JPH11106605A - フェノール樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

フェノール樹脂組成物及びその成形品

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JPH11106605A
JPH11106605A JP28281997A JP28281997A JPH11106605A JP H11106605 A JPH11106605 A JP H11106605A JP 28281997 A JP28281997 A JP 28281997A JP 28281997 A JP28281997 A JP 28281997A JP H11106605 A JPH11106605 A JP H11106605A
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JP
Japan
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phenolic resin
resin
phenol aralkyl
weight
composition
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JP28281997A
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English (en)
Inventor
Kenji Asami
賢治 浅見
Hiroshi Akimoto
広 秋本
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスベストフリーで耐熱性、機械的・電気的
特性に優れ、それら特性バランスの良い、フェノール樹
脂組成物及びその成形品を提供する。 【解決手段】 (A)重量平均分子量 1500 〜15000 の
縮合型フェノールアラルキル樹脂、および(B)フェノ
ール樹脂を必須成分とし、組成物全体に対して前記
(A)のフェノールアラルキル樹脂を 5〜70重量%含有
してなるとともに、アスベスト繊維を含有しないことを
特徴とするフェノール樹脂組成物およびそれを成形して
なることを特徴とするフェノール樹脂成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスベストフリー
で、耐熱性、機械的および電気的特性に優れたフェノー
ル樹脂組成物及びそれを成形したフェノール樹脂成形品
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フェノール樹脂は基材、可塑
剤、着色剤、離型剤等と混合・混練して成形材料として
幅広く用いられている。こうして得られたフェノール樹
脂成形材料は、耐熱性、機械的および電気的特性にバラ
ンスのとれた材料である。最近、その用途の拡大から種
々の電気部品、構造部品、自動車部品等に応用されるよ
うになり、耐熱性、機械的および電気的特性においてレ
ベルアップが必要となってきている。
【0003】このような多くの特性を満足させるフェノ
ール樹脂成形材料には、無機質充填材が多く使用されて
きた。例えば、ガラス繊維やアスベストなどである。ア
スベストは耐熱性、電気特性、機械的強度に優れてお
り、バランスのとれた特性が得られるため、好適な充填
材として用いられた。しかし、最近ではアスベストが作
業環境を悪化させ、かつ人体に対して有害であるという
理由からその使用が禁止されている。これらの理由から
アスベストフリー材料として種々の方法が検討されてい
るが、満足すべきものは得られていない。一方、ガラス
繊維は、耐熱性や機械的強度に優れるものの、摩擦係数
が高く、摺動部品には用いることが難しかった。また、
耐熱性を向上させるだけならば、N−(P−ヒドロキシ
フェニル)マレイミド類を添加することでも効果はみら
れるが、その量や分散状況により特性バラツキがでてし
まう。こうしたことから、アスベストフリーで、特性上
バランスのとれたフェノール樹脂成形材料の開発が要望
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、アスベストフリーで、耐熱
性、機械的・電気的特性、摺動性に優れ、それら特性の
バランスの良いフェノール樹脂組成物及びその成形品を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、特定の縮合型
フェノールアラルキル樹脂を用いることによって、上記
目的が達成されることを見いだし、本発明を完成したも
のである。
【0006】即ち、本発明は、
【0007】(A)次式で示される重量平均分子量 150
0 〜15000 の縮合型フェノールアラルキル樹脂および
【0008】
【化3】 (但し、式中、Rは水素原子又はアルキル基を、Zは水
素原子、−CH2 −又は−CH2 OCH2 −を、x,y
はx+y≠ 0であって 0又は 1〜2 の整数を、nは 1以
上の整数を、それぞれ表す) (B)フェノール樹脂 を必須成分とし、組成物全体に対して前記(A)フェノ
ールアラルキル樹脂を 5〜70重量%含有してなるととも
に、アスベスト繊維を含有しないことを特徴とするフェ
ノール樹脂組成物およびそれを成形してなることを特徴
とするフェノール樹脂成形品である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いる(A)縮合型フェノールア
ラルキル樹脂としては、前記の一般式で示されるもので
フェノールアラルキル樹脂とホルマリン又はパラホルム
アルデヒドとを、適宜のモル比に配合し、触媒下で反応
して得られる重量平均分子量1500 〜15000 の樹脂及び
その縮合物である。この重量平均分子量は 1500 〜1500
0 の範囲が好ましく、より好ましくは 2500 〜 5000 で
ある。重量平均分子量が 1500 未満では保存性や高温で
の機械的特性に劣り、 15000を超えると流動特性に劣り
好ましくない。この縮合型フェノールアラルキル樹脂の
配合割合は、フェノール樹脂組成物全体に対して 5〜70
重量%含有するように配合することが望ましい。配合割
合がこの範囲を外れると流動特性に劣り好ましくない。
【0011】本発明に用いる(B)フェノール樹脂とし
ては、フェノール、クレゾール等のフェノール類または
糖密、リグニン、キシレン、ナフタレン、石油系芳香族
炭化水素による変性フェノール類とホルマリン、パラホ
ルム等のアルデヒド類との適宜のモル比に配合し、触媒
下で反応させたノボラック型フェノール樹脂初期縮合
物、又はレゾール型フェノール樹脂初期縮合物、ノボラ
ック型フェノール樹脂初期縮合物とレゾール型フェノー
ル樹脂初期縮合物とを組み合わせたもの等が挙げられ、
特に制限されるものではない。これらは単独又は 2種以
上混合して使用することができる。
【0012】本発明のフェノール樹脂組成物は、前述し
た特定の縮合型フェノールアラルキル樹脂と、フェノー
ル樹脂を必須成分とするが、本発明の目的に反しない限
度において、また必要に応じて(フェノール樹脂がノボ
ラック樹脂の場合)又は所望される場合(フェノール樹
脂がレゾール樹脂の場合)には、(B)フェノール樹脂
の慣用の硬化剤、例えば、ヘキサメチレンテトラミンを
添加配合することができる。さらに必要に応じて、硬化
剤、硬化促進剤、離型剤、難燃剤、滑剤、カップリング
剤等の添加剤を適宜添加配合することができる。
【0013】充填材においては、ガラス繊維やシリカ粉
末は、本発明の目的である摺動性の向上に対してマイナ
ス要素を有するため、適当でないといえる。そのため、
有機質(例えばセルロース)系を充填材とすることがよ
いが、摺動性を著しく低下させることはない無機質充填
材や摺動性を向上させる特性を有する無機質充填材につ
いては、適宜添加配合できる。
【0014】本発明をフェノール樹脂成形材料として製
造する場合通常次のようにして製造される。前述した特
定の縮合型フェノールアラルキル樹脂、フェノール樹脂
および必要に応じてその他の添加剤を加えて混合して、
均一に分散させた後、混練機で加熱混練し、次いで冷却
固化させ適当な大きさに粉砕して成形材料とする。また
このフェノール樹脂成形材料を成形して成形品とするこ
とができる。
【0015】本発明のフェノール樹脂組成物は、特定の
縮合型フェノールアラルキル樹脂とフェノール樹脂を用
いたことによって、耐熱性、機械的特性を向上させ、か
つ電気特性を保持させるとともに、アスベストフリーで
バランスのとれた特性を有するフェノール樹脂組成物お
よびその成形品を得ることができた。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例によって説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。以下の実施例および比較例において「%」
とは「重量%」を意味する。
【0017】実施例1 重量平均分子量が 5000 である化3の縮合型フェノール
アラルキル樹脂45%、木粉35%、炭酸カルシウム10%、
その他の添加剤10%を常温で混合し、さらに90〜110 ℃
で混練冷却した後、粉砕してフェノール樹脂成形材を製
造した。
【0018】実施例2 重量平均分子量が 5000 である化3の縮合型フェノール
アラルキル樹脂35%、ノボラック型フェノール樹脂10
%、ヘキサメチレンテトラミン 1.5%、木粉30%、クレ
ー10%、炭酸カルシウム5 %、その他の添加剤 8.5%を
常温で混合し、さらに90〜110 ℃で混練冷却した後、粉
砕してフェノール樹脂成形材を製造した。 実施例3 重量平均分子量が 5000 である化3の縮合型フェノール
アラルキル樹脂25%、レゾール型フェノール樹脂10%、
木粉35%、マイカ粉5 %、炭酸カルシウム10%、クラフ
ァイト5 %、その他の添加剤10%を常温で混合し、さら
に90〜110 ℃で混練冷却した後、粉砕してフェノール樹
脂成形材を製造した。
【0019】比較例1 重量平均分子量が25000 である化3の縮合型フェノール
アラルキル樹脂45%、木粉35%、炭酸カルシウム10%、
その他の添加剤10%を常温で混合し、さらに90〜110 ℃
で混練冷却した後、粉砕してフェノール樹脂成形材を製
造した。
【0020】比較例2 重量平均分子量が800 である化3の縮合型フェノールア
ラルキル樹脂35%、ノボラック型フェノール樹脂10%、
ヘキサメチレンテトラミン 1.5%、木粉30%、クレー10
%、炭酸カルシウム5 %、その他の添加剤 8.5%を常温
で混合し、さらに90〜110 ℃で混練冷却した後、粉砕し
てフェノール樹脂成形材を製造した。
【0021】比較例3 レゾール型フェノール樹脂45%、ガラス繊維35%、炭酸
カルシウム10%、その他の添加剤 10 %を常温で混合
し、さらに90〜110 ℃で混練冷却した後、粉砕してフェ
ノール樹脂成形材を製造した。
【0022】実施例1〜3及び比較例1〜3で製造した
フェノール樹脂成形材料を用いて、圧縮成形及び射出成
形で170 ℃に加熱した金型中に成形硬化させて成形部品
とした。得られた成形部品について機械的特性、電気的
特性、加熱分解温度、加熱後の外観を試験したのでその
結果を表1に示したが、本発明は諸特性に優れ、かつバ
ランスのとれた特性を示し、本発明の効果を確認するこ
とができた。
【0023】
【表1】 *:成形材料の流動性が悪く試験片の作成ができなかった。 *1 :実施例3の絶縁抵抗については、摺動部専用のため、測定は参考値。 *2 :摩耗量については、松原式摩擦摩耗試験機を用いて測定した。
【0024】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明のフェノール樹脂組成物およびその成形品
は、アスベストフリーで、耐熱性、機械的・電気的特
性、摺動性および外観に優れ、特性バランスの良いもの
であり、電子・電気部品、自動車部品等として好適なも
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次式で示される重量平均分子量 1
    500 〜15000 の縮合型フェノールアラルキル樹脂および 【化1】 (但し、式中、Rは水素原子又はアルキル基を、Zは水
    素原子、−CH2 −又は−CH2 OCH2 −を、x,y
    は(x+y)≠0 であって 0又は 1〜2 の整数を、nは
    1以上の整数を、それぞれ表す) (B)フェノール樹脂 を必須成分とし、組成物全体に対して前記(A)のフェ
    ノールアラルキル樹脂を5〜70重量%含有してなるとと
    もに、アスベスト繊維を含有しないことを特徴とするフ
    ェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)次式で示される重量平均分子量 1
    500 〜15000 の縮合型フェノールアラルキル樹脂および 【化2】 (但し、式中、Rは水素原子又はアルキル基を、Zは水
    素原子、−CH2 −又は−CH2 OCH2 −を、x,y
    は(x+y)≠0 であって 0又は 1〜2 の整数を、nは
    1以上の整数を、それぞれ表す) (B)フェノール樹脂 を必須成分とし、組成物全体に対して前記(A)のフェ
    ノールアラルキル樹脂を5〜70重量%含有するととも
    に、アスベスト繊維を含有しないフェノール樹脂組成物
    を成形してなることを特徴とするフェノール樹脂成形
    品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089634A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Mitsui Chemicals Inc フェノール樹脂成形材料
JP2005036137A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Kyocera Chemical Corp フェノール系樹脂成形材料

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JP2001089634A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Mitsui Chemicals Inc フェノール樹脂成形材料
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