JPH1112706A - 焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法 - Google Patents
焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法Info
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- JPH1112706A JPH1112706A JP9162940A JP16294097A JPH1112706A JP H1112706 A JPH1112706 A JP H1112706A JP 9162940 A JP9162940 A JP 9162940A JP 16294097 A JP16294097 A JP 16294097A JP H1112706 A JPH1112706 A JP H1112706A
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Abstract
常温放置による強度の増加と、それに伴う成形性の低下
を抑制することができる焼付硬化性が優れ常温時効性が
抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 Mg及びSiを主成分とするアルミニウ
ム合金素板を、100℃/分以上の昇温速度で480乃
至580℃であってバーニング温度以下の温度に加熱し
て溶体化熱処理し、100℃/分以上の降温速度で50
乃至90℃に焼入れ処理することにより、溶体化焼入れ
した後、50乃至90℃に1乃至10時間放置し、更
に、室温に放置する。その後、100℃/分以上の昇温
速度で加熱し、200乃至250℃の温度範囲に30秒
間以下保持する。次いで、100℃/分以上の降温速度
で焼入れ処理する。
Description
び機械部品等のパネル等に使用され、塗装焼付時の加熱
を利用して強度を増加させる熱処理型アルミニウム合金
板として好適のアルミニウム合金板材の製造方法に関
し、特に、低温短時間での塗装焼付により高い強度を得
ることができ、常温時効による強度の増加を抑制するこ
とができる焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアル
ミニウム合金板材の製造方法に関する。
のパネル等には、軽量化を目的として、アルミニウム合
金板が使用されている。これらの用途でアルミニウム合
金板が使用される場合、まずプレス及び曲げ等の成形加
工が行われ、次いで塗装及び塗装膜に強度を与えるため
の加熱処理(焼付塗装、ベーキング)が行われる。この
ようなアルミニウム合金板としては、プレス等の成形加
工時には強度が低く、成形が容易であると共に、成形加
工後は焼付塗装の加熱処理によりアルミニウム合金板自
体の強度が著しく向上する材料であることが理想とされ
ている。このような要求から、この種のアルミニウム合
金板としては、主として時効硬化型合金であるJIS
6000系アルミニウム合金板が使用され、種々の技術
開発がなされている。
化に伴い、焼付塗装の条件が低温短時間化する傾向にあ
り、従来のアルミニウム合金板では焼付塗装による強度
の向上が十分確保できなくなってきた。そこで、本出願
人は既に低温短時間での焼付塗装によっても高い強度が
得られるアルミニウム合金板の製造方法を提案した(特
開平1−111851号公報及び特開昭62−8985
2号公報)。これらのアルミニウム合金板では、低温で
の焼付塗装後の強度を増加させるために、マトリックス
中に析出の核を発生させるという方法を採用している。
は、室温に放置すると、強度の増加が著しく、経時変化
により成形性が低下してしまう。
ては、極めて複雑なプレス成形等の成形加工を行うこと
が多い。この際に、使用される材料の成形性が経時変化
等により低下してしまうと、プレス成形時に割れ等が発
生して製造が困難となる。そこで、アルミニウム合金の
製造者側では、経時変化が生じ易い時効型のアルミニウ
ム合金に対しては使用期間を限定することにより対応し
ている。
合金の使用者側においては、納入されたアルミニウム合
金が使用期間内で使用されることは少なく、数ヶ月間室
温等で放置された後に使用されることが多い。放置され
たアルミニウム合金を使用期間内の条件の下でプレス成
形すると、割れが生じてしまう。このため、放置された
アルミニウム合金をプレス成形する場合には、プレス条
件を設定し直してから成形を行っている。このように条
件の変更を行った場合には、割れは抑制されるものの、
シワ等が発生することがあり、生産性及び生産効率が低
下してしまう。
ミニウム合金材の製造方法が提案されている(特開平5
−70907号公報)。この公報に記載されている技術
は、2段階の熱処理を施すことにより、塗装焼付時の析
出のための核を形成すると共に、G・Pゾーンを分解す
るものである。
5−70907号公報に開示された技術によっても、時
効抑制効果は十分ではなく、室温に放置されると強度の
増加が大きい。このため、プレス成形時に割れ等が生じ
ることがある。
のであって、塗装焼付による強度の向上を維持したま
ま、常温放置による強度の増加と、それに伴う成形性の
低下を抑制することができる焼付硬化性が優れ常温時効
性が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法を提供
することを目的とする。
が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製
造方法は、Mg及びSiを主成分とするアルミニウム合
金の溶湯を鋳造してアルミニウム合金鋳塊を得る工程
と、この鋳塊をバーニング温度以下の温度で均質化熱処
理する工程と、均質化熱処理後の鋳塊を熱間圧延し、更
に冷間圧延して所定の板厚及び調質とする工程と、10
0℃/分以上の昇温速度で480乃至580℃でバーニ
ング温度以下の温度に加熱して溶体化熱処理する工程
と、100℃/分以上の降温速度で50乃至90℃に焼
入れ処理する工程と、50乃至90℃に1乃至10時間
放置する工程と、室温で時効処理する工程と、100℃
/分以上の昇温速度で加熱し次いで200乃至250℃
の温度範囲に30秒間以下保持する工程と、100℃/
分以上の降温速度で焼入れ処理する工程とを有すること
を特徴とする。
分とするJIS 6000系アルミニウム合金の鋳塊を
作製し、バーニング温度以下で均質加熱処理し、熱間圧
延及び冷間圧延を施し、100℃/分以上の昇温速度で
480乃至580℃であってバーニング温度以下の温度
に加熱して溶体化熱処理した後、100℃/分以上の降
温速度で50乃至90℃に焼入れ処理し、50乃至90
℃に1乃至10時間放置して、室温で時効し、100℃
/分以上の昇温速度で加熱し次いで200乃至250℃
の温度範囲に30秒間以下保持し、その後、100℃/
分以上の降温速度で焼入れ処理するものであり、これに
より、低温短時間での塗装焼付による硬化性を維持した
まま、常温時効性を抑制し、室温に数ヶ月間放置して
も、強度の増加及び成形性の低下を防止することができ
る。
の途中に中間焼鈍を施すことが望ましい。中間焼鈍を施
すことにより、冷間圧延での成形性を向上することがで
きる。
べく、鋭意研究を重ねた結果、従来のJIS6000系
アルミニウム合金において常温時効により成形性が低下
する原因として、焼入れ処理時に合金中の空孔濃度が高
いために、室温においてJIS 6000系合金特有の
空孔及び溶質原子の集合体(クラスタ)が析出している
ことに想到した。そして、適切な熱処理を行うことによ
り、室温で析出するクラスタを消失させると共に、空孔
濃度を低減し、常温時効を抑制できることを見出した。
る。先ず、JIS 6000系アルミニウム合金材を溶
解し、鋳造し、アルミニウム合金鋳塊を作製する。次い
でバーニング温度以下の温度で均質化熱処理し、その
後、熱間圧延を行い、更に必要に応じて中間焼鈍を行
う。その後、冷間圧延を行い、所定の板厚とする。その
後、本発明の特徴である熱処理等を施す。
ウム合金材を100℃/分以上の降温速度で50乃至6
0℃に溶体化焼入れした後、この温度に1乃至10時間
放置することにより、焼付塗装時の析出のための核を生
成させる。次に、室温に放置することにより、クラスタ
を析出させる。そして、100℃/分以上の昇温速度で
200乃至250℃の温度範囲に30秒間以下保持し、
100℃/分以上の降温速度で焼入れ処理を行うことに
より、室温での放置により析出したクラスタを再溶解さ
せると共に、空孔濃度を低減する。こうして、焼付硬化
性を維持したまま、常温時効を抑制する。
ず、JIS 6000系Al合金を通常の方法により溶
解した後、鋳造し、アルミニウム合金鋳塊を得る。その
後、このアルミニウム合金鋳塊に均質化熱処理を施す。
均質化熱処理では、以下の条件によりアルミニウム合金
鋳塊を均質化することが好ましい。
析出物のサイズ及び体積含有率を制御するために行われ
る熱処理である。均質化熱処理温度が480℃未満であ
ると、粗大化合物の偏析又は添加元素の粗大析出が生じ
るため、成形性が低下することがある。一方、均質化熱
処理温度が580℃を超えると、バーニングが発生し熱
間圧延時に割れが発生することがある。従って、均質化
熱処理における温度は480乃至580℃とすることが
好ましい。なお、アルミニウム合金の組成によっては、
580℃以下でバーニングが発生する場合もあり、均質
化熱処理温度はバーニングが発生しない範囲内で組成に
応じて、できるだけ高い温度にするのが好ましい。ま
た、保持時間は適宜決められる。
うが、熱間圧延処理と冷間圧延処理との間に中間焼鈍処
理を行うと、成形性をより一層向上させることができ
る。
には行われず、成形性の向上効果が小さい。一方、中間
焼鈍処理温度が450℃を超えると、余分な析出物が析
出することがあり、十分なベークハード性を得にくい。
従って、中間焼鈍処理温度は300乃至450℃とする
ことが好ましい。
金材を所定の板厚にした後、溶体化熱処理処理を行う。
る。
すると、添加元素が固溶せず強度が低下し、ベークハー
ド性が十分でない。従って、溶体化熱処理においては昇
温速度を100℃/分以上とする。
あってバーニング温度以下の温度 溶体化熱処理温度が480℃未満であると、添加元素か
らなる金属間化合物が固溶せず、金属間化合物が残存す
るため、十分な強度又はベークハード性が得られない。
一方、溶体化温度が580℃を超えると、バーニングが
発生し板割れが発生したり、成形が困難となる。従っ
て、溶体化熱処理における温度は480乃至580℃で
あってバーニング温度以下の温度とする。なお、アルミ
ニウム合金の組成によっては、580℃以下でバーニン
グが発生する場合もあり、溶体化熱処理温度はバーニン
グが発生しない温度範囲内で組成に応じて、できるだけ
高い温度にするのが好ましい。また、保持時間は適宜決
められる。
℃/分未満にすると、固溶元素が析出し、十分な強度が
得られないと共に、成形性の低下が生じる。従って、降
温速度は100℃/分以上とする。
性を得られない。一方、焼入れ温度が90℃を超える
と、成形性が低下する。従って、焼入れ温度は50乃至
90℃とする。
向上させるために放置する。
を得られない。一方、放置温度が90℃を超えると、成
形性が低下する。従って、放置温度は50乃至90℃と
する。
を得られない。一方、放置時間が10時間を超えると、
成形性が低下する。従って、放置時間は1乃至10時間
とする。
常温時効処理としてアルミニウム合金材を常温に24時
間以上放置してクラスタ等の析出物を析出させる。な
お、この常温時効処理を施さないで、次工程(再固溶の
ための熱処理)を行うと、アルミニウム合金材はT4状
態で急激に強度が増加してしまい、成形性及び曲げ性の
低下につながる。従って、再固溶のための熱処理前に常
温時効処理を行う。
以上 常温時効の後、時効析出物を溶融させるために、再固溶
のための熱処理を行う。この熱処理において、昇温速度
を100℃/分未満にすると、析出物の溶融が不十分で
あると共に、条件により安定相の析出物が発生して低温
でのベークハード性が不十分となってしまう。従って、
再固溶熱処理時の昇温速度は100℃/分以上とする。
孔又は溶質原子)を再びアルミニウム合金中に溶融させ
る熱処理である。この熱処理温度が200℃未満である
と、クラスタの溶融が十分に行われず常温時効により強
度が増加する。一方、熱処理温度が250℃を超える
と、安定相の析出物が発生するため低温でのベークハー
ド性が不十分となってしまう。従って、再固溶のための
熱処理温度は200乃至250℃とする。
が発生するため、低温でのベークハード性が不十分とな
ってしまう。従って、熱処理保持時間は30秒以下とす
る。なお、この熱処理温度に保持する時間は、0秒でも
よく、即ち、保持しなくてもよい。
100℃/分未満にすると、析出物の溶融が不十分であ
ると共に、条件により安定相の析出物が発生して低温で
のベークハード性が不十分となってしまう。従って、降
温速度は100℃/分以上とする。
金はJIS 6000系アルミニウム合金に限定される
ものではなく、Si及びMgを主成分とするアルミニウ
ム合金であればよい。
許請求の範囲から外れる比較例と比較して説明する。
n:0.06重量%、Ti:0.02重量%、Fe:
0.15重量%を含有するJIS 6000系アルミニ
ウム合金材を通常の方法により、溶解及び鋳造し、厚さ
50mmの合金鋳塊を得た。次に、この合金鋳塊に温度
560℃で4時間加熱して均質化熱処理を施し、熱間圧
延をすることにより、板厚5.0mmの熱間圧延材を得
た。続いて、この熱間圧延材を常温になるまで放置した
後、200℃/分の昇温速度で温度500℃にして5秒
間熱処理して中間焼鈍処理をし、その後、常温にて冷間
圧延を施して厚さ1.0mmの圧延材を得た。そして、
この圧延材を下記表1に示す条件で溶体化熱処理を施し
た後、100℃/分の降温速度で70℃に焼入れした。
で36時間放置して常温時効処理を行い、その後、再固
溶のための熱処理として200℃/分の昇温速度で温度
を250℃にし、5秒間保持した。そして、200℃/
分の降温速度で焼入れ処理を行いT4材を得た。そし
て、このT4材を7日間及び90日間、常温で放置して
アルミニウム合金材(Al合金材)を作製し、以下に示
す条件により試験を行い、評価した。
5号試験片を切り取り、各試験片についてオートグラフ
(島津製)により引張試験を行った。強度の評価につい
ては、上述の製造後、7日間常温時効処理を施したAl
合金材(7日間経過材)及び90日間常温時効処理を施
したAl合金材(90日間経過材)について、夫々、
0.2%耐力(以下、単に耐力という)を測定し、これ
らの耐力(σ0.2)の値から((90日経過材のσ0.2)
−(7日間経過材のσ0.2))で算出した耐力値の変化
量Δσ0.2を評価した。なお、Δσ0.2が15N/mm2
以下である場合を良好とした。また、7日間経過材と9
0日間経過材とに、2%の引張りを付加しながら170
℃の温度で、20分間の時効処理を施した後、引張試験
を行い、これらの耐力の値をベークハード性として評価
した(以下、この耐力をBH耐力という)。このBH耐
力値が190N/mm2以上である場合を良好とした。
日間経過材並びに90日間経過材の耐力値、耐力値の変
化量及びBH耐力値を示す。なお、耐力値の変化量及び
BH耐力値の評価が良好である場合には、「○」とし、
耐力値の変化量及びBH耐力値のうち1つでも不良があ
る場合には「×」として総合評価した。
おいては、適切な条件の下で溶体化熱処理を施されてい
るので、耐力値の変化量及びBH耐力値が良好であっ
た。
本発明範囲の下限未満であるので、BH耐力値が低く、
十分なベークハードが得られなかった。
が本発明の下限未満であるので、BH耐力値が低く、十
分なベークハードが得られなかった。
が本発明の上限を超えているので、バーニングによる割
れが発生した。
例と同様にして冷間圧延工程まで施して厚さ1.0mm
の圧延材を得た。次に、この圧延材を200℃/分の昇
温速度で温度530℃にして、30秒間保持して溶体化
熱処理を施してから、100℃/分の降温速度で下記表
3に示す温度に焼入れした。そして、下記表3に示す時
間だけ焼入れ温度に保持した。
溶のための熱処理として200℃/分の昇温速度で温度
を250℃にし、5秒間保持した。そして、200℃/
分の降温速度で焼入れ処理を行いT4材を得た。そし
て、このT4材を7日間及び90日間、常温で放置した
Al合金材を作製し、第1実施例に示す条件によって試
験を行い評価した。
日間経過材並びに90日間経過材の耐力値、耐力値の変
化量及びBH耐力値を示す。なお、耐力値の変化量及び
BH耐力値の評価が良好である場合には、「○」とし、
耐力値の変化量及びBH耐力値のうち1つでも不良があ
る場合には「×」として総合評価した。
おいては、適切な条件の下で保持されているので、耐力
値の変化量及びBH耐力値が良好であった。
(焼入れ温度)が本発明範囲の下限未満であるので、B
H耐力値が低く、十分なベークハードが得られなかっ
た。
範囲の上限を超えているので、耐力値の変化量が大き
く、成形性が低下した。
の下限未満であるので、BH耐力値が低く、十分なベー
クハード性が得られなかった。
範囲の上限を超えているので、耐力値の変化量が大き
く、成形性が低下した。
1実施例と同様にして冷間圧延工程まで施して厚さ1.
0mmの圧延材を得た。次に、この圧延材を200℃/
分の昇温速度で温度530℃にして、30秒間保持して
溶体化熱処理を施してから、100℃/分の降温速度で
70℃に焼入れした。そして、70℃で2時間保持した
後、常温で36時間放置した。次に、200℃/分の昇
温速度で加熱し、下記表5に示す条件で再固溶のための
熱処理を施した。
してT4材を得た。このT4材を7日間及び90日間、
常温で放置したAl合金材を作製し、第1実施例に示す
条件によって試験を行い評価した。
日間経過材並びに90日間経過材の耐力値、耐力値の変
化量及びBH耐力値を示す。なお、耐力値の変化量及び
BH耐力値の評価が良好である場合には、「○」とし、
耐力値の変化量及びBH耐力値のうち1つでも不良があ
る場合には「×」として総合評価した。
おいては、適切な条件の下で再固溶のための熱処理が施
されているので、耐力値の変化量及びBH耐力値が良好
であった。
が本発明範囲の下限未満であるので、耐力値の変化量が
大きく、成形性が低下した。
明範囲の上限を超えているので、BH耐力値が低く、十
分なベークハードが得られなかった。
明範囲の上限を超えているので、BH耐力値が低く、十
分なベークハードが得られなかった。
所定の熱処理を施すことにより、低温短時間での優れた
ベークハード性を保持したまま、常温時効による強度の
増加を防止することができ、成形性が低下することを防
止することができる。従って、Al合金板を製造した
後、長期間常温に放置した後でも加工条件を変える必要
がないので、材料のストックが可能となり、製造工程が
簡略化されると共に、歩留も向上し、製造コストが低減
される。更に、このAl合金板は優れた低温短時間での
ベークハード性を有するので、この合金板を自動車、家
電製品及び機械部品等に使用すると、これらの自動車、
家電製品及び機械部品等の軽量化を図ることができる。
そして、汎用的な工業製品への応用が可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Mg及びSiを主成分とするアルミニウ
ム合金の溶湯を鋳造してアルミニウム合金鋳塊を得る工
程と、この鋳塊をバーニング温度以下の温度で均質化熱
処理する工程と、均質化熱処理後の鋳塊を熱間圧延し、
更に冷間圧延して所定の板厚及び調質とする工程と、1
00℃/分以上の昇温速度で480乃至580℃でバー
ニング温度以下の温度に加熱して溶体化熱処理する工程
と、100℃/分以上の降温速度で50乃至90℃に焼
入れ処理する工程と、50乃至90℃に1乃至10時間
放置する工程と、室温で時効処理する工程と、100℃
/分以上の昇温速度で加熱し次いで200乃至250℃
の温度範囲に30秒間以下保持する工程と、100℃/
分以上の降温速度で焼入れ処理する工程とを有すること
を特徴とする焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたア
ルミニウム合金板材の製造方法。 - 【請求項2】 前記冷間圧延の開始前及び/又はその途
中に中間焼鈍を施すことを特徴とする請求項1に記載の
焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合
金板材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16294097A JP3729605B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16294097A JP3729605B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112706A true JPH1112706A (ja) | 1999-01-19 |
JP3729605B2 JP3729605B2 (ja) | 2005-12-21 |
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ID=15764148
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16294097A Expired - Lifetime JP3729605B2 (ja) | 1997-06-19 | 1997-06-19 | 焼付硬化性が優れ常温時効が抑制されたアルミニウム合金板材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3729605B2 (ja) |
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