JPH11111715A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法

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JPH11111715A
JPH11111715A JP27075197A JP27075197A JPH11111715A JP H11111715 A JPH11111715 A JP H11111715A JP 27075197 A JP27075197 A JP 27075197A JP 27075197 A JP27075197 A JP 27075197A JP H11111715 A JPH11111715 A JP H11111715A
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JP
Japan
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film
manufacturing
circuit device
integrated circuit
semiconductor integrated
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Application number
JP27075197A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Arai
利行 荒井
Eisuke Nishitani
英輔 西谷
Norihiro Uchida
憲宏 内田
Miwako Suzuki
美和子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコキシル基を有する化合物を含むソース
ガスを用いた熱CVD法によって半導体基板上にTEO
S(テトラエトキシシラン)などの薄膜を堆積する際、
CVD装置内で発生する異物の量を低減する。 【解決手段】 TEOSを含むソースガスを用いた熱C
VD法によって基板上に酸化シリコン膜を堆積する際、
TEOSの熱分解によって生じる反応生成物(オレフィ
ン系炭化水素あるいはアルコール)をソースガスに添加
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置の製造技術に関し、特に、アルコキシル基を有する化
合物を含むソースガスを用いた熱CVD法によって基板
上に薄膜を堆積するプロセスに適用して有効な技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】テトラエトキシシラン(Tetra Ethoxy Si
lane; 以下、TEOSという)をソースガスに用いた減
圧熱CVD法によって半導体基板上に堆積した酸化シリ
コン膜は、シランやジクロルシランなどの無機系ソース
ガスを用いて堆積した酸化シリコン膜に比べて成膜速度
が一桁程度速く、しかもステップカバレッジおよび膜厚
均一性に優れていることから、近年の半導体製造プロセ
スにおいて、層間絶縁膜材料やパッシベーション膜材料
として多用されている。
【0003】一方、近年の半導体製造プロセスは、DR
AMを始めとするLSIの高集積化に伴い、微細加工技
術が高度化し、設備投資が増大する傾向にある。これを
回避する方法としてウエハの大口径化が進められてお
り、それに伴って上記酸化シリコン膜を堆積するプロセ
スも、多数枚の半導体ウエハを一括して処理するバッチ
処理から枚葉処理化への移行が進められている。
【0004】しかしながら、枚葉処理は、バッチ処理に
比べて一度に処理できるウエハの枚数が少ないため、処
理速度を上げることによってスループットを確保する必
要がある。
【0005】例えば上記酸化シリコン膜の場合、その成
膜速度を上げるためにはCVD装置の炉体の温度を上げ
るか、あるいはソースガス中のTEOS濃度を高くする
必要があるが、そうするとウエハの表面に異物が多数付
着し、LSIの信頼性および製造歩留まりが低下すると
いう問題が生じる。このウエハへの異物付着の原因は、
炉体よりも下流に位置するフランジおよび排気管に付着
した粉末状ないしは薄膜状の異物がゲートバルブの開閉
あるいはソースガスの導入開始および終了に伴う圧力変
動によって巻き上げられるためと考えられる。
【0006】また、上記のような装置内異物を除去する
には、フランジや排気管を装置から取り外してその表面
を水およびHF(フッ酸)水溶液などで洗浄し、さらに
流水洗浄を行った後、乾燥、組み立てという作業を定期
的に(例えば1週間に1回程度)行う必要があるため、
装置の保守作業に手数が掛かるという問題もある。
【0007】そこで、上記したウエハへの異物の付着お
よび装置内異物の発生の問題を解決するために、例えば
特開平6−330323号公報に記載されているよう
に、装置壁面に付着した異物を無水HFガスおよびCl
3 ガスを用いて除去する方法などが検討されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CVD装置
内で発生する異物を除去する従来の対策は、装置内での
異物の発生自体を低減するという配慮がなされていない
ため、装置内異物の発生を本質的に抑制する対策とはな
っていなかった。
【0009】本発明の目的は、CVD法を用いて基板上
にTEOS膜などの薄膜を形成する際にCVD装置内で
発生する異物の量を低減することによって、LSIの信
頼性および製造歩留まりを向上させることのできる技術
を提供することにある。
【0010】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0012】(1)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、アルコキシル基を有する化合物を含むソースガ
スを用いた熱CVD法によって基板上に薄膜を堆積する
際、前記アルコキシル基を有する化合物の熱分解によっ
て生じる生成物を前記ソースガスに添加するものであ
る。
【0013】(2)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記アルコキシル基を有する化合物の熱分解に
よって生じる生成物がオレフィン系炭化水素またはアル
コールである。
【0014】(3)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、テトラエトキシシランを含むソースガスを用い
た熱CVD法によって基板上に酸化シリコン膜を堆積す
る際、前記テトラエトキシシランの熱分解によって生じ
る生成物を前記ソースガスに添加するものである。
【0015】(4)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記テトラエトキシシランの熱分解によって生
じる生成物がエチレンまたはエチルアルコールである。
【0016】(5)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記酸化シリコン膜が、上下層の配線を分離す
る層間絶縁膜またはファイナルパッシベーション膜であ
る。
【0017】(6)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、ペンタエトキシタンタルを含むソースガスを用
いた熱CVD法によって基板上に酸化タンタル膜を堆積
する際、前記ペンタエトキシタンタルの熱分解によって
生じる生成物を前記ソースガスに添加するものである。
【0018】(7)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記ペンタエトキシタンタルの熱分解によって
生じる反応生成物がエチレンまたはエチルアルコールで
ある。
【0019】(8)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記酸化タンタル膜がキャパシタの容量絶縁膜
である。
【0020】(9)本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、トリエチルnペントキシ鉛、テトラtブトキシ
ジルコニウム、テトラiプロポキシチタン、テトラエト
キシチタンのうち、いずれか一種または複数種の有機金
属化合物を含むソースガスを用いた熱CVD法によって
基板上に金属酸化膜を堆積する際、前記有機金属化合物
の熱分解によって生じる生成物を前記ソースガスに添加
するものである。
【0021】(10)本発明の半導体集積回路装置の製
造方法は、前記有機金属化合物の熱分解によって生じる
生成物が、エチレン、プロピレン、イソブチレンのう
ち、いずれか一種または複数種のオレフィン系炭化水
素、もしくはエチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、tブチルアルコールのうち、いずれか一種または複
数種のアルコールである。
【0022】(11)本発明の半導体集積回路装置の製
造方法は、前記金属酸化膜がキャパシタの容量絶縁膜で
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳述する。なお、実施の形態を説明するための
全図において同一機能を有するものは同一の符号を付
し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】本実施の形態は、メモリセル選択用MIS
FETの上部に情報蓄積用容量素子を配置するスタック
ド・キャパシタ(Stacked Capacitor) 構造のメモリセル
を備えたDRAM(Dynamic Random Access Memory)の製
造に適用したものである。このメモリセルは、情報蓄積
用容量素子の下部電極と上部電極とをそれぞれTiN
(チタンナイトライド)で構成し、容量絶縁膜をTa2
5 (酸化タンタル)で構成している。また、情報蓄積
用容量素子とその上部に形成されるビット線とを分離す
る層間絶縁膜をTEOS膜で構成している。
【0025】このメモリセルを形成するには、まず図1
に示すように、例えばp型の単結晶シリコンからなる半
導体基板1の主面にp型不純物(ホウ素)をイオン打ち
込みしてp型ウエル2を形成した後、周知のLOCOS
法でp型ウエル2の表面の素子分離領域にフィールド酸
化膜3を形成し、次いで素子形成領域にゲート酸化膜4
を形成する。次に、フィールド酸化膜3の下部を含むp
型ウエル2内にp型不純物(ホウ素)をイオン打ち込み
して素子分離用のp型チャネルストッパ層5を形成す
る。
【0026】次に、図2に示すように、ゲート酸化膜4
上にメモリセル選択用MISFETのゲート電極6を形
成する。このゲート電極6は、メモリセルのワード線W
Lを兼ねている。ゲート電極6(ワード線WL)は、p
型ウエル2上にCVD法で多結晶シリコン膜(または多
結晶シリコン膜と高融点金属シリサイド膜とを積層した
ポリサイド膜)と酸化シリコン膜7とを堆積し、フォト
レジストをマスクにしたエッチングでこれらの膜をパタ
ーニングして形成する。
【0027】次に、図3に示すように、p型ウエル2に
n型不純物(リン)をイオン打ち込みしてメモリセル選
択用MISFETのn型半導体領域8(ソース領域、ド
レイン領域)を形成した後、図4に示すように、ゲート
電極6(ワード線WL)の側壁にサイドウォールスペー
サ9を形成し、次いでp型ウエル2の全面にCVD法で
酸化シリコン膜10を堆積する。サイドウォールスペー
サ9は、p型ウエル2の全面にCVD法で堆積した酸化
シリコン膜を反応性イオンエッチング法でパターニング
して形成する。
【0028】次に、図5に示すように、メモリセル選択
用MISFETのソース領域、ドレイン領域の一方の上
部の酸化シリコン膜10およびゲート酸化膜4をエッチ
ングして接続孔11を形成した後、酸化シリコン膜10
の上部にCVD法で膜厚200nm程度のTiN膜12を
堆積する。
【0029】次に、図6に示すように、フォトレジスト
をマスクにしたドライエッチングでTiN膜12をパタ
ーニングすることにより、情報蓄積用容量素子の下部電
極12Aを形成する。この下部電極12Aは、接続孔1
1を通じてメモリセル選択用MISFETのソース領
域、ドレイン領域の一方(n型半導体領域8)に接続さ
れる。
【0030】次に、図7に示すように、下部電極12A
の上部に膜厚200nm程度のTa25 膜13を堆積す
る。
【0031】図8は、上記Ta2 5 膜13の堆積に用
いる枚葉式減圧熱CVD装置の全体構成図である。
【0032】ホットウォール型のリアクタ部を構成する
石英製の炉体51内には、半導体ウエハ1Aを載置する
ウエハ支持台52が設けられており、炉体51の外周に
は、炉体51内の半導体ウエハ1Aを加熱するヒータ5
3が設けられている。
【0033】炉体51の両端部にはフランジ54a、5
4bが接続されており、一方のフランジ54aには、ガ
ス供給管55を介してペンタエトキシタンタル供給器7
6、ヘリウム供給器73、酸素供給器74およびエチレ
ン供給器77が接続されている。
【0034】Ta2 5 膜13を堆積するには、まず炉
体51の温度を500℃に設定した後、搬送室59内の
半導体ウエハ1A(2枚)をゲートバルブ61を通じて
炉体51に挿入し、ウエハ支持台52の上に位置決めす
る。続いて、炉体51の内部にペンタエトキシタンタ
ル、酸素およびエチレンをそれぞれ100sccmの流量で
供給し、炉体51内の圧力をコンダクタンスバルブ57
により100Paに制御して成膜を行う。200nmの
膜厚を得るための成膜時間は、エチレンの添加によって
若干低下するため、エチレンを添加しない場合(約10
分)の5割増し(約15分)とした。これにより、比誘
電率が約25のTa2 5 膜13を形成することができ
た。また、エチレンに代えてエチルアルコールを添加し
た場合についても同様に成膜を行い、Ta2 5 膜13
を形成した。
【0035】図9は、エチレンまたはエチルアルコール
を添加した場合と添加しない場合とで成膜をそれぞれ5
0回行った場合に、半導体ウエハ1Aの表面に付着した
異物の推移を示すグラフである。この図から、ソースガ
スにエチレンまたはエチルアルコールを加えることによ
り、半導体ウエハ1Aの表面に付着する異物の数を低減
できることが分かる。
【0036】また、50回の成膜後にガス排気管56の
内壁に付着した単位面積当たりの異物量を、エチレンま
たはエチルアルコールを添加した場合と添加しなかった
場合とで比較した結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】この結果から、エチレンまたはエチルアル
コールを添加することによって装置内異物の付着量を低
減できることが分かる。また、フランジ54bの内壁に
付着した異物の量も、ガス排気管56の内壁と同様に低
減されていることが観察された。
【0039】次に、図10に示すように、Ta2 5
13の上部に膜厚300nm程度のTiN膜14を堆積す
る。このTiN膜14は、下部電極12Aを構成する前
記TiN膜12を堆積した方法と同一の方法で堆積す
る。
【0040】次に、図11に示すように、フォトレジス
トをマスクにしたドライエッチングでTiN膜14およ
びその下層のTa2 5 膜13をパターニングすること
により、情報蓄積用容量素子の上部電極14Aおよび容
量絶縁膜を形成する。これにより、下部電極12A、容
量絶縁膜(Ta2 5 膜13)および上部電極14Aの
積層構造で構成された情報蓄積用容量素子が得られる。
【0041】次に、図12に示すように、情報蓄積用容
量素子の上部に膜厚500nm程度のTEOS膜15を堆
積する。
【0042】図13は、上記TEOS膜15の堆積に用
いる枚葉式減圧熱CVD装置の全体構成図であり、前記
Ta2 5 膜13の堆積に用いたCVD装置とは、ガス
供給部の構成が異なっている。すなわち、このCVD装
置の炉体51の一端部に接続されたフランジ54aに
は、ガス供給管55を介してTEOS供給器78、ヘリ
ウム供給器73およびエチレン供給器77が接続されて
いる。また、フランジ54a、54b、ガス供給管55
およびガス排気管56は、TEOSの凝縮を防ぐため
に、図示しない加熱源によって90℃以上に加熱される
ようになっている。
【0043】TEOS膜15を堆積するには、まず炉体
51の温度を750℃に設定した後、搬送室59内の半
導体ウエハ1A(2枚)をゲートバルブ61を通じて炉
体51に挿入し、ウエハ支持台52の上に位置決めす
る。続いて、炉体51の内部にTEOSおよびエチレン
をそれぞれ100sccmの流量で供給し、炉体51内の圧
力をコンダクタンスバルブ57により100Paに制御
して成膜を行う。500nmの膜厚を得るための成膜時間
は、エチレンの添加によって若干低下するため、エチレ
ンを添加しない場合の約18分に対して約40分とし
た。また、エチレンに代えてエチルアルコールを添加し
た場合についても同様に成膜を行い、TEOS膜15を
形成した。ただし、成膜時間は成膜速度の低下がエチレ
ンを添加した場合ほどではなかったため約28分として
成膜した。
【0044】図14は、エチレンまたはエチルアルコー
ルを添加した場合と添加しない場合とで成膜をそれぞれ
50回行った場合に、半導体ウエハ1Aの表面に付着し
た異物の推移を示すグラフである。この図から、ソース
ガスにエチレンまたはエチルアルコールを加えることに
より、半導体ウエハ1Aの表面に付着する異物の数を低
減できることが分かる。特に、エチルアルコールを加え
た場合に異物を大幅に低減することができた。
【0045】また、50回の成膜後にガス排気管56の
内壁に付着した単位面積当たりの異物量を、エチレンま
たはエチルアルコールを添加した場合と添加しなかった
場合とで比較した結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】この結果から、エチレンまたはエチルアル
コールを添加することによって装置内異物の付着量を低
減できることが分かる。特に、エチルアルコールを加え
た場合に装置内異物を大幅に低減することができた。ま
た、フランジ54bの内壁に付着した異物の量も、ガス
排気管56の内壁と同様に低減されていることが観察さ
れた。
【0048】上記TEOS膜15の形成においては、半
導体ウエハ1Aの表面あるいは炉体51の壁面付近でT
EOSが熱分解反応により直接膜を形成するが、それ以
外の気相中でも高温領域を通過する過程で図15に示す
ような気相反応が生じることによって、高活性中間体と
多量体とが生成し、これらが半導体ウエハ1Aの表面あ
るいは炉体51の壁面付近で熱分解反応により膜を形成
することが知られている(Japanese Journal of Applied
Physics,Vol.33(1994) Part1,No.6A,pp.3339-3342) 。
【0049】しかし、通常、この気相反応領域が半導体
ウエハ1Aの表面あるいは炉体51の壁面の面積よりも
大きいため、膜の形成に寄与しない高活性中間体および
多量体が炉体51からガス排気管56に移動する。この
うち、高活性中間体は活性であるためにフランジ54b
の内面に粉状の異物を生成し、また多量体はその凝縮温
度がTEOSに比べて高温化するため、さらに下流のガ
ス排気管56の内面に凝縮して薄膜状の異物を生成する
と考えられる。さらに、気相反応が進行することにより
重合が進み、炉体51の気相中で微粒子が発生し、これ
が直接半導体ウエハ1Aの表面に堆積して異物となるこ
とも考えられる。
【0050】上記反応により生成される高活性中間体、
多量体および微粒子の濃度は、ソースガスの分圧、雰囲
気温度および各反応生成物濃度で決まる。このうち、反
応生成物であるエチレンまたはエチルアルコールの濃度
を高めることにより、ルシャトリエの法則に従って気相
反応の進行を抑える方向に化学平衡がシフトし、高活性
中間体、多量体および微粒子の濃度を低くすることがで
きる。
【0051】その後、図16に示すように、TEOS膜
15、酸化シリコン膜10およびゲート酸化膜4をエッ
チングして、メモリセル選択用MISFETのソース領
域、ドレイン領域の他方(n型半導体領域8)の上部に
接続孔16を形成する。続いて、この接続孔16の内部
にW膜あるいは多結晶シリコン膜を埋め込んでプラグ1
7を形成した後、TEOS膜15の上部にCVD法また
はスパッタリング法で堆積したW膜をパターニングして
ビット線BLを形成する。
【0052】なお、ビット線BLの上部には層間絶縁膜
を介して上部配線が形成され、さらにその上部にはパッ
シベーション膜が形成されるが、それらの図示は省略す
る。これらの層間絶縁膜やパッシベーション膜をTEO
Sを用いたCVD法で形成する場合は、前述したTEO
S膜15と同様の方法で成膜すればよい。
【0053】上記した本実施の形態によれば、DRAM
のメモリセルの情報蓄積用容量素子を構成するTa2
5 膜13をCVD法で成膜する際に半導体基板1の表面
に付着する異物の量を低減することができるので、DR
AMの信頼性および製造歩留まりを向上させることがで
きる。
【0054】なお、本実施の形態の製造方法は、情報蓄
積用容量素子の容量絶縁膜材料として前記Ta2 5
13を使用する場合だけでなく、アルコキシ金属を含む
ソースガスを用いた熱CVD法によって成膜される各種
金属酸化膜を容量絶縁膜材料として使用する場合に適用
することができる。
【0055】例えば容量絶縁膜材料として、前記Ta2
5 膜に代えてPZT(PbZrXTi1-x 3)膜を用
いる場合について説明する。
【0056】図17は、PZT膜の堆積に用いる枚葉式
減圧熱CVD装置の全体構成図である。この熱CVD装
置と前記Ta2 5 膜13の堆積に用いたCVD装置と
は、ガス供給部の構成のみが異なっている。すなわち、
このCVD装置の炉体51の一端部に接続されたフラン
ジ54aには、ガス供給管55を介してトリエチルn
(ノルマル)ペントキシ鉛(TEPOL)供給器70、
テトラt(第三)ブトキシジルコニウム供給器71、テ
トラi(イソ)プロポキシチタン供給器72、ヘリウム
供給器73、酸素供給器74およびプロピレン供給器7
5が接続されている。また、他方のフランジ54bに
は、ガス排気管56を介して炉体51内部の圧力を制御
するためのコンダクタンスバルブ57および真空ポンプ
58が接続されている。
【0057】PZT膜を堆積するには、まず炉体51の
温度を600℃に設定した後、搬送室59内の半導体ウ
エハ1A(2枚)をゲートバルブ61を通じて炉体51
に挿入し、ウエハ支持台52の上に位置決めする。続い
て、炉体51の内部にTEPOL、テトラtブトキシジ
ルコニウム、テトラiプロポキシチタン、酸素およびプ
ロピレンをそれぞれ60sccm、100sccm、100scc
m、、260sccm、100sccmの流量で供給し、炉体5
1内の圧力をコンダクタンスバルブ57により100P
aに制御して成膜を行う。200nmの膜厚を得るため
の成膜時間は、プロピレンの添加によって若干低下する
ため、プロピレンを添加しない場合(約10分)の2割
増し(約12分)とした。これにより、比誘電率が約5
00の強誘電性PZT膜を形成することができた。ま
た、プロピレンに代えてイソプロピルアルコールを添加
した場合についても同様に成膜を行い、比誘電率が約5
00の強誘電性PZT膜を形成した。
【0058】図18は、プロピレンまたはイソプロピル
アルコールを添加した場合と添加しない場合とで成膜を
それぞれ50回行った場合に、半導体ウエハ1Aの表面
に付着した異物の推移を示すグラフである。この図か
ら、ソースガスにプロピレンまたはイソプロピルアルコ
ールを添加することによって、半導体ウエハ1Aの表面
に付着する異物の数を低減できることが分かる。
【0059】また、50回の成膜後にガス排気管56の
内壁に付着した単位面積当たりの異物量を、プロピレン
またはイソプロピルアルコールを添加した場合と添加し
なかった場合とで比較した結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】この結果から、プロピレンまたはイソプロ
ピルアルコールを添加することによって装置内異物の付
着量を低減できることが分かる。また、フランジ54b
の内壁に付着した異物の量も、ガス排気管56の内壁と
同様に低減されていることが観察された。
【0062】上記の例では、添加ガスとしてプロピレン
またはイソプロピルアルコールを使用した場合について
説明したが、これらの添加ガスに代えてエチレン、イソ
ブチレン、エチルアルコールまたはtブチルアルコール
を添加した場合にも異物を低減することができた。ま
た、テトラiプロポキシチタンに代えてテトラエトキシ
チタンを用いた場合にも同様の効果が得られた。
【0063】また、本実施の形態によれば、DRAMの
メモリセルの情報蓄積用容量素子とビット線とを分離す
るTEOS膜15をCVD法で成膜する際に半導体基板
1の表面に付着する異物の量を低減することができるの
で、DRAMの信頼性および製造歩留まりを向上させる
ことができる。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0065】前記実施の形態ではホットウォール型のリ
アクタを有する減圧熱CVD装置を用いた場合について
説明したが、ウエハのみを加熱し、リアクタ壁面の温度
を成膜温度より十分低くしたコールドウォール型のリア
クタを有する減圧熱CVD装置を用いて成膜する場合で
も、ウエハ近くの高温領域で先に述べた気相反応が生じ
るため、同様の効果が得られる。
【0066】また、前記実施の形態では、DRAMの製
造に適用した場合について説明したが、本発明は、少な
くともアルコキシル基を有する化合物を含むソースガス
を用いた熱CVD法によって基板上に薄膜を堆積する工
程を有するLSIの製造に広く適用することができる。
【0067】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0068】本発明の製造方法によれば、アルコキシル
基を有する化合物を含むソースガスを用いた熱CVD法
によって基板上に薄膜を堆積する際に、基板上に付着す
る異物量を低減することができるので、上記薄膜を堆積
する工程を含む半導体集積回路装置の信頼性、製造歩留
まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態で使用する枚葉式減圧熱
CVD装置の全体構成図である。
【図9】Ta2 5 膜の成膜回数と半導体ウエハの表面
に付着した異物の推移を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造
方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造
方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図12】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造
方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図13】本発明の一実施の形態で使用する枚葉式減圧
熱CVD装置の全体構成図である。
【図14】TEOS膜の成膜回数と半導体ウエハの表面
に付着した異物の推移を示すグラフである。
【図15】TEOSの熱分解反応機構を示す説明図であ
る。
【図16】本発明の一実施の形態であるDRAMの製造
方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図17】本発明の一実施の形態で使用する枚葉式減圧
熱CVD装置の全体構成図である。
【図18】PZT膜の成膜回数と半導体ウエハの表面に
付着した異物の推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 半導体基板 1A 半導体ウエハ 2 p型ウエル 3 フィールド酸化膜 4 ゲート酸化膜 5 p型チャネルストッパ層 6 ゲート電極 7 酸化シリコン膜 8 n型半導体領域(ソース領域、ドレイン領域) 9 サイドウォールスペーサ 10 酸化シリコン膜 11 接続孔 12 TiN膜 12A 下部電極 13 Ta2 5 膜(容量絶縁膜) 14 TiN膜 14A 上部電極 15 TEOS膜 16 接続孔 17 プラグ 51 炉体 52 ウエハ支持台 53 ヒータ 54a、54b フランジ 55 ガス供給管 56 ガス排気管 57 コンダクタンスバルブ 58 真空ポンプ 59 搬送室 60 搬送アーム 61 ゲートバルブ 70 トリエチル−nペントキシ鉛供給器 71 テトラ−tブトキシジルコニウム供給器 72 テトラ−iプロポキシチタン供給器 73 ヘリウム供給器 74 酸素供給器 75 プロピレン供給器 76 ペンタエトキシタンタル供給器 77 エチレン供給器 78 TEOS供給器 BL ビット線 WL ワード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 美和子 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシル基を有する化合物を含むソ
    ースガスを用いた熱CVD法によって基板上に薄膜を堆
    積する際、前記アルコキシル基を有する化合物の熱分解
    によって生じる生成物を前記ソースガスに添加すること
    を特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、前記生成物は、オレフィン系炭化水素
    またはアルコールであることを特徴とする半導体集積回
    路装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 テトラエトキシシランを含むソースガス
    を用いた熱CVD法によって基板上に酸化シリコン膜を
    堆積する際、前記テトラエトキシシランの熱分解によっ
    て生じる生成物を前記ソースガスに添加することを特徴
    とする半導体集積回路装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、前記生成物は、エチレンまたはエチル
    アルコールであることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、前記酸化シリコン膜は、上下層の配線
    を分離する層間絶縁膜またはファイナルパッシベーショ
    ン膜であることを特徴とする半導体集積回路装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ペンタエトキシタンタルを含むソースガ
    スを用いた熱CVD法によって基板上に酸化タンタル膜
    を堆積する際、前記ペンタエトキシタンタルの熱分解に
    よって生じる生成物を前記ソースガスに添加することを
    特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、前記生成物は、エチレンまたはエチル
    アルコールであることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、前記酸化タンタル膜は、キャパシタの
    容量絶縁膜であることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 トリエチルnペントキシ鉛、テトラtブ
    トキシジルコニウム、テトラiプロポキシチタン、テト
    ラエトキシチタンのうち、いずれか一種または複数種の
    有機金属化合物を含むソースガスを用いた熱CVD法に
    よって基板上に金属酸化膜を堆積する際、前記有機金属
    化合物の熱分解によって生じる生成物を前記ソースガス
    に添加することを特徴とする半導体集積回路装置の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体集積回路装置の
    製造方法であって、前記生成物は、エチレン、プロピレ
    ン、イソブチレンのうち、いずれか一種または複数種の
    オレフィン系炭化水素、もしくはエチルアルコール、イ
    ソプロピルアルコール、tブチルアルコールのうち、い
    ずれか一種または複数種のアルコールであることを特徴
    とする半導体集積回路装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の半導体集積回路装置の
    製造方法であって、前記金属酸化膜は、キャパシタの容
    量絶縁膜であることを特徴とする半導体集積回路装置の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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