JPH11157412A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

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JPH11157412A
JPH11157412A JP9329035A JP32903597A JPH11157412A JP H11157412 A JPH11157412 A JP H11157412A JP 9329035 A JP9329035 A JP 9329035A JP 32903597 A JP32903597 A JP 32903597A JP H11157412 A JPH11157412 A JP H11157412A
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JP
Japan
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gas
combustion
combustion chamber
gas generator
generating agent
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JP9329035A
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English (en)
Inventor
Seigo Taguchi
征吾 田口
Yoshiyuki Kishino
喜行 岸野
Takashi Saso
高 佐宗
Koji Tanaka
耕治 田中
Moriisa Kitao
盛功 北尾
Kenjiro Ikeda
健治郎 池田
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Kobe Steel Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06DMEANS FOR GENERATING SMOKE OR MIST; GAS-ATTACK COMPOSITIONS; GENERATION OF GAS FOR BLASTING OR PROPULSION (CHEMICAL PART)
    • C06D5/00Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets
    • C06D5/06Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、エアバッグの展開初期の段階では
緩慢に膨張展開させ、その後には急速に膨張展開させる
エアバッグの展開制御を可能となし、これによって、エ
アバッグ本来の機能を発揮させる事のできるガス発生器
を提供する事にある。 【解決手段】 本発明は、ハウジング1内の密閉空間S
を、仕切部材5によって上下2つの燃焼室3,4に画成
し、各燃焼室3,4内にガス発生剤6と該ガス発生剤6
を囲繞するフィルタ部材7とを配置する。又、上側燃焼
室3のガス発生剤のみを燃焼させる点火器8を配置す
る。そして、点火器8によって上側燃焼室3のガス発生
剤5を燃焼させる。続いて、上側燃焼室3内で発生する
燃焼熱によって仕切部材5の延時薬24の燃焼溶融で形
成される各導熱孔23から噴出される高温ガス保有の熱
により下側燃焼室4のガス発生剤6を着火させる様にし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエアバッ
グに用いられるガス発生器に係わり、特に、エアバッグ
の多段展開制御を可能にしたガス発生器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を
保護するために、高速でエアバッグを膨張展開させるた
めのガス発生器は、ステアリングホーイルやインストル
メントパネル内に装着されたエアバッグモジュールの中
に組み込まれており、衝突の際には衝突センサからの信
号により急速に高圧ガスを発生させるものである。
【0003】エアバッグを膨張展開させるためのガス発
生器の一例としては、図11に示す様に有蓋の二重円筒
構造の上下容器102,103の中央筒同士及び外筒同
士を突合せて摩擦圧接する事により環状の密閉空間が形
成されたハウジング101を備え、該ハウジング101
の密閉空間内に、中央筒から外筒に向かってガス発生剤
104及びフィルタ部材105を順次配置したものであ
る。又中央筒内には、衝突センサからの衝突検出信号に
よって点火される点火具106と、該点火具106の点
火により着火される伝火剤107とが配置されている。
そして、ガス発生器は、衝突センサからの衝突検出信号
によって点火具106が点火され、この火炎で伝火剤1
07を着火し、更に伝火剤107の火炎を中央筒の導火
孔108を介して密閉空間内に噴出させ、ガス発生剤1
04を着火燃焼させ、多量の高温高圧ガスを急激に発生
させる。ハウジング101内で急激に発生した多量の高
温高圧ガスは、フィルタ部材105に流入し、ここでス
ラグ捕集と冷却を経て、上容器102の複数のガス放出
孔109からエアバッグに放出され、エアバッグを急速
に膨張点火させる様になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係る従
来のガス発生器では、衝突センサからの衝突検出信号に
よって多量のガスを放出し、これによって、エアバッグ
を急速に膨張展開させる構成となっているが、自動車の
衝突形態(低速衝突、高速衝突等)や乗員の姿勢及び位
置の如何に拘らず、一定の展開形態を有していた。従っ
て、自動車の乗員がステアリングホイールやインストル
メントパネルの近傍にいる場合や、比較的緩やかな衝突
形態の場合等の設計条件からの乖離が大きな場合には、
急速に膨張展開されるエアバッグによって乗員が衝撃を
受ける場合(パンチング現象)があり、乗員がこれによ
って傷害を受ける場合すら生じており、乗員を保護する
エアバッグ本来の機能を充分に発揮できないという問題
があった。
【0005】本発明は、この問題を解決するためになさ
れたもので、エアバッグを展開初期の段階は緩慢に膨張
展開させ、その後は急速に膨張展開させるエアバッグの
二段展開制御を可能となし、これによって、エアバッグ
本来の機能を発揮させることのできるガス発生器を提供
する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明のガス発生器では、ハウジング内の密閉空間
を仕切部材によって2つの燃焼室に画成し、各燃焼室内
にガス発生剤と該ガス発生剤を囲繞するフィルタ部材を
配置し、一方の燃焼室のみを燃焼させる点火器を配置す
る構成とし、点火器により一方の燃焼室のガス発生剤を
燃焼させ、この際に発生する燃焼熱によって前記仕切部
材に開口が形成される様になし、該開口を通して時間差
をもって他方の燃焼室内に噴出される高温ガスによって
該他方の燃焼室内にガス発生剤に着火される様にしたも
のである。これにより、エアバッグの展開初期には一方
の燃焼室で発生した比較的少量のガスのみによってエア
バッグを緩やかに膨張展開させ、その後、他方の燃焼室
から供給されるガスの合流による多量のガスによって急
速にエアバッグを膨張展開させる方式にしている。
【0007】又、ガス発生器の詳細な構成として、運転
席用エアバッグに用いられるもの、又は助手席用エアバ
ッグに用いられるものがある。 (1)運転席用エアバッグに用いられるガス発生器とし
ては、 ハウジングを外筒と中央筒とで二重円筒構造とし、外
筒内近傍に内筒材を配置して該内筒材と該内筒材内に配
置されたフィルタ部材とによって燃焼空間とガス通過空
間とに画成し、フィルタ部材と中央筒間に装入される仕
切部材によって燃焼空間を上下2つの燃焼室に画成し、
上側燃焼室のガス発生剤を点火器で着火する構成とした
もので、これによって、上側燃焼室のガス発生剤の燃焼
後に、仕切部材に形成される開口から時間差をおいて噴
出される高温ガスによって、下側燃焼室のガス発生剤を
着火させる方式 又、ハウジングを二重円筒構造として、内筒材によっ
て燃焼空間とガス通過空間とに画成し、内筒材と中央筒
間に装入される仕切部材によって燃焼空間を上下2つの
燃焼室に画成し、上側燃焼室のガス発生剤を点火器で着
火する構成としたもので、これによって、上側燃焼室の
ガス発生剤の燃焼後に、仕切部材に形成される開口から
時間差をおいて噴出される高温ガスにより下側燃焼室の
ガス発生剤を着火させる方式 更に、ハウジングを二重円筒構造として、外筒と中央
筒間に装入される仕切部材によって密閉空間を上下2つ
の燃焼室に画成し、上側燃焼室のガス発生剤を点火器で
着火する構成としたもので、これによって、上側燃焼室
のガス発生剤の燃焼後に、仕切部材に形成される開口か
ら時間差をおいて噴出される高温ガスにより下側燃焼室
のガス発生剤を着火させる方式
【0008】(2)助手席用エアバッグに用いられるガ
ス発生器としては、 ハウジングを有底筒状の外筒と蓋部材とで構成して、
内筒材と該内筒材内のフィルタ部材によって燃焼空間と
ガス通過空間とに画成し、フィルタ部材に装入される仕
切部材によって燃焼空間を左右2つの燃焼室に画成し、
右側燃焼室のガス発生剤を点火器で着火する構成とした
もので、これによって、右側燃焼室のガス発生剤の燃焼
後に、仕切部材に形成される開口から時間差をおいて噴
出される高温ガスの熱によって、左側燃焼室のガス発生
剤を着火させる方式 又、ハウジングを外筒と蓋部材とで構成して、内筒材
によって燃焼空間とガス通過空間とに画成し、内筒材に
装入される仕切部材によって燃焼空間を左右2つの燃焼
室に画成し、右側燃焼室のガス発生剤を点火器で着火す
る構成としたもので、これによって、右側燃焼室のガス
発生剤の燃焼後に、仕切部材に形成される開口から時間
差をおいて噴出される高温ガスにより左側燃焼室のガス
発生剤を着火させる方式 更に、ハウジングを外筒と蓋部材とで構成して、外筒
と中央筒間に装入される仕切部材によって密閉空間を左
右2つの燃焼室に画成し、右燃焼室のガス発生剤を点火
器で着火する構成としてもので、これによって、右側燃
焼室のガス発生剤の燃焼後に、仕切部材に形成される開
口から時間差をおいて噴出される高温ガスにより左側燃
焼室のガス発生剤を着火させる方式
【0009】又、一方の燃焼室の燃焼によって仕切部材
の開口から、時間差をおいて高温ガスを他方の燃焼室に
噴出させる方式としては、 仕切部材に、1又は複数の導熱孔を形成し、該導熱孔
内を閉塞する様に延時薬を配置する事により、一方の燃
焼室の燃焼熱によって該延時薬を燃焼して前記導熱孔を
開口し、これにより、他方の燃焼室内に時間差をおいて
高温ガスを噴出させる方式 仕切部材を延時薬で成形し、一方の燃焼室の燃焼熱に
よって該延時薬を燃焼させて仕切部材に開口を形成し、
これによって、他方の燃焼室内に高温ガスを時間差をお
いて噴出させる方式
【0010】延時薬の薬剤組成としては、金属、金属合
金又はこれらの硫化物の粉末からなる還元剤と、酸化物
又は過酸化物からなる酸化剤を含んでなるものであり、
還元剤としては、FeSi,Al,PbCu,CuP,
SbCu,Sb2 3 の群から選ばれる1種以上が好ま
しく、又、還元剤としては、CuO,Fe2 3 ,Si
2 ,BaO2 ,Pb3 4 ,PbCrO4 ,BaCr
4 の群から選ばれる1種以上が好ましい。特に、一方
の燃焼室の燃焼熱によって仕切部材に形成される開口の
形成時間を制御するためには、SbCu+CuO,Al
+Fe2 3 ,Sb2 3 +BaO2 ,Al+CuO,
SbCu+BaO2 ,FeSi+Pb34 ,CuP+
PbCrO4 ,CuP+BaCrO4 からなる還元剤と
酸化剤との組み合わせの薬剤組成の群から選ぶのが好ま
しく、又還元剤と酸化剤の配分割合を調整する事で、仕
切部材に対する開口の形成時間を適宜制御できる。
【0011】更に、延時薬の成形、又は延時薬による仕
切部材の成形を容易にするために、生ゴム,ハイパロ
ン,ニトロセルロールの添加剤を含有させるのが好まし
い。
【0012】又、運転席用エアバッグに用いられるガス
発生器においては、下側燃焼室に開口するガス放出孔
を、その軸中心をサイドフランジの端面より下側に位置
させると、該ガス放出孔から放出される高温ガスは、フ
ランジ筒部に衝突し、この衝突によってガス中のスラグ
捕集と冷却を行える。そして、上下側燃焼室の燃焼開始
の順序を、上側燃焼室を燃焼させた後に、下側燃焼室を
燃焼させる様にすると、下側燃焼室からのガスは、既に
上側燃焼熱から放出されてエアバッグが膨張展開を開始
した後にエアバッグに放出される事になるので、下側か
ら放出される高温ガスによるエアバッグの溶損等の損傷
発生を防止できる。
【0013】又、内筒材を、エクスパンディッドメタル
により成形すると、エクスパンディッドメタルは、内外
周面に突出して相互に連通した複数のガス通過孔を有す
るものであるから、エクスパンディッドメタル層自体が
ガス通過空間を形成する事になり、内筒材と外筒及びフ
ィルタ部材とを密着して配置させる事が可能となるの
で、これらの部材の位置決めや配置が容易となる。
【0014】更に、フィルタ部材を、メリヤス編み金網
或いはクリンプ織り線材の集合体で成形すると、安価に
製作できると共に、ガスの通過を一方の燃焼室から他方
の燃焼室に向けて容易に伝達できる。
【0015】又、仕切部材を、中央筒の段部に当接して
位置決めする事で、簡単な構造で各燃焼室を画成でき、
又段部を調整する事で容易に各燃焼室の容積を変更調整
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態における
ガス発生器について、図1〜図10を参照しつつ説明す
る。本発明のガス発生器は、ハウジング内に仕切部材に
よって画成された2つの燃焼室を有し、一方の燃焼熱の
ガス発生剤を点火器によって点火可能となし、他方の燃
焼室のガス発生剤は、一方の燃焼室の燃焼熱で時間差を
もって仕切部材に形成される開口から噴出される高温ガ
ス保有の熱によって着火する様になし、これによって、
エアバッグの展開初期には、一方の燃焼室内のガス発生
剤のみの燃焼による少量のガスによって緩やかに膨張展
開させ、続いて両燃焼室のガス発生剤の燃焼による多量
のガスによって急速に膨張展開させる2段の出力特性を
もたせたものである。以下、図1〜図3に示す運転席用
エアバッグに用いられるガス発生器と、図7〜図9に示
す助手席用エアバッグに用いられるガス発生器とについ
て説明する。
【0017】先ず、図1〜図3に示される運転席用エア
バッグに用いられるガス発生器X1〜X3の具体的な構
造について説明する。
【0018】図1に示すガス発生器X1は、短円筒状の
ハウジング1と、該ハウジング1内を燃焼空間S1及び
ガス通過空間S2とに画成する内筒材2と、該燃焼空間
S1内を上下2つの燃焼空間3,4に画成する仕切部材
5と、各燃焼室3,4内に配置されたガス発生剤6及び
フィルタ部材7と、上側燃焼室3のガス発生剤6を燃焼
させる点火器8とを備えている。
【0019】ハウジング1は、上容器9と下容器10と
を突合せ溶接(例えば、摩擦圧接)により接合して内部
に密閉空間Sを画成する構造とされいる。ハウジング1
の上容器9は、短円筒状の外筒11と、該外筒11の上
端部を閉塞する上蓋12と、外筒11内に同心円状とし
て配置され且つ上蓋12から下端部近傍まで延びる短円
筒状の中央筒13とからなる有蓋円筒状をなし、アルミ
ニウム合金等で一体成形されている。外筒11には、上
蓋12側で密閉空間S内に開口する複数のガス放出孔1
1aを有しており、該各ガス放出孔11aの内周にはハ
ウジング1内の防湿と燃焼時の内圧調整のための薄板円
筒状のバーストプレート14が貼着されている。
【0020】又、ハウジング1の下容器10は、外筒1
1の下端部を閉塞する下蓋15と、該下蓋15の外周縁
から外筒11の径外側に位置して上蓋12に向かって延
びる円筒状のフランジ筒部16と、該フランジ筒部16
内に同心円状として配置され且つ下蓋15から上蓋12
に向けて延びる円筒状の突起筒部17とからなる有底円
筒状をなし、アルミニウム合金等で一体成形されてい
る。フランジ筒部16には、その先端から径外方に折れ
曲がるサイドフランジ18が一体成形され、該サイドフ
ランジ18には、図示しないエアバッグモジュールのリ
テーナに取付けるための締結孔19が周方向に複数形成
されている。又下蓋15には、突起筒部17内に同心円
状として設けられた取付筒部20が一体成形されてお
り、該取付筒部20は上蓋12に向けて延びている。
【0021】ハウジング1は、上容器9の外筒11の下
端周面を下蓋15の周縁面に突合わせて、且つ中央筒1
3の下端周面を突起筒部17の上端周面に突合わせて摩
擦圧接により接合して二重円筒構造とされ、これによっ
て、内部に環状の密閉空間Sが形成される。ハウジング
1の密閉空間Sは、複数のガス通過孔2aを有す円筒状
の内筒材2及び該内筒材2内に圧入される円筒状のフィ
ルタ部材7とを、外筒11と中央筒13との間に配置す
る事で、フィルタ部材8の内側の環状の燃焼空間S1
と、内筒材2の外側の環状のガス通過空間S2とに画成
されている。内筒材2及びフィルタ部材7とは、上下蓋
12,15の間に亘って延びており、両蓋12,15に
当接されている。29は上側燃焼室3のガス発生剤6と
上蓋12の間に配置されたクッション部材であって、ガ
ス発生剤6の振動による粉化防止の観点からシリコンゴ
ムやシリコン発泡体等の弾性剤を用いる事が好ましい。
【0022】内筒材2は、外筒5との間でガス通過空間
S2を画成する円筒体であり、例えば、図4(a)に示
す様なエクスパンディッドメタルにより成形する事が好
ましい。内筒材2の成形は、図4(a)に示す様に、ス
テンレス薄鋼板或いは通常の薄鋼板に所定間隔で複数の
スリット21aを有するエクスパンディッドメタルの母
材21を、矢印の方向に引張する事で、図4(b)に示
す様に、各スリット21aを一様に開口させる。続い
て、エクスパンディッドメタルを、図4(c)に示す様
に、円筒形状に成形し終端同士をスポット溶接等によっ
て接合する事で複数のガス通過孔2aを有する様に形成
する。そして、エクスパンディッドメタルで内筒材2を
製作すると、各ガス通過孔2aの部分は、図4(a)に
示す矢印の方向への引張加工時に、図5に示す様に、ス
リット21aの対向する部分が母材21の基準平面Bか
ら高さhだけ内外側に反り返った形状とされ、各スリッ
ト21aの部分で高さhだけ内外側に突出して周方向に
開口して軸方向に延びる複数のガス通過孔2aが形成さ
れる事になる。
【0023】尚、内筒材2を配置するに際して、該内筒
材2の外周部を外筒11の内周部に近接又は接触(バー
ストプレート14を破損しない程度に近接又は接触)さ
せる事が可能な外径寸法にして配置しても良い。これに
より内筒材2自体(エクスパンディッドメタル層自体)
がガス通過空間S2を形成する事になり、内筒材2,フ
ィルタ部材7及外筒11を密着して配置でき、これら部
材の位置決めや配置が容易となる利点がある。又、内筒
材2としては、エクスパンディッドメタルで成形するも
のに限らず、ステンレス薄鋼板或いは通常の薄鋼板に所
定間隔で複数のガス通過孔2aを成形した母材(パンチ
ングプレート)を、円筒状に成形して、終端同士をスポ
ット溶接等で接合する事により製作したものであっても
良い。
【0024】フィルタ部材7は、内筒材2の内周部に圧
入可能な円筒形状にされており、例えば、メリヤス編み
金網〔図6(a)に示す〕或いはクリンプ織り線材〔図
6(b)に示す〕の集合体を、図6(c)の如く円筒形
状に成形して安価に製作する事が好ましい。これによ
り、各燃焼室3,4で発生したガス中のスラグ捕集と冷
却の機能を備え且つガス流通の容易なフィルタ部材を得
る事ができる。
【0025】内筒材2及びフィルタ部材7で画成された
燃焼空間S1は、上蓋12と下蓋15と略平行で、これ
らの間に配置される仕切部材5によって、上下2つの燃
焼室3,4に画成されている。仕切部材5は、上容器9
の中央筒13を貫通させる貫通穴22を有する円板部5
aと、該円板部5aの外周縁から立ち上がる短円筒状の
鍔部5bとからなり、該円板部5aには周方向に亘って
複数の段付き導熱孔23が形成されている。仕切部材5
は、鍔部5bをフィルタ部材7の内周部に、貫通穴22
を中央筒13に、夫々圧入して中央筒13に形成された
段部13bに当接させる事により位置決めされてハウジ
ング1の軸方向に上下2つの燃焼室3,4を画成してい
る。各燃焼室3,4には、ガス発生剤6が装填されてい
る。仕切部材5の各導熱孔23内には、上側燃焼室3の
燃焼熱によって該各導熱孔23を開口する延時薬24が
圧入されている。延時薬24の薬剤組成は、金属又は金
属合金若しくはこれらの硫化物の粉末からなる還元剤
と、酸化物又は過酸化物からなる酸化剤を含んで成形さ
れている。延時薬24の薬剤組成である還元剤として
は、FeSi,Al,PbCu,CuP,SbCu,S
2 3 の群から選択した1種以上を用いるのが好まし
く、酸化剤としては、CuO,Fe2 3 ,SiO2
BaO2 ,Pb3 4 ,PbCrO4 ,BaCrO4
群から選択した1種以上を用いるのが好ましい。
【0026】又、延時薬24の薬剤組成として最適なも
のとしては、 SbCu+CuO Al+Fe2 3 Sb2 3 +BaO2 Al+CuO SbCu+BaO2 FeSi+Pb3 4 CuP+PbCrO4 CuP+BaCrO4 の還元剤と酸化剤とからなる薬剤組成の群から選択され
た1種以上が好ましい。これにより、上側燃焼室3内で
発生する燃焼熱によって各導熱孔23内の延時薬24が
燃焼(溶融)するため、上側燃焼室3の燃焼後、時間差
をもって各導熱孔23が開口され、該導熱孔23によっ
て各燃焼室3,4が連通し、上側燃焼室3から下側燃焼
室4内に該導熱孔を通って高温ガスが噴出し、上側燃焼
室の燃焼に遅れて下側燃焼室の燃焼が開始される事にな
る。尚、仕切部材5の各導熱孔23を下側燃焼室4に開
口させる時間差は、延時薬24の薬剤組成となる還元剤
と酸化剤との配合割合を調整する事によって延時薬24
の燃焼速度を制御し、これによって容易に達成できる。
又、延時薬24は、生ゴム,ハイパロン,ニトロセルロ
ースの群から選択される添加剤の1種以上を含有させる
事により、成形が容易に行える。
【0027】点火器8は、点火具8Aと、該点火具8A
の点火で着火される伝火剤8Bとからなり、上容器9の
中央筒13と下容器10の突起筒部17とで形成される
収納空間内に配置されている。点火具8Aは、取付筒部
20内に形成されたテーパー段部25にシール材26
(ゴムシート)を介して装着されており、該取付筒部2
0の先端部27を内側に折り曲げる事でカシメ固定され
ている。又、伝火剤8Bは、点火具8Aに所定間隔を隔
てて上蓋12側に設けられており、点火具8Aで着火さ
れた火炎を中央筒13の複数の導火孔28と通して上側
燃焼室3に噴出させる。点火器8(点火具8B)は、図
示しない衝突センサに接続されており、衝突センサから
の衝突検出信号に基づいて点火される。
【0028】次に、図1に示すガス発生器X1の作動に
ついて説明する。衝突センサが自動車の衝突を検出し、
その衝突検出信号によって点火具8Aが点火されると、
発生した火炎は、上蓋12側の伝火剤8Bを着火して火
炎を拡大させる。この拡大された火炎は、中央筒13の
各導火孔28から上側燃焼室3内に噴出され、この火炎
でガス発生剤6を燃焼して高温ガスを発生させる。上側
燃焼室3内で発生した高温ガスは、フィルタ部材7内に
流入し、ここでスラグ捕集と冷却を経て内筒材2の各ガ
ス通過孔2aからガス通過空間S2内に流入し、燃焼室
3内の燃焼に連れて上昇するガス圧が所定圧力に達する
と、バーストプレート14が破れ、ガス通過空間S2で
均圧化された清浄ガスが、各ガス放出孔11aからエア
バッグ内に均一に放出される。そして、エアバッグはこ
の上側燃焼室3で発生したガスのみによって緩やかに膨
張展開を開始する。
【0029】このとき、フィルタ部材7内に流入した高
温ガスの一部は、下方に流下して下側燃焼室4内に噴出
されるが、ガスの保有する熱量は、下側燃焼室4に面し
たフィルタ部材7に吸収され、温度が低下して下側燃焼
室4内に噴出されるので、該下側燃焼室4内のガス発生
剤6を直ちに着火させる事はない。
【0030】続いて、上側燃焼室3の燃焼開始後、延時
薬24の燃焼温度に達すると、各延時薬24が燃焼し、
これによって、仕切部材5の各導熱孔23が順次開口さ
れて上側燃焼室3と下側燃焼室4の相互を連通する。そ
して、上側燃焼室3内で発生した高温ガスが各導熱孔2
3を通って下側燃焼室4に噴出し、この高温ガスが保有
する熱によって下側燃焼室4内の温度が一定温度(ガス
発生剤6の着火温度)に達すると、下側燃焼熱4内のガ
ス発生剤6の燃焼が、微小時間差をおいて開始される。
尚、上側燃焼室3内での燃焼熱は、フィルタ部材6を介
して下側燃焼室4に伝達されるので、この伝熱によって
も下側燃焼室4の温度は上昇するが、導熱孔23の開口
による高温ガスの噴出による着火の方が時間的に早いの
で、本例において、フィルタ部材を通して流入するガス
は、ガス発生剤の余熱作用はあるが、着火作用は期待し
難い。
【0031】そして、下側燃焼室4内で発生した高温ガ
スは、上側燃焼室3の場合と同様にフィルタ部材7でス
ラグ捕集と冷却を経て、内筒材2の各ガス通過孔2a,
ガス通過空間S2に至り、該ガス通過空間S2で均圧化
された清浄なガスが、各ガス放出孔11aからエアバッ
グに均一に放出される。この段階で、エアバッグは、上
下の両燃焼室3,4から放出される多量の高圧ガスによ
って膨張展開されるので、急速展開に移行する事にな
る。この結果、エバッグは、展開初期には上側燃焼室3
のみで発生した少量のガスにより緩やかに膨張展開を開
始し、所定時間経過後から、上下2つの燃焼室3,4で
発生した多量のガスにより急速に膨張展開する事にな
る。
【0032】この様に、ガス発生器X1によれば、先
ず、上側燃焼室3のガス発生剤6を点火器8により燃焼
させ、該燃焼室3で発生したガスのみによってエアバッ
グを緩やかに膨張展開させ、その後、上側燃焼室3から
仕切部材5の各導熱孔23を通して噴出される高温ガス
の熱により下側燃焼室4のガス発生剤6を燃焼させる事
で、両燃焼室3,4から発生した多量のガスによって急
速にエアバッグを膨張展開させる様にしているので、エ
アバッグの2段階展開制御(2段階でエアバッグへのガ
ス放出量制御)を容易に且つ確実に行える。従って、運
転席の乗員がステアリングホイールの近い部分に着座し
ていても、エアバッグの展開初期における急速膨張によ
る衝撃を受ける事が少なくなり、安全にエアバッグ本来
の機能が発揮される。特に、ガス発生器を構成する部品
のうち、最もコスト高となる点火器8を1つだけ用いて
上側燃焼室3のガス発生剤6を燃焼させ、延時薬24に
より下側燃焼室4の燃焼開始を遅らせてエアバッグの展
開制御を行う様にしたので、エアバッグの2段階展開を
安価なガス発生器で達成する事が可能となる。
【0033】又、仕切部材5の各導熱孔23を延時薬2
4で閉塞して、上側燃焼室3内で発生した燃焼熱により
延時薬24を燃焼させて開口を形成し、該開口より高温
ガスを下側燃焼室4に噴出させる構成としているので、
簡単な構造で時間差をもって下側燃焼室4のガス発生剤
6の燃焼を開始できる。又、延時薬24の還元剤と酸化
剤との配合割合を調整する事によって、その燃焼時間の
制御も可能であり、これにより下側燃焼室4の燃焼開始
の時間差を最適なものに制御できる。
【0034】次に、図2に示すガス発生器X2は、図1
のガス発生器X1に対して、内筒材2内に仕切部材35
を配置する事で上下2つの燃焼室3,4に画成した点
と、各燃焼室3,4の夫々に、ガス発生剤6及びフィル
タ部材7とを配置した点とが異なり、図1と同一の符号
は同一の部材を示して重複説明を省略する。
【0035】図2において、ハウジング1の密閉空間S
は、内筒材2によって該内筒材2の内側の燃焼空間S1
とその外側のガス通過空間S2とに画成されている。燃
焼空間S1は、上蓋12と下蓋15と略平行にしてこれ
らの間に配置された仕切部材35によって、上下2つの
燃焼室3,4に画成されている。仕切部材35は、上容
器9の中央筒13を貫通させる貫通穴22を有する円板
形状にされており、その周方向に亘って延時薬24が圧
入された複数の導熱孔23が形成されている。そして、
仕切部材35は、内筒材2の内周部に圧入され、貫通穴
22を中央筒13の外周部に圧入して、中央筒13の段
部13aに当接される事によって位置決めされて、ハウ
ジング1の軸方向に上下2つの燃焼室3,4に画成して
いる。各燃焼室3,4の夫々には、ガス発生剤6が装填
され、これを囲繞する様にフィルタ部材7が配置されて
いる。各フィルタ部材7は、内筒材2内に圧入可能で仕
切部材35の各導熱孔23を塞がない様な円筒形状であ
り、内筒材2内に圧入されて仕切部材35と下容器10
の下蓋15との載置されている。又、各フィルタ部材7
は、仕切部材35を介して上蓋12と下蓋15の間に亘
って延びている。
【0036】次に、図2に示すガス発生器X2の作動を
説明する。衝突センサが自動車の衝突を検出し、この衝
突検出信号によって点火器8が点火されると、図1の場
合と同様に、上側燃焼室3内で発生した高温ガスは、フ
ィルタ部材7でスラグ捕集と冷却を経て、ガス通過空間
S2で均圧化された後にエアバッグへの放出が開始さ
れ、エアバッグは、この上側燃焼室3内で発生したガス
のみによって緩やかに膨張展開を開始する。
【0037】このとき、ガス通過空間S2内のガスの一
部は、下側燃焼室4に面した内筒材2,フィルタ部材7
を通過して下側燃焼室4内に流入するが、ガスの保有す
る熱量は、下側燃焼室4に面した内筒材2とフィルタ部
材7に吸収され、温度が低下して下側燃焼室4内に流入
するので、該下側燃焼室4内のガス発生剤6を着火させ
る事はない。続いて、延時薬24の温度が上がり、該延
時薬24の燃焼が始まって該導熱孔23に開口が形成さ
れると、上側燃焼室3内で発生した高温ガスが該導熱孔
23から下側燃焼室4に噴出され、該高温ガスの保有す
る熱によって下側燃焼室4内のガス発生剤6の燃焼が開
始される。尚、上側燃焼室3内での燃焼熱は、内筒材2
及びフィルタ部材7を介しても下側燃焼室4内に伝達さ
れるが、各導熱孔23から噴出される高温ガスの熱によ
って下側燃焼室4のガス発生剤6への着火が行われる事
は前述の通りである。これにより、下側燃焼室4は、上
側燃焼室3の燃焼開始後、微小時間差をもって燃焼が開
始される事になる。
【0038】下側燃焼室4で発生したガスは、フィルタ
部材7でスラグ捕集と冷却を経て、ガス通過空間S2内
に流出し、上側燃焼室3の清浄なガスと共にエアバッグ
内に放出され、エアバッグは、展開初期には、上側燃焼
室3のみで発生した少量のガスにより緩やかに膨張展開
を開始し、所定時間経過後から、上下燃焼室3,4で発
生した多量のガスにより急速に膨張展開する事になる。
【0039】この様に、ガス発生器X2によれば、図1
のガス発生器X1と同様に、エアバッグの2段階展開制
御が容易に行える事ができ、安全にエアバッグ本来の機
能が発揮される。
【0040】次に、図3に示すガス発生器X3は、図1
のガス発生器X1に対して、外筒11内に仕切部材45
を配置する事で上下2つの燃焼室3,4に区画した点
と、各燃焼室3,4の夫々にフィルタ部材7とを配置し
た点と、各ガス放出孔11aを各燃焼室3,4の夫々に
対峙して開口する様にした点とが異なり、図1と同一の
符号は同一の部材を示して重複説明を省略する。
【0041】図3において、ハウジング1の密閉空間S
内は、上蓋12と下蓋15と略平行に、これらの間に配
置された仕切部材45によって、上下2つの燃焼室3,
4に画成されている。仕切部材45は、上容器9の中央
筒13を貫通させる貫通穴22を有する円板形状にされ
ており、その周方向に亘って延時薬24が圧入された複
数の導熱孔23が形成されている。そして、仕切部材4
5は、外筒11の内周部に圧入され、貫通穴22を中央
筒13の外周部に圧入して、中央筒13の段部13aと
外筒11の段部11bとに当接して位置決めされる事
で、ハウジング1の軸方向に相互に隔絶された上下2つ
の燃焼室3,4に画成している。そして、各燃焼室3,
4の夫々には、ガス発生剤6が装填され、これを囲繞す
る様に夫々フィルタ部材7が配置されている。各フィル
タ部材7は、外筒11の内周側との間にガス通過空間S
2を画成すると共に、仕切部材45と上蓋12の下蓋1
5との間に載置されている。
【0042】又、上容器9の外筒11には、上下2つの
燃焼室3,4に対峙してハウジング1の軸方向に2列形
成された複数のガス放出孔11aが開口しており、該各
列のガス放出孔11aの内周には、これを閉塞する様
に、バーストプレート14が貼着されている。又、下側
燃焼室4に開口する各ガス放出孔11aは、その中心線
aをサイドフランジ19より下側に位置して、フランジ
筒部16に対峙する様に形成されている。
【0043】次に、図3に示すガス発生器X3の作動を
説明する。衝突センサガ自動車の衝突を検出し、この衝
突検出信号によって点火器8が点火されると、図1の場
合と同様に、上側燃焼室3内で発生した高温ガスは、フ
ィルタ部材7でスラグ捕集と冷却を経て、ガス通過空間
S2に流出し、所定圧力に達すると、バーストプレート
14が破られ、ガス通過空間S2内で均圧化された後に
エアバッグへの放出が開始され、エアバッグは、この上
側燃焼室3内で発生したガスのみによって緩やかに膨張
展開を開始する。
【0044】続いて、上側燃焼室2内の燃焼が進み、延
時薬24が燃焼を開始して開口が形成されると、該開口
から下側燃焼室4に高温ガスが噴出され、下側燃焼室4
内のガス発生剤6の燃焼が開始される。下側燃焼室4で
発生したガスは、上側燃焼室3の場合と同様に、ガス圧
の上昇によってバーストプレート14を破断し、上側燃
焼室3の清浄なガスと共にエアバッグ内に放出され、エ
アバッグは、展開初期に上側燃焼室3のみで発生した少
量のガスにより緩やかに膨張展開を開始し、所定時間経
過後から、両燃焼室3,4で発生した多量のガスにより
急速に膨張展開する事になる。
【0045】ところで、下側燃焼室4で発生した高温ガ
スは、フィルタ部材7を通過する間に冷却され、同時に
ガス中のスラグの相当量が除去されて各ガス放出孔11
aから放出された後、一旦フランジ筒部16の内周面に
衝突し、その後方向を変えて上昇し、サイドフランジ1
8の端面を過ぎてエアバッグに放出される様になる。こ
の際に、フィルタ部材7で除去されず、ガス中に残存す
るスラグは、フランジ筒部16との衝突時に、その大部
分がフランジ筒部16に付着する事で除去(慣性捕集)
されると共に、フランジ筒部16との熱交換によりガス
の温度が下げられる。又、下側燃焼室4から放出される
ガスは、フランジ筒部16に衝突した後に上向きに方向
を変えて上昇するが、上側燃焼室3から放出されるガス
によってエアバッグが膨張展開を開始した後に(即ち、
エアバッグがガス発生器から離脱方向に移動した後
に)、エアバッグ内に放出される事になるから、ハウジ
ング1の軸方向に向かうガス流によるエアバッグの熱損
傷が抑制される効果も期待される事になる。
【0046】次に、図7〜図9に示される助手席用エア
バッグに用いられるガス発生器Y1〜Y3の具体的な構
造について説明する。
【0047】図7に示すガス発生器Y1は、長尺円筒状
のハウジング51と、該ハウジング51内を燃焼空間S
1及びガス通過空間S2とに画成する内筒材52と、該
燃焼空間S1内を右左2つの燃焼室53,54に画成す
る仕切部材55と、各燃焼室53,54内に配置された
ガス発生剤56及びフィルタ部材57と、右側燃焼室5
4のガス発生剤56を燃焼させる点火器58とを備えて
いる。
【0048】ハウジング51は、一端が開口された有底
で長尺円筒状の外筒61と、該外筒61の開口端を覆う
蓋部材62とで構成されており、蓋部材62の外周端部
に形成された環状リブ62aと外筒61の開口端を突合
せて摩擦圧接する事によって内部に密閉空間Sを形成し
ている。外筒61の周面には、エアバッグに通じる複数
のガス放出孔61aが形成されており、各ガス放出孔6
1aは、図10に示す様に、ハウジング51の周方向に
角度180度を隔てて軸方向に延びる直線上に形成され
て2つのガス孔列r1,r2を形成している。各ガス孔
r1,r2の各ガス放出孔61aは、外筒61の軸方向
に亘って所定間隔を隔てて配置されており、外筒61の
内周面に貼着された薄板帯状のバーストプレート65で
夫々閉塞されている。バーストプレート65は、各ガス
孔列r1,r2の各ガス放出孔61aを閉塞するに足る
最小長さと幅を有しており、密閉空間S内の防湿と燃焼
時の内圧調整の役割を果たしている。尚、バーストプレ
ート65については、1枚ものを巻状に貼る事を排除す
るものでない。
【0049】ハウジング51の密閉空間Sは、複数のガ
ス通過孔52aを有する内筒材52及び該内筒材52内
に圧入される円筒状のフィルタ部材57とによって、フ
ィルタ部材57の内側の燃焼空間S1と、内筒材52の
外側のガス通過空間S2とに区画されている。内筒材5
2及びフィルタ部材57とは、外筒61の底部61bに
縮径する小径孔67に圧入され蓋部材62まで延びてい
る。内筒材52は、図1に示す内筒材2と同様に、エク
スパンディッドメタルを用いて円筒状に成形し終端同士
をスポット溶接等の接合方法でによって接合する事で複
数のガス通過孔52aを有する様に形成する〔図4
(a)〜(c)参照〕。又、内筒材52の各ガス通過孔
52aは、図10に示す様に、ハウジング51の周方向
から見て各ガス放出孔61aと異なる部位に開口してお
り、ハウジング51の軸方向に亘って各ガス放出孔61
aに対峙しない様にずらして形成されている。
【0050】尚、エクスパンディッドメタルによって形
成した内筒材52を配置するに際して、該内筒材52の
外周部を外筒61の内周部に近接又は接触(バーストプ
レート65を破損しない程度に近接又は接触)させる事
が可能な外径寸法にして配置しても良い。これにより、
内筒材52自体(エクスパンディッドメタル層自体)が
ガス通過空間S2を形成する事になり、内筒材52、フ
ィルタ部材57及び外筒61を密着して配置できる。
又、内筒材52として、複数のガス通過孔52aを有す
るパンチングプレートを円筒状に成形し、終端同士をス
ポット溶接等で接合して形成しても良いが、この場合に
は、ガス通過空間S2を形成するために、外筒61の内
面との間に間隔をおいて設置する事が必要である。
【0051】フィルタ部材57は、ハウジング51の軸
方向に順次積層された複数のフィルタユニット57Aか
ら構成されており、該フィルタユニット57Aとして
は、メリヤス編み金網〔図6(a)に示す〕或いはクリ
ンプ織り線材〔図6(b)に示す〕の集合体を、図6
(c)の如く円筒形状に成形して安価に製作する事が好
ましい。これにより、フィルタユニット57Aの積層数
を適宜変更する事で、ハウジング51(外筒61)の長
さに応じてフィルタ部材57を配置でき、各燃焼室5
3,54で発生したガス中のスラグ捕集と冷却の機能を
備えて、該ガスの通過を容易にできる。尚、フィルタ部
材57は、各フィルタユニット57Aに分割する事な
く、一体的に成形したものを排除するものでない。
【0052】内筒材52及びフィルタ部材57で画成さ
れた燃焼空間S1は、外筒61の底部61bと蓋部材6
2と略平行としてこれらの間に配置される仕切部材55
によって、右左2つの燃焼室53,54に画成されてい
る。仕切部材55は、その軸心に開口する段付き導熱孔
63を有する円板形状にされており、フィルタ部材57
の内周部に圧入されて、ハウジング51の軸方向に右左
2つの燃焼室53,54を画成している。そして、燃焼
室53,54の夫々には、ガス発生剤56が装填されて
いる。又、仕切部材55の導熱孔63内には、右側燃焼
室54のガス発生剤56の燃焼による燃焼熱によって該
導熱孔63を開口する延時薬64が圧入されている。延
時薬64の薬剤組成は、図1の延時薬24と同様であ
る。
【0053】又、外筒61の底部61bと左側燃焼室5
4のガス発生剤56との間には、小径孔67内にクッシ
ョン部材59が装入されており、該クッション部材59
はガス発生剤56の振動による粉化防止の機能を備えて
いる。従って、クッション部材59としては、シリコン
ゴムやシリコン発泡体等の弾性材を用いることが好まし
いが、セラミックス繊維等により断熱機能を有するもの
であっても構わない。60は、外筒61の小径孔17に
圧入されたフィルタ部材57のシール部材である。
【0054】蓋部材62には、伝火剤58Aと点火具5
8B(電気***)とからなる点火器58が、右側燃焼室
53内に突出する様に装着されている。伝火剤58A
は、蓋部材62の凸部62bに嵌め込まれた鍔付きキャ
ップ部材69に収納されて凸部62bに隙間tを隔てて
点火具58Bと対峙している。キャップ部材69の鍔部
69bは、フィルタ部材57の軸端を閉塞して内筒材5
2の内周に圧入された状態で折れ曲がって蓋部材62側
に延びており、この先端69aが外筒61と蓋部材62
との圧接時に形成される外筒61のバリ61cに当接し
て固定される様になっている。キャップ部材69の凸部
69cは、フィルタユニット57Aに挿入されており、
伝火剤58Aの火炎をガス発生剤56に伝達する貫通孔
69dが形成されている。点火具58Bは、蓋部材62
に嵌め込まれて伝火剤58Aと隙間tを隔てて対峙する
様にカシメ固定されている。
【0055】次に、図7に示すガス発生器Y1の作動に
ついて説明する。衝突センサが自動車の衝突を検出し、
その衝突検出信号によって点火具58Bが点火される
と、発生した火炎は、伝火剤58Aを着火して火炎を拡
大させる。この拡大された火炎は、キャップ部材69の
貫通孔69dから右側燃焼室53内に噴出され、この火
炎でガス発生剤56を燃焼して高温ガスを発生させる。
そして、右側燃焼室53内で発生した高温ガスは、フィ
ルタ部材57(フィルタユニット57A)内に流入し、
ここでスラグ捕集と冷却を経て内筒材52の各ガス通過
孔52aからガス通過空間S2内に流入し、該燃焼室5
4内の燃焼に連れて上昇するガス圧が所定圧力に達する
と、バーストプレート65が破れ、ガス通過空間S2で
均圧化された清浄ガスが、各ガス放出孔61aからエア
バッグ内に均一に放出される。そして、エバッグはこの
右側燃焼室53で発生したガスのみによって緩やかに膨
張展開を開始する。
【0056】このとき、フィルタ部材57内に流入した
高温ガスの一部は、左側に流れて左側燃焼室54内に流
入するが、ガスの保有する熱量は、左側燃焼室54に面
したフィルタ部材57に吸収され、温度が低下して左側
燃焼室54内に流入するので該左側燃焼室54内のガス
発生剤56を直ちに着火させる事はない。又、各ガス通
過孔52aと各ガス放出孔61aを、周方向にずらせて
配置しておくと、各ガス通過孔52aからガス通過空間
S2に流出する清浄ガスが、直接各ガス放出孔61aに
向かう事なく、一旦外筒61の内周面に衝突してガス通
過空間S2内を流れる結果、ガス中に残留しているスラ
グが外筒61の内周面に付着して除去され、且つ外筒6
1との熱交換により冷却される効果がある。更に、ガス
通過空間S2内で均圧化される結果、フィルタ部材57
の内外面が夫々に均圧化されるので、フィルタ部材57
内をガス流れが局所的に流通してフィルタ部材57を溶
融破損する事が防止される。
【0057】続いて、右側燃焼室53の燃焼開始後、延
時薬64が燃焼温度に達すると、各延時薬64が燃焼を
開始し、これによって、仕切部材55の導熱孔63が開
口されて左側燃焼室54と右側燃焼室53の相互を連通
する。そして、右側燃焼室53内で発生した高温ガスが
導熱孔63を通って左側燃焼室54に噴出し、この高温
ガスが保有する熱によって左側燃焼室54内のガス発生
剤56を着火し、燃焼を開始する。これにより、左側燃
焼熱54は、右側燃焼熱53の燃焼開始後、微小時間差
をおいて燃焼が開始される。尚、右側燃焼室53の高温
ガスは、フィルタ部材57を経て左側燃焼室54に流入
するが、フィルタ部材によって冷却されているので、こ
の流入ガスによって左側燃焼室内のガス発生剤が着火さ
れる事がない点は、前述の場合と同一である。
【0058】そして、左側燃焼室54内で発生した高温
ガスは、右側燃焼室53の場合と同様に、フィルタ部材
57でスラグ捕集と冷却と経て、内筒材52の各ガス通
過孔52a,ガス通過空間S2に至り、該ガス通過空間
S2で均圧化された清浄なガスが各ガス放出孔61aか
らエアバッグに均一に放出される。この段階では、エア
バッグは、両燃焼室53,54から放出される多量の高
圧ガスによって膨張展開されるので、急速展開に移行す
る事になる。この結果、エアバッグは、展開初期に右側
燃焼室53のみで発生した少量のガスにより、緩やかに
膨張展開を開始し、所定時間経過後から2つの燃焼室5
3,54で発生した多量のガスにより、急速に膨張展開
する事になる。
【0059】この様に、円筒型のガス発生器Y1におい
ても、先ず、右側燃焼室53で発生したガスのみによっ
てエアバッグを緩やかに膨張展開させ、その後、右側燃
焼室53から仕切部材55の導熱孔63を通して噴出さ
れる高温ガスにより、左側燃焼室54のガス発生剤56
を時間差をおいて燃焼させ、両燃焼室53,54から発
生した多量のガスによって急速にエアバッグを膨張展開
させる事が可能であるので、エアバッグの2段階展開制
御(2段階でエアバッグへのガス放出量制御)を容易且
つ確実に行える。従って、助手席の乗員がインストルメ
ントパネルの近い部分に着座していても、エアバッグ展
開初期における急速膨張による衝撃を受ける事が少なく
なり、安全にエアバッグ本来の機能が発揮される。
【0060】又、右側燃焼室53内で発生する燃焼熱に
より延時薬64を燃焼して高温ガスを左側燃焼室54内
に噴出させる構成とすると、図1のガス発生器X1と同
様に簡単な構造で時間差をもって左側燃焼室54のガス
発生剤56の燃焼を開始できる。更に、延時薬64の薬
剤成分である還元剤と酸化剤との配合組成を、前述の如
く適宜選択する事により、延時薬64の燃焼溶融の時間
制御を可能となし、以て左側燃焼室54の燃焼開始の時
間差を最適なものに制御できる。
【0061】次に、図8に示すガス発生器Y2は、図7
のガス発生器Y1に対して、内筒材52に仕切部材75
を配置する事で右左2つの燃焼室53,54に画成した
点と各燃焼室53,54の夫々にフィルタ部材57(フ
ィルタユニット57A)を配置した点とが異なり、図7
と同一の符号は同一の部材を示して重複説明を省略す
る。
【0062】図8において、燃焼空間S1は、外筒61
の底部61bと蓋部材62と略平行に、これらの間に配
置された仕切部材75によって、右右2つの燃焼室5
3,54に画成されている。仕切部材75は、その軸心
に開口する導熱孔63を有する円板形状をしており、内
筒材52の内周部に圧入されて、ハウジング51の軸方
向に右左2つの燃焼室53,54を画成している。各燃
焼室53,54の夫々には、ガス発生剤56が装填さ
れ、これを囲繞する様にフィルタ部材57が配置されて
いる。フィルタ部材57は、積層された複数(4つ)の
フィルタユニット57Aから構成されており、仕切部材
75の導熱孔63を塞がない様に内筒材52内に圧入さ
れる円筒形状をしている。又、フィルタ部材57は、仕
切部材75を介して外筒61の底部61bと蓋部材62
の間に亘って延びている。
【0063】次に、図8に示すガス発生器Y2の作動を
説明する。衝突センサが自動車の衝突を検出し、この衝
突検出信号によって点火器58が点火されると、図7の
場合と同様に、右側燃焼室53内で発生した高温ガス
は、フィルタ部材57でスラグ捕集と冷却を経て、ガス
通過空間S2で均圧化された後にエアバッグへの放出が
開始され、エアバッグは、この右側燃焼室53内で発生
したガスのみによって緩やかに膨張展開を開始する。
【0064】続いて、右側燃焼室53内の燃焼が進み、
延時薬64が燃焼を開始すると導熱孔63が開口し、右
側燃焼室53で発生した高温ガスが、該導熱孔63を通
って左側燃焼室53内に噴出され、該高温ガスの保有す
る熱によって左側燃焼室54内のガス発生剤56の燃焼
を開始する。尚、右側燃焼室53内での燃焼熱は、内筒
材52及びフィルタ部材57を介して左側燃焼室54内
に伝達されるが、この伝熱による着火よりも早く、前記
導熱孔63から噴出される高温ガスによって左側燃焼室
54のガス発生剤56の着火が開始される事は前述の通
りである。
【0065】そして、左側燃焼室54で発生したガス
は、フィルタ部材57でスラグ捕集と冷却を経て、ガス
通過空間S2内に流出し、右側燃焼室53の清浄なガス
と共にエアバッグ内に放出され、エアバッグは、展開初
期に右側燃焼室53のみで発生した少量のガスにより緩
やかに膨張展開を開始し、所定時間経過後から、両燃焼
室53,54で発生した多量のガスにより急速に膨張展
開する事になる。
【0066】次に、図9に示すガス発生器Y3は、図7
のガス発生器Y1に対し、外筒61内に仕切部材85を
直接配置して右右2つの燃焼室53,54に画成した点
と、各燃焼室53,54の夫々にフィルタ部材57(フ
ィルタユニット57A)及び内筒材52を配置した点と
が異なり、図7と同一の符号は同一の部材を示して重複
説明を省略する。
【0067】図9において、ハウジング51の密閉空間
S内は、外筒61の底部61bと蓋部材62と略平行に
してこれらの間に配置された仕切部材85によって、右
左2つの燃焼室53,54に画成されている。仕切部材
85は、その軸心に開口する導熱孔63を有する円板形
状であり、外筒61の内周部に圧入されている。そし
て、各燃焼室53,54の夫々には、ガス発生剤56,
該ガス発生剤56を囲繞する2つのフィルタユニット5
7Aからなるフィルタ部材57、及び各フィルタ部材5
7が圧入されて外筒61の内周部との間にガス通過空間
S2を画成する内筒材52の順に配置されている。又、
フィルタ部材57は、仕切部材65の導熱孔63を塞が
ない様に内筒材52内に圧入される円筒形状をしてお
り、仕切部材85を介して外筒61の底部61bと蓋部
材62の間に亘って延びている。
【0068】次に、図9のガス発生器Y3の作動を説明
する。衝突センサが自動車の衝突を検出し、この衝突検
出信号によって点火器58が点火されると、図7の場合
と同様に、右側燃焼室53内で発生した高温ガスは、フ
ィルタ部材57でスラグ捕集と冷却を経て、ガス通過空
間S2で均圧化された後にエアバッグへの放出が開始さ
れ、エアバッグは、この右側燃焼室53内で発生したガ
スのみによって緩やかに膨張展開を開始する。
【0069】続いて、右側燃焼室53内の燃焼熱によっ
て延時薬64が燃焼を開始すると、導熱孔63が開口
し、該開口した導熱孔63から左側燃焼室54内に高温
ガスが噴出され、該高温ガスの保有する熱によって左側
燃焼室54内のガス発生剤56の燃焼が開始される。そ
して、左側燃焼室54で発生したガスは、フィルタ部材
57でスラグ捕集と冷却を経て、ガス通過空間S2内に
流出し、右側燃焼室53の清浄なガスと共にエアバッグ
内に放出され、エアバッグは、展開初期に右側燃焼室5
3のみで発生した少量のガスにより緩やかに膨張展開を
開始し、所定時間経過後から、両燃焼室53,54で発
生した多量のガスにより急速に膨張展開する事になる。
【0070】尚、上記した本発明のガス発生器X1〜X
3,Y1〜Y3において、一方の燃焼室内で発生した高
温ガスを、時間差をもって他方の燃焼室に噴出させる構
造として、各仕切部材に1又は複数の導熱孔を形成し、
該導熱孔に延時薬を圧入する場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものでなく、各仕切部材自体
を延時薬で成形しても良い。これにより、一方の燃焼室
の燃焼後に、該燃焼室内で発生する燃焼熱によって仕切
部材自体が燃焼して開口する事になり、該仕切部材に形
成される開口を通して高温ガスを他方の燃焼室内に噴出
させて、該高温ガス保有の熱により時間差をもって他方
の燃焼室内のガス発生剤を着火、燃焼させる事も可能で
ある。
【0071】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のガス発生器
によれば、ハウジング内を仕切部材によって2つの燃焼
室を形成し、一方の燃焼室のみに点火器を配置し、先
ず、該一方の燃焼室のガス発生剤を点火器により燃焼さ
せ、ここで発生したガスのみによってエアバッグを緩や
かに膨張展開させ、その後、仕切部材に次第に形成され
る開口を通して噴出される高温ガスによって、時間差を
おいて他方の燃焼室のガス発生剤を燃焼させ、両燃焼室
から発生した多量のガスによって急速にエアバッグを膨
張展開させる様にしているので、エアバッグの2段階展
開制御(2段階でエアバッグへのガス放出量制御)を容
易且つ確実に行える事になる。従って、運転席の乗員が
ステアリングホイールの近い部分に着座していても、エ
アバッグの展開初期における急速膨張による衝撃を受け
る事が少なくなり、安全にエアバッグ本来の機能が発揮
させる事が可能となる。
【0072】又、一方の燃焼室の燃焼熱によって、仕切
部材に開口を形成して高温ガスを他方の燃焼室に時間差
をおいて噴出させる方式としては、仕切部材に、1又は
複数の導熱孔を形成し、該導熱孔を閉塞する延時薬を配
置する方式と該仕切部材自体を延時薬によって形成する
方式とがあるが、いずれの方式においても、延時薬の成
分組成の調整或いは延時薬の厚さの調整により、燃焼速
度の調整或いは開口形成時間の調整が可能であり、これ
によって、2つの燃焼室の着火時間差を容易に制御する
事が可能となり、エアバッグの2段階展開制御の自由度
が高くなる。
【0073】又、延時薬に生ゴム、ハイオロン,ニトロ
セルロース等の群から選択された1種以上を添加剤する
事により、延時薬の成形性を高めると共に、仕切部材自
体を延時薬によって一体成形する事も容易となる。
【0074】更に、1つの点火器を用いた1つのガス発
生器によって、エアバッグの2段階展開制御が容易且つ
確実に行える様になり、エアバッグ装置のコスト低減と
共に信頼性向上が期待される。
【0075】又、本発明の適用可能なガス発生器は、短
円筒状の運転席用ガス発生器のみならず、長尺円筒状の
助手席用ガス発生器にも適用かのうであり、しかも、各
ガス発生器の保有する特性を失う事なく保持させる事が
可能であるので、エアバッグの2段階展開用ガス発生器
として、格別な構造のガス発生器を新たに開発する必要
はなく、従来のガス発生器の改造により対応可能となる
ので、容易且つ安価に2段階展開用ガス発生器の開発が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運転席用エアバッグに用いられる第1
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の運転席用エアバッグに用いられる第2
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の運転席用エアバッグに用いられる第3
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図4】内筒材を成形する部材を示す図であって、
(a)はエクスパンディッドメタルの母材を示す図、
(b)は母材を引張した状態を示す図、(c)はエクス
パンディッドメタルで成形した内筒材を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示すエクスパンディッドメタルの引張状
態を示す断面図である。
【図6】フィルタ部材を成形する部材を示す図であっ
て、(a)はメリヤス編み金網を示す拡大図、(b)は
クリンプ織り線材を示す拡大図、(c)は成形されたフ
ィルタ部材を示す斜視図である。
【図7】本発明の助手席用エアバッグに用いられる第1
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図8】本発明の助手席用エアバッグに用いられる第2
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の助手席用エアバッグに用いられる第3
実施例のガス発生器の構成を示す断面図である。
【図10】図7〜図9のA−A断面図である。
【図11】従来のガス発生器の一例を示す拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1,51 ハウジング 2,52 内筒材 2a,52a ガス通過孔 3 上側燃焼室 4 下側燃焼室 5,35,45,55,65,75,85 仕切部材 6,56 ガス発生剤 7,57 フィルタ部材 57A フィルタユニット 8,58 点火器 11,61 外筒 11a,61a ガス放出孔 12 上蓋 13 中央筒 15 下蓋 16 サイドフランジ 18 フランジ筒部 23,63 導熱孔 24,64 延時薬 S 密閉空間 S1 燃焼空間 S2 ガス通過空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸野 喜行 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 佐宗 高 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 田中 耕治 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 北尾 盛功 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内 (72)発明者 池田 健治郎 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガス放出孔(11a,61a)を
    有し、内部に密閉空間(S)を形成したハウジング
    (1,51)を備えてなるガス発生器において、 前記密閉空間(S)内を、仕切部材(5,35,45,
    55,75,85)によって2つの燃焼室(3,4、5
    3,54)に画成し、 該各燃焼室(3,4、53,54)内には、夫々、燃焼
    により高温ガスを発生するガス発生剤(6,56)を装
    填し、該ガス発生剤(6,56)の周囲には、これを囲
    繞する様にフィルタ部材(7,57)を配置してなり、 前記ハウジング(1,51)内に、前記一方の燃焼室
    (3,53)のガス発生剤(6,56)のみを着火させ
    る点火器(8,58)を配置し、 該一方の燃焼室(3,53)内のガス発生剤の燃焼によ
    る燃焼熱によって、前記仕切部材(5,35,45,5
    5,75,85)に開口(23,63)が形成される様
    になし、 該燃焼熱によって形成される開口(23,63)から、
    他方の燃焼室(4,54)内に噴出される高温ガスによ
    って、該他方の燃焼室内のガス発生剤(6,56)を時
    間差をおいて着火する様にしてなる事を特徴とするガス
    発生器
  2. 【請求項2】 前記ハウジング(1)は、円筒状の外筒
    (11)と、該外筒(11)の上下端部を閉塞する上蓋
    (12)及び下蓋(15)と、前記外筒(11)内に同
    心円状に前記上蓋(12)に設けられた円筒状の中央筒
    (13)とを有し、前記外筒(11)並びに中央筒(1
    3)と下蓋(15)との接合によって環状の密閉空間
    (S)を画成する二重円筒構造とされており、 前記中央筒(13)には、前記各燃焼室(3,4)の一
    方に開口する複数の導火孔(28)を形成すると共に、
    該中央筒内部に前記点火器(8)を配置してなる請求項
    1に記載のガス発生器
  3. 【請求項3】 前記ハウジング(1)の密閉空間(S)
    は、複数のガス通過孔(2a)を有する内筒材(2)及
    び該内筒材(2)に装入されたフィルタ部材(7)とに
    よって、該フィルタ部材(7)内側の燃焼空間(S1)
    と、前記内筒材(2)外側のガス通過空間(S2)とに
    画成されており、 前記燃焼空間(S1)を、前記フィルタ部材(7)の内
    周部と前記中央筒(13)の外周部との間に装入される
    前記仕切部材(5)によって、上下2つの燃焼室(3,
    4)に画成すると共に、 前記各燃焼室(3,4)内に、夫々、前記ガス発生剤
    (6)を装填してなる請求項2に記載のガス発生器
  4. 【請求項4】 前記ハウジング(1)の密閉空間(S)
    は、複数のガス通過孔(2a)を有する内筒材(2)に
    よって、該内筒材(2)内側の燃焼空間(S1)と、そ
    の外側のガス通過空間(S2)とに画成されており、 前記燃焼空間(S1)を、前記内筒材(2)の内周部と
    前記中央筒(13)の外周部との間に配置される前記仕
    切部材(35)によって、上下2つの燃焼室(3,4)
    に画成すると共に、 前記各燃焼室内(3,4)に、夫々、前記ガス発生剤
    (6)と、該ガス発生剤(6)を囲繞し且つ前記内筒材
    (2)内に装入される前記フィルタ部材(7)とを配置
    してなる請求項2に記載のガス発生器
  5. 【請求項5】 前記ハウジング(1)の前記密閉空間
    (S)は、前記外筒(11)の内周部に圧入される前記
    仕切部材(45)によって、上下2つの燃焼室(3,
    4)に画成すると共に、 前記各燃焼室(3,4)に、夫々、前記ガス発生剤
    (6)と、該ガス発生剤(6)を囲繞し且つ前記外筒
    (11)の内周側との間にガス通過空間(S2)を形成
    するフィルタ部材(7)とを配置してなる請求項2に記
    載のガス発生器
  6. 【請求項6】 前記仕切部材(5,35,45)は、前
    記中央筒(13)に形成された段部(13a)に当接し
    て位置決めされている請求項2乃至請求項5のいずれか
    に記載のガス発生器
  7. 【請求項7】 前記下蓋(15)には、前記外筒(1
    1)を径外側から覆うフランジ筒部(16)と、該フラ
    ンジ筒部(16)の先端から径外方に折れ曲がるサイド
    フランジ(18)とが形成されている請求項2乃至請求
    項5のいずれかに記載のガス発生器
  8. 【請求項8】 前記外筒(11)には、前記上下の各燃
    焼室(3,4)の夫々に対峙する様に前記ガス放出孔
    (11a)が形成されており、前記下側燃焼室(4)に
    開口するガス放出孔(11a)は、その軸中心を前記サ
    イドフランジ(18)の端面より下側に位置されている
    請求項7に記載のガス発生器
  9. 【請求項9】 前記ハウジング(51)は、有底筒状の
    外筒(61)と、該外筒(61)の開口端を閉塞する蓋
    部材(62)との接合によって、前記密閉空間(S)を
    画成する構造とされ、 前記蓋部材(62)には、前記各燃焼室(53,54)
    のいずれかのガス発生剤(56)を着火させる点火器
    (58)を配置してなる請求項1に記載のガス発生器
  10. 【請求項10】 前記ハウジング(51)の密閉空間
    (S)は、複数のガス通過孔(52a)を有する内筒材
    (52)及び該内筒材(52)に装入されるフィル部材
    (57)とによって、該フィルタ部材(57)内側の燃
    焼空間(S1)と、前記内筒材(52)外側のガス通過
    空間(S2)とに画成されており、 前記燃焼空間(S1)を、前記フィルタ部材(57)の
    内周部に装入される前記仕切部材(55)によって、右
    左2つの燃焼室(53,54)に画成すると共に、 前記各燃焼室内(53,54)に、夫々、前記ガス発生
    剤(56)を装填してなる請求項9に記載のガス発生器
  11. 【請求項11】 前記ハウジング(51)の密閉空間
    (S)は、複数のガス通過孔(52a)を有する内筒材
    (52)によって、内筒材(52)内側の燃焼空間(S
    1)と、その外側のガス通過空間(S2)とに画成され
    ており、 前記燃焼空間(S1)を、前記内筒材(52)の内周部
    に装入される前記仕切部材(75)によって、右左2つ
    の燃焼室(53,54)に画成すると共に、 前記各燃焼室(53,54)内に、夫々、前記ガス発生
    剤(56)と、該ガス発生剤(56)を囲繞し且つ前記
    内筒材(52)内に圧入される前記フィルタ部材(5
    7)とを配置してなる請求項9に記載のガス発生器
  12. 【請求項12】 前記ハウジング(51)内の密閉空間
    (S)は、前記外筒(61)の内周部に装入される前記
    仕切部材(85)によって、右左2つの燃焼室(53,
    54)に画成されると共に、 前記各燃焼室(53,54)に、夫々、前記ガス発生剤
    (56)と、前記外筒(61)の内側との間にガス通過
    空間(S2)を形成する内筒材(52)と、該ガス発生
    剤(56)を囲繞し且つ前記内筒材(52)に装入され
    る前記フィルタ部材(57)とを配置してなる請求項9
    に記載のガス発生器
  13. 【請求項13】 前記内筒材(2,52)は、複数のガ
    ス通過孔(2a,52a)を有するエクスパンディッド
    メタルを円筒状に成形してなるものであり、該内筒材
    (2,52)の外周部は前記外筒(11,61)に近接
    しており且つ内周部は前記フィルタ部材(7,57)に
    接しており、該エクスパンディッドメタルの円筒部が前
    記ガス通過空間(S2)を兼ねている請求項3,請求項
    4、又は請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の
    ガス発生器
  14. 【請求項14】 前記フィルタ部材(7,57)は、メ
    リヤス編み金網或いはクリンプ織り線材の集合体によっ
    て、円筒状に成形されている事を特徴とする請求項1乃
    至請求項1、請求項3乃至請求項5、又は請求項10乃
    至請求項12のいずれかに記載のガス発生器
  15. 【請求項15】 前記仕切部材(5,35,45,5
    5,75,85)には前記各燃焼室(3,4、53,5
    4)の相互を連通する1以上の導熱孔(23,63)が
    形成されており、該導熱孔(23,63)内には延時薬
    (24,64)が配置されて該導熱孔(23,63)を
    閉塞しており、 前記一方の燃焼室(3,53)で発生する高温ガスを、
    前記延時薬(24,64)の燃焼で開口する前記導熱孔
    (23,63)から他方の燃焼室(4,54)内に噴出
    して該他方の燃焼室(4,54)のガス発生剤(6,5
    6)に着火する様にしてなる請求項1乃至請求項14の
    いずれかに記載のガス発生器
  16. 【請求項16】 前記仕切部材(5,35,45,5
    5,75,85)は、延時薬(24,64)によって成
    形されており、 前記一方の燃焼室(3,53)で発生する高温ガスを、
    前記仕切部材(5,35,45,55,75,85)の
    延時薬(24,64)の燃焼で形成される開口から他方
    の燃焼室(4,54)内に噴出し、該他方の燃焼室
    (4,54)のガス発生剤(6,56)に着火する様に
    してなる請求項1乃至請求項14のいずれかに記載のガ
    ス発生器
  17. 【請求項17】 前記延時薬(24,64)の薬剤組成
    は、金属又は金属合金若しくはこれらの硫化物の粉末か
    らなる還元剤と、酸化物もしくは過酸化物からなる酸化
    剤とを含んでなるものである請求項15又は請求項16
    に記載のガス発生器
  18. 【請求項18】 前記延時薬の還元剤は、FeSi,A
    l,PbCu,CuP,SbCu,Sb2 3 の群から
    選ばれた1種以上である請求項17に記載のガス発生器
  19. 【請求項19】 前記延時薬の酸化剤は、CuO,Fe
    2 3 ,SiO2 ,BaO2 ,Pb3 4 ,PbCrO
    4 ,BaCrO4 の群から選ばれた1種以上である請求
    項17に記載のガス発生器
  20. 【請求項20】 前記延時薬は、 SbCu+CuO Al+Fe2 3 Sb2 3 +BaO2 Al+CuO SbCu+BaO2 FeSi+Pb3 4 CuP+PbCrO4 CuP+BaCrO4 の還元剤と酸化剤とからなる薬剤組成の群から選ばれた
    1種以上である請求項17に記載のガス発生器
  21. 【請求項21】 前記延時薬(24,64)は、その薬
    剤組成である還元剤と酸化剤の配合割合によって、前記
    仕切部材(5,35,45,55,65,75)に形成
    される開口(23,63)の形成時間を調整する様にし
    てなる請求項15乃至請求項20のいずれかに記載のガ
    ス発生器
  22. 【請求項22】 前記延時薬(24,64)は、生ゴ
    ム、ハイパロン、ニトロセルロースの群から選ばれた1
    種以上の添加剤を含有してなるものである請求項15乃
    至請求項21のいずれかに記載のガス発生器
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