JPH11139874A - 窒化ケイ素系セラミックス及びその製造方法 - Google Patents
窒化ケイ素系セラミックス及びその製造方法Info
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- JPH11139874A JPH11139874A JP9303852A JP30385297A JPH11139874A JP H11139874 A JPH11139874 A JP H11139874A JP 9303852 A JP9303852 A JP 9303852A JP 30385297 A JP30385297 A JP 30385297A JP H11139874 A JPH11139874 A JP H11139874A
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Abstract
も優れた窒化ケイ素系セラミックス、及びその簡便な製
造方法を提供する。 【解決手段】 チタン化合物を主に粒界に含み、平均結
晶粒径が100nm以下であり、ビッカース硬さが室温
で1200以上で且つ1000℃を越えると300以下
に低下する窒化ケイ素系セラミックス。窒化ケイ素粉末
とチタン粉末をメカニカルアロイング法で平均粒径50
nm以下まで混合粉砕し、得られた複合粉末を平均粒径
が100nm以下で且つチタン化合物が主に粒界に分布
するまで加熱して製造する。
Description
な機械構造部材等に使用される窒化ケイ素系構造用セラ
ミックス材料として、室温から900℃の中低温域で優
れた硬さ及び曲げ強度等の機械的性質を備える一方で、
1000℃以上の高温域では極端に硬度が低下し、加工
が容易となる新規な機能を持つ窒化ケイ素系セラミック
ス、及びその製造方法に関する。
靭性値、耐食性、耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐酸化性等に
おいてバランスの取れた材料であるため、切削工具から
エンジン部品等の広い範囲で構造用材料として利用され
ている。特に最近では、自動車エンジンやガスタービン
等の構造用材料として注目を集めている。
高いという機械的特性は、逆に被加工性が悪く、製造コ
ストが高くなる原因につながっている。その為、研削加
工能率を上げるために超高速研削加工が研究され、或い
は研削加工を減らすために超塑性加工法又はニアネット
成形技術等が開発されるなど、より低コストで窒化ケイ
素セラミックス部品を作製するための技術開発が試みら
れている。
素セラミックスの製造コストを低減する試みが行われて
いるが、超塑性加工法やニアネット成形技術等によって
も仕上げ加工を省略することは困難であり、超高速研削
加工には特殊な工作機械や研削砥石が必要であるため、
画期的な低コスト製造技術は未だ実現されていない。
根本的且つ簡便な方法により製造でき、優れた機械的特
性を備えながら、同時に被加工性にも優れた窒化ケイ素
系セラミックス、及びその製造方法を提供することを目
的とする。
め、本発明が提供する窒化ケイ素系セラミックスは、チ
タン化合物を主に粒界に含み、平均結晶粒径が100n
m以下であって、室温でのビッカース硬さが1200以
上であり且つ1000℃を越えるとビッカース硬さが3
00以下に低下することを特徴とする。
は、窒化ケイ素粉末とチタン粉末をメカニカルアロイン
グ法で平均粒径50nm以下まで混合粉砕し、得られた
複合粉末を平均粒径が100nm以下で且つチタン化合
物が主に粒界に分布するまで加熱することを特徴とす
る。
スは、チタン化合物を主に粒界に含む窒化ケイ素焼結体
からなり、その平均結晶粒径が100nm以下であると
いう特徴的な構成を有している。かかる構成により、中
低温域で高いビッカース硬さを有するなど優れた機械的
特性を備え、同時に1000℃以上の高温では優れた被
加工性を示すものである。
は、室温付近から800℃以下の温度範囲において従来
の窒化ケイ素焼結体と同等の硬さを持ち、耐摩摩耗性、
曲げ強度、疲労強度等についても優れた性能を備えてい
る。具体的には、ビッカース硬さが室温で1200以上
であり、ビッカース硬さが120未満になると特に耐摩
耗性が維持できず、従来の窒化ケイ素焼結体と同等の特
性を発揮することができない。このため、本発明の窒化
ケイ素系セラミックスは、摺動部品等のような中低温域
での用途を対象とするものである。
スは、1000℃を越えると急激に硬さが低下し、10
00℃でのビッカース硬さは300以下となる。窒化ケ
イ素セラミックスの研削加工では研削点の温度が100
0℃を越えるため、1000℃以上での硬さが被研削加
工性に与える影響が大きく、本発明者らの研究によれ
ば、1000℃での硬さが300以下であれば除去加工
が高能率で行えることが分かった。
は、例えば以下の方法により製造することができる。ま
ず、市販の窒化ケイ素粉末と金属チタン粉末とをボール
ミルで混合粉砕して、平均粒径50nm以下の窒化ケイ
素粒子とチタン粉末の複合粉末を形成する。金属チタン
粉末の添加量は、少なすぎると添加による被加工性改善
の効果がなく、多すぎると金属チタンが窒化されずに焼
結体中に残留する可能性があるので、通常は5〜50重
量%程度とすることが好ましい。
どで短時間で緻密化し、平均結晶粒径が100nmを越
えないよう制御する。原料粉末の混合粉砕が不充分な場
合、得られる複合粉末中の窒化ケイ素の平均粒径が50
nmを越え、焼結したとき平均結晶粒径100nm以下
の窒化ケイ素とチタン化合物粒子からなる焼結体が得ら
れない。
化ケイ素とチタン化合物の平均結晶粒径が100nmを
越えると、室温でのビッカース硬さが1200以上であ
っても、1000℃でのビッカース硬さが300以下と
ならず、被加工性に優れた窒化ケイ素系セラミックスが
得られない。
下記表1に示す量の平均粒径5.0μmの金属Ti粉末
と、焼結助剤として1重量%のMgOを添加し、ボール
ミルを用いて混合粉砕を行った。尚、混合粉砕の条件
(加速度と時間)は表1に示すとおりである。
て、TEMを用いて窒化ケイ素の粒径を測定し、Si3
N4の平均粒径を表1に示した。次に、各複合粉末を窒
素1気圧下において表1に示す温度で加圧焼結し、緻密
化した。尚、焼結温度を低くした比較例として、試料1
0を準備した。
温と1000℃でビッカース硬さを測定した。ビッカー
ス硬さの測定は、真空中、荷重200gで10秒間保持
の条件で行った。また、焼結体の微細構造については、
イオンエッチングで薄膜試片を作製し、透過型電子顕微
鏡を用いて、母相の窒化ケイ素粒子及び分散粒子である
TiN粒子の粒径を評価した。これらの結果を表2に併
せて示した。尚、試料10を除いて、TiN粒子は主に
結晶粒界に分布していた。
焼結体中のSi3N4粒子及びTiN粒子の平均粒径が1
00nm以下である本発明の各試料は、室温でのビッカ
ース硬さが1200以上で且つ1000℃でのビッカー
スが300以下であった。
的特性を備えながら、同時に1000℃以上の温度で硬
さが急激に低下し、従って1000℃以上での研削加工
など、被加工性にも優れた窒化ケイ素系セラミックス、
及びその簡単な製造方法を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 チタン化合物を主に粒界に含み、平均結
晶粒径が100nm以下であって、室温でのビッカース
硬さが1200以上であり且つ1000℃を越えるとビ
ッカース硬さが300以下に低下することを特徴とする
窒化ケイ素系セラミックス。 - 【請求項2】 窒化ケイ素粉末とチタン粉末をメカニカ
ルアロイング法で平均粒径50nm以下まで混合粉砕
し、得られた複合粉末を平均粒径が100nm以下で且
つチタン化合物が主に粒界に分布するまで加熱すること
を特徴とする窒化ケイ素系セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9303852A JPH11139874A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 窒化ケイ素系セラミックス及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9303852A JPH11139874A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 窒化ケイ素系セラミックス及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11139874A true JPH11139874A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=17926080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9303852A Pending JPH11139874A (ja) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | 窒化ケイ素系セラミックス及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11139874A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002057197A1 (fr) * | 2001-01-22 | 2002-07-25 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Corps fritté composite à base de nitrure de silicium électro-conducteur et procédé d'élaboration |
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CN109336613A (zh) * | 2018-10-04 | 2019-02-15 | 南京航空航天大学溧水仿生产业研究院有限公司 | 高强度仿生陶瓷及其制备方法 |
-
1997
- 1997-11-06 JP JP9303852A patent/JPH11139874A/ja active Pending
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