JPH11157090A - バックアップ機構を具備するインクジェットプリンタ - Google Patents
バックアップ機構を具備するインクジェットプリンタInfo
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- JPH11157090A JPH11157090A JP33019497A JP33019497A JPH11157090A JP H11157090 A JPH11157090 A JP H11157090A JP 33019497 A JP33019497 A JP 33019497A JP 33019497 A JP33019497 A JP 33019497A JP H11157090 A JPH11157090 A JP H11157090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で部品点数が少なく且つ低コスト
で、しかも印字ヘッド１のノズル表面の乾燥を効果的に
防止することのできるバックアップ機構１０を具備する
インクジェットプリンタを提供することを課題とする。 【解決手段】 ノズル部よりインクを噴射して記録媒体
上に印字を行う印字ヘッド１と、トレー容器１１、この
トレー容器内に収容された繊維質又は多孔質材料からな
るスポンジ１２、このスポンジに含浸された不揮発性流
体１３から成るバックアップ装置１０とからなり、印字
ヘッド１のノズル部が前記スポンジ１２に圧接又は離反
可能とし、圧接時には前記印字ヘッドのノズル部が不揮
発性流体１３に包囲されるようにしたことを特徴とす
る。
で、しかも印字ヘッド１のノズル表面の乾燥を効果的に
防止することのできるバックアップ機構１０を具備する
インクジェットプリンタを提供することを課題とする。 【解決手段】 ノズル部よりインクを噴射して記録媒体
上に印字を行う印字ヘッド１と、トレー容器１１、この
トレー容器内に収容された繊維質又は多孔質材料からな
るスポンジ１２、このスポンジに含浸された不揮発性流
体１３から成るバックアップ装置１０とからなり、印字
ヘッド１のノズル部が前記スポンジ１２に圧接又は離反
可能とし、圧接時には前記印字ヘッドのノズル部が不揮
発性流体１３に包囲されるようにしたことを特徴とす
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理装置の一種
であるインクジェットプリンタに関し、更に詳しくは、
印字ヘッドが休止状態にあるときに印字ヘッドのノズル
部が乾燥するのを保護するバックアップ機構を具備する
インクジェットプリンタに関する。印字媒体に対して直
接インクの微粒子を吹き付けて記録するインクジェット
プリンタは、印字媒体に対する制限がなく、高速で低騒
音であり、印刷のカラー化が容易であることから、近
年、その発展には著しいものがあり、かつ低価格化が進
んでいる。それと同時に、インクジェットプリンタにお
ける印字ヘッドの信頼性を確保する手段がますます重要
となっている。
であるインクジェットプリンタに関し、更に詳しくは、
印字ヘッドが休止状態にあるときに印字ヘッドのノズル
部が乾燥するのを保護するバックアップ機構を具備する
インクジェットプリンタに関する。印字媒体に対して直
接インクの微粒子を吹き付けて記録するインクジェット
プリンタは、印字媒体に対する制限がなく、高速で低騒
音であり、印刷のカラー化が容易であることから、近
年、その発展には著しいものがあり、かつ低価格化が進
んでいる。それと同時に、インクジェットプリンタにお
ける印字ヘッドの信頼性を確保する手段がますます重要
となっている。
【０００２】
【従来の技術】インクジェットプリンタにおける印字ヘ
ッドのノズルは、印字ヘッドが休止状態にあるときにイ
ンクの粘りが増したり、インク内に気泡が入って、印字
を開始した時にインクが出にくくなったり、印字中にノ
ズルに気泡が入って印字のドット抜けが生じる等のこと
があるで、電源投入時或いはその他の必要時に、ヘッド
表面のノズルの部分をキャップで覆い、ノズルの乾燥を
防止する機能が知られている。
ッドのノズルは、印字ヘッドが休止状態にあるときにイ
ンクの粘りが増したり、インク内に気泡が入って、印字
を開始した時にインクが出にくくなったり、印字中にノ
ズルに気泡が入って印字のドット抜けが生じる等のこと
があるで、電源投入時或いはその他の必要時に、ヘッド
表面のノズルの部分をキャップで覆い、ノズルの乾燥を
防止する機能が知られている。
【０００３】図１にはこの種の従来のインクジェットプ
リンタの印字ヘッドバックアップ装置（ノズル保護機
構）を示す。図１において、１は印字ヘッド、２は印字
ヘッドを搭載するキャリッジ、３はキャリッジを案内す
るガイドシャフト、４はキャリッジを移動させる送りね
じ、５は印字媒体、６は印刷領域、７はゴム材等で構成
されたバックアップ装置（キャップ）である。
リンタの印字ヘッドバックアップ装置（ノズル保護機
構）を示す。図１において、１は印字ヘッド、２は印字
ヘッドを搭載するキャリッジ、３はキャリッジを案内す
るガイドシャフト、４はキャリッジを移動させる送りね
じ、５は印字媒体、６は印刷領域、７はゴム材等で構成
されたバックアップ装置（キャップ）である。
【０００４】キャリッジ２に搭載された印字ヘッド１
は、印刷領域６を移動しながら、印字パルスによりイン
ク（液体）を吐出し、印字媒体５へ印字を行う。印刷領
域６の外側に配置されたバックアップ装置７は、印字休
止或いは電源ＯＦＦ時において、印字ヘッド１の表面の
ノズル部分を覆い、ノズルの乾燥を防止する機能を有す
る。
は、印刷領域６を移動しながら、印字パルスによりイン
ク（液体）を吐出し、印字媒体５へ印字を行う。印刷領
域６の外側に配置されたバックアップ装置７は、印字休
止或いは電源ＯＦＦ時において、印字ヘッド１の表面の
ノズル部分を覆い、ノズルの乾燥を防止する機能を有す
る。
【０００５】即ち、印字休止或いは電源ＯＦＦ時におい
て、印字ヘッド１はキャリッジ２により印刷領域６の範
囲の外側の所定の休止位置（破線で示す）へもたらされ
る。この休止位置にて、キャップ状のバックアップ装置
７が印字ヘッド１のノズル側へ移動し、ノズル部分を覆
い、ノズルの乾燥を防止する。印字開始或いは電源ＯＮ
時には、バックアップ装置７が印字ヘッド１のノズル部
から退避した後、印字ヘッド１はキャリッジ２により印
刷領域６内の所定の印字開始位置へもたらされる。
て、印字ヘッド１はキャリッジ２により印刷領域６の範
囲の外側の所定の休止位置（破線で示す）へもたらされ
る。この休止位置にて、キャップ状のバックアップ装置
７が印字ヘッド１のノズル側へ移動し、ノズル部分を覆
い、ノズルの乾燥を防止する。印字開始或いは電源ＯＮ
時には、バックアップ装置７が印字ヘッド１のノズル部
から退避した後、印字ヘッド１はキャリッジ２により印
刷領域６内の所定の印字開始位置へもたらされる。
【０００６】上記の場合において、バックアップ装置
（インク吸引キャップ）７を印字ヘッド１のノズルに被
せた状態で、粘りが増したり気泡が混入したインクを除
去するために吸引パージをするバックアップ装置も提案
されている。特開平５−８４９１８号公報では、印字ヘ
ッドのノズルよりインクを噴射して媒体にドット印字を
行い、電源投入時或いは必要時にこのノズルにキャップ
の開口部を密着させて該キャップに設けられた吸引口よ
り該ノズル内のインクを吸引するインクジェットプリン
タにおいて、前記キャップの内部に収容され、所定寸法
だけ前記開口部より突出し、該突出した面が少なくとも
前記ノズルを覆うように弾性又は多孔性を有する材料で
形成された発泡体を設け、前記ノズルに前記キャップの
前記開口部を密着させた時に、前記発泡体が該所定寸法
だけ圧縮される構成を有するインク吸引キャップが提案
されている。
（インク吸引キャップ）７を印字ヘッド１のノズルに被
せた状態で、粘りが増したり気泡が混入したインクを除
去するために吸引パージをするバックアップ装置も提案
されている。特開平５−８４９１８号公報では、印字ヘ
ッドのノズルよりインクを噴射して媒体にドット印字を
行い、電源投入時或いは必要時にこのノズルにキャップ
の開口部を密着させて該キャップに設けられた吸引口よ
り該ノズル内のインクを吸引するインクジェットプリン
タにおいて、前記キャップの内部に収容され、所定寸法
だけ前記開口部より突出し、該突出した面が少なくとも
前記ノズルを覆うように弾性又は多孔性を有する材料で
形成された発泡体を設け、前記ノズルに前記キャップの
前記開口部を密着させた時に、前記発泡体が該所定寸法
だけ圧縮される構成を有するインク吸引キャップが提案
されている。
【０００７】この従来のインクジェットプリンタによる
と、装置に電源が投入された時、或いは必要時に印字ヘ
ッドのノズルからインクを吸引する時は、キャップを前
進させてノズルに発泡体を押し付けて圧縮しながら開口
部を密着させると、発泡体が所定寸法だけ圧縮され、そ
こで、吸引口よりインクを吸引すると、ノズル内のイン
クは発泡体を通過して吸引される。この時、内部の気圧
が下がり、吸引しきれないインクが残留する。
と、装置に電源が投入された時、或いは必要時に印字ヘ
ッドのノズルからインクを吸引する時は、キャップを前
進させてノズルに発泡体を押し付けて圧縮しながら開口
部を密着させると、発泡体が所定寸法だけ圧縮され、そ
こで、吸引口よりインクを吸引すると、ノズル内のイン
クは発泡体を通過して吸引される。この時、内部の気圧
が下がり、吸引しきれないインクが残留する。
【０００８】そこで、キャップを後退させて開口部をノ
ズルから通気可能な間隙だけ離すとキャップ内は大気圧
となり、発泡体はノズルに接触したまま圧縮が緩くなり
残留インクを吸引する。そこで更に吸引すると垂れるこ
となく残留インクを吸引することができる。
ズルから通気可能な間隙だけ離すとキャップ内は大気圧
となり、発泡体はノズルに接触したまま圧縮が緩くなり
残留インクを吸引する。そこで更に吸引すると垂れるこ
となく残留インクを吸引することができる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット式印字方式の高速化において、印字ヘッドのノ
ズルの数を増やす措置が多くとられる。そのため、印字
ヘッド表面の拡大化を誘発し、それに基づきバックアッ
プ装置を拡大化が行われている。しかし、従来のバック
アップ装置はゴム材により構成され、かつ圧接されてい
る為、部品のバラツキにより、隙間が発生し、印字ヘッ
ドのノズル表面がその隙間より空気に触れて乾燥すると
いう障害を起こしていた。
ジェット式印字方式の高速化において、印字ヘッドのノ
ズルの数を増やす措置が多くとられる。そのため、印字
ヘッド表面の拡大化を誘発し、それに基づきバックアッ
プ装置を拡大化が行われている。しかし、従来のバック
アップ装置はゴム材により構成され、かつ圧接されてい
る為、部品のバラツキにより、隙間が発生し、印字ヘッ
ドのノズル表面がその隙間より空気に触れて乾燥すると
いう障害を起こしていた。
【００１０】このような障害に対して、印字ヘッドを交
換するという手段が度々とられていたが、使用者（ユー
ザ）に対するコストの負担は絶えず拡大しており、この
障害を回避するための別な手段を求められていた。そこ
で、本発明は、印字ヘッドのノズルの数が増加した場合
においても、簡単な構成で部品点数が少なく且つ低コス
トで、しかも印字ヘッドのノズル表面の乾燥を効果的に
防止することのできるバックアップ機構を具備するイン
クジェットプリンタを提供することを課題とする。
換するという手段が度々とられていたが、使用者（ユー
ザ）に対するコストの負担は絶えず拡大しており、この
障害を回避するための別な手段を求められていた。そこ
で、本発明は、印字ヘッドのノズルの数が増加した場合
においても、簡単な構成で部品点数が少なく且つ低コス
トで、しかも印字ヘッドのノズル表面の乾燥を効果的に
防止することのできるバックアップ機構を具備するイン
クジェットプリンタを提供することを課題とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、本発明によれば、トレー容器、該トレー容器内に
収容された繊維質又は多孔質材料からなるスポンジ、該
スポンジに含浸された不揮発性流体から成るバックアッ
プ装置と、ノズル部よりインクを噴射して記録媒体上に
印字を行う印字ヘッドと、前記バックアップ装置及び前
記印字ヘッドの少なくともいずれか一方を他方の側へ移
動可能とし、印字ヘッドのノズル部が前記スポンジに圧
接又は離反可能とし、圧接時には前記ノズル部が不揮発
性流体に包囲されるようにしたことを特徴とする、バッ
クアップ機構を具備するインクジェットプリンタが提供
される。
めに、本発明によれば、トレー容器、該トレー容器内に
収容された繊維質又は多孔質材料からなるスポンジ、該
スポンジに含浸された不揮発性流体から成るバックアッ
プ装置と、ノズル部よりインクを噴射して記録媒体上に
印字を行う印字ヘッドと、前記バックアップ装置及び前
記印字ヘッドの少なくともいずれか一方を他方の側へ移
動可能とし、印字ヘッドのノズル部が前記スポンジに圧
接又は離反可能とし、圧接時には前記ノズル部が不揮発
性流体に包囲されるようにしたことを特徴とする、バッ
クアップ機構を具備するインクジェットプリンタが提供
される。
【００１２】本発明によると、プリンタの印刷休止時又
は電源ＯＦＦ時に、バックアップ装置及び印字ヘッドの
一方を他方の側へ移動させ、印字ヘッドのノズル部をス
ポンジに圧接させて、ノズル部を不揮発性流体で包囲
し、空気に触れるのを防止し、ノズル部の乾燥を防止す
る。また、プリンタの印刷開始時又は電源ＯＮ時は、バ
ックアップ装置と印字ヘッドとは互いに離反して、バッ
クアップ装置は初期状態となるが、印字ヘッドのノズル
部は空気から遮断され、乾燥が防止され、余分な流体が
ノズル部に付着することなく、良好な印字を行うことが
できる。
は電源ＯＦＦ時に、バックアップ装置及び印字ヘッドの
一方を他方の側へ移動させ、印字ヘッドのノズル部をス
ポンジに圧接させて、ノズル部を不揮発性流体で包囲
し、空気に触れるのを防止し、ノズル部の乾燥を防止す
る。また、プリンタの印刷開始時又は電源ＯＮ時は、バ
ックアップ装置と印字ヘッドとは互いに離反して、バッ
クアップ装置は初期状態となるが、印字ヘッドのノズル
部は空気から遮断され、乾燥が防止され、余分な流体が
ノズル部に付着することなく、良好な印字を行うことが
できる。
【００１３】前記スポンジは、ノズル部が該スポンジか
ら離反している初期状態で、その上面が不揮発性流体の
液面の上部に露出し、前記ノズル部が前記スポンジに圧
接している状態で、スポンジ上面は不揮発性流体の液面
の下部に迄至る圧縮比を有することを特徴とする。これ
によると、初期状態で、不揮発性流体はその重力でもっ
て下降沈下してその液面がスポンジ上面より下部に位置
する。これにより、スポンジによる不揮発性流体の保持
が完全なものとなる。また、ノズル部がスポンジに圧接
している状態では、ノズル部は完全に不揮発性流体によ
り包囲され、完全に空気と遮断される。
ら離反している初期状態で、その上面が不揮発性流体の
液面の上部に露出し、前記ノズル部が前記スポンジに圧
接している状態で、スポンジ上面は不揮発性流体の液面
の下部に迄至る圧縮比を有することを特徴とする。これ
によると、初期状態で、不揮発性流体はその重力でもっ
て下降沈下してその液面がスポンジ上面より下部に位置
する。これにより、スポンジによる不揮発性流体の保持
が完全なものとなる。また、ノズル部がスポンジに圧接
している状態では、ノズル部は完全に不揮発性流体によ
り包囲され、完全に空気と遮断される。
【００１４】前記不揮発性流体は、１〜１０センチポイ
ズの粘度を有し、かつ７０dyn/cm以上の表面張力を有す
ることを特徴とする。このように不揮発性流体は適切な
粘度及び表面張力を有することにより、スポンジによる
インク液の保持が完全なものとなる。前記不揮発性流体
は、ＯＨ基（−ＯＨ）、アミノ基（ＮＨ3 ）、アルボキ
シル基（−ＣＯＯＨ）との間で不親和性を保持する疎水
基を主成分とする、油性材料からなることを特徴とす
る。このように不揮発性流体はＯＨ基（−ＯＨ）、アミ
ノ基（ＮＨ3 ）、アルボキシル基（−ＣＯＯＨ）との間
で不親和性を有するので、インクや他の液体と混合する
ことなく、ノズル部の包囲を安定性のあるものとする。
ズの粘度を有し、かつ７０dyn/cm以上の表面張力を有す
ることを特徴とする。このように不揮発性流体は適切な
粘度及び表面張力を有することにより、スポンジによる
インク液の保持が完全なものとなる。前記不揮発性流体
は、ＯＨ基（−ＯＨ）、アミノ基（ＮＨ3 ）、アルボキ
シル基（−ＣＯＯＨ）との間で不親和性を保持する疎水
基を主成分とする、油性材料からなることを特徴とす
る。このように不揮発性流体はＯＨ基（−ＯＨ）、アミ
ノ基（ＮＨ3 ）、アルボキシル基（−ＣＯＯＨ）との間
で不親和性を有するので、インクや他の液体と混合する
ことなく、ノズル部の包囲を安定性のあるものとする。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について詳細に説明する。図２に本発明の
バックアップ装置を具備するインクジェットプリンタの
実施形態を概略斜視図で示し、図３は同実施形態におけ
るバックアップ装置と印字領域との位置関係を示す。図
２及び図３において、図１と対応する部分は同じ番号で
示す。１は印字ヘッド、２は印字ヘッドを搭載するキャ
リッジ、３はキャリッジを案内するガイドシャフト、４
はキャリッジを移動させる送りねじ、５は印字媒体、６
は印刷領域、７はホームポジション、８はプラテン、１
０はバックアップ装置である。
の実施の形態について詳細に説明する。図２に本発明の
バックアップ装置を具備するインクジェットプリンタの
実施形態を概略斜視図で示し、図３は同実施形態におけ
るバックアップ装置と印字領域との位置関係を示す。図
２及び図３において、図１と対応する部分は同じ番号で
示す。１は印字ヘッド、２は印字ヘッドを搭載するキャ
リッジ、３はキャリッジを案内するガイドシャフト、４
はキャリッジを移動させる送りねじ、５は印字媒体、６
は印刷領域、７はホームポジション、８はプラテン、１
０はバックアップ装置である。
【００１６】従来装置と同様、キャリッジ２に搭載され
た印字ヘッド１は、印刷状態にある時、印刷領域６内を
印字媒体５の移動方向と直角な方向に往復移動をしなが
ら、印字パルスによりインク（液体）を吐出し、印字媒
体５へ印字を行う。印字休止或いは電源ＯＦＦ時におい
て、印字ヘッド１はキャリッジ２により印刷領域６の範
囲の外側の所定の休止位置（ホームポジション）７へも
たらされる。
た印字ヘッド１は、印刷状態にある時、印刷領域６内を
印字媒体５の移動方向と直角な方向に往復移動をしなが
ら、印字パルスによりインク（液体）を吐出し、印字媒
体５へ印字を行う。印字休止或いは電源ＯＦＦ時におい
て、印字ヘッド１はキャリッジ２により印刷領域６の範
囲の外側の所定の休止位置（ホームポジション）７へも
たらされる。
【００１７】本発明におけるバックアップ装置１０は、
印刷領域６の範囲の外側の所定位置（ホームポジショ
ン）７に対応する位置に配置されている。バックアップ
装置１０は、図４に示すように、トレー容器１１と、こ
のトレー容器１１の内部に収容されたスポンジ１２と、
このスポンジ１２に含浸された不揮発性流体１３とから
なる。
印刷領域６の範囲の外側の所定位置（ホームポジショ
ン）７に対応する位置に配置されている。バックアップ
装置１０は、図４に示すように、トレー容器１１と、こ
のトレー容器１１の内部に収容されたスポンジ１２と、
このスポンジ１２に含浸された不揮発性流体１３とから
なる。
【００１８】スポンジ１２は比較的気孔率の高い多孔質
材料又は繊維材料により構成されている。不揮発性流体
１３は、例えばＯＨ基（−ＯＨ）、アミノ基（Ｎ
Ｈ3 ）、アルボキシル基（−ＣＯＯＨ）と混ざり合わな
い、即ち不親和性を有する疎水基を主成分とする、油性
材料等の不揮発性材料にて構成であり、１〜１０センチ
ポイズ（例えば、３センチポイズ）の粘度を有し、７０
dyn/cm以上の表面張力を有するのが好適である。
材料又は繊維材料により構成されている。不揮発性流体
１３は、例えばＯＨ基（−ＯＨ）、アミノ基（Ｎ
Ｈ3 ）、アルボキシル基（−ＣＯＯＨ）と混ざり合わな
い、即ち不親和性を有する疎水基を主成分とする、油性
材料等の不揮発性材料にて構成であり、１〜１０センチ
ポイズ（例えば、３センチポイズ）の粘度を有し、７０
dyn/cm以上の表面張力を有するのが好適である。
【００１９】スポンジ１２に含浸させる不揮発性流体１
３の量は、印字ヘッド１が印字状態にある時、即ち、バ
ックアップ装置１０が非作動状態にある時、不揮発性流
体１３の液面がスポンジ１２の上部にまで到達しない程
度とする。不揮発性流体１３はＯＨ基等との間で不親和
性を有するので、その量を適当に選定すれば、不揮発性
流体１３自体の重力の作用で、スポンジ１２の内部の下
部領域に溜まり、図４に示すように、液面１３ａがスポ
ンジ１２の上面１２ａよりも下の位置になる。
３の量は、印字ヘッド１が印字状態にある時、即ち、バ
ックアップ装置１０が非作動状態にある時、不揮発性流
体１３の液面がスポンジ１２の上部にまで到達しない程
度とする。不揮発性流体１３はＯＨ基等との間で不親和
性を有するので、その量を適当に選定すれば、不揮発性
流体１３自体の重力の作用で、スポンジ１２の内部の下
部領域に溜まり、図４に示すように、液面１３ａがスポ
ンジ１２の上面１２ａよりも下の位置になる。
【００２０】図５は印字ヘッド１がホームポジションに
ある時の挙動とバックアップ装置の連動を示すものであ
る。（ａ）は印字ヘッド１はバックアップ装置１０の側
へ下降移動して、印字ヘッド１がバックアップ装置１０
に圧接している状態の断面図である。印字ヘッド休止状
態となった時、或いはインクジェットプリンタの電源が
ＯＦＦとされた時、前述のように、印字ヘッド１はホー
ムポジションへ移動するが、このホームポジションに到
達した直後に印字ヘッド１が下降移動して（ａ）の状態
となるのである。この状態では、印字ヘッド１のノズル
表面が空気より完全に遮断され、ノズルの乾燥が防止さ
れる状態となる。
ある時の挙動とバックアップ装置の連動を示すものであ
る。（ａ）は印字ヘッド１はバックアップ装置１０の側
へ下降移動して、印字ヘッド１がバックアップ装置１０
に圧接している状態の断面図である。印字ヘッド休止状
態となった時、或いはインクジェットプリンタの電源が
ＯＦＦとされた時、前述のように、印字ヘッド１はホー
ムポジションへ移動するが、このホームポジションに到
達した直後に印字ヘッド１が下降移動して（ａ）の状態
となるのである。この状態では、印字ヘッド１のノズル
表面が空気より完全に遮断され、ノズルの乾燥が防止さ
れる状態となる。
【００２１】（ｂ）は印字開始或いは電源ＯＮ時の初期
の段階で、印字ヘッド１がバックアップ装置１０から上
方へ逃げた状態を示し、印字起動に伴い印字ヘッド１が
印字可能な状態へ遷移する過程である、印字ヘッド１が
上方へ移動するのに伴い、スポンジ１２が印字ヘッド１
に追従して上方に膨張する。その時、スポンジ１２は印
字ヘッド１のノズル表面に付着する不揮発性流体１３を
吸収して除去し、印字ヘッド１が印字開始時においてス
ムーズに印字できるようにサポートする。
の段階で、印字ヘッド１がバックアップ装置１０から上
方へ逃げた状態を示し、印字起動に伴い印字ヘッド１が
印字可能な状態へ遷移する過程である、印字ヘッド１が
上方へ移動するのに伴い、スポンジ１２が印字ヘッド１
に追従して上方に膨張する。その時、スポンジ１２は印
字ヘッド１のノズル表面に付着する不揮発性流体１３を
吸収して除去し、印字ヘッド１が印字開始時においてス
ムーズに印字できるようにサポートする。
【００２２】なお、この時に不揮発性流体１３の除去が
不完全な場合には、別途トレー容器１１の周辺部にゴム
プレート又は吸収材（図示せず）を配置することによ
り、より完全に不揮発性流体１３を除去することが可能
となる。以上のように、印字ヘッド１の休止過程におい
て、ノズル部分の乾燥を促進する空気との遮断が完全に
行われ、ノズル乾燥による目詰まりからの印字ヘッドの
交換等を回避することが可能となる。
不完全な場合には、別途トレー容器１１の周辺部にゴム
プレート又は吸収材（図示せず）を配置することによ
り、より完全に不揮発性流体１３を除去することが可能
となる。以上のように、印字ヘッド１の休止過程におい
て、ノズル部分の乾燥を促進する空気との遮断が完全に
行われ、ノズル乾燥による目詰まりからの印字ヘッドの
交換等を回避することが可能となる。
【００２３】なお、印字開始或いは電源ＯＮ時におい
て、印字ヘッド１がバックアップ装置１０から完全に離
れた後は、印字ヘッド１はキャリッジ２によりホームポ
ジションから印刷領域６内の所定の印字開始位置まで移
動される。以上、添付図面を参照して本発明の実施形態
について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に
限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内に
おいて種々の形態、変形、修正等が可能であることに留
意すべきである。
て、印字ヘッド１がバックアップ装置１０から完全に離
れた後は、印字ヘッド１はキャリッジ２によりホームポ
ジションから印刷領域６内の所定の印字開始位置まで移
動される。以上、添付図面を参照して本発明の実施形態
について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に
限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内に
おいて種々の形態、変形、修正等が可能であることに留
意すべきである。
【００２４】例えば、上記の実施形態では、ホームポジ
ションにおいて印字ヘッド１が上下動する構成を採用し
たが、逆にバックアップ装置１０の側が上下動する構造
としてもよい。
ションにおいて印字ヘッド１が上下動する構成を採用し
たが、逆にバックアップ装置１０の側が上下動する構造
としてもよい。
【００２５】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、簡単な構造で低コストでかつ印字ヘッドのノズル部
の乾燥を効果的に防止して印字品質を向上し得るバック
アップ装置を具備するインクジェットプリンタが得られ
る。
ば、簡単な構造で低コストでかつ印字ヘッドのノズル部
の乾燥を効果的に防止して印字品質を向上し得るバック
アップ装置を具備するインクジェットプリンタが得られ
る。
【図１】従来のインクジェットプリンタの印字ヘッドバ
ックアップ装置（ノズル保護機構）を示す。
ックアップ装置（ノズル保護機構）を示す。
【図２】本発明のバックアップ装置を具備するインクジ
ェットプリンタの実施形態を概略斜視図で示す。
ェットプリンタの実施形態を概略斜視図で示す。
【図３】同実施形態におけるバックアップ装置と印字領
域との位置関係を示す。
域との位置関係を示す。
【図４】同実施形態におけるバックアップ装置を断面図
で示す。
で示す。
【図５】印字ヘッドがホームポジションにある時の挙動
とバックアップ装置の連動を断面図で示すもので、
（ａ）は印字ヘッドがバックアップ装置に圧接している
状態、（ｂ）は印字ヘッドがバックアップ装置から退避
する状態を示す。
とバックアップ装置の連動を断面図で示すもので、
（ａ）は印字ヘッドがバックアップ装置に圧接している
状態、（ｂ）は印字ヘッドがバックアップ装置から退避
する状態を示す。
１…印字ヘッド ２…キャリッジ ３…ガイドシャフト ４…送りねじ ５…印字媒体 ６…印刷領域 １０…バックアップ装置 １１…トレー容器 １２…スポンジ １３…不揮発性流体
Claims (4)
- 【請求項１】 トレー容器と、該トレー容器内に収容さ
れた繊維質又は多孔質材料からなるスポンジと、該スポ
ンジに含浸された不揮発性流体とから成るバックアップ
装置と、 ノズル部よりインクを噴射して記録媒体上に印字を行う
印字ヘッドと、前記バックアップ装置及び前記印字ヘッ
ドの少なくともいずれか一方を他方の側へ移動可能と
し、印字ヘッドのノズル部が前記スポンジに圧接又は離
反可能とし、圧接時には前記ノズル部が不揮発性流体に
包囲されるようにしたことを特徴とする、バックアップ
機構を具備するインクジェットプリンタ。 - 【請求項２】 前記スポンジは、ノズル部が該スポンジ
から離反している初期状態で、その上面が不揮発性流体
の液面の上部に露出し、前記ノズル部が前記スポンジに
圧接している状態で、スポンジ上面は不揮発性流体の液
面の下部に迄至る圧縮比を有することを特徴とする請求
項１に記載のインクジェットプリンタ。 - 【請求項３】 前記不揮発性流体は、１〜１０センチポ
イズの粘度を有し、かつ７０dyn/cm以上の表面張力を有
することを特徴とする請求項１に記載のインクジェット
プリンタ。 - 【請求項４】 前記不揮発性流体は、ＯＨ基（−Ｏ
Ｈ）、アミノ基（ＮＨ3）、アルボキシル基（−ＣＯＯ
Ｈ）との間で不親和性を保持する疎水基を主成分とす
る、油性材料からなることを特徴とする請求項１に記載
のインクジェットプリンタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33019497A JPH11157090A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | バックアップ機構を具備するインクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33019497A JPH11157090A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | バックアップ機構を具備するインクジェットプリンタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11157090A true JPH11157090A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18229891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33019497A Pending JPH11157090A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | バックアップ機構を具備するインクジェットプリンタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11157090A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101171400B1 (ko) * | 2006-06-26 | 2012-08-08 | 주식회사 케이씨텍 | 노즐 건조 방지 장치 |
| JP2014208474A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出記録装置及び液体回収方法 |
| JP2016215449A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP33019497A patent/JPH11157090A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101171400B1 (ko) * | 2006-06-26 | 2012-08-08 | 주식회사 케이씨텍 | 노즐 건조 방지 장치 |
| JP2014208474A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出記録装置及び液体回収方法 |
| JP2016215449A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
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