n−ブチルトリフェニルボレート、n
−オクチルトリフェニルボレート、n−ドデシルトリフ
ェニルボレート、sec−ブチルトリフェニルボレー
ト、t−ブチルトリフェニルボレート、ベンジルトリフ
ェニルボレート、n−ブチルトリアニシルボレート、n
−オクチルトリアニシルボレート、n−ドデシルトリア
ニシルボレート、n−ブチルトリ(4−トリル)ボレー
ト、n−ブチルトリ(2−トリル)ボレート、n−ブチ
ルトリ(4−t−ブチルフェニル)ボレート、n−ブチ
ルトリ(4−フルオロ−2−メチルフェニル)ボレー
ト、n−ブチルトリ(4−フルオロフェニル)ボレー
ト、n−ブチルトリナフチルボレート、トリフェニルシ
リルトリフェニルボレート、ジフェニルメチルシリルト
リフェニルボレート、ジメチルフェニルシリルトリフェ
ニルボレート、トリメチルシリルトリフェニルボレー
ト、テトラ−n−ブチルボレート、ジ−n−ブチルジフ
ェニルボレート、テトラベンジルボレート等があげられ
る。
【0021】また、前記一般式(1)で表される4級ホ
ウ素塩系開始剤のカチオン部の具体例としては、テトラ
メチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テト
ラ−n−ブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニ
ウム、メチルキノリニウム、エチルキノリウム、メチル
ピリジニウム、エチルピリジニウム、テトラメチルホス
ホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、トリメチ
ルスルホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリメチ
ルスルホキソニウム、ジフェニルヨードニウム、ジ(4
−t−ブチルフェニル)ヨードニウム、リチウム、ナト
リウム等が挙げられる。これらのアニオン部とカチオン
部は任意に組み合わせて本発明に使用することができ
る。また本発明はこれらの例に限定されることはなく、
これらの4級ホウ素塩系開始剤は2種以上組み合わせて
使っても差し支えない。これら4級ホウ素塩系開始剤の
好ましい添加量としては、重合性組成物中、10〜10
0000ppmであり、10〜10000ppmが特に
好ましく、10〜1000ppmがさらに好ましい。
【0022】上記4級ホウ素塩系開始剤は加熱によって
も分解し、ラジカルを発生できるので、本発明の重合性
組成物は加熱による重合も当然行うことが可能である。
本発明においては他の活性光線及び/または熱重合開始
剤を併用してもよい。活性光線重合開始剤としては一般
式(4)に示される構造の化合物が挙げられる。 Ar−CO−X (4) [式中、Arは置換基を有してもよいアリール基を示
し、Xはアルキル基、ヒドロキシ置換アルキル基、ハロ
ゲン置換アルキル基、アルコキシ置換アルキル基、モル
ホリノ置換アルキル基、アミノ置換アルキル基、ベンジ
ル基、ヒドロキシ置換ベンジル基、アルコキシ置換ベン
ジル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有しても良
いアリール基、または置換基を有するホスフィノイル基
を示す。] 一般式(4)の具体例としてはベンゾインイソブチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾ
イン系化合物、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、4−t−ブチル−トリクロロ
アセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノ
フェニル)−ブタノン−1等のアセトフェノン系化合
物、メチルフェニルグリオキシレート等のグリオキシエ
ステル系化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメト
キシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホ
スフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系
化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾ
イル安息香酸メチル、ヒドロキシベンゾフェノン、4−
フェニルベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン等
のベンゾフェノン系化合物等があげられる。
【0023】熱重合開始剤には、熱によってホモリシス
を起こしラジカルを発生させる系と、2つの物質間で1
電子移動反応を起こしてラジカルを発生させる2元系に
大きく分類される。前者として、過酸化ベンゾイルなど
の過酸化物やアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物などが、後者としてレドックス開始剤があげられ
る。例えば、一般式(5) X−C(=O)−O−O−(C=O)m −(O)n −Y (5) [式中、Xは置換基を有してもよいアルキル基あるいは
アルコキシ基、Yは置換基を有してもよいアルキル基
で、それぞれ直鎖状、分岐状、環状構造のいずれからな
るものでもよい。但し、X、Yはそれぞれ独立であり、
同じである必要はない。式中m、nはそれぞれ0または
1であるが、(m,n)=(0,1)の組み合わせは除
く。]で表される有機過酸化物、アゾビスジフェニルメ
タン、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチ
ル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
等のアゾ化合物、ベンゾインイソブチルエーテル等のベ
ンゾイン系化合物、ジエトキシアセトフェノン等のアセ
トフェノン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息
香酸メチル等のベンゾフェノン系化合物等のベンゼン環
を有する過酸化物等が挙げられる。この中で、上記
(5)で表される重合開始剤は、サイクル特性等に影響
する電気化学的安定性が優れており、またガス発生も起
こさず、特に好ましい熱重合開始剤と言える。一般式
(5)で表される有機過酸化物として、ジアシルパーオ
キサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエス
テルであり、具体的には、3,5,5−トリメチルヘキ
サノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
ステアロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサ
イド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t
−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、
ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ
−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−
2−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3
−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネ
ート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ
ネオデカネート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチ
ルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシ
ネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパ
ーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1−シク
ロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエートなどが例示される。
【0024】これら熱重合開始剤の添加量としては、下
記式で定義される活性酸素量: 活性酸素量( 重量%) =( 有機過酸化物の量/重合性組
成物の量)×( 16×過酸化結合の数/有機過酸化物分
子量) すなわち有機過酸化物の構造中にある活性酸素(−O
−)の原子量をその有機過酸化物の分子量で除した値に
重合性組成物中に占める有機過酸化物の重量%を掛けた
値が、1〜1000ppmであり、10〜500ppm
が特に好ましく、10〜150ppmがさらに好まし
い。活性酸素量が過少であると反応が十分に進行しな
い。活性酸素量が過剰であると、開始剤によるターミネ
ートが多く、低分子量化し易く膜の強度不足の問題、電
流特性やサイクル特性の劣化など電気化学的特性に悪影
響を及ぼす。
【0025】(1−b)重合防止剤 また、本発明の重合性組成物には、保存時の重合を防止
する目的で、重合防止剤を添加することが可能である。
本発明の重合性組成物に添加可能な重合防止剤の具体例
としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、
アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、t−ブチル
カテコール、フェノチアジン等をあげることができる。
【0026】(1−c)重合性化合物 一般的に高分子固体電解質における高分子としては非電
子伝導性で各種電解質塩を溶解可能で、各種有機極性溶
媒を吸液、保持できるものが用いられる。そのような高
分子としては、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキル
イミン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル、ポリフォスファゼン、
ポリフッ化ビニリデン、ポリウレタン、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリシロキサン等のヘテロ原子を有する極
性の熱可塑性高分子や架橋高分子が挙げられる。特に架
橋高分子が粘弾性体であり、強度的にも良好であること
から、本発明の高分子固体電解質に適している。ここで
表す架橋とは、架橋鎖が共有結合で形成されている以外
にも、側鎖がイオン結合や水素結合等で架橋されている
もの、各種添加物を介して物理架橋されたものを含んで
いる。上記高分子の中ではポリアルキレンオキシド、ポ
リウレタン、ポリカーボネート等のオキシアルキレン、
ウレタン、カーボネート構造を分子構造内に含むもの
が、各種極性溶媒との相溶性が良好で、電気化学的安定
性が良好であり好ましい。また、安定性の面からポリフ
ッ化ビニリデン等のフルオロカーボン基を分子構造内に
有するものも好ましい。これらオキシアルキレン、ウレ
タン、カーボネート、フルオロカーボン基は同一高分子
中に含まれていても良い。これらの基の繰り返し数は各
々1〜1000の範囲であればよく、5〜100の範囲
が好ましい。従って、本発明の高分子固体電解質に用い
られる高分子としては、上記高分子の中で一般式(2)
または(3)
【化9】
【化10】 [式中、R5 、R7 は水素またはアルキル基を表し、R
6 、R9 はオキシアルキレン、フルオロカーボン、オキ
シフルオロカーボン、及び/またはカーボネートを含む
2価の基、R8 は炭素数10以下の2価の基を表わす。
該2価の基はヘテロ原子を含んでいてもよく、直鎖状、
分岐状、環状構造のいずれからなるものでもよい。xは
0または1〜10の数値を示す。但し、同一分子中の複
数個の上記一般式(2)または一般式(3)で表される
重合性官能基中のR5 〜R9 及びxの値は、それぞれ独
立であり、同じである必要はない。]で表わされる重合
性官能基を有する少なくとも一種の重合性化合物を硬化
させて得られる高分子が、成膜しやすく、膜強度が良好
であり、また、各種電気化学素子に用いられる電極との
複合が容易で有り好ましい。したがって、本発明の高分
子固体電解質用重合性組成物においては、当該重合性化
合物が好ましい。
【0027】本発明の重合性組成物に用いられるオキシ
アルキレン、ウレタン、フルオロカーボン、オキシフル
オロカーボン、カーボネートを有する一般式(2)また
は一般式(3)で表される官能基を有する重合性化合物
中のオキシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフル
オロカーボン、カーボネート基の繰り返し数、例えば前
記一般式(2)または一般式(3)におけるR6 、R9
中に含まれるオキシアルキレン、フルオロカーボン、オ
キシフルオロカーボン、カーボネート基の繰り返し数は
1〜1000の範囲が好ましく、1〜50の範囲が特に
好ましい。
【0028】一般式(2)で表される基を有する重合性
化合物を合成する方法に特に限定はないが、例えば、酸
クロライドと末端にヒドロキシル基を有するオリゴオキ
シアルキレンオール等とを以下のように反応させること
により容易に得られる。
【化11】 [ただし、式中R5 は一般式(2)と同じであり、R10
は水素原子または炭素数10以下のアルキル基を表し、
11は炭素数10以下のアルキル基を表し、jは1〜1
000、好ましくは1〜50の範囲の整数である。]
【0029】一般式(3)で表される基を有する重合性
化合物を合成する方法に特に限定はないが、例えば、
【化12】 [ただし、式中R7 、R8 、xは一般式(3)と同
じ。]で表されるイソシアネート化合物と末端にヒドロ
キシル基を有するオリゴオキシアルキレンオール等とを
反応させることにより容易に得ることができる。
【0030】具体的方法として一般式(3)で表される
官能基を一つ有する化合物は、例えば、メタクリロイル
イソシアナート系化合物(以下MI類と略記する。)あ
るいはアクリロイルイソシアナート系化合物(以下AI
類と略記する。)とモノアルキルアルキレングリコール
とを、以下の反応の様に1:1のモル比で反応させるこ
とにより、容易に得られる。
【化13】 [ただし、R7 は一般式(3)と同じであり、R10は水
素原子または炭素数10以下のアルキル基を表し、R11
は炭素数10以下のアルキル基を表し、jは1〜100
0、好ましくは1〜50の範囲の整数である。]
【0031】また、一般式(3)で表される官能基を二
つ有する化合物は、例えば、MI類あるいはAI類とオ
リゴアルキレングリコールとを、2:1のモル比で反応
させることにより、容易に得られる。また、一般式
(3)で表される官能基を三つ有する化合物は、例えば
MI類及び/またはAI類と、グリセリン等の3価アル
コールにオリゴアルキレングリコールを付加重合させた
トリオールとを、3:1のモル比で反応させることによ
り、容易に得られる。また、一般式(3)で表される官
能基を四つ有する化合物は、例えばMI類及び/または
AI類と、ペンタエリスリトール等の4価アルコールに
オリゴアルキレングリコールを付加重合させたテトラオ
ールとを4:1のモル比で反応させることにより、容易
に得られる。
【0032】また、一般式(3)で表される官能基を五
つ有する化合物は、例えばMI類及び/またはAI類
と、α−D−グルコピラノースにオリゴアルキレングリ
コールを付加重合させたペンタオールとを、5:1のモ
ル比で反応させることにより、容易に得られる。また、
一般式(3)で表される官能基を六つ有する化合物は、
例えばMI類及び/またはAI類と、マンニットにオリ
ゴアルキレングリコールを付加重合させたヘキサオール
とを6:1のモル比で反応させることにより、容易に得
られる。
【0033】ここで一般式(2)あるいは(3)で表さ
れる官能基を1つしか有さない化合物を重合してできる
高分子は、架橋構造を有しておらず、膜強度不足のた
め、薄膜にすると短絡する危険が大きい。従って、一般
式(2)あるいは(3)で表される官能基を2つ以上有
する重合性化合物と共重合し、架橋させるか、一般式
(2)あるいは(3)で表される官能基を2つ以上有す
る重合性化合物から得られる高分子と併用する方が好ま
しい。これら高分子を薄膜として使用する場合、その強
度から考慮して、1分子中に含まれる一般式(2)ある
いは(3)で表される官能基の数は、3つ以上がより好
ましい。また前記一般式(2)で表される官能基を有す
る化合物の中で、一般式(3)で表される官能基を有す
る化合物がウレタン基を導入でき重合性が良好であり、
また高分子中にウレタン基を多く導入でき、誘電率が高
くなり、高分子固体電解質とした場合のイオン伝導度が
高くなり好ましい。さらに薄膜にしたときの膜強度も大
きく、電解液の包含量が多く、好ましい。
【0034】本発明の高分子固体電解質の構成成分とし
て好ましい高分子は、一般式(2)または一般式(3)
で表される官能基を有する化合物の単独重合体であって
も、該カテゴリーに属する2種以上の共重合体であって
も、あるいは該化合物の少なくとも一種と他の重合性化
合物との共重合体であってもよい。したがって本発明の
高分子固体電解質用重合性組成物には、以下の重合性化
合物を含めることができる。前記、一般式(2)または
一般式(3)で表される官能基を有する化合物と共重合
可能な他の重合性化合物としては、特に制限はない。例
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジ
メチルメタクリルアミド、炭酸ビニレン、N−ビニルピ
ロリドン、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモ
ルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物、ス
チレン、α−メチルスチレン等のスチレン系化合物、N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等のN
−ビニルアミド系化合物、エチルビニルエーテル等のア
ルキルビニルエーテルを挙げることができる。
【0035】(1−d)溶媒 本発明の高分子固体電解質中に溶媒としての有機化合物
が存在すると、高分子固体電解質のイオン伝導度がさら
に向上するので好ましい。したがって、その点で、本発
明の高分子固体電解質用重合性組成物には溶媒を加える
ことが好ましい。使用できる溶媒としては、本発明の高
分子固体電解質用重合性組成物に用いる重合性化合物と
の相溶性が良好で、誘電率が大きく、沸点が70℃以上
であり、電気化学的安定範囲が広い化合物が適してい
る。そのような溶媒としては、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル
エーテル等のオリゴエーテル類、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、炭酸ビニレン、(メタ)アクリ
ロイルカーボネート等のカーボネート類、ベンゾニトリ
ル、トルニトリル等の芳香族ニトリル類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリド
ン、N−ビニルピロリドン、スルホラン等の硫黄化合
物、リン酸エステル類等が挙げられる。この中で、オリ
ゴエーテル類及びカーボネート類が好ましく、カーボネ
ート類が特に好ましい。溶媒の添加量が多いほど高分子
固体電解質のイオン伝導度は高くなるが、多過ぎると高
分子固体電解質の機械的強度が低下する。好ましい添加
量としては、本発明の高分子固体電解質用重合性組成物
における重合性化合物重量の12倍量以下で、8倍量以
下が特に好ましい。
【0036】(1−e)電解質塩 本発明の重合性組成物を重合し高分子固体電解質とする
場合、イオン移動のキャリアーとなる電解質塩は予め重
合性組成物に混合することにより複合しても良いし、重
合後に含浸等で後添加することにより複合しても良い。
本発明の高分子固体電解質中に複合する電解質塩の量
は、高分子固体電解質の重量に対し、0.1〜50重量
%が好ましく、1〜30重量%が特に好ましい。複合に
用いる電解質塩が50重量%以上の比率で存在すると、
イオンの移動が大きく阻害され、逆に0.1重量%以下
の比率では、イオンの絶対量が不足となってイオン伝導
度が小さくなる。複合に用いる電解質塩の種類は特に限
定されるものではなく、電荷でキャリアーとしたいイオ
ンを含んだ電解質塩を用いればよいが、高分子固体電解
質中での解離定数が大きいことが望ましく、LiCF3
SO3 、LiN(CF3 SO22 、LiPF6 、Li
ClO4 、LiI、LiBF4 、LiSCN、LiAs
6 、NaCF3 SO3 、NaPF6 、NaClO4
NaI、NaBF4 、NaAsF6 、KCF3 SO3
KPF6 、KI等のアルカリ金属塩、(CH34NB
4 等の4級アンモニウム塩、(CH34 PBF4
の4級ホスホニウム塩、AgClO4 等の遷移金属塩あ
るいは塩酸、過塩素酸、ホウフッ化水素酸等のプロトン
酸が推奨される。また、重合開始剤を酸で分解して重合
反応を開始させる場合には、遊離酸を含む電解質塩を用
いるのが望ましい。
【0037】本発明の電池に用いる負極活物質として
は,後述のように、アルカリ金属、アルカリ金属合金、
炭素材料のようなアルカリ金属イオンをキャリアーとす
る低酸化還元電位のものが、高電圧、高容量の電池が得
られるので好ましい。従って、かかる負極を用い、アル
カリ金属イオンをキャリアーとする電池に用いる場合の
高分子固体電解質中の電解質塩としてはアルカリ金属塩
が必要となる。このアルカリ金属塩の種類としては、例
えば、LiCF3 SO3 、LiPF6 、LiClO4
LiBF4 、LiSCN、LiAsF6 、LiN(CF
3 SO22 、NaCF3 SO3 、LiI、NaPF
6 、NaClO4 、NaI、NaBF4 、NaAsF
6 、KCF3 SO3 、KPF6 、KI等を挙げることが
できる。負極の中で、アルカリ金属としては、リチウム
を用いた場合が、得られる電池が高電圧、高容量であ
り、かつ薄膜化が可能である点から最も好ましい。ま
た、炭素材負極の場合には、アルカリ金属イオンだけで
なく、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、遷移
金属塩、各種プロトン酸が使用できる。
【0038】電気二重層コンデンサの場合に複合に用い
る電解質塩の種類は特に限定されるものではなく、電荷
キャリアーとしたいイオンを含んだ化合物を用いればよ
いが、高分子固体電解質中での解離定数が大きく、分極
性電極と電気二重層を形成しやすいイオンを含むことが
望ましい。このような化合物としては、(CH34
BF4 、(CH3 CH24 NClO4 等の4級アンモ
ニウム塩、AgClO4 等の遷移金属塩、(CH34
PBF4 等の4級ホスホニウム塩、LiCF3SO3
LiPF6 、LiClO4 、LiI、LiBF4 、Li
SCN、LiAsF6 、LiN(CF3 SO22 、N
aCF3 SO3 、NaPF6 、NaClO4 、NaI、
NaBF4 、NaAsF6 、KCF3 SO3 、KPF
6 、KI等のアルカリ金属塩、パラトルエンスルホン酸
等の有機酸及びその塩、塩酸、硫酸等の無機酸等が挙げ
られる。この中で、出力電圧が高く取れ、解離定数が大
きいという点から、4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩、アルカリ金属塩が好ましい。4級アンモニウム
塩の中では、(CH3 CH2 )(CH3 CH2 CH2
23 NBF4 のような、アンモニウムイオンの窒素
上の置換基が異なっているものが、高分子固体電解質へ
の溶解性あるいは解離定数が大きいという点から好まし
い。
【0039】(1−f)フィラー 本発明の高分子固体電解質は各種フィラーが添加された
複合電解質として使用できる。これにより強度、膜厚均
一性が改善するばかりでなく、フィラーと高分子間に微
細な空孔が生じることになり、特に溶媒を添加した場合
には空孔内にフリーの電解液が複合電解質内に分散する
ことになり、強度アップを損ねることなく、逆にイオン
伝導度、移動度を増加させることもできる。したがっ
て、その点で本発明の高分子固体電解質用重合性組成物
にはフィラーを含めるのが好ましい。フィラーとしては
ポリスチレン/ジビニルベンゼン共重合体ゲル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等の各種非電子伝導性ポリマー
製フィラー、α、β、γ−アルミナ、シリカ、マグネシ
ア、ハイドロタルサイト等の非電子伝導性無機酸化物フ
ィラーが挙げられる。これらの中で無機酸化物フィラー
が複合効率、安定性の点で好ましく、アルミナ、マグネ
シア、ハイドロタルサイトが特に好ましい。さらにフィ
ラーと複合した高分子固体電解質中の電解質含有液の保
有量を多くし、イオン伝導性、移動度を増加させるとい
う目的では、フィラーの比表面積はできるだけ大きいこ
とが好ましく、BET法で5m2/g以上が好ましく50m2
/g以上がさらに好ましい。
【0040】また、複合電解質の膜厚均一性改善の観点
からは、フィラーは液晶用スペーサービーズ等の均一な
大きさのものを用いることが好ましく、このようなフィ
ラーの具体例としては、ポリスチレン/ジビニルベンゼ
ン共重合体ビーズ(積水ファインケミカル、SPシリー
ズ)に代表されるポリマービーズ等の液晶用スペーサー
が挙げられ、安定性、複合しやすさからポリマービーズ
が特に好ましい。このような各種形状を有するフィラー
のサイズとしては、重合性組成物と混合できれば特に限
定はないが、大きさとしては0.01μm 〜100μm
が好ましく、0.01μm 〜20μm が特に好ましい。
また、形状としては球形、卵形、立方体状、直方体状、
円筒ないし棒状等の種々の形状のものを用いることがで
きる。フィラーの添加量は多すぎると逆に複合電解質の
強度やイオン伝導性を低下させたり、重合性化合物含有
物及び/または電解質含有液と混合した場合の混合物の
流動性を損い、電極との複合や成型がしづらくなるとい
う問題を生じる。従って添加量としては、複合電解質に
対して50wt%以下が好ましく、0.1〜30wt%
の範囲が特に好ましい。
【0041】[2]高分子固体電解質 本発明の高分子固体電解質は、本発明の高分子固体電解
質用重合性組成物を硬化させることにより得られる。該
重合性組成物が電解質塩を含んでいる場合には、そのま
ま開始剤を酸及び/または加熱により分解して重合させ
ることにより直接得られる。該重合性組成物が電解質塩
を含んでいない場合には、電解質塩を移行させることに
より、電解質塩中に含まれている遊離酸によって開始剤
を分解して重合反応を起こさせ、該重合性組成物を硬化
することにより直接得られる。また、該重合性組成物が
電解質塩を含んでいない場合に、熱によって開始剤を分
解して重合反応を起こさせ、該重合性組成物を硬化させ
た後、電解質塩を移行させることにより得ることも可能
である。
【0042】(2−a)高分子固体電解質の構成要素 本発明の高分子固体電解質に用いる好ましい高分子は、
前記のように、一般式(2)または一般式(3)で表さ
れる官能基を有する化合物の単独重合体であっても、該
カテゴリーに属する2種以上の共重合体であっても、あ
るいは該化合物の少なくとも一種と他の重合性化合物と
の共重合体であってもよい。また、前記一般式(2)ま
たは一般式(3)で表される官能基を有する化合物の少
なくとも一種から得られる重合体及び/または該化合物
を共重合成分とする共重合体と他の高分子との混合物で
あってもよい。例えば、前記一般式(2)または一般式
(3)で表される官能基を有する化合物の少なくとも一
種から得られる重合体及び/または該化合物を共重合成
分とする共重合体と、ポリエチレンオキサイド、ポリプ
ロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリブタ
ジエン、ポリメタクリル(またはアクリル)酸エステル
類、ポリスチレン、ポリホスファゼン類、ポリシロキサ
ンあるいはポリシラン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテ
トラフルオロエチレン等のポリマーとの混合物を本発明
の高分子固体電解質に用いてもよい。共重合体及び/ま
たは混合物としたとき前記一般式(2)または一般式
(3)で表される官能基を有する化合物由来の構造単位
の量は、その他の共重合成分あるいは重合体混合物成分
の種類によって異なるが、高分子固体電解質に用いたと
きのイオン伝導度および膜強度、耐熱性、電流特性を考
慮すると、この共重合体または重合体混合物全量に対し
40重量%以上含有することが好ましく、さらに好まし
くは60重量%以上含有することである。その他、本発
明の高分子固体電解質の必須の構成要素である電解質
塩、任意の構成要素である溶媒及びフィラーに関しては
[1]高分子固体電解質用重合性組成物の欄において記
載した通りである。
【0043】(2−b)高分子固体電解質の製造方法 本発明の高分子固体電解質は、前述のごとく本発明の高
分子固体電解質用重合性組成物を硬化させることにより
得られるが、重合性化合物の重合は、その化合物の有す
る官能基の重合性を利用して、前記重合開始剤を酸及び
/または加熱で分解することにより行うことができる。
例えば、一般式(2)または一般式(3)で表される官
能基を有する化合物の重合は、官能基であるアクリロイ
ル基もしくはメタクリロイル基の重合性を利用して行う
ことができる。また、前記一般式(2)または一般式
(3)で表される官能基を有する化合物の少なくとも一
種から得られる重合体及び/または該化合物を共重合成
分とする共重合体を、本発明のような高分子固体電解質
の重合体に用いる場合には、重合性化合物を成膜後に重
合することが有利である。即ち、前記一般式(2)また
は一般式(3)で表される官能基を有する化合物及び前
記一般式(1)で表わされる少なくとも一種の重合開始
剤、場合によっては少なくとも一種の電解質塩、場合に
よっては少なくとも一種の無機フィラー及び/または少
なくとも一種の有機溶媒を混合し、場合によっては、さ
らに他の重合性化合物を添加した重合性組成物を調製
し、これら重合性組成物を酸の存在下、場合によっては
加熱して重合させる。特に、該重合性組成物を膜状等の
形状に成形後に、例えば酸添加及び/または加熱して、
重合させ、膜状重合物とすることにより、加工面での自
由度が広がり、応用上の大きなメリットとなる。
【0044】重合に用いる酸は特に限定はなく、カルボ
ン酸、塩化水素、フッ化水素等の各種有機酸や無機酸
等、プロトンを遊離する酸であればよい。その量として
は、重合性組成物に対して1ppm以上あれば十分であ
る。さらに加熱で行う場合には、重合性化合物及び重合
開始剤の種類によるが、重合が起こる温度であれば良
く、通常は、40℃から200℃の範囲で行えばよい。
さらに他の活性光線開始剤を添加して、さらに活性光線
を照射により重合させる場合には、重合性化合物の種類
によるが、例えば数mW以上の紫外光またはγ線、電子
線等を照射して重合させることができる。
【0045】[3]電池 (3−a)負極 本発明の電池の構成において、負極にアルカリ金属、ア
ルカリ金属合金、炭素材料、無機酸化物、導電性高分子
のようなアルカリ金属イオンをキャリアーとする低酸化
還元電位の電極活物質(負極活物質)を用いることによ
り、高電圧、高容量の電池が得られるので好ましい。こ
のような電極活物質の中では、リチウム金属あるいはリ
チウム/アルミニウム合金、リチウム/鉛合金、リチウ
ム/アンチモン合金等のリチウム合金類が最も低酸化還
元電位であるため特に好ましい。また、炭素材料、無機
酸化物、導電性高分子もLiイオンを吸蔵した場合低酸
化還元電位となり、しかも安定、安全であるという点で
特に好ましい。Liイオンを吸蔵放出できる炭素材料と
しては、天然黒鉛、人造黒鉛、気相法黒鉛、石油コーク
ス、石炭コークス、ピッチ系炭素、ポリアセン、C60
70等のフラーレン類等が挙げられる。Liイオンを吸
蔵放出できる無機酸化物としては酸化スズやその複合酸
化物、酸化インジウムやその複合酸化物等が挙げられ
る。Liイオンを吸蔵放出できる導電性高分子としては
ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチエニレ
ン、ポリピリジン、ポリピリミジン、及びこれら各々の
誘導体が挙げられる。
【0046】(3−b)正極 本発明の電池の構成において、正極に金属酸化物、金属
硫化物、導電性高分子あるいは炭素材料のような高酸化
還元電位の電極活物質(正極活物質)を用いることによ
り、高電圧、高容量の電池が得られるので好ましい。こ
のような電極活物質の中では、充填密度が高くなり、体
積容量密度が高くなるという点では、酸化コバルト、酸
化マンガン、酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化モリ
ブデン等の金属酸化物、硫化モリブデン、硫化チタン、
硫化バナジウム等の金属硫化物が好ましく、特に酸化マ
ンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト等が高容量、高電
圧という点から好ましい。この場合の金属酸化物や金属
硫化物を製造する方法は特に限定されず、例えば、「電
気化学、第22巻、574頁、1954年」に記載され
ているような、一般的な電解法や加熱法によって製造さ
れる。また、これらを電極活物質としてリチウム電池に
使用する場合、電池の製造時に、例えば、Lix CoO
2 やLixMnO2 等の形でLi元素を金属酸化物ある
いは金属硫化物に挿入(複合)した状態で用いるのが好
ましい。このようにLi元素を挿入する方法は特に限定
されず、例えば、電気化学的にLiイオンを挿入する方
法や、米国特許第4357215号公報に記載されてい
るように、Li2 CO3 等の塩と金属酸化物を混合、加
熱処理することによって実施できる。
【0047】また柔軟で、薄膜にし易いという点では、
導電性高分子が好ましい。導電性高分子の例としては、
ポリアニリン、ポリアセチレン及びその誘導体、ポリパ
ラフェニレン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘
導体、ポリチエニレン及びその誘導体、ポリピリジンジ
イル及びその誘導体、ポリイソチアナフテニレン及びそ
の誘導体、ポリフリレン及びその誘導体、ポリセレノフ
ェン及びその誘導体、ポリパラフェニレンビニレン、ポ
リチエニレンビニレン、ポリフリレンビニレン、ポリナ
フテニレンビニレン、ポリセレノフェンビニレン、ポリ
ピリジンジイルビニレン等のポリアリーレンビニレン及
びそれらの誘導体等が挙げられる。中でも有機溶媒に可
溶性のアニリン誘導体の重合体が特に好ましい。これら
の電池あるいは電極において電極活物質として用いられ
る導電性高分子は、一般的な化学的あるいは電気化学的
酸化法あるいはその他の公知の方法に従って製造され
る。また、炭素材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、気
相法黒鉛、石油コークス、石炭コークス、フッ化黒鉛、
ピッチ系炭素、ポリアセン等が挙げられる。また、本発
明の電池あるいは電極において電極活物質として用いら
れる炭素材料は、市販のものを用いることができ、ある
いは公知の方法に従って製造される。
【0048】(3−c)電池用電極の製造方法 本発明では上記、負極、正極活物質と本発明の高分子固
体電解質を複合することにより、加工性に優れ、高容
量、高電流で作動でき、液の滲みだしのない高寿命の電
池用電極を得ることができる。その製造方法については
例えば以下のような方法が電極活物質と高分子固体電解
質の混合や接着が良好で、加工も容易であり好ましい。
まず、液体状の本発明の重合性組成物を電極活物質と適
当な組成で混合後、場合によっては導電助剤や結着剤を
混合後に、集電体等の基板上に塗布や加圧等の方法で電
極形状に成形する。ついで該重合性組成物を酸添加や加
熱により重合し、電極として硬化させる。
【0049】(3−d)電池の製造方法 本発明の電池の製造方法について例をあげて説明する。
本発明の重合性組成物を重合することにより得られた高
分子固体電解質膜を介して正負極をお互いに接触しない
ように電池構成用構造体内に入れる。次に電解液または
本発明の重合性組成物(開始剤添加)を注入した後、ポ
リオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止
することにより目的の電池を得ることができる。尚、重
合性組成物を注入した場合には酸や加熱により、重合さ
せることにより本発明の高分子固体電解質で完全に固体
化された電池が得られる。
【0050】また本発明の電池は以下の方法でも作製す
ることができる。電解液(開始剤未添加)もしくは電解
質塩添加重合性組成物(開始剤未添加)を正負極に含浸
させ、どちらか一方の電極上にスペーサーを配し、本発
明の電解質塩未添加重合性組成物(開始剤添加)を均一
な厚みとなるように塗布後、電極に含浸されている電解
液や重合性組成物の中の遊離酸及び/または加熱で重合
することにより、電極上に均一な厚みの高分子固体電解
質膜を形成する。次いでもう一方の電極をその高分子固
体電解質膜に貼り合わせて、電池構成用構造体内に入
れ、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂
で封止することにより目的の電池を得ることができる。
尚、重合性組成物が電極に含浸されている場合には、さ
らに酸を添加する及び/または加熱により重合し、本発
明の高分子固体電解質で完全に固体化された電池が得ら
れる。この方法での電解質塩添加重合性組成物(開始剤
未添加)や電解質塩未添加重合性組成物(開始剤添加)
は安定で可使時間が長い為、電極内含浸、塗布が容易で
工程的に非常に有利である。
【0051】また本発明の電池は以下の方法でも作製す
ることができる。正負極を多孔質セパレータ等適当なス
ペーサを介してお互いに接触しないように貼り合わせ、
電池構成用構造体内に入れる。ついで電解液を注入し、
予備充電等により一般的なガス抜き等を行った後過剰の
電解液を抜き出し、さらに減圧にし、電解液中の溶媒を
ある程度留去するとともに次の重合性組成物注入を容易
にしておく。ついで減圧状態で本発明の電解質塩未添加
重合性組成物(開始剤添加)を注入し、先に注入してい
た電解液中の遊離酸及び/または加熱することによって
重合性組成物を重合させる。ついでこの電池をポリオレ
フィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止するこ
とにより目的の電池を得ることができる。尚、減圧時の
溶媒留去を完全に行うと、本発明の高分子固体電解質で
完全に固体化された電池が得られる。この方法での電解
質塩未添加重合性組成物(開始剤添加)は安定で可使時
間が長い為、電極内含浸、塗布が容易で工程的に非常に
有利である。また、スペーサを介して正負極を電池構成
用構造体内に挿入するまでは完全な乾式であり、雰囲気
等、工程的に簡易化でき有利である。
【0052】尚、前記電池構成用構造体または前記支持
体はSUS等の金属、ポリプロピレン、アルミラミネー
ト熱融着樹脂、ポリイミド、エバール、または導電性も
しくは絶縁性ガラス等のセラミックス材料であればよい
が、特にこれらの材料からなるものに限定されるもので
はなく、また、その形状は、筒状、箱状、シート状その
他いかなる形状でもよい。本発明の電池の一例として、
薄膜固体二次電池の一例の概略断面図を図1に示す。図
中、1は正極、2は高分子固体電解質、3は負極、4は
集電体、5は絶縁性樹脂封止剤である。また、電池の形
状としては、図1のようなシート型のほかに、コイン
型、あるいは正極、高分子固体電解質、負極のシート状
積層体を円筒状に捲回し、円筒管状の電池構成用構造体
に入れ、封止して製造された円筒型等であっても良い。
【0053】[4]電気二重層コンデンサ 次に本発明の電気二重層コンデンサについて説明する。
本発明の電気二重層コンデンサにおいて、本発明の前記
重合性組成物より得られる高分子固体電解質を用いるこ
とにより、出力電圧が高く、取り出し電流が大きく、あ
るいは加工性、寿命、信頼性に優れた電気二重層コンデ
ンサが提供される。本発明の電気二重層コンデンサの一
例の概略断面図を図2に示す。この例は、大きさ1cm
×1cm、厚み約0.5mmの薄型セルで、7は集電体
であり、集電体の内側には一対の分極性電極6が配置さ
れており、その間に高分子固体電解質膜8が配置されて
いる。9は絶縁性樹脂封止剤、10はリード線である。
【0054】(4−a)集電体 集電体7は電子伝導性で電気化学的に耐食性があり、で
きるだけ比表面積の大きい材料を用いることが好まし
い。例えば、各種金属及びその燒結体、電子伝導性高分
子、カーボンシート等を挙げることができる。 (4−b)分極性電極 分極性電極6は、通常電気二重層コンデンサに用いられ
る炭素材料等の分極性材料からなる電極であればよい。
分極性材料としての炭素材料としては、比表面積が大き
ければ特に制限はないが、比表面積の大きいほど電気二
重層の容量が大きくなり好ましい。例えば、ファーネス
ブラック、サーマルブラック(アセチレンブラックを含
む)、チャンネルブラック等のカーボンブラック類や、
椰子がら炭等の活性炭、天然黒鉛、人造黒鉛、気相法で
製造したいわゆる熱分解黒鉛、ポリアセン及びC60、C
70を挙げることができる。
【0055】(4−c)分極性電極の製造方法 本発明では上記、分極性材料と本発明の高分子固体電解
質を複合することにより、加工性に優れ、高容量、高電
流で作動でき、液の滲みだしのない高寿命の電気二重層
コンデンサ用分極性電極を得ることができる。その製造
方法については例えば以下のような方法が分極性材料と
高分子固体電解質の混合や接着が良好で、加工も容易で
あり好ましい。まず、液体状の本発明の重合性組成物を
分極性材料と適当な組成で混合後、場合によっては導電
助剤や結着剤を混合後に、集電体等の基板上に塗布や加
圧等の方法で電極形状に成形する。ついで該重合性組成
物を酸添加や加熱により重合し、電極として硬化させ
る。
【0056】(4−d)電気二重層コンデンサの製造方
法 次に本発明の電気二重層コンデンサの製造方法について
例をあげて説明する。分極性電極2個を本発明の高分子
固体電解質膜を介してお互いに接触しないように電気二
重層コンデンサ構成用構造体内に入れる。次に電解液ま
たは本発明の重合性組成物(開始剤添加)を注入した
後、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂
で封止することにより目的の電気二重層コンデンサを得
ることができる。尚、重合性組成物を注入した場合には
酸や加熱により、重合させることにより本発明の高分子
固体電解質で完全に固体化された電気二重層コンデンサ
が得られる。
【0057】また本発明の電気二重層コンデンサは以下
の方法でも作製することができる。電解液(開始剤未添
加)もしくは電解質塩添加重合性組成物(開始剤未添
加)を分極性電極2個に含浸させ、どちらか一方の電極
上にスペーサーを配し、本発明の電解質塩未添加重合性
組成物(開始剤添加)を均一な厚みとなるように塗布
後、電極に含浸されている電解液中や重合性組成物中の
遊離酸及び/または加熱で重合することにより、電極上
に均一な厚みの高分子固体電解質膜を形成する。次いで
もう一方の電極を高分子固体電解質膜に貼り合わせ、電
気二重層コンデンサ構成用構造体内に入れ、ポリオレフ
ィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止すること
により目的の電気二重層コンデンサを得ることができ
る。尚、重合性組成物が電極に含浸されている場合に
は、さらに酸を添加すること及び/または加熱により重
合し、本発明の高分子固体電解質で完全に固体化された
電気二重層コンデンサが得られる。この方法での電解質
塩添加重合性組成物(開始剤未添加)や電解質塩未添加
重合性組成物(開始剤添加)は安定で可使時間が長い
為、電極内含浸、塗布が容易で工程的に非常に有利であ
る。
【0058】また本発明の電気二重層コンデンサは以下
の方法でも作製することができる。2個の分極性電極を
多孔質セパレータ等適当なスペーサを介してお互いに接
触しないように貼り合わせ、電気二重層コンデンサ構成
用構造体内に入れる。ついで電解液を注入し、過剰の電
解液を抜き出し、さらに減圧にし、電解液中の溶媒をあ
る程度留去するとともに次の重合性組成物注入を容易に
しておく。ついで減圧状態で本発明の電解質塩未添加重
合性組成物(開始剤添加)を注入し、先に注入していた
電解液中の遊離酸及び/またはさらに加熱することによ
って重合性組成物を重合させる。ついでこの電気二重層
コンデンサをポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶
縁性樹脂で封止することにより目的の電気二重層コンデ
ンサを得ることができる。尚、減圧時の溶媒留去を完全
に行うと、本発明の高分子固体電解質で完全に固体化さ
れた電気二重層コンデンサが得られる。この方法での電
解質塩未添加重合性組成物(開始剤添加)は安定で可使
時間が長い為、電極内含浸、塗布が容易で工程的に非常
に有利である。また、スペーサを介して2個の分極性電
極を電気二重層コンデンサ構成用構造体内に挿入するま
では完全な乾式であり、雰囲気等、工程的に簡易化でき
有利である。
【0059】尚、前記電気二重層コンデンサ構成用構造
体または前記支持体はSUS等の金属、ポリプロピレ
ン、アルミラミネート熱融着樹脂、ポリイミド、エバー
ル、または導電性もしくは絶縁性ガラス等のセラミック
ス材料であればよいが、特にこれらの材料からなるもの
に限定されるものではなく、また、その形状は、筒状、
箱状、シート状その他いかなる形状でもよい。また、電
気二重層コンデンサの形状としては、図2のようなシー
ト型のほかに、コイン型、あるいは分極性電極、高分子
固体電解質のシート状積層体を円筒状に捲回し、円筒管
状のコンデンサ構成用構造体に入れ、封止して製造され
た円筒型等であっても良い。
【0060】
【実施例】以下に本発明について代表的な例を示しさら
に具体的に説明する。なお、これらは説明のための単な
る例示であって、本発明はこれらに何等制限されるもの
ではない。
【0061】[実施例1]
【化14】 ポリエチレングリコールジメタクリレート(化合物A:
日本油脂製ブレンマーPDE600、n=14)1.2g、
1000℃で熱処理したアルミニウムオキサイドC粒子
(平均結晶粒子径0.013μm、日本エアロジル製、
比表面積約100m2/g、含水量600ppm)0.33g 、
エチレンカーボネート(EC)1.8g、エチルメチルカー
ボネート(EMC)4.2g、LiPF6 (橋本化成製電池
グレード)0.60g 、及び開始剤としてテトラn−ブチル
アンモニウム・n−ブチルトリフェニルボレート(4B
AB3P、昭和電工製)0.005gをアルゴン雰囲気中でよ
く混合し、重合性組成物を得た。この組成物の含水量
(カールフィッシャー法)は35ppm であった。この重
合性組成物を調製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC飽和
下の密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、30分放置
したところ、EC/EMC電解液を含浸した化合物A重
合体/アルミニウムオキサイドC複合フィルムが約30
μm の自立フィルムとして得られた。このフィルムの2
5℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法に
て測定したところ、それぞれ、2.5 ×10-3、0.7×10-3S/
cmであった。
【0062】[実施例2、3、4]開始剤として、4B
AB3Pの代わりに、表1に示すホウ素塩系開始剤(昭
和電工製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、重
合性組成物を調製し、化合物A重合体/アルミニウムオ
キサイドC複合フィルムを約30μm の自立フィルムと
して得た。これらのフィルムの25℃、−20℃でのイ
オン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、す
べて実施例1とほぼ同様の値を示した。
【表1】
【0063】[実施例5]LiPF6 に代えて橋本化成
製電池グレードLiBF4 0.50g 用いた以外は実施例1
と同様にして、重合性組成物を得た。この組成物の含水
量(カールフィッシャー法)は45ppm であった。この
重合性組成物を実施例1と同様にPET フィルム上に塗布
後、60℃に加熱して30分放置したところ、EC/E
MC電解液を含浸した化合物A重合体/KW2200複
合フィルムが約30μm の自立フィルムとして得られ
た。このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度
をインピーダンス法にて測定したところ、それぞ1.5 ×
10-3、0.4×10-3S/cmであった。
【0064】[実施例6]化合物A 1.2g 、1000℃
で熱処理したアルミニウムオキサイドC粒子(平均結晶
粒子径0.013μm、日本エアロジル製、比表面積約
100m2/g、含水量600ppm)0.33g 、プロピレン
カーボネート(PC)6.0g、テトラエチルアンモニウム
テトラフルオロボレート(TEAB、橋本化成製高純度
品)1.00g、及び開始剤として4BAB3P 0.005g を
アルゴン雰囲気中でよく混合し、重合性組成物を得た。
この組成物の含水量(カールフィッシャー法)は100
ppmであった。この重合性組成物を調製後すぐにアルゴ
ン雰囲気、密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、60
℃で30分放置したところ、PC系電解液を含浸した化
合物A重合体/アルミニウムオキサイドC複合フィルム
が約30μm の自立フィルムとして得られた。このフィ
ルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダ
ンス法にて測定したところ、それぞれ、5.5 ×10-3、1.0
×10-3S/cmであった。
【0065】[実施例7]
【化15】 化合物A 0.6g 、メトキシポリエチレングリコールモノ
メタクリレート(化合物B:日本油脂製ブレンマーPM
E400、n=9) 0.6g 、500℃で熱処理したハイ
ドロタルサイト粒子( 協和化学製、KW2200、平均
粒子径 約1.0μm、BET比表面積135m2/g、含
水量1000ppm)0.33g 、EC 1.8g 、EMC 1.6
g 、ジエチルカーボネート(DEC)1.6g、LiPF6
(橋本化成製電池グレード)0.60g 、及び開始剤として
4BAB3P(昭和電工製)0.005gをアルゴン雰囲気中
でよく混合し、重合性組成物を得た。この組成物の含水
量(カールフィッシャー法)は35ppm であった。この
重合性組成物を調製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC飽
和下の密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、30分放
置したところ、EC/EMC/DEC電解液を含浸した
化合物A+B重合体/KW2200複合フィルムが約3
0μm の自立フィルムとして得られた。このフィルムの
25℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法
にて測定したところ、それぞれ、2.8 ×10-3、0.8×10-3
S/cmであった。
【0066】[実施例8]LiPF6 を用いない以外は
実施例1と同様にして、塩未添加重合性組成物を得た。
この組成物の含水量(カールフィッシャー法)は10pp
m であった。この塩未添加重合性組成物をアルゴン雰囲
気、EMC飽和下の密閉容器内で予め1.2M Li P
6 /EC+EMC(重量比3:7)を吸液したポリエ
チレン製マイクロポーラスフィルム(旭化成製ハイポ
ア、厚み25μm 、開孔率55%)に含浸塗布後、30
分放置したところ、EC/EMC電解液を含浸した化合
物A重合体/アルミニウムオキサイドC/ハイポア複合
フィルムが約30μm の自立フィルムとして得られた。
このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度をイ
ンピーダンス法にて測定したところ、それぞれ、5.5 ×
10-4、2.8×10-4S/cmであった。
【0067】[実施例9]TEABを用いない以外は実
施例6と同様にして、塩未添加重合性組成物を得た。こ
の組成物の含水量(カールフィッシャー法)は20ppm
であった。この塩未添加重合性組成物をアルゴン雰囲
気、密閉容器内で予め1.2M TEAB/PCを吸液
したポリエチレン製マイクロポーラスフィルム(旭化成
製ハイポア、厚み25μm 、開孔率55%)に含浸塗布
後、60℃で30分放置したところ、PC電解液を含浸
した化合物A重合体/アルミニウムオキサイドC/ハイ
ポア複合フィルムが約30μm の自立フィルムとして得
られた。このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝
導度をインピーダンス法にて測定したところ、それぞ
れ、1.0 ×10-3、2.1×10-4S/cmであった。
【0068】[実施例10] <化合物の合成>
【化16】 化合物(KOH価 34.0mg/g、p/q=7/3 )50.0g 及び
化合物 4.6g を窒素雰囲気中でよく精製したTHF10
0ml に溶解した後、0.44g のジブチルチンジラウレート
を添加する。その後、25℃で約15時間反応させるこ
とにより、無色生成物を得た。その1H-NMR、IR及び元素
分析の結果から、化合物と化合物は1対3で反応
し、さらに、化合物のイソシアナート基が消失し、ウ
レタン結合が生成しており、化合物が生成しているこ
とがわかった。
【0069】[実施例11]化合物 1.0g 、500℃
で熱処理したハイドロタルサイト粒子( 協和化学製、K
W2200、平均粒子径 約1.0μm、BET比表面
積135m2/g、含水量1000ppm)0.33g 、EC
1.8g 、EMC 4.2g 、LiPF6 (橋本化成製電池グ
レード)0.60g 、及び開始剤としてテトラn−ブチルア
ンモニウム・n−ブチルトリフェニルボレート(4BA
B3P、昭和電工製)0.005gをアルゴン雰囲気中でよく
混合し、重合性組成物を得た。この組成物の含水量(カ
ールフィッシャー法)は35ppm であった。この重合性
組成物を調製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC飽和下の
密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、30分放置した
ところ、EC/EMC電解液を含浸した化合物重合体
/KW2200複合フィルムが約30μm の自立フィル
ムとして得られた。このフィルムの25℃、−20℃で
のイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したとこ
ろ、それぞれ、5.0 ×10-3、1.2×10-3S/cmであった。
【0070】[実施例12、13、14]開始剤とし
て、4BAB3Pの代わりに、表2に示すホウ素塩系開
始剤(昭和電工製)を用いた以外は、実施例11と同様
にして、重合性組成物を調製し、化合物重合体/KW
2200複合フィルムを約30μm の自立フィルムとし
て得た。これらのフィルムの25℃、−20℃でのイオ
ン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、すべ
て実施例11とほぼ同様の値を示した。
【表2】
【0071】[実施例15]LiPF6 に代えて橋本化
成製電池グレードLiBF4 0.50g 用いた以外は実施例
11と同様にして、重合性組成物を得た。この組成物の
含水量(カールフィッシャー法)は45ppm であった。
この重合性組成物を実施例11と同様にPET フィルム上
に塗布後、60℃に加熱して30分放置したところ、E
C/EMC電解液を含浸した化合物重合体/KW22
00複合フィルムが約30μm の自立フィルムとして得
られた。このフィルムの25℃、−20℃でのイオン伝
導度をインピーダンス法にて測定したところ、それぞ
れ、4.1 ×10-3、0.8×10-3S/cmであった。
【0072】[実施例16]化合物 1.0g 、1000
℃で熱処理したアルミニウムオキサイドC粒子(平均結
晶粒子径0.013μm、日本エアロジル製、比表面積
約100m2/g、含水量600ppm)0.33g 、プロピレ
ンカーボネート(PC)6.0g、テトラエチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート(TEAB、橋本化成製高純
度品)1.00g、及び開始剤として4BAB3P
0.005g をアルゴン雰囲気中でよく混合し、重合
性組成物を得た。この組成物の含水量(カールフィッシ
ャー法)は110ppmであった。この重合性組成物を調
製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC飽和下の密閉容器内
でPET フィルム上に塗布後、60℃で30分放置したと
ころ、PC系電解液を含浸した化合物重合体/アルミ
ニウムオキサイドC複合フィルムが約30μm の自立フ
ィルムとして得られた。このフィルムの25℃、−20
℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したと
ころ、それぞれ、9.2 ×10-3、1.8×10-3S/cmであった。
【0073】[実施例17] <化合物の合成> 化合物(平均分子量550 )55g 、化合物 15.5gを窒
素雰囲気中でよく精製したTHF100ml に溶解した後、
0.66g のジブチルチンジラウレートを添加した。その
後、25℃で約15時間反応させることにより、無色粘
ちょう液体を得た。その1H-NMR、IR及び元素分析の結果
から、化合物と化合物は1対1で反応し、さらに、
化合物のイソシアナート基が消失し、ウレタン結合が
生成しており、化合物が生成していることがわかっ
た。
【0074】[実施例18]化合物 0.5g 、化合物
0.5g 、500℃で熱処理したKW2200粒子(含水
量1000ppm)0.33g 、EC 1.8g 、EMC 1.6g
、ジエチルカーボネート(DEC)1.6g、LiPF6
(橋本化成製電池グレード)0.60g 、及び開始剤として
4BAB3P(昭和電工製)0.005gをアルゴン雰囲気中
でよく混合し、重合性組成物を得た。この組成物の含水
量(カールフィッシャー法)は35ppmであった。こ
の重合性組成物を調製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC
飽和下の密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、30分
放置したところ、EC/EMC/DEC電解液を含浸し
た化合物+重合体/KW2200複合フィルムが約
30μm の自立フィルムとして得られた。このフィルム
の25℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス
法にて測定したところ、それぞれ、5.5 ×10-3、1.0×10
-3S/cmであった。
【0075】[実施例19]化合物:CH3(OCH2CH2)sO
COC(CH3)=CH2(日本油脂、ブレンマーAE−400,M
w400)0.3g、化合物 0.7g、EC 1.8g 、EMC
1.6g 、DEC1.6g、LiPF6 (橋本化成製電池グレ
ード)0.60g 、及び開始剤として4BAB3P(昭和電
工製)0.005gをアルゴン雰囲気中でよく混合し、重合性
組成物を得た。この組成物の含水量(カールフィッシャ
ー法)は80ppm であった。この重合性組成物を調製後
すぐにアルゴン雰囲気、EMC飽和下の密閉容器内でPE
T フィルム上に塗布後、30分放置したところ、EC/
EMC/DEC電解液を含浸した化合物+重合体/
KW2200複合フィルムが約30μm の自立フィルム
として得られた。このフィルムの25℃、−20℃での
イオン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、
それぞれ、3.8 ×10-3、0.6×10-3S/cmであった。
【0076】[実施例20] <化合物の合成>
【化17】 上式1,3−プロパンジオールビスクロロホルメート体
(化合物)と1,3−プロパンジオールとを、ピリジ
ン存在下、25℃以下、ジクロロメタン中で約6時間反
応させた後、過剰の水を加え、残クロロホルメート末端
を水酸基化し、両末端に水酸基を有するオリゴカーボネ
ート(化合物)を合成した。GPC分析により求め
た、重量平均分子量(Mw)は1200、平均繰り返し
数tは約10であった。
【0077】
【化18】 化合物(平均分子量1200)60.0g 及びMOI 15.
5gを窒素雰囲気中でよく精製したTHF200ml に溶解し
た後、0.44g のジブチルチンジラウレートを添加する。
その後、25℃で約15時間反応させることにより、無
色生成物を得た。その1H-NMR、IR及び元素分析の結果か
ら、化合物とMOIは1対2で反応し、MOIのイソ
シアナート基が消失し、ウレタン結合が生成しており、
化合物が生成していることがわかった。
【0078】[実施例21]化合物 1.0g 、1000
℃で熱処理したアルミニウムオキサイドC(含水量60
0ppm )0.33g 、EC 1.8g 、EMC 4.2g 、LiPF
6 (橋本化成製電池グレード)0.60g 、及び開始剤とし
て4BAB3P(昭和電工製)0.005gをアルゴン雰囲気
中でよく混合し、重合性組成物を得た。この組成物の含
水量(カールフィッシャー法)は25ppm であった。こ
の重合性組成物を調製後すぐにアルゴン雰囲気、EMC
飽和下の密閉容器内でPET フィルム上に塗布後、30分
放置したところ、EC/EMC電解液を含浸した化合物
重合体/アルミニウムオキサイドC複合フィルムが約
30μm の自立フィルムとして得られた。このフィルム
の25℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス
法にて測定したところ、それぞれ、6.0 ×10-3、1.5×10
-3S/cmであった。
【0079】[実施例22]LiPF6 に代えて橋本化
成製高純度テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボ
レート(TEAB)1.00g 、溶媒をEC、EMCに代え
てPC4.2g、EC1.8gを用いた以外は実施例21と同様
にして、重合性組成物を得た。この組成物の含水量(カ
ールフィッシャー法)は100ppm であった。この重合
性組成物を実施例21と同様に塗布、重合することによ
り、PC+EC系電解液を含浸した化合物重合体/ア
ルミニウムオキサイドC複合フィルムを約30μm の自
立フィルムとして得た。この固体電解質の25℃、−2
0℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定した
ところ、それぞれ、10.5×10-3、1.8×10-3S/cmであっ
た。
【0080】[実施例23]LiPF6 を用いない以外
は実施例11と同様にして、塩未添加重合性組成物を得
た。この組成物の含水量(カールフィッシャー法)は1
0ppm であった。この重合性組成物をアルゴン雰囲気、
EMC飽和下の密閉容器内で予め1.2M Li PF6
/EC+EMC(重量比3:7)を吸液したポリエチレ
ン製マイクロポーラスフィルム(旭化成製ハイポア、厚
み25μm 、開孔率55%)に含浸塗布後、30分放置
したところ、EC/EMC電解液を含浸した化合物重
合体/KW2200/ハイポア複合フィルムが約30μ
m の自立フィルムとして得られた。このフィルムの25
℃、−20℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて
測定したところ、それぞれ、7.5 ×10-4、3.0×10-4S/cm
であった。
【0081】[実施例24]LiPF6 を用いない以外
は実施例21と同様にして、塩未添加重合性組成物を得
た。この組成物の含水量(カールフィッシャー法)は1
5ppm であった。この重合性組成物をアルゴン雰囲気、
EMC飽和下の密閉容器内で予め1.2M Li PF6
/EC+EMC(重量比3:7)を吸液したポリエチレ
ン製マイクロポーラスフィルム(旭化成製ハイポア、厚
み25μm 、開孔率55%)に含浸塗布後、30分放置
したところ、EC/EMC電解液を含浸した化合物重
合体/アルミニウムオキサイドC/ハイポア複合フィル
ムが約30μm の自立フィルムとして得られた。このフ
ィルムの25℃、−20℃でのイオン伝導度をインピー
ダンス法にて測定したところ、それぞれ、7.0 ×10-4
2.5×10-4S/cmであった。
【0082】[実施例25] <コバルト酸リチウム正極の製造>11g のLi2 CO3
と24g のCo34 を良く混合し、酸素雰囲気下、80
0℃で24時間加熱後、粉砕することによりLiCoO
2 粉末を得た。このLiCoO2 粉末とアセチレンブラ
ック、ポリフッ化ビニリデンを重量比8:1:1で混合
し、さらに過剰のN−メチルピロリドン溶液を加え、ゲ
ル状組成物を得た。この組成物を約25μmのアルミ箔
上に10mm×10mm、約180μmの厚さに塗布成型し
た。さらに、約100℃で24時間加熱真空乾燥するこ
とにより、コバルト酸リチウム正極(75mg)を得た。
【0083】[実施例26] <黒鉛負極の製造>MCMB黒鉛(大阪ガス製)、気相
法黒鉛繊維(昭和電工(株)製:平均繊維径、0.3 μm
、平均繊維長、2.0 μm 、2700℃熱処理品)、ポ
リフッ化ビニリデンの重量比 8.6 : 0.4 : 1.0の混合物
に過剰のN−メチルピロリドン溶液を加え、ゲル状組成
物を得た。この組成物を約15μmの銅箔上に10mm×
10mm、約250μmの厚さに塗布成型した。さらに、
約100℃で24時間加熱真空乾燥することにより、黒
鉛負極(35mg)を得た。
【0084】[実施例27] <Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グローブ
ボックス内で、実施例26で製造した黒鉛負極(10m
m×10mm)に電解液(1M LiPF6 /EC+E
MC(3:7))を含浸させたものに、実施例1で製造
した化合物A系高分子固体電解質/アルミニウムオキサ
イドC複合フィルム(12mm×12mm)を貼り合わ
せ、さらに実施例25で製造したコバルト酸リチウム正
極(10mm×10mm)に電解液(1M LiPF6
/EC+EMC(3:7))を含浸させたものを貼り合
わせ、電池端部をエポキシ樹脂で封印し、黒鉛/酸化コ
バルト系Liイオン二次電池を得た。得られた電池の断
面図を図1に示す。この電池を、60℃、25℃、−1
0℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行っ
たところ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.2mAh、3.2mAh
であった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.
5mA 、放電3.0mA で充放電を繰返したところ、最大放電
容量は7.0mAhで、容量が50%に減少するまでのサイク
ル寿命は305回であった。
【0085】[実施例28] <Liイオン二次電池の製造>化合物A系高分子固体電
解質/アルミニウムオキサイドC複合フィルムの代り
に、実施例7で製造した化合物A+B系高分子固体電解
質/KW2200複合フィルムを用いた以外は実施例2
7と同様にして図1に示す断面図のLiイオン二次電池
を製造した。この電池を、60℃、25℃、−10℃で
作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行ったとこ
ろ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.2mAh、3.8mAhであっ
た。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、
放電3.0mA で充放電を繰返したところ、最大放電容量は
7.0mAhで、容量が50%に減少するまでのサイクル寿命
は275回であった。
【0086】[実施例29] <Liイオン二次電池の製造>化合物A系高分子固体電
解質/アルミニウムオキサイドC複合フィルムの代り
に、実施例8で製造した化合物A系高分子固体電解質/
アルミニウムオキサイドC/ハイポア複合フィルムを用
いた以外は実施例27と同様にして図1に示す断面図の
Liイオン二次電池を製造した。この電池を、60℃、
25℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で
充放電を行ったところ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.
0mAh、2.8mAhであった。また、60℃、作動電圧2.75〜
4.1V、充電0.5mA 、放電3.0mA で充放電を繰返したとこ
ろ、最大放電容量は6.8mAhで、容量が50%に減少する
までのサイクル寿命は380回であった。
【0087】[実施例30] <全固体Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グ
ローブボックス内で、実施例26で製造した黒鉛負極
(10mm×10mm)/マイクロポーラスフィルム
(ハイポア、12mm×12mm)/実施例25で製造
したコバルト酸リチウム正極(10mm×10mm)の
積層体を作製し、上下をクリップで固定する。これに電
解液(1.2M LiPF6 /EC+EMC(重量比
3:7))を含浸し、電流0.5mA で3.7Vまで充電し、つ
いで電流0.5mA で2.75V まで放電し、初期発生する副反
応ガスを除去した。ついで余分な電解液を除去後、さら
に真空で約1時間乾燥し、積層物内に残っている電解液
中のEMCを留去し、乾燥した積層物中にLiPF6
ECが残る様にした。次に、この積層物を減圧下に移し
て、実施例8で調製した塩未添加化合物A/アルミニウ
ムオキサイドC系重合性組成物を注入後、常圧に戻し、
積層物端部をエポキシ樹脂で封印した。さらに、60℃
で30分放置し、遊離酸と加熱の作用により重合性組成
物を硬化させ、図1に示す黒鉛/酸化コバルト系全固体
Liイオン二次電池を得た。この電池を、60℃、25
℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放
電を行ったところ、最大放電容量は各々7.2mAh、6.6mA
h、2.0mAhであった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1
V、充電0.5mA 、放電1.5mA で充放電を繰返したとこ
ろ、最大放電容量は7.0mAhで、容量が50%に減少する
までのサイクル寿命は410回であった。
【0088】[実施例31] <全固体Liイオン二次電池の製造>実施例8で調製し
た塩未添加化合物A/アルミニウムオキサイドC系重合
性組成物の代わりに、アルミニウムオキサイドCを添加
しない塩未添加化合物A系重合性組成物を調製し、用い
た以外は実施例30と同様にして、図1に示す黒鉛/酸
化コバルト系全固体Liイオン二次電池を得た。この電
池を、60℃、25℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1
V、電流0.5mA で充放電を行ったところ、最大放電容量
は各々7.2mAh、6.6mAh、2.4mAhであった。また、60
℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電1.5mA で充
放電を繰返したところ、最大放電容量は7.1mAhで、容量
が50%に減少するまでのサイクル寿命は380回であ
った。
【0089】[実施例32] <Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グローブ
ボックス内で、実施例26で製造した黒鉛負極(10m
m×10mm)に電解液(1M LiPF6 /EC+E
MC(3:7))を含浸させたものに、実施例2で製造
した化合物系高分子固体電解質/KW2200複合フ
ィルム(12mm×12mm)を貼り合わせ、さらに実
施例25で製造したコバルト酸リチウム正極(10mm
×10mm)に電解液(1M LiPF6 /EC+EM
C(3:7))を含浸させたものを貼り合わせ、電池端
部をエポキシ樹脂で封印し、黒鉛/酸化コバルト系Li
イオン二次電池を得た。得られた電池の断面図を図1に
示す。この電池を、60℃、25℃、−10℃で作動電
圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行ったところ、最
大放電容量は各々7.2mAh、7.2mAh、5.6mAhであった。ま
た、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電3.
0mA で充放電を繰返したところ、最大放電容量は7.0mAh
で、容量が50%に減少するまでのサイクル寿命は35
0回であった。
【0090】[実施例33] <Liイオン二次電池の製造>化合物系高分子固体電
解質/KW2200複合フィルムの代りに、実施例21
で製造した化合物系高分子固体電解質/アルミニウム
オキサイドC複合フィルムを用いた以外は実施例32と
同様にして図1に示す断面図のLiイオン二次電池を製
造した。この電池を、60℃、25℃、−10℃で作動
電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行ったところ、
最大放電容量は各々7.2mAh、7.2mAh、4.8mAhであった。
また、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電
3.0mA で充放電を繰返したところ、最大放電容量は7.2m
Ahで、容量が50%に減少するまでのサイクル寿命は3
80回であった。
【0091】[実施例34] <Liイオン二次電池の製造>化合物系高分子固体電
解質/KW2200複合フィルムの代りに、実施例24
で製造した化合物系高分子固体電解質/アルミニウム
オキサイドC/ハイポア複合フィルムを用いた以外は実
施例32と同様にして図1に示す断面図のLiイオン二
次電池を製造した。この電池を、60℃、25℃、−1
0℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行っ
たところ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.2mAh、4.2mAh
であった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.
5mA 、放電3.0mA で充放電を繰返したところ、最大放電
容量は6.8mAhで、容量が50%に減少するまでのサイク
ル寿命は300回であった。
【0092】[実施例35] <Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グローブ
ボックス内で、実施例26で製造した黒鉛負極(10m
m×10mm)に電解液(1.2M LiPF6 /EC
+EMC(3:7))を含浸させた上に、実施例23で
調製した塩未添加化合物/KW2200系重合性組成
物を厚み30μmとなるように塗布し、アルゴン雰囲
気、EMC飽和下の密閉容器内で30分放置したとこ
ろ、電解液を含浸した化合物系高分子固体電解質/K
W2200複合フィルムを黒鉛負極上に直接形成した。
さらに実施例25で製造したコバルト酸リチウム正極
(10mm×10mm)に電解液(1.2M LiPF
6 /EC+EMC(3:7))を含浸させたものを貼り
合わせ、電池端部をエポキシ樹脂で封印し、図1に示す
黒鉛/酸化コバルト系Liイオン二次電池を得た。この
電池を、60℃、25℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.
1V、電流0.5mA で充放電を行ったところ、最大放電容量
は各々7.2mAh、7.2mAh、6.5mAhであった。また、60
℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電3.0mA で充
放電を繰返したところ、最大放電容量は7.2mAhで、容量
が50%に減少するまでのサイクル寿命は380回であ
った。
【0093】[実施例36] <Liイオン二次電池の製造>実施例23で調製した塩
未添加化合物/KW2200系重合性組成物の代わり
に、実施例24で調製した塩未添加化合物/アルミニ
ウムオキサイドC系重合性組成物を用いた以外は実施例
35と同様にして、図1に示す黒鉛/酸化コバルト系L
iイオン二次電池を得た。この電池を、60℃、25
℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放
電を行ったところ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.2mA
h、6.1mAhであった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1
V、充電0.5mA 、放電3.0mA で充放電を繰返したとこ
ろ、最大放電容量は7.2mAhで、容量が50%に減少する
までのサイクル寿命は420回であった。
【0094】[実施例37] <全固体Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グ
ローブボックス内で、実施例26で製造した黒鉛負極
(10mm×10mm)/マイクロポーラスフィルム
(ハイポア、12mm×12mm)/実施例25で製造
したコバルト酸リチウム正極(10mm×10mm)の
積層体を作製し、上下をクリップで固定する。これに電
解液(1.2M LiPF6 /EC+EMC(重量比
3:7))を含浸し、電流0.5mA で3.7Vまで充電し、つ
いで電流0.5mA で2.75V まで放電し、初期発生する副反
応ガスを除去した。ついで余分な電解液を除去後、さら
に真空で約1時間乾燥し、積層物内に残っている電解液
中のEMCを留去し、乾燥した積層物中にLiPF6
ECが残る様にした。次に、この積層物を減圧下に移し
て、実施例23で調製した塩未添加化合物/KW22
00系重合性組成物を注入後、常圧に戻し、積層物端部
をエポキシ樹脂で封印した。さらに、60℃で30分放
置し、遊離酸と加熱の作用により重合性組成物を硬化さ
せ、図1に示す黒鉛/酸化コバルト系全固体Liイオン
二次電池を得た。この電池を、60℃、25℃、−10
℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行った
ところ、最大放電容量は各々7.2mAh、7.0mAh、4.5mAhで
あった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5m
A 、放電1.5mA で充放電を繰返したところ、最大放電容
量は7.2mAhで、容量が50%に減少するまでのサイクル
寿命は430回であった。
【0095】[実施例38] <全固体Liイオン二次電池の製造>実施例23で調製
した塩未添加化合物/KW2200系重合性組成物の
代わりに、実施例24で調製した塩未添加化合物/ア
ルミニウムオキサイドC系重合性組成物を用いた以外は
実施例37と同様にして、図1に示す黒鉛/酸化コバル
ト系全固体Liイオン二次電池を得た。この電池を、6
0℃、25℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.
5mA で充放電を行ったところ、最大放電容量は各々7.2m
Ah、7.2mAh、4.1mAhであった。また、60℃、作動電圧
2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電1.5mA で充放電を繰返し
たところ、最大放電容量は7.0mAhで、容量が50%に減
少するまでのサイクル寿命は480回であった。
【0096】[実施例39] <活性炭電極の製造>椰子がら活性炭とポリフッ化ビニ
リデンの重量比 9.0 : 1.0の混合物に過剰のN−メチル
ピロリドン溶液を加え、ゲル状組成物を得た。この組成
物をステンレス箔上に10mm×10mmの大きさで約
150μmの厚さに塗布した。約100℃で10時間真
空乾燥し、活性炭電極( 14.0mg) を得た。
【0097】[実施例40] <電気二重層コンデンサの製造>アルゴン雰囲気グロー
ブボックス内で、実施例39で製造した活性炭電極(14
mg)10mm×10mmに電解液(1M TEAB/P
C)を含浸させた電極を2個用意した。次に、実施例6
で製造した化合物A系高分子固体電解質/アルミニウム
オキサイドC複合フィルム(12mm×12mm)を一
方の電極に貼り合わせ、さらにもう一枚の電極をはり合
わせ、コンデンサ端部をエポキシ樹脂で封止することに
より、図2に示すような電気二重層コンデンサを製造し
た。このコンデンサを、60℃、25℃で作動電圧0〜
2.5V、電流0.2mAで充放電を行なったところ、
最大容量は各々470mF、450mFであった。ま
た、60℃、2.5mAでの最大容量は430mFで、
充放電を50回繰り返してもほとんど容量に変化はなか
った。
【0098】[実施例41] <全固体電気二重層コンデンサの製造>アルゴン雰囲気
グローブボックス内で、実施例39で製造した活性炭電
極(14mg)10mm×10mm/マイクロポーラスフィ
ルム(ハイポア、12mm×12mm)/実施例39で
製造した活性炭電極(14mg)10mm×10mmの積層体
を作製し、上下をクリップで固定する。これに電解液
(1.0M TEAB/アセトニトリル(AN))を含
浸した。ついで余分な電解液を除去後、さらに真空で約
1時間乾燥し、積層物内に残っている電解液中のANを
留去し、乾燥した積層物中にTEABが残る様にした。
次に、この積層物を減圧下に移して、実施例31で調製
した塩未添加化合物A系重合性組成物を注入後、常圧に
戻し、積層物端部をエポキシ樹脂で封印した。さらに、
80℃で60分放置し、遊離酸と加熱の作用により重合
性組成物を硬化させ、図2に示すような全固体電気二重
層コンデンサを製造した。このコンデンサを、60℃、
25℃で作動電圧0〜2.5V、電流0.2mAで充放
電を行なったところ、最大容量は各々410mF、40
0mFであった。また、60℃、1.0mAでの最大容
量は380mFで、充放電を50回繰り返してもほとん
ど容量に変化はなかった。
【0099】[実施例42] <電気二重層コンデンサの製造>アルゴン雰囲気グロー
ブボックス内で、実施例39で製造した活性炭電極(14
mg)10mm×10mmに電解液(1M TEAB/P
C)を含浸させた電極を2個用意した。次に、実施例1
6で製造した化合物系高分子固体電解質/アルミニウ
ムオキサイド複合フィルム(12mm×12mm)を一
方の電極に貼り合わせ、さらにもう一枚の電極をはり合
わせ、コンデンサ端部をエポキシ樹脂で封止することに
より、図2に示すような電気二重層コンデンサを製造し
た。このコンデンサを、60℃、25℃で作動電圧0〜
2.5V、電流0.2mAで充放電を行なったところ、
最大容量は各々470mF、470mFであった。ま
た、60℃、2.5mAでの最大容量は450mFで、
充放電を50回繰り返してもほとんど容量に変化はなか
った。
【0100】[実施例43] <全固体電気二重層コンデンサの製造>アルゴン雰囲気
グローブボックス内で、実施例39で製造した活性炭電
極(14mg)10mm×10mm/マイクロポーラスフィ
ルム(ハイポア、12mm×12mm)/実施例39で
製造した活性炭電極(14mg)10mm×10mmの積層体
を作製し、上下をクリップで固定する。これに電解液
(1.0M TEAB/アセトニトリル(AN))を含
浸した。ついで余分な電解液を除去後、さらに真空で約
1時間乾燥し、積層物内に残っている電解液中のANを
留去し、乾燥した積層物中にTEABが残る様にした。
次に、この積層物を減圧下に移して、実施例24で調製
した塩未添加化合物/アルミニウムオキサイドC系重
合性組成物を注入後、常圧に戻し、積層物端部をエポキ
シ樹脂で封印した。さらに、80℃で60分放置し、遊
離酸と加熱の作用により重合性組成物を硬化させ、図2
に示すような全固体電気二重層コンデンサを製造した。
このコンデンサを、60℃、25℃で作動電圧0〜2.
5V、電流0.2mAで充放電を行なったところ、最大
容量は各々460mF、430mFであった。また、6
0℃、1.0mAでの最大容量は430mFで、充放電
を50回繰り返してもほとんど容量に変化はなかった。
【0101】[実施例44] <高分子固体電解質/コバルト酸リチウム複合正極の製
造>アルゴン雰囲気下、実施例1で調製後時間のたって
いない重合性組成物、実施例25で得たLiCoO2
末とアセチレンブラックを重量比 5 : 4.5 : 0.5で混合
し、ゲル状組成物を得た。この組成物を混合後すぐに約
25μmのアルミ箔上に10mm×10mm、約200μm
の厚さに塗布成型し、60℃、30分放置することによ
り、化合物A重合体系高分子固体電解質/コバルト酸リ
チウム複合正極(150mg )を得た。
【0102】[実施例45] <高分子固体電解質/黒鉛複合負極の製造>アルゴン雰
囲気下、実施例1で調製後時間のたっていない重合性組
成物、MCMB黒鉛(大阪ガス製)、気相法黒鉛繊維
(昭和電工(株)製:平均繊維径 0.3μm 、平均繊維長
2.0μm 、2700℃熱処理品)を重量比 5 : 4.8 :
0.2で混合し、ゲル状組成物を得た。この組成物を混合
後すぐに約15μmの銅箔上に10mm×10mm、約25
0μmの厚さに塗布成型し、60℃、30分放置するこ
とにより、化合物A重合体系高分子固体電解質/黒鉛複
合負極(68mg)を得た。
【0103】[実施例46] <全固体Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グ
ローブボックス内で、実施例45で製造した複合負極
(10mm×10mm)/マイクロポーラスフィルム
(ハイポア、12mm×12mm)/実施例44で製造
したコバルト酸リチウム正極(10mm×10mm)の
積層体を作製し、上下をクリップで固定する。これに実
施例31で調製した塩未添加化合物A系重合性組成物を
含浸し、すぐに電流2.5mA で4.1Vまで充電し、初期発生
する副反応ガスを除去し、積層物端部をエポキシ樹脂で
封印した。さらに、60℃で30分放置し、遊離酸と加
熱の作用により重合性組成物を硬化させ、図1に示す黒
鉛/酸化コバルト系全固体Liイオン二次電池を得た。
この電池を、60℃、25℃、−10℃で作動電圧2.75
〜4.1V、電流0.5mA で充放電を行ったところ、最大放電
容量は各々7.0mAh、6.3mAh、1.5mAhであった。また、6
0℃、作動電圧2.75〜4.1V、充電0.5mA 、放電1.5mA で
充放電を繰返したところ、最大放電容量は6.8mAhで、容
量が50%に減少するまでのサイクル寿命は430回で
あった。
【0104】[実施例47] <高分子固体電解質/コバルト酸リチウム複合正極の製
造>アルゴン雰囲気下、実施例11で調製後時間のたっ
ていない重合性組成物、実施例25で得たLiCoO2
粉末とアセチレンブラックを重量比 5 : 4.5 : 0.5で混
合し、ゲル状組成物を得た。この組成物を混合後すぐに
約25μmのアルミ箔上に10mm×10mm、約200μ
mの厚さに塗布成型し、30分放置することにより、化
合物重合体系高分子固体電解質/コバルト酸リチウム
複合正極(150mg )を得た。
【0105】[実施例48] <高分子固体電解質/黒鉛複合負極の製造>アルゴン雰
囲気下、実施例11で調製後時間のたっていない重合性
組成物、MCMB黒鉛(大阪ガス製)、気相法黒鉛繊維
(昭和電工(株)製:平均繊維径、0.3 μm 、平均繊維
長、2.0 μm 、2700℃熱処理品)を重量比 5 : 4.8
: 0.2で混合し、ゲル状組成物を得た。この組成物を混
合後すぐに約15μmの銅箔上に10mm×10mm、約2
50μmの厚さに塗布成型し、30分放置することによ
り、化合物重合体系高分子固体電解質/黒鉛複合負極
(68mg)を得た。
【0106】[実施例49] <全固体Liイオン二次電池の製造>アルゴン雰囲気グ
ローブボックス内で、実施例48で製造した複合負極
(10mm×10mm)/マイクロポーラスフィルム
(ハイポア、12mm×12mm)/実施例25で製造
したコバルト酸リチウム正極(10mm×10mm)の
積層体を作製し、上下をクリップで固定する。これに実
施例23で調製した塩未添加重合性組成物を含浸し、す
ぐに電流2.5mA で3.7Vまで充電し、ついで電流2.5mA で
2.75V まで放電し、初期発生する副反応ガスを除去し、
積層物端部をエポキシ樹脂で封印した。さらに、60℃
で30分放置し、遊離酸と加熱の作用により重合性組成
物を硬化させ、図1に示す黒鉛/酸化コバルト系全固体
Liイオン二次電池を得た。この電池を、60℃、25
℃、−10℃で作動電圧2.75〜4.1V、電流0.5mA で充放
電を行ったところ、最大放電容量は各々7.2mAh、6.8mA
h、4.0mAhであった。また、60℃、作動電圧2.75〜4.1
V、充電0.5mA 、放電1.5mA で充放電を繰返したとこ
ろ、最大放電容量は7.2mAhで、容量が50%に減少する
までのサイクル寿命は510回であった。
【0107】[実施例50] <高分子固体電解質/活性炭複合電極の製造>アルゴン
雰囲気下、実施例16で調製後時間のたっていない重合
性組成物、椰子がら活性炭、アセチレンブラックを 5.0
: 4.5:0.5 で混合し、ゲル状組成物を得た。この組成
物を混合後すぐにステンレス箔上に10mm×10mm
の大きさで約150μmの厚さに塗布し、60℃、30
分放置することにより、化合物重合体系高分子固体電
解質/活性炭複合電極( 28.0mg) を得た。
【0108】[実施例51] <全固体電気二重層コンデンサの製造>アルゴン雰囲気
グローブボックス内で、実施例50で製造した複合電極
(28mg)10mm×10mm/マイクロポーラスフィル
ム(ハイポア、12mm×12mm)/実施例50で製
造した複合電極(28mg)10mm×10mmの積層体を作
製し、上下をクリップで固定する。次に、この積層物を
減圧下に移して、実施例16で調製した化合物/アル
ミニウムオキサイドC系重合性組成物を注入後、常圧に
戻し、積層物端部をエポキシ樹脂で封印した。さらに、
80℃で60分放置し、遊離酸と加熱の作用により重合
性組成物を硬化させ、図2に示すような全固体電気二重
層コンデンサを製造した。このコンデンサを、60℃、
25℃で作動電圧0〜2.5V、電流0.2mAで充放
電を行なったところ、最大容量は各々460mF、40
0mFであった。また、60℃、1.0mAでの最大容
量は430mFで、充放電を50回繰り返してもほとん
ど容量に変化はなかった。
【0109】
【発明の効果】本発明では、通常は安定で可使時間が長
く、電気化学素子内の電解質塩等に含まれる遊離酸によ
り容易に分解される開始剤を含んでいるため、取り扱い
やすく、電極や電気化学素子内に注入すると、重合性の
良好な重合性組成物が得られた。また、本発明では、上
記酸重合性組成物から得られる架橋及び/または側鎖基
を有する高分子及び電解質を含む高イオン伝導性で残存
二重結合や残存副生成物が少ない、安定性が良好で、製
造法も簡便な、各種電気化学素子に好適な高分子固体電
解質が得られた。また、本発明では上記高分子固体電解
質を各種電極活物質や分極性材料と複合することによ
り、加工性に優れ、高容量、高電流で作動でき、液のし
み出しのない高寿命の電池用及び/または電気二重層コ
ンデンサ用複合電極が得られた。また、上記高分子固体
電解質を用いることにより得られる本発明の電池や電気
二重層コンデンサは、製造が簡便で、高容量、高電流で
作動でき、あるいはサイクル性、温度特性が良好で、安
全性、信頼性に優れた電池や電気二重層コンデンサであ
り、ポータブル機器用主電源、バックアップ電源をはじ
めとする電気製品用電源、電気自動車用、ロードレベリ
ング用大型電源として使用可能である。また、薄膜化が
容易にできるので、身分証明書用カード等のペーパー電
池としても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の一例として示す、薄型電池の実
施例の概略断面図である。
【図2】本発明の電気二重層コンデンサの実施例の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 高分子固体電解質 3 負極 4 集電体 5 絶縁性樹脂封止剤 6 分極性電極 7 集電体 8 高分子固体電解質 9 絶縁性樹脂封止剤 10 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 4/04 H01M 4/06 N 4/06 V 6/18 E 6/18 10/40 B 10/40 H01G 9/00 301G

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種の重合性化合物及び少な
    くとも一種の重合開始剤を含む高分子固体電解質用重合
    性組成物であって、少なくとも一種の重合開始剤が酸に
    より分解して重合開始する能力を有する化合物であるこ
    とを特徴とする高分子固体電解質用重合性組成物。
  2. 【請求項2】 遊離酸を有する電解質塩を含むことを特
    徴とする請求項1記載の高分子固体電解質用重合性組成
    物。
  3. 【請求項3】 少なくとも一種の重合開始剤が以下の一
    般式(1)で表わされる4級ホウ素塩系開始剤であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の高分子固体電解
    質用重合性組成物。 【化1】 [式中R1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立して置
    換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良い
    アリール基、置換基を有しても良いアリル基、置換基を
    有しても良いアラルキル基、置換基を有しても良いアル
    ケニル基、置換基を有しても良いアルキニル基、置換基
    を有しても良いシリル基、複素環基、またはハロゲン原
    子を示し、Z+ は4級アンモニウムカチオン、4級ピリ
    ジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホ
    ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、オキソスルホ
    ニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、または金属カ
    チオンを示す。]
  4. 【請求項4】 少なくとも一種の重合性化合物が以下の
    一般式(2) 【化2】 [式中、R5 は水素またはアルキル基を表し、R6 はオ
    キシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフルオロカ
    ーボン、及び/またはカーボネートを含む2価の基、R
    8 は炭素数10以下の2価の基を表わす。該2価の基は
    ヘテロ原子を含んでいてもよく、直鎖状、分岐状、環状
    構造のいずれからなるものでもよい。但し、同一分子中
    の複数個の上記一般式(2)で表される重合性官能基中
    のR5 、R6 は、それぞれ独立であり、同じである必要
    はない。]で表わされる重合性官能基を有することを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか記載の高分子固体電解
    質用重合性組成物。
  5. 【請求項5】 少なくとも一種の重合性化合物が以下の
    一般式(3) 【化3】 [式中、R7 は水素またはアルキル基を表し、R9 はオ
    キシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフルオロカ
    ーボン、及び/またはカーボネートを含む2価の基、R
    8 は炭素数10以下の2価の基を表わす。該2価の基は
    ヘテロ原子を含んでいてもよく、直鎖状、分岐状、環状
    構造のいずれからなるものでもよい。xは0または1〜
    10の数値を示す。但し、同一分子中の複数個の上記一
    般式(3)で表される重合性官能基中のR7 〜R9 及び
    xの値は、それぞれ独立であり、同じである必要はな
    い。]で表わされる重合性官能基を有することを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか記載の高分子固体電解質用
    重合性組成物。
  6. 【請求項6】 少なくとも一種の有機溶媒を含む請求項
    1〜5のいずれか記載の高分子固体電解質用重合性組成
    物。
  7. 【請求項7】 大きさが0.01〜100μmの無機フ
    ィラーを含む請求項1〜6のいずれか記載の高分子固体
    電解質用重合性組成物。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属塩、4級アンモニウム塩、
    4級ホスホニウム塩、遷移金属塩、またはプロトン酸か
    ら選ばれた少なくとも一種の電解質塩を含む請求項1〜
    7のいずれか記載の高分子固体電解質用重合性組成物。
  9. 【請求項9】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子固
    体電解質用重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸
    及び/または加熱で分解し、該重合性組成物を重合する
    ことによって得られる高分子固体電解質。
  10. 【請求項10】 電解質塩から遊離した酸によって分解
    された重合開始剤により、請求項1〜8のいずれか記載
    の高分子固体電解質用重合性組成物が重合して得られた
    高分子固体電解質。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物中の重合開始剤を酸で分解
    し、該重合性組成物を重合することを特徴とする高分子
    固体電解質の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を
    酸及び/または加熱で分解し、該重合性組成物を重合す
    ることを特徴とする高分子固体電解質の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種から得られ
    た重合体、及び電極活物質を含むことを特徴とする電池
    用電極。
  14. 【請求項14】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種及び電極活
    物質を含む混合物を調製し、その混合物を成形後に、該
    重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/また
    は加熱で分解し、該重合性組成物を重合することを特徴
    とする電池用電極の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種から得られ
    た重合体、及び分極性材料を含むことを特徴とする電気
    二重層コンデンサ用電極。
  16. 【請求項16】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種及び分極性
    材料を含む混合物を調製し、その混合物を成形後に、該
    重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/また
    は加熱で分解し、該重合性組成物を重合することを特徴
    とする電気二重層コンデンサ用電極の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項9もしくは10記載の高分子固
    体電解質を用いることを特徴とする電池。
  18. 【請求項18】 請求項13記載の電極を用いることを
    特徴とする電池。
  19. 【請求項19】 電池の負極が、リチウム、リチウム合
    金、またはリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料、
    無機酸化物、無機カルコゲナイドもしくは導電性高分子
    から選ばれる少なくとも一つの材料を用いることを特徴
    とする請求項17または18記載の電池。
  20. 【請求項20】 電池の正極が導電性高分子、無機酸化
    物、無機カルコゲナイド及び/または炭素材料からなる
    ことを特徴とする請求項17〜19のいずれか記載の電
    池。
  21. 【請求項21】 請求項9もしくは10記載の高分子固
    体電解質を用いることを特徴とする電気二重層コンデン
    サ。
  22. 【請求項22】 請求項15記載の電極を用いることを
    特徴とする電気二重層コンデンサ。
  23. 【請求項23】 請求項1〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種を電池構成
    用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、該重合性
    組成物中の重合開始剤を酸で分解し、該重合性組成物を
    重合することを特徴とする電池の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種を電池構成
    用構造体内に入れ、または支持体上に配置し、該重合性
    組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸及び/または加熱
    で分解し、該重合性組成物を重合することを特徴とする
    電池の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項1〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種を電気二重
    層コンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に
    配置し、該重合性組成物中の重合開始剤を酸で分解し、
    該重合性組成物を重合することを特徴とする電気二重層
    コンデンサの製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項3〜8のいずれか記載の高分子
    固体電解質用重合性組成物の少なくとも一種を電気二重
    層コンデンサ構成用構造体内に入れ、または支持体上に
    配置し、該重合性組成物中の4級ホウ素塩系開始剤を酸
    及び/または加熱で分解し、該重合性組成物を重合する
    ことを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法。
  27. 【請求項27】 遊離酸を有するフッ素系電解質塩また
    は遊離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解液を
    支持体上に配置し、ついでその上に少なくとも一種の重
    合性化合物及び少なくとも一種の一般式(1)で表され
    る4級ホウ素塩系開始剤を含み、電解質塩を含まない重
    合性組成物を加え、接触させることにより、4級ホウ素
    塩系開始剤を遊離酸により分解させ、該重合性組成物を
    重合させることを特徴とする高分子固体電解質の製造方
    法。 【化4】 [式中R1 ,R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立して置
    換基を有しても良いアルキル基、置換基を有しても良い
    アリール基、置換基を有しても良いアリル基、置換基を
    有しても良いアラルキル基、置換基を有しても良いアル
    ケニル基、置換基を有しても良いアルキニル基、置換基
    を有しても良いシリル基、複素環基、またはハロゲン原
    子を示し、Z+ は4級アンモニウムカチオン、4級ピリ
    ジニウムカチオン、4級キノリニウムカチオン、ホスホ
    ニウムカチオン、スルホニウムカチオン、オキソスルホ
    ニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、または金属カ
    チオンを示す。]
  28. 【請求項28】 予め遊離酸を有するフッ素系電解質塩
    または遊離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解
    液を電池構成用構造体内に入れ、または支持体上に配置
    し、ついで少なくとも一種の重合性化合物及び少なくと
    も一種の一般式(1)で表される4級ホウ素塩系開始剤
    を含み、電解質塩を含まない重合性組成物を加え、接触
    させることにより、4級ホウ素塩系開始剤を遊離酸によ
    り分解させ、該重合性組成物を重合させることを特徴と
    する電池の製造方法。
  29. 【請求項29】 予め遊離酸を有するフッ素系電解質塩
    または遊離酸を有するフッ素系電解質塩を溶解した電解
    液を電気二重層コンデンサ構成用構造体内に入れ、また
    は支持体上に配置し、ついで少なくとも一種の重合性化
    合物及び少なくとも一種の一般式(1)で表される4級
    ホウ素塩系開始剤を含み、電解質塩を含まない重合性組
    成物を加え、接触させることにより、4級ホウ素塩系開
    始剤を遊離酸により分解させ、該重合性組成物を重合さ
    せることを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方
    法。
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