JPH1113310A - 索条係止具 - Google Patents

索条係止具

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JPH1113310A
JPH1113310A JP9169080A JP16908097A JPH1113310A JP H1113310 A JPH1113310 A JP H1113310A JP 9169080 A JP9169080 A JP 9169080A JP 16908097 A JP16908097 A JP 16908097A JP H1113310 A JPH1113310 A JP H1113310A
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JP
Japan
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holding
cable
operation lever
claw member
rope
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JP9169080A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tsutsumi
浩 堤
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Yotsugi Co Ltd
Original Assignee
Yotsugi Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手が索条の配置経路に位置しない状態で、挟
持体を容易に角変位させることができる索条係止具を提
供する。 【解決手段】 各爪部材33は、索条の配置経路に臨ん
で対向する挟持面35が、一角変位方向A1下流側にな
るにつれて各軸線L3から離反して形成されており、こ
れら各爪部材33は、各爪部材33に固定される歯車3
6によって連動して角変位される。各爪部材33は、爪
部材33に収納される渦巻きばねのばね力によって索条
を挟持することができ、索条係止具30が索条に係止さ
れる。一方の爪部材33には、操作レバー40が設けら
れており、この操作レバー40を操作することによっ
て、各爪部材33を角変位操作することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、構築物、主として
電柱を支える支線などの索条に係止する索条係止具に関
する。
【0002】
【従来の技術】山野に立設される電柱は、その電柱を支
える支線に葛などの蔓性植物が巻付き昇柱して、短絡事
故を起こしたり、また架線作業に支障を来すことがあ
る。これを防ぐために、内蔵される索条係止具によって
支線を挟持して、円筒状の蔓草防止装置が支線に装着さ
れる。たとえばこのように、蔓草防止装置を支線に装着
するために索条係止具が用いられる。
【0003】索条係止具は、索条である支線を挟持する
ための挟持手段を備え、この挟持手段は挟持体を有して
いる。挟持体は、支線が配置される経路を挟む両側に2
つの挟持面を有し、各挟持面が相互に近接および離反す
るように変位可能に設けられ、かつ各挟持面が相互に近
接する方向にばね付勢されている。この索条係止具は、
各挟持面が近接するようにばね付勢された挟持体によっ
て、支線を挟持することが可能であり、このように挟持
体によって支線を挟持するにあたっては、各挟持面が離
反するように挟持体を変位させ、支線を各挟持面間に嵌
合させて、挟持体によって支線を挟持し、索条係止具を
支線に係止することができる。このような索条係止具を
内蔵しておくことによって、蔓草防止装置を容易に支線
に装着することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術で
は、索条係止具を支線に係止するにあたって作業者は、
各挟持面が近接するようにばね付勢されている挟持体
を、手で直接把持してばね力に抗して変位させなければ
ならない。しかも索条係止具が、支線から外れたり、支
線に沿ってずり落ちたりすることがないように、しっか
りと支線に係止するために、挟持体は大きなばね力によ
ってばね付勢されている。
【0005】このため挟持体を各挟持面が相対的に離反
するように変位させるにあたって、小さな力を挟持体に
与えて変位させるために、少なくとも一方の挟持面を指
などによって押圧しなければならない。しかしながらこ
のように挟持面に指を当接させて押圧し、挟持体を変位
させると、支線の配置経路に指が位置してしまい、その
指と支線とが干渉し、支線を挟持するための作業に支障
を来してしまう。
【0006】したがって本発明の目的は、手が索条の配
置経路に位置しない状態で、挟持体を容易に変位させる
ことができる索条係止具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、索条の配置経路を挟む両側の2つの挟持面が相対的
に近接する方向にばね付勢され、かつ近接/離反変位可
能な挟持体を有する挟持手段に、前記2つの挟持面を相
対的に離反する方向に変位するように操作するための操
作レバーを設けることを特徴とする索条係止具である。
【0008】本発明に従えば、挟持手段の挟持体は、索
条の配置経路の両側の2つの挟持面が、近接/離反変位
可能に設けられており、かつ2つの挟持面が相対的に近
接する方向にばね付勢されている。このような挟持手段
は、ばね付勢される挟持体によって、このばね力を利用
して索条を挟持することができ、索条係止具が索条に係
止される。
【0009】このような索条係止具は、索条を挟持する
挟持手段に操作レバーが設けられており、この操作レバ
ーを把持して操作することによって、2つの挟持面が相
対的に離反する方向に変位するように、挟持手段を操作
することができる。この操作レバーを設けることによっ
て、作業者は操作レバーを把持して挟持手段を操作し、
2つの挟持面を相対的に離反させて、それら2つの挟持
面間に索条を位置させて、挟持体によって索条を挟持す
ることができる。このように挟持体を直接手で把持して
操作する必要がなく、したがって挟持体による索条の挟
持作業時において、作業者の手の指などが索条の配置経
路に位置してしまい、前記指などと索条とが干渉して索
条の挟持作業に支障を来すことなく、円滑な各挟持体に
よる索条の挟持作業を行うことができ、索条係止具の索
条への係止作業を迅速かつ容易に行うことができる。
【0010】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明の構成において、前記挟持手段は、前記挟持面が形
成される一対の挟持体と、各挟持体に、各挟持面が相互
に近接する方向にばね力を与えるばねとを含み、前記操
作レバーは、各挟持体の少なくともいずれか一方に設け
られることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、挟持手段は、一対の挟持
体と、各挟持体にばね力を与えるばねとを含む。一対の
挟持体には、挟持面が形成され、ばねは各挟持面が相互
に近接する方向にばね力を与えている。このような挟持
手段は、ばね付勢される挟持体によって、このばね力を
利用して索条を挟持することができ、索条係止具が索条
に係止される。さらに一対の挟持体は、各挟持面が相互
に近接するようにばね力が与えられており、ばね力を調
整することによって、各挟持面が索条の配置経路の軸線
から等距離にそれぞれある状態で、各挟持体によって索
条を挟持することができる。したがって索条の径にかか
わらず、索条の軸線が配置経路の軸線と一致する状態
で、各挟持体によって索条を挟持することができる。
【0012】このような索条係止具は、各挟持体の少な
くともいずれか一方に操作レバーが設けられており、こ
の操作レバーを把持して操作することによって、2つの
挟持面が相対的に離反する方向に、各挟持体の少なくと
もいずれか一方を変位させることができる。この操作レ
バーを設けることによって、作業者は操作レバーを把持
して、2つの挟持面が相対的に離反するように各挟持体
の少なくともいずれかを一方を変位させて、それら2つ
の挟持面間に索条を位置させて、挟持体によって索条を
挟持することができる。このように挟持体を直接手で把
持して操作する必要がなく、したがって挟持体による索
条の挟持作業時において、作業者の手の指などが索条の
配置経路に位置してしまい、前記指などと索条とが干渉
して索条の挟持作業に支障を来す不具合を生じることな
く、円滑な各挟持体による索条の挟持作業を行うことが
でき、索条係止具の索条への係止作業を迅速かつ容易に
行うことができる。また操作レバーは、変位させるべき
挟持体に直接設けられるので、構成が簡単であるととも
に、操作レバーに与えられる操作力を無駄にすることな
く、効率良く挟持体に伝達することができる。
【0013】請求項3記載の本発明は、請求項1または
2記載の発明の構成において、挟持体には、索条を挟持
面上に導く索条案内面が形成されることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、挟持体には、索条案内面
が形成されており、この索条案内面は、索条を挟持面上
に導くことができる。これによって挟持体によって索条
を挟持するときに、索条を索条案内面によって案内させ
て索条の配置経路に容易に移動させて配置させることが
できる。したがって各挟持体による索条の挟持作業が容
易になる。
【0015】請求項4記載の本発明は、請求項1〜3に
いずれかに記載の発明の構成において、挟持面は、索条
の挿入方向下流側に向かって拡開して形成されることを
特徴する。
【0016】本発明に従えば、挟持体の挟持面は、索条
の挿入方向下流側に向かって拡開して形成されており、
配置経路に索条を位置させて、各挟持体によって索条を
挟持した状態で、索条は、挿入方向上流側への変位が阻
止される。したがって各挟持体によって挟持された索条
が配置経路から移動して、挟持面間から抜け出てしま
い、挟持体による索条の挟持状態が不所望に解除されて
しまうことを阻止することができる。
【0017】請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明の構成において、挟持体および操
作レバーのいずれか一方を、所定位置で係止し、かつそ
の係止状態を解除する係止手段が設けられることを特徴
とする。
【0018】本発明に従えば、係止手段が設けられて、
挟持体および操作レバーの少なくともいずれか一方を、
所定位置で係止することができる。これによってこの係
止状態において、作業者は操作レバーを操作してばね力
に抗する力を与えづづけることなく、挟持体の挟持面間
に間隔を形成した状態を維持することができ、この状態
で索条を各挟持面間に容易に移動させて位置させること
ができる。また係止手段は、係止状態を解除することが
できるので、各挟持面間に索条を位置させた状態で、係
止手段による係止状態を解除することによって、挟持体
はばね力によって各挟持面が相対的に近接する方向に変
位され、挟持体によって索条を挟持することができる。
このように係止手段を設けることによって、たとえば作
業者の手の指などが配置経路に位置してしまうことを確
実に防いだ状態で、各挟持面間に間隔が形成されるよう
に挟持体を配置して係止し、索条を容易に配置経路に配
置させ、係止状態を解除することによって、挟持体によ
って索条を挟持することができる。このように各挟持体
による索条の挟持作業が容易になる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
索条係止具30を一部の構造を省略して示す斜視図であ
り、図2は索条係止具30の正面図であり、図3は図2
の切断面線S3−S3から見た索条係止30の断面図で
あり、図4は索条係止具30が備えるフレーム31を示
す正面図である。索条係止具30は、索条120の配置
経路122を挟む両側の2つの挟持面35が相対的に近
接する方向にばね付勢され、かつ近接/離反変位可能な
挟持体51を有する挟持手段52に、前記2つの挟持面
35を相対的に離反する方向に変位するように操作する
ための操作レバー40が設けられて構成される。挟持手
段52は、基本的に、一対の挟持体である爪部材33お
よび一対のセクタ歯車36が一体的に形成れる一対の挟
持体51と、一対の渦巻きばね38とを含む。索条係止
具30は、さらに各挟持体51が支持されるフレーム3
1を有する。
【0020】各挟持体51は、索条120の配置経路1
22の軸線L2を含む一仮想平面(図2の紙面に平行な
平面)に略垂直な各角変位軸線L3まわりに角変位可能
にそれぞれ設けられる。各挟持体51の各爪部材33
は、前記配置経路122に臨んで対向し、かつ各角変位
軸線L3まわりの一角変位方向A1下流側になるにつれ
て各軸線L3から離反する挟持面35が形成される。各
セクタ歯車36は、各爪部材33に一体的に形成される
ことによって固定され、相互に噛合して各角変位軸線L
3まわりに連動して角変位する。各渦巻きばね38は、
各爪部材33に索条120の配置経路122に近接する
一角変位方向A1と逆の他角変位方向A2にばね力を与
える。操作レバー40は、各挟持体51のいずれか一
方、すなわち各爪部材33の少なくともいずれか一方ま
たは各歯車36の少なくともいずれか一方、本形態にお
いては一方の爪部材33に設けられる。
【0021】フレーム31は、矩形板状の台座部31a
と、台座部31aに長手方向に間隔をあけて立設される
一対の円筒状の支柱部31bとを有する。台座部31a
は、長手方向に垂直な幅方向の中央部が、幅方向の両端
部よりも各支柱部31bとは反対側に突出する段差状に
形成されており、幅方向両端部から突出する突出部31
d,31eを有している。各突出部31d,31eに
は、取付孔31fがそれぞれ形成されている。
【0022】各挟持体51は、フレーム31の台座部3
1aに対称に配置されて立設される支柱部31bによっ
て、各角変位軸線L3まわりに角変位自在に支持され
る。各支柱部31bは、円筒状であって挿通孔34がそ
れぞれ形成されており、各挿通孔34には、軸部材32
が挿通されている。軸部材32はたとえばボルトによっ
て実現されて、その先端部にワッシャ25を介して固定
部材であるナット26が螺合され、各挟持体51が抜止
めされている。
【0023】各挟持体51の各爪部材33は、外周面の
一部を、索条120を挟持するための挟持面35とされ
る。この挟持面35は、前述のように前記角変位軸線L
3まわりに径が変化する。各爪部材33は、前記他角変
位方向A2に角変位するとき、互いに小径より大径に変
化するように対称状態に配置されている。すなわち各爪
部材33は、索条120に関してその両側方(図2の左
右)で索条120の配置経路122の軸線L2に沿う方
向(図2の上下方向)を含む仮想平面に垂直(図2の紙
面に垂直)な角変位軸線L3を有して角変位自在に、フ
レーム31に対称に設けられる。各爪部材33は、爪本
体33aの外周面に弾性層33bが被覆されて構成され
る。弾性層33bの索条120に当接して索条120を
挟持する挟持面35は、前記角変位軸線L3を中心とす
る外径が、図2においてそれらの角変位軸線L3を結ぶ
直線39よりも下方になるにつれて大きくなる、円弧面
に形成される。この爪部材33には、前述のようにセク
タ歯車36がそれぞれ固定されている。
【0024】図5は一方の挟持体51を示す正面図であ
り、図6は一方の挟持体51を一部を切欠いて示す平面
図であり、図7は一方の挟持体51の側面図である。他
方の挟持体51は、一方の挟持体51と対称の構成を有
しているので、図5〜図7を参照して各挟持体51を併
せて説明する。図1〜図3をも併せて参照して、挟持体
51の爪部材33は、ポリカーボネイトを用いて成形さ
れた爪本体33aの外周面を合成ゴムで被覆し、弾性層
33bを形成して構成される。弾性層33bは接着剤を
用いて固着される。この弾性層33bは厚み3〜6mm
とされ、ショア硬度70度が好ましい。
【0025】各爪部材33には、フレーム31の台座部
31aに対向する側に一体形成されてセクタ歯車36が
固定される。このセクタ歯車36は、爪部材33の挟持
面35と同一方向に向く円弧状態とされ、そのピッチ円
の軸線は、前記角変位軸線L3と同一である。これらの
一対のセクタ歯車36は、互いに噛合う。
【0026】また、挟持体51の台座部31aに対向す
る側には、爪部材33の爪本体33aの一部およびセク
タ歯車36に穿設された空所37を有し、この空所37
に渦巻きばね38が収納される。この渦巻きばね38
は、フレーム31の支柱部31bにそれぞれ装着され、
その基端部は、支柱部31bと平行に折曲げられて、フ
レーム31の台座部31aに挿入固定され、遊端部は前
記空所37の内周壁に沿って延設されている。渦巻きば
ね38は、一対の爪部材33に対し、挟持面35が互い
に小径から大径へ変化するように、すなわち前記他角変
位方向A2に弾発付勢している。換言すれば一対の各渦
巻きばね38は、各爪部材33に、挟持面35が索条1
20の配置経路122に近接する角変位方向、つまり各
挟持面35が相互に近接する方向の他角変位方向A2に
ばね力をそれぞれ与えている。
【0027】図8は操作レバー40を示す平面図であ
り、図9は操作レバー40を示す正面図であり、図10
は操作レバー40を示す底面図であり、図11は図9の
斜め下方から見た操作レバー40の斜視図であり、図1
2は図11の紙面に対して裏側かた見た斜視図である。
操作レバー40は、長手状の把持部42と、把持部42
の長手方向一端部に設けられる係合部44とを有する。
把持部42は、長手板状であり、長手方向一端部から長
手方向他端部に向かうにつれて長手方向に垂直な幅方向
の寸法が小さくなる。係合部44は、把持部42の長手
方向一端部に把持部42の幅方向一側部に一体形成され
て、把持部42の厚み方向一方側に突出し、把持部42
から離反するにつれて先細に形成されている。この係合
部44の突出方向に垂直な断面の形状は、略扇形であ
る。
【0028】一例として寸法を具体的に述べると、把持
部42は、長さL10が73.0[mm]に選ばれ、厚
みT10が3.0[mm]に選ばれている。さらに把持
部42は、長手方向一端部の幅D10が13.0[m
m]に選ばれ、係合部44が設けれる側の端面46が係
合部44の付け根から把持部42の長手方向他端部にな
るにつれて幅が小さくなるように傾斜し、その長手方向
他端部の幅D11が、5.0[mm]に選ばれている。
また係合部44は、把持部42の長手方向一端部から把
持部42の幅方向に延び、その長さL11が17.0
[mm]に選ばれ、幅D13が13[mm]に選ばれて
いる。把持部42の厚み方向(図8の紙面に垂直な方
向)に垂直な係合部44の断面の形状は、略扇形であ
り、把持部42の長手方向一端部寄りの端面48が把持
部42から離反するにつれて把持部42の長手方向他端
部に近接する方向に弧状に傾斜している。また係合部4
4は、前述のように把持部42の厚み方向一方側の端面
50を含む平面から突出し、その突出高さT11が1
5.0[mm]に選ばれており、この端面50から突出
する部分は、端面50から突出するにつれて相似の断面
形状を有して先細状に形成されており、先端部の端面5
2の長さL12が13.0[mm]に選ばれ、幅D12
が9.6[mm]に選ばれている。
【0029】この操作レバー40は、一例として挙げる
と、アルミニウム合金から成り、これによって軽量で剛
性の高い操作レバー40を得ることができるとともに、
成形性が良好で加工が容易あり、製造が容易である。ま
たアルミニウム合金に代えて合成樹脂から成ってもよ
く、成形性が良好で加工が容易であり、製造が容易であ
るととに、高い電気絶縁性を得ることができる。
【0030】操作レバー40は、一方の爪部材33に形
成される係合孔45に、係合部44が係合されて、一方
の爪部材33に装着される。係合孔45は、その軸線に
垂直な断面の内形が操作レバー40の係合部44と相似
の形状であり、係合部44の把持部42寄りの寸法L1
1,D13よりもわずかに小さく選ばれている。また深
さは、係合部44の突出高さT11が嵌まり込む十分な
深さを有している。これによって操作レバー40は、一
方の爪部材33に対して相互に変位することなく安定し
た状態で装着することができるとともに、係合部44が
先細状であるので、係合孔45への係合作業が容易であ
り、また寸法誤差を許容することができる。さらに、係
合部44の形状は、非対称の形状であり、係合部44
は、一方の爪部材33の係合孔45に、一角度位置でだ
け係合可能であり、爪部材33と操作レバー40とを別
体に形成し、装着する構成としても、誤装着することが
なく、この装着作業の作業性に優れている。また操作レ
バー40の係合部44が係合される係合孔45は、既存
の爪部材33に形成して、既存の爪部材33にも容易に
装着することができる。
【0031】挟持手段52の各挟持体51が有する各爪
部材33は、索条120の配置経路122に臨んで対向
する挟持面35が、一角変位方向A1下流側になるにつ
れて各角変位軸線L3から離反して形成されており、こ
れら各爪部材33は、各爪部材33に固定されるセクタ
歯車36によって連動して角変位される。すなわち各挟
持体51は連動して角変位される。各渦巻きばね38
は、各爪部材33の挟持面35が索条120の配置経路
122に近接する方向に角変位するばね力を、各爪部材
33にそれぞれ与える。挟持手段52は、各挟持体51
が有する各爪部材33によって、この爪部材33に与え
られるばね力を利用して索条120を挟持することがで
き、索条係止具30が索条120に係止される。すなわ
ち操作レバー40を把持して操作することによって、各
爪部材33を渦巻きばね38のばね力に抗して一角変位
方向A1に角変位させて、各挟持面35を配置経路12
2から離反させ、各挟持面35間の配置経路122に索
条120を配置した後、各爪部材33を渦巻きばね38
のばね力によって他角変位方向A2に角変位させて、索
条120を挟持する。
【0032】各爪部材33は、挟持面35が前述のよう
に形成されており、各爪部材33によって索条120を
挟持した状態で、各爪部材33が前記一角変位方向A1
に角変位するような方向に、索条係止具30が索条12
0に対して変位する力が索条係止具30に作用したとき
には、すなわち図2において索条係止具30を索条12
0に対して上方で変位するように力を作用させたときに
は、各爪部材33は各挟持面35が相互に離反する方
向、すなわち一角変位方向A1に角変位するので、索条
係止具30は索条120に対して索条120に沿って変
位することができる。これに対して、各爪部材33が前
記一角変位方向A1とは逆の他角変位方向A2に角変位
するような方向に、索条係止具30が索条120に対し
て変位する力が索条係止具30に作用したときには、す
なわち図2において索条係止具30を索条120に対し
て下方へ変位するように力を作用させた各爪部材33は
各挟持面35が相互に近接する方向、すなわち他角変位
方向A2に角変位するので、索条係止具30の索条12
0に対する変位が確実に阻止される。このように索条係
止具30は、索条120に対して索条120に沿った一
方向に変位することを阻止した状態で、索条120に係
止することができる。さらに各爪部材33は、弾性層3
3bを有しており、この弾性層33bが変形して、索条
120を広い接触面積でしっかりと挟持することができ
る。
【0033】このような索条係止具30は、一方の爪部
材33に、操作レバー40が設けられており、この操作
レバー40を操作することによって、各爪部材33を角
変位操作することができる。このような操作レバー40
を設けることによって、作業者は操作レバー40を把持
して各爪部材33を角変位させることができるので、各
爪部材33の少なくともいずれか一方を掴んで各爪部材
33を角変位させる必要がない。したがって各爪部材3
3による索条120の挟持作業時において、作業者の手
指などが索条120の配置経路122に位置してしま
い、前記指などと索条120とが干渉して索条120の
挟持作業に支障を来すことなく、円滑な各爪部材33に
よる索条120の挟持作業を行うことができ、索条係止
具30の索条120への係止作業を迅速かつ容易に行う
ことができる。
【0034】このような操作レバー40は、前述のよう
な鉤状に形成されており、一方の爪部材33の軸線方向
一端面から突出している軸部材32などを避けて、索条
120の配置経路122とは反対側に略垂直に延びるよ
うに、一方の爪部材33に装着することができる。図2
を参照して詳しく述べると、各爪部材33によって索条
120を挟持していない状態では、仮想線60で示すよ
うに、索条120の配置経路122の軸線L2に対して
ほぼ垂直に、配置経路122か離反する方向に延びてお
り、各爪部材33によって索条120を挟持した状態で
は、実線で示すように配置経路122の軸線L2に垂直
な方向から多少傾斜しているけれども、配置経路122
からその軸線L2に略垂直に離反する方向に延びてい
る。このように操作レバー40は索条120の配置経路
122の軸線L2に略垂直に延びているので、作業者
は、無理な姿勢になることなく、容易に操作レバー40
を操作することができる。
【0035】このように一方の爪部材33に装着された
状態で、一方の爪部材33の挟持面35から外方には突
出していない。これによって操作レバー40が配置経路
122に臨んで突出し、各爪部材33間の配置経路12
2への索条120の配置作業に支障を来すことがない。
また操作レバー40の把持部42は、一方の爪部材33
から挟持面35を避けて外方に突出しており、さらにそ
の長さL10が前述のような寸法に選ばれるので、把持
部42をしっかりと把持することが可能であり、各爪部
材33の角変位操作の操作性に優れている。
【0036】また操作レバー40の把持部42は、長手
方向一端部から長手方向他端部に向かうにつれて幅が小
さくなるように形成されており、各爪部材33を角変位
操作するときに最も曲げモーメントがかかる長手方向一
端部付近の幅を大きくし、角変位操作によって損傷する
ことがない強度を得るとともに、軽量化することができ
る。しかも、把持部42の幅を長手方向一端部から長手
方向他端部に向かうにつれて小さくするために傾斜して
形成される端面46は、係合部44が設けられる側の端
面であり、一方の爪部材33に装着された状態では、渦
巻きばね38のばね力に抗して爪部材33を一角変位方
向A1に角変位させるときに力を作用させる側の前記端
面46とは反対側、すなわち他角変位方向A2下流側の
端面47は、操作レバー40に作用させた力を一方の爪
部材33に伝える係合部44の中心と一方の爪部材33
の角変位軸線L3とを結ぶ直線49とほぼ平行になるよ
うに形成されており、操作レバー40に作用させた力
が、爪部材33を角変位させるための力に効率よく変換
される。
【0037】図13は本発明の実施の他の形態の操作レ
バー40aが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す正面図であり、図14は図13の上側から見た操作レ
バー40aが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す平面図である。図13および図14には、爪部材33
の弾性層33bを省略して示す。本形態において上述の
形態と同様の構成を有する部分には、同一の参照符号を
付し、説明は省略する。図1〜図12に示す形態では、
操作レバー40は、爪部材33と別体に形成され、爪部
材33に着脱可能に構成されたけれども、本形態では、
操作レバー40aは、挟持体51のセクタ歯車36に一
体的に形成される。
【0038】操作レバー40aは、セクタ歯車36から
爪部材33の角変位軸線L3に垂直な平面に沿って延び
る基部70と、この基部70から立上がる掛合部71と
を有する。基部70は、爪部材33の角変位軸線L3に
関して挟持面35の径が最も大きくなる部分とはほぼ反
対側に延出している。掛合部71は、基部70の爪部材
33から最も離反した先端の周縁部から他角変位方向A
2下流側の周縁部にわたって、略L字状に形成されてい
る。基部70の他角変位方向A2下流側の周縁部から立
上がる掛合部71の一部分71aは、爪部材33の軸線
を含む一平面に沿って形成されている。
【0039】このような操作レバー40aは、上述の操
作レバー40と同様に、手の指などが配置経路122に
位置しないようにして、各爪部材33を他角変位方向A
2に角変位させることができる。さらに角変位操作する
ときに手の指を掛ける掛合部71を有し、操作レバー4
0aの操作が容易である。しかも基部70の他角変位方
向A2下流側の周縁部から立上がる掛合部71の一部分
71aは、爪部材33の軸線を含む一平面に沿って形成
されているので、掛合部71から操作レバー40aに作
用させた力を、各爪部材33を角変位させるための力に
効率よく変換することができる。また操作レバー40a
は、セクタ歯車36から爪部材33の角変位軸線L3に
垂直な軸線に沿って延びる基部70と、基部70から垂
直に立上がる掛合部71とから成るので、複雑な構成の
金型を必要とすることなく、簡単な構成の金型を用いて
容易に成形することができる。
【0040】図15は本発明の実施の他の形態の操作レ
バー40bが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す正面図であり、図16は図15の上側から見た操作レ
バー40bが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す平面図である。図13および図14には、爪部材33
の弾性層33bを省略して示す。本形態において上述の
形態と同様の構成を有する部分には、同一の参照符号を
付し、説明は省略する。本形態では、図13および図1
4に示す形態と同様に操作レバー40bは、セクタ歯車
36に一体的に形成される。
【0041】操作レバー40bは、セクタ歯車36から
爪部材33の角変位軸線L3に垂直な平面に沿って延
び、セクタ歯車36に連なる基部72と、この基部72
から屈曲する掛合部73とを有する。基部72は、爪部
材33の角変位軸線L3に関して挟持面35の径が最も
大きくなる部分とはほぼ反対側に延出している。掛合部
73は、基部70の爪部材33から最も離反した先端か
ら他角変位方向A2下流側に屈曲して形成されている。
これによって、爪部材33と掛合部73との間には凹所
74が形成される。
【0042】このような操作レバー40bは、上述の操
作レバー40,40aと同様に、手の指などが配置経路
122に位置しないようにして、各爪部材33を他角変
位方向A2に角変位させることができる。さらに角変位
操作するときに手の指を凹所74に嵌まり込ませて、掛
合部73に指を掛けることができ、指がはずれてしまう
などの不具合がなく、操作レバー40bの操作が容易で
ある。しかも凹所74は、爪部材33の角変位軸線L3
を含む一平面にほぼ沿って形成されているので、掛合部
71から操作レバー40bに作用させた力を、各爪部材
33を角変位させるための力に効率よく変換することが
できる。また操作レバー40bは、セクタ歯車36から
爪部材33の角変位軸線L3に垂直な平面に沿って形成
されており、複雑な構成の金型を必要とすることなく、
簡単な構成の金型を用いて容易に成形することができ
る。
【0043】図17は本発明の実施の他の形態の操作レ
バー40cが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す正面図であり、図18は図17の上側から見た操作レ
バー40cが一体的に設けられる一方の挟持体51を示
す平面図である。図17および図18には、爪部材33
の弾性層33bを省略して示す。本形態において上述の
形態と同様の構成を有する部分には、同一の参照符号を
付し、説明は省略する。本形態では、操作レバー40c
は、爪部材33に一体的に形成される。
【0044】操作レバー40cは、爪部材33からその
角変位軸線L3に垂直な平面に沿ってセクタ歯車36と
同一平面内で延びている。この操作レバー40cは、爪
部材33の角変位軸線L3に関して挟持面35の径が最
も大きくなる部分とはほぼ反対側に延出している。また
他角変位方向A2下流側の端面76は、挟持面35の径
が最も大きくなる部分に向かって延びている。
【0045】このような操作レバー40cは、上述の操
作レバー40,40a,40bと同様に、手の指などが
配置経路122に位置しないようにして、各爪部材33
を他角変位方向A2に角変位させることができる。さら
に操作レバー40cは、挟持面35の径が最も大きくな
る部分とほぼ反対側に延びているので、コンパクトな操
作レバー40cによって、把持しやすい操作レバー40
cを実現し、かつ端面76に与えた力が、爪部材33を
角変位させるための力に効率よく変換される。また操作
レバー40cは、セクタ歯車36と同一平面内で爪部材
33の角変位軸線L3に垂直な平面に沿って形成されて
おり、複雑な構成の金型を必要とすることなく、簡単な
構成の金型を用いて容易に成型することができる。
【0046】上述の形態において、各操作レバー40,
40a〜40cは、一方の爪部材33または一方のセク
タ歯車36に設けられたけれども、他方の爪部材33ま
たは他方のセクタ歯車36に設けられてもよく、また両
方の爪部材33または両方のセクタ歯車36に設けられ
てもよく、さらに爪部材33とセクタ歯車36の両方に
形成されてもよい。これによって、各爪部材33のうち
角変位させやすい位置にある爪部材33を操作レバー4
0,40a〜40cによって角変位操作することがで
き、利便性が向上される。また操作レバー40の係合部
44の形状を正4角柱状に形成し、各爪部材33に正4
角柱状の係合孔45を形成するなど、操作レバー40を
各爪部材33のいずれにも装着することができるように
して、利便性を向上するようにしてもよい。
【0047】また本発明の実施のさらに他の形態とし
て、図3に仮想線で示すように、各爪部材33に索条案
内面80を形成するようにしてもよい。索条案内面80
は、フレーム31の台座部31aとは反対側となる各爪
部材33の軸線方向一端面寄りの相互に対向する周縁部
に形成され、フレーム31の台座部31a寄りとなる軸
線方向他端面に向かって近接して形成される。このよう
な索条案内面80は、各爪部材33のいずれか一方だけ
に形成されてもよい。このような索条案内面80を形成
することによって、各爪部材33によって索条120を
挟持するときに、索条120を索条案内面80によって
案内させて、索条120を挟持面35上に導き、各爪部
材33間の配置経路122に容易に移動させて配置させ
ることができる。したがって各爪部材33による索条1
20の挟持作業が容易になる。
【0048】また本発明の実施のさらに他の形態とし
て、図3に仮想線82で示すように、各爪部材33の挟
持面35は、挿入方向下流側になるにつれて拡開するよ
うに形成してもよい。このような挟持面35は、各爪部
材33の外周部に、軸線方向一端面から軸線方向他端面
に向かって相互に離反する方向に傾斜して形成される。
このような挟持面35は、各爪部材33のいずれか一方
だけ角変位軸線L3から傾斜するように形成して挿入方
向下流側に拡開するように形成されてもよい。このよう
な挟持面35を形成することによって、各爪部材33間
の配置経路122に索条120を位置させて、各爪部材
33によって索条120を挟持した状態で、索条120
は、配置経路122から軸線方向一端面に向かって変位
することが阻止される。したがって各爪部材33によっ
て挟持された索条120が各爪部材33間から抜け出て
しまい、各爪部材33による索条120の挟持状態が容
易に解除されてしまうことを阻止することができる。
【0049】さらに本発明の実施のさらに他の形態とし
て、各爪部材33、各セクタ歯車36および操作レバー
40,40a〜40cのいずれかを、所定位置で係止
し、かつその係止状態を解除する係止手段を設けるよう
にしてもよい。この係止手段は、一例として挙げると、
図2に仮想線でしめす係止ピン90によって実現され
る。係止ピン90は、フレーム31の台座部31aに、
爪部材33が設けられる側に出没操作可能に設けられ、
一方の爪部材33に固定されるセクタ歯車36の他角変
位方向下流側の端面が仮想線91で示すような、各爪部
材33間に索条120が緩やかに嵌まり込むような間隔
が形成される所定位置に位置したときに、フレーム31
の台座部31aから突出させ、この係止ピン90によっ
てセクタ歯車36を係止し、各爪部材33の他角変位方
向A2の変位を阻止することができる。またこの状態か
ら係止ピン90をフレーム31内に没入させることによ
って、係止状態を解除することができる。
【0050】また係止手段は、図2に仮想線で示すよう
な、フレーム31に角変位可能に設けられる係止片93
と、爪部材33に形成される係止突起94とによって実
現されてもよい。このような係止手段であっても、各爪
部材33所定位置にあるときに、係止片93を爪部材3
3の係止突起94に係止し、これによって爪部材33を
係止することができ、またこの係止状態を解除すること
ができる。
【0051】たとえば前述のような係止手段を設けるこ
とによって、この係止状態において、作業者は操作レバ
ー40.40a〜40cを操作して渦巻きばね38のば
ね力に抗する力を与え続けることなく、各爪部材33間
に空間を形成した状態を維持することができ、この状態
で索条120を各爪部材33間に容易に移動させて位置
させることができる。また係止手段は、係止状態を解除
することができるので、各爪部材33間に索条120を
位置させた状態で、係止手段による係止状態を解除する
ことによって、各爪部材33は渦巻きばね38のばね力
によって挟持面35が配置経路122に近接する方向、
すなわち他角変位方向A2に角変位され、各爪部材33
によって索条120を挟持することができる。このよう
に係止手段を設けることによって、たとえば作業者の手
の指などが配置経路122に位置してしまうことを確実
に防いだ状態で、しかも各爪部材33を角変位させる操
作を続行することなく、各爪部材33間に空間が形成さ
れるように各爪部材33を配置して係止し、索条120
を容易に配置経路122に配置させ、係止状態を解除す
ることによって、各爪部材33によって索条120を挟
持することができる。このように各爪部材33による索
条の挟持作業が容易になる。
【0052】上述した形態は、本発明の一例に過ぎず、
上述の構成に限られることはなく、形状寸法などは、適
宜変更することが可能である。たとえば挟持手段は2つ
の挟持体を有し、各挟持体が相互にスライド変位可能に
設けられる構成であってもよく、また一方の挟持体が固
定され、他方の挟持体が角変位またはスライド変位可能
に設けられる構成であってもよい。また挟持手段は、1
つの挟持体を有し、この挟持体は大略的にU字状であっ
て、両端部に相互に対向する挟持面が形成され、各挟持
面が相対的に近接変位および離反変位可能であり、挟持
体自信の弾性回復力によって各挟持面が相対的に近接す
る方向にばね付勢される構成であってもよい。また爪部
材33を有する挟持体に代えて、円筒状の挟持体を用
い、その軸線から偏心した角変位軸線で角変位可能に設
けるようにしてもよい。さらにこれらの挟持体には弾性
層を設けることが好ましい。
【0053】また操作レバー40の把持部42に、粗面
加工を施して滑りにくくするようにしてもよく、たとえ
ばゴムから成るカバーを装着して滑りにくくするととも
に、把持具合を向上するようにしてもよい。また係止手
段の構成についても、一例に過ぎず、操作レバーを係止
するなど他の構成であってもよく、さらにたとえばばね
を用いて、各爪部材33、各セクタ歯車36または操作
レバー40,4a〜40cが所定位置に配置されると、
前記ばねによっていわば自動的に係止される構成であっ
てもよく、これによってさらに利便性が向上される。ま
たばねは、渦巻きばね38に限らず、圧縮コイルばね、
引張コイルばねおよびさらばねなどであってもよく、ま
たばねに代えて、ゴムなどの弾性材料からなる部材を用
いたり、または挟持体の一部を弾性材料から成るように
して、挟持面が相対的に近接するようにばね付勢しても
よい。またばねは挟持体のいずれか一方にだけ設けるよ
うにしてもよく、セクタ歯車36を用いる場合には、ば
ねをいずれか一方の挟持体にだけ設けた場合であって
も、索条120の軸線を配置経路122の軸線L2に一
致させて挟持することが可能になる。
【0054】このように構成される索条係止具30は、
従来と同様に、蔓草防止装置に内蔵し、蔓草防止装置を
索条である電柱の支線に装着するために用いるようにし
ても具30による索条120である支線の挟持作業が容
易になるので、蔓草防止装置の支線への装着作業が容易
になる。勿論索条係止具30は、蔓草防止装置30を支
線に装着するためだけに用いられるものではなく、他の
物品を他の用途に用いられる索条120に係止するため
に用いてもよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、挟持手
段の挟持体は、索条の配置経路の両側の2つの挟持面
が、近接/離反変位可能に設けられており、かつ2つの
挟持面が相対的に近接する方向にばね付勢されている。
このような挟持手段は、ばね付勢される挟持体によっ
て、このばね力を利用して索条を挟持することができ、
索条係止具が索条に係止される。
【0056】このような索条係止具は、索条を挟持する
挟持手段に操作レバーが設けられており、この操作レバ
ーを把持して操作することによって、2つの挟持面が相
対的に離反する方向に変位するように、挟持手段を操作
することができる。この操作レバーを設けることによっ
て、作業者は操作レバーを把持して挟持手段を操作し、
2つの挟持面を相対的に離反させて、それら2つの挟持
面間に索条を位置させて、挟持体によって索条を挟持す
ることができる。このように挟持体を直接手で把持して
操作する必要がなく、したがって挟持体による索条の挟
持作業時において、作業者の手の指などが索条の配置経
路に位置してしまい、前記指などと索条とが干渉して索
条の挟持作業に支障を来すことなく、円滑な各挟持体に
よる索条の挟持作業を行うことができ、索条係止具の索
条への係止作業を迅速かつ容易に行うことができる。
【0057】請求項2記載の本発明によれば、挟持手段
は、一対の挟持体と、各挟持体にばね力を与えるばねと
を含む。一対の挟持体には、挟持面が形成され、ばねは
各挟持面が相互に近接する方向にばね力を与えている。
このような挟持手段は、ばね付勢される挟持体によっ
て、このばね力を利用して索条を挟持することができ、
索条係止具が索条に係止される。さらに一対の挟持体
は、各挟持面が相互に近接するようにばね力が与えられ
ており、ばね力を調整することによって、各挟持面が索
条の配置経路の軸線から等距離にそれぞれある状態で、
各挟持体によって索条を挟持することができる。したが
って索条の径にかかわらず、索条の軸線が配置経路の軸
線と一致する状態で、各挟持体によって索条を挟持する
ことができる。
【0058】このような索条係止具は、各挟持体の少な
くともいずれか一方に操作レバーが設けられており、こ
の操作レバーを把持して操作することによって、2つの
挟持面が相対的に離反する方向に、各挟持体の少なくと
もいずれか一方を変位させることができる。この操作レ
バーを設けることによって、作業者は操作レバーを把持
して、2つの挟持面が相対的に離反するように各挟持体
の少なくともいずれかを一方を変位させて、それら2つ
の挟持面間に索条を位置させて、挟持体によって索条を
挟持することができる。このように挟持体を直接手で把
持して操作する必要がなく、したがって挟持体による索
条の挟持作業時において、作業者の手の指などが索条の
配置経路に位置してしまい、前記指などと索条とが干渉
して索条の挟持作業に支障を来す不具合を生じることな
く、円滑な各挟持体による索条の挟持作業を行うことが
でき、索条係止具の索条への係止作業を迅速かつ容易に
行うことができる。また操作レバーは、変位させるべき
挟持体に直接設けられるので、構成が簡単であるととも
に、操作レバーに与えられる操作力を無駄にすることな
く、効率良く挟持体に伝達することができる。
【0059】請求項3記載の本発明によれば、挟持体に
は、索条案内面が形成されており、この索条案内面は、
索条を挟持面上に導くことができる。これによって挟持
体によって索条を挟持するときに、索条を索条案内面に
よって案内させて索条の配置経路に容易に移動させて配
置させることができる。したがって各挟持体による索条
の挟持作業が容易になる。
【0060】請求項4記載の本発明によれば、挟持体の
挟持面は、索条の挿入方向下流側に向かって拡開して形
成されており、配置経路に索条を位置させて、各挟持体
によって索条を挟持した状態で、索条は、挿入方向上流
側への変位が阻止される。したがって各挟持体によって
挟持された索条が配置経路から移動して、挟持面間から
抜け出てしまい、挟持体による索条の挟持状態が不所望
に解除されてしまうことを阻止することができる。
【0061】請求項5記載の本発明によれば、係止手段
が設けられて、挟持体および操作レバーの少なくともい
ずれか一方を、所定位置で係止することができる。これ
によってこの係止状態において、作業者は操作レバーを
操作してばね力に抗する力を与えづづけることなく、挟
持体の挟持面間に間隔を形成した状態を維持することが
でき、この状態で索条を各挟持面間に容易に移動させて
位置させることができる。また係止手段は、係止状態を
解除することができるので、各挟持面間に索条を位置さ
せた状態で、係止手段による係止状態を解除することに
よって、挟持体はばね力によって各挟持面が相対的に近
接する方向に変位され、挟持体によって索条を挟持する
ことができる。このように係止手段を設けることによっ
て、たとえば作業者の手の指などが配置経路に位置して
しまうことを確実に防いだ状態で、各挟持面間に間隔が
形成されるように挟持体を配置して係止し、索条を容易
に配置経路に配置させ、係止状態を解除することによっ
て、挟持体によって索条を挟持することができる。この
ように各挟持体による索条の挟持作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の索条係止具30を示す
斜視図である。
【図2】索条係止具30を示す正面図である。
【図3】図2の切断面線S3−S3から見た断面図であ
る。
【図4】フレーム31を示す正面図である。
【図5】一方の爪部材33およびセクタ歯車36を示す
正面図である。
【図6】一方の爪部材33およびセクタ歯車36一部を
切欠いて示す平面図である。
【図7】一方の爪部材33およびセクタ歯車36を示す
側面図である。
【図8】操作レバー40を示す平面図である。
【図9】操作レバー40を示す正面図である。
【図10】操作レバー40を示す底面図である。
【図11】図9の斜め下方から見た操作レバー40の斜
視図である。
【図12】図11の紙面の裏側から見た操作レバー40
の斜視図である。
【図13】本発明の実施の他の形態の操作レバー40a
が一体的に設けられる一方爪部材33およびセクタ歯車
36を示す正面図である。
【図14】図13の上側から見た操作レバー40aが一
体的に設けられる爪部材33およびセクタ歯車36を示
す平面図である。
【図15】本発明の実施の他の形態の操作レバー40b
が一体的に設けられる一方爪部材33およびセクタ歯車
36を示す正面図である。
【図16】図15の上側から見た操作レバー40bが一
体的に設けられる爪部材33およびセクタ歯車36を示
す平面図である。
【図17】本発明の実施の他の形態の操作レバー40c
が一体的に設けられる一方爪部材33およびセクタ歯車
36を示す正面図である。
【図18】図17の上側から見た操作レバー40cが一
体的に設けられる爪部材33およびセクタ歯車36を示
す平面図である。
【符号の説明】
30 索条係止具 31 フレーム 33 爪部材 35 挟持面 36 セクタ歯車 38 渦巻きばね 40,40a〜40c 操作レバー 42 把持部 44 係合部 90 係止ピン 93 係止片 94 係止突起

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 索条の配置経路を挟む両側の2つの挟持
    面が相対的に近接する方向にばね付勢され、かつ近接/
    離反変位可能な挟持体を有する挟持手段に、前記2つの
    挟持面を相対的に離反する方向に変位するように操作す
    るための操作レバーを設けることを特徴とする索条係止
    具。
  2. 【請求項2】 前記挟持手段は、 前記挟持面が形成される一対の挟持体と、 各挟持体に、各挟持面が相互に近接する方向にばね力を
    与えるばねとを含み、前記操作レバーは、各挟持体の少
    なくともいずれか一方に設けられることを特徴とする請
    求項1記載の索条係止具。
  3. 【請求項3】 挟持体には、索条を挟持面上に導く索条
    案内面が形成されることを特徴とする請求項1または2
    記載の索条係止具。
  4. 【請求項4】 挟持面は、索条の挿入方向下流側に向か
    って拡開して形成されることを特徴する請求項1〜3の
    いずれかに記載の索条係止具。
  5. 【請求項5】 挟持体および操作レバーの少なくともい
    ずれか一方を、所定位置で係止し、かつその係止状態を
    解除する係止手段が設けられることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の索条係止具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170355A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Yotsugi Co Ltd 索条挟着装置および蔦巻き防止装置
JP2015004175A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 中国電力株式会社 蔓巻防止装置
CN105470887A (zh) * 2014-09-05 2016-04-06 四平线路器材厂 一种带电快速锁紧线夹

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