JPH11144415A - 磁気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置 - Google Patents

磁気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置

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JPH11144415A
JPH11144415A JP31060997A JP31060997A JPH11144415A JP H11144415 A JPH11144415 A JP H11144415A JP 31060997 A JP31060997 A JP 31060997A JP 31060997 A JP31060997 A JP 31060997A JP H11144415 A JPH11144415 A JP H11144415A
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slider
projection
magnetic disk
sensor
protrusion
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JP31060997A
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English (en)
Inventor
Fuminobu Maruyama
文信 丸山
Takao Yonekawa
隆生 米川
Nobuo Sato
信雄 佐藤
Akira Kato
章 加藤
Tomoyoshi Aida
倫佳 合田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突起物の欠陥サイズの大小に関係なく高精度
且つ短時間で所定高さ以上の突起物を検出すること。 【解決手段】 比較的大きなサイズの突起物はスライダ
が突起物と衝突した際に生ずる弾性波をピエゾ素子等の
AEセンサで感知し、AE波検知では出力レベル及びS
/N的に検出するには不向きな比較的小さな突起物はT
AセンサのMR素子が接触した際に生ずる抵抗変化を感
知し検出する。これら2つのセンサを搭載した一体型ヘ
ッドアッセンブリで磁気ディスク表面を走査し、これら
の信号を各々個別の検出帯域と増幅器を通し信号レベル
を同一基準にすることにより、磁気ディスク上の所定サ
イズ以上の突起物を漏れなく検査するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク表面
に存在する所定サイズ以上の突起物の有無を検査する磁
気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置に係
り、特に突起物の欠陥サイズの大小に関係なく高精度且
つ短時間で所定高さ以上の突起物を検出することができ
る磁気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気ディスク装置の記録媒体とし
て用いられる磁気ディスクは、その表面に空気粘性流に
よって浮上する磁気ヘッドスライダを所定量だけ浮上し
ながらデータの記録再生を行い、且つ磁気ディスク停止
時の粘着を防止するため、表面に所定サイズの突起物が
設けられている。しかしながら、前記突起物が所定サイ
ズに形成されない場合、磁気ヘッドスライダと衝突して
該スライダの浮上安定性を阻害するため、製造後の磁気
ディスク上の突起物が所定のサイズ(高さ/断面積)で
あるかどうかを検査する必要がある。また、製造工程に
おいても様々な要因から異物の混入が発生し、これらも
異常突起の原因になり、これらについても同様の検査を
必用とし、この検査装置は突起物検査装置と呼ばれる。
【0003】従来技術による突起物検査装置としては、
以下に述べるAE法と呼ばれるものとTA法と呼ばれる
ものが実現されている。AE法を採用した突起物検査装
置は、変位により電流が変位するピエゾ素子を含むAE
センサ(AE:アコースティクエミッション波)を検査
用の磁気ヘッドスライダ又は該スライダを弾性的に支持
する支持バネ等に搭載し、該スライダにより磁気ディス
ク表面を走査しながらヘッドスライダが突起物と衝突し
た際に発生する衝撃音波(:アコースティクエミッショ
ン波、以下「AE波」と称す)を検出することにより突
起物の有無を検出するものである。また、TA法を採用
した突起物検査装置は、接触熱による温度変化によって
抵抗変化が生ずるTA素子(例えば磁気抵抗素子:MR
素子)を検査用ヘッドスライダ下端の磁気ヘッド素子が
存在する部分(傾斜して浮上するスライダの後端、且つ
磁気ディスクに最接近している部分)近傍に配置し、こ
のスライダにより磁気ディスク表面を走査しながらヘッ
ドスライダのMR素子が突起物と接触/衝突した際の接
触熱による温度変化に起因する抵抗変化分、所謂サーマ
ルアスペリティを検出することにより突起物の有無を検
出するものである。前記突起検出用の素子を搭載したヘ
ッドスライダは、グライドチェックヘッドと呼ばれてい
る。
【0004】尚、従来技術による磁気ディスクの突起物
検査装置に関する技術が記載された文献としては、例え
ば特開平9−7328号公報,特開平8−17156号
公報,特開平8−167121号公報が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、前述の従
来技術による突起物検査装置に用いられている検出方法
に各々磁気ディスク表面に存在する突起物の形状によっ
て検出感度に制限があることを発見した。これら検査方
法による検出感度の制限を次に説明する。
【0006】まず発明者らは、前記ビエゾ素子を用いた
AE法による検査装置を用い、グライドチェックヘッド
を28nm浮上させた条件で検査を合格した磁気ディス
クを光学式検査装置を用い再検査した結果、28nmを
超えるような高さの突起物が多数存在することを発見し
た。図7は本光学的検査により発見した欠陥の高さ方向
の分布を示す図であり、横軸に示す高さの突起物に対し
て発見された個数を縦軸に表している。本図を参照すれ
ば明らかな如く、AE法による28nmを越える突起物
が検出されなかった磁気ディスクであっても、実際には
30nm〜50nmを超える突起物が多数存在すること
が判明した。
【0007】更に発明者らは、この磁気ディスクに存在
する高さ28nm以上の突起物の磁気ディスクの円周
(R)方向、半径(θ)方向の長さ分布を調査した結
果、断面積の比較的小さい突起物が検査漏れとして多い
ことを発見した。これら検査漏れした突起物は、図8に
示された如く、磁気ディスクの円周(R)方向の幅が1
0μm以下の大きさのが多数である。
【0008】この幅のサイズが小さくなるにつれてAE
法では突起物を検出しにくくなる理由は、スライダに衝
突した突起物による衝撃音波の検出条件としてノイズ除
去のために所定のスライスレベル(しきい値)以上のも
のを突起物として検出しているため、サイズが小さい突
起物の場合はスライダに対する衝突エネルギが小さく、
前記ノイズとしての検出されないためと考えられる。
尚、従来のAE法でもヘッドの送りピッチや判定のしき
い値等の測定条件を変更することによってある程度解消
することは可能と思われるが、その検出精度には限界が
あり、更に検査時間が冗長になると言う不具合を招くも
のであった。
【0009】更に発明者らは、前述のMR素子を用いた
TA法による検査装置を用い、グライドチェックヘッド
を28nm浮上させた条件で検査を合格した磁気ディス
クを光学式検査装置を用い再検査した結果、TA法によ
っても28nmを超えるような高さの突起物が多数存在
することを発見した。図9は本光学的検査により発見し
た欠陥の高さ方向の分布を示す図であり、横軸に示す高
さの突起物に対して発見された個数を縦軸に表してい
る。
【0010】本図を参照すれば明らかな如く、TA法に
よる28nmを越える突起物が検出されなかった磁気デ
ィスクであっても、実際には40nm〜50nmの突起
物が11個、50nm〜60nmの突起物が7個、65
nmを超える突起物が9個と多数存在することが判明し
た。この結果からTAセンサを用いた検出ではそのTA
センサの浮上量付近の検出精度は高いものの、TAセン
サの浮上量に対し突起物の高さが極端に低いもの、逆に
極端に高いものの検出精度が低下することが判明した。
【0011】このTAセンサの浮上量に対し突起物の高
さが極端に低いもの及び高い突起物を検出できない理由
は、AE法では突起物がスライダのどの部分に衝突して
もAE波が発生すればピエゾ素子により感知することは
可能であるのに対し、TAセンサの場合は磁気ディスク
面と向き合っているTAセンサの素子部と突起物が直接
接触しない限り抵抗変化を感知することができないため
と考えられる。
【0012】また衝突した突起物がスライダ後端の空気
流の流出端に形成された素子部と磁気ディスク面の隙間
より極端に高く、しかも断面積が大きい(磁気ディスク
の円周方向及び半径方向の断面積サイズが大きい)場
合、その欠陥はスライダとの衝突が発生してもスライダ
の傾斜した浮上面に衝突して跳ね上げられるものと思わ
れ、この場合抵抗変化は発生しないため、突起物を感知
することができないものと考えられる。
【0013】この結果により発明者らは、TA法による
検査では検出素子が形成されている部分と磁気ディスク
面との隙間を中心に素子部が突起物と確実に接触できる
範囲の高さしか感知することができない特性を持つこと
を発見した。また、反面、突起物の断面積サイズには影
響は受けないことも発見した。
【0014】以上のことから発明者らは、AE法では突
起物の高さがチェックヘッドのヘッド浮上量以上であっ
ても欠陥の断面積サイズが小さくなるにつれて検出感度
が鈍くなること、及びTA法では検出感度を維持できる
範囲が検出素子部と磁気ディスクの隙間周辺に限定され
ることを発見した。
【0015】従って従来技術による突起物検査方法及び
装置は、検査手法によって所定サイズ以上の突起物が存
在した場合であっても、個々の検査手法だけではその検
出が困難であると言う不具合を招くものであった。また
従来技術によるAE法による検査方法及び装置は、検出
漏れを低減するためにヘッド送りピッチを細かく設定す
ることや、衝撃音波検出のスライスレベルを低く設定す
ることも考えられるが、この場合は検査時間が冗長にな
ると共にノイズ除去が困難になると言う不具合を招くも
のであった。
【0016】本発明の目的は、前述の従来技術による不
具合を除去することであり、高精度且つ高速に所定サイ
ズ以上のの突起物を検出することができる磁気ディスク
の突起物検査方法及び突起物検査装置を提供することで
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、磁気ディスク表面に突出する突起物を磁気デ
ィスク上を傾斜をもって浮上するスライダにより検査す
る突起物検査方法において、前記スライダの傾斜部分に
突起物が衝突したことを検出する第1の検出部及び前記
スライダの傾斜部分の下端近傍に突起物が衝突したこと
を検出する第2の検出部とを用いて磁気ディスク上の突
起物を検出することを第1の特徴とする。
【0018】更に本発明は、前記第1の特徴による第1
の検出部として前記スライダ自体に加わる衝撃音波又は
該スライダを弾性的に支持する支持バネに加わる衝撃音
波又は該支持バネを介して伝わる衝撃音波を検出するA
Eセンサを用い、前記第2の検出部としてスライダ下端
に配置されて突起物との接触熱による温度変化により抵
抗値が変化するTAセンサを用いることを第2の特徴と
する。
【0019】また本発明は、磁気ディスク表面に突出す
る突起物を磁気ディスク上を傾斜をもって浮上するスラ
イダにより検査する突起物検査装置において、前記スラ
イダの傾斜部分に突起物が衝突したことを検出する第1
の検出部と、前記スライダの傾斜部分の下端近傍に突起
物が衝突したことを検出する第2の検出部とを設けたこ
とを第3の特徴とする。
【0020】更に本発明は、前記第1の特徴による第1
の検出部がスライダ自体に加わる衝撃音波又は該スライ
ダを弾性的に支持する支持バネに加わる衝撃音波又は該
支持バネを介して伝わる衝撃音波を検出するAEセンサ
であり、前記第2の検出部がスライダ下端に配置されて
突起物との接触熱による温度変化により抵抗値が変化す
るTAセンサであることを第4の特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
磁気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置を説
明するものであるが、まず本発明の原理を説明する。前
述した様に傾斜して浮上するスライダ下端(空気流の流
出端)に配置したMR素子等のTAセンサに接触した突
起物を検出するTA法による検査方法及び装置は、突起
物のサイズ(断面積)に影響されずに突起物の検出を行
うことができるものの、TAセンサの高さを大きく越え
る高さの突起物の検出が困難であると言う特性があり、
一方、突起物が接触したことをスライダ全体に加わる衝
撃音波により検出するAE法による検査方法及び装置
は、突起物の高さに影響されずに検出を行うことができ
るものの、立ち上がりが急崚で断面積が小さい突起物の
検出が困難であると言う特性をもっている。
【0022】そこで発明者らは、これらTA法及びAE
法の特性に着目し、両検査手法を組み合わせば両手法の
不具合を補うことができる点を発見し、磁気ディスクに
傾斜をもって浮上するスライダ傾斜部分の下端近傍に突
起物が衝突したことを検出するMR素子等のTAセンサ
を配置すると共に、スライダに突起物が接触したことを
スライダ全体に加わる衝撃音波により検出するピエゾ素
子等のAEセンサをスライダ自体/該スライダを支持す
る支持バネ/該支持バネを支持するヘッドアームに配置
し、且つAEサンサ及びTAセンサの出力レベルを調整
することによって磁気ディスク上の所定高さ以上の突起
物を漏れを少なく検出することができる突起物検査方法
及び検査装置を発明した。
【0023】尚、本発明によればTAセンサ高さ以下の
高さの突起物を検出することはできないが、これらの突
起物はそもそも検出する必要のないものであり、また極
端に断面積が小さく且つTAセンサ高さ以上の突起物の
検出が困難になることが考えられるが、これら突起物は
スライダと接触しても衝突エネルギが小さくスライダ姿
勢に影響を与えないため存在しても実装置上は問題が少
ないと共に、もし存在したとしても検査時及び実装時の
スライダとの衝突により先端部が破損して飛散し、結果
的に低い突起物になり、実装後の装置においては問題が
少ないものである。
【0024】本発明は、上記の原理に基づいて成された
ものであり、以下実施形態を図面を参照して詳細に説明
する。図1は、本発明の一実施形態による突起物検査用
の磁気ヘッドスライダ1の側面図及び底面図を示すもの
であり、本実施形態によるスライダ1は空気流出端側
(図1中の右側)に磁気ディスク上の突起物と熱接触し
た際に抵抗値が変化するMR素子からなるTAセンサ2
を搭載している。該TAセンサ2は、通常の磁気ヘッド
素子幅の約10倍の28μm(この幅は〜60μm程度
までの検出感度は確認済みであるが、この範囲に限られ
るものではなく、TAセンサの検出感度が有効であれば
スライダ幅まで広げられる)に設定している。このTA
素子幅を通常の磁気ヘッド素子幅より広げている理由
は、該スライダをディスク半径方向に移動する測定ピッ
チを大きく取り、測定時間の短縮を図るためである。
【0025】本実施形態による突起物測定方法及び装置
に適用するチェックヘッド部は、図2に示す如く前記ス
ライダ1上に直接ピエゾ素子等から成るAEセンサ3を
搭載する支持バネ5により支持し、スライダ1に衝突し
た突起物により衝撃音波をスライダ全体から直接的に検
知する構造、又は図3に示す如くスライダ1を弾性的に
支持する支持バネ6に同様のAEセンサ3を搭載し、突
起物との接触によるスライダの振動を支持バネ6の振動
により検知する構造、又は図4に示す如く支持バネ6を
保持するヘッドアームにピエゾ素子を含むAEセンサ7
をネジ止めし、スライダ1から支持バネ6を介した衝撃
音波による振動をネジを介して検知する構造が好適であ
る。
【0026】前記図2に示した実施形態のチェックヘッ
ド部20aは、スライダ1に直接AEセンサ3を搭載し
たため高感度に突起物による衝撃音波を検出することが
できるものの、スライダ製造時にAEセンサ3も一体的
に構成するため、AEセンサ3の障害時には一体的に交
換しなければならない。これに対して図3に示した実施
形態のチェックヘッド部20bは、スライダ1の衝撃音
波(振動)を支持バネ6弾性復元力により増幅して検知
するため高感度且つAEセンサ4の保守も容易である。
更に図4に示した実施形態のチェックヘッド部20c
は、スライダ1からの衝撃音波を支持バネ6及び剛性を
持つヘッドアーム並びにネジを介して検出するため検出
精度にはやや劣るものの、微妙な調整を必要とするスラ
イダ及び該スライダの支持部分から離れているため交換
等の保守が容易である。
【0027】前記実施形態によるチェックヘッド部を搭
載した突起物検査装置の最も簡便な評価方法を図5を参
照して説明する。本実施形態による検査装置は、前記図
2〜図4に示した何れかのチェックヘッド部20a〜c
を用い、一度の走査行程で生ずる2種類の信号(AE信
号及びTA信号)を画一的な信号とみなして同時に検査
を実施するものである。従って本実施形態による検査装
置により磁気ディスクの回転数または周速、センサの走
査領域、センサの走査ピッチ、弁別器の設定条件等、評
価および判定に必要な条件はすべて2種類のセンサ共通
の条件となる。
【0028】本実施形態による検査装置は、図5に示す
如く図2〜図4に示した何れかのチェックヘッド部20
と、該チェックヘッド部20のAEセンサからのAE信
号に含まれる振動雑音を除去するためのバンドパスフィ
ルター10aと、同様にTAセンサ2からのTA信号に
含まれる振動雑音を除去するためのバンドパスフィルタ
ー10bと、該フィルターを通した信号を各々増幅する
増幅器11a及び11bと、所定のスライスレベル(し
きい値)を用いて弁別する信号弁別器12と、該弁別器
12からの出力を元に突起を判定する突起判定不13と
を備える。
【0029】前記AE信号用のバンドパスフィルター1
0aは、センサを搭載している設備の機械的振動と空気
膜振動を除去するため100KHz〜200KHz程度
のハイパスフィルターと、使用しているピエゾ素子また
はAEセンサの持つ固有振動数に由来するセンサの固有
振動数によって限定されるローパスフィルターとを含む
ものである。またTA信号用のバンドパスフィルター1
0aは、両増幅器10abを同一仕様であり、前記AE
信号用のバンドパスフィルター10aと同一の帯域を持
つローパスフィルターを含み、上限はフリーにすること
が望ましい。
【0030】この様に構成した磁気ディスクの突起物検
査装置は、検査対象である磁気ディスクを一定の回転数
又は周速で回転させ、これら予め決められた回転数又は
周速により定められた浮上量になるように調整されたチ
ェックヘッド部20を用い、検査用のスライダを磁気デ
ィスク表面の内周から外周へ、又は外周から内周へ向か
って決められた領域内を決められた送りピッチにて走査
する。
【0031】このとき磁気ディスク表面の突起物とセン
サが衝突したときに発生した衝撃音波(AE波)はAE
センサによりAE信号として検知され、突起物との接触
熱による温度変化に起因する抵抗値変化がTAセンサに
よりTA信号として検知される。これらの信号は、各々
前述のバンドパスフィルター10a又は10bを介して
不要な振動雑音が除去された後に増幅器11a又は11
bにより所定信号レベルに増幅され、弁別器12に入力
される。弁別器12に入力された信号は指定されたスラ
イスレベル(しきい値)を超えた信号ならば所定のある
一定の時間軸に区切られた弁別窓が開き、この時間枠内
に発生した信号はスライスレベル(しきい値)を超えた
信号の数によらず一個の信号として処理され、所定サイ
ズ以上の突起物を突起判定部13により漏れなく検出す
ることができる。
【0032】この場合問題となるのは検出感度の異なっ
た2種類の信号を同一レベルの信号にあわせ込むための
フィルターと増幅器の条件を設定する必要があり、本実
施形態によるフィルター10a及び10bは前述の条件
が好適である。また増幅器11a及び11bのゲイン設
定は、浮上保証を必要とする浮上保証高さと同じバンプ
ディスクに浮上保証高さで浮かせたセンサを衝突させ、
そこで得られた信号が増幅器の出力として両者同一レベ
ルの出力になるように調整する。本方法によれば設備の
改造を最小限にとどめることが出来ると共に、一度の走
査で検査出来るので工程の追加、それに伴う検査時間の
増加を防止することができる。次に他の実施形態による
チェックヘッド部を搭載した突起物検査装置を図6を参
照して説明する。図6に示した検査装置は、図2〜図4
に示した何れかのチェックヘッド部20と、該チェック
ヘッド部20からのAE信号とTA信号を判別して出力
する信号判別回路21と、該信号判別回路21からのA
E信号に含まれる振動雑音を除去するための前記同様の
バンドパスフィルター10aと、信号判別回路21から
のTA信号に含まれる振動雑音を除去するための前記同
様のバンドパスフィルター10bと、該フィルターを通
した信号を各々増幅する増幅器11a及び11bと、前
記増幅器11a又は11bからの信号を入力として、所
定のスライスレベル(しきい値)を用いて弁別する信号
弁別器12a及び12bと、該弁別器12からの出力を
元に突起を判定する突起判定不13とを備える。
【0033】この様に構成した磁気ディスクの突起物検
査装置は、検査対象である磁気ディスクを一定の回転数
又は周速で回転させ、これら予め決められた回転数又は
周速により定められた浮上量になるように調整されたチ
ェックヘッド部20を用い、検査用のスライダを磁気デ
ィスク表面の内周から外周へ、又は外周から内周へ向か
って決められた領域内を決められた送りピッチにて走査
する。
【0034】このとき磁気ディスク表面の突起物とセン
サが衝突したときに発生した衝撃音波(AE波)はAE
センサによりAE信号として検知され、突起物との接触
熱による温度変化に起因する抵抗値変化がTAセンサに
よりTA信号として検知される。これらの信号は、信号
判別回路21によって判別され、各々前述のバンドパス
フィルター10a又は10bを介して不要な振動雑音が
除去された後に増幅器11a又は11bにより所定信号
レベルに増幅され、弁別器12a又は12bに入力され
る。個々の弁別器12a及び12bに入力された信号は
指定されたスライスレベル(しきい値)を超えた信号な
らば所定のある一定の時間軸に区切られた弁別窓が開
き、この時間枠内に発生した信号はスライスレベル(し
きい値)を超えた信号の数によらず一個の信号として処
理され、突起判定部13により所定サイズ以上の突起物
を漏れなく検出することができる。
【0035】本実施形態による検査装置は、同一仕様の
処理系を2系統用意すること及び測定条件を決定するテ
ーブルを双方のセンサ毎に用意することにより、例えば
測定周速、ヘッド送りピッチを同じ条件と設定するなら
ば一度の走査の中でそれぞれのセンサでの最適条件(フ
ィルター条件、しきい値)での測定が可能となり、双方
のセンサのカウント状況を個別に判定出来る。また、T
Aセンサの場合、測定ピッチはセンサ素子部のトラック
幅によって制限されるがAE波検出では使用しているス
ライダのレール幅によって制限を受けるので、測定条件
を決定するテーブルを個別に設定した場合、センサ個別
の測定周速、ヘッド送りピッチでの測定を連続した動作
(一回目の測定でAE法による測定、二回目の測定でT
A法による測定)での検査も行うことができる。この様
に前述の各実施形態による磁気ディスクの突起物検査方
法及び装置によれば、検査用のスライダの空気流流出端
に突起物との接触熱による温度変化により抵抗値が変化
するMR素子等のTAセンサを搭載し、且つスライダに
/該スライダを支持する支持バネに/該支持バネを保持
するヘッドアームに、該スライダに加わる衝撃音波を検
出するビエゾ素子等のAEセンサを搭載し、各センサの
出力を調整することによって、所定サイズ以上の突起物
を漏れを少なく検出することができる。
【0036】尚、前記実施形態においては、スライダの
空気流出端近傍に設けるセンサの例として接触熱による
温度変化により抵抗値が変化するMR素子等のTAセン
サを適用する例を説明したが、本発明はこれに限られる
ものではなく、浮上したスライダ後端近傍の高さの突起
物と直接的に接触して高感度に突起物との接触を検知で
きるセンサであれば良く、更にスライダ全体で突起物と
の接触を検知するセンサの例としてスライダ全体に加わ
る衝撃音波を検知するピエゾ素子等のAEセンサを適用
する例を説明したが、本発明はこれに限られるものでは
なく、スライダのどの箇所に突起物が接触しても当該接
触を検出できるセンサであれば良いことは言うまでもな
い。
【0037】また、本発明は次に述べる実施形態として
も表すことができる。 <実施形態1> 磁気ディスク表面の突起検出方法に
おいて、検出感度領域の異なる2種類のセンサを搭載し
たチェックヘッドを用い、突起物を高精度に検出するこ
とを特徴とする突起物検出方法。 <実施形態2> 磁気ディスク表面の突起検出に用い
るチェックヘッドにおいて、検出感度領域の異なる2種
類のセンサを搭載したことを特徴とするチェックヘッ
ド。 <実施形態3> 前記実施形態2記載のチェックヘッ
ドにおいて、接触熱により抵抗変化を生ずる素子を組み
込んだスライダに直接ピエゾ素子を搭載した状態で支持
バネに取り付けたことを特徴とするチェックヘッド。
【0038】<実施形態4> 前記実施形態2記載の
チェックヘッドにおいて、接触熱により抵抗変化を生ず
る素子を組み込んだスライダとそのスライダを支持バネ
に取り付けたヘッドアッセンブリの支持バネにピエゾ素
子を搭載したことを特徴とするチェックヘッド。 <実施形態5> 前記実施形態2記載のチェックヘッ
ドにおいて、接触熱により抵抗変化を生ずる素子を組み
込んだスライダとそのスライダを支持バネに取り付けた
ヘッドアッセンブリをAEセンサに直付けしたことを特
徴とするチェックヘッド。 <実施形態6> 検出感度領域の異なる2種類のセン
サを搭載した前記実施形態2記載のチェックヘッドを用
い磁気ディスク表面を走査し、その2種類のセンサの信
号を個別のフィルター、増幅器を通し同一レベルの出力
信号を作り出すことにより、ひとつの弁別器によって信
号処理を可能とすることで、検査工程の短縮を可能とす
る磁気ディスクの検査装置。
【0039】
【発明の効果】以上述べた如く本発明による突起物検査
方法及び検査装置は、スライダの傾斜部分に突起物が衝
突したことを検出する第1の検出部及び前記スライダの
傾斜部分の下端近傍に突起物が衝突したことを検出する
第2の検出部とを用いて磁気ディスク上の突起物を検出
することにより、高感度な第2の検出部及び比較的低感
度ではあるがスライダ全体で突起物の検出を行う第1の
検出部とを併用し、磁気ディスク上の所定サイズの突起
物を漏れなく検出することができる。
【0040】更に本発明は、第1の検出部として前記ス
ライダ自体に加わる衝撃音波又は該スライダを弾性的に
支持する支持バネに加わる衝撃音波又は該支持バネを介
して伝わる衝撃音波を検出するAEセンサを用い、前記
第2の検出部としてスライダ下端に配置されて突起物と
の接触熱による温度変化により抵抗値が変化するTAセ
ンサを用いることにより、磁気ディスク表面の突起物の
検出についてそれぞれ得意とする検出帯域をもつAEセ
ンサとTAセンサを一体のヘッドアッセンブリとし、非
常に高精度な突起物の検出を量産設備に対応した最少の
設備投資と検出回路で可能とし、浮上信頼性に優れた磁
気ディスクを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に好適なTAセンサを後端
に搭載したスライダの側面及び底面を示す図。
【図2】前記実施形態によるTAセンサ搭載のスライダ
の上面にAEセンサを配置した実施形態を示す図。
【図3】前記実施形態によるTAセンサ搭載のスライダ
を支持する支持バネにAEセンサを配置した実施形態を
示す図。
【図4】前記実施形態によるTAセンサ搭載のスライダ
を支持する支持バネを保持するヘッドアームにAEセン
サを配置した実施形態を示す図。
【図5】本発明によるセンサを用いて突起物を判定する
回路構成の一実施例を示す図。
【図6】本発明によるセンサを用いて突起物を判定する
回路構成の他の実施例を示す図。
【図7】AE法を使用したグライドチェックヘッドにお
けるすり抜け突起物の高さ分布を示す図。
【図8】AE法を使用したグライドチェックヘッドにお
けるすり抜け突起物のサイズ分布を示す図。
【図9】TA法により検出した突起物及び光学式検査装
置により検出した突起物の高さ及び度数を示す図。
【符号の説明】
1・・・・・・・スライダ、2・・・・・・・TA検出用のMR素子、
3及び4・・ピエゾ素子、5及び6・・支持バネ、7・・・・・・
・AEセンサ、8・・・・・・・磁気ディスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 章 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 合田 倫佳 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク表面に突出する突起物を磁
    気ディスク上を傾斜をもって浮上するスライダにより検
    査する突起物検査方法であって、前記スライダの傾斜部
    分に突起物が衝突したことを検出する第1の検出部及び
    前記スライダ下端近傍に突起物が衝突したことを検出す
    る第2の検出部とを用いて磁気ディスク上の突起物を検
    出することを特徴とする磁気ディスクの突起物検査方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1の検出部として前記スライダ自
    体に加わる衝撃音波又は該スライダを弾性的に支持する
    支持バネに加わる衝撃音波又は該支持バネを介して伝わ
    る衝撃音波を検出するAEセンサを用い、前記第2の検
    出部としてスライダ下端に配置されて突起物との接触熱
    による温度変化により抵抗値が変化するTAセンサを用
    いることを特徴とする突起物検査方法。
  3. 【請求項3】 磁気ディスク表面に突出する突起物を磁
    気ディスク上を傾斜をもって浮上するスライダにより検
    査する突起物検査装置において、前記スライダの傾斜部
    分に突起物が衝突したことを検出する第1の検出部と、
    前記スライダの傾斜部分の下端近傍に突起物が衝突した
    ことを検出する第2の検出部とを設けたことを特徴とす
    る磁気ディスクの突起物検査装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の検出部がスライダ自体に加わ
    る衝撃音波又は該スライダを弾性的に支持する支持バネ
    に加わる衝撃音波又は該支持バネを介して伝わる衝撃音
    波を検出するAEセンサであり、前記第2の検出部がス
    ライダ下端に配置されて突起物との接触熱による温度変
    化により抵抗値が変化するTAセンサであることを特徴
    とする突起物検査装置。
JP31060997A 1997-11-12 1997-11-12 磁気ディスクの突起物検査方法及び突起物検査装置 Pending JPH11144415A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008059941A1 (en) * 2006-11-13 2008-05-22 Showa Denko K.K. Method for testing magnetic recording medium and method for production of magnetic recording medium including testing step
JP2008146803A (ja) * 2006-11-13 2008-06-26 Showa Denko Kk 磁気記録媒体の検査方法、およびその検査工程を有する磁気記録媒体の製造方法
JP2011054220A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Hitachi High-Technologies Corp ディスクの突起検出・平坦度測定回路およびディスクのグライドテスター

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