JPH11117320A - 免震建物の基礎 - Google Patents

免震建物の基礎

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JPH11117320A
JPH11117320A JP28032497A JP28032497A JPH11117320A JP H11117320 A JPH11117320 A JP H11117320A JP 28032497 A JP28032497 A JP 28032497A JP 28032497 A JP28032497 A JP 28032497A JP H11117320 A JPH11117320 A JP H11117320A
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義勝 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 戸建て住宅規模の免震建物の基礎の構築に要
する根切り量とコンクリートの使用量を削減し、コスト
の低減と工期の短縮を図ることに加え、免震装置のメイ
ンテナンス用の空間を形成する上で、1階の床高を抑え
る。 【解決手段】 地盤中に構築,あるいは設置される杭1
と、杭1に一体化し、免震装置5が固定されるフーチン
グ2から基礎を構成し、独立基礎形式に建物の下に部分
的に基礎を配置する。杭1を掘削土と固化材を攪拌、混
合して構築されるソイルセメント杭から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は免震装置に支持さ
れた戸建て住宅規模の建物の基礎に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】戸建て
住宅規模の免震建物の基礎は、例えば免震装置がボール
ベアリングを用いた転がり支承の場合、建物と共に移動
する免震装置の基礎に対する水平二方向の相対移動を見
込む必要から、建物の全面に亘る面積を持つマットスラ
ブとして構築される。この場合、スラブが受ける曲げモ
ーメントに対する補強のために、免震装置の設置位置の
版厚を大きくしたり、その部分をつなぐ梁形を形成する
ことが行われる。
【0003】マットスラブの構築には地盤の総掘りを要
することから、根切り量とコンクリートの使用量が多
く、コストの上昇と工期の長期化を招く不利があり、地
盤が軟弱な場合には、特に版厚を大きくする必要がある
ため不利益は顕著になる。
【0004】また免震建物の床下と基礎間には免震装置
のメインテナンスのための空間が形成されるが、その空
間はマットスラブの天端から確保しなければならないた
め、1階の床高が大きくなり、地盤面と建物出入口間に
その高さに応じた高さの階段を設置する必要が生ずる。
【0005】免震装置が積層ゴム支承の場合は、免震装
置を設置する上では設置位置に独立基礎を構築すればよ
いが、独立基礎間の不等沈下を防止するために独立基礎
が基礎梁でつながれるため、布掘りとそれに対応した量
のコンクリートの使用は必要になる。また格子状に配置
される基礎梁が独立基礎までの経路を塞ぐ形になるた
め、メインテナンス用の空間は基礎梁の天端から確保し
なければならず、マットスラブの場合と同様のことが言
える。
【0006】この発明は上記背景より、戸建て住宅規模
の免震建物用の基礎の不利を解消する構造の基礎を提案
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では地盤中に構
築,あるいは設置される杭と、杭に一体化し、免震装置
が固定されるフーチングから基礎を構成し、独立基礎形
式に建物の下に部分的に基礎を配置することにより、根
切り量とコンクリートの使用量を削減し、コストの低減
と工期の短縮を図る。
【0008】直接基礎の場合、基礎底面下の地盤面の締
固めの程度によって基礎としての支持力に差が生じ得る
が、本発明では基礎が杭基礎であることで、各独立基礎
の安定した支持力が得られ、独立基礎間を基礎梁でつな
ぐ必要がなくなる。
【0009】また直接基礎の場合、軟弱地盤に対しては
フーチングの面積を拡大することが必要になるが、対象
が住宅等である場合には上部構造が軽量であることか
ら、請求項2に記載のように杭を掘削土と固化材を攪
拌、混合して構築されるソイルセメント杭から構成する
ことで、軟弱地盤に対しても杭の規模を拡大することな
く一定の支持力が得られるため、フーチング面積の拡大
を要せず、地盤条件に関係なく、一定規模の基礎により
必要な支持力を得ることが可能になる。
【0010】この結果、杭を選択することで、フーチン
グを一定の寸法に規格化することが可能であるため、請
求項3に記載のようにフーチングをプレキャストコンク
リート化し、予め製品化しておくことが可能になる。こ
の場合、現場では杭に定着させたアンカーボルトにフー
チングを緊結するのみで基礎を完成させることができる
ため、現場作業が省力化される。
【0011】床下のメインテナンス用の空間は、基礎が
建物の下に部分的に配置され、基礎梁でつながれないこ
とから、地盤面以上に、もしくは床下以下に確保すれば
よく、床下以下に確保する場合は建物の外周から表層土
を溝状に除去すれば空間を形成できるため、1階の床高
を大きくする必要がなくなり、階段の段数を少なくでき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明は平面上、免震装置5の
設置位置の地盤中に構築,あるいは設置される杭1と、
杭1上に構築,あるいは設置されて杭1に一体化し、免
震装置5が固定されるフーチング2からなる免震建物の
基礎である。
【0013】杭1は既製杭の設置によって構成される
他、場所打ちコンクリート杭の構築や、掘削土と固化材
の攪拌、混合によって構築されるソイルセメント杭から
構成される。図面では4本のソイルセメント杭から杭1
を構成した場合を示しているが、フーチング2を支持し
得る面積を持てば1本のソイルセメント杭で杭1を構成
する場合もある。またソイルセメント杭の断面は円形と
は限らず、矩形の場合もある。
【0014】ソイルセメント杭は先端に掘削爪を、軸方
向中間部に攪拌翼を有する掘削ロッドの掘削爪による地
盤の掘削と、掘削中や掘削後に地盤中に投入される、も
しくは掘削ロッドから吐出する固化材と掘削土との攪拌
翼による攪拌、混合により構築される。
【0015】杭1の設置,もしくは構築後、杭1の頭部
にフーチング2との一体性を確保するためのアンカーボ
ルト3が埋め込まれ、定着される。杭1が場所打ちコン
クリート杭やソイルセメント杭の場合、アンカーボルト
3は杭1の硬化前に打ち込まれ、硬化によって定着され
る。既製杭の場合、アンカーボルト3は溶接や、穿孔と
充填材の充填により定着される。
【0016】フーチング2は杭1上に型枠と鉄筋を組み
立て、コンクリートを打設することにより構築される
他、予めプレキャスト化された版として杭1上に設置さ
れ、アンカーボルト3によって杭1に固定される。現場
で構築される場合はコンクリートの硬化後に、プレキャ
スト化される場合は杭1上への落とし込み後にアンカー
ボルト3にナット4を締め付けることにより固定され
る。
【0017】フーチング2の固定後、フーチング2上に
免震装置5が設置される。図面では免震装置5がボール
ベアリング71を用いた転がり支承である場合を示してい
るが、免震装置5は積層ゴム支承や滑り支承の場合もあ
る。
【0018】転がり支承の場合、フーチング2の天端面
に、ボールベアリング71が転動するための底盤6が固定
され、その上にボールベアリング71を内蔵した支承体7
が転動自在に設置される。支承体7の上端は建物の底面
である土台や大引き等の床組み8の底面に固定される。
積層ゴム支承の場合は下端がフーチング2に、上端が床
組み8に共に固定される。図面では床組み8が鉄骨のフ
レームの場合を示している。
【0019】フーチング2にはまた、建物の揺れの増大
を抑制するダンパ9が接続,あるいは固定される。図面
ではダンパ9が、オイル等の粘性流体を内蔵した粘性ダ
ンパである場合を示しているが、ダンパ9の種類は問わ
れず、鋼材ダンパを使用することもある。ダンパ9が粘
性ダンパの場合、その一端がフーチング2に、他端が床
組み8に接続されるが、ダンパ9と、フーチング2や床
組み8との接続の仕方はダンパ9の種類によって決ま
る。
【0020】床組み8の下には免震装置5とダンパ9の
メインテナンスのための空間10が確保されるが、1階の
床高を抑える場合、空間10は図1に示すように建物の床
下の表層土を除去することで形成される。この場合、空
間10に面する根切り面には防水のためのビニルシート等
のシート11が敷かれ、シート11上には人の出入りを考慮
して石板その他の板材12が敷設される。1階の床高を上
げてもよい場合は原地盤面上に空間10を確保することも
ある。
【0021】図1中、13は外壁を、14はメインテナンス
用の空間10を除いて床下を塞ぐコンクリートブロック
を、15は階段を示す。
【0022】
【発明の効果】地盤中に構築,あるいは設置される杭
と、杭に一体化し、免震装置が固定されるフーチングか
ら基礎を構成し、独立基礎形式に建物の下に部分的に基
礎を配置するため、根切り量とコンクリートの使用量が
削減され、コストの低減と工期の短縮が図られる。
【0023】また杭基礎であるため、各独立基礎の安定
した支持力が得られ、独立基礎間を基礎梁でつなぐ必要
がなくなる。
【0024】請求項2では、杭として掘削土と固化材を
攪拌、混合して構築されるソイルセメント杭を使用する
ことで、一定の支持力が得られるため、軟弱地盤に対し
てもフーチングの面積を拡大することを要しない。
【0025】このため、請求項1において、杭を選択す
ることで、フーチングを一定の寸法に規格化することが
可能であり、請求項3ではフーチングにプレキャストコ
ンクリート版を使用するため、現場では杭に定着させた
アンカーボルトにフーチングを緊結するのみで基礎を完
成させることができ、現場作業が省力化される。
【0026】床下のメインテナンス用の空間は、基礎が
建物の下に部分的に配置されることから、地盤面以上
に、もしくは床下以下に確保すればよく、床下以下に確
保する場合は建物の外周から表層土を溝状に除去すれば
空間を形成できるため、1階の床高を大きくする必要が
なくなり、階段の段数を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】免震装置と基礎及び建物の関係を示した断面図
である。
【図2】杭上に免震装置を設置した様子を示した平面図
である。
【符号の説明】
1……杭、2……フーチング、3……アンカーボルト、
4……ナット、5……免震装置、6……底盤、7……支
承体、71……ボールベアリング、8……床組み、9……
ダンパ、10……空間、11……シート、12……板材、13…
…外壁、14……コンクリートブロック、15……階段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎上に設置される免震装置に支持され
    る免震建物の基礎であり、地盤中に構築,あるいは設置
    される杭と、杭に一体化し、免震装置が固定されるフー
    チングからなる免震建物の基礎。
  2. 【請求項2】 杭は掘削土と固化材を攪拌、混合して構
    築されるソイルセメント杭から構成される請求項1記載
    の免震建物の基礎。
  3. 【請求項3】 フーチングはプレキャストコンクリート
    製である請求項1,もしくは請求項2記載の免震縦の基
    礎。
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JP2006152669A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Takenaka Komuten Co Ltd 滑り支承免震構造物の建築構法

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