JPH11108440A

JPH11108440A - 浴水浄化装置

Info

Publication number: JPH11108440A
Application number: JP9276841A
Authority: JP
Inventors: Yu Kawai; 祐河合; Tomohide Matsumoto; 朋秀松本; Takemi Oketa; 岳見桶田; Yuko Fujii; 優子藤井
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1997-10-09
Filing date: 1997-10-09
Publication date: 1999-04-23

Abstract

(57)【要約】【課題】浴槽水を循環保温しながら浄化する浄化ユニ
ットを備えた浴水浄化装置において、浴槽水の細菌汚染
を防止する。【解決手段】浴槽１５内の水位を検知する水位検知部
２９で水の有無を確認し、浴槽１５内に水がある場合
は、計時判定部２８ａで水の貯水（使用）時間を計測
し、浴水が細菌汚染に至る時間を確実に水入れ替え報知
ランプ２７ｂで使用者に報知する。よって浴水が見た目
にきれいな場合でも、使用者は細菌汚染の状態を知るこ
とができる。つまり使用者は細菌学的に汚染された浴水
に入浴することを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、業務用あるいは家
庭用として浴水の浄化を行う水浄化装置の技術に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の浴水浄化装置としては、
図３に示すように、ガス湯沸かし器を熱源として浴槽水
を一定温に保持するとともに、微生物の有機物分解作用
を利用した温水浄化手段を設けたものがある（例えば、
特開平８−５１４１号公報）。

【０００３】同図において、１はガス栓２及び水栓３を
有するガス湯沸かし器であり、ガスバーナー４、給湯端
末５用の給湯熱交換器６及び浴槽水を保温する保温熱交
換器７を有している。８は浴槽９内の温水を循環する循
環ポンプであり、保温熱交換器７を含む循環路１０内に
設けられている。１１は浴槽水を浄化する温水浄化手段
であり、内部に多孔質の微生物繁殖部材１２が設けられ
ている。１３はガス湯沸かし器を１を制御するための制
御手段である。

【０００４】この構成において、給湯端末５を開くと制
御手段１３が動作してガス栓２及び給水栓３が開栓さ
れ、給湯熱交換器で沸き上げられた所定温度の湯が給湯
端末５から放出される。

【０００５】また循環ポンプ８の動作により、浴水が循
環され、保温熱交換器７によって一定温度に加熱される
とともに、温水浄化手段１１を通過することにより、微
生物繁殖部材１２に繁殖した微生物が浴水に含まれるア
ンモニア及び蛋白質などを分解し浴水を浄化する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の浴水浄化装置では、微生物の分解作用により浴水を浄
化するもので、循環路１０内及び温水浄化手段１１内で
は微生物が微生物膜を形成し自らの居留地を確保してい
る。この微生物膜は浴水を浄化するための微生物だけで
なく、人に害を及ぼす緑膿菌、大腸菌、レジオネラ属
菌、レジオネラ属菌の宿主となるアメーバ等が繁殖し、
細菌学的に汚染される。しかしながら使用者は浴水が見
た目にきれいであれば、浴水を入れ替えることなく使用
しているのが現状である。さらに装置の製造販売業者も
汚れが気になれば（あるいは定期的に）水を入れ替えて
下さいと啓蒙活動を行っているだけで、使用者はいつど
の様になれば浴水を入れ替えて良いのか判断しにくいと
いう課題があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、浴槽の水を循環保温しながら浄化する浄化ユ
ニットに、水入れ替え時期報知手段を設けたものであ
る。

【０００８】上記発明によれば、水入れ替え時期を使用
者に報知することが可能となり、使用者は水入れ替え時
期を知ることができる。よって使用者は浴水を入れ替え
ることで、細菌学的に汚染のない浴水に入浴することが
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１にかかる浴水浄
化装置は、浴槽の水を循環保温しながら浄化する浄化ユ
ニットに、浴槽の水入れ替え時期報知手段を有する。

【００１０】そして、水入れ替え時期報知手段により、
使用者に対し水入れ替え時期を知らせる。つまり、使用
者は水入れ替え時期報知手段により水入れ替え時期を判
断し、浴水の細菌汚染が進行する前に水の入れ替えを行
なう。よって使用者は細菌学的に汚染のない浴水に安心
して入浴することができる。

【００１１】本発明の請求項２にかかる浴水浄化装置
は、水入れ替え時期報知手段が、浴槽内の水位を判定す
る水検知部と、浴槽内の貯水時間を計測し、水の入れ替
え時期を判定する計時判定部と、計時判定部で判定した
水入れ替え時期を視覚的及びもしくは聴覚的に報知する
報知部を有する。

【００１２】そして、水検知部で水の有無を検知し、浴
槽の水位が零の状態になると、計時判断部のタイマーが
リセットされて、浴槽内の貯水時間が零設定される。ま
た浴槽内の所定水位を検知した場合は、その時点から計
時判定部が計時を開始し、浴槽内の貯水時間が計測され
る。さらに貯水時間があらかじめ設定した所定時間、す
なわち細菌汚染に至る以前の時間を経過すれば、使用者
に対し報知手段で水入れ替え時期であることを報知す
る。よって浴槽の水を完全に排水しない限りは、水位検
知部が浴槽内に水が貯水されていると判定するので、細
菌汚染に至る時間が確実に計時され、細菌汚染に至る前
に自動的に報知されることになる。よって使用者は報知
手段により浴槽水の細菌汚染を認識し、確実に排水を実
施することで細菌汚染のない浴水に入浴することが可能
となる。

【００１３】本発明の請求項３にかかる浴水浄化装置
は、水入れ替え時期の予告機能を有するものである。

【００１４】そして、予告機能が動作することで使用者
に浴水の入れ替え時期を事前に知らせることができる。
これにより使用者は浴槽の掃除時間、洗濯機等への浴水
再利用など生活行動の予定を決定することが可能とな
る。

【００１５】本発明の請求項４にかかる浴水浄化装置
は、浴槽の排水口あるいは下流側に接続された排水弁
と、強制的に浴水を排水する排水ポンプと、水入れ替え
時期報知後、排水弁、排水ポンプを動作させ自動的に浴
水の排水を行う排水制御手段を有する。

【００１６】そして、水入れ替え時期報知手段が作動し
た後、排水制御手段が排水弁を開成するとともに、排水
ポンプを動作させ、浴槽内の水を強制的に浴槽外に排水
する。よって使用者が排水をしなくても自動的に排水す
ることとなり、使用者は排水の手間がかからず、浴槽掃
除の時間を短縮することができる。

【００１７】本発明の請求項５にかかる浴水浄化装置
は、浴槽の水を循環保温しながら浄化する浄化ユニット
に、電気分解物質により懸濁物質を凝集して凝集フロッ
クを形成する凝集手段と凝集手段の下流側に設けられ凝
集フロックを濾過分離する濾材を有する。

【００１８】そして、凝集手段により生成された電気分
解物質が循環保温して浄化される水に混入される。浄化
する水に含まれる懸濁物質は電気分解物質と電気化学的
に吸着し、大きな塊の凝集フロックを形成する。形成さ
れた凝集フロックは下流側に設けられた濾材で濾過分離
され、水が清澄化される。特に浄化手段が微生物の分解
作用を主として利用する浄化方式の場合は、浄化能力を
発揮する浄化菌が繁殖するまで１０日〜２週間必要であ
り、水を入れ替えた直後は良好な浄化性能が得られない
が、凝集手段を備えることで、即日から良好な浄化性能
を得ることが可能となる。また、濾材により機械的（物
理的）に懸濁物質を濾過分離する場合は、細菌などの比
較的小さい粒子径の汚れを電気的に吸着し大型化し濾材
で濾過分離することができ急速浄化が可能となる。

【００１９】本発明の請求項６にかかる浴水浄化装置
は、浴槽内の水位を検知する水検知部の信号に基づき、
水位が所定値以下になれば排水ポンプの運転を停止する
ように制御したものである。

【００２０】そして、排水ポンプが浴槽水を外部に排出
することで、徐々に浴槽内の水が減少し、最終的に浴槽
内の水位が零になる。この時、浴槽の排水口あるいは下
流側に設けられた水位検知部では浴槽内の水が限りなく
零に近くなったことを判断し、排水ポンプの運転能力を
低下させ徐々に停止する。よって、浴槽内の水を完全に
排水できるうえ、排水ポンプの空運転が防止され、排水
ポンプの信頼性を保つことが可能となる。

【００２１】本発明の請求項７にかかる浴水浄化装置
は、浴槽内の水を排水する前に、浴水を循環保温して浄
化する浄化ユニットの濾過手段に浄化時とは逆方向に通
水して濾過手段を洗浄するようにしたものである。

【００２２】そして、浴槽内の水が浄化時とは逆向きに
濾過手段に通水され、濾過手段内に捕捉していた懸濁物
質が濾過手段から逆流する流体のエネルギーにより剥離
され外部に排出される。よって、排水運転が終了する際
は濾過手段内に細菌の栄養分となる汚れが残留しないの
で、濾過手段の細菌の繁殖を低減することが可能とな
る。また排水する水を再利用するため濾過手段洗浄に余
分な水を使用することなく行うことが可能である。

【００２３】本発明の請求項８にかかる浴水浄化装置
は、洗浄液供給部と洗浄液貯蔵部からなる自動洗浄手段
を備え、浴槽内の水を排水する前に、浴槽及び循環回路
の洗浄を行うように制御したものである。

【００２４】そして、洗浄液貯蔵部から洗浄供給部によ
り循環回路内に送られ、循環回路内を循環する。洗浄液
が循環回路及び浴槽内を循環すると、洗浄液の洗浄作用
により循環回路内や浴槽内表面に付着していた汚れが分
解あるいは剥離する。よって使用者の手を煩わすことな
く、自動的に浴槽及び循環回路を洗浄することができ
る。

【００２５】本発明の請求項９にかかる水浄化装置は、
浴槽洗浄中を知らせる洗浄報知機能を有する。

【００２６】そして、浴槽および循環回路が洗浄中であ
れば、洗浄報知機能により使用者は洗浄中を認識する。
よって、浴槽の蓋を開けて洗浄中であることを確認する
必要がないうえ、洗浄中に誤って入浴することを防ぐこ
とが可能となる。

【００２７】本発明の請求項１０にかかる浴水浄化装置
は、浴槽へ給湯する給湯手段を有し、浴槽及び循環回路
の自動洗浄終了後、自動的に浴槽への湯張りを行うよう
に制御したものである。

【００２８】そして、自動洗浄手段により浴槽内及び循
環回路が洗浄した後、給湯手段により浴槽へ自動的に湯
張りが行われる。よって浴槽の洗浄と新鮮な湯の交換が
使用者の手を煩わすことなく自動的にできる。

【００２９】本発明の請求項１１にかかる浴水浄化装置
は、自動洗浄手段で浴槽洗浄及び給湯手段で湯張り終了
後、浴槽水を所定時間循環させ、さらに少なくとも１回
以上排水、湯張りの動作を行う様に制御したものであ
る。

【００３０】そして、浴槽の湯張り終了後、循環手段に
より浴槽内の水が循環される。浴槽内の水が循環される
と、循環回路中に残っている洗浄液成分が存在していて
も浴槽内に排出される。また浴槽内に排出された洗浄液
成分は次に行われる少なくとも１回の排水動作で殆ど外
部に排出される。その後、給湯手段により自動的に洗浄
が完了した浴槽へ湯が張られる。よって浴槽及び循環回
路の洗浄に引き続き濯ぎを行うことで、洗浄液成分が残
留することなく洗浄でき、かつ新鮮な湯が浴槽に張られ
ている。よって使用者は入浴のための準備を行うことな
くいつでも快適な入浴が可能となる。

【００３１】本発明の請求項１２にかかる浴水浄化装置
は、入浴時間帯設定機能を有し、入浴設定時間帯以外に
浴水の排水、浴槽洗浄、湯張り動作を行なう様に制御し
たものである。

【００３２】そして、入浴時間帯設定機能により、浴水
の排水、浴槽洗浄、湯張り動作が入浴時間帯を除いて行
われる。よって入浴する時間帯には、常に所定の水位、
温度及び水質の浴水が確保され快適入浴が実現できる。

【００３３】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。

【００３４】（実施例）図１は本発明の実施例の浴水浄
化装置の動作状態を示す模式構成図である。図１におい
て、１４は浴槽１５内の水を循環する循環ポンプ、１６
は循環回路である。１７は循環回路１１に設けられた凝
集手段であり、アルミニウムからなる陽電極１７ａ、ス
テンレスからなる陰電極１７ｂ、電源１７ｃとで構成さ
れている。１８は凝集手段１７の下流側に設けられ、循
環する水に含まれる懸濁物質を凝集した凝集フロックを
濾過する濾過手段である。１９は循環する水の水温制御
を行う電気ヒータであり、２０は循環する水に含まれる
細菌類の殺菌手段である紫外線ランプである。また２１
は排水弁としても機能する第一の流路切替弁（電動三方
弁）であり循環ポンプ１４と凝集手段１７との間に設け
られている。２２は第二の流路切替弁（電動三方弁）で
あり濾過手段１８の下流側と浴槽１５への戻り側との間
に設けられている。また第一の流路切替弁２１の残りの
切替方向に排水路２３が接続されている。さらに第一の
流路切替弁２１、凝集手段１７、濾過手段１８をバイパ
スするように循環ポンプ１４と第二の流路切替弁２２を
連通するようにバイパス路２４が設けられている。

【００３５】２５は浴槽１５へ新鮮な湯を供給するガス
・石油あるいは電気エネルギーを用いて湯を生成する給
湯手段であり、循環回路１６に接続されている。２６は
浴槽１５及び循環回路１６を洗浄する自動洗浄手段であ
り、洗浄液供給部である送液ポンプ２６ａと洗浄液貯蔵
部２６ａとで構成されている。さらに２７は浴室内に設
置したリモコンであり、運転スイッチ２７ａ、水入れ替
え報知ランプ２７ｂ、洗浄時予告表示ランプ２７ｃ、洗
浄時表示ランプ２７ｄ、入浴時間帯設定スイッチ２７ｅ
が設けられている。さらに２８は浴水循環装置の各部品
の制御をつかさどるコントローラであり、循環保温機
能、水入れ替え報知機能、洗浄時予告機能、洗浄遅延機
能、濾過手段洗浄機能、浴槽自動洗浄機能、洗浄時報知
機能、自動給湯（湯張り）機能、入浴時間帯設定機能を
制御する様になっている。２９は循環回路１６の浴槽排
出口１５ａの下流側に設けられた水位検知部であり、コ
ントローラ２８内の計時判定部２８ａに浴槽１５内の水
位状態を信号送信している。また循環ポンプ１４は、水
回路を切り替えて浴槽１５内の水を排水する際には、排
水ポンプとして使用される。

【００３６】図２は同浴水浄化装置の動作を示すフロー
チャート図であり、この図及び図１に基づいて動作を説
明する。

【００３７】始めに浴槽１５への湯張りを自動的に行う
湯張り時の運転・作用を説明する。運転スイッチ２７ａ
をＯＮすると、第一の流路切替弁２１が循環ポンプ１４
と凝集手段１７を連通、第二の流路切替弁２２が浴槽１
５の吐出側と濾過手段１８を連通の状態に切り替えられ
て給湯手段２５から湯が浴槽１５に供給される。湯が供
給される際は、第一の流路切替弁２１、濾過手段１８、
電気ヒータ１９、第二の流路切替弁２２を介して浴槽１
５に供給されるとともに、循環ポンプ１４、水位検知部
２９、浴槽１５の排水口を介して浴槽１５に供給され
る。また設定水位に自動湯張りを行うために、所定時間
ごとに給湯手段２５からの湯の供給を停止し、水検知部
２９で浴槽１５内の水位を検知しながら湯張りを行うよ
うにしている。さらに所定水位まで湯張りが終了する
と、計時判定手段２８ａで浴槽１５内での貯水時間（水
の使用時間）の計測を開始するとともに、浴槽１５内の
水を浄化保温する循環浄化運転が行われる。

【００３８】次に循環保温して浴槽１５内の水を浄化す
る循環浄化時の動作・作用を説明する。循環ポンプ１４
が運転されると、実線矢印３０で示すように、浴槽１５
内の水が循環回路１６内を循環する。さらに所定の時間
設定により凝集手段１７が動作、つまり電源１７ｃで陽
電極１７ａ、陰電極１７ｂ間に電流が流れるようになり
陽電極１７ａからアルミニウムイオンが溶出するように
なる。アルミニウムイオンが溶出されると、水と化学反
応を生じて電気的にプラスに帯電した水酸化アルミニウ
ムが形成される。また循環する水には電気的にマイナス
に帯電した懸濁物質が含まれているため、電気的に吸着
され大型化し１０μｍの径となる凝集フロックを形成す
る。形成された凝集フロックは下流側に流され濾材を備
えた濾過手段１８で濾過されて懸濁物質が除去（清澄
化）され、さらに浴槽１５内が所定の温度になるように
電気ヒータ１９で加熱されると共に、紫外線ランプ２０
で殺菌されて浴槽１５に戻される。この循環浄化運転は
循環ポンプ１４が動作して所定時間（Ｔ１）経過すると
循環ポンプ１４を停止し、水回路を切り替えて濾過手段
１８の洗浄運転を行う様になる。

【００３９】次に濾過手段１８の洗浄時の動作・作用を
説明する。浄化運転が所定時間（Ｔ１）動作するとコン
トローラ２８により、第一の流路切替弁２１が排水路２
３を連通、第二の流路切替弁２２がバイパス路２４と濾
過手段１８を連通するように切り替え、循環ポンプ１４
を動作させる。循環ポンプ１４が動作すると、破線矢印
３１で示すように、浴槽１５内の水が浴槽１５の排水口
から循環回路１６、循環ポンプ１４、バイパス路２４、
第二の流路切替弁２２を通過し、濾過手段１８の下方側
から流入し、濾過運転時とは逆向きに流れる。このよう
になれば濾過手段１８内に濾過分離されていた凝集フロ
ックが水流と共に上方に流れ、第一の流路切替弁２１、
排水管２３を通過して外部に排出される。この逆流洗浄
運転は所定時間（Ｔ２）経過すると循環ポンプ１４を停
止し、水回路を切り替えて給湯手段２５により浴槽への
足し湯運転が行われる。

【００４０】次に浴槽１５への足し湯時の動作・作用を
説明する。逆流洗浄運転が所定時間（Ｔ２）動作すると
コントローラ２８により、第一の流路切替弁２１が循環
ポンプ１４と凝集手段１７を連通、第二の流路切替弁２
２が浴槽１５の吐出側と濾過手段１８を連通の状態に切
り替えられる。さらに水位検知部２９で逆流洗浄後の水
位を検知し、設定水位まで必要な足し湯量を算定する。
算定した足し湯量に基づき給湯手段２５から循環回路１
６を経て浴槽１５に送られ、所定水位まで足し湯され
る。足し湯が行われると上記した循環浄化運転、濾過手
段の逆流洗浄運転が繰り返し行われる。

【００４１】次に洗浄予告報知時、水入れ替え報知時の
動作・作用を説明する。計時判定手段２８ａで計測して
いた浴槽１５内での水の貯水時間が所定時間（Ｔ３）す
なわち浴水が細菌汚染に至る前の時間が経過すると、コ
ントローラ２８により、リモコン２７の水入れ替え予告
表示ランプ２７ｃが点灯し、使用者に対し、水の入れ替
え時期が近づいたことを知らせる。さらに予告表示後、
所定時間（Ｔ４）すなわち水入れ替え時期を経過する
と、水入れ替え報知ランプ２７ｃが点灯し、循環ポンプ
１４を停止し、水回路を切り替えて濾過手段１８の逆流
洗浄運転を行った後、自動的に浴水の入れ替えを行う様
になる。

【００４２】次に浴槽１５及び循環回路１６の洗浄運転
の動作・作用を説明する。水入れ替え報知ランプ２７ｃ
が表示されると、コントローラ２８により循環ポンプ１
４が停止される。さらに、送液ポンプ２６ａが動作し、
洗浄液貯蔵部２６ｂから洗浄液が循環回路１６に供給さ
れる。洗浄液が所定量供給されると、液送ポンプ２６ａ
が停止され、循環ポンプ１４が運転される（電気ヒータ
１９、紫外線ランプ２０は停止状態）。循環ポンプ１４
が運転されると、洗浄液を混合した水が浴槽１５内及び
循環回路１６内を洗浄しながら、循環浄化時のと同様の
水回路を所定時間（Ｔ５）循環する。このとき循環回路
１６内には一般細菌、レジオネラ属菌、アメーバからな
るバイオフィルムが形成されているが、洗浄液の洗浄作
用によりきれいに洗浄され、循環水とともに循環するよ
うになる。洗浄動作で所定時間（Ｔ５）循環されれば、
循環ポンプ１４を停止し、水回路を切り替えて排水動作
に移る。

【００４３】次に浴水の排水運転の動作・作用を説明す
る。洗浄動作が終了すれば、コントローラ２８により、
第一の流路切替弁２１が循環ポンプ１４と排水路１９を
連通、第二の流路切替弁２２が浴槽１５の吐出側と濾過
手段１８を連通の状態に切り替え、循環ポンプ１４を運
転する。循環ポンプ１４が運転されると、浴槽１４内の
水が浴槽１５の排水口、循環ポンプ１４第一の流路切替
弁、排水路１９を介して外部に排出される。浴水が排水
され浴槽１５内の水位がきわめて零に近くなると、水位
検知部２９で浴槽１５内に水がないことを検知し、コン
トローラ２８により、循環ポンプ１４をのモータの回転
数を徐々に低下させるようになる。その後循環ポンプ１
４が停止し、水回路が切り替えられ湯張り運転が行われ
る。

【００４４】次に濯ぎ運転の動作・作用を説明する。浴
水排水後、コントローラ２８により、湯張り動作が行わ
れる。さらに湯張り動作が完了すれば、コントローラ２
８により、洗浄液を供給しない状態で、洗浄運転と同じ
ように循環運転が行われる。このとき循環回路１６及び
浴槽１５に残留している洗浄液及び汚れ物質が循環水と
ともに循環する。この動作が所定時間（Ｔ６）運転され
る。その後排水運転、湯張り運転、濾過手段１８の洗浄
運転、足し湯運転が少なくとも１回行われて、循環浄化
運転を行うようになる。

【００４５】さらに、入浴時間設定スイッチ２８ｅによ
り、入浴時間帯が設定されている場合は、コントローラ
２８により、洗浄動作には移行できないように制御され
ている。このため入浴時間帯が終了した時点で、洗浄動
作に移行する様になっている。

【００４６】また使用者が運転スイッチ２７ａを停止す
れば、いかなる動作状態でもその状態を終了し、濾過手
段の逆流洗運転、浴槽洗浄運転、濯ぎ運転、排水運転を
順に実行して停止する。

【００４７】以上この実施例において以下に説明する効
果が得られる。（１）運転スイッチ２７ａをＯＮするだけで自動で浴槽
１５への湯張りが行えるとともに続けて循環保温動作に
移行し浄化運転行うため、使用者は入浴準備が簡単に行
える。

【００４８】（２）水入れ替え報知ランプ２７ｂでの報
知に先立ち、水入れ替え予告ランプ２７ｃで水入れ替え
予告を行うことで細菌汚染に至る前に浴水の再利用が行
える。

【００４９】（３）浴水排水前に濾過手段１８の逆流洗
浄が自動で行われるため水道使用量を増加させることな
く濾過手段１８を洗浄することができる。

【００５０】（４）排水する浴水を用いて浴槽１５及び
循環回路を洗浄することで水道使用量を増加させること
なく洗浄できる。

【００５１】（５）洗浄液供給部２６ａで洗浄液を自動
的に注入し循環回路１６を洗浄するため掃除のし難い循
環回路１６の洗浄をすることができる。

【００５２】（６）運転スイッチ２７ａがＯＦＦされる
と、浴槽１５及び循環回路１６の洗浄を終えるまでの動
作を自動的に行うため長期間浴槽１５を使用しない放置
した場合でも、次に使用する際に安心して使用すること
ができる。また洗浄することなく入浴準備が可能とな
る。

【００５３】（７）入浴時間帯設定スイッチ２７ｅを設
けているため、入浴時間設定時間帯では確実に設定の湯
温、水位、水質での入浴ができる。

【００５４】

【発明の効果】本発明の請求項１にかかる浴水浄化装置
は、水入れ替え時期報知手段を有することで、使用者に
対し水入れ替え時期を判断し知らせることができる。こ
のため使用者は浴槽水が細菌汚染が進行する前に浴水を
入れ替えることが可能となる。よって使用者は細菌学的
に汚染のない浴水に安心して入浴することができる。

【００５５】本発明の請求項２にかかる浴水浄化装置
は、水検知部と計時判断部と報知部を有し、浴槽の水位
が零にならないつまり、完全に排水されない限りは、計
時判断部のタイマーを零設定しない。よって細菌汚染に
至るまでの時間が確実に計時されるとともに細菌汚染に
至る前に自動的に使用者に報知することができる。よっ
て使用者は細菌汚染のない浴水に入浴できる。

【００５６】本発明の請求項３にかかる浴水浄化装置
は、予告機能を有し、予告機能が動作することで使用者
は浴水の入れ替え時期を事前に知ることが可能となる。
よって使用者は浴槽掃除の予定、洗濯等への浴水再利用
など生活行動予定を決めることができる。

【００５７】本発明の請求項４にかかる浴水浄化装置
は、排水弁と浴水を排水する排水ポンプと、排水制御手
段を有し、水入れ替え時期報知後、自動的に浴水を排水
することができる。よって使用者は排水の手間を省略す
ることが可能となるうえ、浴槽掃除を短時間で行うこと
ができる。また使用者は細菌学的に汚染されている水で
の入浴を回避することができる。

【００５８】本発明の請求項５にかかる浴水浄化装置
は、電気分解物質により懸濁物質を凝集して凝集フロッ
クを形成する凝集手段と凝集手段の下流側に設けられ凝
集フロックを濾過分離する濾材を有し、循環浄化する浴
水に含まれる懸濁物質を電気分解物質と電気的に吸着さ
せて大型化し、濾材で濾過分離することができる。よっ
て細菌等の比較的小さな汚れ物質を含んだ水の場合でも
急速浄化が可能となる。

【００５９】本発明の請求項６にかかる浴水浄化装置
は、浴槽内の水位を検知する水検知部の信号に基づき、
水位が所定値以下になれば排水ポンプの運転を停止する
ように制御することで、排水ポンプの空運転を防止する
ことになり、排水ポンプの信頼性を向上させることが可
能となる。

【００６０】本発明の請求項７にかかる浴水浄化装置
は、浴水の排水前に、浄化ユニットの濾過手段を洗浄す
るように制御したもので、排水して装置が停止する際に
は必ず濾過手段が洗浄されている。つまり濾過手段内で
の細菌の繁殖の原因である栄養分を残留することなく外
部に排出することができる。よって長期にわたって装置
を使用しない場合においても細菌の繁殖を低減すること
が可能となる。

【００６１】本発明の請求項８にかかる浴水浄化装置
は、洗浄液供給部と洗浄液貯蔵部からなる自動洗浄手段
を有し、浴槽内の水を排水する前に、浴槽及び循環回路
の洗浄を行うように制御することで、排水する水を利用
し且つ使用者の手を煩わすことなく、自動的に浴槽及び
循環回路を洗浄することが可能となる。

【００６２】本発明の請求項９にかかる水浄化装置は、
浴槽洗浄中を知らせる洗浄報知機能を有し、使用者に浴
槽及び循環回路が洗浄中であることを報知する。つまり
使用者は洗浄報知機能により洗浄中であることを知るこ
とができ、洗浄中であることを浴槽の蓋を開けて確認す
る必要がない。また誤って洗浄中に入浴することが防止
できる。

【００６３】本発明の請求項１０にかかる浴水浄化装置
は、浴槽へ給湯する給湯手段を有し、浴槽及び循環回路
の自動洗浄終了後、自動的に浴槽への湯張りを行うよう
に制御したので、使用者の手を煩わすことなく自動的に
浴槽の洗浄と新鮮な湯に交換することが可能となる。

【００６４】本発明の請求項１１にかかる浴水浄化装置
は、自動洗浄手段での浴槽洗浄及び給湯手段で湯張り終
了後、浴槽水を所定時間循環させ、さらに少なくとも１
回以上排水、湯張りの動作を行う様に制御したもので、
浴槽及び循環回路中の濯ぎ洗いを行うことが可能とな
る。よって浴槽及び循環回路に洗浄液成分を残留させず
に、浴槽の洗浄が可能となる。つまり使用者は入浴の準
備を行うことなく、新鮮な湯あるいは清澄化された湯で
快適な入浴が可能となる。

【００６５】本発明の請求項１２にかかる浴水浄化装置
は、入浴時間帯設定機能を有し、入浴設定時間帯以外に
浴水の排水、浴槽洗浄、湯張り動作を行なう様に制御し
たもので、入浴する時間帯には、常に所定の水位、温度
及び水質の浴水が確保でき、快適入浴が実現可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における浴水浄化装置の動作状
態を示す模式構成図

【図２】同浴水浄化装置の動作状態を示すフローチャー
ト

【図３】従来の水浄化装置の模式構成図

【符号の説明】

１４循環ポンプ（排水ポンプ）１５浴槽１６循環回路１７凝集手段１７ａ陽電極（アルミニウム）１７ｂ陽電極（ステンレス）１７ｃ電源１８濾過手段１９電気ヒータ２０紫外線ランプ２１第一の流路切替弁（排水弁）２２第二の流路切替弁２３排水路２４バイパス路２５給湯手段２６洗浄液供給部２６ａ送液ポンプ２６ｂ洗浄液貯蔵部２７リモコン２７ａ運転スイッチ２７ｂ水入れ替え報知ランプ２７ｃ洗浄時予告表示ランプ２７ｄ洗浄時表示ランプ２７ｅ入浴時間帯設定スイッチ２８コントローラ２８ａ計時判定部２９水位検知部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＣ０２Ｆ 1/463 Ｃ０２Ｆ 1/46 １０２ 1/465 Ｆ２４Ｈ 1/00 ６０２Ｘ (72)発明者藤井優子大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】浴槽の水を循環保温しながら浄化する浄化
ユニットに、前記浴槽の水入れ替え時期報知手段を備え
た浴水浄化装置。
【請求項２】水入れ替え時期報知手段が、浴槽内の水位
を判定する水検知部と、前記浴槽内の貯水時間を計測
し、水の入れ替え時期を判定する計時判定部と、前記計
時判定部で判定した水入れ替え時期を視覚的および／ま
たは聴覚的に報知する報知部からなる請求項１記載の浴
水浄化装置。
【請求項３】水入れ替え時期の予告機能を備えた請求項
１または２記載の浴水浄化装置。
【請求項４】浴槽の排水口あるいは下流側に接続された
排水弁と、強制的に浴水を排水する排水ポンプと、水入
れ替え時期報知後、前記排水弁、前記排水ポンプを動作
させ自動的に浴水の排水を行う排水制御手段を備えた請
求項１ないし３のいずれか１項記載の浴水浄化装置。
【請求項５】浴槽の水を循環保温しながら浄化する浄化
ユニットに、懸濁物質を凝集して凝集フロックを形成す
る凝集手段と、前記凝集手段の下流側に設けられ凝集フ
ロックを濾過分離する濾材を備えた請求項１ないし４の
いずれか１項記載の浴水浄化装置。
【請求項６】浴槽内の水位を検知する水検知部の信号に
基づき、水位が所定値以下になれば循環ポンプの運転を
停止するように制御した請求項４または５記載の浴水浄
化装置。
【請求項７】浴槽内の水を排水する前に、浴水を循環保
温して浄化する浄化ユニットの濾過手段に浄化時とは逆
方向に通水して前記濾過手段を洗浄するように制御した
請求項４ないし６の少なくとも１項記載の浴水浄化装
置。
【請求項８】洗浄液供給部と洗浄液貯蔵部からなる自動
洗浄手段を備え、浴槽内の水を排水する前に、浴槽及び
循環回路の洗浄を行うように制御した請求項４ないし８
の少なくとも１項記載の浴水浄化装置。
【請求項９】浴槽洗浄中を知らせる洗浄報知機能を備え
た請求項８記載の浴水浄化装置。
【請求項１０】浴槽へ給湯する給湯手段を備え、前記浴
槽及び循環回路の自動洗浄終了後、自動的に前記浴槽へ
の湯張りを行うように制御した請求項８または９の浴水
浄化装置。
【請求項１１】自動洗浄手段で浴槽を洗浄し、さらに給
湯手段で湯張り終了後、前記浴槽の水を所定時間循環さ
せ、さらに少なくとも１回以上排水、湯張りを行う様に
制御した請求項１０項記載の浴水浄化装置。
【請求項１２】入浴時間帯設定機能を備え、入浴設定時
間帯以外に浴水の排水、浴槽洗浄、湯張り動作を行なう
様にした請求項４ないし１１記載の浴水浄化装置。