JPH11168320A - 2周波共用無指向性アンテナ - Google Patents

2周波共用無指向性アンテナ

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JPH11168320A
JPH11168320A JP9333804A JP33380497A JPH11168320A JP H11168320 A JPH11168320 A JP H11168320A JP 9333804 A JP9333804 A JP 9333804A JP 33380497 A JP33380497 A JP 33380497A JP H11168320 A JPH11168320 A JP H11168320A
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JP
Japan
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antenna
antenna element
dielectric substrate
ground conductor
conductor plate
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JP9333804A
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English (en)
Inventor
Hisao Iwasaki
久雄 岩崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単且つ小型化が容易で、製造コスト
が低く、また給電線路からの不要輻射がなく、水平面内
で良好な無指向性を容易に実現できる2周波共用無指向
性アンテナを提供する。 【解決手段】 地導体板13を挟んで第1および第2の
誘電体基板11、12を設け、これらの誘電体基板1
1、12の面上に大きさの異なる第1及び第2のアンテ
ナ素子14、15をそれぞれ形成する。第1のアンテナ
素子14と第2のアンテナ素子15間の位置において地
導体板13にスロット16を形成するとともに、第1の
アンテナ素子14を給電するマイクロストリップ線路1
7を設ける。この構成により、構造が簡単かつ小型化が
容易で、製造コストが低く、良好な特性の2周波共用無
指向性アンテナが実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの移
動体通信や室内無線LAN等の移動通信システムに使用
される水平面内で一様な放射指向性を有し、複数の通信
システムに対応可能な2周波共用無指向性アンテナに関
する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信用基地局や室内の無線通信用
基地局に用いられるアンテナは、構造が簡単且つ小型、
薄型で、低コストであることが要求される。また、放射
指向性については、水平面は無指向性で垂直面は下方ヘ
ビームチルトしていることが望まれる。更に、携帯電話
等の移動体通信として、日本では1.5GHz帯のPD
Cや1.9GHz帯のPHS等の複数のシステムがあ
る。
【0003】従って、一つのアンテナで同時にこれらの
複数のシステムに対応できれば、基地局アンテナの簡単
化、小形化、低価格化が図れる。更に、端末用アンテナ
としても同様に簡単化及び小型化でき、端末の低価格化
が図れる。
【0004】従来、移動通信用基地局では、一つのシス
テムのみに対応しているため1周波で動作している。ま
た、ビームチルト指向性を実現するためのダイポール素
子を縦方向に多段配列したコリニアアレーアンテナが用
いられている。しかし、室内では大型のアレーアンテナ
を使用することは難しい。この要求を満たすアンテナと
して、1994年電子情報通信学会秋季大会SB−1−
8で報告された「室内基地局用ビームチルトダイポール
アンテナ」が知られている。このビームチルトダイポー
ルアンテナは、図9に示すように1本の励振素子91
と、これを中心として半径dの円周上に配列された複数
の無給電素子92で構成されている。励振素子91は長
さao、半径roの線状素子であり、z軸上に配列され
ている。無給電素子92は、長さai、半径riの線状
素子であり、z軸から角度γ傾斜している。無給電素子
92の中心は、励振素子91の中心からSだけオフセッ
トしている。
【0005】図10に、図9の構成で同じ長さの3本の
無給電素子92を120°間隔で配列した場合の水平面
の放射指向性(a)と垂直面の放射指向性(b)、
(c)を示す。同図に示されているように、水平面及び
垂直面とも良好な放射指向性が得られている。なお、こ
の例はγ=30°、d/λ=0.158の場合で、無給
電素子92が配列される円周の半径dは約2.5cmと
している。
【0006】このように、図9のアンテナは複数本の無
給電素子92を励振素子91の回りに空間的に独立した
形で、しかも励振素子91と所定の位置関係をもって配
列する必要があるため、構造的に複雑である。しかも、
アンテナ素子が線状素子で構成されているので、素子の
単価は安いが、設置に非常に手間がかかり、製造コスト
が高くなると言う問題点を有している。
【0007】更に、このアンテナ素子を用いてアレー化
する場合には、一層構造が複雑化するばかりでなく、同
軸構造の給電線路を多数の素子に給電するための新たな
手段が必要となるため、製造が困難で更に製造コストが
上昇すると共に、給電線路からの不要輻射が発生してア
ンテナ特性を劣化させるという問題が生じる。また、複
数のシステムに対応するための多周波化は、このままで
は困難である。
【0008】また、特公平3−66578号「無指向性
マイクロストリップアンテナ」には、円柱状の無給電素
子にマイクロストリップ線路で給電を行うアンテナが示
されている。このアンテナをアレー化する場合には、円
柱状の無給電素子を長手方向に所定間隔で配置し、これ
らにマイクロストリップ給電線路で並列に給電を行う。
【0009】しかし、この構成では、無給電素子に給電
するために、無給電素子を形成する円柱内に複数本のマ
イクロストリップ線路を設けなければならないため、構
造が複雑になるばかりでなく、円柱の半径を大きくしな
ければならなくなり、小型化できると言う利点も損なわ
れる。更に、マイクロストリップ線路は円柱形状の無給
電素子の内側の部分から不要輻射が発生して、アンテナ
の特性を劣化させるという問題もある。また、このアン
テナ素子を用いて複数の通信システムのそれぞれの異な
る周波数で動作させることは困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の無指向性アンテナは、一つの通信システムのみに対応
した周波数で動作するアンテナであるため複数の通信シ
ステムには対応できない。
【0011】更に、アレー化した場合に構造が複雑にな
り、小型化を図ることも難しく、更に給電線路からの不
要輻射が発生して、アンテナの特性が劣化すると言う問
題があった。
【0012】本発明は、複数の通信システムに対応でき
る2周波共用アンテナで、更にアレー化する場合におい
ても構造が簡単且つ小型化が容易で、製造コストが低
く、また給電線路からの不要輻射がなく、水平面内で良
好な無指向性を容易に実現できる2周波共用無指向性ア
ンテナを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明に係る2周波共用無指向性
アンテナは、所定の間隔を介して対向する第1および第
2の誘電体基板と、これらの第1および第2の誘電体基
板の間に設けられた地導体板と、第1および第2の誘電
体基板の地導体板と反対側の面上にそれぞれ形成された
大きさの異なる第1及び第2のアンテナ素子と、この第
1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子との間の位置に
おいて地導体板に形成された開口部と、第1のアンテナ
素子を給電する線路とを具備することを特徴とする。
【0014】このような構成とすることにより、構造が
簡単且つ小型化が容易で、製造コストが低く、また給電
線路からの不要輻射がなく、水平面内で良好な無指向性
を容易に実現できる2周波共用無指向性アンテナを実現
することができる。
【0015】また、2個のアンテナやアレーアンテナを
用いなくても異なるサービスに1つのアンテナで対応で
きるためアンテナの小型化と基地局や端末の低価格化を
実現できる。
【0016】また請求項2に記載の発明に係る2周波共
用無指向性アンテナは、所定の間隔を介して対向する第
1および第2の誘電体基板と、これらの第1および第2
の誘電体基板の間に設けられた地導体板と、第1の誘電
体基板に地導体板と反対側の面上に、その一方の端から
数えて奇数番目にそれぞれ形成された第1の大きさのア
ンテナ素子、及び偶数番目にそれぞれ形成された前記第
1の大きさとは異なる第2の大きさのアンテナ素子から
なる第1のアレーアンテナと、第2の誘電体基板に地導
体板と反対側の面上に、その一方の端から数えて奇数番
目にそれぞれ形成された第2の大きさのアンテナ素子、
及び偶数番目にそれぞれ形成された第1の大きさのアン
テナ素子からなる第2のアレーアンテナと、第1のアレ
ーアンテナと第2のアレーアンテナのそれぞれ対向する
アンテナ素子間の位置において地導体板に形成された開
口部と、第1のアレーアンテナの一方の端から数えて1
番目のアンテナ素子を給電する線路と、第1のアレーア
ンテナの一方の端から数えて偶数番目のアンテナ素子と
前記偶数より1大きい奇数番目のアンテナ素子とを結ぶ
線路と、第2のアレーアンテナの一方の端から数えて奇
数番目のアンテナ素子と前記奇数より1大きい偶数番目
のアンテナ素子とを結ぶ線路とを具備することを特徴と
する。
【0017】このようにアレー化された構成において
も、構造が簡単且つ小型化が容易で、製造コストが低
く、また給電線路からの不要輻射がなく、水平面内で良
好な無指向性を容易に実現できる2周波共用無指向性ア
ンテナを実現することができる。
【0018】さらに、請求項3に記載の発明に係る2周
波共用無指向性アンテナは、所定の間隔を介して対向す
る第1および第2の誘電体基板と、これらの第1および
第2の誘電体基板の間に設けられた地導体板と、第1の
誘電体基板に地導体板と反対側の面上にそれぞれ形成さ
れた第1の大きさの複数のアンテナ素子からなる第1の
アレーアンテナと、第2の誘電体基板に地導体板と反対
側の面上にそれぞれ形成された第1の大きさとは異なる
第2の大きさの複数のアンテナ素子からなる第2のアレ
ーアンテナと、第1のアレーアンテナと第2のアレーア
ンテナのそれぞれ対向するアンテナ素子間の位置におい
て地導体板に形成された開口部と、第1のアレーアンテ
ナの一方の端から数えて1番目のアンテナ素子を給電す
る線路と、第1のアレーアンテナの一方の端から数えて
偶数番目のアンテナ素子と前記偶数より1大きい奇数番
目のアンテナ素子とを結ぶ線路と、第2のアレーアンテ
ナの一方の端から数えて奇数番目のアンテナ素子と前記
奇数より1大きい偶数番目のアンテナ素子とを結ぶ線路
とを具備することを特徴とする。
【0019】このような構成によっても、構造が簡単且
つ小型化が容易で、製造コストが低く、また給電線路か
らの不要輻射がなく、水平面内で良好な無指向性を容易
に実現できる2周波共用無指向性アンテナを実現するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面にお
いて、同符号は同一部分または対応部分を示す。図1
は、本発明に係る2周波共用無指向性アンテナの第1の
実施形態を示すアンテナ全体の斜視図であり、また図2
はその分解斜視図である。
【0021】これらの図において、長さL、幅Wの第1
及び第2の誘電体基板11、12が地導体板13を両者
間に挟んで対向して設けられ、更に第1及び第2の誘電
体基板11,12の地導体板13と反対側、即ち外側の
面上に、矩形状の銅箔などの導体膜からなる周波数f1
で共振する長さLa1、幅Wa1の第1のアンテナ素子
14、及び周波数f2で共振する長さLa2、幅Wa2
の第2のアンテナ素子15がフォトリソグラフィ技術に
よりそれぞれ形成されている。なお、La1<La2、
Wa1<Wa2であり、第1のアンテナ素子14より第
2のアンテナ素子15の方が大きいものとする。
【0022】地導体板13には、各アンテナ素子14、
15の下部の位置即ち第1のアンテナ素子14と第2の
アンテナ素子15との間の位置において、両アンテナ素
子14、15を電磁的に結合するための長さLs、幅W
sの開口部即ちスロット16が設けられ、更に第1のア
ンテナ素子14を給電するための幅Wmのマイクロスト
リップ線路17が第1の誘電体基板11の第1のアンテ
ナ素子14側に形成されている。
【0023】なお、図2においては、第1及び第2の誘
電体基板11、12及び地導体板13をそれぞれ分解し
て示してあるが、地導体板13は第1及び第2の誘電体
基板11、12のいずれか一方に形成されたものであ
り、この地導体板13の面上に他方の誘電体基板を重ね
合わて接着することにより、図1の2周波共用無指向性
アンテナが製作される。
【0024】次に、この2周波共用無指向性アンテナの
動作を説明する。第1のアンテナ素子14を構成する矩
形パッチの共振周波数f1が、第2のアンテナ素子15
を構成する矩形パッチの共振周波数f2より高いとす
る。図1に示す第1のアンテナ素子14を、マイクロス
トリップ線路17を通じて高い周波数f1で給電を行う
と、第1のアンテナ素子14のみが励振され、第2のア
ンテナ素子15は励振されない。一方、第1のアンテナ
素子14を低い周波数f2で給電を行うと、第2のアン
テナ素子15に対する電磁結合給電方式の一つであるス
ロット結合給電と等価となり第1のアンテナ素子14は
マイクロストリップ線路17のスタブとして動作し第2
のアンテナ素子15のみが励振されることになる。
【0025】このように図1に示すアンテナは異なった
周波数で動作する。次に、文献電子情報通信学会アンテ
ナ伝搬研究会AP94−4「CPW給電マイクロストリ
ップアンテナ」に示されているように、矩形パッチアン
テナが形成されている第1及び第2の誘電体基板11、
12の幅Wを狭くすることで、ほぼ水平面内で無指向性
を実現できることが明らかになっている。よって、本ア
ンテナにでも同様に第1及び第2の誘電体基板11、1
2の幅を狭めることで、異なる2周波で無指向性を実現
できることが分かる。
【0026】以上説明したように、この実施形態におい
ては、所定の間隔を介して対向する第1及び第2の誘電
体基板11、12の間に設けられた地導体板13に、第
1及び第2の誘電体基板11、12の地導体板13と反
対側の面上にそれぞれ形成された大きさの異なる第1及
び第2のアンテナ素子14、15を電磁的に結合させる
スロット16を設ける構成とし、2周波において、水平
面で無指向性、垂直面で下方ヘビームチルトした放射指
向性を有する2周波共用無指向性アンテナを実現してい
る。
【0027】また、アンテナ素子は、誘電体基板上にフ
ォトリソグラフィ技術などでパッチアンテナとして形成
できるので、製造が簡単で製造コストが低い。更に、2
個のアンテナやアレーアンテナを用いなくても異なるサ
ービスに1つのアンテナで対応できるためアンテナの小
型化と基地局や端末の低価格化を実現できる。
【0028】なお、図1では、アンテナ素子の形状を矩
形パッチとしたが、アンテナ素子の形状はこれに限ら
ず、図3に示すように種々の変形が可能であり、(a)
は円形、(b)は楕円、(c)は三角形の例であり、更
に他の形状とすることもできる。
【0029】更に、地導体板上13に設けたスロット
は、図4に示すように、任意の形状とすることができ
る。図4において、(a)及び(b)はクロススロッ
ト、(c)はダンベル形スロット、(d)は三角形、
(e)は楕円、(f)は複数スロットであるが、更に他
の形状であっても良い。この場合、特に(a)のクロス
スロット、及び(c)のダンベル形スロットでは、結合
度を高くすることができ、広帯域化を図ることができ
る。
【0030】また、この実施形態においては、アンテナ
素子の中央にスロット16とマイクロストリップ線路1
7を設けたが、両者の位置関係はこれに限るものではな
い。次に図5に、本発明に係る2周波共用無指向性アン
テナの第2の実施形態として、図1に示した基本構成の
アンテナを複数個配列してアレー化した場合の構成を示
す。
【0031】同図に示されるように、この2周波共用無
指向性アレーアンテナは、誘電体基板51、52及び地
導体板53を長尺に形成し、その長手方向に、誘電体基
板51上に、その一方の端から即ち図5の下から順番
に、共振周波数f1の第1の大きさのアンテナ素子54
−1と共振周波数f2の第2の大きさのアンテナ素子5
4−2を形成することにより、誘電体基板51上に第1
のアレーアンテナ54を形成する。また誘電体基板52
上に、その一方の端から即ち図5の下から順番に、共振
周波数f2の第2の大きさのアンテナ素子55−1と共
振周波数f1の第1の大きさのアンテナ素子55−2を
形成することにより、誘電体基板52上に第2のアレー
アンテナ55を形成する。
【0032】そして、誘電体基板51上に、アンテナ素
子54−1を給電するマイクロストリップ線路56を、
また誘電体基板52上に、共振周波数f2のアンテナ素
子55−1と共振周波数f1のアンテナ素子55−2を
接続するマイクロストリップ線路57が形成されてい
る。また、地導体板53上に開口部即ちスロット58、
59が形成されている。
【0033】次にこの第2の実施形態の動作を、図6を
用いて説明する。マイクロストリップ線路56に接続し
たアンテナ素子54−1とマイクロストリップ線路57
が繋がっているアンテナ素子55−1の間にスロット5
8が形成されているので、第1の実施形態の場合と異な
り、この部分が電力分配器として動作し、周波数f1の
信号をマイクロストリップ線路56に入力すると一部が
アンテナ素子54−1から電波として放射するが、残り
の電力はスロット58を介してもうひとつのマイクロス
トリップ線路57に伝わり、更にアンテナ素子55−2
に伝わり電波として放射する。アンテナ素子54−1及
びアンテナ素子55−2の放射指向性をそれぞれ図7
(a)及び(b)に示す。アンテナ素子54−1は図6
におけるX方向即ち上側に、アンテナ素子55−2は図
6における−X方向即ち下側に若干強く電波を放射して
いるので、両者を合成すると図7(c)に示すように、
水平面内で、第1の実施形態のアンテナの指向性よりも
より好ましい無指向性を実現できる。
【0034】また、周波数f2の信号に関しては、アン
テナ素子55−1とアンテナ素子54−2に対して、前
記のアンテナ素子54−1及びアンテナ素子55−2の
説明と同様な動作をするので、水平面内で無指向性を実
現することができる。よって、2周波で無指向性が得ら
れることになる。
【0035】この第2の実施形態のようにアレー化する
場合にも、アンテナ素子は、誘電体基板上にフォトリソ
グラフィ技術などでパッチアンテナとして形成できるの
で、素子の単価が低いばかりでなく、複数のアンテナ素
子を共通の第1及び第2の誘電体基板上に配列形成する
ことによりアレー化が容易に実現できるため、製造が簡
単で製造コストが低い。
【0036】更に、アンテナ素子に給電するマイクロス
トリップ線路は、アンテナ素子を交互に給電しているの
で、第1のアレーアンテナ54の各アンテナ素子相互間
及び第2のアレーアンテナ55の各アンテナ素子相互間
を給電する場合より給電線路長を短くすることができる
ため不要放射を低減でき、良好なアンテナの特性が得ら
れる。
【0037】この第2の実施形態のアレーアンテナの利
点は、第1の実施形態と同様であり、且つより好ましい
無指向性を実現できることである。なお、この第2の実
施形態において、さらにアンテナ素子の数を増やす場合
には、誘電体基板51上に、その一方の端から順番に、
奇数番目には共振周波数f1の第1の大きさのアンテナ
素子を、また偶数番目には共振周波数f2の第2の大き
さのアンテナ素子を形成することにより、誘電体基板5
1上に第1のアレーアンテナを形成する。
【0038】一方、誘電体基板52上には、その一方の
端から順番に、奇数番目には共振周波数f2の第2の大
きさのアンテナ素子を、また偶数番目には共振周波数f
1の第1の大きさのアンテナ素子を形成することによ
り、誘電体基板52上に第2のアレーアンテナを形成す
る。
【0039】そして、第1のアレーアンテナの一方の端
から数えて1番目のアンテナ素子を直接給電するととも
に、偶数番目のアンテナ素子とその偶数より1大きい奇
数番目のアンテナ素子とを接続するマイクロストリップ
線路を形成する。また、第2のアレーアンテナの一方の
端から数えて奇数番目のアンテナ素子とその奇数より1
大きい偶数番目のアンテナ素子とを接続するマイクロス
トリップ線路を形成する。さらに、誘電体基板51上の
第1のアレーアンテナと、対向する誘電体基板52上の
第2のアレーアンテナのそれぞれ対向するアンテナ素子
間の位置において、地導体板53上に開口部即ちスロッ
トを形成することとすれば良い。
【0040】次に、本発明に係る2周波共用無指向性ア
ンテナの第3の実施形態について説明する。この実施形
態も、図1に示した基本構成のアンテナを複数個配列し
てアレー化したものであるが、アンテナ素子の配列が第
2の実施形態とは異なっている。
【0041】図8に、この第3の実施形態の構成を示
す。同図に示されるように、この2周波共用無指向性ア
レーアンテナは、誘電体基板81、82及び地導体板8
3を長尺に形成し、その長手方向に、誘電体基板81上
に、その一方の端から即ち図8の下から順番に、共振周
波数f1の第1の大きさのアンテナ素子84−1及びア
ンテナ素子84−2を形成することにより第1のアレー
アンテナ84を形成し、また誘電体基板82上に、その
一方の端から即ち図8の下から順番に、共振周波数f2
の第2の大きさのアンテナ素子85−1及びアンテナ素
子85−2を形成することにより第2のアレーアンテナ
85を形成する。
【0042】そして、誘電体基板81上に、アンテナ素
子84−1を給電するマイクロストリップ線路86を、
また誘電体基板82上に、共振周波数f2のアンテナ素
子85−1とアンテナ素子85−2とを接続するマイク
ロストリップ線路87が形成されている。また、地導体
板83上に開口部即ちスロット88、89が形成されて
いる。
【0043】周波数f1の信号をマイクロストリップ線
路86に入力すると一部がアンテナ素子84−1から電
波として放射するが、残りの電力はスロット88を介し
てもうひとつのマイクロストリップ線路87に伝わり、
さらにスロット89を介してアンテナ素子84−2に伝
わり電波として放射する。また、周波数f2の信号につ
いてもマイクロストリップ線路86に入力すると、アン
テナ素子85−1とアンテナ素子85−2から電波とし
て放射する。
【0044】周波数f1の信号については、アンテナ素
子84−1及びアンテナ素子84−2のある側に、ま
た、周波数f2の信号については、アンテナ素子85−
1及びアンテナ素子85−2のある側に若干強く電波を
放射しているが、いずれも実用上ほぼ水平面内で無指向
性を実現しているということができ、2周波で無指向性
が得られることになる。
【0045】なお、この第3の実施形態において、さら
にアンテナ素子の数を増やす場合には、誘電体基板81
上に、共振周波数f1の第1の大きさの複数のアンテナ
素子を形成することにより第1のアレーアンテナを、ま
た誘電体基板82上には、共振周波数f2の第2の大き
さの複数のアンテナ素子を形成することにより第2のア
レーアンテナを形成し、誘電体基板81上の第1のアレ
ーアンテナの一方の端から数えて1番目のアンテナ素子
を直接給電するとともに、偶数番目のアンテナ素子とそ
の偶数より1大きい奇数番目のアンテナ素子とを接続す
るマイクロストリップ線路を形成する。また、誘電体基
板82上の第2のアレーアンテナの一方の端から数えて
奇数番目のアンテナ素子とその奇数より1大きい偶数番
目のアンテナ素子とを接続するマイクロストリップ線路
を形成する。さらに、誘電体基板81上の第1のアレー
アンテナと、対向する誘電体基板82上の第2のアレー
アンテナのそれぞれ対向するアンテナ素子間の位置にお
いて、地導体板83上に開口部即ちスロットを形成する
こととすれば良い。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
構造が簡単且つ小型化が容易で、製造コストが低く、ま
た給電線路からの不要輻射がなく、水平面内で良好な無
指向性を容易に実現できる2周波共用無指向性アンテナ
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る2周波共用無
指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【図2】 第1の実施形態に係る2周波共用無指向性ア
ンテナの構成を示す分解斜視図。
【図3】 本発明の実施形態におけるアンテナ素子の変
形例を示す図。
【図4】 本発明の実施形態におけるスロットの変形例
を示す図。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る2周波共用無
指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【図6】 第2の実施形態係る2周波共用無指向性アン
テナの動作を説明する為の側面図。
【図7】 第2の実施形態に係る2周波共用無指向性ア
ンテナの放射指向性を示す図。
【図8】 本発明の第3の実施形態に係る2周波共用無
指向性アンテナの構成を示す斜視図。
【図9】 従来の無指向性アンテナの例を示す図。
【図10】 図9に示す従来例の放射指向性を示す図。
【符号の説明】
11…第1の誘電体基板 12…第2の誘電体基板 13…地導体板 14…第1のアンテナ素子 15…第2のアンテナ素子 16…スロット 17…マイクロストリップ線路 51、52…誘電体基板 53…地導体板 54…第1のアレーアンテナ 55…第2のアレーアンテナ 54−1、54−2、55−1、55−2…アンテナ素
子 56、57…マイクロストリップ線路 58、59…スロット 81、82…誘電体基板 83…地導体板 84…第1のアレーアンテナ 85…第2のアレーアンテナ 84−1、84−2、85−1、85−2…アンテナ素
子 86、87…マイクロストリップ線路 88、89…スロット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の間隔を介して対向する第1および第
    2の誘電体基板と、 これらの第1および第2の誘電体基板の間に設けられた
    地導体板と、 前記第1および第2の誘電体基板の前記地導体板と反対
    側の面上にそれぞれ形成された大きさの異なる第1及び
    第2のアンテナ素子と、 この第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子との間の
    位置において前記地導体板に形成された開口部と、 前記第1のアンテナ素子を給電する線路とを具備するこ
    とを特徴とする2周波共用無指向性アンテナ。
  2. 【請求項2】所定の間隔を介して対向する第1および第
    2の誘電体基板と、 これらの第1および第2の誘電体基板の間に設けられた
    地導体板と、 前記第1の誘電体基板に前記地導体板と反対側の面上
    に、その一方の端から数えて奇数番目にそれぞれ形成さ
    れた第1の大きさのアンテナ素子、及び偶数番目にそれ
    ぞれ形成された前記第1の大きさとは異なる第2の大き
    さのアンテナ素子からなる第1のアレーアンテナと、 前記第2の誘電体基板に前記地導体板と反対側の面上
    に、その一方の端から数えて奇数番目にそれぞれ形成さ
    れた第2の大きさのアンテナ素子、及び偶数番目にそれ
    ぞれ形成された第1の大きさのアンテナ素子からなる第
    2のアレーアンテナと、 前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナ
    のそれぞれ対向するアンテナ素子間の位置において前記
    地導体板に形成された開口部と、 前記第1のアレーアンテナの一方の端から数えて1番目
    のアンテナ素子を給電する線路と、 前記第1のアレーアンテナの一方の端から数えて偶数番
    目のアンテナ素子と前記偶数より1大きい奇数番目のア
    ンテナ素子とを結ぶ線路と、 前記第2のアレーアンテナの一方の端から数えて奇数番
    目のアンテナ素子と前記奇数より1大きい偶数番目のア
    ンテナ素子とを結ぶ線路とを具備することを特徴とする
    2周波共用無指向性アンテナ。
  3. 【請求項3】所定の間隔を介して対向する第1および第
    2の誘電体基板と、 これらの第1および第2の誘電体基板の間に設けられた
    地導体板と、 前記第1の誘電体基板に前記地導体板と反対側の面上に
    それぞれ形成された第1の大きさの複数のアンテナ素子
    からなる第1のアレーアンテナと、 前記第2の誘電体基板に前記地導体板と反対側の面上に
    それぞれ形成された第1の大きさとは異なる第2の大き
    さの複数のアンテナ素子からなる第2のアレーアンテナ
    と、 前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナ
    のそれぞれ対向するアンテナ素子間の位置において前記
    地導体板に形成された開口部と、 前記第1のアレーアンテナの一方の端から数えて1番目
    のアンテナ素子を給電する線路と、 前記第1のアレーアンテナの一方の端から数えて偶数番
    目のアンテナ素子と前記偶数より1大きい奇数番目のア
    ンテナ素子とを結ぶ線路と、 前記第2のアレーアンテナの一方の端から数えて奇数番
    目のアンテナ素子と前記奇数より1大きい偶数番目のア
    ンテナ素子とを結ぶ線路とを具備することを特徴とする
    2周波共用無指向性アンテナ。
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