JPH11114858A - 軌跡制御方法および軌跡制御装置 - Google Patents

軌跡制御方法および軌跡制御装置

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JPH11114858A
JPH11114858A JP27478697A JP27478697A JPH11114858A JP H11114858 A JPH11114858 A JP H11114858A JP 27478697 A JP27478697 A JP 27478697A JP 27478697 A JP27478697 A JP 27478697A JP H11114858 A JPH11114858 A JP H11114858A
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speed
acceleration
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JP27478697A
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Taizo Toyama
退三 遠山
Kazuya Hattori
和也 服部
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】速度を重視した制御と精度を重視した制御の両
方の軌跡制御を可能とする。 【解決手段】第1の区間(または第1のブロック)の減
速区間と、これに続く第2の区間(または第2のブロッ
ク)の加速区間とで速度を合成するに際して、予め合成
割合を設定しておくことにより、この設定された合成割
合だけ第1の区間の減速区間と第2の区間の減速区間で
速度を合成して、合成された速度で移動体を制御するよ
うにした。 【効果】合成割合の設定値を変えることにより、高速制
御をしたり高精度制御をしたり任意に変更が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工具等の移動体
の移動軌跡を制御するための軌跡制御方法およびこの方
法を行うための軌跡制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の軌跡制御技術として、PTP
(Point To Point)制御とCP(Continuous Path )制
御が知られている。図11(a)に示すように、指令点
0 からP1 を経てP2 に至る軌跡の制御を行う場合、
PTP制御では、図11(b)に示す速度パターンのよ
うに、P0 からP1 に向かって加速度aで加速を開始
し、時刻t1 で目標(最高)速度vに達すると、等速で
の移動を行い、P1 で速度が0になるような減速開始点
(時刻t2 )から減速度a(加速度−a)で減速を開始
してP1 では一旦速度0になる。それと同時にP1 から
2 へ向かって加速度aで加速を行い、以後同様に等
速、減速を制御してP2 へ至る。一方、CP制御では、
図11(c)に示す速度パターンのように、P0 からP
1 に向かって加速度aで加速を開始し、時刻t1 で目標
(最高)速度vに達すると、等速での移動を行い、P1
で速度が0になるような減速開始点(時刻t2 )から減
速度a(加速度−a)で減速を開始し、これと同時に、
1 からP2 へ向かって加速度aで加速を開始する。P
0 からP1 へ向かう方向の減速とP1 からP2 へ向かう
方向の加速を合成することにより、P0 からP1 への速
度成分が0になると同時に、P1 からP2 への速度成分
は目標(最高)速度vとなり、その結果、移動体はP 1
で減速されることなく、ほぼ目標(最高)速度を保つこ
とができる。
【0003】また、本出願人は先に特願平9−1066
84号にて、CP制御において指令点の間隔が短い場合
にも移動体を高速に移動させることができる軌跡制御装
置を提案している。このものは、所定の条件を満たす指
令点列を1つのブロックとし、このブロック内で加速、
等速、減速制御するものであり、この1ブロックをPT
P制御およびCP制御の1つの区間(すなわち、ブロッ
クの始点および終点を指令点とする)と考えれば、上述
のPTP制御およびCP制御と同様な制御を行うことが
できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11(a)
に示すような、PTP制御では、移動体はP0 からP1
を経てP2 に至る軌跡を忠実にたどることになるが、P
1 では速度が一旦0になるので高速化することができな
いという問題があり、逆に、CP制御では、速度を合成
することにより、高速化される反面、P0 −P1 −P2
を結ぶ直線に対してこれを内回りするような軌跡とな
り、速度を増すとこの内回り量が大きくなるので、高精
度な移動ができないという、相反する課題を有してい
る。
【0005】例えば、特開平8−150526号に記載
されたパラレルリンク機構を利用した工作機械を用いて
金型加工を行う場合、PTP制御では加工時間が膨大と
なり、CP制御では所望の精度を得ることができないと
いう問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決し、高速と高精度を両立させることを目的としてな
されたものであり、請求項1に記載の発明は、複数の指
令点列に沿って移動体の軌跡を制御すると共に、第n番
目の指令点から第n+1番目の指令点に向かう第1の区
間における移動体の減速運動と第n+1番目の指令点か
ら第n+2番目の指令点に向かう第2の区間における移
動体の加速運動を合成し、合成された速度で移動体の軌
跡を制御する軌跡制御方法において、前記第1の区間に
おける減速運動と前記第2の区間における加速運動との
合成の割合を予め設定し、設定された割合だけ前記第1
の減速運動と前記第2の区間における加速運動とを合成
するようにしたものである。また、この合成の割合を前
記第1の区間における減速時間あるいは前記第2の区間
における加速時間と合成される時間との比とするように
したものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、複数の指令点列
に沿って移動体の軌跡を制御する軌跡制御装置におい
て、前記指令点をブロック始点およびブロック終点を含
む指令点列からなるブロックに分割するブロック分割手
段と、前記軌跡上でかつ速度0から目標速度まで加速す
るのに必要な距離だけ前記ブロック始点から離れた加速
終了点を演算する手段と、前記軌跡上でかつ目標速度か
ら速度0まで減速するのに必要な距離だけ前記ブロック
終点から離れた減速開始点を演算する手段と、前記軌跡
上でかつ前記加速終了点から前記減速開始点までの間で
前記移動体を等速運動させるための内部分割点を演算す
る手段と、前記ブロック分割手段にて分割された第1の
ブロックにおける減速開始点からブロック終点までの間
と前記第1にブロックの直後に連続する第2のブロック
におけるブロック始点から加速終了点までの間で前記移
動体の速度を合成する割合を設定する合成割合設定手段
と、前記第1のブロックにおける減速開始点からブロッ
ク終点までの間と前記第2のブロックにおけるブロック
始点から加速終了点までの間で前記第1のブロックにお
ける減速と前記第2のブロックにおける加速を前記合成
割合設定手段で設定された割合で合成する速度合成手段
とを備えたものである。また、前記合成割合設定手段に
て設定される割合を前記第1のブロックにおける減速開
始点からブロック終点までの間で前記移動体を目標速度
から速度0まで減速制御させた場合の移動時間あるいは
前記第2のブロックにおけるブロック始点から加速終了
点までの間で前記移動体を速度0から目標速度まで加速
制御させた場合の移動時間と合成される時間との比とし
たものである。さらに、前記ブロック分割手段は、軌跡
の折れ角が所定角度よりも鋭角になっているとき、ブロ
ック始点から指令点までの距離がブロック始点から一つ
手前の指令点までの距離より短くなっているとき、次動
作が姿勢変化のみで移動しないときのいずれかの条件を
満たすとき、ブロックに分割するようにしたものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1から図9に基づいて説明する。図1は本実施野形態に
係わるパラレルリンク機構10を用いた工作機械Mを示
した全体構成図である。パラレルリンク機構10は、工
作物Wを載置するテーブル52を具備した門型フレーム
50の天井に支持柱51を介して吊設されており、制御
装置70によりパラレルリンク機構10を駆動して、そ
の先端に装着された工具ユニットTを所望の位置に移動
したり、所望の方向(姿勢)に向けたりして工作物Wの
加工を行うものである。
【0009】次に、図2および図3に基づき、パラレル
リンク機構10について詳細に説明する。図2の示すよ
うに、パラレルリンク機構10は、主に門型フレーム5
0の天井に支持柱51を介して吊設された基台11と、
この基台11の下方に位置し、下面に工具ユニットTを
装着するトラベリングプレート12と、このトラベリン
グプレート12を前記基台11に連結する6本のアーム
13U、13u、13V、13v、13W、13wとか
ら構成される。
【0010】基台11は六角形状の平板部材であり、一
つ置きの辺部に後述する構成のアーム13U、13u、
13V、13v、13W、13wが、アーム13Uと1
3u、アーム13Vと13v、アーム13Wと13wの
2本ずつを一組として3方向に放射状に取り付けられて
いる。各アーム13U、13u、13V、13v、13
W、13wの構成はすべて同じであるため、アーム13
Uについてのみ説明すると、アーム13Uはロッド15
Uおよびガイド20Uから構成されている。
【0011】ガイド20Uはベース22U、スライドテ
ーブル26U、ボールねじ24U、サーボモータ25U
およびモータ位置検出用エンコーダ31Uから構成され
ている。ベース22Uは断面形状がコ型をした部材であ
り、基台11に対して所定角度傾斜して基台11に固定
部材32により固定されている。このベース22Uには
長手方向にスライドテーブル26Uが摺動可能に支持さ
れている。また、ベース22Uにはスライドテーブル2
6Uの図略のナットと螺合するボールねじ24Uが回動
可能に支持されており、ベース22に固定され前記ボー
ルねじ24に連結されるサーボモータ25Uを駆動する
ことにより、ボールねじ24Uを回動し、結果としてス
ライドテーブル26Uをベース22Uの長手方向に移動
するようになっている。
【0012】上述したスライドテーブル26Uにはロッ
ド15Uがボールジョイント16Uにより連結され、ボ
ールジョイント16Uを支点としてロッド15Uはスラ
イドテーブル26Uに対して3次元方向に揺動可能とな
っている。また、ロッド15Uの他端はトラベリングプ
レート12にボールジョイント17Uにて連結され、ボ
ールジョイント17Uを支点としてロッド15Uはトラ
ベリングプレート12に対して3次元方向に揺動可能と
なっている。
【0013】トラベリングプレート12は基台11より
小さな六角形状の平板部材であり、上述したボールジョ
イント17U、17u、17V、17v、17W、17
wが前記基台11の辺部に対応した一つ置きの辺部に
て、同一平面上に連結されている。そして、このトラベ
リングプレート12の下面には、例えばドリルやエンド
ミル等の工具とこの工具を回転させる主軸からなる工具
ユニットTが装着されている。
【0014】上記の構成により、制御装置70より動作
指令を与えることによって、サーボモータ25を個別に
駆動して6本のロッド15をそれぞれ独立して揺動させ
る。すると、この6本のロッドの揺動の組み合わせによ
り、トラベリングプレート12を6自由度制御(位置お
よび姿勢)することができる。すなわち、各ガイド20
に支持された2本1組のアーム13を同期して3組のア
ーム13を個別に駆動することによりトラベリングプレ
ート12の位置を決定し、各ガイド20に固定された2
本1組のアーム13をうちの各1本、つまり合計3本の
アーム13を駆動することによりトラベリングプレート
12の姿勢を決定することができるようになっている。
そして、トラベリングプレート12に取付けられた工具
を所望の位置および姿勢に制御することにより工作物W
の加工を行うものである。
【0015】続いて、図3に基づき制御装置70につい
て説明する。制御装置70は中央処理装置(CPU)7
1、メモリ72、インタフェイス73、74から構成さ
れる。メモリ72には実加工処理を実行するためのプロ
グラムが記憶されている。インタフェイス73には上述
したサーボモータ25U、25u、25V、25v、2
5W、25wを駆動するデジタルサーボユニット81〜
86が接続されている。各デジタルサーボユニット81
〜86はCPU71からの指令値に基づいてサーボモー
タ25をそれぞれ駆動し、モータ位置検出用エンコーダ
31U、31u、31V、31v、31W、31wから
の出力によってフィードバック制御を行う。そして、各
サーボモータ25によって駆動されるスライドテーブル
26を所望の位置にそれぞれ移動することにより、結果
として、6本のロッド15を介して連結されるトラベリ
ングプレート12を所望の位置および姿勢に制御するよ
うになっている。
【0016】インタフェイス74には、加工データ等を
入力するキーボード76、加工データや現在の工作機械
Mの状態等を表示するCRT77、加工データを記憶す
る例えばハードディスク等の外部記憶装置78が接続さ
れている。
【0017】次に、制御装置70により処理について、
図4から図9を参照して説明する。図4に示すように、
制御装置70は、先ず工作機械Mによる金型加工用のプ
ログラムを入力する(S10)。次に、該プログラムを
解読(デコード)し(S11)、デーコドした命令が終
了命令かを判断する(S12)。終了命令でない限り
(S16の判断がNO)、命令が動作命令かを判断する
(S13)。動作命令ではない場合(S13の判断がN
O)には、非動作処理を進め(S14)、例えば、クー
ラントの噴出、停止等の処理を行う。
【0018】一方、命令が動作命令(S13の判断がY
ES)の時は、ステップ15のブロック生成処理を行
う。このブロック生成処理では、与えられた指令点列を
加速−等速−減速の1つのパターンにて制御可能なブロ
ックへ分割する処理である。ここで、ステップ15のブ
ロック生成処理のサブルーチンを示す図5を参照して説
明する。
【0019】先ず、開始点Pi を取得し(S30)、次
に、変数nを0に初期化する(S31)。そして、次の
指令点Pi+1+n を取得した後(S32)、指令点Pi+n
からPi+1+n へ向かうベクトルを演算し(S33)、開
始点Pi から次点Pi+1+n までの距離を演算する(S3
4)。その後、次の次の指令点Pi+2+n を取得し(S3
5)、次点Pi+1+n から次次点Pi+2+n へ向かうベクト
ルを演算し(S36)、開始点Pi から次次点Pi+2+n
までの距離を演算する(S37)。
【0020】次に、上記ステップ33にて求めたPi+n
からPi+1+n へ向かうベクトルと、上記ステップ36に
て求めたPi+1+n からPi+2+n へ向かうベクトルとか
ら、両者の角度が所定角度(例えば150°)以上かを
判断する(S68)。そして、所定角度以下である場合
(S38の判断がNO)は、この指令点Pi+1+n で方向
が大きく変化するため、この指令点Pi+1+n をブロック
の中間の点とすることは好ましくないので、この指令点
i+1+n で1ブロックを終わらせるようにブロック終点
とし(S43)、方向が大きく変化しない場合(S38
の判断がYES)はステップ39に進む。
【0021】ステップ39では、開始点Pi から次点P
i+1+n までの距離が、開始点Pi から次次点Pi+2+n
での距離よりも短いかを判断し(S39)、短い場合
(S39の判断がNO)の場合はステップ43に進み、
短くない(S39の判断がYES)場合はステップ40
に進む。これは、開始点Pi から次点Pi+1+n までの距
離が、開始点Pi から次次点Pi+2+n までの距離よりも
短くないときは、指令点Pi+1+n で軌跡がUターンして
いることを意味しており、このような指令点Pi+ 1+n
ブロックの中間の点とすることは好ましくないので、こ
の指令点Pi+1+nで1ブロックを終わらせるようにブロ
ック終点とする(S43)ためである。
【0022】ステップ40では、次点Pi+1+n と次次点
i+2+n とが等しいか、すなわち、姿勢変化のみで工具
の先端の移動はないかを判断する。姿勢変化のみで工具
先端の移動がないとき(S40の判断がNO)は、やは
り、このような指令点Pi+1+ n をブロックの中間の点と
することは好ましくないので、この指令点Pi+1+n で1
ブロックを終わらせるようにブロック終点とし(S4
3)、工具先端の移動がある場合(S40の判断がYE
S)はステップ41に進む。
【0023】ステップ41では、与えられた指令点が終
点であるかを判断し、終点である場合(S41の判断が
YES)はこの終点をブロック終点とする(S43)。
そして終点でない場合(S41の判断がNO)は、次点
i+1+n はブロックの中間の点としてもよいことにな
り、ステップ42に進んで、変数nに1を加え、ステッ
プ32に戻って、次の指令点をブロックの中間の点とし
てもよいか、あるいはブロック終点とすべきかの判断を
繰り返す。図9(a)を参照して説明すれば、まずP0
を始点(ブロック始点)として、P1 、P2 、P3 ・・
・とこれらの指令点が上記の条件(S38、S39、S
40、S41)を満たすか否かを判断し、P5 で方向が
大きく変換するので、ステップ38の判断がNOとなっ
て、ステップ43でP5 がブロック終点となる。同様に
して、今度はP5 をブロック始点として、P6 、P7
・・と判断して行き、P8 は終点であるので、ステップ
41の判断がYESとなって、ステップ43でP8 がブ
ロック終点となる。このようにしてP0 をブロック始
点、P5 をブロック終点とする第1のブロックと、P5
をブロック始点、P8 をブロック終点とする第2のブロ
ックが生成される。
【0024】上記のブロック生成処理(S15)によ
り、与えられた指令点列を所定の条件を満たすブロック
に分割した後、ステップ16に進んで内部分割点の設定
処理を行う。この内部分割点設定処理について図6を参
照して説明する。まず、ブロック始点Pi (図9ではP
0 )からブロック終点Pi+1+n (図9ではP5 )までの
折れ線の全長を算出する(S50)。すなわち、各指令
点間(P 0 とP1 、P1 とP2 、P2 とP3 ・・・)の
距離を求めて、これを加算する。
【0025】次に、予め設定された加速度と算出した折
れ線の全長から加速終了点と減速開始点を算出する(S
51)。すなわち、図9(b)に示すように、ブロック
始点P0 から加速度αで加速して、目標速度Vに達する
地点(加速終了点B11、この時の時刻はt1 )を求め、
目標速度Vから予め定められた減速度α(加速度−α)
で減速を開始して、ブロック終点P5 で速度0となるよ
うな地点(減速開始点C11、このときの時刻はt2 )を
求める。
【0026】そして、等速時(速度=V)における補間
周期毎の移動距離を求め(S53)、ステップ53に進
んで、等速区間(加速終了点B11から減速開始点C11
での間)の折れ線上に上記の移動距離毎に内部分割点を
設定する。次に、ステップ54に進んで、減速区間(減
速開始点からブロック終点までの間)とこれに続くブロ
ックの加速区間(ブロック始点から加速終了点までの
間)で速度を合成して、この間での内部分割点の設定を
行う速度合成処理を行う。ここで、図9に示す、第1の
ブロックの加速区間および第2のブロックの減速区間
は、第1のブロックのブロック始点が軌跡の始点(すな
わち、これ以前にブロックはない)であり、第2のブロ
ックのブロック終点が軌跡の終点(すなわち、これ以降
にブロックはない)ので、速度の合成は必要なく、上記
の等速区間での内部分割点と同様にして、補間周期毎の
移動距離(ただし、速度が変化するので補間周期毎の移
動距離は等速区間のように一定ではない)を求め、この
移動距離を基に折れ線上に内部分割点を設定すればよ
い。よって、以下、図7および図8を参照して、ステッ
プ54の速度合成処理について、図9における第1のブ
ロックの減速区間と第2のブロックの加速区間との速度
合成を例に説明する。
【0027】先ず、ステップ60で第mブロック(第1
のブロック)の最大速度Vm とこれに続く第m+1ブロ
ック(第2のブロック)の最大速度Vm+1 を算出する。
ここで、図9の例では図8(a)に示すようにVm =V
m+1 =Vであるが、図8に(b)に示すように、Vm
m+1 の場合や、図8(c)および(d)に示すよう
に、Vm >Vm+1 の場合もあり得る。これは、第mブロ
ックもしくは第m+1ブロックの区間が短いため最高速
度まで到達できない場合(この場合は当該ブロックでは
等速区間がない)や、他の条件(例えば加工条件等)に
より予め当該区間の目標速度が低く設定されている場合
である。
【0028】次に、ステップ61で最大速度Vm から第
m区間での減速時間Tm を、最大速度Vm+1 から第m+
1区間での加速時間Tm+1 を算出する。そして、ステッ
プ62で速度合成割合の設定値Rを読み込む。この設定
値Rは第1m区間における減速区間のうち、第m+1区
間における加速区間と速度合成をする割合を示すもので
あり、予めプログラム上に設定しておくこともできる
し、作業者がキーボード76から入力してもよい。この
合成割合Rは、0≦R≦1の値であり、図10(c)に
示すように高精度が要求されるところでは小さく設定
し、図10(b)に示すように高速が要求されるところ
では大きく設定すればよく、図10(d)に示すように
R=0は速度合成をしないことを意味しており、図10
(a)に示すようにR=1は100%速度合成をするこ
とを意味している。すなわち、このRを変化させること
により、図11(a)に示すような軌跡の内回り量が変
化するのである。したがって、例えば、粗加工時にはR
の値を大きく設定して高速加工を行い、仕上げ加工時は
Rの値を小さく設定して高精度加工を行うようにすれば
よい。また、加工の種類だけでなく、加工箇所に応じ
て、例えばコーナの形状を性格に加工したいときは、こ
の加工箇所でRの値を小さく設定するようにすることも
できる。
【0029】ステップ63では、読み込まれた設定値R
から合成時間TR を算出し、ステップ64では、この合
成時間TR から、第1mブロックの減速開始時刻から合
成開始時刻までの時間TS を算出する。合成時間TR
R =Tm ×Rであり、合成開始までの時間TS はTS
=Tm −TR である。次に、合成開始時刻tG および合
成終了時間tE を求めるわけであるが、図8(a)に示
すようにVm =Vm+1 の場合と図8に(b)に示すよう
にVm <Vm+ 1 の場合は(S65の判断がYES)、上
記ステップ64で求めた第mブロックの減速開始時刻t
2 から合成開示時刻までの時間TS だけ経過した時がそ
のまま合成開始時刻となるので、合成開示時刻tG はt
G =t2 +TS であり、合成終了時刻tE はこれにステ
ップ63で求めた合成時間を加えたtE =tG +TR
ある(S65)。
【0030】一方、Vm >Vm+1 の場合(S65の判断
がNO)、ステップ67で合成時間TR と第m+1ブロ
ックの加速時間Tm+1 を比較する。TR ≦Tm+1 の場合
(S67の判断がYES)、Vm ≦Vm+1 のとき(S6
5の判断がYES)と同様に上記ステップ64で求めた
第mブロックの減速開始時刻t2 から合成開始時刻まで
の時間TS だけ経過した時をそのまま合成開始時刻とし
て問題ないので、ステップ66に進んで、tG =t2
S 、tE =tG +TR とする。しかし、TR>Tm+1
の場合(S67の判断がNO)、上記の場合と同様にt
G =t2 +TSとすると、合成時間TR が第m+1ブロ
ックの加速時間Tm+1 よりも長いので、合成区間が第m
+1ブロックの等速区間にまで及ぶことになり、第m+
1ブロックの等速区間で目標速度Vm+1 を越えてしま
う。このため、TR >Tm+1 の場合(S67の判断がN
O)はステップ68に進んで、合成開始時刻を第m+1
ブロックの加速開始時刻t3 まで遅らせて、合成を行
う。すなわち、tG =t2 +(tm −tm+1 )である。
また、合成開始時刻を遅らることにより合成時間が短く
なるので、合成終了時刻はtE =tG +Tm+1 (=t2
+Tm )となる。
【0031】このようにして、合成開始時刻tG および
合成終了時刻tE が決定すると、上述した内部分割点設
定処理のステップ52、53のように、この合成区間で
内部分割点の設定を行う。合成開始時刻までは、すなわ
ち時刻t2 からtG の間では速度合成は行われず、第m
ブロックの減速のみであるので、この減速区間の速度パ
ターンに基づき補間周期毎の移動距離を求め、この移動
距離を基に折れ線上に内部分割点を設定する(S6
9)。次に、合成区間では、すなわち時刻tG からtE
までの間では、第mブロックの減速と第m+1ブロック
の加速を合成し、合成された速度パターンに基づいて補
間周期毎の移動距離を求めて、この移動距離を基に折れ
線上に内部分割点を設定する(S70)。そして、合成
区間の終了後は、すなわち時刻tE 後は、速度合成は行
われず第m+1ブロックの加速のみであるので、この加
速区間の速度パターンに基づき補間周期毎の移動距離を
求め、この移動距離を基に折れ線上に内部分割点を設定
する(S71)。ここで、図8(d)に示すパターンで
は、速度合成の終了と第m+1ブロックの加速終了点が
一致するので、合成終了後の第m+1ブロックの加速区
間は存在しないので、上記したステップ71の処理は不
要となる。
【0032】上述したような内部分割点の設定処理(S
16)が終了すると、加速区間か(S17)、等速区間
か(S19)、減速区間か(S21)が判断されて、そ
れぞれの処理(S18、S20、S22)が行われて、
実際に移動体の動作が制御される。そして、動作処理が
終了すると(S23の判断がYES)、ステップ11に
戻って次の命令のデコード処理が行われ、全ての命令の
処理が終了すると、ステップ12の判断がYESとなっ
て処理が完了する。
【0033】上述の実施の形態においては、複数の指令
点列のまたがったブロックを対象にして、これらのブロ
ック間での速度の合成について説明したが、他の実施の
形態として、通常のCP制御における速度合成に適用す
ることも可能である。この場合は、上述の実施の形態に
対して、ステップ15のブロック生成処理を不要とする
と共に、上述の実施の形態におけるブロック始点および
ブロック終点をCP制御の各指令点とするだけで他は上
述の実施の形態と同様である。この他の実施の形態にお
いて、R=1とすると従来のCP制御が行われることに
なり、R=0とすると従来のPTP制御が行われること
になる。
【0034】また、上述の実施の形態において、加減速
度を一定として説明したが、すなわち、図8および図9
に記載された加減速パターンは台形となっているが、台
形加減速に限られるものではなく、所謂S字加減速度等
の曲線の加減速パターンであっても同様である。
【0035】
【発明の効果】請求項1および請求項3に記載の発明に
よれば、第1の区間あるいは第1のブロックの減速運動
と第2の区間あるいは第2のブロックの加速運動とを予
め設定された割合で合成することができるので、この合
成の割合を大きく設定することにより、移動体を高速で
移動させたり合成割合を小さく設定することにより、移
動体を高精度に移動させたりすることが任意に設定可能
となる。よって、移動速度を重視した高速制御と軌跡精
度を重視した高精度制御とを一つの軌跡制御装置によっ
て両立することができる。さらに、一つの軌跡の制御の
中でも、高速制御と高精度制御を使い分けることが可能
となる。
【0036】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上記の効果に加えて、複数の指令点列を所定の条件を満
たすブロックに分割し、ブロック始点からブロック終点
までの内部分割点を設定し、各内部分割点を通って移動
体を移動させるようにしたので、指令点の間隔が短いと
きでも移動体を高速で送ることができるという効果を得
る。
【0037】請求項2および請求項4に記載の発明によ
れば、上記の合成割合は加速時間あるいは減速時間と合
成時間との比であるので、合成割合を極めて容易に設定
することができる。請求項5に記載の発明によれば、複
数の指令点にまたがって制御しても、軌跡の折れ角が鋭
角になっているとき、ブロック始点から指令点までの距
離がブロック始点から一つ手前の指令点までの距離より
短くなっているとき、次動作が姿勢変化のみで移動しな
いときはブロックに分割するため、軌跡精度が大きく悪
化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる工作機械を示す図
である。
【図2】図1の工作機械のパラレルリンク機構を示す図
である。
【図3】図2のパラレルリンク機構の制御ブロック図で
ある。
【図4】図3のパラレルリンク機構の制御装置の処理を
示すフローチャートである。
【図5】図4のブロック生成処理のサブルーチンを示す
フローチャートである。
【図6】図4の内部分割点設定処理のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図7】図5の速度合成処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図8】速度合成のパターンの種類を示す図である。
【図9】(a)は指令点列とこれらを分割したブロック
および内部分割点を示す図であり、(b)は(a)の軌
跡の速度パターンを示す図である。
【図10】速度合成の割合の設定値Rを変化させたとき
の速度パターンを示す図であり、(a)はR=1、
(b)はR=0.8、(c)はR=0.2、(d)はR
=0の場合である。
【図11】従来技術のPTP制御およびCP制御の軌跡
および速度パターンを示す図である。
【符号の説明】
M 工作機械 R 速度合成の割合の設定値 10 パラレルリンク機構 70 制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の指令点列に沿って移動体の軌跡を
    制御すると共に、第n番目の指令点から第n+1番目の
    指令点に向かう第1の区間における移動体の減速運動と
    第n+1番目の指令点から第n+2番目の指令点に向か
    う第2の区間における移動体の加速運動を合成し、合成
    された速度で移動体の軌跡を制御する軌跡制御方法にお
    いて、 前記第1の区間における減速運動と前記第2の区間にお
    ける加速運動との合成の割合を予め設定し、設定された
    割合だけ前記第1の減速運動と前記第2の区間における
    加速運動とを合成することを特徴とする軌跡制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の軌跡制御方法におい
    て、 前記合成の割合は前記第1の区間における減速時間ある
    いは前記第2の区間における加速時間と合成される時間
    との比であることを特徴とする軌跡制御方法。
  3. 【請求項3】 複数の指令点列に沿って移動体の軌跡を
    制御する軌跡制御装置において、 前記指令点をブロック始点およびブロック終点を含む指
    令点列からなるブロックに分割するブロック分割手段
    と、 前記軌跡上でかつ速度0から目標速度まで加速するのに
    必要な距離だけ前記ブロック始点から離れた加速終了点
    を演算する手段と、 前記軌跡上でかつ目標速度から速度0まで減速するのに
    必要な距離だけ前記ブロック終点から離れた減速開始点
    を演算する手段と、 前記軌跡上でかつ前記加速終了点から前記減速開始点ま
    での間で前記移動体を等速運動させるための内部分割点
    を演算する手段と、 前記ブロック分割手段にて分割された第1のブロックに
    おける減速開始点からブロック終点までの間と前記第1
    にブロックの直後に連続する第2のブロックにおけるブ
    ロック始点から加速終了点までの間で前記移動体の速度
    を合成する割合を設定する合成割合設定手段と、 前記第1のブロックにおける減速開始点からブロック終
    点までの間と前記第2のブロックにおけるブロック始点
    から加速終了点までの間で前記第1のブロックにおける
    減速と前記第2のブロックにおける加速を前記合成割合
    設定手段で設定された割合で合成する速度合成手段と、 前記第1のブロックの減速開始点から前記第2のブロッ
    クの加速終了点の間で前記移動体を前記速度合成手段に
    て合成された速度で移動させるための内部分割点を演算
    する手段と、 を備えたことを特徴とする軌跡制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の軌跡制御装置におい
    て、 前記合成割合設定手段にて設定される割合は、前記第1
    のブロックにおける減速開始点からブロック終点までの
    間で前記移動体を目標速度から速度0まで減速制御させ
    た場合の移動時間あるいは前記第2のブロックにおける
    ブロック始点から加速終了点までの間で前記移動体を速
    度0から目標速度まで加速制御させた場合の移動時間
    と、合成される時間との比であることを特徴とする軌跡
    制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の軌跡制
    御装置において、前記ブロック分割手段は、軌跡の折れ
    角が所定角度よりも鋭角になっているとき、ブロック始
    点から指令点までの距離がブロック始点から一つ手前の
    指令点までの距離より短くなっているとき、次動作が姿
    勢変化のみで移動しないときのいずれかの条件を満たす
    とき、ブロックに分割することを特徴とする軌跡制御装
    置。
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