JPH11142252A - 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置 - Google Patents

光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置

Info

Publication number
JPH11142252A
JPH11142252A JP31194997A JP31194997A JPH11142252A JP H11142252 A JPH11142252 A JP H11142252A JP 31194997 A JP31194997 A JP 31194997A JP 31194997 A JP31194997 A JP 31194997A JP H11142252 A JPH11142252 A JP H11142252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
optical
signal
electrode
sampler module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31194997A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Hashimoto
昌一 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP31194997A priority Critical patent/JPH11142252A/ja
Publication of JPH11142252A publication Critical patent/JPH11142252A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピコ秒程度のパルス波形測定を行うことがで
きるとともに、広帯域のサンプリング波形測定装置を実
現すること。 【解決手段】 挟レーザパルス光がギャップ電極に照射
されるサンプリングフォトコンダクタのサンプリング検
出信号を積分して増幅するロックインアンプを備えた装
置において、サンプリング検出信号を、挟レーザパルス
光の周波数をダウンコンバートした周波数信号でサンプ
リングしてロックインアンプで増幅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的サンプラモ
ジュールを使用して、例えば、光パルス幅が1ps(ピ
コ秒=10-12秒)以下の光パルスから数ns(ナノ秒
=10-9秒)の連続して発振する光パルスの時間波形
を、あるいはその光パルスを入力とする被試験素子のイ
ンパルス応答光パルスの時間波形を例えば1ps以下の
高分解能で高速に測定するサンプリング波形測定装置に
関し、特に、測定帯域の広帯域化が図られたサンプリン
グ波形測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高速パルス信号の測定はサンプリ
ングオシロスコープによる測定法が一般に用いられてい
るが、サンプリングオシロスコープではサンプリングを
電気的に行っているためにピコ秒程度のパルス波形測定
は困難である。
【0003】従来のピコ秒程度のパルス波形測定装置と
して、半導体基板上に形成されたコプレーナラインとそ
のコプレーナラインに構成された2対の電極とを有する
光伝導素子(フォトコンダクタ)から成る検出手段を用
い、被測定光パルス(あるいはその光パルスを入力し出
力する被測定素子のインパルス応答光パルス)をその検
出手段のコプレーナラインに構成された一方の電極(以
下、「第1電極」という)に照射して光電変換するディ
テクタとして動作させ、これにより検出された電気信号
をコプレーナラインの他方の電極(以下、「第2電極」
という)では光プローブパルスを遅延時間を変えつつ照
射してサンプリングし、被測定光パルスと光プローブパ
ルスとの相互相関波形y(t)をコプレーナラインの出
力端から検出し、その検出信号をデコンボリューション
して元の波形に戻し、表示するものがある。
【0004】このような構成の光パルス測定装置では、
被測定光パルス(あるいはその光パルスを入力し出力す
る被測定素子のインパルス応答光パルス)は、関数x
(t)として検出手段のコプレーナラインの第1電極に
照射される。そして、光プローブパルスを遅延手段を通
して遅延時間τを与えつつ、検出手段の第2電極に照射
して、コプレーナラインの第1電極から入力される光電
変換された電気パルス信号x(t)を、光プローブパル
スの関数h(t+τ)でサンプリングする。すると、検
出手段からの出力信号y(t)はx(t)とh(t+
τ)との相互関数波形となる。
【0005】すなわち、検出手段のコプレーナラインか
らの検出信号y(t)は、
【0006】
【数1】
【0007】で与えられる。但し、積分は−∞から+∞
までとする。この検出信号y(t)を演算手段でデコン
ボリューションすると元の波形に復元することとなり、
この復元波形を表示手段に表示する。図9に、従来の光
パルス測定装置の構成の一例を示す。
【0008】図9において、光パルス測定装置の概略構
成は、被測定光源510、検出手段511、増幅器(ロ
ックインアンプ)514、A/D変換手段515、演算
手段516、表示手段517、モードロックレーザ発振
器521、遅延回路525よりなる。
【0009】演算手段516は、被測定光源510やモ
ードロックレーザ発振器521やステージドライバ52
7やA/D変換手段515にタイミング信号を送出して
駆動させる。このタイミング信号は、演算手段516以
外から特定信号を基準に用いて測定システムの同期を取
ってもよいが、ここでは演算手段516、例えばコンピ
ュータからタイミング信号を送出することとする。この
他、演算手段516は、後述する検出手段511からの
A/D変換された検出信号を入力としており、入力され
た検出信号に対してデコンボリューションの演算を行
う。
【0010】被測定光源510は、光プローブパルスを
発生するモードロックレーザ発振器521と同期してタ
イミング信号毎に被測定光パルス540を発生する。被
測定光パルス540、あるいは図示していないが、この
被測定光パルス540を入力し出力する被測定素子のイ
ンパルス応答光パルスは、レンズ529aで集光され、
検出手段511の第1電極513aに照射される。
【0011】モードロックレーザ発振器521は同期回
路522、主レーザ523、および励起用レーザ524
より構成され、タイミング信号により被測定光源510
と同期して光プローブパルス542を発生する。光プロ
ーブパルス542のパルス幅は、例えば80fs(80
フェムト秒=80×10-15秒)で、繰り返し周波数が
100MHz程度である。このモードロックレーザ発振
器521からの光プローブパルス542は、ミラー52
8a,528bを通して遅延回路525の可動鏡526
に達し、可動鏡526で反射されてミラー528cで9
0度反射し、レンズ529bで集光されて検出手段51
1の第2電極513へ照射される。
【0012】遅延手段525はモードロックレーザ発振
器521からの光プローブパルス542に遅延時間τを
与えるもので、その構成は可動鏡526とステージドラ
イバ527よりなる。可動鏡526はステージドライバ
527の駆動で光の進行方向に対し前後に移動でき、こ
れにより光プローブパルス542に遅延時間τを与え
る。ステージドライバ527は演算手段516からのタ
イミング信号を受けて可動鏡526をステップ状あるい
は連続して駆動する。1μmの可動鏡移動で、光プロー
ブパルス542に往復で6.6fsの遅延を与える。す
なわち、高速は3×108m/sであるから、(2×1
-6m)/(3×108m/s)=6.6fsとなる。
【0013】検出手段511は、例えば半絶縁基板であ
るFe(鉄)をドープしたInP(インジューム・リ
ン)基板上に、導体薄膜のコプレーナライン512とこ
のコプレーナライン512に超微細間隔のギャップを有
する2対の電極とを形成してなる光伝導素子(フォトコ
ンダクタ)から構成されている。このコプレーナライン
512の一端には直流電源が接続されており、第1電極
に電界が加えられる。第1電極513aおよび第2電極
513bは対向電極(より望ましくは櫛型対向電極)で
あり、各電極のギャップ幅は数μm以下である。この電
極のギャップ幅は1μm以下にすることも可能である。
この構成より、第1電極513aでは被測定光パルス5
40、第2電極513bでは遅延を与えられた光プロー
ブパルス542を感度よく光電変換ができ、被測定光パ
ルス540を時間を少しづつずらしながらサンプリング
することが可能となっている。この検出手段511にて
サンプリングされた検出信号は、ロックインアンプ51
4、A/D変換手段515を介して演算手段516に入
力されている。
【0014】表示手段517は、演算手段516にてデ
コンボリューションの演算が行われた結果を表示する。
【0015】上記のように構成された光パルス測定装置
では、検出手段511の第1電極513aにおいて被測
定光源510からの光プローブパルスが光電変換され、
該光電変換されたパルス信号が第2電極513bにてモ
ードロックレーザ発振器521からの光プローブパルス
542によりサンプリングされる。このサンプリングさ
れた検出信号は、上述のように相互相関波形y(t)で
あり、この相互相関波形y(t)をデコンボリューショ
ンすると元の波形が求まる。
【0016】サンプリングされた検出信号は、増幅器5
14で増幅され、A/D変換手段515でA/D変換さ
れた後、演算手段516に入力されてデコンボリューシ
ョンの演算が行われる。そして、その演算結果が表示手
段517に表示される。
【0017】この光パルス測定装置では、1μmの可動
鏡の移動毎に、その遅延された光プローブパルス542
でサンプリングすると、分解能は6.6fsとなる。そ
して、例えば全体の移動区間を5cmとすると、333
psの遅延を与えることになり、被測定パルスを6.6
fsの分解能で333ps区間の波形を測定できる。
【0018】また、平成7年特許願第148331号で
は、ゲインスイッチ法による挟レーザパルス光がギャッ
プ電極に照射されるサンプリングフォトコンダクタのサ
ンプリング検出信号を積分して増幅するロックインアン
プを備えたサンプリング波形測定装置が提案されてい
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術の
うち、サンプリングオシロスコープによる測定ではピコ
秒程度のパルス波形測定が困難であるという問題点があ
る。
【0020】図9に示した装置および平成7年特許願第
148331号で提案されている装置では、ロックイン
アンプを用いているために装置全体の周波数帯域がロッ
クインアンプにより制限されてしまい、挟帯域の装置に
なってしまうという問題点がある。
【0021】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、広帯域のサン
プリング波形測定装置を実現することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的サンプラ
モジュールを使用したサンプリング波形測定装置は、光
電変換が行われる第1の電極と該第1の電極での光電変
換により得られた電気信号が照射された光パルスに応じ
てサンプリングされる第2の電極とを備えたフォトコン
ダクタを収納し、被測定光パルスを前記フォトコンダク
タの第1の電極に照射し、供給されたサンプリングパル
スを基に発生した波形がプローブ状の光プローブパルス
を前記フォトコンダクタの第2の電極に照射して被測定
光パルスをサンプリングする光学的サンプラーモジュー
ルを使用して被測定光パルスをサンプリング測定するサ
ンプリング波形測定装置であって、前記被測定光パルス
と同期するトリガ信号を二分する分配器と、前記分配器
により二分されたトリガ信号を入力し、該トリガ信号を
基に特定の繰り返し周波数を発生させるPLL回路と、
前記PLL回路の出力に応じて前記光学的サンプラーモ
ジュールの第2の電極に照射される光パルスを発生させ
る光パルス発生手段と、前記光学的サンプラーモジュー
ルにてサンプリングされた波形を積分するローパスフィ
ルタと、前記分配器により二分されたトリガ信号を入力
し、特定の繰り返し周波数にダウンコンバートするダウ
ンコンバータと、前記ダウンコンバータの出力から短パ
ルスを発生させるパルスジェネレータと、前記ローパス
フィルタ出力を前記パルスジェネレータにて発生した短
パルスによりサンプリングする電気的サンプラーモジュ
ールと、リファレンス信号を発生する基準信号発生器
と、前記電気的サンプラーモジュールにおけるサンプリ
ング結果を前記リファレンス信号により変調する変調器
と、前記リファレンス信号および前記変調器出力を入力
し、前記リファレンス信号により決定される前記変調器
出力中の所定周波数の信号を抽出して増幅するロックイ
ンアンプとを有することを特徴とする。
【0023】この場合、前記サンプラーモジュールは、
前記フォトコンダクタと、レーザーダイオードと、サン
プリングパルスを基に前記レーザーダイオードを駆動す
る駆動手段と、前記被測定光パルスを外部より導くファ
イバと、前記ファイバから射出された被測定光パルスを
前記フォトコンダクタの第1の電極に集光する第1のレ
ンズと、前記レーザーダイオードから射出された光プロ
ーブパルスを前記フォトコンダクタの第2の電極に集光
する第2のレンズと、をそれぞれ金属容器内に配設して
なることとしてもよい。
【0024】また、前記レーザーダイオードが面発光型
レーザーダイオードであり、該面発光型レーザーダイオ
ードが形成された基板が前記フォトコンダクタの基板上
に固定されてもよい。
【0025】また、前記フォトコンダクタは、半絶縁性
基板上に第1のコプレーナラインと該第1のコプレーナ
ラインから分岐した第2のコプレーナラインとを形成
し、前記第1および第2のコプレーナラインにそれぞれ
狭小ギャップよりなる第1および第2の電極を形成して
なることとしてもよい。
【0026】「作用」上記のように構成される本発明に
おいては、ロックインアンプにおける信号の抽出処理
が、トリガ信号をダウンコンバートしてサンプリングし
た信号について行われ、見かけ上の周波数が低くされた
信号について行われることとなり、装置としての広帯域
化が図られたものとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0028】図1は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図、図2は図1中の広帯域ロックインアンプ107
の構成を示すブロック図、図3は図1に示した実施例に
おける広帯域ロックインアンプ107を図2に示したブ
ロック図を用いて示した図である。
【0029】本実施例は、被測定光源101、分配器1
02、PLL(Phase Locked Loop)回路103、レー
ザダイオード(LD)駆動回路104、光学的サンプラ
ーモジュール105、ローパスフィルタ106および広
帯域ロックインアンプ107から構成されている。これ
らのうち、被測定光源101を除く(図1中の破線内)
構成要素がサンプリング波形測定装置を構成する。
【0030】広帯域ロックインアンプ107は図2およ
び図3に示すように、サンプラーモジュール1701、
変調器1702、ロックインアンプ1703、ダウンコ
ンバータ1704、パルスジェネレータ1705および
基準信号発生器1706から構成されている。
【0031】図4は、図1に示す光学的サンプラーモジ
ュール105の概略構成を示す図であり、(a)は上面
図、(b)は側面図である。
【0032】まず、光学的サンプラーモジュール105
の構成について説明する。
【0033】図4において、1は金属容器で、その容器
内には、ペルチェクーラー3を介してベース2が設けら
れており、このベース2にフォトコンダクタ4が取り付
けられている。
【0034】フォトコンダクタ4は、半絶縁基板上に第
1電極(狭小ギャップ)32が形成されたコプレーナラ
イン30が形成され、さらに該コプレーナライン30か
らその方向とほぼ直角となる方向に分岐された第2電極
(狭小ギャップ)33が形成されたコプレーナライン3
1が形成された構成となっている。このフォトコンダク
タ4としては、電極部を図5に示すようにコプレーナラ
イン501上に形成される櫛形型対向電極502により
構成してもよい。
【0035】上記ベース2上には、さらにレーザーダイ
オード(LD)7とこれを駆動するための手段であるバ
イアス基板8およびLDドライバ9が設けられており、
このLD7から射出された光プローブパルスがレンズ5
bを介してフォトコンダクタ4の第2電極33に照射さ
れるように配設されている。さらに、光ファイバ6が外
部より金属容器1内に導入されており、この光ファイバ
6のフェルール6aから射出された被測定光パルスがレ
ンズ5aを介してフォトコンダクタ4の第1の電極32
に照射されるように配設されている。ここでは、サンプ
リング用光源の駆動装置としてLDドライバ9を用い、
ゲインスイッチ法等の手法により短光パルスを発生させ
て光プローブパルスを得ている。この光ファイバ6に
は、光コネクタを介して光ソリトン等の被測定光源10
1が結合される。
【0036】上記金属容器1にはDC入力端子21、サ
ンプリング信号出力端子22、LD駆動信号入力端子2
3、ターミネート端子24が設けられている。DC入力
端子21は、フォトコンダクタ4のコプレーナライン3
0の一端と電気的に接続されており、該DC入力端子2
1を介してバイアス電圧を印加できるようになってい
る。サンプリング信号出力端子22は、フォトコンダク
タ4のコプレーナライン31の出力端と電気的に接続さ
れており、このサンプリング信号出力端子22からフォ
トコンダクタ4にて検出されたサンプリング信号が出力
される。ターミネート端子24はコプレーナライン30
の他端と電気的に接続されている。LD駆動信号入力端
子23はLDドライバ9と電気的に接続されており、L
D駆動信号入力端子23を介してLD駆動信号がLDド
ライバ9に入力されるように構成されている。
【0037】上述のように構成された光学的サンプラー
モジュール105では、第1電極32において照射され
た被測定光パルスが光電変換され、第2電極33におい
て照射された光プローブパルスに基づいてその光電変換
された被測定光パルスが時間を少しづつずらしながらサ
ンプリングされる構成となっている。
【0038】次に、本実施例の構成および動作につい
て、実際の動作に則して説明する。
【0039】被測定光源101の出射光は、被測定光と
して光学的サンプラーモジュール105に入射され、ま
た、出射光に同期したトリガ信号fTRが分配器102に
入射される。トリガ信号fTRは、当然ながら被測定光と
繰り返し周波数が同じであり、フェイズロックがかけら
れた信号である。
【0040】トリガ信号fTRは、分配器102によって
二分され、一方はPLL回路103に入力され、他方は
ダウンコンバータ1704に入力される。
【0041】PLL回路103に入力されたトリガ信号
TRは、PLL回路103のリフレッシュ周波数をΔf
1としたときに、fLD=fTR/n−Δf1で満たされる繰
り返し周波数の信号に変換される。変換された繰り返し
周波数信号はLD駆動回路104に供給される。
【0042】LD駆動回路104はLDドライバ9およ
びLD7とともに光パルス発生手段を構成するもので、
入力された繰り返し周波数fLDにより光学的サンプラー
モジュール105内のLD7をLDドライバ9を介して
駆動し、これにより短光パルス(第1のサンプリングパ
ルス)が発生する。光学的サンプラーモジュール105
では、被測定光源101の出射光を短光パルスによって
サンプリングし、サンプリング結果がローパスフィルタ
106を通ることで繰り返し周波数がn×Δf 1に変換
された測定信号が現れる。このとき、光学的サンプラー
モジュール105でサンプリングされた波形の時間間隔
Δt1と測定信号における時間間隔Δtとの間は以下の
関係が成り立つ。
【0043】 Δt=(n×Δf1/fTR)×Δt1 ∵Δt:Δt1=1/fTR:1/(n×Δf1)…(1) 一方、ダウンコンバータ1704に入力されたトリガ信
号fTRは、繰り返し周波数がfTRからfTRよりも低い周
波数のΔf2に変換され、パルスジェネレータ1705
に入力される。パルスジェネレータ1705では、入力
信号を基準とした繰り返し周波数好Δf2(ただし、Δ
1〉|Δf1−Δf2|)の第2のサンプリングパルス
を発生する。電気的なサンプラーモジュール1701
は、上記の第2のサンプリングパルスにより上述したロ
ーパスフィルタ106を通過した繰り返し周波数がn×
Δf1に変換された測定信号をサンプリングする。これ
により、繰り返し周波数がΔf2’=|Δf−Δf2
=Δf3に変換された測定信号が現れる。このとき、光
学的サンプラーモジュール105でサンプリングされた
時間間隔Δt1とサンプラーモジュール1701でサン
プリングされた波形の時間間隔Δt2との間には以下の
関係が成立する。
【0044】 Δt1=(Δf2’/f1)×Δt2 ∵Δt1:Δt2=1/f1:1/Δf2’…(2) (1)、(2)を用いると、 Δt=(n×Δf1/fTR)×Δt1 =(n×Δf1)/fTR×(Δf2’/Δf1)×Δt2 =(n×Δf2’)/fTR×Δt2…(3) となる。
【0045】ここで測定される信号はノイズに埋もれる
ほど微小な信号であるため、ロックインアンプ1706
を使ってノイズを取り除き、測定したい信号のみを増幅
する。
【0046】サンプラーモジュール1701により繰り
返し周波数がΔf3に変換された測定信号は、変調器1
702によって基準信号発生器1702が発生するリフ
ァレンス信号と同期した方形波(繰り返し周波数:f
REF、デューティ:50の方形波)に変調される。該変
調信号はロックインアンプ1706に入力され、リファ
レンス信号(繰り返し周波数:fREF、デューティ:5
0の方形波)を用いて位相検波を行うことで測定信号の
みが取り出される。
【0047】ここで、実際に測定可能な周波数帯域B
(f)は、ロックインアンプ1706の測定周波数帯域
をB(f2)とすると(3)式から以下のように表わす
ことができる。
【0048】 B(f)=fREF/(n×Δf2’)×B(f2)…(4) ロックインアンプ1706に入力されるリファレンス周
波数fREFはB(f2)よりも小さくなければならない。
また、ロックインアンプ1706に入力される信号のう
ち、緩やかに変化する信号成分の周波数帯域はfREF
1/10以下であることが要求される。これは、fREF
の1/10以上の周波数値では測定結果に信頼性がなく
なることが予想されるためである。したがって、ロック
インアンプ1703の帯域が有限であることによる本実
施例の測定システムにおける測定の上限周波数帯域U
は、 U=fREF/(n×Δf2)×(fREF/10)…(5) となる。
【0049】ダウンコンバータを使用しない通常のロッ
クインアンプの場合の測定システムにおける測定の上限
周波数帯域U’は、 U’=fREF/(n×Δf1)×(fREF/10)…(6) となる。Δf1〉|Δf1−Δf2|であるため、本実施
例の測定システムにおいてはΔf1/Δf2倍広帯域化が
図られていることとなる。
【0050】以上説明した本実施例の光学的サンプラー
モジュール105では、レーザーダイオード7がフォト
コンダクタ基板とは別に設けられた構成となっている
が、レーザーダイオード7を基板上に形成し、これをフ
ォトコンダクタ基板上に固定してモノリシック化するこ
ともできる。以下に、LDチップとして、面発光タイプ
のものを用いたものを例に挙げてその構成について説明
する。
【0051】図6は、面発光LDチップの電極形状を示
した図である。同図において、200はp型電極、20
1はn型電極、202は発光面、203は駆動電極であ
る。ここでは、p型電極200がグランド面であり、こ
のp型電極200には、バンプ用パッド204a〜20
4fが形成されている。この面発光LDでは、基板面に
対して垂直方向に発光面202から光が出射する。
【0052】上記面発光LDチップでは、基板に対して
垂直方向に光が射出するため、後述するようにフリップ
チップを実装した場合、光路をプリズムやミラーで曲げ
ること無しに光をフォトコンダクタに照射できる。ま
た、面で発光するため、出射角が狭く、レンズを介さず
に光結合ができる。そして、通常のファブリペロータイ
プのLDと比較して共振器長が短いため、サンプリング
に必要な短光パルスを発生することが容易である。
【0053】上記面発光LDをフォトコンダクタ基板上
に固定した状態を図7に示す。同図において、300は
フォトコンダクタ、400は図6に示した面発光LDチ
ップである。
【0054】フォトコンダクタ300は、半絶縁性基板
上に一端を伝送ライン入力端302a、他端を伝送ライ
ン終端302bとする伝送ライン302が形成され、さ
らに該伝送ライン302から分岐され、端部をサンプリ
ングポート304とする伝送ライン303が形成されて
いる。伝送ライン302には櫛形電極部305a(対向
電極であってもよい)が形成されており、伝送ライン3
03には櫛形電極部305b(対向電極であってもよ
い)が形成されている。さらに、半絶縁性基板上には面
発光LDチップ400を駆動するためのLDドライブ用
電極306が形成されており、その端部にはLDドライ
ブ用バンプパッド306aが形成されている。これら伝
送ライン302,303、LDドライブ用電極306を
除く他の部分にグランド面307が形成されており、こ
のグランド面307にはグランド用バンプパッド308
a〜308fが形成されている。
【0055】上記フォトコンダクタ300のグランド面
307のグランド用バンプパッド308a〜308fに
は、それぞれ面発光LDチップ400のバンプパッド2
04a〜204fがハンダバンプにより固定されてい
る。さらに、フォトコンダクタ300のLDドライブ用
バンプパッド306aと面発光LDチップ400の駆動
電極203とがバンプパッドにより固定されている。こ
のバンプパッドによる固定により電気的な接触がとられ
ており、面発光LDチップ400の駆動が可能となって
いる。フォトコンダクタ300の櫛形電極部305b上
に面発光LDチップ400の発光面202が位置するよ
うな配置となっており、面発光LDチップ400が駆動
されると発光面202から出射した光が櫛形電極部30
5に照射されるようになっている。
【0056】上記のような構成では、フォトコンダクタ
300と面発光LDチップ400間の距離はハンダバン
プの特性上で約50μmと近接化できるので、集光用の
レンズを必要としない。また、フォトコンダクタ300
と面発光LDチップ400のアライメントは、ハンダバ
ンプのセルフアライメント効果により行われるため、パ
ッドのパターン形成の精度の±1μmという高精度で自
動的に最適な位置にアライメントされる。
【0057】なお、LDチップとしては面発光タイプの
もの以外に、通常のファブリペロータイプ、DFBタイ
プ、DBRタイプのものを用いることもできる。これら
のようなLDチップでは、基板面内方向に沿って光が射
出される。このようなLDチップを用いた場合には、図
8に示すように、フォトコンダクタ上にファブリペロー
タイプ、DFBタイプ、DBRタイプ等のLDチップを
形成し、さらにSiO 2よりなる導波路およびミラーを
形成する。ミラーはフォトコンダクタの一方の櫛形電極
部(サンプリング側)上に配設されており、LDチップ
から射出した光は導波路を通ってこのミラーに導かれる
ように構成されている。このように構成されたもので
は、LDチップから射出した光は、導波路を通ってフォ
トコンダクタの櫛形電極部上に導かれ、ミラーによって
反射されてその櫛形電極部に照射される。
【0058】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0059】ピコ秒程度のパルス波形測定を行うことが
できる広帯域のサンプリング波形測定装置とすることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1中の広帯域ロックインアンプ107の構成
を示すブロック図である。
【図3】図1に示した実施例における広帯域ロックイン
アンプ107を図2に示したブロック図を用いて示した
図である。
【図4】図1中の光学的サンプラーモジュール105の
概略を示す構成図で、(a)は上面側からみた図、
(b)は側面からみた図である。
【図5】フォトコンダクタ4の電極形状の一例を示す図
である。
【図6】面発光LDチップの電極形状を示した図であ
る。
【図7】図5に示す面発光LDチップをフォトコンダク
タ基板上に固定した状態を示す図であり、(a)は上面
側からみた図、(b)は側面からみた図である。
【図8】ファブリペロータイプのLDチップをフォトコ
ンダクタ上に固定した場合の構成を示す図である。
【図9】従来例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 金属容器 2 ベース 3 ペルチェクーラー 4 フォトコンダクタ 5a,5b レンズ 6 光ファイバ 6a フェルール 7 LD 8 バイアス基板 9 LDドライバ 101 被測定光源 102 分配器 103 PLL回路 104 LD駆動回路 105 光学的サンプラーモジュール 106 ローパスフィルタ 107 広帯域ロックインアンプ 1701 サンプラーモジュール 1702 変調器 1703 ロックインアンプ 1704 ダウンコンバータ 1705 パルスジェネレータ 1706 基準信号発生器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換が行われる第1の電極と該第1
    の電極での光電変換により得られた電気信号が照射され
    た光パルスに応じてサンプリングされる第2の電極とを
    備えたフォトコンダクタを収納し、被測定光パルスを前
    記フォトコンダクタの第1の電極に照射し、供給された
    サンプリングパルスを基に発生した波形がプローブ状の
    光プローブパルスを前記フォトコンダクタの第2の電極
    に照射して被測定光パルスをサンプリングする光学的サ
    ンプラーモジュールを使用して被測定光パルスをサンプ
    リング測定するサンプリング波形測定装置であって、 前記被測定光パルスと同期するトリガ信号を二分する分
    配器と、 前記分配器により二分されたトリガ信号を入力し、該ト
    リガ信号を基に特定の繰り返し周波数を発生させるPL
    L回路と、 前記PLL回路の出力に応じて前記光学的サンプラーモ
    ジュールの第2の電極に照射される光パルスを発生させ
    る光パルス発生手段と、 前記光学的サンプラーモジュールにてサンプリングされ
    た波形を積分するローパスフィルタと、 前記分配器により二分されたトリガ信号を入力し、特定
    の繰り返し周波数にダウンコンバートするダウンコンバ
    ータと、 前記ダウンコンバータの出力から短パルスを発生させる
    パルスジェネレータと、 前記ローパスフィルタ出力を前記パルスジェネレータに
    て発生した短パルスによりサンプリングする電気的サン
    プラーモジュールと、 リファレンス信号を発生する基準信号発生器と、 前記電気的サンプラーモジュールにおけるサンプリング
    結果を前記リファレンス信号により変調する変調器と、 前記リファレンス信号および前記変調器出力を入力し、
    前記リファレンス信号により決定される前記変調器出力
    中の所定周波数の信号を抽出して増幅するロックインア
    ンプとを有することを特徴とする光学的サンプラモジュ
    ールを使用したサンプリング波形測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学的サンプラモジュ
    ールを使用したサンプリング波形測定装置において、 前記サンプラーモジュールは、 前記フォトコンダクタと、 レーザーダイオードと、 サンプリングパルスを基に前記レーザーダイオードを駆
    動する駆動手段と、 前記被測定光パルスを外部より導くファイバと、 前記ファイバから射出された被測定光パルスを前記フォ
    トコンダクタの第1の電極に集光する第1のレンズと、 前記レーザーダイオードから射出された光プローブパル
    スを前記フォトコンダクタの第2の電極に集光する第2
    のレンズと、をそれぞれ金属容器内に配設してなること
    を特徴とする光学的サンプラモジュールを使用したサン
    プリング波形測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光学的サンプラモジュ
    ールを使用したサンプリング波形測定装置において、 前記レーザーダイオードが面発光型レーザーダイオード
    であり、該面発光型レーザーダイオードが形成された基
    板が前記フォトコンダクタの基板上に固定されたことを
    特徴とする光学的サンプラモジュールを使用したサンプ
    リング波形測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光学的サンプラモジュ
    ールを使用したサンプリング波形測定装置において、 前記フォトコンダクタは、半絶縁性基板上に第1のコプ
    レーナラインと該第1のコプレーナラインから分岐した
    第2のコプレーナラインとを形成し、前記第1および第
    2のコプレーナラインにそれぞれ狭小ギャップよりなる
    第1および第2の電極を形成してなることを特徴とする
    光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形
    測定装置。
JP31194997A 1997-11-13 1997-11-13 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置 Withdrawn JPH11142252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31194997A JPH11142252A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31194997A JPH11142252A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11142252A true JPH11142252A (ja) 1999-05-28

Family

ID=18023382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31194997A Withdrawn JPH11142252A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11142252A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110274698A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 中国人民解放军陆军工程大学 一种重频编码脉冲激光的性能检测装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110274698A (zh) * 2019-07-10 2019-09-24 中国人民解放军陆军工程大学 一种重频编码脉冲激光的性能检测装置
CN110274698B (zh) * 2019-07-10 2024-01-19 中国人民解放军陆军工程大学 一种重频编码脉冲激光的性能检测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4681449A (en) High speed testing of electronic circuits by electro-optic sampling
JP3364333B2 (ja) 減衰特性測定装置
US5164664A (en) Method for the optical measurement of electrical potentials
Shinagawa et al. A laser-diode-based picosecond electrooptic prober for high-speed LSIs
JPH05264609A (ja) 高周波電気信号のエレクトロオプティカル効果による測定方法およびシステム
US5801375A (en) Sampler module, sampling waveform measurement device using the sample module, and sampling waveform measurement method
JP2656686B2 (ja) 光プローブ方法及び装置
US6600564B1 (en) Device and method for optical path length measurement
JP2659554B2 (ja) 光強度相関装置
JPH08152361A (ja) 光信号波形の測定装置
JPH11142252A (ja) 光学的サンプラモジュールを使用したサンプリング波形測定装置
US5631555A (en) Voltage measurement system
JPH0695112B2 (ja) 電圧検出装置
JPS6310925A (ja) 信号伝送方法
US5053696A (en) Electro-electron oscilloscope
Hofmann et al. Electro-optic sampling system for the testing of high-speed integrated circuits using a free running solid-state laser
EP0345011A1 (en) Electrical signal observing device
JP2675419B2 (ja) 高感度電圧検出装置
WO1989012831A1 (en) Electrooptical effect element and device for measuring electric signal waveforms using said element
JPH10111347A (ja) レーザ電圧プローブ方法及び装置
JPH0943098A (ja) 光パルス測定装置
JP2906285B2 (ja) 光サンプリング装置
Yi et al. A practical electro-optic sampler for characterization internal to GaAs ICs
JP2000221213A (ja) 電気光学プロ―ブ
JP2756967B2 (ja) スペクトル分析器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201