JPH11140284A - レーザーマーキング用樹脂組成物、レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングした成形品 - Google Patents

レーザーマーキング用樹脂組成物、レーザーマーキング方法及びレーザーマーキングした成形品

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JPH11140284A
JPH11140284A JP9301608A JP30160897A JPH11140284A JP H11140284 A JPH11140284 A JP H11140284A JP 9301608 A JP9301608 A JP 9301608A JP 30160897 A JP30160897 A JP 30160897A JP H11140284 A JPH11140284 A JP H11140284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステル樹脂が有する優れた諸特性を損
なうことなく、ポリエステル樹脂からなる着色基材、特
に黒色系基材にコントラストが良好で鮮明な白色系のレ
ーザーマーキングを付与し得る組成物を提供する。 【解決手段】 (a) 熱可塑性ポリエステル樹脂に対し、
(b) 平均粒子径が20nm以下であり、かつDBP吸油量が
35〜130ml/100gであるカーボンブラックを全組成物中の
割合として0.001 〜3重量%配合したレーザーマーキン
グ用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品または
樹脂により被覆された成形品の表面にレーザー光を利用
して鮮明な文字、記号等のマークを付与するレーザーマ
ーキングにおいて好適に用いられるレーザーマーキング
用樹脂組成物、レーザーマーキング方法及びレーザーマ
ーキングした成形品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】製品の
識別、意匠性を付与するなどの目的で樹脂成形品或は樹
脂で被覆された成形品の表面に所望の文字、記号或は図
柄等をマーキングする方法として、従来からインキによ
る印刷が一般的に行われている。しかし印刷の場合、代
表的なポリエステル樹脂であるポリブチレンテレフタレ
ート等の結晶性の樹脂に対しては、密着性の点で満足で
きるインキが少ない。さらに使用環境によっては、イン
キによる印刷部の耐傷性、耐摩耗性、耐薬品性が十分で
ないという問題が生じる。また、インキによる印刷にお
いては、樹脂表面洗浄のため、溶剤やフロンの使用が必
要であり、近年の溶剤廃止やフロン洗浄廃止といった時
流に対して対処しきれていないといった欠点がある。こ
の様な問題を解決する一つの手段として、レーザー光を
利用したマーキング方法即ちレーザーマーキングが既に
提案されている。このレーザーマーキングによって所望
のマークを付与する方法として、当初は(1) レーザー加
工面の物理的な変化(例えば特開昭58−67496 号公報に
ある表面の粗化等)等のように、ある種の条件でレーザ
ー光を照射して熱的な加工を施す比較的単純な方法が提
案されたが、その後、(2) 変色及び脱色可能な充填剤を
添加する(例えば特開昭63−216790号公報、特開昭61−
41320 号公報、特開平1−306285号公報)等の樹脂組成
物の工夫で積極的にレーザーマーキング性を発現させる
方法が多数報告されている。(2) の方法の多くは、市場
の要求から、顔料などで着色した基材樹脂上に基材の色
とは異なる色のマーキングを鮮明に施すことを目的とし
ている。その一つとして市場での要求が高い黒色系基材
上に鮮明な白いマークを得る方法に関しては報告が多
い。例えば、特開昭60−202119号公報は、エポキシ樹脂
にカーボンブラックを配合することでマーキング性を付
与するものであり、カーボン濃度が増加するほどマーキ
ング性は向上するとされている。しかしながら、同様な
手法をポリエステル樹脂に応用し、単に任意のカーボン
ブラックを配合しただけでは、満足のいくマーキング性
(白発色)は得られなかったばかりか、エポキシ樹脂の
例とは異なり、カーボン濃度が増加して基材の漆黒度が
向上するほどマーキング性は悪化するといった問題も判
明した。また、特開昭63−81117 号公報によれば、エポ
キシ樹脂中にチタンブラックを含有させることでマーキ
ング性を改善しているが、同様にポリエステルに適用し
た場合には、特に繊維強化したポリエステルではチタン
ブラックの混練時や成形時に繊維を折損する原因とな
り、所望の機械的特性が損われる可能性が大きい。さら
に、特開平5−186633号公報では、熱可塑性ポリマー
に、リン酸カルシウムと炭素からなる一種の黒色顔料を
含有させてマーキング性の改善を図っているが、所望の
漆黒度を得るためには一般的なカーボンブラックの数倍
から10倍程度の量を必要とするため、基材本来の機械的
物性や長期特性を変化、悪化させるおそれがあり、また
成形時にガスが発生しやすく成形品の外観を損なう可能
性がある。以上の結果から、黒色系基材に対する白発色
マーキングに関して、従来技術をポリエステル樹脂に適
用してもマーキング性やその他の面でも問題点がある。
したがって、本発明の目的は、ポリエステル樹脂が有す
る優れた諸特性を損なうことなく、ポリエステル樹脂か
らなる着色基材、特に黒色系基材にコントラストが良好
で鮮明な白色系のレーザーマーキングを付与し得る組成
物及びレーザーマーキング方法を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、カーボンブラ
ックの種類および濃度とマーキング性には密接な関係が
あること、及びこれらを適切に選択することによりマー
キング性は飛躍的に向上することを見出し、本発明に至
った。即ち、本発明は、(a) 熱可塑性ポリエステル樹脂
に対し、(b) 平均粒子径が20nm以下であり、かつDBP
吸油量が35〜130ml/100gであるカーボンブラックを全組
成物中の割合として0.001 〜3重量%配合したことを特
徴とするレーザーマーキング用樹脂組成物、及びかかる
樹脂組成物を用いることを特徴とするレーザーマーキン
グ方法である。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における(a) 熱可塑性ポリエステル樹脂と
は、ジカルボン酸化合物又はそのエステル形成性誘導体
と低分子量ジヒドロキシ化合物又はそのエステル形成性
誘導体の重縮合、オキシカルボン酸化合物又はそのエス
テル形成性誘導体の重縮合或はこれら3成分混合物の重
縮合等、公知の方法によって得られる重合体であり、ホ
モポリエステル、コポリエステルのいずれに対しても本
発明の効果がある。特に代表的なポリエステル樹脂であ
るポリブチレンテレフタレートの使用は本発明を好まし
く実施できる形態の一つとして使用できる。ここでいう
ポリブチレンテレフタレートとは、主たる成分として1,
4 −ブタンジオールとテレフタル酸またはその低級アル
コールエステルとを重縮合して得られる重合体であっ
て、ブチレンテレフタレート単位を70重量%以上含有す
る共重合体であってもかまわない。共重合されるモノマ
ーとしてはテレフタル酸またはその低級アルコールエス
テル以外の二塩基成分として、イソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪
族、芳香族多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体、
ヒドロキシ安息香酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体などが、また、1,4 −ブ
タンジオール以外のグリコール成分としてエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール
などの低級アルキレングリコール、ビスフェノールAな
どの芳香族アルコールなどが挙げられる。
【0005】次に、本発明において上記(a) 熱可塑性ポ
リエステル樹脂に配合する(b) カーボンブラックについ
て説明する。本発明者が検討したところによれば、一般
にポリエステル樹脂からなる基材に対するカーボンブラ
ックによる着色性、特に黒着色における漆黒度と、カー
ボンブラック配合樹脂に対するレーザーマーキング性
は、配合するカーボンブラックの平均粒子径とDBP吸
油量、すなわちカーボンブラック粒子単独の大きさであ
る粒子径と粒子が凝集した大きさであるストラクチャ
ー、並びにカーボンブラックの配合量に大きく依存す
る。一方、着色性、特に漆黒度とレーザーマーキング性
とは、カーボンブラックの添加量によって相反する傾向
が強く、良好な着色性と優れたレーザーマーキング性を
並立させるためのカーボンブラックの選択は極めて困難
なものであった。本発明においては、上記のような困難
な課題を解決し、相反すると思われていた2つの性能を
同時に満足させるため、平均粒子径とストラクチャーを
高度に制御したカーボンブラック、即ち平均粒子径が20
nm以下であり、かつDBP吸油量が35〜130ml/100gであ
るカーボンブラックを選択的に使用することを特徴とす
る。平均粒子径が20nmより大きい場合、あるいはDBP
吸油量が130ml/100gより大きいか又は35ml/100g より小
さい場合、着色により多くのカーボンブラックの配合が
必要となり、さらに鮮明な白系のマーキングが得られな
いという問題がある。また、平均粒子径は小さくなる
程、カーボンブラックを樹脂に配合した際の分散性は劣
るものとなる。従って、着色性、レーザーマーキング性
及びカーボンブラックの分散性等を考慮すると、カーボ
ンブラックの平均粒子径は20nm以下が好ましく、より好
ましくは10〜18nm、更に好ましくは12〜16nmである。ま
た、DBP吸油量は35〜130ml/100g、より好ましくは50
〜115ml/100gである。また、本発明に用いるカーボンブ
ラックは特定の着色力を有するものが好ましく、具体的
には、カーボンブラックを熱可塑性ポリエステル樹脂に
0.15重量%配合し、これを一般的な成形条件で厚さ2mm
の平板に射出成形した時、成形品のL値が17.5以下とな
るような着色力を有するものが好ましい。かかる評価に
あたり、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、カーボン
ブラックによる着色を阻害する物質を実質的に含有しな
いものを用いる。また、対象とする熱可塑性ポリエステ
ル樹脂の種類に応じて、個々に評価する。前記の如き平
均粒子径及びDBP吸油特性を有し、且つこのような着
色力を有するカーボンブラックを使用することにより、
詳細な理由は定かではないが、通常のカーボンブラック
の使用に比べて著しくレーザーマーキング性が向上し、
着色性、特に漆黒度とレーザーマーキング性の両者をよ
り一層効率的に満足させることが可能になる。
【0006】本発明は、カーボンブラックの配合により
黒色に着色する場合だけでなく、少量のカーボンブラッ
クを使用してグレー色に着色する場合、さらには他の複
雑なカラーに調色する際にも適用でき、このような用途
に本発明のカーボンブラックを使用することはレーザー
マーキング性において好ましい結果を与える。このよう
な観点から、本発明に使用されるカーボンブラックの濃
度は全組成物中の割合として0.001 〜3重量%であり、
これによりその効果を十分に発揮する。カーボンブラッ
ク濃度が0.001 重量%より小さい場合、ポリエステル樹
脂に対し、実用上使用できる黒系色若しくはグレー色が
得られにくく、他のカラーに調色する際にも、製造上の
問題から、これより少ない含有量は正確に調合できなく
なる。一方、3重量%を越えて添加しても実用上漆黒度
は向上しないばかりか、組成物の機械的物性が低下する
可能性があることや、レーザーマーキング性が悪化して
しまう。このようなことを考慮して、カーボンブラック
の好ましい配合量は、0.001 〜3重量%、より好ましく
は0.005 〜2.5 重量%、特に好ましくは0.008 〜2.0 重
量%である。
【0007】また、本発明においては、上記ポリエステ
ル樹脂組成物に対してレーザーマーキング性を損わない
範囲で、必要に応じて公知の添加物及びまたは充填剤を
添加することが出来る。例えば、各種安定剤、滑剤、可
塑剤、核剤、離型剤、潤滑性付与剤、帯電防止剤、界面
活性剤、他の高分子材料或は繊維状、粒状、粉末状等の
ガラス、金属、および金属酸化物を主体とした無機化合
物、さらには公知の難燃性付与剤等である。また、着色
するのに顔料または染料を添加することもできる。ま
た、一般にハロゲン系難燃剤を含むポリエステル樹脂で
は、白色系のレーザーマーキングを施すのが極めて困難
であるが、本発明を適用すれば大幅に改善され、良好な
マーキングが可能になる。
【0008】本発明によって、実用上、完全に黒着色さ
れた熱可塑性ポリエステル樹脂で鮮明でコントラストの
優れた白色のマーキングを施すことは、本発明を好適に
使用する一つの例である。即ち、本発明による熱可塑性
ポリエステル樹脂とカーボンブラックの組み合わせで平
板を射出成形し、この成形品のL値が17.5以下となる、
実質上黒色であるレーザーマーキング用樹脂組成物は、
本発明の好ましい態様である。この場合、詳しい成形条
件は、熱可塑性ポリエステル樹脂として一般的な成形条
件で、平板は、縦50mm、横90mm、厚さ2mmのものであ
る。
【0009】また本発明においては、同じ黒系色でも赤
味や青味といった色相を調整する目的や組成物製造時の
問題、さらには黒に限らず他色への着色の要求などか
ら、本発明以外の公知のカーボンブラックや着色顔料
を、本発明において使用するカーボンブラックの効果を
損なわない範囲で併用することは一向に差し支えない。
例えば、所望の色を調色する際に黒系顔料が必要な場
合、本発明によるカーボンブラックを使用することはそ
の後のレーザーマーキングにおいて好ましい結果を与え
る。
【0010】本発明を実施するにあたっては、レーザー
光源及びその照射方法等には特に限定はなく、公知の各
種Nd;YAGレーザー、CO2 レーザー、各種エキシ
マレーザー等が使用できる。その中でも、Nd;YAG
レーザーを用いたマーキングにおいて、その効果は顕著
となる。
【0011】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜23、比較例1〜8 下記ポリエステル樹脂及びカーボンブラックを用い、ポ
リエステル樹脂なカーボンブラックを表1、2に示す割
合で配合した試験材料を調製した。 ポリエステル樹脂組成物:ポリブチレンテレフタレート
樹脂 カーボンブラック:下記の通り 1:平均粒子径14nm、DBP吸油量 65ml/100g 2:平均粒子径16nm、DBP吸油量112ml/100g 3:平均粒子径15nm、DBP吸油量 65ml/100g 4:平均粒子径18nm、DBP吸油量 54ml/100g 5:平均粒子径16nm、DBP吸油量 55ml/100g 6:平均粒子径18nm、DBP吸油量130ml/100g 7:平均粒子径42nm、DBP吸油量190ml/100g(比較
品) 8:平均粒子径82nm、DBP吸油量 71ml/100g(比較
品) 上記樹脂材料を射出成形し、厚さ2mm、縦50mm、横90mm
の平板状の射出成形品を得た。この平板成形品上に下記
の条件でレーザーマーキングを行った。評価は、下記の
方法により、平板成形品の漆黒度を測定すると共に、レ
ーザーマーキングされた平板成形品のマーキング部のコ
ントラストを測定することによった行った。評価結果を
表1、2及び図1に示す。
【0012】〔レーザーマーキング条件〕 レーザーマーキング装置:日本電気(株)製レーザーマ
ーカー SL475E2 レーザーの種類:Nd;YAGレーザー(波長1064nm) 照射方式:スキャン式(Qスイッチ周波数:3KHz) マーキング部のパワー:1〜10W スキャンスピード: 100〜400mm/S バイトサイズ:10〜150μm 〔評価方法〕 (平板成形品の漆黒度)スガ試験機(株)製カラーコン
ピューターSM−4型を使用し、L値を測定した。L値
が小さいほど漆黒度は高く、黒着色を目的とした場合、
着色が良好であることを示す。 (マーキング部のコントラスト)マイクロエンジニアリ
ング(株)製画像処理装置AT-100U及び同社のAreaSe
nsor カメラT-137を用いて、マーキングしないブラン
クの輝度とマーキング部の輝度を測定し、その比(ブラ
ンクの輝度/マーキング部の輝度)をもって、マーキン
グ部のコントラスト値とした。この実施例では、カーボ
ンブラックを配合して黒色系に着色した基材にレーザー
を照射して白色系のマーキングを付与するものであり、
コントラスト値、即ちブランクの輝度/マーキング部の
輝度の比が大きいほど、コントラストの良い鮮明なマー
キングが得られたことになる。表1、2及び図1から明
らかなように、本発明において規定するカーボンブラッ
クを用いた場合、少量の配合で良好な黒の着色が可能で
あり、また幅広い着色範囲でコントラストの優れたレー
ザーマーキングが可能である。更に詳細に言えば、ここ
で用いたポリブチレンテレフタレート樹脂の場合、L値
が約17.5以下で基材が実用上充分な黒色を呈し、L値が
約17.5を越えて大きくなるほどグレー系の着色とるが、
本発明で規定するカーボンブラックを用いた場合、同一
のL値で、比較例のカーボンブラックと比べて、漆黒度
の高い黒着色領域においてもグレー系着色領域において
も、コントラストの高い鮮明なマーキングが得られる。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の実施例・比較例において、使用したカ
ーボンブラックによるL値とコントラストとの関係を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大鉢 義典 静岡県富士市宮島973番地 ポリプラスチ ックス株式会社内 (72)発明者 浅川 久紀 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 船田 勝也 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 熱可塑性ポリエステル樹脂に対し、
    (b) 平均粒子径が20nm以下であり、かつDBP吸油量が
    35〜130ml/100gであるカーボンブラックを全組成物中の
    割合として0.001 〜3重量%配合したことを特徴とする
    レーザーマーキング用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カーボンブラックの平均粒子径が10〜18
    nmである請求項1記載のレーザーマーキング用樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 カーボンブラックのDBP吸油量が50〜
    115ml/100gである請求項1又は2記載のレーザーマーキ
    ング用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 カーボンブラックが、これを熱可塑性ポ
    リエステル樹脂に0.15重量%配合して厚さ2mmの平板に
    射出成形した時、成形品のL値が17.5以下となるような
    着色力を有するものである請求項1〜3の何れか1項記
    載のレーザーマーキング用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性ポリエステル樹脂がポリブチレ
    ンテレフタレートである請求項1〜4の何れか1項記載
    のレーザーマーキング用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項記載の樹脂組
    成物からなる成形品あるいは該樹脂組成物により被覆さ
    れた成形品をレーザーマーキングした成形品。
  7. 【請求項7】 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物からな
    る成形品あるいは該樹脂組成物により被覆された成形品
    にレーザーを照射してマーキングを施すにあたり、(a)
    熱可塑性ポリエステル樹脂に対し、(b) 平均粒子径が20
    nm以下であり、かつDBP吸油量が35〜130ml/100gであ
    るカーボンブラックを全組成物中の割合として0.001 〜
    3重量%配合してなる樹脂組成物を用いることを特徴と
    するレーザーマーキング方法。
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