JPH11135975A - 高周波電子装置 - Google Patents

高周波電子装置

Info

Publication number
JPH11135975A
JPH11135975A JP29974697A JP29974697A JPH11135975A JP H11135975 A JPH11135975 A JP H11135975A JP 29974697 A JP29974697 A JP 29974697A JP 29974697 A JP29974697 A JP 29974697A JP H11135975 A JPH11135975 A JP H11135975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal case
thin plate
electronic device
frequency
printed circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29974697A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Niki
一範 仁木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd, Kansai Nippon Electric Co Ltd filed Critical Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Priority to JP29974697A priority Critical patent/JPH11135975A/ja
Publication of JPH11135975A publication Critical patent/JPH11135975A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Structure Of Receivers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 数ギガヘルツ帯の高周波を処理するためにプ
リント回路が形成された基板はアース接続を確実に取る
必要があるが、従来の技術ではその確実さに欠けるとい
う欠点があった。 【解決手段】 プリント回路が形成された基板13と、
導電性材料からなり弾性を有する薄板12とを金属ケー
ス10で狭持し、金属ケースの凸部17a、17bと基
板13のアースランドとを接触するようにした高周波電
子装置10を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は高周波電子装置、
特に数ギガヘルツ帯の高周波電子装置の高周波回路のア
ース構造に特徴を有するものに関し、アースと同時にシ
ールドの機能をも確保した高周波電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波電子装置は一般的にプリント回路
が形成された基板上に高周波回路を実現し、シールド等
の役目を果たす金属ケースに収納して全体として各種の
機能を果たさせるようにしている。例えば、PHSや携
帯電話あるいはこれらの基地局ないしは産業用の無線通
信機、民生用のチューナや各種の高周波機器に用いられ
ている。特に最近では、送受信する情報量が大量とな
り、無線の使用周波数帯域が数ギガヘルツ前後の高い周
波数となってきている。従って、このような高い周波数
帯域の高周波回路を相互干渉やノイズ等を問題とならな
い程度に軽減して高周波電子装置を実現するために、従
来から種々の工夫がされてきている。
【0003】一般的には電磁干渉の問題を解決するため
に導電性材料で高周波が発生する回路の周辺を取り囲ん
で電磁シールドをしたり、またアースを確実にするため
に高周波回路が形成されたプリント基板の金属ケースの
筐体との接触面の複数箇所において半田接続等によるア
ース接続がなされてきている。しかしながら、ある種の
高周波機器においてはアース接続をとる位置が金属ケー
スの内周面とプリント回路が形成された基板との接続部
分だけでは不十分であるために、プリント回路が形成さ
れた基板の中央部分等においても金属ケースとアース接
続をとるような方法を採用しなければならない。このよ
うな構造を採用する機器は一般的には処理周波数が極め
て高い数ギガヘルツ帯のものに限られるのであるが、そ
のアース接続について一般的には以下のようなものが従
来から採用されている。
【0004】従来、前述のようにプリント回路が形成さ
れた基板の中央部分等でアース接続をとる高周波電子装
置の構造を図10に示す。この図に従って従来の高周波
電子装置100を簡単に説明すると、図10の斜視分解
図にあるように上側から金属ケースの蓋101の部分、
そして金属ケースの中に収納されるべき高周波機能を有
するプリント回路が形成された基板103、そして金属
ケースの本体部分104とからなっており、金属ケース
の本体104部分に収納し上から金属ケースの蓋101
をかぶせてプリント回路基板103に形成されているネ
ジ穴106を貫通させて蓋101と金属ケース本体10
4とをネジ止めすることによりプリント回路が形成され
た基板103を金属ケース内に収納する構造となってい
る。
【0005】図示しない基板上のプリント回路はいくつ
かのポイントにおいてこの金属ケースに対しアース接続
される必要があるのであるが、このアース接続は主に前
述のネジ止め部分によってなされている。従って、図示
しないがこの基板上に形成されたプリント回路のネジ穴
部分には高周波回路がアース接続をするためのアースラ
ンドが設けられており、金属ケースの蓋101の部分と
金属ケースの本体104部分のネジ止め部分に設けられ
た凸部108bがこの基板103上のアースランドと押
圧接触することによりアース接続が取られる構造となっ
ている。また、周波数が高くなればなるほどアース接続
を必要とする部分が増えてくるので今まで説明したネジ
穴部分でのアース接続のみではなく、図に示すように金
属ケースの蓋101又は金属ケースの本体104の底面
から基板103上のアースランドに向かって設けられた
凸部108bによってもアース接続を図るようにしてい
る。
【0006】この凸部108bは図に示すように金属ケ
ースの蓋101の内面又は金属ケースの本体104の底
面からプリント回路が形成された基板103方向に向か
って形成される垂直壁107a、107bのような形の
もので、この垂直壁107a、107bに対応してプリ
ント回路が形成された基板103上にはアースランドが
形成されている。このアースランドと金属ケースに形成
された凸部108bとはプリント回路が形成された基板
103を貫通して金属ケース本体104に基板103が
ネジ止めされるときの押圧力によってアースランドと凸
部108bが接触することによりアース接続が図られる
構成となっている。従って、図10の金属ケースの蓋1
01の部分に点線で示しているように多くの部分でプリ
ント回路が形成された基板103上のアースランドに対
するアース接続が可能となるので数ギガヘルツ帯の高周
波の処理も可能となるのである。
【0007】なお、図中金属ケース本体の側面部に突出
しているネジ穴部分109はこの金属ケース本体104
を含む高周波電子装置100を、高周波電子装置100
を含むシステムに固定するためのものであって、プリン
ト回路が形成された基板103上のアースはこの部分を
介して最終的にはアース接続されることになるのであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
技術においては数ギガヘルツ帯の高周波を処理するため
に、プリント回路が形成された基板の周辺部のみならず
中央部においてもアース接続を可能とする構成を採用し
たので、かかる高周波帯の信号を十分に処理する能力を
有するのであるが周波数帯域が高くなればなるほどその
アース接続が確実に取られている必要があり、従来の技
術ではそのアース接続の確実さに欠けるという欠点があ
った。
【0009】これはアース接続をするために、言わばプ
リント回路が形成された基板を金属ケースの底面及び蓋
に形成された凸部で狭持することによってプリント回路
が形成された基板上のアースランドとアース接続をしよ
うとするものであるが、プリント回路形成された基板は
必ずしも完全な平面を実現しておらず又同様にアース接
続を取るための凸部も完全に直線上に形成されていない
からである。従って、ネジで締結してプリント回路が形
成された基板を締め付ける部分のアース接続は比較的よ
く取れるのであるが、ネジで締結する部分から遠く離れ
ている部分はプリント回路が形成された基板のたわみや
金属ケースのアース接続のための凸部の非直線性によっ
て凸部とアースランドとの接触が図れていない部分が存
在した。これを示すのが図11である。
【0010】図11は、以上述べたようにネジでプリン
ト回路が形成された基板113を狭持する部分から比較
的遠く離れた部分においてプリント回路が形成された基
板113のたわみ等により基板上のアースランド110
と金属ケース111、114の凸部117a、117b
との接触不良が生じている状態を示す断面図である。図
に示すように、基板113上に形成されたアースランド
110と凸部117a、117bとの間には僅かながら
空隙が生じており、このアースランド110部分は金属
ケース111、114を通じてアース接続されていない
ので、数ギガヘルツ帯の高周波信号の処理に支障が生
じ、ノイズが増加する等の技術上の問題が生じることと
なり妥当でない。
【0011】そこで本発明においては、このようなプリ
ント回路が形成された基板の中央部においてもプリント
回路が形成された基板のアースランドと金属ケースに設
けられた凸部とのアース接続を確実にとることができる
高周波電子装置を提供するものである。以下にその内容
について説明する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、プリント回路が形成された基板を金属ケー
スに収納する高周波電子装置であって、このプリント回
路はアースランドを介して前記金属ケースとアース接続
されており、このアース接続は、前記金属ケース内面か
ら前記アースランドに向かって設けられた凸部と前記ア
ースランドとによって導電性材料からなり弾性を有する
薄板を狭持し前記アースランドと前記凸部とに前記薄板
が弾性的に接触するようにしてされる高周波電子装置を
提供する。
【0013】また、前記薄板は、切り起こし舌片を有
し、この切り起こし舌片によって前記弾性を確保した高
周波電子装置を提供する。また、前記プリント回路は複
数の高周波回路ブロックからなり、前記アースランド
は、この高周波回路ブロックを取り囲むように配置され
このアースランドと共に前記薄板を狭持する前記凸部
が、前記高周波回路ブロックを取り囲むことによって、
高周波回路のシールドとしても機能する高周波電子装置
を提供する。また、前記基板は、前記金属ケースにネジ
止めにより固定され、この基板に開口されるネジ穴は、
前記アースランド上に設けられ、前記薄板の前記切り起
こし舌片は、このネジ穴を取り囲むように配置される高
周波電子装置を提供する。また、前記凸部はこの金属ケ
ースと一体に成形された高周波電子装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を請求
項順に図面を参照しながら説明する。請求項1記載の発
明は前述のように、プリント回路が形成された基板を金
属ケースに収納する高周波電子装置であって、このプリ
ント回路はアースランドを介して前記金属ケースとアー
ス接続されており、このアース接続は、前記金属ケース
内面から前記アースランドに向かって設けられた凸部と
前記アースランドとによって導電性材料からなり弾性を
有する薄板を狭持し前記アースランドと前記凸部とに前
記薄板が弾性的に接触するようにしてされる高周波電子
装置である。
【0015】従来の技術と比べて明らかなように請求項
1に記載された発明のポイントは金属ケース内面からア
ースランドに向かって設けられた凸部とアースランドと
によって導電性材料からなり弾性を有する薄板を狭持す
る点にある。このようにすることによって前記アースラ
ンドと前記凸部とは薄板を介して確実に接触するのでそ
の間の電気的導通が確実に図られ、従来の技術にあるよ
うな空隙が生ずるという問題を解消することができるの
である。導電性材料からなり弾性を有する薄板とは、薄
板であってバネ性を有するものの他、その材料自体が弾
性を有するようなものであってもよい。導電性材料であ
るから一般的にこのような材料は金属材料を用いるのが
通常である。
【0016】請求項1に示す発明の全体を示すのが図1
である。以下に図1に即して請求項1に記載された発明
を説明していく。図1は請求項1記載の発明の分解斜視
図である。一番上と一番下に描かれているのが金属ケー
ス10の蓋11の部分と金属ケース10の本体14部分
である。金属ケースの蓋11の部分の下に描かれている
のが請求項1記載の発明の特徴的な構成要素である導電
性材料からなる弾性を有する薄板12である。その弾性
を有する薄板12の下に描かれているのがプリント回路
が形成された基板13である。この基板13には前述の
ように、数ギガヘルツ帯の高周波の処理をするための回
路が形成されている。但し、図1においては省略して記
載している。
【0017】次に、各部分について詳説していくと金属
ケースの蓋11の部分にはネジ15を止めるためのネジ
穴16aが形成されている。このネジ穴16aは最終的
には金属ケースの本体14にあけられたネジ穴と重ねら
れてネジ止めされることによりプリント回路が形成され
た基板13及び本発明の特徴部材である薄板12を金属
ケース内に収納固定する役割を果たすものである。この
金属ケースの蓋11について引き続き説明すると点線で
示されているのが金属ケースの蓋11の内側から、即ち
金属ケース10内面から後に説明するプリント回路が形
成された基板13上のアースランドに向かって設けられ
た凸部17aである。この凸部17aの形成は図から明
らかなように、いくつかの部分にプリント回路が形成さ
れた基板11上の回路を区画するように形成されてい
る。
【0018】この特徴については後に請求項3に記載の
発明のおいて説明する。いずれにしてもこの凸部が後述
する薄板12を介しプリント回路が形成された基板13
上のアースランドと電気的に接続されることによってプ
リント回路が形成された基板13上のアースが確実にシ
ステムへと接続されることになるのである。図から明ら
かのようにこの蓋11の部分のネジ穴16aは複数箇所
に設けられている。その配置は比較的広範囲に広がって
おり、所謂基板内面部においても複数箇所でネジ止めさ
れるように配置されている。また、基板内面部のみでな
く、基板外周部においてもネジ止めが図られている。こ
のようにネジ止めを複数箇所で行なうのはネジ止めされ
る部分が最もアース接続のための押圧力が高くなる部分
であるからネジ穴16aを広範囲に分布させてより確実
にアース接続をとらんとするものである。
【0019】次に、このネジ穴16aは所謂アースラン
ドに向かって設けられた凸部17a上に設けられてい
る。これは当然のことであるがネジ締結部近傍が最もプ
リント基板13を凸部17aで押圧する力が強くなるた
め、その部分にアースランドを配置してアースを確実に
とるための工夫である。また、このネジ穴16aは図か
らあきらかのようにネジ穴16a以外のアースランドに
向かって設けられた凸部17aが交叉する部分に比較的
多く設けられている。このように交叉する部分に比較的
多く設けられているのは複数のアースランド線の両端に
おいて、より確実にアースをとるための工夫であり、も
う一つの理由は金属ケースの蓋11の強度を確実にする
ための工夫でもある。即ちネジ穴16aがあいた部分で
はアースランドに向かって設けられて凸部16aの強度
が弱くなるためその周辺は肉厚にする必要があり、かか
る観点から凸部17aが連なる線と線の交叉する部分に
ネジ穴16aを設けたのである。
【0020】この金属ケースの蓋の部分を平面図で示し
たのが図4である。図4をみて分かるように、金属ケー
スの蓋41の4角の部分にネジ穴42が形成され、金属
ケースの蓋41を確実に金属ケースの本体に固定すると
共に、その内面部においても複数箇所でネジの締結をす
るようにしてアース接続が確実になるようにしている。
また、この金属ケースの蓋に設けられるネジ穴42は丸
印箇所の拡大図に示すようにネジの頂上部分が外部の突
出しないような形としている。これは物理的な凸凹を防
ぐということの他、高周波的にできるだけ安定な外形を
実現するための工夫でもある。
【0021】次に、この金属ケースの蓋に設けられた凸
部の具体的な様子について着目すればこの部分の幅は
1.5mm〜2mm程度のものであり、またこの金属ケ
ースの厚みはせいぜい2mm程度の厚みである。また、
この金属ケースの凸部は一連に連なって所謂垂直壁を形
成するようにできており、請求項3記載の発明において
説明するようなシールドとしての効果をも有するように
されている。図においては、この垂直壁の連なり方は必
ずしもネジ止め部分で終端するのではなく、ネジ止め部
分以外で終端するような凸部を形成することも可能であ
る。また、この垂直壁は必ずしも金属ケースの蓋の各辺
に対して平行ないしは垂直方向にのみ形成されるもので
はなく、図3のAに示すように斜め方向に向かって形成
されていてもよいのである。
【0022】なお、この凸部が連なって出来た垂直壁の
終端部分は電界の集中を防ぐために、R状に形成されて
おり、また同様の理由からネジ止めのための貫通穴が形
成されている部分もR状に形成されている。さらに、凸
部が連なって形成される垂直壁と垂直壁の後天部分も直
角に接続されるのではなく、微小ながらRを持たせて接
続しているのである。これらは全て電界の集中を防ぎ均
一にアース接続をするための工夫である。なお、この図
から明らかのように必ずしもアースランドに向かって設
けられた凸部は外周部で周壁を形成するように全て連な
っているものではない。これは後述する薄板を金属ケー
スの本体部分に収納する際に邪魔になる部分であるた
め、その部分は凸部を形成しなかったものである。
【0023】次に請求項1に記載された発明の特徴的な
部分である薄板12について説明する。この薄板12は
前述のように図1中の金属ケースの蓋11の下に描かれ
たものであって、特徴的な部分はこの薄板12の厚み方
向に弾性を持たせるような構造としていることである。
図においては切り起こし舌片18を採用しているがこれ
については請求項2記載の発明において詳説する。必ず
しも切り起こし舌片によって弾性を持たせる必要はない
のであって、例えば図示しないがこの薄板自体を微小な
波状に形成したり、あるいは薄板にバネ状の構造のもの
を付加したりしてもよいことはいうまでもない。金属ケ
ースの全体とこの薄板との関係で注意すべき点は前述の
金属ケースの蓋11の部分に形成された凸部17a、1
7b図1においてはその凸部17a、17bが連なって
直線状に形成された垂直壁様のものであるが、この垂直
壁様のものとこの薄板12とは1:1に対応するように
形成されているという点である。
【0024】これは当然ではあるが金属ケースの蓋11
の部分に設けられた凸部17a、17bがプリント回路
が形成された基板13上のアースランドとのアース接続
をとるものであり、アース接続をとるために設けられた
薄板12は当然のように金属ケースの蓋11の凸部17
a、17bの形状と1:1に対応した形状とする必要が
あるのである。従って区画室を形成するように一連に連
なって設けられた凸部17a、17bは全く同様の区画
室をするように一連に連なった薄板を必要とする。そし
て金属ケースの蓋11の部分に設けられたネジ穴16a
と対応する位置にこの薄板12にもネジ穴16cが設け
られている。なお、この薄板12の外周部は一連に連な
って外枠19を形成している。このように外枠19を形
成するのはこの外枠19部分を後に述べる金属ケース本
体14部分にはめ込むことによって正確な位置決め作業
を要することなく後述するプリント回路が形成された基
板13上のアースランド上にこの薄板12を位置決めす
ることができるためである。
【0025】図1の斜視図中の薄板12を見て分かるよ
うにこの外枠19部分にも切り起こし部分18が形成さ
れて弾性的に金属ケース本体14と金属ケースの蓋11
の部分とに接触するようになっている。これは金属ケー
スの外周部分においてもアース接続を確実にとるための
工夫であって、その作用はプリント基板上のアースラン
ドと金属ケースの凸部17a、17bとにおけるものと
同様の作用をなすものである。なお、後述するが金属ケ
ースの蓋11に設けられたネジ穴16aに対応するネジ
穴部分にはそのネジ穴16aの周囲を取り囲むように切
り起こし片が形成されており、この切り起こし片の形成
は請求項3記載の発明の特徴的な構造である。
【0026】さてこの薄板の切り起こし片は適当な間隔
でもって薄板上に形成されているが、この間隔はアース
を確実にとるために必要な間隔であって設計的な事項で
あるがこの間隔が広くなればアース接続が不十分となる
ことは言うまでもない。またこの薄板について平面図を
もって示したのが図2である。図2から明らかのように
この薄板20はその幅が3mm程度のものであり、外周
部21が段差状に折り曲がっていてその外枠は金属ケー
スの本体にぴったりとはまる込むようになっている。ま
た、この薄板20のネジ穴22が形成される部分はRを
もって形成されているが、この他の接続部分は直角に接
続されている部分もある。しかしながらこの部分をR形
状に接続すれば電界の集中等の問題を防ぐことができる
場合もある。この薄板20の材質は弾性を実現すること
ができるような材質ものであれば、比較的どのよな種類
のものであってもよいのであるが、本発明においてはス
テンレス材料を用いている。
【0027】次に請求項1記載の発明のプリント回路が
形成された基板について説明する。このプリント回路が
形成された基板にも前述のようにネジ穴が形成されてお
り、また、薄板に対応する位置にアースランドが形成さ
れているのである。また、当然のことであるが、このア
ースランドは導電性を有する材料が基板表面に露出して
いるものであって、導電性材料からなる薄板と接触する
ことによって導通を容易に図ることができるものでなけ
ればならない。このプリント回路が形成された基板の平
面図は例えば図9に示すようなものとなっっている。こ
のプリント回路が形成された基板93上のアースランド
91の幅は確実に前記の薄板が接触するようにするた
め、本発明者等は薄板の凸部の幅よりも少しながら大き
めに設計している。
【0028】また、このアースランド91の材質は銅材
料の他に銅上に半田メッキを行なってこれをアースラン
ドとするのもよい。半田メッキを行なった場合には比較
的材質の柔らかいアースランド91とすることも可能で
あるので薄板に対する接触がより確実にとれるというメ
リットもある。また、このプリント回路が形成された基
板90上のアースランド91にはプリント回路の裏面に
向かって貫通されたスルーホール92が連なって形成さ
れている。このようにスルーホール92を連なって形成
する趣旨は多層基板の中間層の高周波回路のアースを確
実にとるということの他にスルーホール92を連ならせ
ることによって後述する請求項3記載の発明の効果であ
るシールドをより確実に確保するという趣旨のものであ
る。
【0029】即ち、数ギガヘルツ帯の高周波信号におい
ては空中部分のみではなく、プリント回路が形成された
基板の断面を介して高周波信号が漏れることが起こる場
合もあるのであるが、このような基板断面を通じて漏れ
るノイズをもこのスルーホール92によって防止せんと
しているのである。
【0030】次に請求項1記載の発明の金属ケースの本
体について説明する。この金属ケースの本体側は図5に
示すように金属ケース本体54の底面側から直立する垂
直壁状の凸部57bが形成されており、プリント回路が
形成された基板の裏面側と接触する面である。図1に記
載した発明においては基板の裏面側には薄板を挿入して
いないのであるが、このようにしているのはプリント回
路の表面側によって確実にアース接続を確保したからで
ある。しかしながら、プリント回路が形成された基板の
表面側でのアース接続で不十分の場合には、図7に示す
ようにプリント回路が形成された基板73の表面側の凸
部77aと同様に裏面側で金属ケース70の底面側から
直立する垂直壁状の凸部77bとの間に薄板72を狭持
してアース接続を確保することが可能であることはいう
までもない。以上のように請求項1記載の発明において
は従来のものと比較して導電性材料からなり、弾性を有
する薄板を狭持したのでプリント回路が形成された基板
凹部においても確実にアース接続を確保することができ
数ギガヘルツ帯の高周波信号であってもノイズの増加を
押さえ、確実な信号処理を可能とすることができるので
ある。
【0031】次に請求項2記載の発明について説明す
る。請求項2記載の発明は前述のように、前記薄板は、
切り起こし舌片を有し、この切り起こし舌片によって前
記弾性を確保した請求項1記載の高周波電子装置であ
る。請求項1記載の発明において既にこの切り起こし舌
片については説明したのであるが、このように切り起こ
し舌片によって弾性を確保する点のメリットは比較的構
造が容易であって、付加的な材料もいらず簡単な工程に
よって実現可能であるためである。この切り起こし片に
ついて再度詳述するために図2を参照しながら説明す
る。図2に示すように請求項2記載の発明は薄板に切り
起こし片28を形成して厚み方向の薄板20の弾性を確
保しているのである。この切り起こし片28はアース接
続を確実に確保することができるように、幅を指定して
等間隔で形成されている。
【0032】本発明者等が実施した高周波電子装置にお
いては、切り起こしピッチは原則として18mmとして
いる。また、電界集中等を防ぐため切り起こし部のバリ
は注意して生じないようにしている。また、この切り起
こし舌片の方向は図8に示すように全て紙面の表面側即
ち金属ケースの蓋側に切り起こしている。このように金
属ケースの蓋側に切り起こし片を上げるのは切り起こし
舌片を持ち上げるのはプリント回路が形成された基板8
3上のアースランド83aに対して切り起こし舌片88
の先端部が接触しないようにするためである。なぜなら
ば、切り起こし舌片88の先端部が比較的機械的強度の
弱いプリント基板83上のアースランド83aに接触す
るとそのアースランドとして形成されている金属薄膜を
削り取ったりしてアースランド83a自体を破壊するお
それがあるためである。
【0033】言い換えれば、プリント回路が形成された
基板のアースランドに対してはこの薄板の平面が接触す
るようにしている。従ってこの薄板の切り起こし側は金
属ケースの蓋面に対して接触するのであるが、この金属
ケースの蓋面側は例えばアルミの板等からできており、
機械的強度が強いものであるから、アースランドに対す
る破壊のような問題も起こらないのである。なお、この
切り起こし片は具体的には、0.7mm程度上方に切り
起こすようにしている。また、舌片の長さは3mm程度
である。また、前述のようにこの切り起こし舌片はアー
スランドに対応する位置のみではなく、この一連の薄板
の外枠部分にも形成されている。これは前述のように外
枠部分においても確実にアース接続を確保するための工
夫である。
【0034】次に、請求項3記載の発明について説明す
る。請求項3記載の発明は前述のように前記プリント回
路は複数の高周波回路ブロックからなり、前記アースラ
ンドは、この高周波回路ブロックを取り囲むように配置
されこのアースランドと共に前記薄板を狭持する前記凸
部が、前記高周波回路ブロックを取り囲むことによっ
て、高周波回路のシールドとしても機能する請求項1又
は2記載の高周波電子装置である。請求項3記載の発明
についても前述したようにこのアースランド及びアース
ランドと電気的に接続されるべき凸部が複数の高周波回
路ブロックからなる回路基板上の回路をそれぞれ取り囲
むように形成すれば金属ケースは導電性材料からなって
おり、又アースランドも導電性材料からなっているので
あるから高周波回路を電磁シールドする役目を果たすこ
とができるのである。
【0035】またここで、特に注意すべきことは本発明
の対象は数ギガヘルツ帯の高周波を取り扱う高周波電子
装置であるため、シールドも極めて厳密に行なわれなけ
ればならないということであり、かかる観点からプリン
ト回路が形成された基板上のアースランド及び前述のよ
うにアースランド部に設けられたスルーホールは数ギガ
ヘルツ帯の高周波信号を処理する電子装置の完璧なシー
ルドをするために極めて有効な作用をなす。従って本発
明のアース構造を同時に高周波回路ブロックのシールド
として機能させることにより一連の凸部及び薄板ならび
にアースランドないしはアースランドに設けられた貫通
スルーホールによって数ギガヘルツ帯の高周波電波を完
全にブロックすることができ、アース構造とシールド構
造とが兼用された極めて有効な高周波電子構造を実現す
ることができるのである。
【0036】次に請求項4記載の発明について説明す
る。請求項4記載の発明は前述のように前記基板は、前
記金属ケースにネジ止めにより固定され、この基板に開
口されるネジ穴は、前記アースランド上に設けられ、前
記薄板の前記切り起こし舌片は、このネジ穴を取り囲む
ように配置される請求項1〜3のいずれか一に記載の高
周波電子装置である。このネジ穴の構成についても既に
図1等をもって説明したものであるが、請求項4記載の
発明の特徴は本発明の特徴である薄板のネジ穴部分の周
辺に図6に示すように、そのネジ穴66を取り囲むよう
に前記切り起こし舌片68を設けるという点にある。本
発明の起因として、プリント回路が形成された基板が金
属ケースによって狭持される際の圧力の不平等分布があ
るが、この不平等分布を解消するために本発明の特徴で
ある薄板を採用しているのである。
【0037】そして、この薄板のネジ穴部分にそのネジ
穴の周囲を取り囲むように切り起こし舌片を設ければさ
らに圧力の不平等分布が解消されるという優れた効果を
有する。これはネジ穴部分で確実にアース接続を図ると
いうことの他に、ネジ穴の周囲に弾性的に切り起こし舌
片を設けてプリント基板の撓みや一連に連なって設けら
れたアース接続のための凸部の高低さがある場合であっ
てもその交差から生じる不均一性をネジ穴の周囲に設け
られた舌片によって吸収し、プリント回路が形成された
基板に対して全面的に同一の圧力でもって薄板を接触さ
せると共に同一の圧力でもって薄板に対して金属ケース
内面の凸部を接触させるようにし、圧力分布の均一性を
確保してアース接続をより確実にしたものである。
【0038】次に、請求項5記載の発明について説明す
る請求項5記載の発明は前述のように前記凸部はこの金
属ケースと一体に成形されたものである請求項1〜4い
ずれか一に記載の高周波電子装置である。以上述べてき
たように本発明の特徴点である薄板にたいして金属ケー
スからこの薄板を押圧するための凸部が設けられている
必要があるが、この凸部を形成するに際しては特に凸部
を別個に用意して取り付けるようなことはせず。金属ケ
ース本体や蓋と一体の成形するのが最も簡単で且つ確実
である。このためには例えば金属ケースの材料としてア
ルミ合金を用いアルミ合金をダイカスト成形するような
ことが考えられる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば数
ギガヘルツ帯の高周波領域の信号処理を目的とする高周
波電子装置にあって、回路が形成された基板の周辺部分
のみでなく、その内部部分においても極めて確実にアー
ス接続を図ることができ高周波信号の適切な処理が容易
にできると共に、このアース機構をシールド機構として
も兼用させることができ、数ギガヘルツ帯の高周波信号
を完全に回路ブロック毎にブロックすることができるの
で、数ギガヘルツ帯の高周波信号を処理する電子装置の
構造として極めて適切な構造のものを提供することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高周波電子装置の分解斜視図。
【図2】 本発明の薄板の平面図。
【図3】 本発明の金属ケースの蓋の垂直壁を示す平面
図。
【図4】 本発明の金属ケースの蓋のネジ穴を示す平面
図。
【図5】 本発明の金属ケース本体の平面図。
【図6】 本発明の薄板の切り起こし舌片を示す図。
【図7】 本発明の高周波電子装置の断面図。
【図8】 本発明の切り起こし舌片でのアース接続の様
子を示す図。
【図9】 本発明のプリント回路が形成された基板の平
面を示す概念図。
【図10】 従来の高周波電子装置の分解斜視図。
【図11】 従来の高周波電子装置の断面図。
【符号の説明】
10、70 金属ケース 12 薄板 13、73 基板 16a、22、42、66 ネジ穴 17a、17b 凸部 18、28、88 切り起こし舌片 91 アースランド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリント回路が形成された基板を金属ケー
    スに収納する高周波電子装置であって、このプリント回
    路はアースランドを介して前記金属ケースとアース接続
    されており、このアース接続は、前記金属ケース内面か
    ら前記アースランドに向かって設けられた凸部と前記ア
    ースランドとによって導電性材料からなり弾性を有する
    薄板を狭持し前記アースランドと前記凸部とに前記薄板
    が弾性的に接触するようにしてされる高周波電子装置。
  2. 【請求項2】前記薄板は、切り起こし舌片を有し、この
    切り起こし舌片によって前記弾性を確保した請求項1記
    載の高周波電子装置。
  3. 【請求項3】前記プリント回路は複数の高周波回路ブロ
    ックからなり、前記アースランドは、この高周波回路ブ
    ロックを取り囲むように配置されこのアースランドと共
    に前記薄板を狭持する前記凸部が、前記高周波回路ブロ
    ックを取り囲むことによって、高周波回路のシールドと
    しても機能する請求項1又は2記載の高周波電子装置。
  4. 【請求項4】前記基板は、前記金属ケースにネジ止めに
    より固定され、この基板に開口されるネジ穴は、前記ア
    ースランド上に設けられ、前記薄板の前記切り起こし舌
    片は、このネジ穴を取り囲むように配置される請求項1
    〜3のいずれか一に記載の高周波電子装置。
  5. 【請求項5】前記凸部はこの金属ケースと一体に成形さ
    れた請求項1〜4いずれか一に記載の高周波電子装置。
JP29974697A 1997-10-31 1997-10-31 高周波電子装置 Pending JPH11135975A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29974697A JPH11135975A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 高周波電子装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29974697A JPH11135975A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 高周波電子装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11135975A true JPH11135975A (ja) 1999-05-21

Family

ID=17876479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29974697A Pending JPH11135975A (ja) 1997-10-31 1997-10-31 高周波電子装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11135975A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142626A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Sharp Corp 衛星放送受信用コンバータ
JPWO2021152743A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142626A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Sharp Corp 衛星放送受信用コンバータ
JPWO2021152743A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6426881B1 (en) Shielding arrangement for inter-component shielding in electronic devices
US8198954B2 (en) Impedance matched circuit board
US5724234A (en) Slotted shield can
US5557063A (en) Electronic component enclosure for RF shielding
JPH0745982A (ja) シールドケースとプリント配線板との接続構造
US5668701A (en) Up-down tuner having a grounding plate provided with generally L-shaped soldering portions
US7098531B2 (en) Jumper chip component and mounting structure therefor
US20140098500A1 (en) Shield frame, shield frame mounting structure, and electronic portable device
US6072126A (en) Printed wiring board with grounding lines arranged between wiring lines
JPH11135975A (ja) 高周波電子装置
JPH0519998Y2 (ja)
JPH1022671A (ja) 回路基板用シールド機構
US6881894B2 (en) EMI shielding structures
JPH07283573A (ja) シールド装置
JP2008177417A (ja) シールド方法
JP2003188571A (ja) プリント基板シールド装置
JPH07142906A (ja) 誘電体フィルタの蓋体取付け構造
KR20000048409A (ko) 접지 단자
JP3234484B2 (ja) アンテナユニット
JPH0645397U (ja) シールド板固定構造
JPH088573A (ja) シールドケース構造
JP2000022379A (ja) ディジタル通信機
KR100339124B1 (ko) 송수신 유닛
JPS63158898A (ja) 高周波回路装置のシ−ルド構造
JPH04275493A (ja) シールド装置