JPH11328670A - 磁気ディスクの検査装置及び検査方法 - Google Patents

磁気ディスクの検査装置及び検査方法

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JPH11328670A
JPH11328670A JP13897398A JP13897398A JPH11328670A JP H11328670 A JPH11328670 A JP H11328670A JP 13897398 A JP13897398 A JP 13897398A JP 13897398 A JP13897398 A JP 13897398A JP H11328670 A JPH11328670 A JP H11328670A
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signal
magnetic disk
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head
frequency
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JP13897398A
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Shoji Tanaka
彰二 田中
Satoshi Tanaka
聡 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ディスクの突起検査と欠陥検査とを並行
して行うことができる磁気ディスクの検査装置及び検査
方法を提供する。 【解決手段】 この磁気ディスクの検査装置は、磁気デ
ィスクに検査用の信号を記録するインダクティブ型磁気
ヘッドと、上記磁気ディスクに記録された検査用の信号
を再生する磁気抵抗効果型磁気ヘッドと、上記磁気抵抗
効果型磁気ヘッドで再生された信号を所定の周波数より
も高周波数域の信号成分と低周波数域の信号成分とに分
離するフィルタとを備え、上記フィルタで分離された信
号成分のうち、一方の信号成分によって上記磁気ディス
クの表面の突起を検出し、他方の信号成分によって上記
磁気ディスクからの再生信号に発生するエラーを検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクの検
査装置及び検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクは、ディスク状の非磁性基
板上に磁性層を形成することにより作製される。そし
て、作製された磁気ディスクに対して様々な検査を行
い、規格を満たしていないものや欠陥のあるものを不良
品として取り除くことにより、製品としての磁気ディス
クが完成する。
【0003】磁気ディスクに対して行われる検査として
は、例えば、ディスク上の微細な傷等の欠陥によって再
生信号に発生するエラーの検査(サーティファイ)や、
磁気ディスクの表面に存在する突起の検査(グライドチ
ェック)等が挙げられる。
【0004】サーティファイにおいては、検査用の信号
を実際に磁気ディスクに記録し、その信号を再生して、
エラーの発生から磁気ディスクの欠陥を見つける方法が
用いられている。
【0005】また、グライドチェックでは、磁気ディス
クの表面に所定の大きさ以上の突起が存在するかどうか
を検査する。磁気ディスクを、浮上型磁気ヘッドを搭載
した磁気ディスク装置に用いる場合、磁気ディスクの表
面に大きな突起があると、磁気ヘッドが磁気ディスク上
で安定に浮上しないばかりか、磁気ヘッドと突起とが衝
突して磁気ディスク装置の耐久性を悪化させてしまう。
そのため、磁気ディスク表面の突起の高さがある所定の
値以下であることを保証する必要がある。
【0006】従来は、圧電素子を搭載した浮上ヘッドを
磁気ディスク上で浮上させ、圧電素子と突起との衝突に
より生じる電気信号を検出することにより突起を検出し
ていた。
【0007】しかし、圧電素子を浮上ヘッドに取り付け
る際の取り付け誤差により、浮上ヘッドの浮上量が不安
定となって測定精度が低下することがある。また、圧電
素子は、突起と衝突した際の感度のばらつきが大きく、
そのために信頼性の高い検査ができないという欠点があ
る。
【0008】また、近年の高記録密度化により、磁気ヘ
ッドの浮上量は年々減少している。そして、磁気ディス
クにおいても高精度の表面加工が要求され、磁気ディス
クの表面に存在する突起は減少し、その大きさも小さく
なっている。そのため、圧電素子を用いた検出では、高
精度な検出は困難になってきている。
【0009】これに対処するために、磁気抵抗効果素子
(以下、MR素子と称する。)を搭載した磁気抵抗効果
型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称する。)のサーマ
ルアスペリティ(Thermal Asperity)と呼ばれる現象を
用いて突起を検出する手法の検討が進んでいる。これ
は、MRヘッドと突起とが衝突する際に発生する熱がM
R素子の電気抵抗を変化させることにより、MRヘッド
の出力が変化することを利用したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、MRヘッドの
サーマルアスペリティのような熱的な現象を使うために
は、熱的な変化が高感度にヘッド出力の変化となって現
れなければならない。通常、センサとなるヘッドの感度
を高めるためには、ヘッドの大きさ、すなわち、磁気デ
ィスクとの対向面の面積を小さくすることが必要とな
る。ヘッドの大きさが小さくなると、突起検査にかかる
時間はその分だけ長くなってしまう。
【0011】また、磁気ディスクに対して行う検査は、
複数の検査項目についてそれぞれ専用の検査装置を用い
て別個に行っていたため、検査に要するコストや時間、
装置を設置するためのスペース等を大きくする要因とな
っていた。
【0012】例えば、磁気ディスクに対してまず突起検
査を行い、突起検査を通過した磁気ディスクに対して欠
陥検査を行っていた。そのため、突起検査は通過して
も、欠陥検査で不良と判別される場合が生じ、検査が二
度手間となっていた。このような場合、突起検査にかけ
た時間や労力が無駄になってしまう。
【0013】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、磁気ディスクの突起検査と
欠陥検査とを並行して行うことができる磁気ディスクの
検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスクの
検査装置は、磁気ディスクに検査用の信号を記録するイ
ンダクティブ型磁気ヘッドと、上記磁気ディスクに記録
された検査用の信号を再生する磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドと、上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドで再生された信号
を所定の周波数よりも高周波数域の信号成分と低周波数
域の信号成分とに分離するフィルタとを備える。そし
て、この磁気ディスクの検査装置は、上記インダクティ
ブ型磁気ヘッドによって上記磁気ディスクに検査用の信
号を記録し、上記磁気ディスクに記録された検査用の信
号を、上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドで再生し、上記磁
気抵抗効果型磁気ヘッドで再生された信号を、上記フィ
ルタによって所定の周波数よりも低周波数の第1の信号
成分と上記所定の周波数よりも高周波数の第2の信号成
分とに分離し、上記フィルタで分離された信号成分のう
ち、一方の信号成分によって上記磁気ディスクの表面の
突起を検出し、他方の信号成分によって上記磁気ディス
クからの再生信号に発生するエラーを検出することを特
徴とする。
【0015】上述したような本発明に係る磁気ディスク
の検査装置では、上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドで再生
された信号を、フィルタによって所定の周波数よりも低
周波数の第1の信号成分と上記所定の周波数よりも高周
波数の第2の信号成分とに分離しているので、それぞれ
の信号成分について別個に検出を行うことが可能とな
る。また、磁気ディスクの検査装置では、上記フィルタ
で分離された信号成分のうち、一方の信号成分によって
上記磁気ディスクの表面の突起を検出し、他方の信号成
分によって上記磁気ディスクの欠陥を検出するので、磁
気ディスクに対する突起の検出と信号エラーの検出とが
並行して行われ、検査時間が短縮される。
【0016】本発明の磁気ディスクの検査方法は、イン
ダクティブ型磁気ヘッドによって磁気ディスクに検査用
の信号を記録する信号記録工程と、上記信号記録工程で
上記磁気ディスクに記録された検査用の信号を、磁気抵
抗効果型磁気ヘッドによって再生する信号再生工程と、
上記信号再生工程で再生された信号を、フィルタによっ
て所定の周波数よりも低周波数の第1の信号成分と上記
所定の周波数よりも高周波数の第2の信号成分とに分離
する信号分離工程と、上記信号分離工程で分離された信
号成分のうち、一方の信号成分から上記磁気ディスクの
表面の突起を検出し、他方の信号成分から上記磁気ディ
スクからの再生信号に発生するエラーを検出する検出工
程とを備えることを特徴とする。
【0017】上述したような本発明に係る磁気ディスク
の検査方法では、上記信号分離工程で、信号を上記フィ
ルタによって所定の周波数よりも低周波数の第1の信号
成分と上記所定の周波数よりも高周波域の第2の信号成
分とに分離しているので、それぞれの信号成分について
別個に検出を行うことが可能となる。また、この磁気デ
ィスクの検査方法では、上記検査工程で、一方の信号成
分によって上記磁気ディスクの表面の突起を検出し、他
方の信号成分によって上記磁気ディスクからの再生信号
に発生するエラーを検出するので、磁気ディスクに対す
る突起の検出と信号エラーの検出とが並行して行われ、
検査時間が短縮される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0019】図1は、本発明の磁気ディスクの検査装置
(以下、単に検査装置と称する。)の一構成例を概念的
に示した図である。この検査装置1は、磁気ディスク2
に対して検査を行うものであり、バニッシュヘッド3
と、検査用センサ4と、増幅器5と、フィルタ6と、突
起検出回路7と、欠陥検出回路8とを備える。
【0020】磁気ディスク2は、ディスク状の非磁性基
板上に磁性層が形成されてなる。また、この磁気ディス
ク2は、表面に潤滑剤が塗布されていてもよい。また、
磁気ディスク2の表面はヘッドが浮上できる程度に平滑
にされている。
【0021】バニッシュヘッド3は、磁気ディスク2の
表面に付着したごみ等を除去するためのヘッドである。
磁気ディスク2の表面にごみが付着したまま検査を行う
と、このごみが磁気ディスク2の欠陥として検出され、
検査が正確に行われないおそれがある。また、このごみ
により検査用センサ4が目詰まり等を起こし、検査装置
1の耐久性を悪化させてしまう。
【0022】検査用センサ4は、図2に模式的に示され
るように、インダクティブ型磁気ヘッド9とMRヘッド
10とが一体に形成されてなる。なお、図2では、検査
用センサ4を、磁気ディスク2との対向面から見た図を
示している。
【0023】インダクティブ型磁気ヘッド9は、一対の
磁気コア11が磁気ギャップ12を介して対向するよう
に形成されてなる記録用の磁気ヘッドであり、検査用の
信号を磁気ディスク2に記録する。また、MRヘッド1
0は、MR素子13が非磁性体14を介して一対の磁性
体15に挟持されてなる再生用の磁気ヘッドであり、イ
ンダクティブ型磁気ヘッド9によって磁気ディスク2に
記録された検査用の信号を再生する。これらの磁気ヘッ
ドは、必要なトラックピッチに応じて決定すればよく、
例えば、ヘッドトラック幅を2.5μmとする。
【0024】この検査用センサ4は、図3に示すよう
に、スライダ16に取り付けられて、磁気ディスク2上
を所定の浮上量t1で浮上して、検査用信号の記録又は
再生を行う。この検査用センサ4の浮上量t1は、磁気
ディスク2の表面に存在する突起17の大きさt2とし
て許容される値程度とする。具体的には、検査用センサ
4の浮上量t1を、例えば38nm程度とする。
【0025】ここで、MRヘッド10によって検査用の
信号を再生する際に、磁気ディスク2の表面に、MRヘ
ッド10の浮上量、すなわち、検査用センサ4の浮上量
1よりも大きな突起17が存在すると、この突起17
とMRヘッド10とが衝突することななる。MRヘッド
10と突起17とが衝突すると、衝突により熱が発生す
る。そして、この衝突時の熱の影響により、MRヘッド
10の温度(以下、ヘッド温度と称する。)に変動が生
じる。一般に、MRヘッド10に搭載されているMR素
子13は温度依存性を有しており、ヘッド温度が変動す
ると、再生出力にノイズが現れる。そして、このような
ヘッド温度の変動に依存するノイズは、サーマルアスペ
リティと称されている。
【0026】この検査装置1では、MRヘッド10で再
生された信号のエラーから磁気ディスク2の欠陥を検査
するとともに、当該信号からMRヘッド10のサーマル
アスペリティを検出することにより、磁気ディスク2の
表面に所定の大きさ以上の突起が存在するかどうかを検
査する。
【0027】増幅器5は、MRヘッド10によって再生
された信号18を増幅して所定のレベルとする。
【0028】フィルタ6は、MRヘッド10によって再
生され、増幅器5で増幅された信号18を、ある所定の
周波数よりも高周波数の信号成分と、低周波数の信号成
分との2つの成分に分離する。
【0029】MRヘッド10と突起との衝突によるサー
マルアスペリティに起因する信号の帯域は狭く低い。こ
れは、ヘッド温度の変動が低周波の変動であるからであ
る。一方、欠陥検出に使う信号には、線記録密度で10
0Kfci以上の信号が用いられる。このとき、ディス
ク回転数によっても変化するが、数十MHz以上と極め
て高い信号周波数となる。
【0030】従って、MRヘッド10からの再生信号1
8を、フィルタ6によって所定の周波数で分離すること
により、MRヘッド10からの再生信号を、周波数が比
較的低い突起検出用信号18aと、周波数が比較的高い
欠陥検出用信号18bとに分離して別々の回路系に導き
処理させることができる。そのため、このフィルタ6の
カットオフ周波数は、サーマルアスペリティの上限周波
数程度であって、検査用の信号帯域の下限周波数以下と
することが必要となる。
【0031】図4及び図5に、MRヘッドと突起との衝
突による信号と、そのスペクトラムとを示す。ここで、
図4が、MRヘッドと突起との衝突による信号であり、
図5が、図4に示すMRヘッドと突起との衝突による信
号のスペクトラムである。図5から、MRヘッドと突起
との衝突によるサーマルアスペリティに起因する信号の
帯域は狭く低く、概ね100kHz〜300kHz程度
以下の周波数帯域に集中していることがわかる。
【0032】一方、磁気ディスク2の欠陥の検出におい
て、例えば100Kfci程度の線密度の信号を用い
て、100bit長(25μm)程度のエラーまでを検
出する場合、線速度を15m/秒とすると、周波数は3
0MHzとなる。100bit長は50波長相当である
ので、周波数としては1/50となり、600kHz程
度の信号周波数となる。
【0033】従って、フィルタ6のカットオフ周波数
は、MRヘッド10と磁気ディスク2との相対速度等に
も依存するが、多くの場合、300kHz〜600kH
z程度することが好ましい。フィルタ6のカットオフ周
波数を300kHz〜600kHz程度とすることで、
突起検出用信号18aと欠陥検出用信号18bとを、そ
れらの波形を損なうことなく分離することができる。具
体的には、カットオフ周波数を、例えば500kHzと
する。
【0034】このようなフィルタ6としては、例えば、
所定の周波数以下の周波数の信号を通過させるローパス
フィルタや、所定の周波数以上の周波数の信号を通過さ
せるハイパスフィルタ等を組み合わせたものが挙げられ
る。
【0035】突起検出回路7は、上記フィルタ6で分離
された突起検出用信号18aに対してレベル判定を行う
ことにより、磁気ディスク2の表面に所定の大きさ以上
の突起が存在するかどうかを検出する。
【0036】磁気ディスク2面上が磁化されていなけれ
ば、MRヘッド10からは、図6に示すような、突起に
衝突した際に発生する熱に起因した出力電圧のみが得ら
れる。このような、熱的な変動に起因した出力電圧を検
出したときに突起が存在するとみなすことにより検査を
行うことができる。なお、磁気ディスク2に信号が記録
されている場合、このような図6で示した波形に信号波
形が重畳された形になる。
【0037】欠陥検出回路8は、上記フィルタ6で分離
された欠陥検出用信号18bに対して、エラーを計測す
るとともに、そのレベル判定を行うことにより、磁気デ
ィスク2の欠陥を検出する。このようなエラーとして
は、例えば、ビット単位で出力が低下するミッシングエ
ラー等が挙げられる。
【0038】上述したような検査装置1を用いて磁気デ
ィスク2の検査を行うには、まず、図示しないハンドリ
ング装置等により、磁気ディスク2を検査装置1に供給
する。次に、バニッシュヘッド3を用いてバニッシュ動
作を行い、磁気ディスク2の表面に付着したごみ等を除
去する。
【0039】次に、検査用センサ4を、磁気ディスク2
の所定の半径位置にロードして検査を開始する。磁気デ
ィスク2の検査を行うには、まず、インダクティブ型磁
気ヘッド9により、磁気ディスク2に検査用の信号を記
録する。この検査用の信号には、例えば、線記録密度で
100Kfci以上の信号を用いる。検査用の信号とし
て線記録密度で100Kfci以上の信号を用いた場
合、ディスク回転数によっても変化するが、数十MHz
以上の信号周波数となる。
【0040】次に、インダクティブ型磁気ヘッド9によ
って記録された検査用の信号を、MRヘッド10によっ
て再生する。このとき、図3に示すように、MRヘッド
10を有する検査用センサ4は、スライダ16に搭載さ
れて、磁気ディスク2上を所定の浮上量t1をもって浮
上している。この検査用センサ4の浮上量t1を、許容
される突起17の高さt2程度に設定しておく。具体的
には、検査用センサ4の浮上量t1は、例えば38nm
程度とする。MRヘッド10で再生された信号18は、
増幅器5によって増幅されて所定の信号レベルにされた
後、フィルタ6に入力される。
【0041】フィルタ6に入力された信号は、フィルタ
6によって所定の周波数よりも低周波域の突起検出用信
号18aと、上記所定の周波数よりも高周波域の欠陥検
出用信号18bとに分離される。このとき、フィルタ6
のカットオフ周波数は300kHz〜600kHz程度
とする。フィルタ6のカットオフ周波数を300kHz
〜600kHz程度とすることで、突起検出用信号18
aと欠陥検出用信号18bとを、それらの波形を損なう
ことなく分離することができる。具体的には、フィルタ
6のカットオフ周波数を、例えば500kHz程度とす
る。
【0042】MRヘッド10で再生された信号18の一
例を図7に示す。この信号18をフィルタ6で分離する
ことにより、図8に示されるような突起検出用信号18
aと、図9に示されるような欠陥検出用信号18bとに
分離される。このように、周波数の弁別を行うことによ
り、突起検出用信号18aと欠陥検出用信号18b離し
て、別々の回路系に導き処理させることが可能である。
【0043】フィルタ6によって弁別された突起検出用
信号18aは突起検出回路7に送られ、欠陥検出用信号
18bは欠陥検出回路8にそれぞれ送られる。これらの
突起検出回路7と欠陥検出回路8とは各々独立した回路
を構成している。これにより、突起検出と欠陥検出との
2種類の検査を並行して行うことができる。
【0044】突起検出回路7に送られた突起検出用信号
18aは、突起検出回路7によってレベル判定が行われ
る。突起検出用信号18aからは、図8示すように突起
に衝突した際に発生する熱的な変動に起因した出力電圧
が得られている。このような、熱的な変動に起因した出
力電圧を検出したときに突起が存在するとみなすことに
より検査を行うことができる。そして、この電圧をある
基準値と比較することにより突起の有無及び突起の大き
さを判断する。
【0045】突起検出用信号18aのレベルを判定する
には、予め、高さが既知の突起を有するディスクについ
て突起検出用信号を測定しておき、得られた突起検出用
信号18aの信号電圧と、高さが既知の突起について行
った突起検出用信号の信号電圧とを比較することによ
り、突起の有無及び突起の大きさを知ることができる。
また、突起検出回路7は、入力された突起検出用信号1
8aに対して、フィルタをかけたり、増幅器を通すなど
の処理を必要に応じて行ってもよい。
【0046】欠陥検出回路8に送られた欠陥検出用信号
18bは、欠陥検出回路8によってレベル判定及びエラ
ーの計測が行われる。エラーとしては、ビット単位で信
号振幅が低下する、いわゆるミッシングエラー等が計測
される。ミッシングエラーの検出には、例えば100b
it長(100Kfciの場合、25μm)程度のエラ
ーまでを検出する。また、欠陥検出回路8は、入力され
た欠陥検出用信号18bに対して、フィルタをかけた
り、増幅器を通すなどの処理を必要に応じて行ってもよ
い。
【0047】磁気ディスク2に欠陥あるいは突起が検出
された場合、検査用の信号の周波数等を変えて同様に検
査を行う、いわゆるリトライを行う必要がある。
【0048】このように、MRヘッド10とインダクテ
ィブ型磁気ヘッド9とを備えた検査装置1では、突起検
査と欠陥検査とを並行して行うことができる。そのた
め、検査時間を短縮することができる。
【0049】従来は、突起検査と欠陥検査とを別個に行
っていた。例えば、磁気ディスクに対してまず突起検査
を行い、突起検査を通過した磁気ディスクに対して欠陥
検査を行っていた。そのため、突起検査は通過しても、
欠陥検査で不良と判別される場合が生じ、検査が二度手
間となっていた。
【0050】この検査装置1では、突起検査と欠陥検査
とを並行して行うことで、どちらか一方の検査で不良と
判別された時点でその磁気ディスク2を取り除くこと
で、検査をより効率よく行うことができる。
【0051】また、同時に検査を行う場合のもう一つの
利点としては、突起検査と欠陥検査におけるディスクの
回転時間を共有できることである。従来は、ある半径位
置でヘッドを固定し、そこで突起検査及び欠陥検査を行
い、検査が終了した後、隣接位置へセンサを動かして隣
接位置の検査を行っていた。この、隣接位置への移動に
要する時間を2つの検査で共有できるため、検査時間の
短縮を図ることができる。
【0052】なお、上述した実施の形態では、検査用セ
ンサとして、インダクティブ型磁気ヘッドとMRヘッド
とが一体に形成されたヘッドを用いた場合を例に挙げて
説明したが、この検査装置1は、図10に示すように、
インダクティブ型磁気ヘッド20とMRヘッド21とを
それぞれ別個に配してもよい。
【0053】インダクティブ型磁気ヘッド20とMRヘ
ッド21とをそれぞれ別個に配した検査装置1を用いて
磁気ディスク22の検査を行う場合にも同様に、まず、
バニッシュヘッド23で磁気ディスク22の表面のごみ
を除去した後、磁気ディスク22に、インダクティブ型
磁気ヘッド20で検査用の信号を記録する。そして、磁
気ディスク22に記録された信号をMRヘッド21で再
生し、その再生信号24を増幅器25で所定のレベルま
で増幅させた後、フィルタ26で突起検査用信号24a
と欠陥検査用信号24bとに分離する。分離された突起
検査用信号24aと欠陥検査用信号24bとを、突起検
査回路27と欠陥検査回路28とでそれぞれ処理するこ
とにより、磁気ディスク22の突起及び欠陥を検査する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の磁気ディスクの検査装置では、
MRヘッドで再生された信号を2つに分離して、一方の
信号で突起検査を行い、他方の信号で欠陥検査を行って
いるので、同一装置内で突起検査と欠陥検査とを並行し
て行うことができる。従って、本発明の磁気ディスクの
検査装置では、装置の占有スペースを低減することがで
きるとともに、検査時間を短縮することができる。
【0055】本発明の磁気ディスクの検査方法では、M
Rヘッドで再生された信号を2つに分離して、一方の信
号で突起検査を行い、他方の信号で欠陥検査を行ってい
るので、突起検査と欠陥検査とを並行して行うことがで
きる。従って、本発明の磁気ディスクの検査方法では、
検査時間を短縮することができる。
【0056】従って、本発明では、検査に要する時間や
コストを低減させることができ、磁気ディスクの生産効
率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスクの検査装置の一構成例を
概念的に示した図である。
【図2】図1の検査用センサの一構成例を磁気ディスク
との対向面側において模式的に示した図である。
【図3】検査用センサが磁気ディスク上を浮上している
様子を示した断面図である。
【図4】MRヘッドと突起とが衝突した場合の信号の波
形を示した図である。
【図5】図4に示される信号のスペクトラムである。
【図6】MRヘッドと突起とが衝突した場合の信号の波
形の一例を示した図である。
【図7】MRヘッドからの再生信号の波形の一例を示し
た図である。
【図8】突起検出信号の波形の一例を示した図である。
【図9】欠陥検出信号の波形の一例を示した図である。
【図10】本発明の磁気ディスクの検査装置の一構成例
を概念的に示した図である。
【符号の説明】
1 検査装置、 2 磁気ディスク、 3 バニッシュ
ヘッド、 4 検査用センサ、 5 増幅器、 6 フ
ィルタ、 7 突起検出回路、 8 欠陥検出回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスクに検査用の信号を記録する
    インダクティブ型磁気ヘッドと、 上記磁気ディスクに記録された検査用の信号を再生する
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドと、 上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドで再生された信号を所定
    の周波数よりも低周波数の第1の信号成分と、上記所定
    の周波数よりも高周波数の第2の信号成分とに分離する
    フィルタとを備え、 上記インダクティブ型磁気ヘッドによって上記磁気ディ
    スクに検査用の信号を記録し、 上記磁気ディスクに記録された検査用の信号を、上記磁
    気抵抗効果型磁気ヘッドで再生し、 上記磁気抵抗効果型磁気ヘッドで再生された信号を、上
    記フィルタによって所定の周波数よりも高周波域の信号
    成分と低周波域の信号成分とに分離し、上記フィルタで
    分離された信号成分のうち、一方の信号成分によって上
    記磁気ディスクの表面の突起を検出し、他方の信号成分
    によって上記磁気ディスクからの再生信号に発生するエ
    ラーを検出することを特徴とする磁気ディスクの検査装
    置。
  2. 【請求項2】 上記インダクティブ型磁気ヘッドと上記
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドとが一体に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気ディスクの検査装
    置。
  3. 【請求項3】 上記所定の周波数は、300kHz〜6
    00kHzの範囲内であることを特徴とする請求項1記
    載の磁気ディスクの検査装置。
  4. 【請求項4】 上記フィルタによって分離された信号成
    分のうち、上記第1の信号成分によって上記磁気ディス
    クの表面の突起を検出し、上記第2の信号成分によって
    上記磁気ディスクからの再生信号に発生するエラーを検
    出することを特徴とする請求項1記載の磁気ディスクの
    検査装置。
  5. 【請求項5】 インダクティブ型磁気ヘッドによって磁
    気ディスクに検査用の信号を記録する信号記録工程と、 上記信号記録工程で上記磁気ディスクに記録された検査
    用の信号を、磁気抵抗効果型磁気ヘッドによって再生す
    る信号再生工程と、 上記信号再生工程で再生された信号を、フィルタによっ
    て所定の周波数よりも低周波数の第1の信号成分と、上
    記所定の周波数よりも高周波数の第2の信号成分とに分
    離する信号分離工程と、 上記信号分離工程で分離された信号成分のうち、一方の
    信号成分によって上記磁気ディスクの表面の突起を検出
    し、他方の信号成分によって上記磁気ディスクからの再
    生信号に発生するエラーをを検出する検出工程とを備え
    ることを特徴とする磁気ディスクの検査方法。
  6. 【請求項6】 上記信号分離工程において、上記所定の
    周波数は、300kHz〜600kHzの範囲内である
    ことを特徴とする請求項5記載の磁気ディスクの検査方
    法。
  7. 【請求項7】 上記検出工程において、上記第1の信号
    成分によって上記磁気ディスクの表面の突起を検出し、
    上記第2の信号成分によって上記磁気ディスクからの再
    生信号に発生するエラーを検出することを特徴とする請
    求項5記載の磁気ディスクの検査方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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