JPH11133791A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11133791A
JPH11133791A JP9309513A JP30951397A JPH11133791A JP H11133791 A JPH11133791 A JP H11133791A JP 9309513 A JP9309513 A JP 9309513A JP 30951397 A JP30951397 A JP 30951397A JP H11133791 A JPH11133791 A JP H11133791A
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fixing
transfer
transfer material
speed
unit
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JP9309513A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sakai
宏明 酒井
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材に対して定着手段から供給される熱量
を均一化させて定着後の光沢にバラツキの少ない画像を
プリントできる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 定着ローラ1を回転駆動させる駆動手段
40のモータ制御手段41に、少なくとも定着手段の2
周目以降に動作して定着工程における搬送速度を低下さ
せる転写材搬送調節手段を設け、転写材が定着ニップに
進入し、定着ローラ1の周速に応じた速さで転写材を搬
送しながら定着ニップで転写材上のトナーを加熱および
加圧して定着ローラ1が1周した後に、転写材搬送調節
手段がON作動して駆動手段40による定着ローラ1の
回転速度を低下させて転写材の搬送速度を遅くして転写
材に供給する熱量を多くすることにより、転写材の前後
位置での光沢のばらつきを少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置等の
転写材上のトナー画像を定着させる定着装置を有する画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面に静電潜像を担持する像担持
体、像担持体上の静電潜像を現像剤であるトナーによっ
て現像して可視像化する現像装置、現像された像担持体
上のトナー画像を転写材に転写する転写装置、トナー画
像が転写された転写材を加熱および加圧して転写材上に
トナーを定着させる定着装置等を有する画像形成装置が
知られており、画像形成装置としては、電子写真プリン
タや複写機、ファクシミリなどがある。
【0003】図11に、上記の画像形成装置の一例とし
てのカラー用画像形成装置の概略構成図を示す。図11
に示すように、装置全体内には像担持体であるところの
感光ドラム101、感光ドラム101の表面を一様に帯
電させるローラ帯電器34、帯電した感光ドラム101
上にレーザLを照射して静電潜像を感光ドラム101の
上に静電潜像を形成させる露光手段35、感光ドラム1
01上の静電潜像を4色のトナーによって現像する現像
装置31、現像装置31によって現像されたトナー画像
の1色あるいは4色分を一旦担持する転写装置としての
中間転写体32、中間転写体32上のトナー画像を転写
材の表面に転写させる転写装置としての二次転写ローラ
33、トナー画像が転写させられた転写材を加熱および
加圧することによって転写材上のトナー画像を転写材に
定着させる定着装置25、転写材を所定の位置へ搬送さ
せる際の搬送ガイド(図示せず)などが設けられてい
る。
【0004】感光ドラム101上の静電潜像を現像する
現像装置31は、4つの現像器30a,30b、30
c,30dを回転可能の支持体31aで担持し、支持体
31aの回転軸を中心とする同一円周上に各現像器の現
像用開口面が設けられている。また、各現像器30a,
30b、30cには非磁性トナーであるイエロートナ
ー、マゼンタトナー、シアントナーがそれぞれ収容され
ているとともに、現像器30dには磁性トナーである黒
トナーが収容されている。
【0005】上記の4色のトナーを収容した現像器によ
る現像は、各色のトナーが収容された現像器のうち画像
信号に応じた色を収容する1つの現像器が感光ドラム1
01の対向部分に移動させられて感光ドラム101上の
静電潜像を所定の色のトナーで現像する。現像された感
光ドラム101上のトナー像は、一旦中間転写体32に
転写させられる。印刷される画像がフルカラーの場合
は、4色あるいは3原色のトナーを収容した現像器のそ
れぞれについて、現像および中間転写体32への転写を
画像信号に応じて行う。
【0006】中間転写体32上に印字したい画像が転写
されたところで中間転写体32上のトナー像を、中間転
写体32と二次転写ローラ33とが対向する転写ニップ
で二次転写ローラ33により転写材(不図示)上に転写
させる。二次転写ローラ33によりトナー画像を転写さ
せられた転写材は、所定の搬送ガイド(図示せず)を介
して定着装置25の方向へ搬送させる図12に、電子写
真装置等のカラー用画像形成装置におけるトナー画像の
定着装置として従来用いられている熱ローラ方式の定着
装置の概略構成図を示す。図12に示すように、定着装
置25は、トナー像を担持した転写材に当接するととも
にモータなどを用いた駆動手段(図示せず)によって回
転させられる定着ローラ1と、加圧手段(図示せず)に
よって定着ローラ1に圧接されるとともに、定着ローラ
1の回転に従動して回転する加圧ローラ2とが備えられ
て、定着ローラ1を回転させることにより定着ローラ1
と加圧ローラ2との圧接部分でニップ部を形成しつつ加
圧ローラ2が従動回転を行うようになっている。
【0007】定着ローラ1は、例えば、略中空筒体に形
成された芯金の上にシリコンゴム層を有し、芯金の中空
空間内にハロゲンヒータ3が内蔵されており、ハロゲン
ヒータ3が駆動することにより定着ローラが加熱されて
定着に必要な熱が供給されるようになっている。また、
加圧ローラ2は、定着ローラ1と同様に略中空筒体に形
成された芯金の上にシリコンゴム層を有し、芯金の中空
空間内にハロゲンヒータ3’が内蔵されており、ハロゲ
ンヒータ3’が駆動することにより加圧ローラが加熱さ
れて定着に必要な熱が供給されるようになっており、ト
ナーを担持した転写材が、定着ローラ1と加圧ローラ2
とで形成されるニップ部に通されることにより、ニップ
部でトナーを加熱および加圧して転写材上にトナーを定
着させることができるようになっている。
【0008】また、定着ローラ1の表面には、定着ロー
ラの表面温度を検知する温度検知手段としてサーミスタ
4が当接され、加圧ローラ2の表面には加圧ローラの表
面温度を検知する温度検知手段としてサーミスタ4’が
当接されており、2つのサーミスタ4,4’が制御装置
(図示せず)に接続され各てサーミスタ4,4’の検知
温度に伴う抵抗値変化により定着ローラ1および加圧ロ
ーラ2の表面温度を検知できるようになっている。定着
ローラ1および加圧ローラ2の表面温度を検知した制御
装置は、2つのサーミスタ4,4’からの検知温度が所
定温度となるように2本のハロゲンヒータ3,3’のオ
ン/オフ制御を行うことにより両ローラの温度制御を行
うことができるようになっている。
【0009】さらにまた、定着ローラ1の表面には、オ
イル塗布ローラ12が当接させられており、オイル塗布
ローラ12が接触回転して定着ローラ1の表面にオイル
塗布がなされることにより、定着ローラ1の表面へのト
ナーのオフセットを防止できるようになっている。定着
ローラ1の表面に塗布される際に用いられるオイルとし
ては、離型性の面などからシリコンオイルが適してい
る。
【0010】上記のシリコンオイルは、メチルフェニル
系シリコンオイルを用いた。フェニル基の含有率として
は膨潤防止の点で5mol%以上のものを用いるのが望
ましい。また、粘度については低すぎると膨潤性が大と
なり、揮発による機内汚染も悪くなり、逆に高すぎると
ローラへのなじみが悪くなるので常温にて100〜10
00cs程度のものが望ましい。
【0011】オイル塗布ローラ12にオイルを供給する
オイル供給装置は、交換可能なオイル容器であるところ
のオイルタンク18が、ジョイント17,17’を介し
てオイルポンプ16へシリコーン樹脂等のチューブで接
続されている。オイルタンク18の構成は、剛性ケース
内にアルミパックに入ったオイルを有している。ジョイ
ント17,17’の構成は、ゴムシール、バネ等の組み
合わせにより成り、Aオイルタンク18の脱離時、双方
よりのオイルシールがなされる。オイルポンプ16は、
オイルを塗布部のオイル補給ノズル13に送る役目をす
る。一方塗布部で余ったオイルは、オイルケース15よ
り一旦オイルタンク18に回収され再利用される。
【0012】オイルをオイルタンク18から汲み上げる
ポンプの種類は、電磁ポンプを用いてパルス信号でオイ
ルの量制御を行う方式をとるのが良い。また、ギアポン
プを用いるようにしてもよく、その場合、安価でコスト
のかからないものとなる。また、ポンプには逆流防止弁
を備えるようにすると良い。
【0013】上記の構成のオイル供給装置は、完全閉鎖
系であり、漏れの心配がないため、画像形成装置の本体
側に設けるようにしてもよいし、定着ユニット側に設け
るようにしてもよい。
【0014】またオイル塗布部に関しては、オイル補給
ノズル13より送られたオイルは、シリコーンゴムを表
層とするオイル塗布ローラ12に密接あるいは極近接さ
れた補給されたオイルを微少量保持するオイルため板1
4によりオイル補給がなされた後、短期間のみオイル塗
布ローラ12との間にオイル保持がなされ、オイル塗布
ローラ12の回転に伴ってオイル塗布ブレード11によ
りオイルの量規制を受け、オイル塗布ローラ12上に均
質薄層塗布がなされる。余剰分のオイルは、オイルため
板14より落下し、オイルケース15の底面を伝わって
オイルポンプ16により再び回収される。
【0015】オイル塗布ローラ12により定着ローラ1
上に塗布されたオイルは、通紙に伴い、用紙に吸収ある
いは付着して機外に出ていくが、定着ローラ1の非通紙
部分あるいは前・後回転時に塗布されたオイルは、加圧
ローラ2に付着転移していき、クリーニングブレード5
により、紙粉、トナーとともに加圧ローラ2上よりかき
取られ、クリーニングブレード5の下に落下して廃オイ
ル回収容器であるところのオイルパン6内のオイル吸収
帯10によりすみやかに吸収処理される。オイル吸収体
10を内蔵したオイルパン6は、定着ユニットより脱着
交換可能である。なお、オイル吸収体10によってオイ
ルを回収する他に、化学変化によりオイルを固型化する
方法も考えられる。
【0016】クリーニングブレード5の材質は、フッ素
ゴム等の離型性、未着摺動性の優れたものを用いると良
い。オイル吸収体10の材質は、主として天然もしくは
自然の繊維体もしくは多孔質体の毛細管現象によりオイ
ルを吸収するものが良い。例えばポリエステル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等の数〜十数μm径の繊維を数
cm以下の厚さに積層して不織布加工を行ったものが良
い。表面には親油性が高くなるような処理をほどこして
も良い。
【0017】上記構成の定着装置25により転写材上の
トナーを定着するには、所定温度に加熱された定着ロー
ラ1と加圧ローラ2とのニップ部に未定着のトナー画像
を担持した転写材がガイド8を介して案内され、駆動手
段によって所定の周速で回転させられた定着ローラ1の
回転により転写材を搬送し、ニップ部で転写材上のトナ
ーに加熱および加圧がなされるようになっている。この
とき、トナーが当接する定着ローラ1の表面には、上記
のオイル塗布装置により均一にオイルが塗布されてトナ
ーのオフセットが防止される。
【0018】ニップ部に進入した転写材上のトナーは、
定着ローラ1に接触して加熱されるとともに両ローラか
ら加圧されて転写材上に溶融定着させられ、転写材上に
画像が形成される。トナーが定着させられた転写材は、
ガイド8’に案内されて装置外に排紙される。定着を行
った定着ローラ1の表面は、回転中に再びクリーニング
ウェブ7で摺擦され、オフセットトナーの除去が行われ
ると同時にオイル塗布がなされ、一方で過剰なオイルは
剥ぎ取られる。なお、定着された記録材と加圧ローラ2
とを分離させる分離爪9が設けられて、加圧ローラ2へ
の転写材の巻き込みを防止している。
【0019】上記の定着装置25の定着ローラ1は、カ
ラー画像の単色〜4色の多重トナーの厚み(数〜数十μ
m)に追従するために、アルミニウム等の芯軸に、弾性
層を数十μm以上設けることが、必要である。弾性が小
さいとトナー凹部の未定着や、トナーのつぶれによる解
像低下をもたらす。
【0020】上記弾性層の材質は、メチル系、メチルビ
ニル系の液体シリコーンゴムRTV,LTVタイプのも
のが弾性を備えているのが好適であり、特にRTVはシ
リコーンオイルとの親和性が高く、オイルを塗布しやす
いので好適である。定着ローラ1の表層には、上記のR
TV,LTVを用いて、その下層に熱に強いHTVの層
を設け、表層裏面の熱劣化や剥がれを防いだ多層構成と
しても良い。
【0021】加圧ローラ2の構成は、定着ローラ1に比
べ弾性が小さくても良いので単純化が可能であり、アル
ミニウム芯軸にHTV、フッ素ゴム等の層を設けるのみ
でも良く、表面にPFA又はPTFEコート等を施しオ
イル膨潤阻止をしたものでも良い。また、RTVを用い
ても良い。勿論、定着ローラと略同一構成のものを用い
ても良い。なお、定着ローラや加圧ローラに用いられる
ゴムとしては、他にメチルフェニル系シリコーンゴムを
用いても良い。
【0022】上記構成の定着ローラ1と加圧ローラ2と
が形成するニップ部でトナーを定着させると、トナー像
表面が平滑化し、光沢度(通常、グロス値を用いる)の
高い画像となりやすかった。また、トナーを加熱するこ
とによって定着ローラの表面にトナーが付着するオフセ
ットを防止するために、シリコーンオイルなどの離型剤
を多量に定着ローラに塗布するようにした場合は、シリ
コンオイルが転写材上に吸収されたり付着するため、一
層トナーの光沢度が増し、定着装置もオイルにより汚染
しやすかった。
【0023】さらに、近年においては、カラー複写機が
より一般社会に浸透するにつれ、同一の装置でフルカラ
ー画像のみならず、モノカラーや白黒画像をプリントす
る場合もあり、フルカラーのプリントを行うことができ
る画像形成装置で白黒プリントを行うと、白黒プリント
のみを行う画像形成装置(単色プリントのみの装置)と
比べ、光沢の強い画像となってしまっていた。
【0024】そこで、定着時の温度により定着後の転写
材の光沢度が変化することを用いて、光沢度を調整する
ために温度調節目標値を変更する構成が一般的に用いら
れている。図13に、定着ローラの温度と光沢(グロ
ス)の関係を示す。図13からわかるように、定着時の
温度が高いと光沢の強い画像となり、定着時の温度が低
いと光沢度の低い画像となるのである。このことによ
り、光沢の強い画像を出力する場合は温度調節目標値を
高め(180℃程度)に設定し、光沢の弱い画像を出力
する場合は温度調節目標値を標準値より低め(170℃
程度)に設定して、定着時の温度を調節している。
【0025】また、カラー画像でのプリント出力におい
て重要なマテリアルとしてOHPシートがある。OHP
シートのような転写材を用いてプリントを行う場合は、
OHPシートの透過性を満足させるためにトナーに対し
て通常よりも多く熱を供給する目的で、通常(普通紙)
の搬送速度よりも低速で搬送するようにしている。具体
的には、OHPシートによるプリントである場合に、定
着ローラ1を回転させる駆動手段の駆動を制御して定着
ローラ1の回転を遅くし、定着ローラと加圧ローラとの
回転により搬送される転写材の搬送速度を遅くしてOH
Pシートの加熱時間を多くするようにするのである。こ
のとき、OHPシートの搬送速度を通常の約50%程度
に設定することが一般的である。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の画
像形成装置に用いられた定着装置には、次のような欠点
があった。カラー画像の単色から4色の多重トナーを定
着させるために、定着ローラ1上にはシリコーンゴム弾
性層が被覆されている。このシリコーンゴムの熱伝導率
は約1W/mK程度であり、表層の離型層、例えばPF
Aの熱伝導率は約0.5W/mKとアルミニウム芯金の
熱伝導率(約200W/mK)に比べてはるかに小さい
ものである。そのため、ハロゲンヒータにより所定の温
度に加熱された芯金から定着ローラ表面への熱の伝達が
遅くなり、ニップ部に転写材を通過させたときに定着ロ
ーラが回転する毎に定着ローラの表面から奪われる熱量
が、芯金を介してハロゲンヒータから供給される熱量よ
りも大きくなって定着ローラの表面温度が低下し、定着
工程中に転写材へ供給する必要がある熱量よりも定着ロ
ーラの表面の温度が低くなる場合があった。定着ローラ
の表面温度が低下すると定着後の画像の光沢度が低下し
たり、さらに定着温度が低下すると定着不良等を起こす
こととなる。
【0027】上記の定着ローラの温度降下は、定着ロー
ラの回転回数とともに定着ローラから転写材に供給され
る熱量が低下するため、定着ローラが複数回回転するこ
とによって1回の定着工程が終了する、例えば転写材の
搬送方向に対する長さが定着ローラの外周よりも長い場
合などは、図14に示すように、定着後の転写材上の画
像に対して光沢の変化として表れ、定着後の画像の見栄
えが悪くなるという問題があった。この光沢の変化は、
定着ローラの周期毎に急激な変化として表われるため、
プリントの光沢のばらつきが目立つものであった。
【0028】また、転写材としてOHPシートを用いた
場合、OHPシートの透過性を満足させるためにトナー
に対して通常よりも多く熱を供給する目的で、通常(普
通紙)の搬送速度よりも低速で搬送するようにしている
が、このようにすると、OHPシート自身に対する供給
熱量が過多となり、シートの剛性が失われるため搬送性
が損なわれるという問題があり、搬送性とトナーの透過
性の両方を満足することが困難であった。
【0029】そこで、本発明は、定着手段の温度降下分
を定着手段の搬送速度を低下させることにより、転写材
に対して定着手段から供給される熱量を均一化させて定
着後の光沢にばらつきの少ない画像をプリントできる画
像形成装置を提供することを目的とする。また、OHP
シートを用いた場合にOHPシートの搬送性と透過性の
両方を満足させることができる画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本出願にかかる第1の発
明によれば、上記目的は、表面に静電潜像を形成する像
担持体と、像担持体上の静電潜像をトナーにより現像す
る現像装置と、現像された像担持体上のトナー画像を転
写材に転写する転写装置と、転写材に転写されたトナー
を転写材上に定着させる定着装置と、転写材を搬送する
搬送手段と、少なくとも定着時の転写材の搬送速度を変
更できる速度変更手段とが備えられた画像形成装置であ
って、定着装置は、トナー画像を担持した転写材に当接
してトナーを加熱するとともに回転可能に配置された定
着手段と、定着手段に圧接されるとともに回転可能に配
置された加圧手段と、定着手段と加圧手段とのいずれか
一方あるいは両方に接続されて定着手段および加圧手段
を回転駆動させる駆動手段とを有して、定着手段と加圧
手段との圧接部分に転写材を通過させて転写材上のトナ
ーを加熱および加圧してトナーを転写材上に定着させる
ことにより画像を形成する画像形成装置において、画像
形成装置は、定着手段の表面温度の温度降下に対応して
動作して定着工程における転写材の搬送速度を低下させ
る転写材搬送調節手段を有し、転写材搬送調節手段は、
定着手段の表面温度が所定温度降下した場合に駆動手段
で回転駆動される定着手段および加圧手段の回転速度を
上記速度変更手段によって低下させて定着手段の温度降
下後の定着工程における搬送速度を定着手段の温度降下
前よりも低下させることにより達成される。
【0031】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、上記目的は、1回の定着工程において複数回定着手
段が回転する場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の
表面温度が所定温度降下した場合に替えて、少なくとも
定着手段の2周目以降に動作して定着工程における搬送
速度を低下させることにより達成される。
【0032】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、上記目的は、1回の定着工程において複数回定着手
段が回転する場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の
表面温度が所定温度降下した場合に替えて、定着手段の
回転回数の増加に応じて動作して定着工程における搬送
速度を低下させることにより達成される。
【0033】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、上記目的は、転写材の搬送方向に対する長さをAと
し、定着手段の外周をRとし、転写位置と定着位置との
間の距離をHとしたときそれぞれの関係が、H<A−R
の関係にあり、かつ、A−R≧2Rの関係を満たす場
合、画像形成装置に、転写材搬送調節手段によって定着
工程における搬送速度を低下させたときに定着工程での
搬送速度の低下に応じて転写時の転写速度を低下させる
とともに転写速度の低下に応じて転写条件を変更する転
写変更手段を設けるとにより達成される。
【0034】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、上記目的は、転写材の搬送方向に対する長さをAと
し、定着手段の外周をRとし、転写位置と定着位置との
間の距離をHとしたときそれぞれの関係が、H<A−R
の関係にあり、かつ、A−R≧0.5Rの関係を満たす
場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の表面温度が所
定温度降下した場合に替えて、転写プロセス終了後に動
作して定着工程における転写材の搬送速度を低下させる
ことにより達成される。
【0035】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、上記目的は、転写材搬送調節手段による定着工程に
おける搬送速度の低下を、単位時間当たりに所定の割合
で低下させることにより達成される。
【0036】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、上記目的は、転写材搬送調節手段による定着工程に
おける搬送速度の低下を、搬送速度を搬送時間の経過と
ともに任意の値低下させることにより達成される。
【0037】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、上記目的は、転写材としてOHPシートが用いられ
る場合、OHPシートの先端から50mm以内の範囲が
定着ニップを通過するまでの定着工程におけるOHPシ
ートの搬送速度を、上記OHPシートの先端から50m
m以内の範囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の
搬送速度よりも速くすることにより達成される。
【0038】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、上記目的は、表面に静電潜像を形成する像担持体
と、像担持体上の静電潜像をトナーにより現像する現像
装置と、現像された像担持体上のトナー画像を転写材に
転写する転写装置と、転写材に転写されたトナーを転写
材上に定着させる定着装置と、転写材を搬送する搬送手
段と、少なくとも定着時の転写材の搬送速度を変更する
速度変更手段とが備えられた画像形成装置であって、定
着装置は、トナー画像を担持した転写材に当接してトナ
ーを加熱するとともに回転可能に配置された定着手段
と、定着手段に圧接されるとともに回転可能に配置され
た加圧手段と、定着手段と加圧手段とのいずれか一方あ
るいは両方に接続されて定着手段および加圧手段を回転
駆動させる駆動手段とを有して、定着手段と加圧手段と
の圧接部分に転写材を通過させて転写材上のトナーを加
熱および加圧してトナーを転写材上に定着させることに
より画像を形成する画像形成装置において、転写材とし
てOHPシートが用いられる場合、速度変更手段は、O
HPシートの先端から50mm以内の範囲が定着ニップ
を通過するまでの定着工程におけるOHPシートの搬送
速度が、上記OHPシートの先端から50mm以内の範
囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送速度よ
りも速くなるように駆動手段による定着部材の回転速度
を変更することにより達成される。
【0039】つまり、本出願にかかる第1の発明によれ
ば、定着工程において定着手段の表面温度が低下した場
合に転写材搬送調節手段が動作して、駆動手段で回転駆
動される定着手段および加圧手段の回転速度を速度変更
手段によって低下させて定着手段の温度降下後の定着工
程における搬送速度を定着手段の温度降下前よりも低下
させることにより、転写材に供給する熱量が均一化され
て定着後の光沢にばらつきの少ない画像が提供される。
【0040】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、1回の定着工程において複数回定着手段が回転する
場合、少なくとも定着手段の2周目以降に転写材搬送調
節手段が動作して定着工程における搬送速度を低下させ
るので、転写材に供給する熱量が均一化されて定着後の
光沢にばらつきの少ない画像が提供される。
【0041】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、1回の定着工程において複数回定着手段が回転する
場合、定着手段の回転回数の増加に応じて転写材搬送調
節手段が動作して定着工程における搬送速度を低下させ
るので、搬送方向に対する長さが長い転写材を用いた場
合でも定着後の光沢にばらつきの少ない画像が提供され
る。
【0042】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、転写材の搬送方向に対する長さをAとし、定着手段
の外周をRとし、転写位置と定着位置との間の距離をH
としたときそれぞれの関係が、H<A−Rの関係にあ
り、かつ、A−R≧2Rの関係を満たすような場合にお
いても、転写材搬送調節手段が動作して定着工程におけ
る搬送速度を低下させたときに、転写変更手段が定着工
程での搬送速度の低下に応じて転写時の転写速度を低下
させるとともに転写速度の低下に応じて転写条件を変更
する転写変更手段を設けるとにより、転写位置と定着位
置との間の転写材の搬送が良好に行なわれるとともに、
定着後の光沢にばらつきの少ない画像が提供される。
【0043】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、転写材の搬送方向に対する長さをAとし、定着手段
の外周をRとし、転写位置と定着位置との間の距離をH
としたときそれぞれの関係が、H<A−Rの関係にあ
り、かつ、A−R≧0.5Rの関係を満たす場合におい
て、転写プロセス終了後に転写材搬送調節手段を動作さ
せて定着工程における転写材の搬送速度を低下させるこ
とにより、転写プロセスを複雑化せずに定着後の光沢に
ばらつきの少ない画像が提供される。
【0044】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、転写材搬送調節手段による定着工程における搬送速
度の低下を、単位時間当たりに所定の割合で低下させる
ことにより、急激な温度変化がなく滑らかな画像が提供
される。
【0045】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、転写材搬送調節手段による定着工程における搬送速
度の低下を、搬送速度を搬送時間の経過とともに任意の
値低下させることにより、急激な温度変化がなく滑らか
な画像が提供される。
【0046】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、上記の第1から第7の発明の画像形成装置におい
て、転写材としてOHPシートが用いられる場合は、O
HPシートの先端から50mm以内の範囲が定着ニップ
を通過するまでの定着工程におけるOHPシートの搬送
速度を、上記OHPシートの先端から50mm以内の範
囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送速度よ
りも速くすることにより、OHPシートの先端の剛性が
確保されて搬送性と透過性の両方が満足される。
【0047】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、転写材としてOHPシートが用いられる場合におい
て、OHPシートの先端から50mm以内の範囲が定着
ニップを通過するまでの定着工程におけるOHPシート
の搬送速度を、上記OHPシートの先端から50mm以
内の範囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送
速度よりも速くすることにより、OHPシートの先端の
剛性が確保されて搬送性と透過性の両方が満足される。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0049】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態を図1〜図3により説明する。図1に、本発明
の第1の実施形態の画像形成装置に用いられる定着装置
の概略構成図を示す。また、図2に、定着ローラの搬送
スピードの変化を表すグラフを示し、図3に、A4横で
転写紙を搬送した場合に転写紙が定着ニップを通過する
ときの定着ローラの表面温度の推移を表すグラフを示
す。
【0050】4色のトナーによってフルカラーの画像を
形成できる画像形成装置としてのカラープリンタは、回
転するとともに表面に静電潜像を担持する像担持体であ
る感光ドラム、感光ドラム上の静電潜像を現像剤である
トナーによって現像して可視像化する現像装置、現像さ
れた感光ドラム上の現像像を一旦担持するとともに回転
する中間転写体、中間転写体上に担持されたトナー画像
を転写材に転写させるとともに回転する二次転写ロー
ラ、トナー画像が転写された転写材を加熱および加圧し
て転写材上にトナーを定着させる定着装置等を有してお
り、感光ドラム上に形成された静電潜像を所定の色のト
ナーで現像して中間転写体に現像像を転写し、各色につ
いて現像から中間転写体への転写を行った後、所定のタ
イミングで中間転写体と二次転写体との対向位置に搬送
された転写材に中間転写体上のトナー画像を二次転写ロ
ーラによって転写し、転写材上のトナー画像を定着装置
によって定着させることにより画像を形成することがで
きるようになっている。なお、画像形成装置の像担持体
である感光ドラム、現像装置などの構成や作用は図11
に示した従来例と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0051】図1に示すように、上記の転写材上のトナ
ー画像を定着させる定着装置25には、トナー像を担持
した転写材に当接するとともに駆動手段40によって回
転させられる定着ローラ1と、加圧手段(図示せず)に
よって定着ローラ1に圧接されるとともに定着ローラ1
の回転に従動して回転する加圧ローラ2とが備えられ
て、駆動手段40によって定着ローラ1を回転させるこ
とにより定着ローラ1と加圧ローラ2との圧接部分でニ
ップ部を形成しつつ加圧ローラ2が従動回転を行うこと
ができるようになっている。定着装置25は、駆動手段
40によって回転させられた定着ローラ1に加圧ローラ
2が追従して回転し、両ローラが回転した状態で両ロー
ラが形成するニップ部である定着ニップに転写材が案内
されることにより、定着ローラ1の周速に応じた搬送速
度で転写材を排出方向へ搬送できるようになっている。
なお、定着ローラの表面にオイルを塗布するオイル塗布
装置を設けて、定着ローラへのトナーのオフセットを防
止するようにしてもよい。
【0052】本実施形態の定着ローラ1は、例えば、ア
ルミニウムを略中空筒体に形成した芯金の外周にカラー
画像の単色から4色の多重トナーの厚み(数μm〜数十
μm)に追従するための弾性層としてジメチルシリコー
ンゴムのHTVタイプを1.5mm設け、弾性層の外周
に離型層としてジメチルシリコーンゴムのLTVタイプ
を250μm設けて形成したφ40mmのローラを用い
た。
【0053】また、加圧ローラ2は、例えば、定着ロー
ラ1と同様にアルミニウムを略中空上に形成した芯金の
外周に弾性層としてジメチルシリコーンゴムのHTVタ
イプを1.75mm設け、弾性層の外周にジメチルシリ
コーンゴムのLTVタイプを250μm設けて形成した
φ40mmのローラを用いた。なお、定着ローラと加圧
ローラとに用いるゴムとしては、他にメチルフェニル系
シリコーンゴムを用いることもできる。また、加圧ロー
ラ2は、定着ローラ1と同様の構成のローラとしてもよ
い。
【0054】定着ローラ1の芯金の中空空間内には、ハ
ロゲンヒータ3が内蔵されて、ハロゲンヒータ3の加熱
駆動により定着ローラ1が加熱されて定着に必要な熱を
定着ローラ1に供給できるようになっている。また、加
圧ローラ2の芯金の中空空間内にハロゲンヒータ3’が
内蔵されて、ハロゲンヒータ3’の加熱駆動により加圧
ローラ2が加熱されて定着に必要な熱を加圧ローラ2に
供給できるようになっており、トナーを担持した転写材
が、定着ローラ1と加圧ローラ2とで形成される定着ニ
ップに通されることにより、定着ニップで転写材上のト
ナーを加熱および加圧して転写材上にトナーを定着させ
ることができるようになっている。
【0055】また、2本のハロゲンヒータ3,3’に
は、ヒータ制御手段(図示せず)が接続されているとと
もに、定着ローラ1と加圧ローラ2との表面に温度検知
手段としてのサーミスタ4,4’が当接させられてお
り、各サーミスタ4,4’からの検知温度に応じてヒー
タ制御手段が所定のタイミングで2本のハロゲンヒータ
3,3’をON/OFFさせることにより定着ローラ1
および加圧ローラ2を定着に必要な温度に加熱できるよ
うになっている。本実施形態では、通常の定着温度とし
て定着ローラ1の表面温度を170℃として定着装置の
温調を行うとともに、定着温度を160〜180℃の範
囲で変更可能とした。
【0056】定着ローラ1を所定の周速で回転させる駆
動手段40は、例えば定着ローラの回転軸にギアを介し
てDCモータを接続するとともにDCモータをモータ制
御手段41に接続して、モータ制御手段41によってD
Cモータの回転を制御して定着ローラを所定の周速で回
転させることができるようになっている。
【0057】モータ制御手段41は、画像形成装置内に
設けられて画像形成の各工程を制御する制御手段50内
に配置されているとともに制御手段50内の制御部51
に接続されており、所定のタイミングで制御部50から
送信される駆動信号によりDCモータをON作動させて
定着ローラ1を所定の回転数で回転させることにより、
定着ニップに案内された転写材を定着ローラ1の回転に
よって転写材の排出方向へ搬送しつつ定着を行うことが
できるようになっている。なお、中間転写体と二次転写
体とが対向する転写ニップの位置と、定着ローラと加圧
ローラとが対向する定着ニップの位置との間における転
写材の搬送をスムーズに行うために、例えば搬送ベルト
などの転写材の搬送手段を設けるようにしてもよく、そ
の場合は、上記の駆動手段に設けられたDCモータで搬
送手段を駆動するようにして、定着ローラによる転写材
の搬送速度と搬送手段による転写材の搬送速度とを同期
させるようにする。
【0058】また、モータ制御手段41は、予め所定の
クロック周波数がセットされるとともにDCモータへ電
源を供給する際に引用されるリファレンスを設けてリフ
ァレンスにセットされているクロック周波数に応じた電
源をDCモータに供給し、リファレンスのクロック周波
数を変更することによりDCモータの回転数を増加ある
いは減少させて定着ローラの周速を変更して定着ローラ
による定着時の転写材の搬送速度を変更できる速度変更
手段としての機能を有しており、本実施形態において
は、定着ローラの周速は通常100mm/secとし、
10〜120mm/secの範囲で変更可能となるよう
にした。
【0059】さらに、モータ制御手段41内には、定着
手段の表面温度の低下に対応して駆動手段のDCモータ
による定着ローラの回転速度を低下させる転写材搬送調
節手段が設けられている。転写材搬送調節手段は、少な
くとも、1回の定着工程内において定着ローラが2回転
したタイミングで動作することにより、転写材搬送調節
手段が上記DCモータのリファレンスのクロック周波数
を適宜変更し、DCモータに供給する電源のクロック周
波数を変更してDCモータの回転数を低下させることが
できるようになっている。これは、1回の定着工程内に
おいて定着ローラが複数回回転する場合に、定着ローラ
の回転に応じて定着ローラの表面温度が低下することに
よるのであり、定着ローラ1の表面温度の低下に対応し
て転写材搬送調節手段を動作させるようにしたものであ
る。
【0060】ここで、定着ローラ1が2回転したタイミ
ングとしては、画像書き出しタイミング信号が定着ロー
ラ1の外周に相当する長さ分まで送信されてから所定時
間経過した後を定着ローラ1が2回転したタイミングと
したり、あるいは、2次転写開始のタイミング(転写材
にトナーが転写されるタイミング)と転写材の転写工程
における搬送スピードから制御手段内の演算処理部で定
着ローラ1が2回転したタイミングを求めるようにする
ことができ、定着ローラ1が2回転したタイミングで制
御部から転写材搬送調節手段へON作動信号を送信する
ようになっている。ON作動信号を受信した転写材搬送
調節手段は、DCモータに供給する電源のクロック周波
数を変更して定着ローラの周速を低下させる。さらに、
この転写ローラのスピードダウンのタイミングについて
は、ジャム検知等に用いられるセンサーの出力を基に求
めてもよい。
【0061】上記の定着装置を用いた画像形成装置によ
る画像形成は、画像信号に応じて感光ドラム上に形成さ
れた静電潜像が現像装置のトナーによって現像されて可
視像化され、現像された感光ドラム上のトナー画像が中
間転写体や二次転写体を介して転写材に転写される。ト
ナー画像を担持した転写材は、その先端が定着装置25
の定着ローラ1と加圧ローラ2とで形成される定着ニッ
プに案内され、定着ローラ1の回転に応じて排出方向へ
搬送されながら転写材上のトナーが加熱および加圧され
て転写材上のトナーが転写材に定着させられる。なお、
転写材が定着ニップに案内される際には、定着ローラ1
が定着温度である170℃に加熱されている。
【0062】本実施形態では、転写材が定着ニップに進
入し、定着ローラ1の周速に応じた速さで転写材を搬送
しながら定着ニップで転写材上のトナーを加熱および加
圧して定着ローラ1が1周した後に、転写材搬送調節手
段がON作動してDCモータの回転数を低下させて定着
ローラ1の搬送速度を100mm/secから90mm
/secに変更する。搬送速度を遅くすることにより、
定着ローラ1から転写材に供給される熱量がアップして
転写材の搬送方向に対する前後位置での光沢のばらつき
を少なくすることができる。
【0063】ところで、この搬送速度の低下幅につて
は、定着ローラの熱伝導率、搬送速度等に合わせて設定
する必要がある。特に定着ローラの表層に離型層を有す
る場合、離型層の厚みにより定着ローラの温度特性が大
きく異なり、シリコーンゴムに対する充填剤の量により
熱伝導率によりも変化するため、表層およびゴム層の熱
伝導率を重ねあわせて考慮する必要がある。
【0064】なお、プリントに使用される転写材の搬送
方向の長さなどにより、1回の定着工程において定着ロ
ーラが複数回回転することが予測される場合は、定着ロ
ーラの1回転毎に転写材搬送調節手段をON作動させる
とともに、定着ローラの1回転毎にDCモータへの電源
供給の際に参照するリファレンスのクロック周波数を適
宜変更して、定着ローラの1回転毎に定着ローラの回転
速度を低下させるようにしてもよい。
【0065】本実施形態の一例として、転写材としてA
4サイズの転写紙を用い、転写紙を横送りした場合の定
着ローラの搬送スピードについて説明する。A4サイズ
の転写紙の横方向の長さは210mmであるので、本実
施形態のφ40mmの定着ローラ1は1回の定着工程で
約1.68周することとなり、定着ローラ1の1周した
後の表面温度が低下して転写材の前後での光沢に差が出
る原因となる。
【0066】図2に、A4サイズを横送りした場合の定
着ローラの搬送スピードの変化を表すグラフを示す。図
2に示すように、設定温度170℃に設定された定着ニ
ップに対して転写材が進入した後、定着ローラ1が1周
した後(本実施形態ではφ40mmの定着ローラである
ので転写紙の先端から125.6mmの位置で)、定着
ローラ1の搬送速度を100mm/secから90mm
/secに変更する。なお、90mm/secに変更さ
れた定着ローラ1の搬送速度は、サーミスタ4による定
着ローラ1の検知温度が所定の定着温度に戻ったところ
で、リファレンスのクロック周波数を変更して通常の1
00mm/secに戻すようにするとよい。
【0067】図3に、上記のA4サイズの転写紙を横送
りした場合に転写材が定着ニップを通過するときの定着
ローラの表面温度を表すグラフを示す。図3に示すよう
に、本実施形態の画像形成装置によって、定着ローラの
2周目以降に定着ローラの回転速度を低下させて定着工
程における転写材の搬送速度をダウンさせた場合は、設
定温度である170℃から約5℃低下するにとどまって
いる。このように、定着ローラの温度降下に応じて定着
ローラによる搬送速度を10%程度スピードダウンする
ことにより、定着ローラから転写紙に与える熱量変化を
少なくして、転写紙の搬送方向に対して前と後の部分で
のグロスの差を少なくすことができる。これに比べて、
従来のように定着工程における搬送速度が一定の場合
は、1回の定着工程において定着ローラの表面温度が、
設定温度である170℃から10〜15℃程度低下する
ため、転写紙の前と後の部分で光沢に差が出てしまうの
である。
【0068】上記のように本実施形態においては、定着
ローラの表面温度が低下する定着ローラの2周目以降に
定着ローラの回転を低下させて転写材の定着工程におけ
る搬送速度を低下させることにより、定着工程における
定着ローラの温度降下を少なくすることができ、転写材
の搬送方向に対する前後位置での光沢のバラツキを少な
くすることができるとともに、定着不良を防止すること
ができる。
【0069】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を図4〜図6により説明する。本実施形態は、定着ロ
ーラの回転速度を低下させた場合に転写材の後端が転写
工程中であるとき、定着ローラの回転速度の低下に応じ
て転写速度を低下させるとともに転写速度の低下に応じ
て転写タイミングを変更するようにし、また、定着ロー
ラの回転回数に応じて定着ローラの回転速度を低下させ
るようにして、搬送方向に対する長さが長い転写材を用
いた場合でも転写材の前後で光沢にばらつきの少ない画
像を得ることができるようにしたものである。
【0070】なお、定着ローラの回転速度の低下に応じ
て転写速度を低下させるとともに転写速度の低下に応じ
て転写タイミングを変更する他は、帯電、露光、現像な
どの画像形成に関する部材の構成や作用については上記
の第1の実施形態と同様である。また、定着装置につい
ては、定着ローラの回転回数に応じて定着ローラの回転
速度を低下させるようにする他の、定着ローラや加圧ロ
ーラの構成や作用については上記の第1の実施形態と同
様である。
【0071】本実施形態では、画像形成装置内に設けら
れて画像形成の各工程を制御する制御手段内に、転写材
搬送調節手段によって定着工程における搬送速度を低下
させたときに定着工程での搬送速度の低下に応じて転写
時の転写速度を低下させるとともに転写速度の低下に応
じて転写条件を変更する転写変更手段が設けられてい
る。
【0072】つまり、プリントに使用される転写材の搬
送方向に対する長さをAとし、定着ローラの外周をRと
し、転写位置(中間転写体と二次転写ローラとが対向す
る転写ニップの位置)と定着位置(定着ローラと加圧ロ
ーラとが対向する定着ニップの位置)との間の距離をH
としたとき、それぞれの関係が、H<(A−R)の関係
にあり、かつ、A−R≧2Rの関係にある場合で、定着
工程における搬送速度を低下させたとき、転写変更手段
によって定着工程における搬送速度の低下に応じて転写
速度を低下させるとともに、転写速度の低下に応じて転
写バイアスの印加タイミングを変更するようにする。こ
れは、1回の定着工程における定着ローラの回転が2周
目に入った時点では、転写材の後端が二次転写中である
場合に、定着ローラの搬送スピードだけを低下させると
紙が中だるみとなるため搬送性が損なわれるからであ
る。
【0073】また、上記の、H<(A−R)、かつ、A
−R≧2Rの条件に合う搬送方向に対する長さの転写材
を用いる場合は、1回の定着工程において定着ローラが
複数回回転することが多く、その場合には、定着ローラ
の回転毎に定着ローラの回転速度を低下させて転写材の
搬送速度を段階的に低下させるようにする。具体的に
は、定着ローラの1回転毎に転写材搬送調節手段をON
作動させるとともに、定着ローラの1回転毎にDCモー
タへの電源供給の際に参照するリファレンスのクロック
周波数を変更して、定着ローラの1回転毎に定着ローラ
の回転速度を低下させるようにする。
【0074】転写速度の低下は、トナー画像を一旦担持
している中間転写体と二次転写体とを独立した駆動モー
タで回転させている場合は、中間転写体と二次転写体と
を回転させている駆動モータの回転速度を、例えば駆動
モータに供給する電源の周波数を変更することにより低
下させるとともに転写ニップに転写材を案内する案内す
るレジストローラの回転速度も合わせて低下させ、転写
工程での転写速度の低下に応じて、適切に転写材にトナ
ーを転写できるように転写バイアスの印加のタイミング
を変更するようにする。なお、転写速度を低下させたと
きに感光ドラムから中間転写体に対してトナー画像を転
写中である場合は、感光ドラムを回転させている駆動モ
ータの回転速度も合わせて低下させるとともに、露光の
タイミングも感光ドラムの回転速度の低下に合わせて変
更する。
【0075】さらに、感光ドラム、中間転写体、二次転
写ローラなどの回転する部材や搬送用のローラを1つの
駆動用のモータで回転させている場合は、そのモータの
回転速度を低下させるようにすればよく、その場合は、
帯電、露光のタイミングや現像のタイミングを合わせて
低下させる。
【0076】本実施形態の一例として、転写材としてA
3サイズの転写紙を用いた場合の定着ローラの搬送スピ
ードについて説明する。なお、転写材の搬送方向に対す
る長さがA3サイズ紙の長手方向で420mmとし、定
着ローラの外周の長さが約125.6mm、転写ニップ
と定着ニップとの間が200mmの装置を用いた場合に
ついて説明する。
【0077】図4に、本実施形態における転写紙の長さ
と定着ローラの周回および定着および転写ニップとの位
置関係を表すグラフを示す。また、図5に、A3サイズ
の転写紙によってプリントを行った場合の定着ローラの
搬送スピードの変化を表すグラフを示す。図4に示すよ
うに、A3サイズの転写紙の長手方向の長さは420m
mであるので、本実施形態のφ40mmの定着ローラは
1回の定着工程で約3.34周することとなり、定着ロ
ーラの2周目以降の定着ローラ表面温度が低下して転写
材の前後での光沢に差が出る原因となる。
【0078】ここで、定着工程において転写紙上で定着
ローラが2周目に入った時点では、転写ニップと定着ニ
ップとの間が200mmであることから、転写紙の後端
は二次転写中(転写紙の後端が転写ニップ位置を通過し
ていない)であり、定着ローラが1周した後に定着ロー
ラの搬送スピードだけを、例えば10%低下させると、
転写紙が定着ニップと転写ニップとの間で中だるみとな
って搬送性が損なわれる。そこで、1回の転写工程にお
いて定着ローラが1周した後、上記の第1の実施形態と
同様に、定着ローラの搬送速度を100mm/secか
ら90mm/secに変更する際に、転写速度を10%
程度低下させるとともに、転写速度の低下に合わせて転
写バイアスを変更するようにすることにより、定着ロー
ラの1周後においても、定着工程にある転写材の後端が
転写位置にある場合でも、定着ニップと転写ニップとの
間で転写材が中だるみを起こすことがなく、良好な搬送
性を確保することができる。なお、低下させられた定着
ローラ等の速度は、サーミスタによる定着ローラの検知
温度が所定の定着温度に戻ったところで、リファレンス
のクロック周波数などを変更して通常の速度に戻すよう
にするとよい。
【0079】また、図5に示すように、定着ローラの回
転の3周目において、定着ローラの回転速度を90mm
/secから5%程度(85mm/sec程度となる)
低下させ、定着ローラの回転が3周した後、定着ローラ
の回転速度を85mm/secから3%程度低下させ
て、定着ローラの回転毎に定着ローラの回転速度を段階
的に低下させ、それに応じて転写速度を低下させるとと
もに、転写速度の低下に応じて転写バイアスの印加のタ
イミングを段階的に変更する。このように定着ローラの
回転毎に定着ローラの回転速度を低下させることによ
り、図6に示すように、定着ローラから転写紙に与える
熱量変化を少なくして、A3などの搬送方向に対する長
さが長い転写材であっても、転写紙の搬送方向に対して
前と後の部分でのグロスの差を少なくすことができる。
【0080】ここで、3周目の回転速度の低下分が2周
目に対して少なく設定したのは、2周目に搬送速度を低
下させることにより、1周目から2周目にかけての温度
降下分(5℃程度であった)より、2周目から3周目に
かけての温度の低下分(3℃程度であった)が小さいた
めである。そして、同様に4周目においても更に搬送速
度を3mm/sec遅くすることにより、A3の先後端
におけるグロス値のばらつきを補正することができるよ
うにした。
【0081】ところで、この搬送速度の低下幅につて
は、定着ローラの熱伝導率、搬送速度等に合わせて設定
する必要がある。特に表層に離型層を有する場合、その
離型層の厚みにより定着ローラの温度特性が大きく異な
り、シリコーンゴムに対する充填剤の量により熱伝導率
によりも変化するため、表層およびゴム層の熱伝導率を
重ねあわせて考慮する必要がある。
【0082】また、転写定着間に十分な距離があり、定
着ローラ2周目以降は転写プロセスを行う必要がないよ
うな構成の画像形成装置であれば、定着ローラの搬送速
度のみの変更でよい。
【0083】なお、転写ニップの搬送方向上流側に転写
材を検知する転写材検知手段を設けておき、定着工程中
に定着ローラが1回転した後でも定着工程中の転写材が
転写材検知手段によって検知されているときは、H<
(A−R)、かつ、A−R≧2Rの条件に合致するとし
て、定着ローラの回転速度を低下させると同時に転写速
度を低下させ、転写速度の低下に応じて転写バイアスの
印加のタイミングを変更するようにしてもよい。
【0084】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図7により説明する。本実施形態は、定着ローラの
回転速度を低下させた場合に転写材の後端が転写工程中
であり、転写材の転写工程の残った部分が定着ローラの
外周の1/2以下である場合に、転写工程終了後に定着
ローラの回転速度を低下させるようにした。つまり、第
2の実施形態で搬送速度を低下させる際、転写プロセス
の変更を伴う範囲が定着ローラの半周分以下である場合
には、転写工程の速度低下と転写バイアスの変更などは
行わずに、転写材の後端まで転写が行われた後に定着ロ
ーラの回転速度を低下させるようにしたものである。
【0085】本実施形態では、転写材の搬送方向に対す
る長さをAとし、定着手段の外周をRとし、転写位置と
定着位置との間の距離をHとしたときそれぞれの関係
が、H<A−Rの関係にあり、かつ、A−R≧0.5R
の関係を満たす場合、転写プロセス終了後に転写材搬送
調節手段を動作させて定着工程における転写材の搬送速
度を低下させるようにした。
【0086】本実施形態の一例として、転写材としてL
EGALサイズの転写紙を用いた場合の定着ローラの搬
送スピードについて説明する。なお、転写材の搬送方向
に対する長さが長手方向で356mmとし、定着ローラ
の外周の長さが約125.6mm、転写ニップと定着ニ
ップとの間が200mmの装置を用いた場合について説
明する。
【0087】図7に、LEGALサイズの転写紙の長さ
と定着ローラの周回および定着ニップと転写ニップとの
位置関係を表すグラフを示す。図7に示すように、LE
GALサイズの転写紙の長手方向の長さは356mmで
あるので、本実施形態のφ40mmの定着ローラは1回
の定着工程で約2.83周することとなり、定着ローラ
の2周目以降の定着ローラ表面温度が低下して転写材の
前後での光沢に差が出る原因となる。
【0088】ところで、転写ニップと定着ニップとの間
が200mmであるので、LEGAL(356mm)を
プリントすると、転写紙上で定着ローラが2周目に入る
ときは転写紙の後端の未転写部分が30.4mmしか残
っていない。ここで第1および第2の実施形態のように
2周目から搬送速度を変更すると、未定着の部分30.
4mmだけのために転写工程の転写速度等を変更する必
要がある。しかし、実画像上のグロス変化として大きく
あらわれない範囲として、定着ローラ半周以下、望まし
くは1/3周以下であば、定着後の画像のグロスの変化
に大きな影響はない。
【0089】そこで、本実施形態では、転写プロセス終
了後に転写材搬送調節手段を動作させて定着工程におけ
る転写材の搬送速度を低下させるようにした。つまり、
定着ローラの1周分と30.4mmだけ転写紙を定着ロ
ーラで搬送した時点で搬送速度を変更することとした。
よって、LEGAL(216mm×356mm)を最大
通紙サイズとするカラー用プリンターにおいては、上記
条件を満足する装置構成を容易に実現できるため、転写
プロセス終了後に定着の搬送速度を変更する手段をとる
ことができ、転写プロセスの複雑化を防止できる。
【0090】もちろん、(転写ニップと定着ニップとの
間の距離)≧{(最大通紙長さ)−(定着ローラ外
周)}の関係を満足していれば、定着ローラ2周目以降
に定着搬送速度のみを直ちに変更できる。
【0091】また、転写ニップから搬送方向上流側へ定
着ローラの外周の1/2の距離だけ離れた位置に転写材
を検知する転写材検知手段を設けておき、定着工程中に
定着ローラが1回転した後でも定着工程中の転写材が転
写材検知手段によって検知されているときは、H<A−
Rの関係にあり、かつ、A−R≧0.5Rの関係を満た
す場合であるとして、転写プロセスの終了後に定着ロー
ラの回転速度を低下させるようにしてもよい。
【0092】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態を図8により説明する。本実施形態は、定着ローラを
回転させているDCモータに替えて、ステッピングモー
タによって定着ローラを回転させ、定着ローラの回転速
度の低下を段階的ではなく暫時回転速度を低下させて、
滑らかに速度変更を行うことができるようにしたもので
ある。
【0093】上記の各実施形態においては、DCモータ
ーに対するリファレンスのクロック周波数の変更によ
り、搬送速度を段階的に変更する例を示した。本実施形
態では、定着ローラを回転させる駆動用モーターにステ
ッピングモーターを使用し、滑らかに速度変更を行う場
合の例を示す。
【0094】本実施形態では、定着ローラを所定の周速
で回転させる駆動手段として、定着ローラの回転軸にギ
アを介してステッピングモータを接続するとともにステ
ッピングモータをモータ制御手段に接続して、モータ制
御手段からの所定のパルス信号によってステッピングモ
ータの回転を制御して定着ローラを所定の周速で回転さ
せることができるようになっている。
【0095】モータ制御手段は、ステッピングモータに
対するパルス周波数を変更することによってステッピン
グモータの回転数を適宜増加あるいは減少させて定着ロ
ーラの周速を変更して定着ローラによる定着時の転写材
の搬送速度を変更できる速度変更手段としての機能を有
しており、本実施形態においては、上記の各実施形態と
同様に、定着ローラの周速は通常100mm/secと
し、10〜120mm/secの範囲で変更可能となる
ようにした。
【0096】また、モータ制御手段内には、定着手段の
表面温度の低下に対応して駆動手段のステッピングモー
タによる定着ローラの回転速度を低下させる転写材搬送
調節手段が設けられている。転写材搬送調節手段は、少
なくとも、1回の定着工程内において定着ローラが2回
転したタイミングで動作することにより、パルス周波数
を適宜変更し、ステッピングモータの回転速度を低下さ
せることができるようになっている。
【0097】具体的には、図8に示すように、1回の転
写工程において定着ローラが1回転した後に、定着ロー
ラの搬送速度を90mm/secのスピードになるまで
10mm/sec2の加速度で減速するようにステッピ
ングモータに対する周波数を変更して制御するようにす
る。このようにすることにより、より滑らかな画像特性
を得ることができる。これは、1周目の定着で熱を奪わ
れたローラ表面の温度緩和を考慮するものであるととも
に、ステッピングモーターに対する周波数をソフト的に
変更可能であるためにシリコーンゴムの熱伝導率や搬送
速度に合わせて定着ローラの回転速度を自由に設定可能
であり、よりきめこまかく温度降下に対応できるためで
ある。
【0098】また、本実施形態をそのままA3サイズな
どの搬送方向に長く、定着工程において定着ローラのが
3周以上回転する場合、定着ローラ3周目にも、2周目
の減速と同様な10mm/sec2の加速度で減速を行
うと、3周目以降は搬送速度が低すぎて逆に光沢が増す
(グロスが増加)場合がある。このように、定着ローラ
の搬送速度を3周目以降に更に変更する場合には、3周
目の減速率を2周目よりも小さくするというように、定
着ローラの周回毎に減速を行うようにするとよい。
【0099】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態を図9と図10により説明する。本実施形態は、上記
の第4の実施形態のステッピングモータを用いた駆動手
段により、定着ローラの回転速度を転写材の搬送時間の
経過とともに任意の値ずつ低下させるようにしたもので
ある。
【0100】本実施形態では、図9に示すように、実施
形態4の応用例として定着ローラの回転速度を転写材の
搬送時間の経過とともに変更して定着工程における転写
材の搬送速度を搬送時間の経過とともに任意の値ずつ低
下させることにより、紙1枚の中でのグロス変化を滑ら
かにする場合の例を示す。本実施形態では、条件式を基
にステッピングモータの回転速度を変更することも可能
であるが、図10の表に示すような、ルックアップテー
ブルを参照する方式の方がソフトウェアの処理の面から
は効率的に行うことが可能である。
【0101】ルックアップテーブルは、例えば、経過時
間毎のステッピングモータによる定着ローラの回転速度
が制御手段内の記憶部に予め設定されており、所定のタ
イミングで転写材搬送調節手段がON作動したときか
ら、所定の間隔で転写材搬送調節手段がルックアップテ
ーブルを参照できるようになっている。ルックアップテ
ーブルを参照した転写材搬送調節手段は、転写材搬送調
節手段がON作動してからの経過時間に対応する搬送速
度となるようにステッピングモータに対する周波数を適
宜変更し、ステッピングモータの回転速度を変更するこ
とにより、定着ローラの回転速度を変更する。
【0102】本実施形態における定着工程での搬送速度
変更は、100msec毎にルックアップテーブルを参
照し、その時の搬送速度に応じてステッピングモータの
回転速度を変化させる。このようにすれば、ルックアッ
プテーブルに経過時間に対する搬送速度などの減速のデ
ータを入力するだけでよく、ルックアップテーブルに入
力されるデータを適宜変更あるいはデータの入れ替えを
行うようにすれば、使用される転写材などの条件に応じ
て即座に対応可能である。
【0103】なお、本実施形態では搬送速度の変更を1
00msecとしたが、ステッピングモーターのステッ
プ角の大きさや、クロックの分周により異なるものであ
り、滑らかな速度変化に実現するためには200mse
c以下、好ましくは100msec以下がのぞましい。
【0104】また、紙サイズや紙の坪量、環境条件によ
り、細かくルックアップテーブルを設定するとともに、
グロスアップ(高光沢)モード、あるいはグロスダウン
(低光沢)モード時に併用することで、光沢の高い画像
から低い画像に至るまで、均一な光沢の画像出力を実現
できる。
【0105】なお、上記の各実施形態においては、定着
時に定着ローラが回転することにより定着ローラの表面
温度が低下することから、定着ローラの回転回数をもと
にして定着ローラの回転速度を低下させるようにした
が、これに限るものではなく、サーミスタからの検知温
度を基にして定着ローラの回転速度を低下させるように
してもよい。この場合、サーミスタの検知温度が所定温
度降下したときに転写材搬送調節手段をON作動させて
定着ローラの回転速度を低下させ、サーミスタの検知温
度が所定温度に戻ったところで定着ローラの回転速度を
元に戻すようにするとよい。
【0106】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態を説明する。本実施形態は、転写材としてOHPシー
トを用いる場合に、定着ニップにOHPシートをが案内
されてからOHPシートの先端から所定長さの間は、通
常のOHPシートの搬送速度よりも定着ローラの回転速
度を上げて搬送するようにして、OHPシートの搬送方
向の先端の剛性を確保して、その透過性を上げるととも
に、搬送性を満足させることができるようにしたもので
ある。なお、OHPシートの定着時の所定時間の間だけ
搬送速度を上げる他は、画像形成装置の各部材の構成は
上記の各実施形態と同様のものを用いることができる。
【0107】本実施形態では、上記の各実施形態に記載
されている、定着時の転写材の搬送速度を変更できる速
度変更手段としての機能を有するモータ制御手段や定着
ローラを回転させる駆動手段(DCモータやステッピン
グモータを使用したもの)を用いて、転写材としてOH
Pシートが使用された場合に、定着ニップにOHPシー
トをが案内されてからOHPシートの先端から所定長さ
の間は、通常のOHPシートの搬送速度よりも定着ロー
ラの回転速度を上げて搬送するようにすることを特徴と
する。
【0108】OHPシートを用いてプリントを行う場
合、定着工程においてシート上のトナーを十分に溶かし
て透過性を満足させる必要があり、そのため、定着工程
において普通紙の50%以下のスピードで定着させるこ
とが一般的である。しかし、OHPシートは、過度に熱
を加えるとOHPシートの剛性が失われるために、定着
後のOHPシートの搬送性を損なうことになる。
【0109】そこで、OHPシートの搬送方向に沿った
先端部分を定着ローラで搬送する際には、シートの剛性
を保てるようにOHPシートの搬送速度をトナーを十分
に溶かすことができる速度よりも高めに設定するように
する。
【0110】本実施形態では、OHPシートの搬送方向
に沿った先端から50mmまでを70mm/secで搬
送し、OHPシートの搬送方向に沿った先端から50m
m以降を30mm/secで搬送するようにした。これ
により、排紙ローラに対して先端がスムーズに進入する
ばかりでなく、搬送経路において引っ掛かりなどを防止
することができた。本実施形態では先端50mmで搬送
速度の変更を行ったが、画像の透過性の面からは30m
m以下に設定することが望ましい。
【0111】OHPシートの先端から50mmあるいは
30mmを検出するには、画像書き出しタイミング信号
が送信されてから所定時間経過した後を定着ニップにO
HPシートが案内されて50mmあるいは30mm通過
したタイミングとしたり、あるいは、2次転写開始のタ
イミング(転写材にトナーが転写されるタイミング)と
転写材の転写工程における搬送スピードから制御手段内
の演算処理部で定着ニップにOHPシートが案内されて
50mmあるいは30mm通過したタイミングを求める
ようにすることができる。
【0112】また、定着ニップよりも搬送方向上流側に
OHPシートを検知する転写材検知手段を設けておき、
転写材検知手段がOHPシートを検知したところで搬送
速度を70mm/secとし、転写材検知手段がOHP
シートを検知した後、所定時間(70mm/secでO
HPシートを50mm搬送した場合の時間)経過したと
ころで、搬送速度を通常の定着時の搬送速度である30
mm/secに変更するようにしてもよい。
【0113】本実施形態におけるスピード変更において
は、上記の各実施形態における、DCモータを用いた場
合のリファレンスのクロック周波数の変更や、ステッピ
ングモータを用いた場合のステッピングモータに対する
周波数の変更による定着ローラの回転速度の変更を用い
ることができるのはもちろんである。なお、本実施形態
は、上記の各実施形態のモータ制御手段に設けられてい
る転写材搬送調節手段を設けずに、OHPシートを用い
た場合の搬送速度のみを変更する構成としてもかまわな
い。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる第
1の発明によれば、定着工程において定着手段の表面温
度が低下した場合に転写材搬送調節手段が動作して、駆
動手段で回転駆動される定着手段および加圧手段の回転
速度を速度変更手段によって低下させて定着手段の温度
降下後の定着工程における搬送速度を定着手段の温度降
下前よりも低下させることにより、転写材に供給する熱
量を均一化することができ定着後の光沢にばらつきの少
ない画像を提供することができる。
【0115】また、本出願にかかる第2の発明によれ
ば、1回の定着工程において複数回定着手段が回転する
場合、少なくとも定着手段の2周目以降に転写材搬送調
節手段が動作して定着工程における搬送速度を低下させ
るので、転写材に供給する熱量を均一化することができ
定着後の光沢にばらつきの少ない画像を提供できる。
【0116】また、本出願にかかる第3の発明によれ
ば、1回の定着工程において複数回定着手段が回転する
場合、定着手段の回転回数の増加に応じて転写材搬送調
節手段が動作して定着工程における搬送速度を低下させ
るので、搬送方向に対する長さが長い転写材を用いた場
合でも定着後の光沢にばらつきの少ない画像を提供でき
る。
【0117】また、本出願にかかる第4の発明によれ
ば、転写材の搬送方向に対する長さをAとし、定着手段
の外周をRとし、転写位置と定着位置との間の距離をH
としたときそれぞれの関係が、H<A−Rの関係にあ
り、かつ、A−R≧2Rの関係を満たすような場合にお
いても、転写材搬送調節手段が動作して定着工程におけ
る搬送速度を低下させたときに、転写変更手段が定着工
程での搬送速度の低下に応じて転写時の転写速度を低下
させるとともに転写速度の低下に応じて転写条件を変更
する転写変更手段を設けるとにより、転写位置と定着位
置との間の転写材の搬送を良好に行うことができるとと
もに、定着後の光沢にばらつきの少ない画像を提供でき
る。
【0118】また、本出願にかかる第5の発明によれ
ば、転写材の搬送方向に対する長さをAとし、定着手段
の外周をRとし、転写位置と定着位置との間の距離をH
としたときそれぞれの関係が、H<A−Rの関係にあ
り、かつ、A−R≧0.5Rの関係を満たす場合におい
て、転写プロセス終了後に転写材搬送調節手段を動作さ
せて定着工程における転写材の搬送速度を低下させるこ
とにより、転写プロセスを複雑化せずに定着後の光沢に
ばらつきの少ない画像を提供できる。
【0119】また、本出願にかかる第6の発明によれ
ば、転写材搬送調節手段による定着工程における搬送速
度の低下を、単位時間当たりに所定の割合で低下させる
ことにより、急激な温度変化をなくして滑らかな光沢変
化の画像を提供できる。
【0120】また、本出願にかかる第7の発明によれ
ば、転写材搬送調節手段による定着工程における搬送速
度の低下を、搬送速度を搬送時間の経過とともに任意の
値低下させることにより、急激な温度変化をなくして滑
らかな画像を簡単な構成で提供できる。
【0121】また、本出願にかかる第8の発明によれ
ば、上記の第1から第7の発明の画像形成装置におい
て、転写材としてOHPシートが用いられる場合は、O
HPシートの先端から50mm以内の範囲が定着ニップ
を通過するまでの定着工程におけるOHPシートの搬送
速度を、上記OHPシートの先端から50mm以内の範
囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送速度よ
りも速くすることにより、OHPシートの先端の剛性を
確保できるので、シートの搬送性と透過性の両方を満足
できる。
【0122】また、本出願にかかる第9の発明によれ
ば、転写材としてOHPシートが用いられる場合におい
て、OHPシートの先端から50mm以内の範囲が定着
ニップを通過するまでの定着工程におけるOHPシート
の搬送速度を、上記OHPシートの先端から50mm以
内の範囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送
速度よりも速くすることにより、OHPシートの先端の
剛性を確保できるので、シートの搬送性と透過性の両方
を満足できる画像形成装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置に用い
られる定着装置の概略構成図である。
【図2】第1の実施形態の定着装置においてA4サイズ
紙をプリントしたときの搬送速度の変化を示すグラフで
ある。
【図3】第1の実施形態の定着装置においてA4サイズ
紙をプリントしたときの定着ローラ表面の温度変化を示
すグラフである。
【図4】第2の実施形態における転写紙の長さと定着ロ
ーラの周回および定着ニップと転写ニップとの位置関係
を示すグラフである。
【図5】第2の実施形態の定着装置においてA3サイズ
紙をプリントしたときの搬送速度の変化を示すグラフで
ある。
【図6】第2の実施形態における定着ローラ表面の温度
変化を示す図である。
【図7】第3の実施形態における転写紙の長さと定着ロ
ーラの周回および定着ニップと転写ニップとの位置関係
を示すグラフである。
【図8】第4の実施形態の定着装置における搬送速度の
変化を示すグラフである。
【図9】第5の実施形態の定着装置における搬送速度の
変化を示すグラフである。
【図10】第5の実施形態において搬送速度を連続して
変更する場合に参照するルックアップテーブルの設定例
を示す表である。
【図11】従来のカラー画像形成装置を示す概略構成図
である。
【図12】従来のカラー画像形成装置におけるカラー定
着装置を示す概略構成図である。
【図13】定着ローラ表面温度とグロス値の関係を示す
グラフである。
【図14】従来のカラー定着装置でプリントを行ったと
きの定着ローラ周期毎の光沢変化を示す模式図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ(定着手段) 2 加圧ローラ(加圧手段) 31 現像装置 32 中間担持体(転写装置) 33 二次転写ローラ(転写装置) 40 駆動手段 41 モータ制御手段(速度変更手段) 101 感光ドラム(像担持体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 21/14 G03G 21/00 372

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像を形成する像担持体と、
    像担持体上の静電潜像をトナーにより現像する現像装置
    と、現像された像担持体上のトナー画像を転写材に転写
    する転写装置と、転写材に転写されたトナーを転写材上
    に定着させる定着装置と、転写材を搬送する搬送手段
    と、少なくとも定着時の転写材の搬送速度を変更できる
    速度変更手段とが備えられた画像形成装置であって、定
    着装置は、トナー画像を担持した転写材に当接してトナ
    ーを加熱するとともに回転可能に配置された定着手段
    と、定着手段に圧接されるとともに回転可能に配置され
    た加圧手段と、定着手段と加圧手段とのいずれか一方あ
    るいは両方に接続されて定着手段および加圧手段を回転
    駆動させる駆動手段とを有して、定着手段と加圧手段と
    の圧接部分に転写材を通過させて転写材上のトナーを加
    熱および加圧してトナーを転写材上に定着させることに
    より画像を形成する画像形成装置において、画像形成装
    置は、定着手段の表面温度の温度降下に対応して動作し
    て定着工程における転写材の搬送速度を低下させる転写
    材搬送調節手段を有し、転写材搬送調節手段は、定着手
    段の表面温度が所定温度降下した場合に駆動手段で回転
    駆動される定着手段および加圧手段の回転速度を上記速
    度変更手段によって低下させて定着手段の温度降下後の
    定着工程における搬送速度を定着手段の温度降下前より
    も低下させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 1回の定着工程において複数回定着手段
    が回転する場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の表
    面温度が所定温度降下した場合に替えて、少なくとも定
    着手段の2周目以降に動作して定着工程における搬送速
    度を低下させることとする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 1回の定着工程において複数回定着手段
    が回転する場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の表
    面温度が所定温度降下した場合に替えて、定着手段の回
    転回数の増加に応じて動作して定着工程における搬送速
    度を低下させることとする請求項1または請求項2に記
    載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 転写材の搬送方向に対する長さをAと
    し、定着手段の外周をRとし、転写位置と定着位置との
    間の距離をHとしたときそれぞれの関係が、H<A−R
    の関係にあり、かつ、A−R≧2Rの関係を満たす場
    合、画像形成装置に、転写材搬送調節手段によって定着
    工程における搬送速度を低下させたときに定着工程での
    搬送速度の低下に応じて転写時の転写速度を低下させる
    とともに転写速度の低下に応じて転写条件を変更する転
    写変更手段が設けられているととする請求項1から請求
    項3までのうちいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 転写材の搬送方向に対する長さをAと
    し、定着手段の外周をRとし、転写位置と定着位置との
    間の距離をHとしたときそれぞれの関係が、H<A−R
    の関係にあり、かつ、A−R≧0.5Rの関係を満たす
    場合、転写材搬送調節手段は、定着手段の表面温度が所
    定温度降下した場合に替えて、転写プロセス終了後に動
    作して定着工程における転写材の搬送速度を低下させる
    こととする請求項1から請求項3のうちいずれか1つに
    記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 転写材搬送調節手段による定着工程にお
    ける搬送速度の低下は、単位時間当たりに所定の割合で
    低下させることとする請求項1から請求項5のうちいず
    れか1つに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 転写材搬送調節手段による定着工程にお
    ける搬送速度の低下は、搬送速度を搬送時間の経過とと
    もに任意の値低下させることとする請求項1から請求項
    5のうちいずれか1つに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 転写材としてOHPシートが用いられる
    場合、OHPシートの先端から50mm以内の範囲が定
    着ニップを通過するまでの定着工程におけるOHPシー
    トの搬送速度が、上記OHPシートの先端から50mm
    以内の範囲を除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬
    送速度よりも速いこととする請求項1から請求項7まで
    のうちいずれか1つに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 表面に静電潜像を形成する像担持体と、
    像担持体上の静電潜像をトナーにより現像する現像装置
    と、現像された像担持体上のトナー画像を転写材に転写
    する転写装置と、転写材に転写されたトナーを転写材上
    に定着させる定着装置と、転写材を搬送する搬送手段
    と、少なくとも定着時の転写材の搬送速度を変更する速
    度変更手段とが備えられた画像形成装置であって、定着
    装置は、トナー画像を担持した転写材に当接してトナー
    を加熱するとともに回転可能に配置された定着手段と、
    定着手段に圧接されるとともに回転可能に配置された加
    圧手段と、定着手段と加圧手段とのいずれか一方あるい
    は両方に接続されて定着手段および加圧手段を回転駆動
    させる駆動手段とを有して、定着手段と加圧手段との圧
    接部分に転写材を通過させて転写材上のトナーを加熱お
    よび加圧してトナーを転写材上に定着させることにより
    画像を形成する画像形成装置において、転写材としてO
    HPシートが用いられる場合、速度変更手段は、OHP
    シートの先端から50mm以内の範囲が定着ニップを通
    過するまでの定着工程におけるOHPシートの搬送速度
    が、上記OHPシートの先端から50mm以内の範囲を
    除く範囲のOHPシートを搬送する際の搬送速度よりも
    速くなるように駆動手段による定着部材の回転速度を変
    更できることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (6)

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