JPH11117426A - 折板屋根用制振材の製造方法 - Google Patents

折板屋根用制振材の製造方法

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JPH11117426A
JPH11117426A JP28384297A JP28384297A JPH11117426A JP H11117426 A JPH11117426 A JP H11117426A JP 28384297 A JP28384297 A JP 28384297A JP 28384297 A JP28384297 A JP 28384297A JP H11117426 A JPH11117426 A JP H11117426A
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JP
Japan
Prior art keywords
sheet
solvent
vibration control
adhesive
steel sheet
Prior art date
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Pending
Application number
JP28384297A
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English (en)
Inventor
Juichi Watanabe
重一 渡辺
Masahiro Ishii
正裕 石居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板側にのみ接着剤を塗布するだけで接着が
可能であり、制振シートに膨れが発生したり、溶剤残留
が起こらない折板屋根用制振材の製造方法を提供する。 【解決手段】 制振シートを、溶剤系接着剤を使用し鋼
板に接着して折板屋根用制振材を製造する際に、該溶剤
系接着剤を鋼板側に塗布し、その残留溶剤量が初期溶剤
含有量に対して5〜30重量%になるように乾燥した
後、鋼板に制振シートを貼合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折板屋根用制振材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等の建築物の屋根材とし
て、鋼板製の波形形状を有する折板屋根が用いられてき
たが、折板屋根単独では十分な制振性を得ることは難し
く、特に雨音による振動を抑えることはできなかった。
上記折板屋根に制振性を付与するための方策として、例
えば、折板屋根の裏面に制振シートを積層する方法が検
討されている。
【0003】上記折板屋根に使用される制振シートに要
求される性能としては、例えば、厚みを薄くしても制振
性が優れること、制振シートを鋼板に積層した制振材を
折板屋根に成形加工する際に鋼板の賦形に追随して変形
し、剥離や破断を起こさないこと等である。
【0004】上記折板屋根に使用される制振材料とし
て、例えば、特開平3−287651号公報には、エラ
ストマー及び無機粉体からなる組成物が提案されてい
る。しかしながら、この組成物をシート状に成形したも
のを鋼板に積層する工程において、脱気不良による膨れ
が発生したり、鋼板への貼付け工程において溶剤系接着
剤の乾燥が不足すると、残留した過剰の溶剤がシートに
浸透して制振性に悪影響を及ぼす等の問題点があった。
【0005】一般に、溶剤系接着剤を使用して制振シー
トを鋼板に貼付ける場合、接着剤を制振シート及び鋼
板の両方に塗布して溶剤を乾燥させた後貼合わせる、
片面にプライマーを塗布した制振シートを、接着剤を塗
布し乾燥させた鋼板の接着剤塗布面に貼合わせる、等の
方法が行われている。これらの方法では、制振シート及
び鋼板の両面にプライマーや接着剤を塗布し乾燥した後
で貼合わせるため、貼合わせ工程が煩雑で時間がかかる
という問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消し、その目的は、鋼板側にのみ接着剤を塗
布するだけで接着が可能であり、制振シートに膨れが発
生したり、溶剤残留が起こることがない折板屋根用制振
材の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の折板屋根用制振
材の製造方法は、スチレン−イソプレンブロック共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び無機粉体からな
る組成物よりなる制振シートを、溶剤系接着剤を使用し
鋼板に接着して折板屋根用制振材を製造する際に、該溶
剤系接着剤を鋼板側に塗布し、その残留溶剤量が初期溶
剤含有量に対して5〜30重量%になるように乾燥した
後、鋼板に制振シートを貼合わせることを特徴とする。
【0008】以下、本発明について説明する。本発明に
おいて用いられる制振シートは、スチレン−イソプレン
ブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び
無機粉体からなる組成物よりなる形成される。
【0009】上記スチレン−イソプレンブロック共重合
体は、第1成分であるスチレンと第2成分であるイソプ
レンとのブロック共重合体であって、イソプレンにブタ
ジエンが併用されてもよい。
【0010】上記スチレン−イソプレンブロック共重合
体の第2成分が、イソプレン単独又はブタジエンとの混
合物からなる場合は、第2成分のブロック部分の3・4
結合及び1・2結合の含有量は40%以上のものが好ま
しい。3・4結合及び1・2結合の含有量が40%未満
になると、得られる制振シートは通常の使用温度領域で
十分な制振性が発揮されないことがある。
【0011】また、上記スチレン−イソプレンブロック
共重合体の分子量は、3万〜30万が好ましく、より好
ましくは8万〜25万である。分子量が3万未満では、
ブロック共重合体自体の破断時の強度、伸度等の機械的
性質が低下することがある。また、分子量が30万を超
えると、後述の無機粉体と混合しにくくなる。上記スチ
レン−イソプレンブロック共重合体の市販品としては、
例えば、クラレ社製「ハイブラ」等が挙げられる。
【0012】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、酢酸ビニル含有量が2〜40重量%のものが好まし
い。酢酸ビニル含有量が、2重量%未満では得られる制
振シートの柔軟性が不足することがあり、40重量%を
超えると、組成物が粘着性を有するため、制振シートの
成形時や保管時に特別の離型処理を必要とすることがあ
る。
【0013】上記無機粉体としては、例えば、酸化鉄、
酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物;粒子状
金属;クレー、タルク、マイカ、石英粉等の鉱物系粉砕
物の他、ガラス繊維、ガラス粉、炭酸カルシウム、石膏
等が挙げられる。これらの中で、特に制振性とコストの
点から、マイカ、炭酸カルシウムが好ましい。なお、こ
れらの無機粉体は、単独で用いられてもよく、二種以上
が併用されてもよい。
【0014】上記無機粉体の粒径は、特に制限されない
が、1〜500μmが好ましい。粒径が小さくなると表
面積が大きくなると共に単位重量当たりの粒子数が多く
なるので、混合工程に時間がかかり、粒径が大きくなる
と制振シートの成形時に表面荒れやシート切れの原因と
なるので、上記範囲が好ましい。
【0015】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合
量は、後述の無機粉体の配合量や折板屋根の形状によっ
て決定されるが、少なくなると無機粉体を充填した制振
シートの成形性が低下し、多くなるとスチレン−イソプ
レンブロック共重合体の制振性が失われるので、上記ブ
ロック共重合体100重量部に対して20〜4,000
重量部が好ましい。特に、上記スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体の含有量が樹脂組成物中1重量%以下に
なる場合は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を1,00
0重量部以上配合することが好ましい。
【0016】上記無機粉体の配合量は、折板屋根の形状
によって決定されるが、少なくなると所定の制振性を実
現するために、得られる制振シートの厚みを厚くする必
要があり、多くなると得られる制振シートの強度が低下
することがあるので、上記ブロック共重合体100重量
部に対して200〜10,000重量部が好ましく、よ
り好ましくは500〜3,000重量部である。
【0017】上記無機粉体の配合量が1,000重量部
を超える場合は、機械的強度を確保するために、上記エ
チレン−酢酸ビニル共重合体の配合量は、上記ブロック
共重合体100重量部に対して200重量部以上が好ま
しい。
【0018】上記組成物には、必要に応じて、熱安定
剤、耐侯性改良剤、滑剤、加工助剤、顔料、着色剤など
が配合されてもよい。特に、制振シートの鋼板に対する
接着性や流動成形性を向上させるために、石油樹脂(C
9 樹脂)が添加されてもよい。
【0019】上記組成物を、溶融軟化点以上(具体的に
は、100〜270℃)に加熱し、押出成形又はカレン
ダー成形等によってシート状物に成形することにより、
制振シート(素材)が得られる。
【0020】上記制振シート(素材)の厚みは、要求さ
れる制振性によって適宜決定されるが、通常10mm以
下が好ましく、特に折板屋根に貼付する場合は2mm以
下がより好ましい。厚みが、10mmを超えると、制振
シートを捲重体として巻き取る際に巻き径が大きくなる
ため、取扱い性が悪くなる。
【0021】上記制振シート(素材)の加工性や耐侯性
を向上するために、制振シート片面にポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムが積層されてもよい。
【0022】折板屋根は、上記制振シートを鋼板に積層
した積層体である制振材を折板状に加工することにより
得られる。上記制振シートと鋼板との積層には溶剤型接
着剤が用いられる。溶剤型接着剤を鋼板側に塗布、乾燥
した後、該接着剤塗布面に制振シートを圧着することに
より、折板屋根用制振材を得ることができる。溶剤型接
着剤を鋼板側に塗布する理由は、溶剤型接着剤を制振シ
ート側に塗布すると、乾燥時の高温で制振シートに破れ
を生じる恐れがあるからである。
【0023】上記鋼板に塗布された溶剤型接着剤は、残
留溶剤量が初期溶剤含有量の5〜30重量%に達した時
点で貼合わすことにより、強力な接着強度を得ることが
できる。残留溶剤量が、5重量%未満では接着性が十分
に発揮されず、30重量%を超えると接着された制振シ
ートに、膨れが生じたり溶剤がシートに浸透して制振性
に悪影響を与えることがある。
【0024】上記溶剤型接着剤としては、ゴム系の溶剤
型接着剤が使用可能であるが、特に、クロロプレン系ゴ
ムの溶剤型接着剤が好ましい。上記制振シートの接着面
には、予めプライマー処理が施されてもよい。
【0025】上記制振シートには、脱気、乾燥のために
貫通孔が設けられてもよい。このような貫通孔によっ
て、制振シート/鋼板の貼合わせ工程において、空気の
巻き込みなしに貼合わせることができ、溶剤型接着剤を
速く乾燥することができる。PETフィルムが積層され
る場合は、PETフィルムにも貫通孔を設けることが好
ましい。
【0026】上記制振シートを鋼板に積層した制振材
を、波形断面の折板状に成形加工することにより、制振
シートによって裏打ちされた折板屋根が得られる。上記
制振材から折板屋根を量産的に製造する方法としては、
例えば、長尺の積層体を連続して成形可能なロールフォ
ーミング成形法等が使用される。また、小ロットの積層
体では、プレス曲げ加工によって折板屋根に成形加工さ
れる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜3、比較例1,2)スチレン−イソプレン
ブロック共重合体(クラレ社製「ハイブラ」、分子量約
14万)100重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量20重量%)420重量部、C9
脂420重量部、ならびに、無機粉体として、炭酸カル
シウム(平均粒径8μm)1,400重量部及びマイカ
(粒径200メッシュパス)1,000重量部からなる
組成物を、押出機に供給して溶融混練し、1mm厚、
1,000mm幅の制振シート(素材)を押出成形し
た。得られた制振シート(素材)の片面に25μm厚の
PETフィルムをクロロプレン系接着剤により積層し
た。
【0028】次いで、塩ビ鋼板(0.6mm厚鋼板に2
00μm厚の塩化ビニル樹脂を塗装した)の非塗装面に
クロロプレン系接着剤を塗布した後、表1に示した残留
溶剤濃度まで乾燥し、塩ビ鋼板に制振シートを貼合わせ
て折板屋根用制振材を得た。
【0029】(比較例3)実施例1と同様にして、塩ビ
鋼板(0.6mm厚鋼板に200μm厚の塩化ビニル樹
脂を塗装した)の非塗装面及び制振シートのPETフィ
ルム非積層側に、実施例1と同様のクロロプレン系接着
剤を塗布した後、表1に示した残留溶剤濃度まで乾燥し
た時点で、塩ビ鋼板と制振シートとを貼合わせて折板屋
根用制振材を得た。
【0030】上記で得られた折板屋根用制振材につき、
下記の性能評価を行い、測定結果を表1に示した。 (1)接着強度 得られた折板屋根用制振材を、23℃、65%RHで2
4時間養生した後、25mm幅×150mm長に切断し
て試験片を作製した。この試験片の端部から30mm長
の制振シートを剥がして180度方向に引張試験を行
い、180度剥離強度を測定した。
【0031】(2)クリープ試験 得られた折板屋根用制振材を、23℃、65%RHで2
4時間養生した後、25mm幅×150mm長に切断し
て試験片を作製した。この試験片の端部から30mm長
の制振シートを剥がした状態で80℃の乾燥機に1時間
入れた後、剥がした制振シート端部に50gの分銅を取
り付けた状態で80℃の乾燥機内で3日間放置し、制振
シートの剥離長さを測定した。
【0032】
【表1】
【0033】尚、比較例3は、塩ビ鋼板及び制振材の両
面に接着剤を塗布することにより、接着強度及びクリー
プ試験共に良好な測定値を示したが、両面塗布のために
余分な設備と塗布工程が必要であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の折板屋根用制振材の製造方法
は、上述の構成であり、鋼板側にのみ接着剤を塗布する
だけで接着が可能であり、得られる折板屋根用制振材
は、制振シート層に膨れが発生したり、溶剤残留がな
く、接着強度が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/02 F16F 15/02 Q

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン−イソプレンブロック共重合
    体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び無機粉体からな
    る組成物よりなる制振シートを、溶剤系接着剤を使用し
    鋼板に接着して折板屋根用制振材を製造する際に、該溶
    剤系接着剤を鋼板側に塗布し、その残留溶剤量が初期溶
    剤含有量に対して5〜30重量%になるように乾燥した
    後、鋼板に制振シートを貼合わせることを特徴とする折
    板屋根用制振材の製造方法。
JP28384297A 1997-10-16 1997-10-16 折板屋根用制振材の製造方法 Pending JPH11117426A (ja)

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