JPH11140019A - ハイドロキノンジエステル誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ハイドロキノンジエステル誘導体及びその製造方法

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JPH11140019A
JPH11140019A JP9310199A JP31019997A JPH11140019A JP H11140019 A JPH11140019 A JP H11140019A JP 9310199 A JP9310199 A JP 9310199A JP 31019997 A JP31019997 A JP 31019997A JP H11140019 A JPH11140019 A JP H11140019A
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JP
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acid
weight
solvent
diester derivative
crystallization
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JP9310199A
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Ikuo Takahashi
郁夫 高橋
Hikari Shibata
光 柴田
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケトイソホロンとアシル化剤との反応生成物
から、簡単な操作で高純度のハイドロキノンジエステル
誘導体を高収率で製造する。 【解決手段】 酸触媒の存在下、下記式(3)で表され
るシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン誘導体とア
シル化剤(無水酢酸など)を反応させ、反応生成物を晶
析により精製し、下記式(1)で表されるハイドロキノ
ンジエステル誘導体を得る。化合物(1)は、下記式
(2)で表されるカテコールジエステル誘導体を0〜4
重量%程度含有しており、高純度である。晶析溶媒とし
ては、アシル化剤に対応する有機カルボン酸(酢酸な
ど)と水との混合溶媒が利用できる。 【化1】 (式中、R1 およびR2 はアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基又は複素環基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度のハイドロ
キノンジエステル誘導体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイドロキノンジエステル誘導体(トリ
メチルハイドロキノンジエステルやその加水分解により
生成するトリメチルハイドロキノンなど)は、医薬の中
間体として有用であり、ビタミンEの原料、樹脂、高級
脂肪酸,高級アルコールや油脂の酸化防止剤、重合モノ
マーの重合禁止剤として工業的に重要な化合物の一つで
ある。特開昭47−7632号公報には、2,6,6−
トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
(ケトイソホロン,KIP)を、酸触媒(プロトン酸又
はルイス酸触媒)の存在下、アシル化剤と反応させるこ
とによって、トリメチルハイドロキノンジエステルを製
造する方法が開示されている。
【0003】しかし、この方法では、反応生成物を、中
和,抽出操作の後、濾過して酸触媒を除去し、抽出液を
減圧下で濃縮し、ヘキサンを用いて再結晶することによ
り精製トリメチルハイドロキノンジエステルを得てい
る。そのため、精製工程が煩雑であるとともに、トリメ
チルハイドロキノンジエステルの収率が低い。また、再
結晶溶媒としてヘキサンを用いる場合、副生物に対する
溶解性が小さいためか、トリメチルハイドロキノンジエ
ステルの純度を向上させるには限度がある。そのため
か、前記文献には、トリメチルハイドロキノンジメチル
エステルの融点が97〜107℃という広い温度幅で記
載されている。さらにヘキサンは目的化合物に対する溶
解性が極めて低く、低沸点溶媒であるため、再結晶のた
めには大量のヘキサンを用いる必要があり、工業的な精
製には不利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高純度のハイドロキノンジエステル誘導体とその製
造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、簡
単な操作で高純度のハイドロキノンジエステル誘導体を
高収率で製造できる方法を提供することにある。本発明
のさらに他の目的は、2,6,6−トリメチルシクロヘ
キセ−2−エン−1,4−ジオン(ケトイソホロン,K
IP)とアシル化剤とのエスルテ化および転移反応によ
る生成物から、簡単な操作で高純度のハイドロキノンジ
エステル誘導体を高収率で製造できる方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意検討した結果、2,6,6−トリメ
チルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KI
P)とアシル化剤との反応生成物を晶析工程に供する
と、高純度のトリメチルハイドロキノンジエステルが高
収率で得られることを見いだし、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明のハイドロキノンジエステル誘
導体は下記式(1)で表され、かつ下記式(2)で表され
るカテコールジエステル誘導体0.001〜2重量%を
含んでいる。
【0006】
【化4】 (式中、R1 はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基又は複素環基を示し、R2 は、同一又は異なって、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環
基を示す) 本発明の方法では、触媒の存在下、下記式(3)
【0007】
【化5】 (式中、R2 は前記に同じ)で表されるシクロヘキセ−
2−エン−1,4−ジオン誘導体(2,6,6−トリ置
換シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン)とアシル
化剤を反応させ、反応生成物を晶析により精製し、前記
式(1)で表されるハイドロキノンジエステル誘導体を
製造する。このような方法で得られたハイドロキノンジ
エステル誘導体(1)は、前記式(2)で表されるカテコ
ールジエステル誘導体を0〜2重量%程度含有してい
る。晶析系の溶媒は、通常、極性溶媒、特に、前記アシ
ル化剤に対応する有機カルボン酸(特に酢酸など)およ
び水の混合溶媒で構成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】前記式(1)〜(3)のR1 および
2 において、アルキル基としては、C1-10アルキル基
(メチル,エチル,ブチル,イソブチル,t−ブチル,
ペンチル,ヘキシル基などのC1-8 アルキル基など)、
シクロアルキル基としては、C3-10シクロアルキル基
(シクロヘキシル基など)、アリール基としては、C
6-12アリール基(フェニル基,p−メチルフェニル基な
どの置換フェニル基など)、複素環基としては、窒素,
酸素および硫黄原子から選択された少なくとも1つのヘ
テロ原子を有する芳香族性又は非芳香族性5又は6員複
素環基(フリル基,チエニル基,ニコチニル基,ピリジ
ル基など)などが例示できる。前記式(1)〜(3)で表
される化合物において、置換基R1 およびR2 の種類
は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0009】前記ハイドロキノンジエステル誘導体
(1)およびカテコールジエステル誘導体(2)におい
て、好ましいR1 は、C1-8アルキル基、特にC1-6アル
キル基(例えば、メチル,エチル基などのC1-4アルキ
ル基)であり、好ましいR2 はメチル基である。本発明
の特色は、ハイドロキノンジエステル誘導体(1)が高
純度であり、反応により副生するカテコールジエステル
誘導体(2)の含有量が極めて小さい点にある。カテコ
ールジエステル誘導体(2)の含有量は、通常、実質的
に2重量%以下(すなわち、不可避的な混入量ないし2
重量%)である。具体的には、カテコールジエステル誘
導体(2)の含有量は、0.001〜2重量%(例え
ば、0.001〜1.5重量%)、好ましくは0.00
1〜1重量%、さらに好ましくは0.001〜0.8重
量%程度である。
【0010】このような高純度のハイドロキノンジエス
テル誘導体(1)は、触媒の存在下、前記式(3)で表さ
れるシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン誘導体と
アシル化剤を反応させ、反応生成物を晶析により精製す
ることにより製造できる。この方法では、前記カテコー
ルジエステル誘導体(2)の含有量が実質的に0重量%
(すなわち、0〜2重量%)程度のハイドロキノンジエ
ステル誘導体(1)も得ることができる。なお、前記式
(3)で表される化合物としては、通常、2,6,6−
トリC1-4アルキルシクロヘキセ−2−エン−1,4−
ジオン(特に2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオン(ケトイソホロン,KIP))
が使用できる。
【0011】触媒としては、プロトン酸,ルイス酸のい
ずれも使用できる。プロトン酸としては、無機酸(例え
ば、硫酸,塩酸,リン酸,フッ化ホウ素酸,フッ化水素
酸など)、有機酸(例えば、p−トルエンスルホン酸,
ベンゼンスルホン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホ
ン酸などのスルホン酸、クロロ酢酸,トリクロロ酢酸,
トリフルオロ酢酸などのハロゲンカルボン酸,ピクリン
酸など)、ハメット(Hammett)の酸度関数H0 が−1
1.93よりも小さな超強酸(例えば、H2 SO4 −S
3 ,HF−NbF5 ,HF−TaF5 ,SbF5 ,H
F−SbF5 ,SbF5 −FSO3 H,FSO3 H−T
aF5 ,SbF5 −CF3 SO3 Hなど)などが使用で
きる。ルイス酸としては、例えば、BF3 ,BF3 OE
2 ,AlCl3 ,FeCl3 ,ZnCl2 ,TiCl
4 ,SnCl2 などが例示できる。
【0012】触媒の使用量は反応条件に応じて有効量で
あればよく、例えば、前記式(3)で表される基質(K
IPなど)100重量部に対して0.001〜100重
量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好まし
くは0.1〜5重量部程度である。
【0013】触媒は固体触媒(特に固体酸触媒)として
使用してもよい。固体酸触媒には、例えば、強酸性イオ
ン交換樹脂(スルホン酸基を含有する非多孔質又は多孔
質イオン交換樹脂など)、超強酸性イオン交換樹脂(−
CF2 CF2 SO3 Hなどの超強酸基を有する非多孔質
又は多孔質イオン交換樹脂)、硫酸塩(CaSO4 ,F
2 (SO4 3 ,CuSO4 ,NiSO4 ,AlSO
4 ,MnSO4 ,BaSO4 ,CoSO4 ,ZnS
4 ,(NH4 2 SO4 など)、金属酸化物(SiO
2 ,Al2 3 ,TiO2 ,Fe2 3 ,ZrO2 ,S
nO2 など)、複合酸化物(SiO2 −Al2 3 ,S
iO2 −TiO2 ,TiO2 −ZrO2 ,SiO2 −Z
rO2 など)、ゼオライト(酸性OH基を有するY型,
X型,A型,ZSM5 ,モルデナイト,VPI5 ,Al
PO4 −5,AlPO4 −11など)、カオリン、ヘテ
ロポリ酸(P,Mo,V,W,Siなどの元素を含有す
るポリ酸など)などが含まれる。固体酸触媒のうち、強
酸性イオン交換樹脂としては、例えば、スチレンジビニ
ルベンゼンスルホン酸系イオン交換樹脂「アンバーリス
ト15」(オルガノ社製)などが例示でき、超強酸性イ
オン交換樹脂としては、例えば、フッ素化スルホン酸系
樹脂「ナフィオンNR50」(アルドリッチ社製),
「ナフィオンH」(デュポン社製)などが例示できる。
【0014】固体酸触媒は、担体または多孔質担体に、
プロトン酸(前記超強酸などのプロトン酸,強酸など)
やルイス酸を担持した固体触媒であってもよい。担持物
(酸触媒)としては、前記例示の酸触媒、例えば、Sb
5 ,TaF5,BF3 ,AlCl3 ,AlBr3 ,S
bF5 −HF,SbF5 −FSO3 H,SbF5 −CF
3 SO3 H,SO4 2-,タングステン酸などが例示でき
る。担体は非多孔質又は多孔質のいずれであってもよ
く、例えば、金属酸化物(SiO2 ,Al2 3 ,Ti
2 ,Fe2 3 ,ZrO2 ,SnO2 など)、複合酸
化物(SiO2 −Al2 3 ,SiO2 −TiO2 ,T
iO2 −ZrO2 ,SiO2 −ZrO2 など)、ゼオラ
イト、グラファイト、Pt−グラファイト、イオン交換
樹脂、金属硫酸塩、金属塩化物、金属(Pt,Auな
ど)、合金(Pt−Au,Ni−Mo,Al−Mgな
ど)、ポリマー、塩(SbF3 ,AlF3 など)、ボー
キサイト、活性炭、木炭などが例示できる。多孔質担体
の表面積(例えば、10〜5000m2/g)、細孔容
積、平均細孔径には特に制限はない。酸成分の担持量
は、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは1〜25
重量%程度である。
【0015】具体的には、例えば、SbF5 /Si
2 ,SbF5 /Al2 3 ,SbF5/TiO2 ,S
bF5 /Fe2 3 ,SbF5 /ZrO2 ,SbF5
SnO2,SbF5 /SiO2 −Al2 3 ,SbF5
/SiO2 −TiO2 ,SbF5/TiO2 −Zr
2 ,SbF5 /SiO2 −ZrO2 ,A1C13 /C
uSO 4 ,SbF5 −HF/Al2 3 ,SbF5 −H
F/SiO2 −Al2 3 ,SbF5 −HF/活性炭,
SbF5 −FSO3 H/Al2 3 ,SbF5 −FSO
3 H/SiO2 −Al2 3 ,SbF5 −FSO3 H/
活性炭,SO4 2-/ZrO2 (硫酸ジルコニア),SO
4 2-/TiO2 (硫酸チタニア),SO4 2-/Fe2
3 ,SO4 2-/TiO2 −ZrO2 ,WO3 /ZrO2
(タングステン酸ジルコニア),Pt/SO4 2-/Zr
2 などが挙げられる。
【0016】固体酸触媒の使用量は反応条件に応じて有
効量であればよく、例えば、前記式(3)で表される基
質(KIPなど)100重量部に対して0.1〜100
0重量部、好ましくは1〜100重量部、さらに好まし
くは2〜50重量部(例えば、5〜25重量部)程度で
ある。固体触媒は、反応系において分散体(スラリー)
として使用してもよく、反応成分が流動可能なカラムに
充填して使用してもよい。
【0017】アシル化剤としては、前記式(1)のR2
に対応する脂肪族炭化水素基,脂環族炭化水素基,芳香
族炭化水素基又は複素環基を有するアシル化剤が使用で
きる。アシル化剤としては、酸無水物、アシルハライ
ド、エノールエステル類などが使用できる。酸無水物と
しては、カルボン酸無水物、例えば、直鎖又は分岐鎖状
1-10アルキル−カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸、吉草酸などのC1-8アルキル−カルボン
酸、特にC1-6アルキル−カルボン酸など)、脂環族カ
ルボン酸(シクロヘキサンカルボン酸などのC3-10シク
ロアルキル−カルボン酸など)、芳香族カルボン酸(安
息香酸,トルイル酸などのC6-12アリール−カルボン酸
など)、ハロゲン含有カルボン酸(クロロ酢酸、トリク
ロロ酢酸,トリフルオロ酢酸など)、複素環式カルボン
酸(フランカルボン酸,チオフェンカルボン酸,ニコチ
ン酸,ピリジンカルボン酸など)などの無水物が例示で
き、特にC1-4アルキル−カルボン酸無水物(無水酢
酸,プロピオン酸無水物などのC2-4カルボン酸無水物
など)が好ましい。
【0018】アシルハライドとしては、前記酸無水物に
対応するアシルハライド、例えば、C1-10アルキル−カ
ルボン酸ハライド(アセチルクロライド、プロピオニル
クロライド,ブチリルクロライドなどのC1-8アルキル
−カルボン酸ハライドなど)、脂環族カルボン酸ハライ
ド(シクロヘキサンカルボン酸ハライドなど)、芳香族
カルボン酸ハライド(安息香酸ハライドなど)、複素環
式カルボン酸(フランカルボン酸ハライドなど)などが
例示でき、C1-4アルキル−カルボン酸ハライド(アセ
チルクロライド,プロピオニルクロライドなどのC2-4
カルボン酸ハライドなど)が好ましい。
【0019】エノールエステルとしては、例えば、イソ
プロペニルアセテート、イソプロペニルプロピオネー
ト、イソプロペニルイソブチレート、イソプロペニルブ
チレート、シクロヘキセニルベンゾエートなどが例示で
きる。
【0020】これらアシル化剤の使用量は、前記式
(3)で表される基質(KIPなど)に対して、少なく
とも約2倍モル(例えば、2〜10倍モル)、好ましく
は3〜10倍モル程度である。過剰のアシル化剤を溶媒
として用いることもできる。
【0021】前記式(3)で表される化合物(特に2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−
ジオン)とアシル化剤との反応により、前記式(1)で
表される2,5,6−トリ置換ハイドロキノンジエステ
ル誘導体(特に、2,5,6−トリメチルハイドロキノ
ンジエステル)を高い転化率および選択率で得ることが
できる。式(1)(2)で表される生成物は、使用される
アシル化剤に対応している。例えば、式(3)において
2 がメチル基である場合、式(1)で表される生成物
トリメチルハイドロキノンジエステルとして、無水酢酸
又はアセチルクロライドを用いると、トリメチルハイド
ロキノンジアセテート、無水プロピオン酸を用いると、
トリメチルハイドロキノンジプロピオン酸エステル、無
水安息香酸を用いると、トリメチルハイドロキノンジ安
息香酸エステルが生成する。
【0022】本発明の反応は、溶媒の非存在下又は溶媒
の存在下で行ってもよい。反応に不活性な溶媒として
は、直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和炭化水素系溶
媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪
族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素
類、オクテン、シクロヘキセンなどの不飽和脂肪族又は
脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素類など)、有機酸溶媒(例えば、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸,トリクロロ酢酸,トリ
フルオロ酢酸など)、エステル系溶剤(酢酸メチル,酢
酸エチル,酢酸ブチルなど)、ハロゲン系溶媒(例え
ば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン
など)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルな
ど)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン,メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン
など)、非プロトン性極性溶媒[アミド系溶媒(例え
ば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアルデヒド
アミドなど)、アミン系溶媒(例えば、N−メチルピロ
リドンなど)、スルホキシド系溶媒(例えば、ジメチル
スルホキシドなど)、ニトリル類(例えば、アセトニト
リル,ベンゾニトリルなど)、ニトロ類(例えば、ニト
ロメタン,ニトロエタン,ニトロベンゼンなど)など]
などを挙げることができる。溶媒は単独で又は二種以上
混合して使用してもよい。晶析効率を高めるためには、
溶媒の使用量は少ないのが有利であり、溶媒の使用量
は、反応系の0〜70重量%、好ましくは0〜50重量
%程度である。
【0023】本発明の反応系において、基質である2,
6,6−トリ置換シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オン(3)の濃度は、特に制限されず、例えば、5〜5
0重量%(例えば、5〜40重量%)、好ましくは10
〜45重量%(例えば、10〜35重量%)程度であっ
てもよい。
【0024】反応温度は、0〜150℃、好ましくは1
0〜120℃(例えば、10〜100℃)程度の範囲か
ら選択でき、通常、50〜110℃程度である。反応温
度が高過ぎると着色及び収率の低下を引き起こす傾向が
あり、低過ぎると反応の進行が極端に遅くなる傾向があ
る。
【0025】なお、反応は、適当な段階、例えば、前記
式(3)で表される化合物の転化率が95%以上、特に
98%以上に到達した段階で終了させることができる。
【0026】このような反応において、新たな知見であ
るが、前記式(2)で表されるカテコールジエステル誘
導体が副生する。カテコールジエステル誘導体(2)の
副生量は、触媒の種類やその使用量、反応条件などによ
り異なるが、例えば、1〜50モル%(特に4〜15モ
ル%)程度である。しかも、この化合物(2)と目的化
合物(1)との分離が困難である。そのため、高純度の
ハイドロキノンジエステル誘導体(1)を効率よく得る
ことが困難である。
【0027】そこで、本発明では、反応混合物に晶析溶
媒を添加し、晶析により目的化合物を高純度で得る。反
応混合物は、晶析に先立って、必要により塩基で中和処
理,濾過および濃縮処理してもよい。簡便な精製操作で
高純度のハイドロキノンジエステル誘導体(1)を得る
ためには、反応混合物を必要により塩基で中和し、晶析
溶媒を添加し、高い温度(例えば、50〜120℃程度
の反応温度)から温度を降下させて結晶を析出させるの
が有利である。晶析させるための反応混合物の温度制御
は、例えば、反応器内に晶析溶媒を添加し、反応器の温
度を徐々に降下させ、室温以下の温度に反応器の温度を
低下させることにより行うことができる。晶析温度は、
例えば、−50℃〜150℃、好ましくは−10℃〜1
00℃、特に0℃〜80℃程度の範囲から選択できる。
【0028】なお、反応混合物の中和には、種々の塩
基、例えば、強アルカリ(水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属水酸化物など)、弱アルカリ
(炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウムなどのアルカ
リ金属炭酸塩,炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸
塩など)が使用できる。塩基の使用量は、酸触媒の使用
量に対して、0.5〜10当量程度の範囲から適当に選
択できる。触媒として固体触媒を用いる場合、中和処理
は必ずしも必要ではなく、濾別などの方法により反応混
合物から固体触媒が分離された分離液を晶析工程に供し
てもよい。
【0029】晶析溶媒としては、種々の極性溶媒、例え
ば、水,アルコール類(メタノール,エタノールな
ど),エステル類(酢酸メチル,酢酸エチルなど),ケ
トン類(アセトンなど),エーテル類(ジオキサン,テ
トラヒドロフラン,エチレングリコールジメチルエーテ
ルなど),非プロトン性極性溶媒(前記アミド類な
ど),有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳
酸,トリクロロ酢酸,トリフルオロ酢酸など)、非プロ
トン性極性溶媒[アミド類(例えば、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアルデヒドアミドなど)、アミン
類(N−メチルピロリドンなど)、スルホキシド類(例
えば、ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(例え
ば、アセトニトリルなど)]およびこれらの混合溶媒な
どが利用できる。
【0030】好ましい晶析溶媒は、親水性溶媒(特に、
水,水混和性溶媒およびそれらの混合溶媒)である。特
に、有機カルボン酸および水のうち少なくとも一方の成
分で構成された溶媒(有機カルボン酸単独,水単独,有
機カルボン酸と水との混合溶媒)を反応混合物に添加し
て晶析するのが好ましい。有機カルボン酸としては、前
記アシル化剤に対応するカルボン酸類、例えば、脂肪族
カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソプロピル
カルボン酸など)、脂環族カルボン酸(シクロヘキサン
カルボン酸など)、芳香族カルボン酸(安息香酸な
ど)、複素環式カルボン酸が例示できる。好ましい有機
カルボン酸は、水混和性カルボン酸、特に酢酸である。
【0031】アシル化剤として酸無水物(無水酢酸な
ど)を用いる場合、反応により有機カルボン酸(酢酸な
ど)が生成し、反応終了後に、適当量の有機カルボン酸
(酢酸など)と水とを添加すると、残存する酸無水物
(無水酢酸など)を有機カルボン酸(酢酸など)に変換
でき、反応混合物の溶媒系を晶析に適した溶媒組成(酢
酸水溶液など)に調整することができる。そのため、本
明細書において、晶析溶媒を構成する溶媒および溶媒組
成には、反応により生成する成分(酢酸など)およびそ
の後の処理により生成する成分(酢酸など)も含む意味
に用いる。このような方法では、反応混合液を留去させ
て、新たに適当な晶析溶媒を添加する必要がなく、製造
工程を簡略化することができる。
【0032】晶析系の溶媒が極性有機溶媒(有機カルボ
ン酸など)と水との混合溶媒である場合、極性有機溶媒
(有機カルボン酸など)と水との割合は、広い範囲で選
択でき、例えば、前者/後者=20/80〜90/10
(重量%)、好ましくは30/70〜80/20(重量
%)、さらに好ましくは40/60〜70/30(重量
%)程度である。なお、晶析系の極性有機溶媒(有機カ
ルボン酸など)の割合が低すぎると副生物の残存量が増
加し、極性有機溶媒の割合が高すぎると目的化合物の収
率が低下する。
【0033】なお、晶析系において、ハイドロキノンジ
エステル誘導体(1)の濃度は、通常、5〜40重量
%、好ましくは10〜35重量%(例えば、15〜35
重量%)程度である。晶析操作において、ハイドロキノ
ンジエステル誘導体(1)の種結晶を添加してもよい。
種結晶の添加量は、晶析系の混合物に対して0.1pp
m〜10重量%、好ましくは10ppm〜5重量%、特
に100ppm〜1重量%程度の広い範囲から選択でき
る。
【0034】晶析物は濾別などにより容易に分離でき、
洗浄および乾燥により高純度の目的化合物(1)を得る
ことができる。洗浄には、水や低濃度の有機カルボン酸
水溶液(酢酸水溶液など)などが利用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明では高純度のハイドロキノンジエ
ステル誘導体を効率よく得ることができる。特に、晶析
という簡単な操作で高純度のハイドロキノンジエステル
誘導体を高収率で製造できる。さらには、2,6,6−
トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
(KIP)とアシル化剤との反応生成物から、簡単な操
作で高純度のハイドロキノンジエステル誘導体を高収率
で製造できる。
【0036】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。 実施例1 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸20g(0.196モル)、および硫酸0.25g
(2.5ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、60℃
で5時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
ィーで分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシ
クロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は完
全に消費されており(転化率100%)、2,5,6−
トリメチルハイドロキノンジアセテート(DAB)が収
率92%、3,4,5−トリメチルカテコールジアセテ
ート(DAC)が収率6%で生成していることが確認さ
れた。反応混合液を2N−水酸化ナトリウム水溶液2.
5mlで中和した。混合液の温度を60℃に保持しつ
つ、酢酸13.4gおよび水17.2gを添加し(晶析
系の溶媒組成:酢酸/水=55/45(重量%))、6
0℃から15℃へ徐々に降温し、目的化合物を析出さ
せ、濾過し、水洗、乾燥することにより、目的化合物
2,5,6−トリメチルハイドロキノンジアセテート
(DAB)を得た。 収率:76% 純度:99.9%以上 副生物DACの含有量:0.01重量%(100pp
m) 融点:109〜110℃。
【0037】実施例2 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸17g(0.167モル)、および硫酸0.29g
(3ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、80℃で3
時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフィー
で分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は完全に
消費されており、2,5,6−トリメチルハイドロキノ
ンジアセテート(DAB)が収率91%、3,4,5−
トリメチルカテコールジアセテート(DAC)が収率
5.8%で生成していることが確認された。反応混合液
を2N−水酸化ナトリウム水溶液3mlで中和した。混
合液の温度を80℃に保持しつつ、酢酸20.4gおよ
び水21.9gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢酸/水
=55/45(重量%))、80℃から10℃へ徐々に
降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、乾燥す
ることにより、目的化合物2,5,6−トリメチルハイ
ドロキノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:74% 純度:99.9%以上 副生物DACの含有量:0.0015重量%(15pp
m)。
【0038】実施例3 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸27g(0.265モル)、および硫酸0.15g
(1.5ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、100
℃で2時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラ
フィーで分析した結果、原料の2,6,6−トリメチル
シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は
完全に消費されており、2,5,6−トリメチルハイド
ロキノンジアセテート(DAB)が収率90%、3,
4,5−トリメチルカテコールジアセテート(DAC)
が収率7.5%で生成していることが確認された。反応
混合液を2N−水酸化ナトリウム水溶液1.5mlで中
和した。混合液の温度を80℃に保持しつつ、酢酸1.
9gおよび水8.6gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢
酸/水=60/40(重量%))、80℃から12℃へ
徐々に降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、
乾燥することにより、目的化合物2,5,6−トリメチ
ルハイドロキノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:70% 純度:99.9%以上 副生物DACの含有量:0.025重量%(250pp
m)。
【0039】実施例4 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸20g(0.196モル)、および硫酸0.2g
(2ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、60℃で7
時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフィー
で分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は完全に
消費されており、2,5,6−トリメチルハイドロキノ
ンジアセテート(DAB)が収率91.8%、3,4,
5−トリメチルカテコールジアセテート(DAC)が収
率5.3%で生成していることが確認された。反応混合
液を2N−水酸化ナトリウム水溶液2.0mlで中和し
た。混合液の温度を60℃に保持しつつ、酢酸12.5
gおよび水14.3gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢
酸/水=58/42(重量%))、60℃から14℃へ
徐々に降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、
乾燥することにより、目的化合物2,5,6−トリメチ
ルハイドロキノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:81% 純度:99.8%以上 副生物DACの含有量:0.12重量%(1200pp
m)。
【0040】実施例5 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸30g(0.294モル)、p−トルエンスルホン
酸1.14g(6ミリモル)、および溶媒としてのトル
エン15.0gを三つ口フラスコに仕込み、70℃で9
時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフィー
で分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)の転化率
は94.0%であり、2,5,6−トリメチルハイドロ
キノンジアセテート(DAB)が収率85%、3,4,
5−トリメチルカテコールジアセテート(DAC)が収
率5.8%で生成していることが確認された。反応混合
液を2N−水酸化ナトリウム水溶液10.0mlで中和
した。中和混合液をエバポレータで濃縮してトルエンを
留出させた。混合液の温度を70℃に保持しつつ、酢酸
8.7gおよび水32.4gを添加し(晶析系の溶媒組
成:酢酸/水=50/50(重量%))、70℃から1
4℃へ徐々に降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、
水洗、乾燥することにより、目的化合物2,5,6−ト
リメチルハイドロキノンジアセテート(DAB)を得
た。 収率:64% 純度:99.2% 副生物DACの含有量:0.7重量%。
【0041】実施例6 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸27g(0.265モル)、および触媒としてのS
bF5 /FSO3 H 0.06g(0.2ミリモル)を
三つ口フラスコに仕込み、70℃で3時間反応させた。
反応終了後、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、
原料の2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン
−1,4−ジオン(KIP)は完全に消費されており、
2,5,6−トリメチルハイドロキノンジアセテート
(DAB)が収率90%、3,4,5−トリメチルカテ
コールジアセテート(DAC)が収率7.0%で生成し
ていることが確認された。反応混合液を2N−水酸化ナ
トリウム水溶液0.4mlで中和した。混合液の温度を
70℃に保持しつつ、酢酸14.8gおよび水20.6
gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢酸/水=55/45
(重量%))、70℃から18℃へ徐々に降温し、目的
化合物を析出させ、濾過し、水洗、乾燥することによ
り、目的化合物2,5,6−トリメチルハイドロキノン
ジアセテート(DAB)を得た。 収率:65% 純度:99.5% 副生物DACの含有量:0.32重量%。
【0042】実施例7 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸27g(0.265モル)、および触媒としてのB
3 OEt2 0.79g(4ミリモル)を三つ口フラ
スコに仕込み、90℃で12時間反応させた。反応終了
後、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、原料の
2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)の転化率は99.5%であり、
2,5,6−トリメチルハイドロキノンジアセテート
(DAB)が収率88.8%、3,4,5−トリメチル
カテコールジアセテート(DAC)が収率6.8%で生
成していることが確認された。反応混合液を2N−水酸
化ナトリウム水溶液4.0mlで中和した。混合液の温
度を70℃に保持しつつ、酢酸8.3gおよび水19.
9gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢酸/水=54/4
6(重量%))、70℃から18℃へ徐々に降温し、目
的化合物を析出させ、濾過し、水洗、乾燥することによ
り、目的化合物2,5,6−トリメチルハイドロキノン
ジアセテート(DAB)を得た。 収率:60% 純度:99.7% 副生物DACの含有量:0.05重量%。
【0043】実施例8 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸30g(0.294モル)、および触媒としてのA
lCl3 1.33g(10ミリモル)を三つ口フラス
コに仕込み、100℃で15時間反応させた。反応終了
後、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、原料の
2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)の転化率は94.0%であり、
2,5,6−トリメチルハイドロキノンジアセテート
(DAB)が収率83.0%、3,4,5−トリメチル
カテコールジアセテート(DAC)が収率8.2%で生
成していることが確認された。反応混合液を2N−水酸
化ナトリウム水溶液10.0mlで中和した。混合液の
温度を80℃に保持しつつ、酢酸2.8gおよび水2
4.8gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢酸/水=52
/48(重量%))、80℃から15℃へ徐々に降温
し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、乾燥するこ
とにより、目的化合物2,5,6−トリメチルハイドロ
キノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:53% 純度:99.8%以上 副生物DACの含有量:0.089重量%。
【0044】実施例9 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸20g(0.196モル)、および硫酸0.25g
(2.5ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、80℃
で5時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
ィーで分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシ
クロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は完
全に消費されており、2,5,6−トリメチルハイドロ
キノンジアセテート(DAB)が収率93%、3,4,
5−トリメチルカテコールジアセテート(DAC)が収
率5.0%で生成していることが確認された。反応混合
液を2N−水酸化ナトリウム水溶液2.5mlで中和し
た。混合液の温度を80℃に保持しつつ、酢酸12.4
gおよび水15.4gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢
酸/水=57/43(重量%))、80℃から18℃へ
徐々に降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、
乾燥することにより、目的化合物2,5,6−トリメチ
ルハイドロキノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:82% 純度:99.9%以上 副生物DACの含有量:0.003重量%。
【0045】実施例10 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸20g(0.196モル)、および硫酸0.2g
(2ミリモル)を三つ口フラスコに仕込み、60℃で8
時間反応させた。反応終了後、ガスクロマトグラフィー
で分析した結果、原料の2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(KIP)は完全に
消費されており、2,5,6−トリメチルハイドロキノ
ンジアセテート(DAB)が収率91.8%、3,4,
5−トリメチルカテコールジアセテート(DAC)が収
率5.3%で生成していることが確認された。反応混合
液を2N−水酸化ナトリウム水溶液2.0mlで中和し
た。混合液の温度を60℃に保持しつつ、酢酸15.4
gおよび水15.1gを添加し(晶析系の溶媒組成:酢
酸/水=60/40(重量%))、60℃から14℃へ
徐々に降温し、目的化合物を析出させ、濾過し、水洗、
乾燥することにより、目的化合物2,5,6−トリメチ
ルハイドロキノンジアセテート(DAB)を得た。 収率:68% 純度:99.99%以上 副生物DAC:検出されない。
【0046】比較例1 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,
4−ジオン(KIP)10g(0.066モル)、無水
酢酸20g(0.196モル)、および触媒としてのp
−トルエンスルホン酸1.14g(6ミリモル)を三つ
口フラスコに仕込み、80℃で9時間反応させた。反応
終了後、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、原料
の2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−
1,4−ジオン(KIP)の転化率は96%であり、
2,5,6−トリメチルハイドロキノンジアセテート
(DAB)が収率85.1%、3,4,5−トリメチル
カテコールジアセテート(DAC)が収率7.1%生成
していることが確認された。反応混合液を2N−水酸化
ナトリウム水溶液3.0mlで中和し、ベンゼン30g
と水30gを添加して抽出し、有機相をエバポレータで
濃縮した。得られた粗2,5,6−トリメチルハイドロ
キノンジアセテート(DAB)は10.1g(収率65
%)であった。濃縮物(粗DAB)に、晶析溶媒として
ヘキサン780mlを添加し、還流下で溶解させ、10
℃まで冷却して再結晶させ、濾過し、水洗、乾燥するこ
とにより、目的化合物2,5,6−トリメチルハイドロ
キノンジアセテート(DAB)を得た。得られたDAB
は、下記のように、広い融点範囲を有しており、融点降
下していた。 収率:41% 純度:96.3%以上 副生物DACの含有量:2.9重量% 融点:101〜108℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 69/28 C07C 69/28 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1 はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基又は複素環基を示し、R2 は、同一又は異なって、
    アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は複素環
    基を示す)で表され、かつ下記式(2) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は前記に同じ)で表されるカテ
    コールジエステル誘導体0.001〜2重量%を含むハ
    イドロキノンジエステル誘導体。
  2. 【請求項2】 カテコールジエステル誘導体の含有量が
    0.001〜1重量%である請求項1記載のハイドロキ
    ノンジエステル誘導体。
  3. 【請求項3】 R1 がC1-4アルキル基であり、R2
    メチル基である請求項1記載のハイドロキノンジエステ
    ル誘導体。
  4. 【請求項4】 R1 がメチル基である請求項1記載のハ
    イドロキノンジエステル誘導体。
  5. 【請求項5】 触媒の存在下、下記式(3) 【化3】 (式中、R2 はアルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基又は複素環基を示す)で表されるシクロヘキセ−2
    −エン−1,4−ジオン誘導体とアシル化剤を反応さ
    せ、反応生成物を晶析により精製し、請求項1記載のカ
    テコールジエステル誘導体の含有量が0〜2重量%であ
    るハイドロキノンジエステル誘導体を製造する方法。
  6. 【請求項6】 晶析系の溶媒が、極性溶媒で構成されて
    いる請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 晶析系の溶媒が、有機カルボン酸および
    水の混合溶媒で構成されている請求項5記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 晶析系の溶媒が、酢酸水溶液で構成され
    ている請求項5記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 晶析系の溶媒が、有機カルボン酸/水=
    20/80〜90/10(重量%)の混合溶媒で構成さ
    れている請求項5記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 触媒が、プロトン酸触媒又はルイス酸
    触媒である請求項5記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 アシル化剤が、C2-4カルボン酸無水
    物又はC2-4カルボン酸ハライドである請求項5記載の
    製造方法。
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