JP2000301640A - 制振シート、制振材及び折板屋根 - Google Patents

制振シート、制振材及び折板屋根

Info

Publication number
JP2000301640A
JP2000301640A JP2000029111A JP2000029111A JP2000301640A JP 2000301640 A JP2000301640 A JP 2000301640A JP 2000029111 A JP2000029111 A JP 2000029111A JP 2000029111 A JP2000029111 A JP 2000029111A JP 2000301640 A JP2000301640 A JP 2000301640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
resin
vibration damping
laminated
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000029111A
Other languages
English (en)
Inventor
Juichi Watanabe
重一 渡辺
Kazuhiro Omori
一弘 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000029111A priority Critical patent/JP2000301640A/ja
Publication of JP2000301640A publication Critical patent/JP2000301640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制振性能が優れると共に、冬場の外気温と室
内温の温度差により、室内側に結露が起こり難い制振シ
ート、この制振シートと金属板との積層体からなる制振
材、及び、この制振材を用いた折板屋根を提供する。 【解決手段】 制振シートが、ゴム又は熱可塑性エラス
トマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成
物からなる比重1.3以上の樹脂シートの片面に、樹脂
発泡体が積層された積層体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制振シート、制振材
及び折板屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等の建築物の屋根材とし
て、鋼板製の波形形状を有する折板屋根が用いられてき
たが、折板屋根単独では十分な遮音性能を得ることは難
しく、特に雨音を遮音することはできなかった。上記折
板屋根に遮音性能を付与するための方策として、例え
ば、折板屋根の裏面に制振シートを積層する方法が検討
されている。
【0003】上記折板屋根に使用される制振シートに要
求される性能としては、例えば、厚みを薄くしても制振
性能が優れること、鋼板を折板屋根に成形加工する際に
鋼板の賦形に追随して変形し、剥離や破断を起こさない
こと等が挙げられる。
【0004】このような制振シートとして、例えば特開
平3−287651号公報には、エラストマー及び無機
粉体からなる制振性複合材が提案されている。しかしな
がら、上記複合材と鋼板とを積層した制振材をロールフ
ォーミング等により成形加工した折板屋根を用いた場
合、特に冬場、外気温と室内温の温度差により、室内側
の制振性複合材面に水分が結露し易くなるという問題点
があった。
【0005】結露した水分によって、下記のような問題
点が想定される。 (1)結露水は屋根裏の断熱材に落下し、断熱材が水分
を含有することにより断熱性能の低下が起こる。 (2)結露水によって梁等の鉄骨類に錆が発生する。
【0006】また、上記制振性複合材を折板に積層する
ためにシート状にして鋼板に貼付ける場合、貼付け工程
で溶剤系接着剤を使用する方法が挙げられる。積層方法
としては、例えば、貼り機を使用して貼合わせる方
法、手貼り用ロールで接着剤を鋼板に塗布し、シート
を貼合わせる方法等が考えられる。
【0007】しかしながら、上記の貼り機を使用して
貼合わせる方法では、機器の設置場所や排気装置が大が
かりなものとなり、上記の手貼り用ロールで貼合わせ
る方法では溶剤を使用するので、危険性が伴うと共に、
大量生産に不向きであるという問題点があった。さら
に、接着剤を使用するので初期接着強度が低いため、1
2時間以上の養生が必要であった。
【0008】上記以外に、一般にシート積層面に接着剤
層を設けた場合、接着剤層面を離型紙等で保護しなけれ
ばならず、ロール状に巻き取った場合にシート背面にブ
ロッキング(接着)するという問題点があった。また、
鋼板との積層時に離型紙を剥離する工程が別途必要とな
る上に、剥離した離型紙を廃棄処理する必要がある等の
問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、制振
性能が優れると共に、冬場の外気温と室内温の温度差に
より、室内側に結露が起こり難い制振シート、この制振
シートと金属板との積層体からなる制振材、及び、この
制振材を用いた折板屋根を提供することにある。さら
に、本発明の目的は、粘着剤層に積層された離型紙を反
復使用することにより、離型紙の廃棄量を大幅に削減可
能な制振シート、この制振シートと金属板との積層体か
らなる制振材、及び、この制振材を用いた折板屋根を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、第1発明という)である制振シート(I)は、ゴム
又は熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体
を含有する樹脂組成物からなる比重1.3以上の樹脂シ
ートの片面に、厚み2〜10mm、発泡倍率10〜50
倍の樹脂発泡体が積層されてなることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明(以下、第2発明とい
う)である制振シート(II)は、ゴム又は熱可塑性エラ
ストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組
成物からなる比重1.3以上の樹脂シートの片面に粘着
剤層が設けられ、他面に厚み2〜10mm、発泡倍率1
0〜50倍の樹脂発泡体が積層されてなること特徴とす
る。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。第1発明
の制振シート(I)は、樹脂シートと樹脂発泡体とが積
層された積層体からなり、第2発明の制振シート(II)
は、樹脂シートの片面に粘着剤層が設けられ、他面に樹
脂発泡体が積層された積層体からなる。
【0013】上記樹脂シートは、ゴム又は熱可塑性エラ
ストマー、熱可塑性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組
成物から形成される。
【0014】上記ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、
ウレタンゴム、シリコーンゴム、EPDM等が挙げら
れ、加硫の有無に係わらず使用可能である。上記熱可塑
性エラストマーとしては、例えば、イソプレン系、オレ
フィン系、エステル系等のエラストマーが挙げられる。
これらの中で、特にスチレン−イソプレンブロック共重
合体が好適に用いられる。
【0015】上記スチレン−イソプレンブロック共重合
体は、第1成分であるスチレンと第2成分であるイソプ
レンとのブロック共重合体であって、第2成分としてイ
ソプレンとブタジエンが併用されてもよい。
【0016】また、上記スチレン−イソプレンブロック
共重合体の第2成分が、イソプレン単独又はブタジエン
との混合物からなる場合は、第2成分のブロック部分の
3・4結合及び1・2結合の含有量は40%以上のもの
が好ましい。3・4結合及び1・2結合の含有量が40
%未満になると、得られる制振シートは通常の使用温度
領域で十分な制振性能が発揮されないことがある。
【0017】また、上記スチレン−イソプレンブロック
共重合体の分子量は、3万〜30万が好ましく、より好
ましくは8万〜25万である。分子量が3万未満では、
ブロック共重合体自体の破断時の強度、伸度等の機械的
性質が低下することがある。また、分子量が30万を超
えると、後述の無機粉体と混合しにくくなる。このよう
なスチレン−イソプレンブロック共重合体の市販品とし
ては、例えば、クラレ社製「ハイブラー」等が挙げられ
る。
【0018】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、塩化ビニ
ル系樹脂、ポリエステル等が挙げられる。特に、これら
の中でエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
【0019】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、酢酸ビニル含有量2〜40重量%のものが好まし
い。酢酸ビニル含有量が、2重量%未満では得られる樹
脂シートの柔軟性が不足することがあり、40重量%を
超えると、樹脂組成物が粘着性を有するため、樹脂シー
トの成形時や保管時に特別の離型処理を必要とすること
がある。
【0020】上記無機粉体としては、例えば、酸化鉄、
酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物;粒子状
金属;クレー、タルク、マイカ、石英粉等の鉱物系粉砕
物の他、ガラス繊維、ガラス粉、炭酸カルシウム、石膏
等が挙げられる。これらの中で、特に制振特性とコスト
の点から、マイカ、炭酸カルシウムが好ましい。
【0021】上記無機粉体の粒径は、特に制限されない
が、1〜500μmが好ましい。粒径が1μm未満で
は、表面積が大きくなり単位重量当たりの粒子数が多く
なるので、混合工程に時間がかかる。また、粒径が50
0μmを超えると、樹脂シートの成形時に表面荒れやシ
ート切れの原因となることがある。
【0022】上記樹脂組成物としては、スチレン−イソ
プレンブロック共重合体100重量部に対して、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体20〜5,000重量部及び無
機粉体200〜10,000重量部を含有するものが好
ましい。
【0023】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合
量は、後述の無機粉体の配合量や折板屋根の形状によっ
て決定されるが、少なくなると得られる樹脂シートの成
形性が低下することがあり、多くなるとスチレン−イソ
プレンブロック共重合体の制振性能が低下することがあ
るので、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体1
00重量部に対して20〜5,000重量部が好まし
く、より好ましくは100〜1,000重量部である。
【0024】特に、上記樹脂組成物中のスチレン−イソ
プレンブロック共重合体の含有量が1重量%以下になる
場合は、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体1
00重量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体を
1,000重量部以上配合することが好ましい。
【0025】上記無機粉体の配合量は、少なくなると所
定の制振性能を発現するために、得られる樹脂シートの
厚みを厚くする必要が生じることがあり、多くなると得
られる樹脂シートの強度が低下することがあるので、上
記スチレン−イソプレンブロック共重合体100重量部
に対して200〜10,000重量部が好ましく、より
好ましくは500〜3,000重量部である。
【0026】上記無機粉体の配合量が1,000重量部
を超える場合は、樹脂シートの機械的強度を確保するた
めに、上記スチレン−イソプレンブロック共重合体10
0重量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体を2
00重量部以上配合することが好ましい。
【0027】上記樹脂組成物には、必要に応じて、熱安
定剤、耐侯性改良剤、滑剤、加工助剤、顔料、着色剤な
どが配合されてもよい。特に、樹脂シートの鋼板に対す
る接着性や成形時の流動性を向上させるために、石油樹
脂(C9 系樹脂)を添加することが好ましい。
【0028】上記樹脂組成物を、溶融軟化点以上(具体
的には、100〜270℃)に加熱し、押出成形又はカ
レンダー成形等によってシート状に成形することによ
り、樹脂シートが得られる。
【0029】上記樹脂シートの比重は、低くなると制振
性能が低下するので、比重は1.3以上に制限される。
【0030】上記樹脂シートの厚みは、樹脂組成物、制
振性能等によって適宜決定されるが、通常10mm以下
が好ましく、より好ましくは2mm以下である。厚みが
10mmを超えると、後述する制振シートと鋼板とが積
層された制振材を、例えば、波形断面の折板状に成形加
工する際に、樹脂シートの破断や剥離が起こることがあ
る。
【0031】第1発明の制振シート(I)は、上記樹脂
シートの片面に樹脂発泡体を積層することにより得られ
る。制振シート(I)と樹脂発泡体との積層方法として
は、例えば、溶剤型ゴム系接着剤を使用して接着する方
法が挙げられる。上記溶剤型ゴム系接着剤としてクロロ
プレン系ゴムの溶剤型接着剤を使用する場合は、残留溶
剤量が初期溶剤含有量の5〜30%の範囲となるまで乾
燥することにより、高い接着強度を得ることができる。
【0032】また、予め離型紙等に溶剤型アクリル系粘
着剤を塗布、乾燥させたものを、樹脂発泡体の片面にロ
ール圧着で転写することにより、樹脂発泡体上に粘着剤
層を設けた後、離型紙を剥がしながら粘着剤層面を樹脂
シートの片面に積層する方法が採用されてもよい。
【0033】上記樹脂発泡体としては、ポリエチレン樹
脂発泡体が好ましく、独立気泡構造を有し、かつ、吸水
性、吸湿性のないものがより好ましい。また、上記樹脂
シートとの積層面は、接着性向上の観点から、スキン面
よりスライス加工した面であることが好ましい。ポリエ
チレン樹脂発泡体の市販品としては、例えば、積水化学
社製「ソフトロン」が挙げられる。
【0034】上記樹脂発泡体の厚みは、薄くなると十分
な断熱性能が得られず、厚くなると折板状に成形加工す
る際に樹脂発泡体の変形や破断が起こることがあるの
で、2〜10mmが好ましく、より好ましくは4〜10
mmである。
【0035】また、上記樹脂発泡体の発泡倍率は、小さ
くなると十分な断熱性能が得られず、大きくなると機械
的強度が低下するので、10〜50倍が好ましく、より
好ましくは30〜40倍である。
【0036】上記制振シート(I)の非積層面(樹脂発
泡体と反対面)へ金属板を積層することにより制振材が
得られる。積層する方法としては、例えば、接着剤を塗
布した金属板に、制振シート(I)を圧着する方法が挙
げられる。上記接着剤としては、ゴム系の溶剤型接着
剤、二液型のエポキシ接着剤、ウレタン接着剤等が使用
可能であるが、特に、これらの中でクロロプレン系ゴム
の溶剤型接着剤が好ましい。制振シート(I)の接着面
には、予めプライマー処理が施されてもよい。
【0037】上記接着剤としてクロロプレン系ゴムの溶
剤型接着剤を使用する場合は、残留溶剤量が初期溶剤含
有量の5〜30%の範囲となるまで乾燥することによ
り、高い接着強度を得ることができる。
【0038】上記接着剤として、例えば、二液型のエポ
キシ接着剤又はウレタン接着剤を使用する場合は、金属
板側に接着剤を塗布した後、接着剤塗布面に制振シート
(I)を圧着して硬化させることにより、制振シート
(I)と金属板とを積層することができる。
【0039】第2発明の制振シート(II)は、上記制振
シート(I)の非積層面(樹脂発泡体と反対面)に粘着
剤層を設けることにより得られる。上記粘着剤層を設け
るために、例えば、以下の方法が採用される。まず、一
旦離型紙の離型処理面にコンマコーター等で粘着剤を塗
工し、乾燥炉等の熱風で乾燥し溶剤を蒸発させて粘着剤
層を形成した後、得られた粘着剤層を制振シート(I)
の非積層面に転写、圧着して積層する。離型紙を貼付け
た状態でロール状物に巻き取ることにより、制振シート
(II)の捲重体を次工程へ供給することができる。
【0040】上記粘着剤としては、例えば、水系又は溶
剤系の粘着剤が用いられるが、耐候性があって初期接着
強度が大きい溶剤型のアクリル系粘着剤を用いることが
好ましい。粘着剤の塗工量は50〜150g/m2 (ウ
ェット状態)が好ましい。
【0041】上記制振シート(II)の粘着剤層面に鋼板
を積層することにより、制振材を得ることができる。制
振シート(II)を鋼板に積層する場合は、例えば、上述
の離型紙付きで巻き取った捲重体の離型紙を剥離しなが
ら巻き戻して、粘着剤層面を金属板に貼り合わせ、例え
ばロール間を通過させて圧着することにより、制振シー
ト(II)と金属板とを積層する。
【0042】上記離型紙としては、一般に紙を基材と
し、その一面がシリコーン離型剤等によって離型処理さ
れたものが用いられるが、離型紙を反復して使用するた
めには、基材にPET(ポリエチレンテレフタレート)
フィルム等のプラスチックフィルムを用いたものが好ま
しい。使用済みの離型紙は、ロール状物に巻き取って回
収し反復使用に供する。
【0043】上記制振材を、例えば図1に示したような
波形断面の折板状に成形加工することにより折板屋根が
得られる。上記制振材から折板屋根を量産的に製造する
設備としては、例えば、長尺の積層体を連続して成形可
能なロールフォーミング成形が用いられる。また、小ロ
ットの制振材では、プレス曲げ加工によって折板屋根に
成形加工してもよい。
【0044】(作用)本発明制振シート(II)は、樹脂
シートの片面に樹脂発泡体が積層されているので、制振
性能と共に断熱性能を付与することができ、外気温と室
内温の温度差によって生じる結露を防止することができ
る。
【0045】第2発明の制振シート(II)において、使
用済みの離型紙を回収して反復使用することができるの
で、離型紙の廃棄量を最小限に制限することができる。
また、制振シート(II)を用いた制振材では、転写され
た粘着剤層に金属板を積層するので、粘着剤層の初期接
着強度を高めることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明の態
様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0047】(実施例1〜3、比較例1)スチレン−イ
ソプレンブロック共重合体(クラレ社製「ハイブラ
ー」、分子量約14万)100重量部、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量30重量%)100
重量部、並びに、無機粉体として、炭酸カルシウム(平
均粒径2μm)200重量部及びマイカ(100メッシ
ュパス)150重量部からなる樹脂組成物を、押出機に
供給して加熱混練し、1mm厚の樹脂シートを押出成形
した。得られた樹脂シートの片面に、溶剤型クロロプレ
ン系接着剤を用いて、表1に示した厚み及び発泡倍率の
ポリエチレン樹脂発泡体(積水化学社製「タイカソフト
ロン」)を積層し、制振シート(I)を得た。次いで、
上記制振シート(I)の非積層面(樹脂発泡体と反対
側)に0.6mm厚の片面塗装した亜鉛鋼板の非塗装面
を溶剤型クロロプレン系接着剤を用いて積層し、ポリエ
チレン樹脂発泡体/樹脂シート/亜鉛鋼板の3層積層体
からなる制振材試料を得た。尚、クロロプレン系接着剤
を塗布後、残留溶剤量が初期含有量の5〜30重量%と
なるまで乾燥して積層した。
【0048】
【表1】
【0049】上記実施例及び比較例の制振材試料につ
き、室温を10℃、15℃、20℃及び25℃の4段階
にそれぞれ設定し、外気温を−10〜25℃に変動させ
たときの露点を示す結露曲線を求め、図2〜5に示し
た。尚、上記結露曲線は、JIS A 1412「熱絶
縁材の熱伝導率及び熱抵抗率の測定方法」より熱伝導率
を測定した後熱還流率を算出し、得られた熱還流率より
作成した。
【0050】(実施例4〜6、比較例2)実施例1と同
様の樹脂シートの片面に、溶剤型クロロプレン系接着剤
(積水化学社製「エスダイン#288R」、固形分濃度
27重量%)を用いて、表2に示した厚み及び発泡倍率
のポリエチレン樹脂発泡体(積水化学社製「タイカソフ
トロン」)を積層し、制振シート(I)を得た。
【0051】別途、離型紙の離型処理面に溶剤型のアク
リル系粘着剤(積水化学社製「エスダイン#785
0」、固形分濃度45重量%)を、表2に示した塗布量
(ウェット状態)となるように塗布後、乾燥炉で乾燥し
て粘着剤層を形成した。この粘着剤層を、制振シート
(I)の非積層面(樹脂発泡体と反対面)に圧着ロール
を通過させて貼合わせ、制振シート(II)を得た。次い
で、上記制振シート(II)の離型紙を剥離しながら、該
制振シート(II)の粘着剤層面を片面塗装した亜鉛鋼板
の非塗装面に圧着、積層して制振材試料を作製した。
【0052】(比較例3)溶剤型のアクリル系粘着剤に
代えて、溶剤型のクロロプレン系接着剤(積水化学社製
「エスダイン#288R」、固形分濃度27重量%)を
離型紙の離型処理面に塗布量100g/m2 (ウェット
状態)となるように塗布、乾燥し、残留溶剤量が5〜3
0重量%となった時点で、片面塗装した亜鉛鋼板の非塗
装面に圧着、積層したこと以外は、実施例4と同様にし
て制振材試料を作製した。
【0053】(比較例4)制振材試料として、0.6m
厚の片面塗装した亜鉛鋼板単体を使用した。
【0054】上記実施例4〜6及び比較例2〜4の制振
材試料を用いて、下記項目の性能評価を行い、得られた
結果を図2〜5及び表1に示した。
【0055】(1)結露曲線 実施例1と同様にして結露曲線を求め、図2〜5に示し
た。
【0056】(2)接着強度 上記制振材試料を作製した後後23℃×65%RHの条
件下で24時間養生し、25mm幅×150mm長さの
サイズに切断して、試験片を作製した。上記試験片の制
振シートを一端部から30mm長さだけ剥離した後、制
振シートと亜鉛鋼板とのT型剥離試験を行い、T型剥離
強度を測定した。
【0057】(3)初期接着強度 制振材を作製してから30分間養生後に、(2)と同様
のT型剥離強度を測定した。
【0058】(4)クリープ強度 (2)と同様の試験片の制振シートを一端部から30m
m長さだけ剥離し、80℃の乾燥機に入れて1時間放置
した後取り出し、剥離した制振シートの端部に40gの
分銅をぶら下げて、再度80℃の乾燥機に入れた。乾燥
機中で3日間放置した後、制振シートが前記剥離部分の
30mmを超えて剥離した長さ、又は、分銅が落下する
までの時間を測定した。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の制振シート及び制振材は、以上
の構成であり、制振性能が優れると共に、該制振材が折
板屋根に使用されても冬場の外気温と室内温の温度差に
より、室内側に結露が起こり難い。また、第2発明の制
振シート(II)は、一旦離型紙上に形成された粘着剤層
が転写、積層されているので、金属板との初期接着強度
を高めることができ、剥離した離型紙を反復使用するこ
とにより、離型紙の廃棄量を大幅に削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】折板屋根を示す模式断面図である。
【図2】室温10℃における露点を示す結露曲線であ
る。
【図3】室温15℃における露点を示す結露曲線であ
る。
【図4】室温20℃における露点を示す結露曲線であ
る。
【図5】室温25℃における露点を示す結露曲線であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/08 F16F 15/08 Q Fターム(参考) 2E001 DB05 DF02 DG01 FA16 GA03 GA15 GA17 GA23 GA24 GA42 GA82 HB01 HB02 HD08 HD11 HE01 JA02 JA06 JA22 JB01 JB02 LA04 LA17 2E108 BN06 CC01 CC02 CV00 CV03 GG03 GG04 GG08 3J048 BA08 BD04 EA38 4F100 AA00A AA08 AB01C AB03 AC05 AK01A AK01B AK04 AK12 AK28 AK68 AL02 AL05A AL09A AN00A AT00A AT00C BA03 BA07 BA10A BA10C CB01 CB05G DD12 DE01A DJ01B EH17 GB07 JA13A JB16A JH02 YY00A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑
    性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成物からなる比重
    1.3以上の樹脂シートの片面に、厚み2〜10mm、
    発泡倍率10〜50倍の樹脂発泡体が積層されてなるこ
    とを特徴とする制振シート(I)。
  2. 【請求項2】 ゴム又は熱可塑性エラストマー、熱可塑
    性樹脂及び無機粉体を含有する樹脂組成物からなる比重
    1.3以上の樹脂シートの片面に粘着剤層が設けられ、
    他面に厚み2〜10mm、発泡倍率10〜50倍の樹脂
    発泡体が積層されてなること特徴とする制振シート(I
    I)。
  3. 【請求項3】 請求項1の制振シート(I)の非積層面
    に金属板が積層されてなること特徴とする制振材。
  4. 【請求項4】 請求項2の制振シート(II)の粘着剤層
    面に金属板が積層されてなること特徴とする制振材。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の制振材が折板状に
    成形加工されてなることを特徴とする折板屋根。
JP2000029111A 1999-02-15 2000-02-07 制振シート、制振材及び折板屋根 Pending JP2000301640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000029111A JP2000301640A (ja) 1999-02-15 2000-02-07 制振シート、制振材及び折板屋根

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-35910 1999-02-15
JP3591099 1999-02-15
JP2000029111A JP2000301640A (ja) 1999-02-15 2000-02-07 制振シート、制振材及び折板屋根

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000301640A true JP2000301640A (ja) 2000-10-31

Family

ID=26374922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000029111A Pending JP2000301640A (ja) 1999-02-15 2000-02-07 制振シート、制振材及び折板屋根

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000301640A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069193A (ja) * 2004-08-02 2006-03-16 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007016170A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007021813A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007071347A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2009133344A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Bridgestone Corp 免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグ及び免震構造体
WO2017214544A1 (en) * 2016-06-10 2017-12-14 Fiero Paul Low and ultra low density butyl constrained layer patches

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006069193A (ja) * 2004-08-02 2006-03-16 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007016170A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007021813A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2007071347A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Sekisui Chem Co Ltd 制振材
JP2009133344A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 Bridgestone Corp 免震構造体のプラグ用組成物、免震構造体用プラグ及び免震構造体
WO2017214544A1 (en) * 2016-06-10 2017-12-14 Fiero Paul Low and ultra low density butyl constrained layer patches
US11390057B2 (en) 2016-06-10 2022-07-19 Adco Products, Llc Low and ultra low density butyl constrained layer patches

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050081993A1 (en) Method of bonding glass
EP1624121A2 (en) Insulation structures and process for producing them
WO2015134889A1 (en) Roofing membranes with pre-applied, cured, pressure-sensitive seam adhesives
CN105745382B (zh) 用于防火的固体复合膨胀型结构
DE10361475B4 (de) Selbstklebendes Dichtungsband zur Klebung von Dampfsperren- und Dampfbremsfolien sowie Verfahren zur Herstellung und dessen Verwendung
JP2000301640A (ja) 制振シート、制振材及び折板屋根
US8448408B2 (en) Method of adhering EPDM membranes to non-porous substrates
RU175358U1 (ru) Композитный материал
JP2001349377A (ja) 制振シート及び制振材
JP2000314447A (ja) 制振シート、制振材及び折板屋根
JP2000087470A (ja) 複合板
JP2000087471A (ja) 折板屋根用制振シート、その接着方法及び折板屋根
JP2002036432A (ja) 積層制振シート
JP2002052645A (ja) 制振性外装材の製造方法
JP3461687B2 (ja) 折板屋根用制振シート、折板屋根用制振材及び折板屋根
JP4046442B2 (ja) 建材
JPH11256721A (ja) 制振シート、制振材及び折板屋根
JP3357266B2 (ja) 折板屋根用制振シート、制振材及び折板屋根
JPH0626125A (ja) 発泡プラスチック系断熱用建材
JPH0971755A (ja) 発泡体積層マーキングフィルム
JP3625576B2 (ja) 断熱金属屋根材とその製造方法
JP3700865B2 (ja) シート防水工法用断熱材
JP3354827B2 (ja) 制振シート、制振材及び折板屋根
JPH11117426A (ja) 折板屋根用制振材の製造方法
JP2001312281A (ja) 防音材の使用方法及び防音構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040714

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050629