JP4214691B2 - 電極材料、該電極材料の製造方法、該電極材料を用いた電池用電極及び該電極を用いた電池 - Google Patents
電極材料、該電極材料の製造方法、該電極材料を用いた電池用電極及び該電極を用いた電池 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極材料及びこれから得られる電池用電極、及びこれを用いた、高容量、高エネルギー密度、高パワー密度で、サイクル寿命に優れた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の二ッケル/水素電池、Liイオン電池等の新型二次電池はその高エネルギー密度という特徴から最近急速に小形携帯機器に搭載され、急激な伸びを示している。特に黒鉛負極/LiCoO2負極を用いたLiイオン電池を用いると機器の軽量小形薄型化がさらに進み二次電池の主流となっている。さらに高エネルギー密度化を目的として、例えば、LiNiO2、LiMn2O4、MoS2等の金属酸化物、金属硫化物を正極に用い、リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料や無機化合物を負極に用い、有機系電解質を用いたリチウムイオン電池が多く研究されている。「J. Electrochem. Soc.、第138巻、No.3、665頁、1991年」にはLiMn2O4、LiNiO2を正極とするリチウム電池が報告されている。
【0003】
また、導電性重合体を電極活物質として用いる電池についての報告も多く、例えば、ポリアニリン類を正極に用いたリチウム二次電池は「第27回電池討論会、3A05L及び3A06L、1986年」で報告されているように、ブリジストン/セイコ−社により、バックアップ電源用途のコイン型電池として上市された。
【0004】
しかしながら、これらこれまで検討されてきたLi系電極材料は単位重量あたりのLi反応電子数が限界に近いところにきており、これ以上の飛躍的な高エネルギー密度化は難しい状況にきている。このような観点から、欧州特許415856号公報には有機イオウ化合物を電極材料に用いることが提案されている。
【0005】
有機イオウ化合物は、イオウの酸化還元反応を利用して充放電を行うものであり、単位重量あたりの理論エネルギー密度が格段に大きく、また、酸化還元電位もLiに対して3V付近と、上記高エネルギー密度Li電池の正極材料として、近年精力的に研究されている。
【0006】
しかし、有機イオウ化合物正極の場合、その酸化還元反応が遅くて、室温では取り出し電流が小さくなり、100℃付近の高温での使用に限られるという問題があった。
【0007】
これに対して、特開2000−248054号公報ではジチアゾリウム環を有する芳香族系高分子が電気化学的酸化還元容量が大きく、二次電池用電極に応用可能であり、上記有機イオウ化合物の加工性、可逆性、酸化還元反応速度が改善されることが記載されている。しかしながら、この材料は加工性や酸化還元反応性は改善されたもののまだ不充分であり、また電気伝導度が不充分で、室温では低い電流でしか作動できず、さらに電解液に溶解しやすい為に電池の充放電サイクルで容量が急激に低下するという問題があった。
【0008】
一方、Chemistry Letters(946頁,2000年)には、ジチアゾリン環を芳香族系共役高分子に導入し、上記有機イオウ化合物の酸化還元反応性や、加工性を改善した電池電極用材料が記載されている。しかしながら、この材料も電子伝導性は改善は不十分であり、室温では充分な酸化還元反応ができず、電池として用いる場合、高温でしか作動できないという問題を有していた。
【0009】
以上のように、高エネルギー密度化を主な目的とした有機イオウ化合物を用いた電極用材料には、未だ多くの問題点が残されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のLi系電極材料に比べてエネルギー密度などの点で優れた有機イオウ系化合物を含有する新たな電極材料、及びその製造方法を提供することを目的の一つとする。
【0011】
また、該電極材料を構成要素の一つとする電池用の電極、さらには該電極を用いた電池を提供することをその目的と一つとする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した。その結果、炭素材料の表面に、イオウを含む化合物の重合体が形成していることを特徴とする新たな電極材料が、従来の電極材料に比べて電気伝導度が高く且つ酸化還元反応速度が大きく且つ酸化還元反応に対して安定性に優れていることを見いだし本発明を完成させた。
【0013】
また、該電極材料を用いた電極、さらには該電極を用いた電池がエネルギー密度及び電流特性に優れ、安全性、信頼性、高速電流特性に優れた電池を提供することが可能なことを見いだし本発明を完成させた。
【0014】
すなわち本発明(I)は、炭素材料の表面にイオウを含む化合物の重合体が形成していることを特徴とする電極材料である。
【0015】
また、本発明(II)は、炭素材料の存在下にイオウを有する化合物の重合体を形成することを特徴とする本発明(I)の電極材料の製造方法である。
【0016】
さらに、本発明(III)は、本発明(I)の電極材料を構成要素の一つとして含むことを特徴とする電池用電極である。
【0017】
さらにまた、本発明(IV)は、本発明(III)の電池用電極を構成要素の一つとして含むことを特徴とする電池である。
【0018】
さらに、本発明は例えば次の〔1〕〜〔20〕の事項から成る。
【0019】
[1] 炭素材料の存在下に、イオウを有する化合物の重合体を形成することを特徴とする電極材料の製造方法。
【0020】
[2] イオウを有する化合物の重合体がイソチオシアネート基を有する化合物と(S−アルキル)チオウレア基とを反応させるものである上記 [ 1 ] に記載の電極材料の製造方法。
【0021】
[3] イオウを有する化合物の重合体がチオアミド基を有する化合物を酸化縮重合させるものである上記 [ 1 ] に記載の電極材料の製造方法。
【0022】
[4] イオウを有する化合物の重合体が、ジチアゾリン環及び/又はジチアゾリウム環の少なくとも一種以上を含有する重合体である上記[1]に記載の電極材料の製造方法。
【0023】
[5] イオウを有する化合物の重合体が、下記の一般式(1)で表される重合体である上記[2]に記載の電極材料の製造方法。
【0024】
一般式(1)
【0025】
【化3】
【0026】
(式中、R1は水素、ハロゲン、ニトロ基、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜炭素数20の有機基を表し、ベンゼン環に複数個独立に結合していてもよい。nは5〜10000の整数である。
【0027】
[6] イオウを有する化合物の重合体が、下記の一般式(2)で表される重合体である上記[3]に記載の電極材料の製造方法。
【0028】
一般式(2)
【0029】
【化4】
【0030】
(式中、R2は水素、ハロゲン、ニトロ基、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜炭素数20の有機基を表し、ベンゼン環に複数個独立に結合していてもよい。mは5〜10000の整数である。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的内容を詳細に説明する。
1−1.イオウ含有重合体
本発明の電極材料の主たる構成要素であるイオウ含有重合体の好ましい例の一つとしてはジチアゾリン環を含む重合体であり、より好ましくは下記一般式(1)で表される重合体である。
【0046】
一般式(1)
【0047】
【化5】
【0048】
(式中R1は水素、ハロゲン、ニトロ基、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜炭素数20の有機基を表し、ベンゼン環に複数個独立に結合してもよい。nは整数である。)
【0049】
一般式(1)においてR1は、例えば水素、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、エテニル基、2−プロペニル基、1、3−ブタジエニル基、4−メトキシ−2−ブテニル基等のアルケニル基、
エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基、フェニル基、チエニル基、プロリル基、4−メトキシフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、ナフチル基、3−メチルチエニル基等のアリール基、
フッ素、塩素等のハロゲン基、トリフロロメチル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基等を上げることができる。
【0050】
重合度nには特に制限はないが、通常2以上1、000、000以下の範囲であり、好ましくは5以上10、000以下の範囲である。
【0051】
一般式(1)で表される重合物は反応式(1)に表されるチオール/ジスルフィド可逆反応を起こし、これを電極材料に用いた電池は高容量且つ高電圧で高エネルギー密度である。
反応式(1)
【0052】
【化6】
【0053】
イオウ含有重合物のもう一つの好ましい例としてはジチアゾリウム環を含む重合物であり、より好ましくは下記一般式(2)で表される重合物である。
【0054】
一般式 (2)
【0055】
【化7】
【0056】
(式中R2は水素、ハロゲン、ニトロ基、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜炭素数20の有機基を表し、ベンゼン環に複数個独立に結合してもよい。mは整数である。Xはハロゲンを表す。)
【0057】
一般式(2)においてR2は、例えば水素、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、
エテニル基、2−プロペニル基、1、3−ブタジエニル基、4−メトキシ−2−ブテニル基、等のアルケニル基、エチニル基、2−プロピニル基等のアルキニル基、
フェニル基、チエニル基、プロリル基、4−メトキシフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、ナフチル基、3−メチルチエニル基等のアリール基、フッ素、塩素等のハロゲン基、トリフロロメチル基、メトキシ基、エトキシキ基等のアルコキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基等を上げることができる。
【0058】
一般式(2)におけるXは対アニオンであり、酸化還元に安定なイオンであれば特に制限はない。具体的には例えば、過塩素酸イオン、テトラフロロホウ酸イオン、ヘキサフロロリン酸イオン等が好ましい。重合度mには特に制限はないが、通常2以上1、000、000以下の範囲であり、好ましくは5以上10、000以下の範囲である。
【0059】
式(2)で表される重合物は反応式(2)に示されるような3電子の酸化還元反応が可逆的におこると考えられ、これを電極材料として用いた電池は高容量且つ高エネルギー密度であり好ましい。
反応式(2)
【0060】
【化8】
【0061】
本発明の一般式(1)或いは一般式(2)で表されるイオウ含有重合体と複合する導電性炭素材料は特に限定されないが、導電性が高く、比表面積が大きく、粒径が小さいものが好ましい。但し比表面積が大きすぎる及び/または粒径が小さすぎると、活性が高くなり、副反応を起こしやすく、また、嵩高くなり体積あたりのエネルギー密度(Wh/m3)が小さくなる恐れもある。
【0062】
従って、これらの好ましい範囲としは、導電率は室温で0.1S/cm以上、比表面積はBET(N2)法で1m2/g以上5000m2/g以下、平均粒径としては0.1μm以上30μm以下である。
【0063】
これら導電性炭素材料の具体例としてはケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック類、椰子殻活性炭等の活性炭類、気相法炭素繊維、カーボンファイバー等の炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛類等が挙げられるがこれに限定されるわけではない。
1−3.重合及び重合体と導電性炭素材料との複合
【0064】
本発明(I)である電極材料は、炭素材料とイオウを含む化合物の重合体とのの複合により製造することができる。炭素材料との複合は、炭素粉末の存在下でイオウを含む化合物を重合をすることにより行われる。これにより導電性炭素材料粉末の表面にイオウ含有重合体が被覆し、イオウ含有重合体と導電性炭素材料を後から機械的に混合した系に比べ、導電性が高く、酸化還元速度の大きい電極材料粉末を得ることができる。
【0065】
一般式(1)で表される重合体の電極材料は、例えばスキーム(1)のルートで得ることができる。
【0066】
スキーム(1)
【0067】
【化9】
【0068】
ここでR1は既に示した置換基、R3はアルキル基であり脱離しやすいベンジル基、アリル基が好ましい。
【0069】
イソチオシアネート基とS−アルキルチオウレア基あるいはチオウレア基を有する化合物を導電性炭素材料存在下溶媒中で反応させれば、(S−アルキル)チオビュレットを有する重合体が炭素材料表面に被覆した電極材料を得ることができる。
【0070】
これを電気化学的に酸化するか、化学的に酸化すれば(臭素酸化、沃素酸化、過酸化水素酸化等)炭素材料とジチアゾリン環を有する重合体との電極材料を得ることができる。
【0071】
反応温度には特に制限はない。一般的に好ましい範囲は使用するモノマーの種類や溶媒により異なり一概に限定できないが、通常50℃〜150℃の範囲であり、より好ましくは60℃〜100℃での範囲である。
【0072】
使用する溶媒としては、使用するモノマーが溶解しやすく、また反応しないものなら特に限定されない。さらに、導電性炭素材料とできるだけ親和性の高い溶媒が好ましい。具体的には例えばN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と略す。)、N−メチルピロリドン等の含窒素極性溶媒、テトラヒドロフラン(以下、「THF」と略す。)、1,2−ジメトキシエタン(以下「DME」と略す。)、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が挙げることができるがこれらに限定されるわけではない。
【0073】
またジチアゾリウム環を有する一般式(2)で表される重合体は、例えばスキーム(2)のルートで得ることができる。
【0074】
スキーム(2)
【0075】
【化10】
【0076】
即ち、両端にチオアミド基を有する芳香族化合物をモノマーとして、強酸下過酸化水素等の酸化剤で酸化重合することにより得ることができる。この場合、導電性炭素材料の存在下で反応させれば、導電性炭素材料表面にイオウ含有重合体を形成することができる。
【0077】
使用する溶媒としては、例えば蟻酸、酢酸等のカルボン酸と強酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸等を使用することができるが、これに限定されるわけではない。
【0078】
酸化剤としては、例えば過酸化水素、m−クロロパーゼンゾイックアシッド、臭素、沃素、過硫酸アンモニウム等を使用することができるが、これに限定されるわけではない。
【0079】
スキーム(1)或いはスキーム(2)のいずれも、炭素材料存在下で重合するには攪拌条件が重要となる。即ち、攪拌速度が低いと重合体と導電性炭素材料との複合が不均一になりやすく好ましくない。
【0080】
また攪拌速度が速すぎると、重合体が導電性炭素材料表面に形成される前に、導電性炭素材料のストラクチャーが壊れてしまう恐れがあり好ましくない。
【0081】
従って、重合時の撹拌速度としては100rpm(回毎分)以上500rpm以下の範囲が好ましく、150rpm以上400rpm以下の範囲が特に好ましい。
【0082】
撹拌速度が遅すぎると、導電性炭素材料の分散や二次粒子の解砕が十分ではなく、重合体の被覆が不均一となる。また、撹拌速度が速すぎると導電性炭素材料が細かく解砕されすぎ、重合体被覆により、導電性炭素材料表面が露出している部分が少なくなり、電極材料としての導電率が充分ではなく好ましくない。
【0083】
導電性炭素材料の複合量としては、得られる電極材料における炭素材料の含有率が、1質量%〜50質量%の範囲が好ましく、5質量%〜40質量%の範囲がより好ましく、8質量%〜30質量%の範囲が特に好ましい。
【0084】
導電性炭素材料の添加量が少なすぎると、重合体の被覆量が多すぎ導電率が低下する恐れがあり好ましくない。導電性炭素材料の添加が多すぎると、嵩高くなり、成型しづらくなり、また電極材料中の電極活物質であるイオウ含有重合体量が少なくなり、電極材料としての体積当たり及び重量あたりの電池容量が低下する恐れがあり好ましくない。
【0085】
2.電極
本発明のイオウ含有重合体と導電性炭素材料との電極材料を電極に成型する方法としては特に限定はなく、公知の方法で成型することが出来る。
【0086】
成型方法の具体例としては、例えばイオウ含有重合体が溶解もしくは膨潤する溶媒と本電極材料を混合し、場合によっては他の電極結着剤を添加し、ペーストを調製する。このペーストを集電体上に塗布/乾燥し、場合によっては加圧プレスすることにより、集電体上に均一に成型された電極を得ることができる。
【0087】
また、ほかの方法の具体例としては、本電極材料粉末を乾式で型に埋め込み、場合によっては他の電極結着剤を添加後、型に埋め込み加熱、加圧プレスにより、自立性の電極を簡便に成型することができる。
【0088】
後者の方法では、加熱により重合体が軟化し結着剤の役目をするため、他の結着剤が不要、もしくはごく少量にできる。一般に電極結着剤は非導電性であり電極全体の導電率を下げるばかりでなく電極としての活性を低下させる恐れがあるので、この乾式での加熱、加圧プレス成型を他の結着剤なしで行う方法が好ましい。
【0089】
本発明の電極に用いる集電体としては、電子伝導性シート状のものであれば特に限定されず、各種金属箔、黒鉛シート等の各種導電性炭素材料シート、導電性ゴムシート等が挙げられるが、酸性水溶液等の腐食性電解質材料を用いることが多いので、これらに耐性のある金属泊や導電性炭素材料シート、導電性ゴムシートを用いることが好ましい。
【0090】
電極成型時に添加することができる他の電極結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(以下、「PVDF」と略す。)やテフロン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリイミド等の芳香族系樹脂等が挙げられる。
【0091】
本発明の電池の構成を図1のようなシート型を例として示す。基本として、正極/電解質+セパレータ/負極の積層構造をとっている。
【0092】
3.電池の構成及び製造方法
3−1.正極
正極に本発明のイオウ含有重合体と導電性炭素材料との電極材料を成型した電極を使用する。
【0093】
3−2.負極
上記イオウ含有重合体/導電性炭素材料を含む正極と組む合わせる負極は本発明では特に限定しない。各種酸化還元反応に活性で、その酸化還元電位が上記イオウ含有重合体の酸化還元電位よりも低ければよい。特にLiの挿入放出による酸化還元に活性であれば、エネルギー密度の大きいLi系電池に用いる事ができ好ましい。そのような材料としては、アルカリ金属、アルカリ金属合金、炭素材料、金属酸化物や金属カルコゲナイドのようなアルカリ金属イオンをキャリアーとする低酸化還元電位のものを用いることにより、高電圧、高容量の電池が得られるので好ましい。このような負極活物質の中では、リチウム金属あるいはリチウム/アルミニウム金属、リチウム/鉛合金、リチウム/アンチモン合金等のリチウム合金類が最も低酸化還元電位であるため特に好ましい。また炭素材料もリチウムイオンを吸蔵した場合、低酸化還元電位となり、しかも安定、安全であるという点で特に好ましい。リチウムイオンを吸蔵放出できる材料としては、酸化錫のような無機化合物、天然黒鉛、人造黒鉛、気相法黒鉛、石油コークス、石炭コークス、ピッチ系炭素、ポリアセン、C60、C70等のフラーレン類等が挙げられる。
【0094】
3−3.電解質
本発明の電解質は溶媒及び電解質塩、場合によっては高分子を含んでいてもよい。
3−3−1 溶媒
本発明の溶媒としては、高誘電率、低粘性で電解質塩の溶解性が高く、沸点が70℃以上であり、電気化学的安定範囲が広い化合物が好ましい。特に電気化学的安定範囲の広さから水溶液よりも有水分量が低い有機溶媒(非水有機溶媒)が好ましい。
【0095】
そのような溶媒の具体例としては、トリエチレングリコールメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のオリゴエーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、炭酸ビニレン等の炭酸エステル類;プロピオン酸メチルや蟻酸メチル等の脂肪族エステル類;ベンゾニトリル、トルニトリル等の芳香族ニトリル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;スルホラン等の硫黄化合物;N−メチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、リン酸エステル類等を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
【0096】
この中で、炭酸エステル類、脂肪族エステル類、エーテル類が好ましく、カーボネート類が特に好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上混合した混合溶媒として用いてもよい。高分子を用いる場合の溶媒量はイオン伝導度など電気特性、粘性などの点から、該溶媒は高分子に対し200質量%以上含有させることができるが、300質量%〜1500質量%の範囲に含有させるのが好ましい。
【0097】
3−3−2 高分子及びそれを得る為の重合性化合物
本発明の電解質に高分子材料を用いることにより、高分子固体電解質及び/または高分子ゲル電解質とすることができる。その場合、高分子を他の電解質材料と直接混合する方法や、重合性化合物を混合後に重合し高分子化するという方法が挙げられる。電解質を電極等の他の材料と複合する場合や素子化する場合には後者の方法がプロセス的、コスト的にも有利であり好ましい。
【0098】
用いることができる高分子又は重合性化合物としては、高誘電率、低粘性で電解質塩の溶解性が高く、電気化学的安定範囲が広い化合物が好ましい。さらに、重合性化合物には、それ自身が重合しやすいという特性も重要である。
【0099】
そのような観点から用いることができる高分子又は重合性化合物としては、例えば
【0100】
(a) 一般式(3)で表される(メタ)アクリレート系重合性官能基を有する高分子又は重合性化合物、
一般式(3)
【0101】
【化11】
【0102】
(式中、R4は水素原子、炭素数10以下のアルキル基を表し、直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。)
【0103】
(b) 一般式(4)で表されるウレタン(メタ)アクリレート系重合性官能基を有する高分子又は重合性化合物、
一般式(4)
【0104】
【化12】
【0105】
(式中、R5は水素原子、炭素数10以下のアルキル基を表し、直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。R6はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1以上10以下の基で直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。pは0または1〜10の整数を示す。)
又は、
【0106】
(c) 一般式(5)で表されるウレア(メタ)アクリレート系重合性官能基を有する高分子又は重合性化合物
一般式(5)
【0107】
【化13】
【0108】
(式中、R7は水素原子、炭素数10以下のアルキル基を表し、直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。R8はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1以上10以下の基で直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。qは0または1〜10の整数を示す。)
等を挙げることができる。
【0109】
一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基のうち、少なくとも一つの官能基を有する高分子又は重合性化合物は、同一分子中に複数個の一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される重合性官能基を含んでいてもよい。その場合の同一分子中のそれぞれの重合性官能基中のR4、R5、R6、R7、R8、p、qは、同一でもよいし異なってもよい。
【0110】
一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基のうち、少なくとも一つの官能基を有する高分子又は重合性化合物の中では、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基を少なくとも一つ有する化合物が好まい。中でも一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基中のR6及び/またはR8がオキシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフルオロカーボン及び/またはカーボネート基の少なくともいずれか一つである重合性官能基を有する重合性化合物が特に好ましい。
【0111】
これらはより具体的には、(メタ)アクリレート構造とオキシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフルオロカーボン及び/またはカーボネート基を含む部分とからなる化合物である。(メタ)アクリレート構造は、重合反応により架橋または主鎖を形成することができ、また、オキシアルキレン、フルオロカーボン、オキシフルオロカーボン、カーボネート基を含む部分は重合後、架橋及び/または側鎖構造を形成することができる。
【0112】
これらの構造においてヘテロ原子が誘電率を大きくし、電解質塩のイオン化を促進させ、電解質のイオン伝導性を向上させるとともに、ラジカル重合における硬化性をも促進させることができる。この結果、少ない重合開始剤添加量においても残存二重結合が非常に少なく重合が完全に進むという点で好ましい。
【0113】
一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基のうち、少なくとも一つの官能基を有する高分子又は重合性化合物は、従来公知の方法で製造することができる。例えば一般式(6)で表される(メタ)アクリル酸クロライド又は一般式(7)で表されるイソシアネート化合物と、末端にヒドロキシル基を有する化合物やアミノ基を有する化合物とを反応させることにより容易に得ることができる。
【0114】
一般式(6)
【0115】
【化14】
【0116】
(式中、R9は水素原子、炭素数10以下のアルキル基を表し、直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。)
一般式(7)
【0117】
【化15】
【0118】
(式中、R10は水素原子、炭素数10以下のアルキル基を表し、直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。R11はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1以上10以下の基で直鎖状、分岐状または環状のいずれの構造を有するものでもよい。sは0または1〜10の整数を示す。)
【0119】
一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基のうち少なくとも一つの官能基を有する高分子又は重合性化合物は、重合開始剤の存在下、加熱や紫外線、電子線等の活性光線照射により重合して高分子固体電解質及び/または高分子ゲル電解質を形成することができる。また、高分子又は重合性化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0120】
本発明において用いることができる一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で示される重合性官能基のうち少なくとも一つの官能基を有する高分子又は重合性化合物以外の重合性化合物としては、特に制限はない。
【0121】
具体的には例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、各種ウレタンアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、炭酸ビニレン、(メタ)アクリロイルカーボネート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系化合物、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等のN−ビニルアミド系化合物、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテルを挙げることができる。
【0122】
3−3−3電解質塩
本発明で用いる電解質の種類は特に限定されるものではなく、電荷でキャリアーとしたいイオンを含んだ電解質を用いればよいが、電解質中特に非水電解質中での解離定数が大きいことが望ましい。
【0123】
これらの電解質塩の具体例としては、LiCF3SO3、NaCF3SO3、KCF3SO3などのトリフロロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩、
LiPF6、NaPF6、KPF6などのヘキサフロロ燐酸のアルカリ金属塩、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3CF2SO2)2、[(C2H5)4N][N(CF3SO2)2]、LiN(CF3CF2SO2)2などのパーフロロアルカンスルホン酸イミドのアルカリ金属塩、
LiN(CF3CO)2、LiN(CF3CF2CO)2、[(C2H5)4N][N(CF3CO)2]、LiN(CF3CF2CO2)2などのパーフロロアルカンカルボン酸イミドのアルカリ金属塩、
LiClO4、NaClO4などの過塩素酸アルカリ金属塩、
LiBF4、NaBF4などのテトラフロロ硼酸塩、
LiSCN、LiAsF6、LiI、NaI、NaAsF6、KIなどのアルカリ金属塩などを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
【0124】
アンモニウム塩の具体例としては過塩素酸テトラエチルアンモニウムなどの過塩素酸の四級アンモニウム塩、(C2H5)4NBF4などのテトラフロロ硼酸の四級アンモニウム塩、(C2H5)4NPF6などの四級アンモニウム塩、(CH3)4P・BF4、(C2H5)4P・BF4などの4級ホスホニウム塩などを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
【0125】
これら電解質の中では、有機溶媒中での溶解性、イオン伝導度から、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、パーフロロアルカンスルホン酸イミドのアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩が好ましい。
【0126】
特に非水溶媒中での解離定数の大きさから、LiPF6、LiBF4、パーフルオロアルカンスルホン酸イミド塩が好ましい。
【0127】
本発明の電解質中の溶媒及び/または高分子成分と電解質塩の複合比は、溶媒及び/または高分子の質量に対し、電解質0.1質量%〜50質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がさらに好ましい。複合に用いる電解質が50質量%以上の比率で存在すると、イオンの移動が大きく阻害され、逆に0.1質量%以下の比率では、イオンの絶対量が不足となってイオン伝導度が小さくなる。
【0128】
3−4.セパレータ
本発明の電解質にセパレータを併用して用いた方が短絡等がなく、サイクル性も良好な電池とすることができる。このようなセパレータに用いる材料は特に限定せず、耐熱性、耐酸化還元性があり、薄膜とした場合にも強度的に問題のない、通常の非水系電池に用いられているものを用いればよい。例えば、ポリオレフィン系不織布またはマイクロポーラスフィルム及びまたはこれらの親水処理品、テフロン等のフッ素系樹脂のマイクロポーラスフィルム等が挙げられる。
【0129】
用いるセパレータの厚みは強度がある限りできるだけ薄い方がよく、通常5μm〜50μmのものが用いられる。また、空孔率はできるだけ高い方がよいが、あまり高すぎると短絡等の問題をおこすので通常は35%〜90%の範囲のものを用いることが出来る。
【0130】
4.電池
このようにして得られる正極/電解質+セパレータ/負極積層体全体をアルミラミネート体、ポリオレフィン樹脂等の電池外装体に収納し、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁樹脂で封止することにより図1に示すような本発明の電池が得られる。
【0131】
本発明の電池の構成は図1に示すシ−ト型に限らず、チップ型、コイン型、角型、円筒型等いかなる形状でもよい。また、各種の大きさのものを製造することができる。電池の薄さは形状にもよるが、シート型で1mm以下、例えば0.5mm程度のものとすることができる。
【0132】
集電体4は電子伝導性で電気化学的に耐食性があり、できるだけ比表面積の大きい材料を用いることが好ましい。例えば、各種金属及びその燒結体、電子伝導性高分子、カーボンシート等を挙げることができる。
【0133】
以下、本発明における電池製造方法の一例について説明する。
【0134】
正極1、負極3を多孔性セパレータ2を介してお互いに接触しないように集電体4を含む電池構成用構造体内に入れる。次に本発明の電解質材料を注入含浸させて電池が得ることができる。
【0135】
また、電解質材料に重合性組成物系電解質を注入した場合は、注入含浸後に加熱や活性光線照射により、重合性組成物を硬化させ固体化及び/またはゲル化することにより、電極と均一に密着した高分子固体電解質及び/または高分子ゲル電解質を含む電池が得られる。その後、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止する。なお、前記電池構成用構造体はSUS等の金属、ポリプロピレン、アルミラミネート熱融着樹脂、ポリイミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、あるいは導電性あるいは絶縁性ガラス等のセラミックス材料であればよいが、特にこれらの材料からなるものに限定されるものではなく、また、その形状は、筒状、箱状、シート状その他いかなる形状でもよい。
【0136】
高分子固体電解質及び/または高分子ゲル電解質を含む電池は本発明の電解質を正極及び/又は負極に含浸させ、どちらか一方の電極上に本発明の重合性組成物系電解質を均一な厚みとなるように塗布後、前述した方法で重合することにより、電極上に均一な厚みの高分子固体電解質膜及び/または高分子ゲル電解質膜を形成する方法を採ってもよい。次いで、もう一方の電極を高分子固体電解質層及び/または高分子ゲル電解質層に貼り合わせ、電池構成用構造体内に入れ、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等の絶縁性樹脂で封止することにより目的の電池を得ることもできる。
【0137】
【実施例】
以下に本発明について代表的な例を示し具体的に説明する。尚、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
【0138】
実施例1:PT−A/ケッチェンブラック(以下、「KB」と略す。質量組成比85:15)電極材料の合成及びそれを用いた正極の成型
構造式(1)で表されるPT−AをKB存在下で重合し、PT−AをKBに被覆した電極材料を製造した。
構造式(1)
【0139】
【化16】
【0140】
PT−Aの重合方法は文献(Chemistry Letters,946頁,2000年)に従って、反応式(3)のごとく合成した。
反応式(3)
【0141】
【化17】
【0142】
p−フェニレンジチオウレアとベンジルクロライドから合成したビス−S−ベンジル−p−フェニレンチオウレア(0.25mmol、1.02g)とp−フェニレンジイソチオシアネート(0.25mmol、0.48g)をTHF500mlに溶解させた後、0.22gのケッチェンブラックを添加し、400rpmの攪拌速度、窒素中、100時間還流させた。この黒色沈殿物反応液を濾過し、THF、エタノールで洗浄することにより1.47gのPT−A/KB電極材料粉末を得た。得られた粉末のCHNS元素分析、IRスペクトルは目的の構造をほぼ支持していた。元素分析のC/S元素比から電極材料粉末中のPT−A:KB重量比は85:15と推定された。
【0143】
この電極材料粉末と電極結着剤としてポリフッ化ビニリデン(以下、「PVDF」と略す。)重量比20:1で混合後、N−メチルピロリドン(以下、「NMP」と略す。)を加えて、ペースト状にし、アルミ箔(25μm)上にコーターで塗布、NMP揮発後、ロールプレスで約100μm(アルミ箔厚み含む)に加圧成型した。このシートを36mm角に切断し、電池用の正極(96.03mg、質量組成比PT−A:KB:PVDF=85:15:5)とした。上記正極の一部を9mmφに打ち抜き、アルミ箔からはがしたところ、厚さ78μmで嵩密度0.95g/ccであった。このサンプルを4端子導電率測定器で測定したところ、0.25S/cm(25℃)であった。
【0144】
比較例1:PT−A単独粉末の合成及びそれを用いた正極の成型
KBを入れない他は実施例1と同様に重合を行い、PT−A単独粉末を合成した。即ち、100時間還流後、反応液を濾過し、THF、エタノールで洗浄し黄色い粉末として、PT−A0.98gを得た。得られた粉末のCHNS元素分析、IRスペクトルは目的の構造をほぼ支持していた。この重合体とKB、PVDFを質量組成比85:15:5で混合し、NMPを加えよく混練してペースト状にし、アルミ箔(25μm)上にコーターで塗布、NMP揮発後、ロールプレスで約100μm(アルミ箔厚み含む)に加圧成型した。このシートを36mm角に切断し、電池用の正極(95.02mg、質量組成比PT−A:KB:PVDF=85:15:5)とした。上記正極の一部を9mmφに打ち抜き、アルミ箔からはがしたところ、厚さ78μmで嵩密度0.91g/ccであった。このサンプルを4端子導電率測定器で測定したところ、0.11S/cm(25℃)であった。
【0145】
実施例2:PT−A/KB電極材料(質量組成比75:25)の合成及びそれを用いた正極の成型
実施例1のKB量を変えた以外は実施例1と同様にして、PT−A:KB(質量組成比PT−A:KB=75:25)電極材料粉末を合成し、さらにPVDFを電極結着剤に用い、正極(PT−A:KB:PVDF=75:25:5)として成型した。
【0146】
比較例2:PT−A単独粉末の合成及びそれを用いた正極の成型
比較例1で合成したPT−A単独粉末を用いて、比較例1と同様にしてPT−A:KB:PVDF(75:25:5)混合物を調整し、正極として成型した。
【0147】
実施例3:PT−A/アセチレンブラック(以下、「AB」と略す。)電極材料(質量組成比85:15)の合成及びそれを用いた正極の成型
実施例1において用いたKBの代わりにABを使用した以外は、実施例1と同様にして、PT−A:AB(質量組成比PT−A:AB=85:15)電極材料粉末を合成し、さらにPVDFを電極結着剤に用い、正極(PT−A:AB:PVDF=85:15:5)として成型した。
【0148】
比較例3:PT−A単独粉末を用いた正極の成型
比較例1で合成したPT−A単独粉末を用いて、KBの代わりにABを用いた以外は、比較例1と同様してPT−A:AB:PVDF(85:15:5)混合物を調整し、正極として成型した。
【0149】
実施例4:PT−A系各種正極の導電率、嵩密度の測定
実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例3で得た、PT−A系各種正極の導電率(25℃)、嵩密度を表1に示す。
【0150】
【表1】
【0151】
表1に示すように実施例1〜実施例3の重合時にPT−Aと炭素材料を複合化したサンプルは、PT−A単独粉末と炭素材料を後から混合した比較例1〜比較例3に較べ、同じ質量組成比でも高い導電率及び高い嵩密度を示した。
【0152】
実施例5:PT−B/KB電極材料(質量組成比85:15)の合成及びそれを用いた正極の成型
構造式(2)で表されるPT−BをKB存在下で重合し、PT−BをKBに被覆した電極材料を製造した。
【0153】
構造式(2)
【0154】
【化18】
【0155】
PT−Bの重合方法は文献(特開2000−248054号、公報)に従って、反応式(4)のごとく合成した。
【0156】
反応式(4)
【0157】
【化19】
【0158】
即ち、テレフタルチオアミド(18.4mmol、3.6g)を95%蟻酸15cc/70%過塩素酸水溶液15cc混合溶媒に懸濁後、KB(0.7g)を添加し、30%過酸化水素(18.4mmol、2.1cc)を滴下後、400rpmの撹拌速度、70度で5時間反応させた。その後、室温に戻し、得られた黒褐色沈澱溶液を蒸留水50ccで希釈し、濾過後、水、THFで洗浄した。濾残を乾燥することにより黒色固体としてPT−B/KB電極材料粉末、3.5gを得た。得られた粉末のCHNS元素分析、IRスペクトルは目的の構造をほぼ支持していた。元素分析のC/S元素比から電極材料粉末中のPT−B/KB質量組成比は85:15と推定された。
【0159】
この電極材料粉末とPVDFを質量組成比20/1で混合後、NMPを加えて、ペースト状にし、アルミ箔(25μm)上にコーターで塗布、NMP揮発後、ロールプレスで約100μm(アルミ箔厚み含む)に加圧成型した。このシートを36mm角に切断し、電池用の正極(101.1mg)とした。上記正極の一部を9mmφに打ち抜き、アルミ箔からはがしたところ、厚さ78μmで嵩密度1.00g/ccであった。このサンプルを4端子導電率測定器で測定したところ、1.05S/cm(25℃)であった。
【0160】
比較例4:PT−B単独粉末の合成及びそれを用いた正極の成型
KBを入れない他は実施例5と同様に重合を行い、黒色のPT−B単独粉末3.0gを得た。得られた粉末のCHNS元素分析、IRスペクトルは目的の構造をほぼ支持していた。この重合体とKB、PVDFを質量組成比85:15:5で混合し、NMPを加えよく混練してペースト状にし、アルミ箔(25μm)上にコーターで塗布、NMP揮発後、ロールプレスで約100μm(アルミ箔厚み含む)に加圧成型した。このシートを36mm角に切断し、電池用の正極(98.30mg、質量組成比PT−B:KB:PVDF=85:15:5)とした。上記正極の一部を9mmφに打ち抜き、アルミ箔からはがしたところ、厚さ78μmで嵩密度0.98g/ccであった。このサンプルを4端子導電率測定器で測定したところ、0.78S/cm(25℃)であった。
【0161】
実施例6:PT−B/AB(質量組成比85:15)電極材料の合成及びそれを用いた正極の成型
KBに代えABを入れた以外は、実施例4と同様にしてPT−B/AB電極材料(重量組成比85:15)を合成し、さらにPVDFを電極結着剤に用い、正極(PT−A:AB:PVDF=85:15:5)として成型した。
【0162】
実施例7、8:PT−B/AB電極材料の合成及びそれを用いた正極の成型
実施例6と同様にしてPT−B/AB電極材料(重量組成比90:10または95:5)を合成し、さらにPVDFを電極結着剤に用い、正極(PT−A:AB:PVDF=90:10:5または95:5:5)として成型した。
【0163】
比較例5:PT−B単独粉末の合成及びそれを用いた正極の成型
比較例4で合成したPT−B単独粉末を用いて、KBの代わりにABを用いた以外は、比較例1と同様してPT−A:AB:PVDF(85:
15:5)混合物を調整し、正極として成型した。
【0164】
実施例9:PT−B系各種正極の導電率、嵩密度の測定
実施例5〜実施例8、比較例4、比較例5で得た、PT−B系各種正極の導電率(25℃)、嵩密度を表2に示す。
【0165】
【表2】
【0166】
表2に示すように実施例5〜実施例8の重合時にPT−Bと炭素材料を複合化したサンプルは、PT−B単独粉末と炭素材料を後から混合した比較例4、比較例5に較べ、同じ質量組成比でも高い導電率及び高い嵩密度を示した。
【0167】
また表1のPT−A系正極に比較し、PT−B系正極が高導電率であり、炭素材添加量を減らしても導電率は高いことがわかった。
【0168】
実施例10:Liメタル負極の製造
このLi箔200μmを20μmの銅箔上に圧着し、Liメタル負極シートとした。このシートを40mm角に切断し、電池用の負極とした。
【0169】
実施例11:Li二次電池の製造、評価
アルゴン雰囲気グローブボックス内でLi負極(40mm角)と実施例1〜3、5〜8、比較例1〜5で成型した各種PT正極とを、25μmのポリエチレンマイクロポーラスフィルム製セパレータ(旭化成製ハイポア)を介在させ、正極、負極が接触しないように貼りあわせ、この積層体をPP/Al/PET3層ラミネートで作製した袋(外装体)に入れた。ついで1モルのLiBF4塩を含むエチルメチルカーボネート(EMC)と エチレンカーボネート(EC)の混合(7:3容積比)電解液(1MLiBF4/EC+EMC(3:7))を添加し、電解液を正極、負極、セパレータに含浸させ、減圧で余分な電解液を排出した後、積層体の密閉度を上げて封口し、図1に示すような、薄型ラミネート電池を作成した。
【0170】
この電池を、25℃で、作動電圧2.0〜4.5V、電流7mAで充放電を繰り返したところ、最大放電容量、充放電50回後の放電容量は表3のごとくなった。
【0171】
【表3】
【0172】
表3に示すように実施例1〜実施例3、実施例5〜実施例8の重合時にPTと炭素材料を複合化したサンプルは、PT単独粉末と炭素材料を後から混合した比較例に較べ、同じ質量組成比でも、最大放電容量が大きく、充放電を繰り返した場合の容量低下も少ない。PT−A系正極系に比較し、PT−B系正極が初期高容量である、充放電をくり返した場合の容量低下は大きかった。
【0173】
実施例12:PT−B/気相成長黒鉛繊維(以下、「VGCF」と略す。)(質量組成比85:15)電極材料の合成及びそれを用いた正極の成型
KBに代えVGCF(平均繊維径0.1μm、平均アスペクト比10)を入れた以外は、実施例4と同様にしてPT−B/VGCF電極材料(重量組成比85:15)を合成し、さらにPVDFを電極結着剤に用い、正極(PT−A:VGCF:PVDF=85:15:2)として成型した。
【0174】
得られたPT−A/VGCF正極としての導電率(25℃)は1.80S/cm、嵩密度は1.00g/ccであった。
【0175】
実施例13:Li二次電池の製造、評価
実施例12で作製したPT−B/VGCF正極を用いて、実施例11と同様にして図1に示すような、薄型ラミネート電池を作成した。
この電池を、25℃で、作動電圧2.0〜4.5V、電流7mAで充放電を繰り返したところ、最大放電容量は32.8mAh、充放電50回後の放電容量は26.3mAhであった。
【0176】
実施例14:熱重合性組成物の調製
トリエチレングリコールジアクリレート(以下、「TEGA」と略す。)と(1.0g)と5.0gのEMC、2.0gのEC、0.85gのLiBF4及び重合抑制剤2,4ージフェニルー4−メチルー1ーペンテン1.8mg、熱重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシピバレート(商品名パーヘキシルPV、日本油脂(株)製)18mgをアルゴン雰囲気中でよく混合し、高分子固体電解質用重合性組成物Aを得た。
【0177】
実施例15:高分子固体電解質膜の作製
実施例14で調製した高分子固体電解質用重合性組成物Aにアルゴン雰囲気下、無機微粒子としてアルミニウムオキサイドC(二次粒子平均粒径約0.2μm、日本 アエロジル(株)製、比表面積約100m2/g)を0.20g添加し、5分間撹拌 混合することにより、乳白色の無機微粒子入り高分子固体電解質用重合性組成物Bとした。
【0178】
この組成物Bをアルゴン雰囲気下、ポリプロピレン(PP)フィルム上に30μm厚に塗布した後さらにPPフィルムを被せ、このPPフィルム一対をさらに1.1mm厚のガラス板2枚間に挟み込んだ。次にこのガラス板組を60℃で60分加熱した後、ガラス板とPPフィルムを剥離したところ、高分子固体電解質膜が約30μmの薄い白濁色の自立膜として得られた。
【0179】
このフィルムの25℃、−10℃でのイオン伝導度をインピーダンス法にて測定したところ、それぞれ、3.5×10― 3、0.8×10-3S/cmであった。
【0180】
実施例16:固体状Li二次電池の製造、評価
アルゴン雰囲気グローブボックス内でLi負極(40mm角)と実施例5で成型したPT―B/KB正極とを、実施例15で製造した30μmの高分子固体電解質膜を介在させ、正極、負極が接触しないように貼りあわせ、この積層体をPP/Al/PET3層ラミネートで作製した袋(外装体)に入れた。ついで実施例14で製造した高分子固体電解質用熱重合性組成物Aを添加し、組成物Aを正極並びにラミネート内全体に含浸させ、減圧で余分な組成物Aを排出した後、積層体の密閉度を上げて封口後、60℃で60分加熱することにより、組成物Aを硬化させることにより、した、図1に示す薄型ラミネート電池で電解質が固体化した電池を作成した。
【0181】
この電池を、25℃で、作動電圧2.0〜4.5V、電流7mAで充放電を繰り返したところ、最大放電容量は35.3mAhと液体系電解質より低下したが、充放電50回後の放電容量は32.5mAhと改善され、充放電による劣化が改善された。
【0182】
【発明の効果】
本発明の炭素材料の表面にイオウを含む化合物の重合体が形成していることを特徴とする電極材料は、従来のLi系電極材料に比べてエネルギー密度などの点で優れており、さらにこの電極材料からなる電極は室温で十分な電流を取り出すことができる。また、その製造方法としてイオウを含む化合物の重合体の合成時に均一に複合しているため、高導電性で成型性が良好である。
【0183】
また、該電極材料からなる電極は、Li吸収放出による充放電容量が高く、また充放電の繰り返しに対しても安定である。従って、該電極を用いたLi二次電池も高エネルギー密度で充放電サイクル特性に優れている。さらに、該二次電池の電解質に固体及び/またはゲル電解質を用いることができる為、さらに安定で、信頼性、安全性に優れた電池とすることができる。
【0184】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のLi二次電池の一例として示す、薄型電池の実施例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極
2 電解質
3 負極
4 集電体
5 リード線
6 ラミネート外装体
Claims (3)
- 炭素材料の存在下に、イソチオシアネート基を有する化合物と(S−アルキル)チオウレア基とを反応させた重合体、チオアミド基を有する化合物を酸化縮重合させた重合体及びジチアゾリン環及び/又はジチアゾリウム環の少なくとも一種以上を含有する重合体からなる群から選ばれる重合体を形成することを特徴とする電池用電極材料の製造方法。
- イソチオシアネート基を有する化合物と(S−アルキル)チオウレア基とを反応させた重合体が、下記の一般式(1)で表される重合体である請求項1に記載の電池用電極材料の製造方法。
一般式(1)
- チオアミド基を有する化合物を酸化縮重合させた重合体が、下記の一般式(2)で表される重合体である請求項1に記載の電池用電極材料の製造方法。
一般式(2)
Priority Applications (1)
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