JPH11171852A - 5−アルコキシアミドレブリン酸類又はその塩 - Google Patents

5−アルコキシアミドレブリン酸類又はその塩

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JPH11171852A
JPH11171852A JP34272297A JP34272297A JPH11171852A JP H11171852 A JPH11171852 A JP H11171852A JP 34272297 A JP34272297 A JP 34272297A JP 34272297 A JP34272297 A JP 34272297A JP H11171852 A JPH11171852 A JP H11171852A
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JP
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acid
aminolevulinic acid
aminolevulinic
alkoxyamidolevulinic
acids
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Haruhiko Takeya
晴彦 竹矢
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 一般式(1) 【化1】R-OCONHCH2COCH2CH2COOH (1) 〔式中、Rは炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル又はアルケニル基を示す〕で表される5−アルコキシ
アミドレブリン酸類又はその塩。 【効果】 生体への吸収性に優れ、種々の生理活性を発
現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除草剤、植物成長
調節剤、腫瘍治療剤として有用な5−アミノレブリン酸
の誘導体であって、動植物に投与もしくは散布された
後、水分の存在下で速やかに加水分解されて5−アミノ
レブリン酸を生成する5−アルコキシアミドレブリン酸
類に関する。
【0002】
【従来の技術】5ーアミノレブリン酸は、使用方法によ
って種々の生理活性を示す一方、毒性や残留性が低い安
全な物質であることから、有用なアミノ酸と考えられ、
特表昭61−502814号、Enzyme Microb. Tchno
l., 6, 390-401(1984)には除草剤として、特開平4−3
38305号では植物成長調節剤として、また、The La
ncet, 342, 147-148(1993)では腫瘍治療剤として有用で
ある事が示されている。
【0003】5−アミノレブリン酸の遊離体は、単離が
困難な不安定な物質であるため、上記報告は塩酸塩の水
溶液を用いた場合のものである。
【0004】しかしながら、5−アミノレブリン酸の塩
酸塩は極めて油溶性の低い物質であるため、動植物へ投
与又は散布した場合、動植物体内への吸収が十分でない
という欠点を有していた。すなわち、動物の皮膚の脂肪
によって該塩酸塩の体内への吸収が阻害されたり、降雨
や散水等により植物に散布された該塩酸塩が容易に流亡
してしまうという問題点を有していた。
【0005】また、当該塩酸塩水溶液はpH=3程度の
強酸性であるため希塩酸溶液様の取り扱いが必要である
といった欠点も有しており、このため、薬剤としての実
用性を考慮すると、油溶性の向上とともに酸性度の低減
が求められいた。
【0006】油溶性改善のための一般的な方法として
は、たとえば農業用途においては、展着剤と称される第
3物質(界面活性剤の水溶液からなる)の添加による方
法があり、また、医療用途においては、特開平8−17
5986号に軟膏剤とする方法が挙げられる。
【0007】しかしながら、これらの方法はいずれも当
該化合物を対象生物の外表面に付着、保持せしめる効果
を有するものの、5−アミノレブリン酸塩酸塩自体の性
質には何らの変化はなく、塩酸由来の酸性度の高さや、
生体内への移行性に関しては画期的な効果が期待できな
いものであった。
【0008】5−アミノレブリン酸塩酸塩の化学構造か
らは、塩酸成分こそが5−アミノレブリン酸塩酸塩の水
溶性の高さ、油溶性の低さといった好ましくない物性の
主因と考えられるが、アルカリ水溶液等を用いて塩酸成
分を中和し、遊離体とすると、きわめて不安定な物質と
なり、数時間から数日間で完全に分解する。このため、
化学構造の変換による課題解決のためには、塩酸成分の
除去とともに塩酸塩と同程度の安定性の付与が求めら
れ、かつ、生理活性発揮のため加水分解等により5−ア
ミノレブリン酸を再生する必要があるといった相反する
2種の機能を備える改良が必要であった。
【0009】5−アミノレブリン酸自体を化学的に修飾
して油溶性を向上させる方法としては、たとえばカルボ
キシル基をエステル結合を介して修飾し、長鎖アルキル
基のごとき親油性骨格を導入する方法が考えられる。こ
の方法では、化合物自体の油溶性が向上する可能性があ
り、生体に散布、投与した場合に生体内部への移行性が
向上する可能性が予測される。しかしながらこの方法で
は、アミノ基塩酸塩に由来する化合物としての酸性度に
変化はなく、問題の一端を解決するにとどまるものであ
る。これに対して、アミノ基の修飾で親油性骨格の導入
を行うには、高級脂肪酸アミドとする方法が考えられる
が、この場合、塩酸塩に由来する酸性度と油溶性の課題
が解決されるものの、アミド結合の加水分解性はエステ
ルよりもはるかに低く、酸加水分解のごとき人為的操作
なしに当該物質が5−アミノレブリン酸に再生する可能
性はほとんどない。従ってこのようなものを生体に適用
しても実効が期待できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、油溶性が高く、塩酸塩の如く強酸性でなく、かつ容
易に加水分解されて、遊離の5−アミノレブリン酸を生
じ、生体への効果が高い5−アミノレブリン酸誘導体を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者は鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表され
る5−アルコキシアミドレブリン酸類が、油溶性を示
し、強酸性でなく、かつ弱酸性から弱塩基性までの穏和
な条件下で加水分解されて遊離の5−アミノレブリン酸
を生じることを見出し本発明を完成した。
【0012】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0013】
【化2】R-OCONHCH2COCH2CH2COOH (1)
【0014】〔式中、Rは炭素数1〜24の直鎖又は分
岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す〕で表される5
−アルコキシアミドレブリン酸類又はその塩を提供する
ものである。
【0015】
【発明の実施の形態】一般式(1)中、Rは炭素数1〜
24の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基であ
り、このようなアルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n−ヘキシル
基、直鎖又は分岐鎖のペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、ノニルデシル、ウンデシル、ドデシル、トリ
デシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、
ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、
ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル基が
挙げられる。またアルケニル基としては、ビニル基、1
−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテ
ニル基直鎖又は分岐鎖のペンテニル、ヘキセニル、ヘプ
テニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニ
ル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペン
タデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタ
デセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘニコセニル、
ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル基等が挙げ
られる。
【0016】Rで示される基の炭素数は、油溶性の面か
らは2〜24の範囲が好ましく、特に2〜24の範囲が
好ましい。一方、加水分解性の面から、その炭素数は2
〜12が好ましい。また、原料の入手の容易さからは、
炭素数2〜6のものが好ましい。以上を総合的に判断す
ると、基Rの炭素数は2〜24が好ましく、特に2〜1
2が好ましく、更に2〜6が好ましい。
【0017】本発明化合物(1)の合成法は特に制限さ
れず、例えば基Rとなるアルコールのクロロ炭酸エステ
ルと5−アミノレブリン酸塩酸塩とを塩基の存在下反応
させる方法が挙げられる。具体的には、次に示す方法に
より行うことが好ましい。
【0018】まず、アルコールと二塩化カルボニルから
のクロロ炭酸エステルを合成する。具体的には、二塩化
カルボニルをエーテル等の非プロトン性有機溶媒に飽和
させ、ここにアルコール又はアルコールの非プロトン性
有機溶媒溶液を氷冷下に滴下すれば良い。この方法では
生成物としてクロロ炭酸エステルと炭酸ジエステルの混
合物が得られるので、減圧蒸留によってこれを分離す
る。なお、クロロ炭酸エステルは市販のものを入手して
もよい。
【0019】次に、5−アミノレブリン酸塩酸塩水溶液
を炭酸ナトリウム等の塩基で中和させ、ここにクロロ炭
酸エステルの有機溶媒溶液を加える。ここで用いる有機
溶媒は、非プロトン性で水溶性の無いものが好ましく、
例えばエーテル、酢酸エステル類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム等が好ましい。このとき、好適な反応温度は
0℃〜50℃、更に好ましくは0℃〜30℃である。反
応させる原料物質の量は、5−アミノレブリン酸1モル
あたり、クロロ炭酸エステル1.5〜3.5等量が好ま
しく、更に好ましくは2〜3等量である。反応の進行と
ともに水層にあった5−アミノレブリン酸は順次5−ア
ルコキシアミドレブリン酸類となって有機溶媒層に移行
するので、反応終了は有機層の薄層クロマトグラフ分析
等で容易に観察できる。反応終了後は、有機溶媒層を分
離して水洗し、乾燥、溶媒留去を行うことで粗生成物を
得ることができる。得られた粗生成物は、必要に応じて
再結晶等の精製を行うことで、純粋な5−アルコキシア
ミドレブリン酸類とすることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の5−アルコキシアミドレブリン
酸類は、適度に安定であり、強酸性を示さず、油溶性が
あり、かつ穏和な条件下で加水分解されて5−アミノレ
ブリン酸を生成(再生)する事から、取扱いが容易で、
生体への吸収が良く、かつ5−アミノレブリン酸の生理
活性を十分発現する。この結果、従来種々の用途が提案
されながら実用化されなかった5−アミノレブリン酸類
の実用化が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、これらは本発明を制限するものではない。
【0022】実施例1 5−アミノレブリン酸500mgと炭酸水素ナトリウム
600mgを水5mlに溶解させ、これにジエチルエー
テル5mlとクロロ炭酸ヘキシル0.5mlを加えて室
温で6時間撹拌した。水層を分取し、エーテルで2回洗
浄したのち、3M塩酸を加えてpH1〜2の酸性とし、
ここから酢酸エチルで酸性有機物を抽出した。抽出物
(酢酸エチル溶液)に、無水硫酸マグネシウム500m
gを加えて脱水したのち、これをろ過して、ろ液を濃縮
乾固して淡黄色固体700mgを得た。この固体を酢酸
エチル−ヘキサン混合溶媒から再結晶して5−ヘキシル
オキシアミドレブリン酸463mgを得た(収率60
%)。生成は1H−NMR及びIRにより確認した。1
−NMRのピークとIRのピークを以下に示す。
【0023】1 H−NMR δ(ppm)CDCl3 400MHz 1.22 :−CH3 (3H,br−t) 2.61〜2.97 :−CH2−CH2−COOH (4H,br) 1.30〜2.00 :−(CH24− (8H,br) 4.05 :−CH2−O− (2H,m) 4.30 :−NH−CH2 − (2H,m)
【0024】 IR cm-1 ヌジョール法 1730 :C=O 3250 :NH
【0025】得られた5−ヘキシルオキシアミドレブリ
ン酸100mgを水20mlに溶解させ、これに炭酸水
素ナトリウム300mgを加え、空気雰囲気下25℃で
攪拌した。30分後にこの溶液を順相シリカゲル薄層ク
ロマトグラフ分析(メルク社TLC plates S
ilica gel 60F254 コード10751
5、展開溶媒:n-ブタノール/酢酸/水 12/3/5
vol、スポット検出:ヨウ素吸着法)に付したところ
5−ヘキシルオキシアミドレブリン酸(Rf:0.8)
と5−アミノレブリン酸(Rf:0.3)のスポットサ
イズは同一であった。1時間後、この溶液を同様に順相
シリカゲル薄層クロマトグラフ分析したところ、5−ヘ
キシルオキシアミドレブリン酸は検出されず、5ーアミ
ノレブリン酸のスポットのみが検出された。
【0026】実施例2 クロロ炭酸ヘキシルに代えて、クロロ炭酸エチルを用い
た以外、実施例1と同様に実施した(収率55%)。生
成は1H−NMR及びIRにより確認した。ピークを以
下に示す。
【0027】1 H−NMR δ(ppm)CDCl3 400MHz 1.25 :−CH3 (3H,t,J=8.0Hz) 2.60〜2.85 :−CH2−CH2−COOH (4H,br) 4.15 :−CH2−O− (2H,q,J=8.0Hz) 4.30 :−NH−CH2 − (2H,m)
【0028】 IR cm-1 ヌジョール法 1730 :C=O 3250 :NH
【0029】得られた5−エチルオキシアミドレブリン
酸を実施例1と同様の加水分解試験に付したところ、3
0分後の順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析におい
て5−エチルオキシアミドレブリン酸は検出されず、5
ーアミノレブリン酸のスポットのみが検出された。
【0030】実施例3 クロロ炭酸ヘキシルに代えて、クロロ炭酸イソプロピル
を用いた以外、実施例1と同様に実施した(収率58
%)。生成は1H−NMR及びIRにより確認した。ピ
ークを以下に示す。
【0031】1 H−NMR δ(ppm)CDCl3 400MHz 1.22 :−CH3 (6H,d,J=8.1Hz) 2.65〜2.95 :−CH2−CH2−COOH (4H,br) 4.95 :−CH− (1H,m) 4.05 :−CH2−O− (2H,m) 4.21 :−NH−CH2 − (2H,br−d)
【0032】 IR cm-1 ヌジョール法 1730 :C=O 3250 :NH
【0033】得られた5−イソプロピルオキシアミドレ
ブリン酸を実施例1と同様の加水分解試験に付したとこ
ろ、30分後の順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析
において5−エチルオキシアミドレブリン酸は検出され
ず、5ーアミノレブリン酸のスポットのみが検出され
た。
【0034】実施例4 クロロ炭酸ヘキシルに代えて、クロロ炭酸メチルを用い
た以外、実施例1と同様に実施した(収率53%)。生
成は1H−NMR及びIRにより確認した。ピークを以
下に示す。
【0035】1 H−NMR δ(ppm)CDCl3 400MHz 2.64〜3.00 :−CH2−CH2−COOH (4H,br) 4.85 :−CH3−O− (3H,s) 4.30 :−NH−CH2 − (2H,br)
【0036】 IR cm-1 ヌジョール法 1730 :C=O 3250 :NH
【0037】得られた5−メチルオキシアミドレブリン
酸を実施例1と同様の加水分解試験に付したところ、3
0分後の順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析におい
て5−エチルオキシアミドレブリン酸は検出されず、5
ーアミノレブリン酸のスポットのみが検出された。
【0038】実施例5 クロロ炭酸ヘキシルに代えて、クロロ炭酸ブチルを用い
た以外、実施例1と同様に実施した(収率62%)。生
成は1H−NMR及びIRにより確認した。ピークを以
下に示す。
【0039】1 H−NMR δ(ppm)CDCl3 400MHz 1.31 :−CH3 (3H,br−t) 2.61〜3.00 :−CH2−CH2−COOH (4H,br) 1.10〜2.00 :−(CH22− (4H,br) 4.05 :−CH2−O− (2H,m) 4.30 :−NH−CH2− (2H,m)
【0040】 IR cm-1 ヌジョール法 1730 :C=O 3250 :NH
【0041】得られた5−ブチルオキシアミドレブリン
酸を実施例1と同様の加水分解試験に付したところ、3
0分後の順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析におい
て5−エチルオキシアミドレブリン酸は検出されず、5
ーアミノレブリン酸のスポットのみが検出された。
【0042】比較例1 5−アセトアミドレブリン酸を実施例1と同様の方法で
加水分解試験に付したところ、30分後の順相シリカゲ
ル薄層クロマトグラフ分析において加水分解物である5
−アミノレブリン酸は検出されず、5−アセトアミドレ
ブリン酸のスポットのみが検出された。
【0043】比較例2 市販の5−アミノレブリン酸メチルエステル塩酸塩を実
施例1と同様の方法で加水分解試験に付したところ、3
0分後の順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析におい
て、5−アミノレブリン酸メチルエステル(Rf:0.
6)と5−アミノレブリン酸(Rf:0.3)のスポッ
トサイズは同一であった。1時間後、この溶液を同様に
順相シリカゲル薄層クロマトグラフ分析したところ、5
−アミノレブリン酸メチルエステルは検出されず、5−
アミノレブリン酸のスポットのみが検出された。
【0044】試験例1 実施例及び比較例の化合物及び5−アミノレブリン酸塩
酸塩を0.1mol/lの水溶液としたときのpHを表1
に、各種有機溶媒への溶解性を表2及び表3に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】以上の結果から、本発明の5−アルコキシ
アミドレブリン酸類は、塩酸成分を含まないアミド誘導
体でありながらエステルと同様の加水分解性を有し、5
−アミノレブリン酸を生成することは明らかである。一
方、油溶性を高めるために行われていた単純なエステル
化、アミド化を行った手法で得られる比較例記載の化合
物では油溶性は高まるものの、比較例2のメチルエステ
ルにおいてはアミン塩酸塩の影響で発現する化合物自体
の好ましくない物性である強酸性が回避できないことが
わかる(表1参照)。また、比較例1のアセトアミドは
塩酸が排除された中性で油溶性の改善された誘導体では
あるものの、加水分解性試験の結果から明らかなよう
に、水の存在下でも容易には5−アミノレブリン酸へと
誘導(復元)されないため、5−アミノレブリン酸の有
する生理活性を利用する用途分野での使用は困難であ
る。これに対して、本発明の5−アルコキシアミドレブ
リン酸類は、中性かつ油溶性に優れ、加水分解によって
容易に5−アミノレブリン酸へと誘導(復元)されるた
め、5−アミノレブリン酸の生理活性を利用する様々な
応用分野での利用が、遊離の5−アミノレブリン酸以上
に容易である。また、塩酸塩でないため、強酸性ではな
くなっており、取扱いも便利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】R-OCONHCH2COCH2CH2COOH (1) 〔式中、Rは炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキ
    ル又はアルケニル基を示す〕で表される5−アルコキシ
    アミドレブリン酸類又はその塩。
  2. 【請求項2】 Rが炭素数2〜12の直鎖又は分岐鎖の
    アルキル基である請求項1記載の5−アルコキシアミド
    レブリン酸類又はその塩。
JP34272297A 1997-12-12 1997-12-12 5−アルコキシアミドレブリン酸類又はその塩 Pending JPH11171852A (ja)

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