JPH11158486A - エポキシ化動植物油組成物 - Google Patents

エポキシ化動植物油組成物

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JPH11158486A
JPH11158486A JP32566697A JP32566697A JPH11158486A JP H11158486 A JPH11158486 A JP H11158486A JP 32566697 A JP32566697 A JP 32566697A JP 32566697 A JP32566697 A JP 32566697A JP H11158486 A JPH11158486 A JP H11158486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性および着色性などの諸性能の改善効
果を奏し、特に塩化ビニル樹脂用の安定剤あるいは可塑
剤として好適に用いることができるエポキシ化動植物油
を提供すること。 【解決手段】 ヨウ素価の異なる2種以上の動植物油混
合物をエステル交換した後にエポキシ化してなる、エポ
キシ化動植物油組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ化動植物
油組成物に関し、詳しくは、ヨウ素価の異なる2種以上
の動植物油混合物をエステル交換した後、エポキシ化し
て得られる、特に塩化ビニル系樹脂用の安定剤あるいは
可塑剤として好適に用いることが可能なエポキシ化動植
物油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩化ビ
ニル系樹脂は、安価で可塑剤を使用することで容易に硬
さを調整することができるため、種々の用途に使用する
ことができる。
【0003】しかし、塩化ビニル系樹脂は、光や熱に対
する安定性に難があり、加熱成型加工時や製品の使用時
に、主として脱ハロゲン化水素に起因する分解を起こし
やすいことが知られている。このため、金属化合物を主
たる安定剤として、その他種々の安定化助剤を組み合わ
せて用いることで塩化ビニル系樹脂の安定性を改善しよ
うと試みられている。
【0004】近年、環境あるいは人体等への悪影響を考
慮して比較的優れた性能を示すものの毒性の心配のある
カドミニウム系、鉛系、有機錫系などの安定剤に代え
て、前者と比較して低毒のバリウム/亜鉛系、カルシウ
ム/亜鉛系などの安定剤の開発が進んでいるが、耐熱性
が不十分である欠点を有しており、より優れた安定化助
剤の開発が望まれている。
【0005】エポキシ化動植物油は、塩化ビニル系樹脂
の耐熱性を向上させる安定剤あるいは可塑剤として広く
用いられている。
【0006】エポキシ化動植物油の中でも特にエポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油などが汎用されている
が、ブリードを生じるなどの欠点もあり、さらなる熱安
定性の改善が望まれている。
【0007】これまでにも他の種々の動植物油をエポキ
シ化して得られるエポキシ化動植物油を塩化ビニル系樹
脂用の安定剤あるいは可塑剤として用いることは試みら
れてきたが、ブリードを生じやすかったり、着色を生じ
るなどの欠点を有しており、満足できる性能のものは得
られていなかった。
【0008】従って、本発明の目的は、熱安定性および
着色性などの諸性能の改善効果を奏し、特に塩化ビニル
樹脂用の安定剤あるいは可塑剤として好適に用いること
ができるエポキシ化動植物油を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の動植物油混
合物をエステル交換後エポキシ化して得られるエポキシ
化動植物油組成物が、塩化ビニル系樹脂に配合した場合
に該樹脂の熱安定性や着色性などの諸性能に対して優れ
た改善効果を有することを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、ヨウ素価の異なる2
種以上の動植物油混合物をエステル交換した後にエポキ
シ化してなる、エポキシ化動植物油組成物を提供するも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエポキシ化動植物
油組成物について詳細に説明する。本発明に用いられる
動植物油としては、例えば、大豆油、綿実油、パーム
油、アマニ油、菜種油、オリーブ油、コーン油、椰子
油、サフラワー油などの植物油;牛脂、豚脂、魚油など
の動物油から選ばれ、これらの中からヨウ素価の異なる
2種以上のものが用いられる。
【0012】本発明でエステル交換に用いられる動植物
油混合物は、(a)ヨウ素価が120未満ものを10〜
80重量%および(b)ヨウ素価が150以上のものを
10〜80重量%含有することが好ましい。
【0013】上記(a)成分のヨウ素価が120未満の
動植物油としては、特に、パーム油、菜種油、牛脂など
が好ましく、該(a)成分に上記(b)成分としてヨウ
素価が150以上のアマニ油を混合して得られる動植物
油混合物をエステル交換することが好ましい。また、上
記動植物油混合物は、該混合物全体としてヨウ素価が1
00〜150となるように、ヨウ素価の異なる2種以上
の上記動植物油を混合してなるものが好ましい。
【0014】上記動植物油混合物のエステル交換方法
は、特に限定されるものではなく、例えば、アルカリ金
属、アルキル金属アルコラートの化学触媒を用いた方法
でもよく、リパーゼなどの酵素を用いた方法でもよい
が、前者の場合にはエステル交換が終了した段階で系か
ら触媒を除去するために水洗する必要があり、該水洗時
に加水分解を生じて収率が低下するなどの欠点があるた
め、特にリパーゼを用いたエステル交換を行なうことが
好ましい。
【0015】ここで使用されるリパーゼとしては、例え
ば、リゾプス属(Rizopussp.)、アルカリゲ
ネス属(Alkaligenes sp.)、クロモバ
クテリウム属(Chromobacterium s
p.)、カンテイダ属(Candida sp.)、ム
コール属(Mucor sp.)、膵臓リパーゼなどが
あげられる。
【0016】これらの酵素は単独で使用することもでき
るが、通常はけいそう土、アルミナ、活性炭、その他公
知の支持体に吸着あるいは固定化させて用いることが好
ましい。これら固定化されたリパーゼは多数市販されて
おり、例えば、リパーゼQLC(名糖産業(株)製)な
どがあげられる。
【0017】ここで固定化されたリパーゼの使用量は、
動植物油混合物100重量部に対し、0.001〜10
重量部、好ましくは0.01〜5重量部であり、0.0
01重量部未満では触媒能が十分に発揮されず、また1
0重量部よりも多く用いてもむだであるばかりでなく、
固定化酵素に共存する水分が多く系内に持ち込まれるた
め、動植物油混合物の加水分解を引き起こすおそれがあ
るため好ましくない。
【0018】また、上記エステル交換を行なった動植物
油混合物のエポキシ化は、例えば、過酸化水素を用いる
方法、過酢酸等の有機過酸を用いる方法などの常法によ
って行なうことができ、このエポキシ化の方法は特に限
定されるものではない。
【0019】また、本発明のエポキシ化動植物油組成物
は、オキシラン酸素含有量が3.0重量%以上、特に
5.0重量%以上であることが、自身の安定性にも優れ
るし、さらに塩化ビニル系樹脂に配合した場合にも良好
な性能を示すため好ましい。
【0020】また、本発明のエポキシ化動植物油組成物
は、酸価が1未満のものが好ましく、酸価が1を越える
ものを用いた場合には、これ自身の熱安定性が低下する
おそれがあり、さらに塩化ビニル系樹脂などに配合した
場合にも性能に悪影響を与えるおそれがある。
【0021】本発明のエポキシ化植物油組成物には、そ
の熱、光などによる劣化を防止するために、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を配合することもで
き、これらの添加量は0.01〜10重量%とするのが
好ましい。
【0022】本発明のエポキシ化動植物油組成物は、塩
化ビニル系樹脂用の安定剤あるいは可塑剤、エポキシ樹
脂用の反応性希釈剤などに用いられ、その用途について
は特に限定されるものではないが、特に、塩化ビニル系
樹脂用の安定剤あるいは可塑剤として好適に使用するこ
とができる。
【0023】ここで塩化ビニル系樹脂としては、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などその重合方法に
は特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレ
ン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エ
チレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩
化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレ
ン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩
化ビニル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化
ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−イソプレン
共重合体、塩化ビニル−塩素化プロピレン共重合体、塩
化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、
塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル
−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリ
ロニトリル共重合体、塩化ビニル−各種ビニルエーテル
共重合体などの塩素含有樹脂、およびそれら相互のブレ
ンド品あるいは他の塩素を含まない合成樹脂、例えば、
アクリロニトリル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレー
ト共重合体、ポリエステルなどとのブレンド品、ブロッ
ク共重合体、グラフト共重合体などをあげることができ
る。
【0024】本発明のエポキシ化動植物油組成物は、少
量での効果を発揮しうる安定剤としても、比較的多量に
配合することで効果を発揮する可塑剤としても使用でき
るため、その添加量は、特に限定されるものではない
が、通常、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.
01〜100重量部、好ましくは0.05〜80重量
部、特に好ましくは0.1〜60重量部であり、0.0
1重量部未満の添加では、十分な効果が得られず、10
0重量部よりも多く添加しても効果の向上は見られず、
ブリードを生じるなどのおそれがあるため好ましくな
い。
【0025】また、塩化ビニル系樹脂には本発明のエポ
キシ化動植物油組成物の他にカルボン酸類、有機リン酸
類またはフェノール類の、金属(Li,Na,K,C
a,Mg,Ba,Sr,Cd,Zn、Al、Sn、有機
Sn)の正塩、酸性塩、塩基性塩または過塩基性塩を併
用することができる。
【0026】上記カルボン酸類としては、例えば、カプ
ロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキシ
ル酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデシレン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、クロロステアリン酸、12−ケトステアリン酸、フ
ェニルステアリン酸、リシノール酸、リノール酸、リノ
レイン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ
酸、ブラシジン酸および類似酸ならびに獣脂脂肪酸、ヤ
シ油脂肪酸、桐油脂肪酸、大豆油脂肪酸及び綿実油脂肪
酸などの天然に産出する上記の酸の混合物、安息香酸、
p−第三ブチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピ
ル安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、サリチル酸、5
−第三オクチルサリチル酸、ナフテン酸、シクロヘキサ
ンカルボン酸、アジピン酸、マレイン酸、アクリル酸、
メタクリル酸等があげられ、上記有機リン酸類として
は、モノまたはジオクチルリン酸、モノまたはジドデシ
ルリン酸、モノまたはジオクタデシルリン酸、モノまた
はジ−(ノニルフェニル)リン酸、ホスホン酸ノニルフ
ェニルエステル、ホスホン酸ステアリルエステルなどが
あげられ、上記フェノール類としては、フェノール、ク
レゾール、エチルフェノール、シクロヘキシルフェノー
ル、ノニルフェノール、ドデシルフェノールなどがあげ
られる。
【0027】さらに通常塩化ビニル系樹脂用添加剤とし
て用いられている各種の添加剤、例えば、可塑剤、ハイ
ドロタルサイト化合物、β−ジケトン化合物、過塩素酸
塩類、ゼオライト化合物、有機ホスファイト化合物、フ
ェノール系または硫黄系抗酸化剤、エポキシ化合物、ポ
リオール類、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定
剤、その他無機金属化合物、発泡剤等を併用することも
できる。
【0028】上記可塑剤としては、通常塩化ビニル系樹
脂に用いられている可塑剤を任意に使用することができ
る。例えば、ジブチルフタレート、ブチルヘキシルフタ
レート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ジラウリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレー
ト、ジオクチルテレフタレートなどのフタレート系可塑
剤;ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、
ジイソデシルアジペート、ジ(ブチルジグリコール)ア
ジペートなどのアジペート系可塑剤;トリフェニルホス
フェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニル
ホスフェート、トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェ
ート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、トリ(ブトキシエチ
ル)ホスフェートオクチルジフェニルホスフェートなど
のホスフェート系可塑剤;多価アルコールとしてエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどを用
い、二塩基酸としてシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバチン酸、フタール酸、イソフタール酸、
テレフタール酸などを用い、必要により一価アルコー
ル、モノカルボン酸をストッパーに使用したポリエステ
ル系可塑剤;その他、テトラヒドロフタール酸系可塑
剤、アゼライン酸系可塑剤、セバチン酸系可塑剤、ステ
アリン酸系可塑剤、クエン酸系可塑剤、トリメリット酸
系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、ビフェニレンポリ
カルボン酸系可塑剤などがあげられる。
【0029】上記ハイドロタルサイト化合物は、下記一
般式(I)で表される様に、マグネシウムまたは/及び
アルカリ金属と、アルミニウムあるいは亜鉛およびアル
ミニウムとからなる複塩化合物であり、結晶水を脱水し
たものであってもよい。
【0030】
【化1】
【0031】ハイドロタルサイト化合物は天然物であっ
てもよく、また合成品であってもよい。合成方法として
は、特公昭46−2280号公報、特公昭50−300
39号公報、特公昭51−29129号公報、特公平3
−36839号公報、特開昭61−174270号公
報、特開平5−179052号公報などに記載の公知の
方法を例示することができる。また、これらは、その結
晶構造、結晶粒子径などに制限されることなく使用する
ことが可能である。
【0032】また、上記ハイドロタルサイト化合物の表
面をステアリン酸のごとき高級脂肪酸、オレイン酸アル
カリ金属塩のごとき高級脂肪酸金属塩、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸アルカリ金属塩のごとき有機スルホン酸金
属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルまたはワ
ックスなどで被覆したものでもあってもよい。
【0033】上記β−ジケトン化合物としては、例え
ば、ジベンゾイルメタン、ベンゾイルアセトン、ステア
ロイルベンゾイルメタン、カプロイルベンゾイルメタ
ン、デヒドロ酢酸、トリベンゾイルメタン、1,3−ビ
ス(ベンゾイルアセチル)ベンゼン等あるいはこれらの
金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、ニッケル、コバル
ト、マンガン、銅、鉄、チタン等)などがあげられる。
【0034】上記過塩素酸塩類としては、過塩素酸リチ
ウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素
酸ストロンチウム、過塩素酸バリウム、過塩素酸亜鉛、
過塩素酸カドミニウム、過塩素酸鉛、過塩素酸アルミニ
ウム、過塩素酸アンモニウムなどがあげられ、これらの
過塩素酸塩類は無水物でも含水塩でもよく、また、ブチ
ルジグリコール、ブチルジグリコールアジペート等のア
ルコール系およびエステル系の溶剤に溶かしたものおよ
びその脱水物でもよい。
【0035】上記ゼオライト化合物は、独特の三次元の
ゼオライト結晶構造を有するアルカリまたはアルカリ土
類金属のアルミノケイ酸塩であり、その代表例として
は、A型、X型、Y型およびP型ゼオライト、モノデナ
イト、アナルサイト、ソーダライト族アルミノケイ酸
塩、クリノブチロライト、エリオナイトおよびチャバサ
イトなどをあげることができ、これらゼオライト化合物
の結晶水(いわゆるゼオライト水)を有する含水物また
は結晶水を除去した無水物のいずれでもよい。
【0036】上記有機ホスファイト化合物としては、例
えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ
第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホ
スファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホ
スファイト、ビス(2−第三ブチル−4,6−ジメチル
フェニル)・エチルホスファイト、ジフェニルアシッド
ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第
三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニル
デシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリ(2−エチルヘキシ
ル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウ
リルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジ
ラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオ
ホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・1,
4−シクロヘキサンジメチルジホスファイト、ビス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−
メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、フェニル−4,4’−イソプロピリデンジフェノー
ル・ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C
12〜C15 混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデ
ンジフェニルジホスファイト、ビス〔2,2’−メチレ
ンビス(4,6−ジアミルフェニル)〕・イソプロピデ
ンジフェニルジホスファイト、水素化−4,4’−イソ
プロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オ
クチルフェニル)・ビス〔4,4’−n−ブチリデンビ
ス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)〕・1,
6−ヘキサンジオール・ジホスファイト、テトラトリデ
シル・4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5
−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデ
シル)・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスファ
イト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホス
ファフェナンスレン−10−オキサイド、2−ブチル−
2−エチルプロパンジオール・2,4,6−トリ第三ブ
チルフェノールモノホスファイトなどがあげられる。
【0037】上記フェノール系抗酸化剤としては、例え
ば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−
ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステア
リル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデ
シル・3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル
チオアセテート、チオジエチレンビス〔(3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレ
ゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリア
ジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−
第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチ
ルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル−4−メチ
ル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチ
ルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−
トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三
ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ
ス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−ト
リメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブロピオニルオ
キシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン
−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕メタン、2−第三ブチル−4−メ
チル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル
−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス
〔1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカ
ン−ビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5
−ブチルフェニル)プロピオネート〕、トリエチレング
リコールビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオネート〕などがあげら
れる。
【0038】上記硫黄系抗酸化剤としては、例えば、チ
オジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリス
チルステアリル、ジステアリルエステルなどのジアルキ
ルチオジプロピオネート類およびペンタエリスリトール
テトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)など
のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エ
ステル類などがあげられる。
【0039】上記エポキシ化合物としては、例えば、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化桐
油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒ
マシ油、エポキシ化サフラワー油などのエポキシ化動植
物油、エポキシ化ステアリン酸メチル、−ブチル、−2
−エチルヘキシル、−ステアリルエステル、エポキシ化
ポリブタジエン、トリス(エポキシプロピル)イソシア
ヌレート、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキ
シ化アマニ油脂肪酸エステル、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイ
ド、ジシクロヘキセンジエポキサイド、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチルエポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート、ビスフェノール型あるいはノボラック型エ
ポキシ樹脂などがあげられる。
【0040】上記ポリオール類としては、例えば、トリ
メチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリペン
タエリスリトール、ペンタエリスリトールまたはジペン
タエリスリトールのステアリン酸ハーフエステル、ビス
(ジペンタエリスリトール)アジペート、グリセリン、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ト
レハロースなどあげられる。
【0041】上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−第三ブチ
ル−4’−(2−メタクロイルオキシエトキシ)ベンゾ
フェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン)などの2−ヒドロキシベ
ンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−
5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ
−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−ドデ
シル−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−C7〜9混合
アルコキシカルボニルエチルフェニル)トリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三
オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−
(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコール
エステルなどの2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
トリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロ
キシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−ト
リアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニ
ル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2
−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,
6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−
トリアジンなどの2−(2−ヒドロキシフェニル)−
1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レ
ゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチル
フェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−
ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート類;2−エ
チル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−
4’−ドデシルオキザニリドなどの置換オキザニリド
類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレ
ート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メ
トキシフェニル)アクリレートなどのシアノアクリレー
ト類などがあげられる。
【0042】上記ヒンダードアミン系光安定剤として
は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキ
シレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレー
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マ
ロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラエチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロ
モエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4
−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6
−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,
5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル
−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テ
トラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)
−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テ
トラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビ
ス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イ
ルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4
−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン
−6−イルアミノ〕ウンデカンなどのヒンダードアミン
化合物があげられる。
【0043】上記のその他無機金属化合物としては、例
えば、珪酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化カルシ
ウム、水酸化カルシウム、珪酸マグネシウム、リン酸マ
グネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムな
どがあげられる。
【0044】上記発泡剤としては、例えば、アゾジカル
ボンアミド、アゾビスイソブチルニトリル、ジアゾアミ
ノベンゼン、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソ
プロピルアゾジカルボキシレート、アゾビス(ヘキサヒ
ドロベンゾニトリル)などのアゾ系発泡剤、N,N’−
ジニトロペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチ
ル−N,N’−ジニトロテレフタルアミンなどのニトロ
ソ系発泡剤、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トル
エンスルホニルヒドラジド、3,3’−ジスルホンヒド
ラジドフェニルスルホン、トルエンジスルホニルヒドラ
ゾン、チオビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ト
ルエンスルホニルアジド、トルエンスルホニルセミカル
バジド、p,p’−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)エーテルなどのヒドラジド系発泡剤、p−トルエン
スルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ス
ルホニルセミカルバジド)などのカルバジド系発泡剤、
トリヒドラジノトリアジン、1,3−ビス(o−ビフェ
ニルトリアジン)などのトリアジン系発泡剤などがあげ
られる。
【0045】また、通常塩化ビニル系樹脂に使用される
その他の安定化助剤を併用することができる。かかる安
定化助剤としては、例えば、ジフェニルチオ尿素、ジフ
ェニル尿素、アニリノジチオトリアジン、メラミン、安
息香酸、ケイ皮酸、p−第三ブチル安息香酸などがあげ
られる。
【0046】その他、必要に応じて通常塩化ビニル系樹
脂に使用される添加剤、例えば、充填剤、着色剤、架橋
剤、帯電防止剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面
処理剤、滑剤、難燃剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、金属
不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤、酸化防止剤、光安
定剤等を配合することができる。
【0047】また、本発明のエポキシ化動植物油組成物
は、塩化ビニル系樹脂の加工方法には無関係に使用する
ことが可能であり、例えば、カレンダー加工、ロール加
工、押出成型加工、溶融圧延法、加圧成型加工、粉体成
型等において好適に使用することができる。
【0048】本発明のエポキシ化動植物油組成物を配合
してなる塩化ビニル系樹脂組成物は、壁材、床材、窓
枠、壁紙等の建材;自動車用内装材;電線用被覆材;ハ
ウス、トンネル等の農業用資材;ラップ、トレイ等の食
品包装材;塗料;ホース、パイプ、シート、玩具等の雑
貨として好適に使用することができる。
【0049】
【実施例】次に実施例および使用例によって本発明を説
明するが、本発明は下記の実施例および使用例によって
制限を受けるものではない。
【0050】実施例1 アマニ油(ヨウ素価193.3)59gおよび牛脂(ヨ
ウ素価49.5)41gの混合物に、1重量%のアルカ
リゲネス種由来のリパーゼ(リパーゼQLC、名糖産業
(株)製)を添加して、60℃で48時間撹拌して反応
させてエステル交換油(ヨウ素価132.6)を得た。
【0051】反応フラスコに上記エステル交換油100
g、トルエン50g、80%蟻酸水溶液6.1g(0.
205当量*1)およびリン酸0.8gをとり、湯浴中で
70℃に加温した。そこに60%過酸化水素水溶液3
8.4g(1.30当量*1)を槽内の温度が75℃を越
えないように滴下ロートにて除々に滴下した。生成物を
分液ロートにて、湯洗を繰り返し、脱溶剤、脱水をして
エポキシ化動植物油組成物(下記〔表1〕を参照)を製
造した。*1:エステル交換油中の不飽和結合当量に対
する。
【0052】実施例2および3 アマニ油58gおよびパーム油(ヨウ素価48.0)4
2gの混合物ならびにアマニ油29g、パーム油21g
および菜種油(ヨウ素価115.4)50gの混合物を
それぞれ実施例1と同様にしてエステル交換およびエポ
キシ化してエポキシ化動植物油組成物(下記〔表1〕を
参照)を製造した。
【0053】比較例1〜3 牛脂、パーム油または菜種油を実施例1と同様にしてエ
ポキシ化してエポキシ化動植物油組成物(下記〔表1〕
を参照)を製造した。ただし、牛脂およびパーム油につ
いてはヨウ素価が小さくオキシラン酸素含有量を増加さ
せるため、エポキシ化に際して0.300当量の蟻酸お
よび1.40当量の過酸化水素を用いた。
【0054】比較例4〜6 実施例1〜3と同様の組成の動植物油混合物をエステル
交換することなく、エポキシ化してエポキシ化動植物油
組成物(下記〔表1〕を参照)を製造した。
【0055】
【表1】
【0056】使用例1 下記配合にて170℃でロール混練してシートを作成
し、180℃で5分間および20分間プレスして作成し
たプレスシートの黄色度(プレス着色)をハンター比色
計を用いて測定した。また、ロール上げシートを190
℃のギヤーオーブン中に入れ、黒化時間を測定し、また
175℃で60分後の着色性(オーブン着色)を目視に
よって1(着色なし)〜10(着色大)の10段階にて
評価した。その結果を下記〔表2〕に示した。
【0057】 〔配合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1050) 100 ジ−2−エチルヘキシルフタレート 40 テトラ(C12〜C15 混合アルキル)−4,4’− 0.5 イソプロピリデンジフェニルジホスファイト ジベンゾイルメタン 0.05 ステアリン酸亜鉛 0.5 ステアリン酸バリウム 1.0 試験化合物(下記〔表2〕を参照) 3
【0058】
【表2】
【0059】使用例2 下記配合にて使用例1と同様の試験を行なった。その結
果を下記〔表3〕に示した。
【0060】 〔配合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1050) 100 ジ−2−エチルヘキシルフタレート 20 エポキシ化大豆油 2 炭酸カルシウム 10 ステアリン酸亜鉛 0.5 ステアリン酸バリウム 1.0 DHT−4A*4 0.1 試験化合物(下記〔表3〕を参照) 2 *4:協和化学工業(株)製合成ハイドロタルサイト
【0061】
【表3】
【0062】使用例3 下記配合にてシートを作成し、これを190℃のギアー
オーブンに入れて黒化時間を測定した。また、180℃
のロールでミリングテストを行ない、5分、10分、1
5分および20分でサンプリングを行ない、着色性を1
(ほとんど着色なし)〜10(着色大)の10段階で評
価し、さらに10分および20分をサンプリングする際
に剥離の容易性を、優れるものから◎、○、△および×
の4段階で評価した。その結果を下記〔表4〕に示し
た。
【0063】 〔配合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度800) 100 カネエース B−22*5 5 ジオクチルメルカプト錫 1.5 ステアリン酸亜鉛 0.5 ステアリン酸カルシウム 1.0 試験化合物(下記〔表4〕を参照) 2 *5:鐘淵化学工業(株)製樹脂改質剤
【0064】
【表4】
【0065】使用例4 下記配合にて使用例1と同様の試験を行なった。また、
180℃、5分のプレスシートを70℃のギヤーオーブ
ン中に1週間入れた後のブリードの有無を目視によって
確認した。その結果を下記〔表5〕に示した。
【0066】 〔配合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1100) 100 ジ−2−エチルヘキシルアジペート 30 エポキシ化大豆油 5 カルシウム−亜鉛系複合安定剤 1.0 ステアロイルベンゾイルメタン 0.05 試験化合物(下記〔表5〕を参照) 5
【0067】
【表5】
【0068】使用例5 下記配合にて170℃でロール混練し、180℃でプレ
ス加工して1mmのシートを作成した。これを用いて、
JIS K 7118に準じて引張試験を行ない、抗張
力(MPa)および伸びを測定した。また、シートを常
温にて1週間放置したシートのブリードの有無を目視に
よって確認した。その結果を下記〔表6〕に示した。
【0069】 〔配合〕 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1100) 100 カルシウム−亜鉛系複合安定剤 1.0 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト 0.5 試験化合物(下記〔表6〕を参照) 50
【0070】
【表6】
【0071】上記使用例から明らかなように、パーム
油、牛脂、菜種油などをエポキシ化して得られるエポキ
シ化動植物油組成物(比較例1〜3の組成物)を塩化ビ
ニル系樹脂用の安定剤として用いた場合に全く不十分な
性能のものしか得られない。また、これらにアマニ油を
単純にブレンドしただけの混合油をエポキシ化して得ら
れるエポキシ化動植物油組成物(比較例4〜6の組成
物)においてもその効果は全く不十分なものである。
【0072】これに対し、本発明のヨウ素価の異なる2
種以上の動植物油混合物をエステル交換した後にエポキ
シ化して得られるエポキシ化動植物油組成物(実施例1
〜3の組成物)を用いた場合には、単純に混合した場合
からは到底予測できないほどまでにその効果は著しく改
善される。
【0073】
【発明の効果】本発明のエポキシ化動植物油組成物は、
熱安定性および着色性などの諸性能の改善効果を奏し、
特に塩化ビニル樹脂用の安定剤あるいは可塑剤として好
適に用いることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨウ素価の異なる2種以上の動植物油混
    合物をエステル交換した後にエポキシ化してなる、エポ
    キシ化動植物油組成物。
  2. 【請求項2】 上記動植物油混合物が少なくとも(a)
    ヨウ素価120未満の動植物油10〜80重量%および
    (b)ヨウ素価150以上の動植物油10〜80重量%
    を含有する請求項1記載のエポキシ化動植物油組成物。
  3. 【請求項3】 上記動植物油混合物のヨウ素価が100
    〜150である請求項1または2記載のエポキシ化動植
    物油組成物。
  4. 【請求項4】 リパーゼを用いてエステル交換してなる
    請求項1〜3の何れかに記載のエポキシ化動植物油組成
    物。
  5. 【請求項5】 上記(a)成分が牛脂、パーム油および
    菜種油からなる群より選ばれる少なくとも一種である請
    求項2〜4の何れかに記載のエポキシ化動植物油組成
    物。
  6. 【請求項6】 上記(b)成分がアマニ油である請求項
    2〜5の何れかに記載のエポキシ化動植物油組成物。
  7. 【請求項7】 塩化ビニル系樹脂に配合される請求項1
    〜6の何れかに記載のエポキシ化動植物油組成物。
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