JPH11151318A - スプリンクラー配管ユニット - Google Patents

スプリンクラー配管ユニット

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JPH11151318A
JPH11151318A JP33807397A JP33807397A JPH11151318A JP H11151318 A JPH11151318 A JP H11151318A JP 33807397 A JP33807397 A JP 33807397A JP 33807397 A JP33807397 A JP 33807397A JP H11151318 A JPH11151318 A JP H11151318A
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JP
Japan
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sprinkler
pipe
synthetic resin
sprinkler head
piping
Prior art date
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Application number
JP33807397A
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English (en)
Inventor
Shigeru Hashizume
茂 橋爪
Koji Okuda
貢二 奥田
Yoshihiro Tawara
儀弘 田原
Toshio Sakai
俊男 坂井
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Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏水の虞がない高品質のスプリンクラー設備
を容易かつ短工期に施工できるスプリンクラー配管ユニ
ットを提供する。 【解決手段】 スプリンクラーヘッドの配置を想定して
予め所定の配管長さに設定され、先端にスプリンクラー
ヘッド34,34a,34bが接続された複数本の可撓
性のある合成樹脂管35の元端を、合成樹脂製ヘッダー
29に設けられた複数の配管接続口に接続し、接続部の
水圧テストを完了し、コイル状に巻いて現場搬入が容易
な寸法のスプリンクラー配管ユニットSUを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプリンクラー設
備の施工を合理化するスプリンクラー配管ユニットに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住戸内スプリンクラー設備(消火
設備)では、耐火性の面で難があるところから、スプリ
ンクラー設備用の管として、合成樹脂管の使用は認めら
れておらず、鉄管が使用されていた。図16は、その一
例を示す。図中の4は共同住宅における一つの住戸、3
5’はスプリンクラー設備用の管(鉄管)であり、天井
内に配管されている。34はスプリンクラーヘッドであ
る。スプリンクラーヘッド34は、居室32c,32
d,32e,32fや台所32gなど、火災の発生が予
想される部分(日常の生活において、調理や暖房などの
火を使うことがある部分)の天井に配置されるが、玄関
ホール32aや廊下32bなど、通常、火を使うことが
ない部分には、配置されない。10は外部開放廊下、3
3は避難用パーテーションで区画されたベランダ、PS
は外部開放廊下10に面し且つ住戸4に対して防火区画
された住戸用パイプスペースである。
【0003】上記の住戸内スプリンクラー設備では、配
管材として鉄管が使用されているので、配管重量が大き
く、継手の数も多くて、施工性が悪い。高所での配管接
続作業を少なくするために、配管系を床の上で先組みし
てユニット化(プレハブ化)することもあるが、スプリ
ンクラー配管ユニットが鉄製の大重量物となるので、こ
れを所定高さまで水平に持ち上げるのに、特殊な装置が
必要である。
【0004】また、配管系が鉄製で撓み変形しないか
ら、耐震性に難があり、しかも、継手ネジ部の腐食によ
るネジ部のやせによって漏水が発生しやすかった。殊
に、スプリンクラー設備の配管は、給水配管や給湯配管
のような日常的な頻繁な水の流れがなく、火災発生時以
外は、配管内部に水が停滞しており、この静水の状態が
長期間継続するから、鉄管を使用した従来のスプリンク
ラー設備では、配管内部に発生した錆が停滞・成長する
ことになり、その結果、何らかの原因で、誤動作が生じ
た際、スプリンクラーヘッドからいわゆる「赤水」が噴
出して、内装仕上げ材や家具調度品等が台無しになり、
誤動作時の被害が大きくなるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の考察
に基づいてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、漏水の虞がない高品質のスプリンクラー設備を容
易かつ短工期に施工できるスプリンクラー配管ユニット
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、スプリンクラーヘッドの配置を想定
して予め所定の配管長さに設定され、先端にスプリンク
ラーヘッドが接続された複数本の可撓性のある合成樹脂
管の元端を、合成樹脂製ヘッダーに設けられた複数の配
管接続口に接続し、接続部の水圧テストを完了し、コイ
ル状に巻いてスプリンクラー配管ユニットとしている。
【0007】上記の構成によれば、可撓性の合成樹脂管
とスプリンクラーヘッドと合成樹脂製ヘッダーを接続
し、コイル状に巻いたスプリンクラー配管ユニットであ
るため、現場搬入が容易であり、建築現場では、住戸の
間取りに合わせてスプリンクラー配管ユニットを展張
し、天井内に配管施工することができる。
【0008】この場合、スプリンクラー設備の配管材と
して可撓性の合成樹脂管を使用しているので、予め、住
戸の間取りに合わせて配管長さを設定し、合成樹脂製ヘ
ッダー及びスプリンクラーヘッドと接続して、ユニット
化してあるにもかかわらず、鉄管を使用した場合に比べ
て、遙かに軽量であると共に、合成樹脂管が自由に湾曲
し得るため、施工性が良く、しかも、接続部の水圧テス
トまで済ませてあるので、接続不良による漏水の虞がな
く、住戸内での接続部の水圧テストが省略され、工期も
短縮される。
【0009】また、配管材として可撓性のある合成樹脂
管を使用しているので、配管が地震時の建物の揺れに追
従して変形し、耐震性が向上するのみならず、配管内部
に錆が発生しないので、スプリンクラーヘッド誤動作時
の被害も小さくて済む。
【0010】尚、スプリンクラーヘッドに套嵌するため
の筒部と、天井に形成されるスプリンクラーヘッド挿通
孔の孔縁部を隠蔽するための鍔部と、スプリンクラーヘ
ッドへの他物の当接を防止する保護枠とを備えた保護カ
バーを、上記スプリンクラー配管ユニットのスプリンク
ラーヘッドに仮固定しておくことは、後述するように、
スプリンクラー配管ユニットの現場搬入や配管作業の途
中で、不測にスプリンクラーヘッドを他物にぶつけて損
傷することを防止できる点で、好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は4階以上を共同住宅とした
多層建物を示す。多層建物の4階以上に設けられた共同
住宅用スプリンクラー設備は、図1、図2に示すよう
に、4系統A,B,C,Dに分かれており、水源となる
消火水槽1a,1b,1cを、23階、36階、塔屋1
階に設けてある。上層部分の1系統Aを除く3系統B,
C,Dは、消火水槽1a,1b,1cとの高低差が大き
くて水圧が確保できるので、重力式にて消火水槽1a,
1b,1cより常時加圧する重力式系統とされており、
重力式では水圧が確保できない上層部分の1系統Aにつ
いては、防火区画された専用室に前記消火水槽1aを水
源とするスプリンクラーポンプPを設置して、ポンプ加
圧系統としている。消火水槽1a,1b,1cはFRP
製であり、防火区画された水槽室に設置されている。
【0012】各系統A,B,C,Dは、図2、図3に示
すように、いずれもループ状回路2と、ループ状回路2
への縦管3と、ループ状回路2から分岐した縦管3と、
縦管3から各住戸4ごとに分岐し、アラーム弁5を介し
て設けられた住戸内スプリンクラー設備6とを有してい
る。図3、図4中の7は階段、8はエレベーター、9は
エレベーターホールである。
【0013】各系統A,B,C,Dの消火配管は、水槽
室から不燃区画のメインパイプスペースMPSや屋外開
放廊下10を経由して、1住戸ごとに設けられた住戸用
パイプスペースPSに入り、そこからアラーム弁5を経
て各住戸4に至っている。アラーム弁5は、火災発生
時、スプリンクラーヘッドが設定温度(摂氏72度)に
達してヒューズが溶断し、管内の水がスプリンクラーヘ
ッドから放水されることにより、自動的に作動して、住
戸4の玄関付近に設けられた表示部に警報表示すると共
に、防災センター内の防災監視盤に警報表示すようにな
っている。住戸用パイプスペースPSは、吹き抜け11
の周囲に設けられた屋外開放廊下10に面して設けられ
ており、住戸4とは防火区画(共住区画)され、出入り
口に設けるメンテナンス用の扉12は鉄扉とされてい
る。
【0014】各系統A,B,C,Dの消火配管は、その
大部分(アラーム弁5、後述するスプリンクラーヘッド
34…,34a,34b、スプリンクラーヘッドを各々
の配管35先端に接続する継手37以外の配管全体)が
合成樹脂製(具体的には、ポリブテン製)である。従っ
て、耐蝕性に優れており、配管内部の錆による赤水の心
配がなく、誤動作時の被害が最小限に抑えられることに
なる。
【0015】消火配管のうち、吹き抜け11周囲の屋外
開放廊下10に配管されたループ状回路2やそれに連な
る横引き配管部分は、図5、図6に示すように、軽量鉄
骨製の不燃下地13に、不燃材である珪酸カルシウム板
14で仕上げした共用部の天井15内に配管し、隠蔽し
てある。つまり、不燃仕上げの共用部の天井15内に隠
蔽配管することにより、火災発生時の炎や熱から保護し
てある。また、図3、図6に示すように、ループ状回路
2やそれに連なる横引き配管部分は、配管の撓み等を考
慮し、上階の床スラブからの吊り金具16による支持間
隔を1.5m以内としてある。
【0016】消火配管のうち、建物外部に面して設けら
れた屋外開放廊下10を経由する露出配管部分では、図
4、図5に示すように、厚さ50mmにロックウール17
を巻き、さらに、その周囲を厚さ0.3mmの鉄板18で
巻いて、火災発生時の炎や熱から保護してある。梁19
を貫通して屋外開放廊下10に出る部分や屋外開放廊下
10から梁19を貫通して各住戸用パイプスペースPS
に入る部分は、図5〜図7に示すように、ロックウール
17で断熱してある。
【0017】図6に示すように、住戸用パイプスペース
PS内の合成樹脂製縦管3は、火災発生時、屋外開放廊
下10からの放熱による悪影響を少なくするために、扉
12から500mm以上離して配置されている。また、住
戸用パイプスペースPSに設置される給湯用熱交換器
(図示せず)としては水−水熱交換器を使用しており、
燃焼器具は住戸用パイプスペースPSに設置されていな
い。
【0018】水平方向の防火区画を形成する住戸用パイ
プスペースPSの床スラブ20を合成樹脂製縦管3が貫
通する部分の構造は、次のとおりである。即ち、図8に
示すように、外周にフランジ部21aが形成された適当
な長さの鉄製の鞘管21を住戸用パイプスペースPSの
床スラブ20に形成された貫通孔22に落とし込んで、
フランジ部21aを貫通孔22周りの床スラブ20上面
に載置し、ホールインアンカー23で固定する一方、合
成樹脂製縦管3を前記鞘管21に通して配管し、合成樹
脂製縦管3と鞘管21の間にロックウール17を充填
し、鞘管21の下端を耐火パテ24で閉塞し、鞘管21
の上端をモルタル25で閉塞してある。
【0019】従って、火災発生時、外部からの熱で、扉
12が高温になり、扉12からの放熱によって住戸用パ
イプスペースPSの内部も温度が上昇しても、住戸用パ
イプスペースPS内の温度は上方程高温になり、この部
分が鞘管21やロックウール17で保護されているの
で、合成樹脂製縦管3が早期に溶解、変形してしまうこ
とがなく、スプリンクラー設備としての機能が確保され
ることになる。尚、図6、図7に示すように、梁19を
貫通して住戸用パイプスペースPSに入った合成樹脂管
は、鞘管21の下端よりも低い位置において合成樹脂製
縦管3と接続されており、当該接続部まで合成樹脂管
も、合成樹脂製縦管3と同様に、ロックウール17と鞘
管21で保護されている。
【0020】アラーム弁5から下流の枝管26も、合成
樹脂管(ポリブテン管)であり、共住区画(防火区画)
を形成している住戸用パイプスペースPSの壁(ALC
板を使用している。)27を貫通し、住戸4の天井28
内に設けた合成樹脂(ポリブテン)製ヘッダー29に接
続されている。
【0021】枝管26の壁貫通部の構造は、次のとおり
である。即ち、図9に示すように、壁27に形成した貫
通孔に、片側に鍔30aが付いた鉄製スリーブ30を挿
入して鍔30aをホールインアンカー23で壁面に固定
し、鉄製スリーブ30とそれに挿通した枝管26との間
にロックウール17を充填し、鉄製スリーブ30の両端
を耐火パテ24,24で閉塞する一方、鉄製スリーブ3
0の両側に出た枝管26の周囲に厚さ50mmにロックウ
ール17を巻き付け、さらに、その周囲に金網31を巻
き付けて、耐火性・耐熱性を確保してある。
【0022】図10、図11は、各住戸4に設けられた
住戸内スプリンクラー設備6を示している。図におい
て、32aは玄関ホール、32bは廊下、32c,32
d,32e,32fは居室、32gは台所、32hは洗
面器や洗濯機置場を備えた浴室を示す。33は避難用パ
ーテーションで区画されたベランダである。住戸用パイ
プスペースPS4は、外部開放廊下10に面し且つ住戸
4に対して防火区画(共住区画)されている。
【0023】34…は、居室32c,32d,32e,
32fや台所32gの天井に配置したスプリンクラーヘ
ッド、34a,34bは、玄関ホール34aや廊下34
bの天井に配置したスプリンクラーヘッドである。
【0024】先端にスプリンクラーヘッド34…,34
a,34bが接続されたスプリンクラー設備用の管35
とその元端に接続されたヘッダー29は、合成樹脂(ポ
リブテン)製であり、不燃下地13に準不燃材36で仕
上げをした住戸4の天井28内に、スプリンクラーヘッ
ド34…,34a,34bの警戒範囲a,bに対応する
部分の天井28内を管路として配管してある。
【0025】即ち、居室32c,32d,32e,32
fや台所32gのように、日常の生活において、調理や
暖房などのために火を使うことがあって、火災の発生が
予想される部分の天井28に、従来通り、スプリンクラ
ーヘッド34…を設置するだけでなく、玄関ホール32
aや廊下32bのように、通常、火を使うことがなく
て、スプリンクラーヘッドが省略されていた部分の天井
28にも、スプリンクラーヘッド34a,34bを設け
て、それらの警戒範囲a,bに対応する部分の天井28
内が管路となるように合成樹脂管35を配管してある。
居室32c,32d,32e,32fや台所32gの天
井28に設けたスプリンクラーヘッド34…の警戒範囲
は図示しないが、これらのスプリンクラーヘッド34…
に至る合成樹脂管35も、スプリンクラーヘッド34…
の警戒範囲に対応する部分の天井28内を管路にして配
管されている。
【0026】尚、前記合成樹脂管35は可撓性があり、
管路に沿わせて自由に湾曲できるので、スプリンクラー
ヘッドからヘッダーまでの間では、管自体の接続部を省
略し、継手の数を低減している。前記不燃下地13は、
縦横格子状に配置する野縁13aと野縁受け13bから
なる天井下地を軽量鉄骨とし、当該天井下地を上階の床
スラブ20から垂下した吊りボルトと連結金物(何れ
も、既知構造であるから図示しない)で吊り下げ支持し
て構成され、前記準不燃材36は、野縁13aに準不燃
材である石膏ボード36aをビス止めし、石膏ボード3
6aの表面に準不燃材であるビニルクロス36bを貼着
して構成されている。
【0027】スプリンクラーヘッド34…,34a,3
4bと合成樹脂管35を接続する継手37は金属製であ
り、図12、図13に示すように、継手37を、前記床
スラブ20の下面に垂下した吊りボルト38にスプリン
クラーヘッドの取付け金具39を介して上下位置調節自
在に取り付け、スプリンクラーヘッド34…,34a,
34bを天井面から室内に突出させてある。
【0028】前記取付け金具39は、継手37に巻き付
け固定する金属バンド39aと、金属バンド39aの両
端部に挟持されてボルト・ナット39bで固定される突
片39c付きのスリーブ39dと、スリーブ39dの上
下両端において吊りボルト38に螺合する一対のナット
39e,39eとから構成されている。そして、天井下
地の施工に先立って、住戸内スプリンクラー設備6の配
管作業を行い、天井下地の完了後に、継手37を吊りボ
ルト38に対して上下させることにより、床スラブ20
の撓みによる誤差を吸収して、スプリンクラーヘッド3
4…,34a,34bを設計通りのレベルに調節できる
ようにしてある。
【0029】尚、金属バンド39aには、図13に仮想
線で示すように、合成樹脂皮膜39fを形成して、異質
の金属どうしの接触に起因する電蝕を防止することもあ
る。合成樹脂製ヘッダー29も同様な構造の取付け金具
39により吊りボルト38に取り付けられている。
【0030】上記の構成によれば、スプリンクラーヘッ
ド34a,34bの警戒範囲a,bを含む全てのスプリ
ンクラーヘッドの警戒範囲に対応する部分の天井内を管
路として合成樹脂管35を配管したので、管路下のどの
位置で火災が発生しても、合成樹脂管35はスプリンク
ラーヘッドからの放水による消火、冷却の保護作用を受
けることになる。
【0031】従って、スプリンクラー設備用の管35
を、赤水が発生しないため誤動作時の被害が小さくて済
む合成樹脂製とし、当該合成樹脂管35を隠蔽する住戸
4の天井28の仕上げが石膏ボード36aにビニルクロ
ス36b貼りした準不燃材(ビニルクロスは、不燃材に
比べると、色柄・質感とも種類が圧倒的に多いため、デ
ザイン選択の自由度が大きく、価格も安い。)36であ
るにもかかわらず、火災発生時の熱でスプリンクラーヘ
ッド34…,34a,34bまでの配管系が溶解する恐
れがなくなり、スプリンクラー設備の機能が確保される
ことになる。
【0032】また、合成樹脂管35を管路に沿わせて任
意方向に湾曲させて配管できるので、継手の使用個数が
少なくて済み、殊に、合成樹脂管35としてポリブテン
管を使用しているので、継手に熱融着や電気融着という
信頼性の高い接続手段を採用でき、これによって、従来
のような腐食に起因したネジ部のやせによる漏水の虞が
なくなり、しかも、地震時に建物の揺れに追従して配管
系が変形し得るため、耐震性が増し、高品質のスプリン
クラー設備が実現されるのである。
【0033】尚、図1に示すように、台所32b用のス
プリンクラーヘッド34の警戒範囲に対応する部分の天
井内であっても、火を使用する設備又は器具(ガスコン
ロ等)40の直上は管路としないことが望ましい。同様
に、玄関ホール32aや廊下32b等の天井28に照明
器具としてダウンライトを設ける場合、天井28内への
放熱による合成樹脂管35や合成樹脂製ヘッダー29へ
の悪影響を避けるために、ダウンライトとして断熱構造
のものを使用することが望ましい。
【0034】上記の住戸内スプリンクラー設備6は、現
場で、合成樹脂管35とスプリンクラーヘッド34…,
34a,34bの接続や合成樹脂管35と合成樹脂製ヘ
ッダー29の接続を行っても、実現することは可能であ
るが、この実施の形態のように、スプリンクラー配管ユ
ニットを使用することによって、上記の住戸内スプリン
クラー設備6を、容易かつ短工期に施工できる。
【0035】図14は、上記の住戸内スプリンクラー設
備6に使用されたスプリンクラー配管ユニットSUを示
す。このスプリンクラー配管ユニットSUは、スプリン
クラーヘッド34…,34a,34bの配置を想定して
予め所定の配管長さに設定され、先端にスプリンクラー
ヘッド34…,34a,34bが接続された複数本の可
撓性のある合成樹脂管(具体的には、ポリブテン管)3
の元端を、合成樹脂製(ポリブテン製)ヘッダー29に
設けられた複数の配管接続口に接続し、接続部の水圧テ
ストを完了し、コイル状に巻いたものである。
【0036】尚、図10、図11で示した住戸内スプリ
ンクラー設備6では、2個のスプリンクラー配管ユニッ
トSUを、それらのヘッダー29部分で互いに接続して
用いているが、住戸4の間取りによっては、必要個数の
スプリンクラーヘッド34…,34a,34bを備えた
1個のスプリンクラー配管ユニットSUが使用されるこ
とになる。図示した2個のスプリンクラー配管ユニット
SUの接続は、現場作業によって行ってもよく、予め、
工場で2個のスプリンクラー配管ユニットSUを接続
し、2本の合成樹脂製ヘッダー29を備えた1個のスプ
リンクラー配管ユニットSUとして、現場に搬入しても
よい。
【0037】上記のスプリンクラー配管ユニットSU
は、コイル状に巻いてあるため、現場搬入が容易であ
り、建築現場では、住戸4の間取りに合わせてスプリン
クラー配管ユニットSUを展張し、天井内に配管施工す
ることができる。
【0038】この場合、スプリンクラー設備の配管材と
して可撓性の合成樹脂管35を使用しているので、予
め、住戸の間取りに合わせて配管長さを設定し、合成樹
脂製ヘッダー29及びスプリンクラーヘッド34…,3
4a,34bと接続して、ユニット化してあるにもかか
わらず、鉄管を使用した場合に比べて、遙かに軽量で、
容易に所定高さに持ち上げることができるだけでなく、
自由に湾曲し得るため、施工性が非常に良く、しかも、
接続部の水圧テストまで済ませてあるので、接続不良に
よる漏水の虞がなく、住戸内での接続部の水圧テストが
省略され、工期も短縮される。
【0039】また、配管材として可撓性のある合成樹脂
管35を使用しているので、配管が地震時の建物の揺れ
に追従して変形し、耐震性が向上するのみならず、配管
内部が錆びないので、赤水が発生せず、スプリンクラー
ヘッド誤動作時の被害も小さくて済む。
【0040】尚、前記スプリンクラー配管ユニットSU
には、図15に示すように、スプリンクラーヘッド34
…,34a,34bに套嵌するための筒部41aと、天
井に形成されるスプリンクラーヘッド挿通孔42の孔縁
部を隠蔽するための鍔部41bと、スプリンクラーヘッ
ド34…,34a,34bへの他物の当接を防止する保
護枠41cとを備えた保護カバー41を、スプリンクラ
ーヘッド34…,34a,34bに、ネジ嵌合や弾性嵌
合等の手段により、仮固定しておくことが望ましい。
【0041】このようにすれば、現場に搬入されたスプ
リンクラー配管ユニットSUを、保護カバー41が付い
たまま、図12、図13で示した取付け金具39によっ
て、床スラブから垂下した吊りボルト3に取り付けて、
配管作業を行い、しかる後、軽量鉄骨製の天井下地を施
工し、次に、スプリンクラーヘッド34…,34a,3
4bのレベル調節を行った後、保護カバー41を、一
旦、スプリンクラーヘッド34…,34a,34bから
取り外した状態で、石膏ボード36aとビニルクロス3
6bとによる天井仕上げを行い、しかる後、スプリンク
ラーヘッド34…,34a,34b周りに形成したスプ
リンクラーヘッド挿通孔42の下側から保護カバー41
の筒部41aをスプリンクラーヘッド34…,34a,
34bに套嵌して、鍔部41bでスプリンクラーヘッド
挿通孔42の孔縁部を隠蔽するといった施工手順が可能
であり、スプリンクラー配管ユニットSUの現場搬入や
配管作業の途中で、不測にスプリンクラーヘッド34
…,34a,34bを他物にぶつけて損傷することを防
止できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
漏水の虞がない高品質のスプリンクラー設備を容易かつ
短工期に施工できる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層階建物に設けられた共同住宅用スプリンク
ラー設備の概略構成図である。
【図2】共同住宅用スプリンクラー設備の配管回路図で
ある。
【図3】多層階建物の特定階における平面図である。
【図4】多層階建物の特定階における要部拡大平面図で
ある。
【図5】図4の要部縦断側面図である。
【図6】住戸用パイプスペースの縦断側面図である。
【図7】要部拡大横断平面図である。
【図8】要部拡大縦断側面図である。
【図9】要部拡大縦断側面図である。
【図10】住戸用スプリンクラー設備の平面図である。
【図11】住戸用スプリンクラー設備の要部の縦断側面
図である。
【図12】スプリンクラーヘッドの取付け構造を示す縦
断側面図である。
【図13】スプリンクラーヘッドの取付け金具の斜視図
である。
【図14】本発明に係るスプリンクラー配管ユニットの
斜視図である。
【図15】本発明の他の実施の形態を示すスプリンクラ
ー配管ユニットの要部の縦断側面図である。
【図16】従来の住戸用スプリンクラー設備の平面図で
ある。
【符号の説明】
SU…スプリンクラー配管ユニット、29…合成樹脂製
ヘッダー、34,34a,34b…スプリンクラーヘッ
ド、35…合成樹脂管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 俊男 大阪市中央区本町4丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプリンクラーヘッドの配置を想定して
    予め所定の配管長さに設定され、先端にスプリンクラー
    ヘッドが接続された複数本の可撓性のある合成樹脂管の
    元端を、合成樹脂製ヘッダーに設けられた複数の配管接
    続口に接続し、接続部の水圧テストを完了し、コイル状
    に巻いてあることを特徴とするスプリンクラー配管ユニ
    ット。
  2. 【請求項2】 スプリンクラーヘッドに套嵌するための
    筒部と、天井に形成されるスプリンクラーヘッド挿通孔
    の孔縁部を隠蔽するための鍔部と、スプリンクラーヘッ
    ドへの他物の当接を防止する保護枠とを備えた保護カバ
    ーが、スプリンクラーヘッドに仮固定されていることを
    特徴とする請求項1に記載のスプリンクラー配管ユニッ
    ト。
JP33807397A 1997-11-21 1997-11-21 スプリンクラー配管ユニット Pending JPH11151318A (ja)

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