JPH11106715A - 印刷用粘着シート及び印刷シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着層をカバーするセパレータなしで巻回体
とし、その巻回体を熱転写プリンタ等を介して円滑に巻
戻しつつ熱定着性インクからなる熱転写情報を臨機に付
与して、鮮明な情報を有する印刷シートを現場等にて容
易に発行でき、得られた印刷シートをその粘着層を介し
て被着体に簡便に固着できる印刷用粘着シートの開発。 【解決手段】 支持基材（２）の表面に少なくともポリ
エチレンワックスからなる離型性被印刷層（１）を有
し、裏面に粘着層（３）をセパレータなしの状態で有す
る印刷用粘着シート、及びその印刷用粘着シートにおけ
る離型性被印刷層に熱定着性インクからなる熱転写情報
（４）を有する印刷シート。 【効果】 印刷シートの実用時にゴミ等の不要品となる
粘着層カバー用のセパレータを不要化できるライナレス
タイプの印刷用粘着シートとして省資源を図りうると共
に実用性にも優れ、付与情報の鮮明さ等の品質に優れる
印刷シートを発行できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、粘着層をカバーするセパ
レータなしで巻回体とし、現場で臨機に熱転写情報を付
与して印刷シートを発行できる印刷用粘着シートに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、フィルム基材の片面に粘着層を設
け、その粘着層をセパレータでカバーして巻回体とした
熱転写用の印刷用粘着シートが知られていた。しかしな
がらセパレータは、印刷用粘着シートに熱転写情報を付
与して印刷シートとしそれを実用に供する場合にゴミ等
の不要品となり、また薄いフィルムで形成されているた
め柔軟で粘着層より剥離しにくい問題点があった。

【０００３】前記において、粘着層をカバーするセパレ
ータなしでは、巻回体の巻戻しが困難となり、ビビリや
カールが発生したり、熱転写プリンタ内で順送り機構等
に接着したりして印刷用シートとしての実用が困難とな
り、また熱転写による印字の鮮明性等の品質にも劣り、
さらに得られる印刷シートがカールしてハンドリング性
が著しく低下する。一方、セパレータなしの粘着シート
に準じて、フィルム基材の表面に剥離コートを設けた場
合には、インクがはじけて基材へのインクの定着が困難
となり、やはり印刷用シートとして実用できなくなる。

【０００４】

【発明の技術的課題】本発明は、粘着層をカバーするセ
パレータなしで巻回体とし、その巻回体を熱転写プリン
タ等を介して円滑に巻戻しつつ熱定着性インクからなる
熱転写情報を臨機に付与して、鮮明な情報を有する印刷
シートを現場等にて容易に発行でき、得られた印刷シー
トをその粘着層を介して被着体に簡便に固着できる印刷
用粘着シートの開発を課題とする。

【０００５】

【課題の解決手段】本発明は、支持基材の表面に少なく
ともポリエチレンワックスからなる離型性被印刷層を有
し、裏面に粘着層をセパレータなしの状態で有すること
を特徴とする印刷用粘着シート、及びその印刷用粘着シ
ートにおける離型性被印刷層に熱定着性インクからなる
熱転写情報を有することを特徴とする印刷シートを提供
するものである。

【０００６】

【発明の効果】本発明の印刷用粘着シートによれば、粘
着層をシート背面の離型性被印刷層に接着して巻回体と
しても容易に巻戻すことができ、その巻回体を汎用な熱
転写プリンタに装着して円滑に巻戻しながら鮮明な熱転
写情報を付与でき、形成した印刷シートを順次取り出し
て印刷シート裏面の粘着層を介し被着体に簡便に固着す
ることができる。

【０００７】従って、印刷シートの実用時にゴミ等の不
要品となる粘着層カバー用のセパレータを不要化できる
ライナレスタイプの印刷用粘着シートとして省資源を図
りうると共に実用性にも優れており、付与情報の鮮明さ
等の品質に優れる印刷シートを現場等にて臨機に形成し
て発行することができる。

【０００８】

【発明の実施形態】本発明の印刷用粘着シートは、支持
基材の表面に少なくともポリエチレンワックスからなる
離型性被印刷層を有し、裏面に粘着層をセパレータなし
の状態で有するものよりなる。その例を図１、図２に示
した。１が離型性被印刷層、２が支持基材、３が粘着層
である。

【０００９】なお図１は、印刷シートとしたものを示し
ており、４が離型性被印刷層１に熱転写方式で付与した
熱定着性インクからなる情報層である。また５は、被着
体であり、印刷シートは支持基材２の裏面に設けた粘着
層３を介して被着体５に固着されている。

【００１０】印刷用粘着シートは、少なくともポリエチ
レンワックスからなる離型性被印刷層１と粘着層３がシ
ート表裏の表面に露出したシート状物であればよい。従
って印刷用粘着シートは、適宜なシート形態に形成する
ことができる。ちなみにその例としては、図１の如く支
持基材２の表裏に離型性被印刷層１と粘着層３を付設し
た形態、図２の如く粘着層３が同種又は異種の粘着層３
１，３２の重畳層からなる形態に加えて、離型性被印刷
層を支持基材に含浸させてそれらが複合一体化した形
態、支持基材が複数の層の重畳層からなる形態などがあ
げられる。

【００１１】離型性被印刷層は、熱転写方式でインクを
定着でき、かつ剥離コートなしで粘着層を接着した場合
に強い接着力が発生せずに容易に剥離できるようにする
ために少なくともポリエチレンワックスを用いて形成さ
れる。巻回体等とした場合の安定した巻戻し性やインク
定着性などの点より好ましく用いうるポリエチレンワッ
クスは、分子量が５００〜５万、就中７００〜３万、特
に８００〜１万のものである。

【００１２】離型性被印刷層の形成には、粘着層との低
接着力化等を目的にポリエチレンワックス以外のワック
スを併用することもできる。低接着力化等の点より好ま
しく用いうる他種ワックスは、分子量が１００〜６００
０のものである。他種ワックスの種類については、特に
限定はなく、例えばカルナバ系やパラフィン系やアミド
系などの一般的なワックスを用いうる。

【００１３】他種ワックスの配合量は、粘着層の剥離性
などの点よりポリエチレンワックス１００重量部あた
り、５０００重量部以下、就中５〜２０００重量部、特
に１０〜５００重量部が好ましい。

【００１４】また離型性被印刷層には、粘着層との低接
着力化等を目的に前記の他種ワックスと共に、又は他種
ワックスなしに剥離剤を配合することもできる。剥離剤
としては、シリコーン系や長鎖アクリル系やフッ素系な
どの粘着テープで公知の適宜なものを用いうる。剥離剤
の配合量は、粘着層の剥離性とインク定着性などの点よ
りポリエチレンワックス１００重量部あたり、１０重量
部以下、就中１〜８重量部、特に２〜６重量部が好まし
い。

【００１５】さらに離型性被印刷層には、繊維等の補強
材や白色顔料等の着色剤、酸化防止剤などの適宜な添加
物を配合することもできる。添加物の配合量は、適宜に
決定しうるが、鮮明な印刷性などの点より通例５０重量
％以下、就中４０重量％以下、特に３０重量％以下が好
ましい。なお付与する情報とのコントラストの向上等の
必要に応じての対策は、支持基材に施してもよい。

【００１６】離型性被印刷層の形成は、例えば溶液や溶
融液等としたワックスを適宜な方式で支持基材上に塗工
ないし含浸させる方法などにより行うことができる。そ
の厚さは、粘着層の剥離性や基材との密着性ないし脱落
防止性などの点より、０．０１〜１０μm、就中０．０
５〜５μm、特に０．１〜２μmが好ましい。

【００１７】また離型性被印刷層の表面は、巻回体の容
易な巻戻し性や熱転写情報の付与性などの点より平滑で
あることが好ましく、就中、表面の自乗平均粗さが１μ
m以下、特に０．４μm以下であることが好ましい。

【００１８】離型性被印刷層や粘着層の支持、補強など
を目的に用いる支持基材としては、樹脂の塗布層やフィ
ルム、繊維や布、紙や不織布、金属箔やネット、ワイヤ
などの適宜なものを用いうる。支持基材の耐熱性等の物
性については、使用目的に応じて適宜に決定してよく、
例えばポリエステルやポリイミド、フッ素樹脂やポリア
ミドの如き耐熱性ポリマーからなる支持基材なども用い
うる。

【００１９】支持基材は、前記した素材の積層体等の複
層物や複合物などからなっていてもよく、単層物である
必要はない。なお支持基材の選択で、印刷用粘着シート
ないし印刷シートの物性を容易に制御することができ
る。

【００２０】支持基材の厚さは、その形態や印刷用粘着
シートの使用目的などに応じて適宜に決定してよい。一
般には、離型性被印刷層や粘着層の支持性や強度、熱転
写プリンタ等への適用性、特に巻回体としての適用性な
どの点より５００μm以下、就中５〜３００μm、特に１
０〜１００μmの厚さとされる。

【００２１】支持基材の裏面に設ける粘着層は、印刷シ
ート等とした場合に被着体に簡便に接着するためのもの
である。粘着層の形成には、例えばゴム系粘着剤やアク
リル系粘着剤、シリコーン系粘着剤やビニルアルキルエ
ーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤やポリ
ビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着
剤やセルロース系粘着剤などの適宜な粘着剤を用いるこ
とができる。

【００２２】離型性被印刷層との低い接着力性、従って
粘着層をカバーするセパレータなしで背面の離型性被印
刷層に接着して巻回体とした場合の巻戻しの容易性、被
着体に対する接着固定の安定性などの点より好ましい粘
着層は、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、
ウレタン系、ポリアミド系の粘着剤の１種又は２種以上
を用いて形成したものである。

【００２３】汎用の熱転写プリンタ等を介した自動的な
巻戻性、すなわちビビリ等を生じない巻戻し性、ひいて
は鮮明な印刷性と、被着体に対する接着力の調和性など
の点より離型性被印刷層と粘着層の好ましい接着力は、
５ｍ／分の巻戻し速度に基づいて１５００ｇｆ／100mm
以下、就中１〜１０００ｇｆ／100mm、特に５〜８００
ｇｆ／100mmである。

【００２４】粘着層は、図２に例示の如く離型性被印刷
層１に対する低い接着力を維持しつつ、印刷シート等と
した場合における被着体に対する固着力の向上などを目
的に異種の粘着剤の組合せによる２層以上の粘着層３
１，３２の重畳層として形成することもできる。この場
合、内側の粘着層３１の形成には、強い接着力を発現す
る粘着剤が好ましく用いうる。

【００２５】粘着層の形成は、例えばカレンダーロール
法等の圧延方式、ドクターブレード法やグラビアロール
コータ法等の塗工方式などの適宜な方式でセパレータ上
に粘着層を設けて、それを支持基材の所定面上に移着す
る方式や、支持基材の所定面上に粘着剤を塗工する方式
などの適宜な方式で行うことができる。粘着層の重畳も
前記に準じて行うことができる。

【００２６】粘着層の厚さは、離型性被印刷層に対する
低接着力性や、市販品等の汎用な熱転写プリンタ等に装
着する場合の印刷用シートとしての適性などの点より、
１〜３００μm、就中２〜１００μm、特に５〜５０μm
とすることが好ましい。

【００２７】本発明による印刷用粘着シートは、その離
型性被印刷層に公知の印刷方法を適用して印刷シート等
の印刷物を形成しうるものであり、特に熱転写式等のプ
リンタに装着してこれまでの印刷用シートと同様に自動
的に印刷処理できるものである。プリンタ等への装着に
際しては、シート状態のほか、粘着層を背面の離型性被
印刷層に接着した巻回体の状態などとすることもでき
る。

【００２８】前記において熱転写式等のプリンタにより
印刷物を形成する場合、その熱定着性インクを付与した
インクシートとしては適宜なものを用いうるが、インク
の定着性などの点よりは、ポリオレフィンと着色剤を成
分とする熱定着性インクを付与したインクシートを用い
て熱転写情報を形成することが好ましい。

【００２９】前記によれば、印刷用粘着シートの離型性
被印刷層と、インクシートの熱定着性インクにおけるポ
リオレフィン同士の良好な熔融圧着で定着性、耐擦過
性、耐溶剤性に優れる情報を形成でき、汎用な熱転写プ
リンタにても印刷用粘着シートの離型性被印刷層に熱転
写情報を臨機に付与して鮮明性等に優れる高品質の印刷
シートを形成することができる。

【００３０】なお熱定着性インクには、定着性や耐久性
などの点より少なくともポリオレフィンと着色剤を成分
とするものが好ましく用いうる。また前記のポリオレフ
ィンとしては、熱熔融性ないし熱転写プリンタによるイ
ンクの転写圧着性などの点より、粘度平均分子量が１０
０〜３０万、就中１０００〜２０万、特に５千〜１０万
のポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・プロピレ
ン共重合体などが好ましい。

【００３１】着色剤は、例えば有機系や無機系の顔料、
カーボン、金属粉末などの従来に準じたものであってよ
い。ちなみにその着色剤の例としては、アゾ系顔料やフ
タロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系顔料や金属
錯塩顔料、バット染料系顔料やキナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料などの有機系のもの、シリカやチ
タニア、アルミナや亜鉛華、ジルコニアや酸化カルシウ
ム、マイカの如き白色物、酸化マンガン・アルミナや酸
化クロム・酸化錫、酸化鉄、硫化カドミウム・硫化セレ
ンの如き赤色物、酸化コバルトやジルコニア・酸化バナ
ジウム、酸化クロム・五酸化二バナジウムの如き青色
物、酸化クロム・酸化コバルト・酸化鉄・酸化マンガン
やクロム酸塩、過マンガン酸塩の如き黒色物、ジルコニ
ウム・珪素・プラセオジムやバナジウム・錫、クロム・
チタン・アンチモンの如き黄色物、酸化クロムやコバル
ト・クロム、アルミナ・クロムの如き緑色物、アルミニ
ウム・マンガンや鉄・珪素・ジルコニウムの如き桃色物
などの無機系のものをその代表例としてあげられる。

【００３２】前記のインクは例えば、１種又は２種以上
のポリオレフィン１００重量部と着色剤５０〜１０００
重量部をロールミル等の適宜な混練機にて加熱混合する
か、必要に応じポリオレフィン溶解性の溶媒を用いて例
えばロールミルやポットミル等の適宜な混練機で混合し
て、ペースト状等の流動物として調製することができ
る。

【００３３】また熱転写方式によりパターンを形成する
場合に必要な、印字リボンの如きインクシートは例え
ば、塗布方式や含浸方式等の適宜な方式によりインクを
フィルムや布等からなる基材に保持させることにより形
成することができる。基材としては、ポリエステル、ポ
リイミド、フッ素樹脂等のプラスチックフィルム、ポリ
アミドやポリエステル等の繊維からなる布などの通例の
ものを用いてよい。インク層の密着性の向上には基材を
ワックス等でアンダーコーティング処理する方式が有効
である。

【００３４】印刷シート等の印刷物の形成に際しては、
印字パターンや絵柄パターン、バーコードパターンなど
の任意な情報を付与してよいが、識別ラベルを形成する
場合などには、印刷用粘着シートとインク情報とに良好
なコントラスト、ないし色調の相違が形成されるように
することが好ましい。得られた印刷物は、より強固な定
着を目的に付与情報を熱ロール等を介し加熱処理しても
よい。

【００３５】形成した印刷物は、その印刷用粘着シート
における粘着層を介して被着体に固着することができ
る。その固着に際しては、より強固な固着を目的に熱ロ
ール等を介して加熱処理してもよい。従って、その加熱
処理を前記の情報の定着と兼ねさせることもできる。

【００３６】本発明による印刷物は、例えば陶磁器やガ
ラス製品、セラミック製品や金属製品、琺瑯製品や樹脂
製品、木材製品や紙製品等の種々の物品へのバーコード
等からなる識別マークの付与やショッピングラベルの付
与、あるいはその他の情報付与などの種々の目的に好ま
しく用いうる。なお被着体は、平板形態や容器形態など
の任意な形態をしていてよい。

【００３７】

【実施例】

実施例１ 坪量８１．４ｇ／ｍ²の上質紙の片面に押出しラミネー
ト方式で形成した厚さ１８μmのポリエチレン層の上
に、分子量２０００のポリエチレンワックス１００部
（重量部、以下同じ）と分子量５００のパラフィンワッ
クス５０部を１０００部の熱トルエン中に溶解させて冷
却した溶液をキスコータを介し塗工し乾燥させて厚さ
０．５μmの離型性被印刷層を形成し、前記上質紙の他
面に固形分３０重量％のアクリル系粘着剤をファンテン
塗工機を介し塗工し乾燥させて厚さ３０μmの粘着層を
形成することにより印刷用粘着シートを得、それを離型
性被印刷層に粘着層を接着する方式で巻取って巻回体を
得た。

【００３８】次に、粘度平均分子量が約８千のポリエチ
レン１００部にカーボン粉末１００部を加えて約２００
℃で均一に混合し、その均一分散物をホットメルトのグ
ラビア塗工機にて厚さ４．５μmのポリエステルフィル
ム上に１．２μmの厚さで塗布して得たインクシートを
装填した市販の熱転写プリンタに、前記で得た巻回体を
装着し、その離型性被印刷層にインクを熱転写して印字
し、印刷シートを得た。

【００３９】実施例２ 厚さ５０μmの白色ポリエステルフィルムの上に、分子
量１０００のポリエチレンワックス１００部と分子量５
００のカルナバワックス１００部を１０００部の熱トル
エン中に溶解させて冷却した溶液をキスコータを介し塗
工し乾燥させて厚さ０．５μmの離型性被印刷層を形成
し、前記ポリエステルフィルムの他面に実施例１に準じ
アクリル系粘着層を形成して印刷用粘着シートの巻回体
を得、それを市販の熱転写プリンタに装着して、市販の
ワックス系インクリボンを介し離型性被印刷層にインク
を熱転写して印字し、印刷シートを得た。

【００４０】比較例 ポリエチレンワックスを含有しない離型性被印刷層とし
たほかは実施例１に準じて印刷用粘着シートを得、印刷
シートを形成した。

【００４１】評価試験 実施例、比較例で得た印刷用粘着シート又は印刷シート
について下記の特性を調べた。 巻戻し接着力 幅１００mmに形成した印刷用粘着シートの巻回体を２５
℃下、５ｍ／分の速度で巻戻し、その際の巻戻しに要す
る力を調べた。

【００４２】ビビリ（巻戻し性） 印刷シート形成時における熱転写プリンタを介した印刷
用粘着シートの巻回体の巻戻し時にビビリが生じるか否
かを調べた。ビビリは、巻戻し速度に緩急が生じてその
速度が一定化しない現象であり、ビビリが生じると印刷
用粘着シートが塑性変形して折れ跡が生じ、不良印刷シ
ート発生の原因となる。

【００４３】印字性 印刷シートにおける印字の状態、特にその鮮明性を調べ
た。

【００４４】前記の結果を次表に示した。 ＊：変動が大きくて測定不能

【図面の簡単な説明】

【図１】印刷シート例の断面図

【図２】他の印刷用粘着シート例の断面図

【符号の説明】

１：離型性被印刷層 ２：支持基材 ３：粘着層３１，３２：粘着層 ４：情報層 ５：被着体

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持基材の表面に少なくともポリエチレ
   ンワックスからなる離型性被印刷層を有し、裏面に粘着
   層をセパレータなしの状態で有することを特徴とする印
   刷用粘着シート。
2. 【請求項２】 請求項１において、離型性被印刷層が分
   子量５００〜５万ののポリエチレンワックスと分子量１
   ００〜６０００の他種ワックスを成分とする印刷用粘着
   シート。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、離型性被印刷
   層が剥離性ポリマーを分散含有する印刷用粘着シート。
4. 【請求項４】 請求項１〜３において、粘着層がアクリ
   ル系、シリコーン系、ポリエステル系、ウレタン系又は
   ポリアミド系の粘着剤からなる印刷用粘着シート。
5. 【請求項５】 請求項１〜４に記載の印刷用粘着シート
   における離型性被印刷層に、熱定着性インクからなる熱
   転写情報を有することを特徴とする印刷シート。
6. 【請求項６】 請求項５において、熱転写情報がポリオ
   レフィンと着色剤を成分とする熱定着性インクからなる
   印刷シート。