JPH11126376A - 高密度光ディスクおよび光ディスク再生装置、光ディスク原盤作製方法 - Google Patents

高密度光ディスクおよび光ディスク再生装置、光ディスク原盤作製方法

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JPH11126376A
JPH11126376A JP10222162A JP22216298A JPH11126376A JP H11126376 A JPH11126376 A JP H11126376A JP 10222162 A JP10222162 A JP 10222162A JP 22216298 A JP22216298 A JP 22216298A JP H11126376 A JPH11126376 A JP H11126376A
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tracks
track
area
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Withdrawn
Application number
JP10222162A
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English (en)
Inventor
Yasumori Hino
泰守 日野
Norio Miyatake
範夫 宮武
Tadashi Nakamura
正 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭トラックピッチの光ディスクにおいてセク
ターに付属したアドレス情報を効率よく記録した光ディ
スクを提供する。 【解決手段】 放射線方向に沿った少なくとも1つの領
域を有し、少なくとも1つの領域内に複数のトラックを
有する光ディスクであって、少なくとも1つの領域は、
複数のトラックの上に放射線状に配置されたアドレス領
域を含み、アドレス領域では、複数のトラックのうち互
いに隣接するトラックとの間で共通するデータが、隣接
するトラック上の放射線状の同じ位置に記録され、隣接
するトラックの間で異なったデータが、隣接するトラッ
ク上の放射線状の異なった位置に記録されている、光デ
ィスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ光を利用して
データの再生や記録を行う光ディスク、光ディスクを用
い信号読み取りや記録を行う光ディスク装置、および光
ディスクの原盤作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクは音楽や映像等の大容
量データファイルを蓄積するメディアとして実用化され
ており、更に多くの用途を目指して大容量化が進められ
ている。
【0003】現在、光ディスク装置の記録密度は、線密
度方向についてはパーシャルレスポンス技術により0.4
μm/bit程度まで、トラック方向については 1.2μm
程度にまで達している。
【0004】より高密度化を実現するため、さまざまな
方法が提案されている。その一つが、光ディスクの再生
膜に超解像再生作用を持たせたディスク超解像方式(特
開平4-271039号公報、米国特許第 5,168,482号)であ
る。超解像再生作用とは、光ディスク媒体上に集光され
た光ビームによって加熱された再生膜のある一定の温度
領域で再生信号が発生する機能を持つ再生膜を使い、集
光された光ビームの分解能以上の高解像の再生を行うも
のである。ディスク超解像方式によれば、光源の波長と
集光レンズの開口で決定される光ビームの分解能よりも
高い分解能で信号の再生が可能となる。したがって高密
度の光ディスク装置が実現できる。具体的には、ディス
ク超解像方式によれば、記録密度は線密度方向について
は 0.2μm/bit、トラック方向については 0.6μm程度
まで向上させることができる。
【0005】ディスク超解像方式による光ディスクを実
現するにあたっては、アドレス(セクター識別領域に記
録されたセクターやトラック番号等)をディスク上に凹
凸を設けることによってプリフォーマットする必要があ
る。しかしながら凹凸記録マークには超解像作用がない
ので、0.6μm程度の狭トラックピッチでアドレスが記
録されると隣接トラックからのクロストークによりエラ
ーが発生し、アドレスを再生することができない。この
問題を回避するため、隣接トラック間でアドレスの位置
が隣接しないように記録した光ディスク(特開平 6-894
73号公報(米国特許第 5,422,874号))がある。
【0006】このような、アドレスを予め凹凸で記録し
た光ディスクは、原盤を作製しその原盤からインジェク
ション等によって複製することによって作製される。
【0007】この原盤は、通常、以下の工程を経て作製
される。円形ガラス基板上にフォトレジスト膜を形成
し、ガラス基板を精密に回転させながらアルゴンレー
ザ、クリプトンレーザ等の光ビームをフォトレジスト膜
上に集光する。集光された光によって露光されたフォト
レジスト膜の部分(溝や凹凸ピット)は感光する。その
後、フォトレジスト膜を現像し、所定のパターン(溝や
凹凸ピット)を有するフォトレジスト膜を得る。得られ
たフォトレジスト膜をマスクとして、ガラス基板をエッ
チングし、ガラス基板表面に溝や凹凸を形成する。レジ
スト除去、ガラス基板表面の導体化の後、最後に導体化
されたガラス基板にニッケルの電着等を行うことにより
光ディスクの原盤が作製される。
【0008】近年は高密度用の原盤作製に際し、光ビー
ムの代わりに電子ビームが用いられるようになってきて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平 6-89473号公報
(米国特許第 5,422,874号)で開示されている光ディス
クは、狭トラックピッチを実現するために、隣接トラッ
ク間でアドレス領域が放射線状の異なった位置に配置さ
れている。このためアドレス領域は、実際に使用するア
ドレス領域のデータ長の2倍の長さが必要となり、光デ
ィスクの容量が犠牲になっていた。
【0010】特開平 6-89473号公報(米国特許第 5,42
2,874号)で開示されている光ディスクのようにデータ
記録部が溝もしくは溝間で構成された光ディスクでは、
その原盤の作製が非常に困難となっていた。すなわち、
アドレス領域の凹凸部はその再生特性を向上させるため
に、0.3〜0.4μmの幅にする必要がある。一方、データ
記録部である溝部は、再生特性を溝部と溝間で等しく保
つために溝幅をトラックピッチ程度である0.6〜0.7μm
にする必要がある。しかしながら、従来の光ディスクの
原盤方法では、通常1本の光ビームもしくは電子ビーム
を用いて原盤の作製を行うために、露光できる線幅も一
定でアドレス部と溝部でその幅を大きく変化させること
は非常に困難であった。
【0011】ここでアドレス部とグルーブ部の幅を変化
させるために、光ビームのスポット径の異なる2つの光
ビームを用いる方法も知られている。しかし、この2つ
の光ビームを用いて原盤を作製する場合、幅の異なる2
本の光ビームの位置あわせを0.1μm以下の精度で行う
必要があり、原盤の作製が非常に困難であった。さら
に、作製された原盤上の溝部の幅は、アドレス部の1.
5倍程度までしか大きくすることができなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクは、
同心円状に1つ以上の領域に分割され、前記領域内に複
数のトラックを有し、前記複数のトラックが放射線方向
に沿ってさらに複数の領域に分割され、前記トラックに
沿って放射線状に配置されたアドレスが、前記トラック
上に形成されたアドレス領域を持ち、このアドレス領域
のデータ配置が、隣接トラック間で共通するデータが隣
接トラック間で放射線状の同じ位置に、隣接トラック間
で異なったデータが隣接トラック間で放射線状の異なっ
た位置に記録された第1のトラックと第2のトラックで
構成された光ディスクであり、このことにより上記課題
が解決される。
【0013】第1のトラックのデータ部は溝で、第2の
トラックデータ記録部は溝間で構成されていてもよい。
【0014】前記第1と第2のトラックをガイドするた
めの信号の極性が前記第1のトラックと第2のトラック
で反転している光ディスクを再生する本発明の光ディス
ク再生装置は、前記第1のトラックと第2のトラックに
付随する前記アドレス領域の前記アドレスデータの位置
情報を検出する配置検出器と、配置検出器からトラッキ
ングガイドするための信号の極性を決定する判定器で構
成されたことを特徴とする光ディスク装置であり、その
ことにより上記課題が解決される。
【0015】前記光ディスク装置は第1および第2のト
ラックに対応したアドレスエラー検出器を有し、前記光
ディスク装置は前記アドレスのエラー検出の情報を前記
第1のトラックと第2のトラックのデータ部のトラッキ
ング極性を決定する情報としてもよい。
【0016】本発明による光ディスクは、放射線方向に
沿った少なくとも1つの領域を有し、前記少なくとも1
つの領域内に複数のトラックを有する光ディスクであっ
て、前記少なくとも1つの領域は、前記複数のトラック
の上に放射線状に配置されたアドレス領域を含み、前記
アドレス領域では、前記複数のトラックのうち互いに隣
接するトラックとの間で共通するデータが、前記隣接す
るトラック上の放射線状の同じ位置に記録され、前記隣
接するトラックの間で異なったデータが、前記隣接する
トラック上の放射線状の異なった位置に記録されている
光ディスクであり、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0017】前記複数のトラックは、複数の第1のトラ
ックと複数の第2のトラックとを含み、前記複数の第1
のトラックの各々と前記複数の第2のトラックの各々と
は交互に繰り返されており、前記アドレス領域は、前記
複数の第1のトラックと前記複数の第2のトラックとの
間で共通するデータであって放射線状の同じ位置にある
データと、前記複数の第1のトラックと前記複数の第2
のトラックとの間で異なったデータであって放射線状の
異なった位置にあるデータとを含んでいてもよい。
【0018】前記少なくとも1つの領域はさらに前記ア
ドレス領域とは異なるデータ記録領域を有し、前記デー
タ記録領域では、前記第1のトラックがグルーブで構成
されており、前記第2のトラックが、前記第1のトラッ
クの前記グルーブの間に構成されていてもよい。
【0019】前記第2のトラックの上に配置されたアド
レス領域のうち、前記第1のトラックと前記第2のトラ
ックの間で異なったデータが記録された前記アドレス領
域の前記第1のトラックが、グルーブによって構成され
ていてもよい。
【0020】本発明の再生装置は、放射線方向に沿った
少なくとも1つの領域を有し、前記少なくとも1つの領
域内に複数のトラックを有する光ディスクに記録された
データを再生する再生装置であって、前記光ディスクで
は、前記少なくとも1つの領域は、前記複数のトラック
の上に放射線状に配置されたアドレス領域を含み、前記
アドレス領域では、前記複数のトラックのうち互いに隣
接するトラックとの間で共通するデータが、前記隣接す
るトラック上の放射線状の同じ位置に記録され、前記隣
接するトラックの間で異なったデータが、前記隣接する
トラック上の放射線状の異なった位置に記録され、前記
隣接するトラック間でトラッキングの極性が少なくとも
一部で変化しており、前記再生装置は、前記隣接するト
ラックの前記アドレス領域に記録されたデータの記録位
置を検出するための検出部と、前記検出部からの出力に
基づいて、前記複数のトラックのうち再生中のトラック
のトラッキング極性を決定する決定部とを有する再生装
置であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0021】前記検出部は、前記隣接するトラックの各
々に対応してアドレス領域に記録されたデータのエラー
情報を検出するエラー検出部であり、前記データの記録
位置は、前記データのエラー情報の検出に基づいて検出
されてもよい。
【0022】本発明による光ディスクの原盤を作製する
方法は、(a)表面にフォトレジスト膜が形成された基
板を提供するステップと、(b)ビームに対して前記基
板を相対的に回転させるステップと、(c)前記基板の
フォトレジスト膜に前記ビームを照射することにより、
前記フォトレジスト膜に第1の軌跡を形成するステップ
と、(d)前記第1の軌跡に部分的に重畳するようにさ
らに前記ビームを照射することにより、フォトレジスト
膜に第2の軌跡を形成するステップと、(e)前記フォ
トレジスト膜を用いて光ディスクの原盤を作製するステ
ップとを含んでおり、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0023】前記光ディスクの原盤を作製する方法の前
記ステップ(d)は、前記ビームを前記基板の半径方向
に偏向して照射することにより、前記第2の軌跡を形成
してもよい。
【0024】前記光ディスクの原盤を作製する方法の前
記ステップ(d)は、前記ビームの半値幅よりも大きい
第2の軌跡をフォトレジスト膜に形成することを含んで
いてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下の実施の形態の説明では、同
一の構成には同一の参照符号を付すものとする。
【0026】(実施の形態1)図1(a)は、本発明の
実施の形態1における光ディスク100の構成を示す。
【0027】光ディスク100は、光ディスク100を
同心円で分割した第1のゾーン101および第2のゾー
ン102と、第1のゾーン101を放射線方向に沿って
12分割したセクター103と、第2のゾーン102を
放射線方向に沿って16分割したセクター104と、凹
凸のピットによって記録されたセクター104のアドレ
ス番号領域105−1と、セクター104のデータを記
録するデータ記録領域106とを含む。
【0028】光ディスク100は、第1および第2のゾ
ーン101および102に分割されている場合に限ら
ず、3以上のゾーンに分割されていてもよい。
【0029】第1および第2のゾーン101および10
2は、ディスク100のトラックの線密度がほぼ一定に
なるようにセクターに分割されている。本発明で説明さ
れる実施の形態では、第1のゾーン101は12のセク
ター103を含み、第2のゾーン102は16のセクタ
ーを含む。しかし分割の条件はこれに限られることはな
く、その他の適当な条件によって分割されていてもよ
い。
【0030】本実施の形態および後述の各実施の形態で
は、発明の説明にあたり外周のセクターのみが言及され
ている。しかし、本発明は内周のセクター103につい
ても全く同様に適用することができる。
【0031】図1(b)は、アドレス番号領域105−
1およびデータ記録領域106の構成を示す。
【0032】アドレス番号領域105−1には、アドレ
ス番号開始を識別するためのアドレスマークが記録され
たアドレスマーク領域107と、セクターの番号を表す
セクター番号が記録されたセクター番号領域108と、
溝(グルーブ)トラック111のトラック番号が記録さ
れた第1のトラック番号領域109と、溝111で挟ま
れた溝間(ランド)トラック112のトラック番号が記
録された第2のトラック番号領域110とを含む。
【0033】本実施の形態1の光ディスク100では、
同一セクターのアドレスマークおよびセクター番号は隣
接するトラック間で光ディスク100の放射線方向の同
じ位置、すなわちアドレスマークはアドレスマーク領域
107に、セクター番号はセクター番号領域108に記
録される。アドレスマーク領域107およびセクター番
号領域108に記録されるデータは、隣接するトラック
で共通する値が割り当てられている。
【0034】隣接するトラック間で異なった値を取りう
るトラック番号は、グルーブトラッキング時のトラック
番号とランドトラッキング時のトラック番号に分けら
れ、それぞれ隣接するトラック間で互いに隣接しないよ
うに第1および第2のトラック番号領域109および1
10に記録される。
【0035】データ記録領域106は、トラッキングガ
イド用の螺旋状の溝(グルーブ)トラック111と、溝
111で挟まれた溝間(ランド)トラック112とから
構成される。記録データは、グルーブトラック111お
よびランドトラック112上に記録される。
【0036】本実施の形態では、溝111の幅を 0.7μ
m、溝111と溝111の間(ランド)の幅は 0.7μm
である。このような非常に狭いトラックピッチであって
も、データ記録領域106ではディスク超解像方式によ
って隣接トラックからのクロストークが大きく軽減され
る。したがって低いエラーレートでデータの読み書きが
可能である。
【0037】アドレス番号領域105−1のセクター番
号領域108とトラック番号領域109および110に
は、データが「1」を「10」と、「0」を「01」と
表されるバイフェーズ変調で記録されている。アドレス
マーク領域107は、バイフェーズ変調に出現しないコ
ード111000がアドレスマークとして記録される。
【0038】アドレス番号領域105−1のデータはデ
ィスクの凹凸を利用して記録されるので、ディスクの超
解像効果を得ることができない。さらにはクロストーク
が発生し、アドレスマーク領域107およびセクター番
号領域108に記録されたデータの再生が再生できなく
なる恐れもある。
【0039】しかし上述したデータ配置によれば、超解
像効果を得ることができない結果クロストークが発生し
ても、アドレスマーク領域107およびセクター番号領
域108に記録されたアドレスマークおよびセクター番
号の再生が可能である。クロストークにより干渉してく
る信号は読み取るべきトラックの信号と同じなので、ク
ロストークの影響を受けないからである。したがって、
クロストークによる読み取りエラーは発生しない。
【0040】さらにアドレスマークおよびセクター番号
は、グルーブトラック111あるいはランドトラック1
12のデータであるか否かに拘わらず、互いに隣接して
光ディスク100上に記録される。したがって、トラッ
ク毎の全てのアドレス情報を互いに隣接しないように記
録する場合と比較して、アドレスマーク領域107およ
びセクター番号領域108のデータ領域の長さだけアド
レス番号領域105−1のデータ長を短くすることがで
きる。すなわち光ディスクの容量を有効に利用すること
ができる。
【0041】トラック番号領域109および110に記
録される互いに隣接するトラックのトラック番号は、グ
ルーブトラック111のトラック番号か、あるいはラン
ドトラック112のトラック番号かに応じて、互いに隣
接しないように光ディスク100上のトラック番号領域
109および110に交互に記録される。したがって、
トラック番号が記録されたトラックのトラックピッチが
2倍となり、近傍トラックからのクロストークが大幅に
低減される。
【0042】なお上記説明では、アドレスマークおよび
セクター番号が隣接するトラック間で共通の値を取りう
るとしたが、共通の値を取りうるデータの種類はこれら
に限られない。アドレスマークやセクター番号以外のデ
ータであっても、本発明の光ディスクは隣接トラック間
で共通するデータと共通しないデータを分離して記録す
ることによって、従来よりも効率的でかつ非常に低いエ
ラーレートでアドレス番号領域105−1を構成するこ
とができる。
【0043】なお上記説明では、第1のトラック番号領
域109に記録されたトラック番号は溝(グルーブ)ト
ラック111のトラック番号を表し、第2のトラック番
号領域110に記録されたトラック番号はランドトラッ
ク112のトラック番号を表すとした。しかし、第1の
トラック番号領域109がランドトラックのトラック番
号を、第2のトラック番号領域110が溝(グルーブ)
トラック番号を表すとしてもよい。
【0044】以下に説明される実施の形態においても、
溝(グルーブ)トラックのトラック番号が記録されてい
る領域とランドトラックのトラック番号が記録されてい
る領域の順序は、例示された場合に限らない。
【0045】(実施の形態2)実施の形態1では、第2
のトラック番号領域110をトラッキングするとランド
部をトラッキングしているにもかかわらず、第2のトラ
ック番号領域110(図1(b))のアドレスピットが
部分的な溝のように振る舞っていた。その結果、トラッ
キングエラー信号に大きな外乱が加わっていた。
【0046】この外乱によるオフトラックを回避するた
めには、実施の形態1の光ディスクでは第2のトラック
番号部を読み込む際にトラッキングサーボをホールドす
る必要があった。
【0047】本発明の実施の形態2における光ディスク
は、アドレス番号領域105(図1(b))に含まれる
ランドトラッキング時のトラック番号領域110(図1
(b))の構成を除いて、実施の形態1で説明した光デ
ィスクの構成と同様である。したがって、トラック番号
領域の構成以外の構成の説明は省略する。
【0048】図2は、本実施の形態における光ディスク
のアドレス番号領域105−2の構成を示す。
【0049】ランドトラック112のトラック番号を表
すトラック番号領域114は、ランドトラック上にラン
ドトラック番号を表す複数のピットを含んでいる。さら
に、トラック番号領域114の複数のピットが形成され
ていないトラックの上には、溝116が形成されてい
る。
【0050】通常、光ディスクは、隣接する溝部のエッ
ジを利用してランド部のトラッキングを行っているの
で、溝116を設けることによりランド部の安定したト
ラッキングが可能となる。すなわち、トラッキング時の
外乱を大きく緩和することができる。その結果、実施の
形態1の光ディスクを再生する際に必要であったトラッ
キングホールドが不要となる。なお溝116を設けるこ
とにより、第1のトラック番号領域109およびデータ
記録領域のグルーブトラック116を再生する場合に
も、安定してトラッキングを行うことができる。
【0051】(実施の形態3)図3(a)は、本発明の
実施の形態3における光ディスク200の構成を示す。
【0052】光ディスク200は、光ディスク200を
同心円に分割した第1のゾーン201および第2のゾー
ン202と、第1のゾーン201を放射線方向に沿って
12個に分割したセクター203と、第2ゾーン202
を放射線方向に沿って16のセクターに分割したセクタ
ー204と、凹凸のピットによって記録されたセクター
204のアドレス番号領域205と、セクター204の
データを記録するデータ記録領域206と、ランドとグ
ルーブのトラッキング切り替えの起こるアドレス番号領
域207と、アドレス番号領域205もしくは207中
のグルーブトラックのトラック番号とCRC( Cyclic
Redundancy Check)エラーコードを記録したグルーブア
ドレス領域208と、アドレス番号領域205あるいは
207中のランドトラックのトラック番号およびCRC
エラーコードを記録したランドアドレス領域209とを
含む。CRCエラーコードは、光ディスクに記録された
情報を読み出す際に発生するエラーを検出するために用
いられる情報である。
【0053】光ディスク200は、第1および第2のゾ
ーン201および202に分割されている場合に限ら
ず、3以上のゾーンに分割されていてもよい。
【0054】第1および第2のゾーン201および20
2は、ディスク200のトラックの線密度が一定になる
ようにセクターで分割されている。しかし分割の条件は
これに限られることはなく、その他の適当な条件によっ
て分割されていてもよい。
【0055】実施の形態1の光ディスク100(図1)
では、データ記録部の溝は螺旋状となっているためにグ
ルーブとランドはつながっていない。したがって、第N
トラックのグルーブ部と第N+1トラックのランド部を
連続再生するためには、グルーブ部からランド部へ再生
用光スポットの移動、すなわちトラックジャンプが必要
であった。
【0056】本実施の形態の光ディスク200は、図4
に示すようにグルーブ部がディスク1周の一部でランド
部に切り替わる構造をもっている。この光ディスク20
0の構造によれば、トラックジャンプすることなくトラ
ックのグルーブ部−ランド部間の連続的な再生を実現す
ることができる。例えば、第Nトラックのグルーブ部の
再生が終わると、トラックジャンプすることなく自動的
に第N+1トラックのランド部の再生に移行することが
できる。
【0057】図3(b)および図3(c)を参照して、
図4に示す構造を持つ光ディスク200のデータ配置を
説明する。
【0058】図3(b)は、グルーブ部とランド部とが
切り替わるセクター204のアドレス番号領域207を
示す。
【0059】アドレス番号領域207は、アドレスマー
ク領域、セクター番号領域およびグルーブアドレス領域
208とランドアドレス領域209とを含む。アドレス
マーク領域およびセクター番号領域は、実施の形態1で
説明したアドレスマーク領域およびセクター番号領域の
配置と同様、隣接するトラック間で光ディスク200の
放射線方向の同じ位置に記録される。
【0060】グルーブアドレス領域208とランドアド
レス領域209は、トラック番号およびCRCエラーコ
ードを含む。トラック番号およびCRCエラーコードが
隣接するトラック間で異なった値を取りうるので、グル
ーブアドレス領域208とランドアドレス領域209
は、隣接するトラック間で互いに隣接しないように光デ
ィスク200上に配置される。実施の形態1で説明した
ように、この配置によってクロストークを回避すること
ができる。
【0061】これらのアドレスデータは、グルーブトラ
ックのデータ記録領域206の前ではグルーブアドレス
領域208に、ランドトラックのデータ記録領域206
の前ではランドアドレス領域204にそれぞれ記録され
ている。すなわち、アドレス番号領域207に続くデー
タ記録領域206のグルーブトラックに対しては、アド
レス番号領域207のグルーブアドレス領域208にト
ラック番号とCRCエラーコードが記録される。このと
きランドアドレス領域209は空白である。アドレス番
号領域207に続くデータ記録領域206のランドトラ
ックに対しては、アドレス番号領域207のランドアド
レス領域209にトラック番号とCRCエラーコードが
記録される。このときグルーブアドレス領域208は空
白である。
【0062】なお、図3(c)に示されるアドレス番号
領域205はグルーブ部とランド部とが切り替わってい
ないセクター204のアドレス番号領域である。このア
ドレス番号領域205に含まれるアドレスデータも上記
同様、グルーブトラック206のアドレスデータはグル
ーブアドレス領域208に、ランドトラック206のア
ドレスデータはランドアドレス領域209にそれぞれ記
録されている。
【0063】以下、本実施の形態の光ディスク200で
グルーブ部がランド部に切り替わる、あるいはランド部
がグルーブ部に切り替わる位置を再生する場合について
述べる。
【0064】トラックジャンプすることなく連続してグ
ルーブ部−ランド部間の再生をすることは、アドレス番
号領域207を境にランドからグルーブもしくはグルー
ブからランドにトラッキング極性(位置)が変化するこ
とを意味する。このトラッキング極性(位置)の変化
は、隣接するトラックの1部あるいは複数の部分で起こ
り得る。トラッキング極性(位置)が変化することを検
出すれば、アドレス番号領域207以降のデータ記録領
域206がグルーブ部かランド部かを特定することがで
きる。
【0065】トラック番号とCRCエラーコードの記録
位置は、アドレス番号領域207に続くデータ記録領域
のトラッキング位置に応じて決定されている。
【0066】アドレス番号領域207に上述のように光
ディスクトラック番号とCRCエラーコードを記録する
ことによって、アドレス番号領域207を読み出したエ
ラー情報からデータ記録領域206のトラッキング位置
判定を行うことができる。
【0067】以下、図5を参照してトラッキング位置判
定を行う方法を説明する。
【0068】図5は、本実施例における光ディスクを再
生する装置のトラッキング位置判定器350の構成を示
すブロック図である。トラッキング位置判定器350
は、光ディスクを再生する再生装置に含まれる。
【0069】トラッキング位置判定器350は、図3で
示したグルーブアドレス領域208およびランドアドレ
ス領域209をそれぞれ復調するアドレス復調器301
および302と、アドレス復調器301および302の
CRCエラー判定を行うエラー判定器303および30
4と、ANDゲート305〜307とを含む。
【0070】アドレス復調器301および302は、読
み取られたアドレスデータを復調する。エラー判定器3
03および304は、アドレス復調エラーが発生してい
ない場合には1を、アドレス復調エラーが発生した場合
には0を出力する。エラー判定器303および304
は、上述のようにCRCエラーコードを用いてエラー判
定を行う。この判定は、現在再生中のトラックの領域に
CRCエラーコードが記録されているかどうか、および
トラックのどの領域にCRCエラーコードが記録されて
いるかの判定である。したがって、エラー判定器303
および304はCRCエラーコードの記録位置を検出す
るために用いられる。ANDゲート305〜307は、
エラー判定器303および304から判定結果を受け取
り、読み取られたアドレスデータがグルーブトラッキン
グを行うアドレスデータか、ランドトラッキングを行う
アドレスデータかあるいは再生エラーであるかを示す信
号を出力する。この出力に基づいて、光ディスク再生装
置のトラッキング位置決定部(図示せず)は再生中のト
ラックのトラッキング極性(位置)を決定する。
【0071】上記アドレス復調器301および302を
用いてアドレス番号領域205(図3(c))の第N番
目および第N+1番目のトラックを再生した場合を説明
する。
【0072】アドレス番号領域205(図3(c))の
第N番目のトラックでは、グルーブアドレス領域208
(図3(c))にトラック番号とCRCエラーコードが
記録されている。この場合、エラー判定器303の出力
が1に、エラー判定器304の出力が0となり、AND
ゲート305によりグルーブトラッキングを表す信号が
出力される。その結果、グルーブ部を再生していた再生
装置は、トラッキング位置判定器350から出力される
グルーブトラッキングを表す信号に基づいて、その後の
再生位置も引き続きグルーブ部であると判定する。
【0073】アドレス番号領域205(図3(c))の
第N+1トラックでは、ランドアドレス領域209(図
3(c))にトラック番号とCRCエラーコードが記録
されている。この場合、エラー判定器303の出力が0
に、エラー判定器304の出力が1となり、ANDゲー
ト306によりランドトラッキングを表す信号が出力さ
れる。その結果、ランド部を再生していた再生装置は、
トラッキング位置判定器350から出力されるランドト
ラッキングを表す信号に基づいて、その後の再生位置も
引き続きランド部であると判定する。
【0074】アドレス部205に欠陥がありエラー判定
器303および304ともにエラーとなった場合には、
ANDゲート307の出力が1となり、アドレス再生エ
ラーを表す信号が出力される。アドレス再生エラーの場
合には、再生装置は、前に再生したセクター番号および
現在のトラッキング位置ゾーンのセクター番号を使用し
てトラッキング位置を判断し、その後の再生位置がグル
ーブ部かランド部かを判定する。
【0075】次に、上記アドレス復調器301および3
02を用いてアドレス番号領域207(図3(b))の
第N番目および第N+1番目のトラックを再生した場合
を説明する。
【0076】アドレス番号領域207領域(図3
(b))の第N番目のトラックは、アドレス番号領域2
07(図3(b))の前後でグルーブトラックからラン
ドトラックに切り替わっている。
【0077】アドレス番号領域207領域(図3
(b))の第N番目のトラックでは、ランドアドレス領
域209(図3(b))にトラック番号とCRCエラー
コードが記録されている。この場合、エラー判定器30
3の出力が0に、エラー判定器304の出力が1とな
り、ANDゲート306によりランドトラッキングを示
す信号が出力される。その結果、グルーブ部を再生して
いた再生装置は、トラッキング位置判定器350から出
力されるランドトラッキングを表す信号に基づいて、そ
の後の再生位置はランド部であると判定する。
【0078】アドレス番号領域207領域(図3
(b))の第N+1番目のトラックでは、グルーブアド
レス領域208(図3(b))にトラック番号とCRC
エラーコードが記録されている。この場合、エラー判定
器303の出力が1に、エラー判定器304の出力が0
となり、ANDゲート305によりグルーブトラッキン
グを示す信号が出力される。その結果、ランド部を再生
していた再生装置は、トラッキング位置判定器350か
ら出力されるグルーブトラッキングを表す信号に基づい
て、その後の再生位置はグルーブ部であると判定する。
【0079】上述のように、次に再生すべき位置がグル
ーブ部であるかランド部であるかに応じてアドレス記録
領域のフォーマットを変更することにより、グルーブ部
からランド部へ、あるいはランド部からグルーブ部へト
ラッキング位置が変化しても次に再生すべきトラッキン
グ位置を容易に検出することができる。
【0080】(実施の形態4)本実施の形態では、本発
明の実施の形態1〜3で述べた光ディスクの原盤作製方
法を説明する。本発明の光ディスク100(図1
(a))のアドレス番号領域105−1(図1(b))
では、凹凸部のピット幅が約 0.3〜0.4μm、データ記
録部のトラッキングガイド用の溝では、溝幅がトラック
ピッチと同一の 0.7μmとすることが再生特性上もっと
も望ましい。以下では図6(a)、(b)、(c)を参
照して、上記ピット幅および溝幅を有する本発明の光デ
ィスク400の原盤を作製する方法を示す。
【0081】図6(a)は、本実施の形態の光ディスク
原盤作成方法によって作製された光ディスク原盤400
の一部の構成を示す。
【0082】光ディスク原盤400は、データ記録領域
であるグルーブ部401と、アドレスマーク、セクター
番号等を含むアドレスの共通データ部402と、グルー
ブのトラック番号等を含む第1の非共通データ部403
と、ランドのトラック番号等を含む第2の非共通データ
部404と、溝部の一部が変形した溝部変形部406
と、データ記録領域であるランド部405とを含む。各
グルーブ部401および各ランド部405がトラック4
07を構成する。
【0083】以下図6(b)、(c)を参照して、図6
(a)のパターンを有する原盤の作製方法を説明する。
なお図6(b)、(c)では、原盤の作製を図の左側か
ら右に、図6(a)の各トラックの作製を図の上から下
に行うとする。
【0084】説明を簡単にするために、本実施の形態で
は円形ガラス基板にフォトレジスト膜が形成された状態
から説明を始める。円形ガラス基板にフォトレジスト膜
を形成する方法は、周知の方法を用いればよい。以下で
用いられる「カッティング」という語は、光ディスクの
原盤を作製する際、円形ガラス基板に形成されたフォト
レジスト膜の上に、マーク部あるいは溝部を形成するこ
とをいう。
【0085】図6(b)は、基板の一回目の回転で光ビ
ームによりカッティングされた状態を示す。カッティン
グされた部分は網点で示されている。溝部401は、光
ビームをトラック407の中心線からpだけ変位させて
照射することによって、その一部がカッティングされ
る。
【0086】次に光ビーム変位量Pを零にし、共通デー
タ部402ならびに第1の非共通データ部403がカッ
ティングされる。
【0087】その後再び光ビームをトラック407の中
心線からPだけ変位させて照射し、グルーブ部401の
カッティングを行う。溝部変形部406のカッティング
は、光ビームの照射位置の変位量Pをより大きくするこ
とで実現できる。
【0088】上記のように基板の一回目の回転で変位量
Pを変化させることにより、ビットおよび溝部の一部が
カッティングされる。
【0089】図6(c)は、基板の二回目の回転で光ビ
ームによりカッティングされた状態を示す。カッティン
グした部分は黒く塗りつぶされている。基板の二回目の
回転では、基板の一回目の回転で一部カッティングした
グルーブ部401がさらにカッティングされる。
【0090】基板の二回目の回転では、光ビーム照射位
置は基板の一回目の回転でカッティングしたトラックの
次のトラックの中心線から変位量Qだけ、カッティング
を所望するグルーブ部401の方向にずれている。この
際、グルーブ部401は基板の1回目の回転時のカッテ
ィング部と部分的に重なってカッティングされる。
【0091】つぎに光ビームの変位量Qを零とし共通デ
ータ部402ならびに第2の非共通データ部404をカ
ッティングする。溝部変形部406のカッティングは、
上述した変位量Qをより小さく設定することにより実現
できる。この場合も、溝部変形部406は基板の1回目
の回転時の光ビーム軌跡と部分的に重なってカッティン
グされる。
【0092】カッティングが終了すると、光ビーム軌跡
が形成されたフォトレジスト膜を用いて光ディスクの原
盤を作製することができる。最終的に原盤が作製される
までの工程は、従来から知られている方法と同じである
ので、その説明は省略する。
【0093】上記カッティング方法によれば、任意の基
板上の位置で一本の光ビームあるいは電子ビームを半径
方向に偏向(シフト)し、基板の一回目の回転時と二回
目の回転時の光ビーム軌跡を部分的に重畳させることに
より、任意の位置さらには任意の形状のマーク部あるい
はグルーブ部401をカッティングすることができる。
【0094】たとえば、光ビームの半値幅よりも大きな
マーク部(共通データ部402および非共通データ部4
03、404)あるいはグルーブ部401の所望の部分
をカッティングし、光ディスクの原盤を作製することが
できる。
【0095】たとえば、アドレス凹凸部とグルーブ部で
幅の異なった光ディスクの原盤を簡単に作製することが
できる。
【0096】グルーブ部401の一部に溝幅の異なる溝
部変形部406を作製することは、従来の2つの光ビー
ムを用いる原盤作製装置を用いても困難であった。しか
し本実施の形態で述べられた光ディスクの原盤作製方法
によれば、溝部変形部406は光ビームの走行位置を変
化させるだけで容易に作製することができる。一本の光
ビームの走行位置を0.1μm以下でコントロールするこ
とは比較的容易だからである。上記の方法を用いること
により2つのビームを有した高価な原盤作製装置を使用
する必要がなくなる。
【0097】なお本実施の形態では、光ビームの強度を
変化させずにカッティングを行う場合を説明した。しか
し、必要に応じて光ビームの強度を変化させることによ
って、さらに柔軟にマーク部およびグルーブ部401の
幅を変化させることができる。より具体的には、グルー
ブ部の幅をマーク部の幅の3倍程度まで大きくすること
ができる。
【0098】以上の説明では、光ビームは回転するガラ
ス基板に照射されるとした。しかし、これは光ビームと
ガラス基板とが相対的に移動することによりカッティン
グが行われる1つの例であり、ガラス基板が回転する場
合のみに限る必要はない。例えば、ガラス基板を固定し
光ビームを回転させながら照射する場合がありうる。
【0099】以上の説明では、光ビームが回転するガラ
ス基板に照射されるとした。しかし、電子ビーム等、フ
ォトレジスト膜が露光されうるビームであれば、光ビー
ムに限られない。
【0100】
【発明の効果】本発明の光ディスクは、複数のトラック
のうち互いに隣接するトラックとの間で共通するデータ
が、隣接するトラック上の放射線状の同じ位置に記録さ
れ、隣接するトラックの間で異なったデータが、隣接す
るトラック上の放射線状の異なった位置に記録されてい
る。これにより、記録密度効率が向上する。さらに、ク
ロストークによるエラーを回避することができ、高効率
でエラーレートの低いアドレス領域を持った高密度ディ
スクを実現できる。
【0101】本発明によれば、トラックに記録された所
定の情報に基づいて、再生中のトラックのトラッキング
位置を検出することができる。したがって、本発明によ
れば、グルーブ部がディスク1周の一部でランド部に切
り替わる構造をもっている光ディスクを再生する場合、
グルーブ部からランド部へ、あるいはランド部からグル
ーブ部へトラッキング極性(位置)が変化しても、次に
再生すべきトラッキング位置を容易に検出することがで
きる。
【0102】本発明の光ディスクの原盤作製方法によれ
ば、光ディスク原盤の溝部の作製を2度の基板回転プロ
セスに分けて行うことにより、1本の幅の光ビームでア
ドレス凹凸部と溝部で幅の異なった原盤を簡単に作製す
ることができる。
【0103】本発明の光ディスクの原盤作製方法によれ
ば、溝部変形部は光ビームの走行位置を変化させるだけ
で容易に作製することができる。
【0104】本発明の光ディスクの原盤作製方法によれ
ば、一つのビームのパワー制御だけで幅広の溝を形成す
る方法よりも溝の斜面形状のダレを少なくすることがで
き、幅の範囲も可変である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスク10
0およびそのアドレス番号領域105−1の構成を示す
図である。
【図2】本発明の実施の形態2における光ディスクのア
ドレス番号領域105−2の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態3における光ディスク20
0およびアドレス番号領域205、207の構成を示す
図である。
【図4】本発明の実施の形態3における、グルーブ部が
ディスク1周の一部でランド部に切り替わる構造をもつ
光ディスク200を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態3における、トラッキング
位置判定器350を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態4により作製された原盤の
一部および、原盤作製手順を示す図である。
【符号の説明】
100 光ディスク 101 第1のゾーン 102 第2のゾーン 103 第1のゾーンを12個に分割したセクター 104 第2のゾーンを16個に分割したセクター 105−1 アドレス番号領域 106 データ記録領域 107 アドレスマーク領域 108 セクター番号領域 109 第1のトラック番号領域 110 第2のトラック番号領域 111 溝

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線方向に沿った少なくとも1つの領
    域を有し、前記少なくとも1つの領域内に複数のトラッ
    クを有する光ディスクにおいて、 前記少なくとも1つの領域は、前記複数のトラックの上
    に放射線状に配置されたアドレス領域を含み、前記アド
    レス領域では、 前記複数のトラックのうち互いに隣接するトラックとの
    間で共通するデータが、前記隣接するトラック上の放射
    線状の同じ位置に記録され、 前記隣接するトラックの間で異なったデータが、前記隣
    接するトラック上の放射線状の異なった位置に記録され
    ている、光ディスク。
  2. 【請求項2】 前記複数のトラックは、複数の第1のト
    ラックと複数の第2のトラックとを含み、前記複数の第
    1のトラックの各々と前記複数の第2のトラックの各々
    とは交互に繰り返されており、 前記アドレス領域は、 前記複数の第1のトラックと前記複数の第2のトラック
    との間で共通するデータであって放射線状の同じ位置に
    あるデータと、 前記複数の第1のトラックと前記複数の第2のトラック
    との間で異なったデータであって放射線状の異なった位
    置にあるデータとを含む、請求項1に記載の光ディス
    ク。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つの領域はさらに前記
    アドレス領域とは異なるデータ記録領域を有し、前記デ
    ータ記録領域では、 前記第1のトラックがグルーブで構成されており、 前記第2のトラックが、前記第1のトラックの前記グル
    ーブの間に構成されている、請求項2に記載の光ディス
    ク。
  4. 【請求項4】 前記第2のトラックの上に配置されたア
    ドレス領域のうち、前記第1のトラックと前記第2のト
    ラックの間で異なったデータが記録された前記アドレス
    領域の前記第1のトラックが、グルーブによって構成さ
    れている、請求項3に記載の光ディスク。
  5. 【請求項5】 放射線方向に沿った少なくとも1つの領
    域を有し、前記少なくとも1つの領域内に複数のトラッ
    クを有する光ディスクに記録されたデータを再生する再
    生装置において、前記光ディスクでは、 前記少なくとも1つの領域は、前記複数のトラックの上
    に放射線状に配置されたアドレス領域を含み、前記アド
    レス領域では、 前記複数のトラックのうち互いに隣接するトラックとの
    間で共通するデータが、前記隣接するトラック上の放射
    線状の同じ位置に記録され、 前記隣接するトラックの間で異なったデータが、前記隣
    接するトラック上の放射線状の異なった位置に記録さ
    れ、 前記隣接するトラック間でトラッキングの極性が少なく
    とも一部で変化しており、 前記再生装置は、 前記隣接するトラックの前記アドレス領域に記録された
    データの記録位置を検出するための検出部と、 前記検出部からの出力に基づいて、前記複数のトラック
    のうち再生中のトラックのトラッキング極性を決定する
    決定部とを有する、再生装置。
  6. 【請求項6】 前記検出部は、前記隣接するトラックの
    各々に対応してアドレス領域に記録されたデータのエラ
    ー情報を検出するエラー検出部であり、 前記データの記録位置は、前記データのエラー情報の検
    出に基づいて検出される、請求項5に記載の再生装置。
  7. 【請求項7】 光ディスクの原盤を作製する方法であっ
    て、該方法は、(a)表面にフォトレジスト膜が形成さ
    れた基板を提供するステップと、(b)ビームに対して
    前記基板を相対的に回転させるステップと、(c)前記
    基板のフォトレジスト膜に前記ビームを照射することに
    より、前記フォトレジスト膜に第1の軌跡を形成するス
    テップと、(d)前記第1の軌跡に部分的に重畳するよ
    うにさらに前記ビームを照射することにより、フォトレ
    ジスト膜に第2の軌跡を形成するステップと、(e)前
    記フォトレジスト膜を用いて光ディスクの原盤を作製す
    るステップと、 を含む、光ディスクの原盤作製方法。
  8. 【請求項8】 前記ステップ(d)は、 前記ビームを前記基板の半径方向に偏向して照射するこ
    とにより、前記第2の軌跡を形成することを含む、請求
    項7に記載の光ディスクの原盤作製方法。
  9. 【請求項9】 前記ステップ(d)は、 前記ビームの半値幅よりも大きい第2の軌跡をフォトレ
    ジスト膜に形成することを含む、請求項7に記載の光デ
    ィスクの原盤作製方法。
JP10222162A 1997-08-05 1998-08-05 高密度光ディスクおよび光ディスク再生装置、光ディスク原盤作製方法 Withdrawn JPH11126376A (ja)

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