JPH11103298A - パケット伝送制御方法および装置 - Google Patents
パケット伝送制御方法および装置Info
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Abstract
C)の数毎にリスト[1]を作成し、それらのリスト
[1]をマージするVCの数の順に並べてリスト[2]
を作成し、マージするVC数の多いものから順にマージ
する。新しくマージすべきVCができたときは、そのV
CをマージするVCの数に対応するリスト[1]の末尾
に登録し、リスト[2]の先頭から順に(マージするV
Cの数)×(リスト中の要素数)を計算し、その合計と
マージ可能なVC数に基づいて、新しくマージすべきV
Cをマージするか否かを決定する。
Description
方法および装置に関し、例えば、マージするバーチャル
コネクションの数の多いものを優先的にマージするパケ
ット伝送制御方法および装置に関する。
いて、IP(Internet Protocol)ネットワークを構築する
とき、コネクションレスであるIPパケットをいかにして
コネクションオリエンティッドな技術であるATMのVirtu
al Connection(以下、VCと略記する)で伝送するかが
問題となる。
クから、全ての終点ネットワークに対して、メッシュ状
にVCを張り、始点ではIPのパケットを宛先IPアドレスに
対応する終点ネットワークにつながるVCに送り込むとい
う方法がある。この方法は、既存の技術のみで簡単にい
ますぐに実現できるというメリットがあるが、必要なVC
の本数がネットワーク数の2乗のオーダになるため、ス
ケーラビリティの問題を抱えている。
に、VCをメッシュ状に用意するのではなく、各終点ネッ
トワークから全ての始点に対して、ツリー状にVCを用意
する方法が考えられている。このときも、始点では、IP
のパケットを宛先IPアドレスに対応するVCに送り込む。
そのIPパケットは、ツリーにおけるVCの各合流点におい
て、複数のVCから1つのVCに載せ替えられていき、最終
的には期待する終点ネットワークにパケットを転送する
ことができる。この方法によると、パケット転送時の分
岐処理を行う必要がないため、ルータでの処理が不要と
なり、ATMレイヤのみで処理が可能となる。
ットを1つのVCに載せ替える処理をする装置をVC merge
rと呼ぶことにする。VC mergerは、ATM switchに組み込
まれていることもあれば、外付けのときもある。複数の
VCから流入してくるパケットを1つのVCに載せ替えると
き、ATM上では、IPパケットはそれより小さなセルに分
解されて転送されていることが問題となる。
も、順序は保持され、各セルの間に新たなセルが挿入さ
れることもない。IPパケットを複数のセルに載せるとき
のフォーマットは、それを前提とした簡潔なものになっ
ている。そのため、複数のVCを流れるセルを合流させて
1つのVCに載せ替えるとき、セル単位ではなく、IPのパ
ケット単位で処理を行わないと、正しくパケットを転送
することができない。また、VC mergingのために利用で
きるキューの数が、マージ結果のVCの数より少ないと
き、早いもの勝ちでマージすべきVCを決めるようにして
いる。
イト、データ48バイトの合計53バイト固定長であ
る。IPパケットは、ヘッダ20バイト(オプション込み
で最長60バイト)、データ部を含めた長さは、最長6
5535バイトの可変長である。データをセルに載せる
ときのフォーマットをAAL(ATM Adaptation Layer)と呼
び、現在、タイプ1、タイプ3/4、およびタイプ5が
定義されている。
用いられる。処理例は、次の通りである。
の前後にヘッダ、トレイラをつける。正確には、この処
理は、AAL5の範囲外であり、RFC1483に従うことが多
い。なお、RFC(Request for Comments)は、インターネ
ットの研究開発機関IETF(Internet Engineering Task F
orce)がインターネット上のサーバ(http://ds.interni
c.net/)に公開しているTCP/IP仕様やサービスに関する
規格書で内容ごとに通し番号が付されている。
L5 CPCS(Common Part ConvergenceSublayer)と呼ばれ
る方式でトレイラが付けられる。トレイラには、長さ情
報、32ビットのCRC(cyclic redundancy check)も含ま
れている。この結果、全体の長さが48バイトの倍数に
なる。これを、以下ではフレームと呼ぶことにする。次
に、第3のステップとして、このフレームを48バイト
ずつATMセルに載せていく。
ット(正確には、PTIのUser Signaling Bit)を1にす
る。それ以外のセルでは、そのビットは0とする。以上
の処理において、正確には第2のステップおよび第3の
ステップにおける処理が、AAL5のための処理である。
出す処理の例は、次の通りである。まず、AAL5フレーム
の最終セルであることを示すビットの立っているセルが
来るまで、セルのデータをバッファにためる。次に、長
さとCRCをチェックし、異常があれば、そのフレームを
破棄する。異常がなければ完了する。
ることが多い。このとき、RFC1626に従い、最大IP長を
9180バイトにすることが多い。ATMセルのヘッダに
は、12ビット若しくは8ビットのVPI(Virtual Path I
dentifier)と、16ビットのVCI(Virtual Channel Iden
tifier)が書かれている。ATMスイッチは、複数の入出力
ポートを有しており、入力ポートにおいて、VPI,VCIを
キーにして、行き先テーブルを引き、出力ポートと新し
いVPI,VCIを得る。一般にVPI,VCIは行き先テーブルの配
列の添え字として用いられる。次に、セルのヘッダ中の
VPI,VCIフィールドを書き換え、指定された出力ポート
に転送する。出力ポートでは、出力すべくキューにたま
っているセルの優先度その他を参考にしながら、セルを
出力していく。場合によっては、VPIのみを見て、VPIの
みを書き換えながら、セルを転送することがある。VPI
のみで転送する経路をVirtual Path(VP)と呼ぶ。
ことが多い。100Mbps(メガビット/秒)のイー
サネット(100BASE-TX)のMTU(Maximum Transfer Unit:
最大転送可能パケットサイズ)は、10Mbpsのイー
サネットの場合と同様に1500バイトである。Gigabi
t EthernetのMTUも1500バイトである。ただし、Gig
abit Ethernetでは、約9000バイトのパケットを転
送することもできる。100BASE-TXの場合においても、約
9000バイトのパケット転送ができるようにしようと
いう提案がされている。従って、当面は、現実的なパケ
ットサイズの上限は、1500バイトであるが、将来、
約9000バイトのパケットが広く利用される可能性が
ある。
ャルコネクション(VC)のために利用可能なキューの数が
実装上の制約により、マージすべきVCの数より少ないと
き、早い者勝ちでマージ処理すべきVCが決められてい
た。このため、VCの数を効率的に削減できない課題があ
った。
ものであり、VCの数を効率的に削減することができるよ
うにするものである。
ト伝送制御方法は、複数のバーチャルコネクションを1
つのバーチャルコネクションにマージする場合におい
て、バーチャルコネクションのマージングのために利用
可能なキューバッファの数が、マージすべきバーチャル
コネクションの数より少ないか否かを判定する判定ステ
ップと、判定ステップにおける判定結果に応じて、マー
ジするバーチャルコネクションの数が多いものを優先的
にマージするマージステップとを備えることを特徴とす
る。
は、複数のバーチャルコネクションを1つのバーチャル
コネクションにマージする場合において、バーチャルコ
ネクションのマージングのために利用可能なキューバッ
ファの数が、マージすべきバーチャルコネクションの数
より少ないか否かを判定する判定手段と、判定手段によ
る判定結果に応じて、マージするバーチャルコネクショ
ンの数が多いものを優先的にマージするマージ手段とを
備えることを特徴とする。
よび請求項2に記載のパケット伝送制御装置において
は、複数のバーチャルコネクションを1つのバーチャル
コネクションにマージする場合において、バーチャルコ
ネクションのマージングのために利用可能なキューバッ
ファの数が、マージすべきバーチャルコネクションの数
より少ないか否かを判定し、その判定結果に応じて、マ
ージするバーチャルコネクションの数が多いものを優先
的にマージする。
ている広域高速ネットワーク環境を提供するAMInetにつ
いて説明する。
チャがもつ問題を解決する次世代ネットワークアーキテ
クチャである。コネクション指向のQoS(Quality of Ser
vice)保証、マルチキャストのサポート、識別子とアド
レスの分離、非エンド間制御、ネゴシエーションによる
最適プロトコルスタックの動的構築などを特徴とする。
AMInetアーキテクチャに基づくネットワークはFTTH(Fib
er To The Home)時代を見据え、広域バックボーンのみ
ならず家庭内ネットワークをも対象としている。
ネットワークアーキテクチャが求められている。OSI(Op
en Systems Interconnection)参照モデルやインターネ
ットアーキテクチャは約20年前に設計されたものであ
り、動画や音声などの連続メディア通信実現への要求、
携帯型コンピュータの出現による移動透過な通信への要
求、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モー
ド)に代表される超高速通信技術の有効利用などに対応
することができない。
の拡張が行われているが、インターネットアーキテクチ
ャには、 - IP(Internet Protocol)データグラムを基本とし、 - データリンクの特性を考慮せず、 - 識別子とアドレスの明確な分離がなされず、 - エンドノード間でのみトラフィック制御を行う という問題点があり、上記の問題を解決することができ
ない。
と、大企業は専用線によりインターネットに常時接続し
ているが、小企業や家庭はダイヤルアップによる間欠接
続を利用している。常時接続の場合でも回線速度は1.5M
bps(メガビット/秒)程度であり、間欠接続の場合は1
28kbps(キロビット/秒)程度である。接続形態が間欠
接続から常時接続になるだけでも、家庭等におけるイン
ターネットの利用形態は大きく変化する。さらに回線速
度が桁違いに速くなれば、今では想像もできないような
アプリケーションが登場するであろう。
oward the Service-Rich Era.IEEECommunications Maga
zine, Vol.32, No.2, February 1994)やxDSL(G. T. Ha
wley.Systems Considerations for the Use of xDSL Te
chnology for Data Access.IEEE Communications Magaz
ine, Vol.35, No.3, March 1997)の実現によって家庭
や企業が超高速ネットワークに対称/準対称型で常時接
続される時代を見据え、インターネットアーキテクチャ
が持つ本質的な問題点を解決するものである。以下に、
AMInetアーキテクチャおよびシステムモデルを示す。
を利用したアプリケーションがますます増えると考えら
れる。技術的には、利用できる帯域幅、伝送遅延、伝送
遅延のばらつき(ジッタ)、エラー率のようなサービス品
質(QoS)の保証を可能にしなければならない。
ム全体のような大量データ転送への要求も今後高まるこ
とが予想される。このようなアプリケーションではでき
るだけ高速にデータ転送をしなければならない。技術的
には、いわゆる”long fat pipe”問題を解決し、超高
速ネットワークの帯域を有効に利用する技術を開発する
必要がある。
る。今後は同一データの複数相手への送信(マルチキャ
スト)、移動体との移動透過な通信なども必要となる。
アーキテクチャとしては識別子とアドレスの関係をどの
ように扱うかという問題があり、技術的にはスケーラブ
ルな経路制御方式を確立する必要がある。さらにQoSの
保証や高速大容量通信も要求される。
ンフラストラクチャとなるためには強固なセキュリティ
を実現しなければならない。AMInetではノード間におけ
る守秘、改竄防止、認証、トラフィック解析防止を対象
とする。利用者認証などはアプリケーションプログラム
の範疇であり、AMInetの対象外である。
築しても、インターネットと互換性がなくてはユーザを
スムーズに移行させることはできない。ユーザからは実
際のネットワークがAMInetであるのか既存のインターネ
ットであるのかを意識させないようにする必要がある。
て説明する。上述したインターネットアーキテクチャの
欠点に対比すると、AMInetアーキテクチャの特徴は以下
のようになる。 - 最適なプロトコルスタックの動的構築 - ノード間の同位階層間およびノード内の上下階層間の
ネゴシエーション - コネクション指向のQoS保証 - ノードの識別子とアドレスの分離 - 非エンド間制御 - 通信媒体に依存しないアーキテクチャ
の下の階層の機能を抽象化し、詳細を隠蔽してしまう。
現実の広域ネットワークは異なった特性をもつさまざま
なデータリンクから構成されている。また移動ノードの
場合、データリンクの特性が通信中に変化することもあ
る。上下階層間のネゴシエーションにより、上位層は下
位層の特性や状態を知ることができ、通信環境に動的に
適応できるようになる。
層で重複した機能を実行して無駄が生じることがある。
AMInetでは最適なプロトコルスタックを動的に構築す
る。たとえばエンドノード間のすべてのデータリンクが
信頼性を保証するなら、トランスポート層で信頼性を保
証するための機能を省略することができる。また、無線
LANで接続しているノードが広域ネットワーク内の他の
ノードと通信する場合のように、通信経路においてある
一部分だけデータリンクの特性が異なる場合、そのデー
タリンクの両側のノードだけに特別のプロトコルスタッ
クを構成し、データリンクの特性の違いを吸収すること
により、エンド間の通信を効率よく行うことも可能にな
る。
にはネゴシエーションを利用する。通常、ネゴシエーシ
ョンはノード間の同位階層間で行うが、AMInetではノー
ド内の上下階層間でもネゴシエーションを行う。
しており、QoSを保証する場合でもネットワーク層にお
いて明確に論理コネクションを確立するという考えはな
い。これはネットワークの障害への耐故障性を重視する
ためである。これに対してAMInetではQoSの保証を重視
し、QoSを保証するために、論理コネクションを積極的
に利用する。
位置を表すとともにノードの識別子の役割も果たしてい
る。このために移動ノードとの移動透過な通信ができな
い。またセキュリティを確保するための処理も煩雑にな
る。次世代IPであるIPv6においてもノード識別子につい
てさかんに議論が行われたが、結局ノード識別子という
考え方は採用されていない。AMInetではノードの識別子
とアドレスを明確に分離することにより、移動透過な通
信(F. Teraoka, K. Uehara, H. Sunahara, andJ. Mura
i.VIP: A Protocol Providing Host Mobility.CACM, V
ol.37, No.8, August 1994)を可能にし、セキュリティ
処理を軽減する。
ラー回復、輻輳制御などをエンドノードのトランスポー
ト層で行う。輻輳制御の場合、輻輳が発生しているノー
ド(ルータ)と送信ノードの間で輻輳回復を行う方が効果
的だと考えられる。
は、アーキテクチャをデータリンクから独立させるた
め、すべてのノードが共通してもつ階層を導入している
ことである。インターネットとの互換性を保つため、実
質的にはAMInetでもIP(v4およびv6)をいわゆるネットワ
ーク層として採用する。ただしプロトコルスタックの動
的な構築により、データ通信の際にはIP層はバイパスさ
れることもある。
AMInetは動的にプロトコルスタックを構築するが、プロ
トコルモジュールを機能別に階層化すると図1のように
なる。最下位層はダイレクトネットワーク層である。単
一の伝送媒体を介して”ダイレクト”に通信できるノー
ド間の通信機能を提供する層である。OSI参照モデルの
物理層とデータリンク層に相当する。具体的にはEthern
etやATMなどのプロトコルがこの層に対応する。
り、ダイレクトネットワーク層の上に仮想ネットワーク
層を置く。複数の伝送媒体からなるネットワークを”仮
想的”に1つの伝送媒体のように見せ、これに接続して
いるノード間の通信機能を提供する。プロトコルスタッ
クの動的構築はこの階層内で行われる。OSI参照モデル
のネットワーク層とトランスポート層に相当する。
置く。セッション層は仮想ネットワーク層が提供する通
信機能を抽象化して最上位層であるアプリケーション層
に提供する。OSI参照モデルのセッション層とは機能が
異なる。抽象化とは、QoSパラメータを”テレビ品質の
動画”のように数値以外で指定可能にしたり、通信相手
をノードのアドレスや識別子ではなく、サービス名で指
定可能にしたり、仮想ネットワーク層のコネクションが
障害やノードの移動などで一時的に切断されたときも、
あたかもコネクションが連続して存在するように見せる
ことをいう。最上位のアプリケーション層はAMInetプロ
ジェクトの対象外である。
ゴシエーションを、垂直矢印は上下階層間のネゴシエー
ションを示す。同位階層間ネゴシエーションには、エン
ドノード間で行われるセッションネゴシエーションおよ
びフローネゴシエーション、隣接ノード間で行われるホ
ップ間ネゴシエーションがある。上下階層間ネゴシエー
ションには、上位層から下位層への要求を伝えるリクエ
ストと、下位層の状態を上位層へ伝えるインディケーシ
ョンがある。このようなネゴシエーションにより、エン
ドノード間の通信環境やダイレクトネットワーク層の特
性を知り、最適なプロトコルスタックを構築する。
Inetは広域ネットワークのみではなく、家庭内ネットワ
ークも考慮している。AMInetプロジェクトが想定してい
るシステム構成を図2に示す。同図に示すように、全体
のネットワークはバックボーン、ホームネットワーク、
これらを接続する加入者ネットワークという3つの部分
に分けられる。
ている。バックボーンは日本全国を覆うような大規模な
ものを想定しており、ATMの超高速通信技術を活用す
る。バックボーンとなるATM網はATMスイッチ(と光ファ
イバ)で構成されるが、ATMスイッチのうち、高速シグ
ナリング等のAMInet独自の機能拡張をしたものをバック
ボーンルータと呼ぶ。
く。エッジルータはバックボーンルータと同様にATMス
イッチにAMInet独自の機能拡張を行ったものである。エ
ッジルータは加入者線を集線してバックボーンへと接続
する位置にあり、加入者の課金やホームネットワークか
らバックボーンへ流入するトラフィックのシェーピング
も行う。加入者線としてはFTTHによって光ファイバが布
設されるか、あるいは銅線を利用したADSL(Asymmetric
digital subscriber line)のような技術が利用されるか
もしれない。どちらの場合でも家庭までATMネットワー
クが届くものと考えられる。
タは外部ネットワークインターフェイスとしてATMを持
ち、内部ネットワークインターフェイスとしてはIEEE13
94やイーサーネット(10Mbps/100Mbps)などを持つものと
想定している。IEEE1394は帯域確保などのQoS保証が可
能なので、エンドノード間でQoSを保証した通信が可能
になるなどの利点を持つ。また将来はAV機器がIEEE1394
を装備するようになるので、コンピュータのみならずAV
機器もネットワークに接続されるようになるであろう。
るリアルタイム通信の実現(ATM Control through IP fo
r Real-Time Communication in AMInet)について説明す
る。ここでは、AMInetプロジェクトが前提としているバ
ックボーン、および家庭を接続する広域ネットワークで
利用される資源予約セットアッププロトコルASP (AMIne
t Set up Protocol) について述べる。ASPは、IPの柔軟
性および適応性、また回線指向型データリンクであるAT
Mに注目し、それらを統合することによって、高速で柔
軟な資源予約を実現することを目的としている。ASP
は、通常のATMのシグナリングは利用せず、IPによって
転送されるメッセージを利用してATM VCを動的に確立す
る。ここでは、ASPの特徴、現在のプロトタイプの実
装、QoSルーティングとの統合について述べる。
subscriber line)技術の進歩により、家庭でもダイア
ルアップとは異なる、常時接続されている高速ネットワ
ークを利用できるようになる。このような環境ではInte
grated Services (IS)、または大容量ファイル転送など
のアプリケーションを効率良く実現する必要がある。特
に、ISの実現のためには資源予約が有効である。資源予
約を導入することによってネットワークはQoS (Quality
of Service)を保証することができる。また、バルクデ
ータ転送アプリケーションの場合、 TCPの機能を拡張し
て効率良くネットワーク自身を利用することも可能にな
る。
供するAMInetにおける資源予約プロトコル:AMInet Set
up Protocol(ASP)について述べる。ASPは、資源予約機
能を提供するために、ATM VC技術とIPを効果的に統合す
る。また、高速資源予約および動的QoS変更にも対応
し、QoSルーティングとの統合も考慮する。
ーネットでは、ISに対応するため資源予約は今後必須に
なる。資源予約の導入はもともとパケット交換であるイ
ンターネットにコネクションの概念を導入することにな
る。その結果、データリンクとしてATMを利用すること
は整合がよく、ATMによってQoSの保証も容易にできる。
クの1つとして扱っている。本稿では主にATMを用いた
実現に関して述べる。現在、インターネットの標準化団
体であるIETFでは、RSVP(Resource Reservation Protoc
ol)を資源予約プロトコルとしてproposed standardの標
準化を行っている。しかし、RSVPを利用した場合、現在
規定されているインターネットドラフトではATMのSVC(S
witched Virtual Channel)を利用した形態を前提として
いる。したがって、ATMシグナリングを利用してVC(Virt
ual Channel)を確立する必要がある。しかし、現在のAT
Mシングナリング処理は重く、時間がかかるため、アプ
リケーション、およびネットワークにも悪影響を及ぼす
可能性が高い。中には、シングナリングに必要な処理を
分割し、並列に処理するシステムも提案されている。
予約を行い、クランクバックによるオーバーヘッドを削
減するための研究もある。現状で、一般に購入できるAT
MスイッチではSVCを利用するとシグナリングの処理時間
は通常のIPなどのデータ通信では利用できないオーダー
になってしまう。これは主にATMスイッチは音声デー
タ、すなわち、従来の電話におけるコネクション確立時
間を基準として設計されたところにある。また現在のシ
ングナリングを利用するだけでは動的にQoSを変更する
ことはできない。
柔軟性の高いIPをセットアップメッセージの転送に利用
し、ATM VCを直接確立することにより QoSを保証する。
ネットワーク、特に AMInetアーキテクチャに基づくル
ータからなる環境で動作する資源予約セットアッププロ
トコルである。AMInet はATMスイッチング機能をもつル
ータからなり、バックボーンとその境界にあるエッジル
ータから構成されている。予約する資源は、ATM VC、ま
たはパケット処理時に利用されるキューなどである。特
にATMとの統合の場合、通常のATMシグナリングを利用せ
ず、ATMスイッチまたはATM機能をもつルータにおいてVC
を確立する。IPを使ってセットアップメッセージを転送
するので、高速資源予約が実現できる。したがって、通
常、ATMスイッチではSVCと呼ばれるVCは全く利用せず、
IPを利用したメッセージによって、VCを動的に確立す
る。このようなVCのことをPVC-on-demandと呼ぶ。ASPを
利用することによって通常のSVCとは異なる形態でVCを
動的に確立、または切断できる。
で転送される。そこで、IPパケットは特定の予約された
資源にマッピングされる。そのため、今まで利用されて
きたアプリケーションから今後出て来る可能性のある新
しいアプリケーションにもASPは簡単に対応できる。こ
のマッピングは、ソースとデスティネーションIPアドレ
ス、ソースとデスティネーションポート番号、およびプ
ロトコル識別子フィールドなどを参照することによって
行われる。通常のIPトラフィック、すなわちベストエフ
ォートトラフィック(BE)は、あらかじめ設定されたデフ
ォルトBE VCを通して転送される。ASPを使って予約され
た資源はBEトラフィックによって影響されない。また、
資源の節約などを考えて1つのVCにまとめられたフロー
も、BEトラフィックに影響されず共存できる。
明する。ASPでは効率良く資源を利用するために、また
はアプリケーションの要求にあった予約を行うため、さ
まざまな形態で資源を予約できる。インターネットやAT
M環境ではではさまざまな種類のアプリケーションが存
在する。テレビ会議、遠隔診断、ビデオオンデマンド(V
oD)、MBoneを利用するマルチキャストアプリケーション
などの放送型のものから双方向にデータを送信する対話
型のものがある。いずれの場合も、QoSパラメータを下
位層の資源予約パラメータに効率良く、かつスケーラブ
ルにマッピングする必要がある。
トの間においてVCを双方向に確立する必要はない。デー
タは必ずサーバからクライアントに向かって流れるから
である。ASPを用いた場合、ASP固有のメッセージのやり
とり、アプリケーションが必要とするデータ転送以外の
制御のやりとり(VoDの場合だと見る映画を途中で変更す
るためのクライアント側からの要求など)、さらに上位
層(例えば、トランスポート層)などが必要とするやり
とりは、他の専用VCを利用してもよいが、デフォルトBE
VCを利用するだけでよい。ASPメッセージはデフォルト
BE VCまたは指定された専用VCを通して転送される。
ションの場合は双方向VCが必要である。ASPは一方向、
双方向の両方に対応している。さらに、対話型の場合、
上流と下流トラフィックに対して、異なるQoSを設定で
きる非対象なモデルをサポートする。
t Protocol-2+)の場合と同様に、資源予約要求は受信側
からも可能である上、送信側からの発行も可能である。
アプリケーション、または環境に応じて、資源予約を行
う際に必要なQoS情報を送信側が持っている場合と、受
信側が持っている場合がある。どちらの場合でも、ASP
では1パスで全ての予約を行うように設定できる。さら
に、必要に応じて予約が完了したことを伝える応答メッ
セージを待つことも可能である。
受信側が発行している例を示す。これは、ビデオの放送
型アプリケーションなどがASPを利用した場合を表す。
すなわち、データはサーバ(送信側)1からクライアン
ト(受信側)7の方向にしか転送されない。
され、このコネクションで用いられるVPI/VCIを決定
し、必要に応じてATM NIC(Network Interface Card)を
設定する。またこの情報を含む ASPメッセージを作成
し、バックボーンに隣接しているエッジルータに向けて
このメッセージを転送する。このメッセージはIPで転送
され、IPのホップ毎に処理される。図3の例の場合、エ
ッジルータにメッセージが届くと、ルータでは受信側に
向けてVPI/VCIパラメータを設定する。VPI/VCIは各ノー
ドで個別に管理されている。このようにASPメッセージ
は送信者1に向かって上流に転送され、各ルータ2乃至
6では、このメッセージが転送される方向と逆方向に向
けてVCが設定される。図には示されていないが、送信側
1にメッセージが転送され、予約が実質的に完了する
と、必要に応じて、受信側7に対して返答メッセージが
転送される。この時点で、最低限バックボーンにおいて
は、送信側1から受信側7に向けてVCが確立される。す
なわち、エッジを結ぶこのVCを利用することによって、
データ転送時にIPをカットスルーし、ATMのみで通信で
きる。
一形態しか表していない。例えば、送信側1のみがQoS
情報をもっていて、しかもマルチキャストアプリケーシ
ョンで受信側7から予約要求を発行する場合、上記の例
の返答が返る第2パスでVCの設定を行うようにメッセー
ジを作成できる。さらに、双方向のVCを第1パスのみで
確立してしまうことも可能となる。
では独自のセットアップ機構によりATM VCを確立するの
で予め他のVCを用意する必要がなく、既に予約された資
源のQoSを動的に変更できる。また、アプリケーション
は簡単にサービスレベルをアップグレードすることもで
きる。例えば、単純にBEからISに移行する場合、データ
フローはデフォルトBE VCから図3などに示す新たなVC
にマップし直すことも容易にできる。
説明する。ASPでは、VCセットアップ時にQoSルーティン
グによる経路選択のサポートが考慮されている。具体的
には、資源を予約する時に、従来のIPレベルでのルーテ
ィングテーブルを利用するのではなく、ISを必要とする
フローのための独自ルーティングテーブルを管理するモ
ジュールより経路情報の提供を受ける。これにより、Qo
S要求やネットワークの利用可能な資源状況に合わせ
て、フロー毎に異なる経路を利用できる。
ィング機構はそれぞれ独立したものを前提として考えら
れてきたが、ASPではQoSルーティングとの統合を目指し
ている。これは、QoSルーティングのモジュールに対し
て、ASPが保持している資源予約情報をフィードバック
することによって行う。これにより、予約が失敗した場
合の代替経路の選択が容易になる。また、予約する資源
をネットワーク中に分散させることができ、1つの経路
に資源予約を集中させることなくネットワーク全体を効
率良く利用できる。
る。ASPは、UNIXのデーモンプロセス(aspd)としてユー
ザ空間で実装されている。プロトタイプはFreeBSD 2.2.
1で動作中であり、ATMスイッチを制御するためのライブ
ラリ(swctl lib)とATM NICの設定を行うモジュール(afm
ap)と統合されている (図4参照)。現在、3つのタイプ
のルータがサポートされており、ホームルータは100Bas
e-T EthernetとATMインタフェースをもつ。エッジルー
タは現在は複数のATMインタフェースをもつルータとし
て実現されている。バックボーンルータは、ATMスイッ
チとそれを制御するためのIPエンジンを含むPCからな
る。現在のプロトタイプでは、Adaptec社とEfficient N
etworks社のPCIバス用ATMインタフェースカードと、For
e ASX-200WGATMスイッチを利用している。ASP メッセー
ジは raw IPを使って実装されている。
イッチにおいてPVC-on-demandを設定するため前述した
スイッチ制御ライブラリを利用する。ISを必要とするIP
フローはCBRのVCにマッピングされる。また、現在、ASP
はATMスイッチで一対多のマルチキャストVCを作成する
ことによって、マルチキャストに対応している。リーフ
によるジョイン、および資源予約もサポートしている。
スケーラビリティを考慮すると、IPフローをアプリケー
ション単位でVCにマッピングすることは効率が悪い。AS
P を利用することにより、動的にフローをVCにまとめる
ことが容易になる。しかし、フローをVCにまとめる基準
については今後検討する必要がある。
ては、現在設計中であり、シミュレーションを通してそ
の有効性を検討している。
る。図5に、ASPの現在の実装における資源予約確立お
よび解除の性能を示す。asp_openが資源予約要求を発行
し、正常終了した場合に要する時間を表す(予約が成功
したことに対して返答を待つ時間まで含まれる)。asp_c
loseは、その反対で予約を解除するための時間を示す。
これらの測定は単一送信者および受信者の間にルータを
1つ設けた際の受信側から各々の要求をユニキャスト通
信に対して発行した場合を表す。送信者と受信者は各々
ATM NICを装備していて、図の中のASPと表記されている
時間には、ASPに必要な処理およびNICに対してフローを
マップする作業も含まれる。swctl_libは、前節で述べ
たATMスイッチ制御ライブラリにおいて必要な処理時間
を示す。また、switchは、ATMスイッチ制御ライブラリ
を用いてATMスイッチをSNMPで設定するために必要な時
間を表す。
ヘッドはATMスイッチをSNMPで設定する処理にある(swit
chで表記)。スイッチにもよるが、この処理に要する時
間はかなり不安定で、40msecから110msecまで分散す
る。安定している場合でも40msecから50msecは最低でも
かかってしまう。今回利用しているスイッチはこのよう
な使い方を目的として設計されていない。また、スイッ
チ内部構造の仕様は公開されていないので、この不安定
な動作については検討することができない。結果として
スイッチ内部におけるSNMP処理、またはVCセットアップ
処理、または両方とも遅い可能性がある。現在の性能で
は 1秒あたり20から25VCの処理しかできないがスイッチ
内部処理の高速化ができれば、かなりの性能向上が得ら
れることが分かる。現在、ASPをハードウェアと統合す
ることを検討しており、1秒あたり数百個のVCを設定す
ることが可能であると予想している。
コルASPについて述べた。ASPは独自のセットアップ機構
を導入し、IPの柔軟性とATMのVCによるQoS保証を統合し
た。それにより、動的QoS変更、QoSルーティングとの統
合、柔軟なセットアップを実現し、プロトタイプ実装に
より高速セットアップを実現できることも明らかになっ
た。今後は、プロトタイプを独自のスイッチハードウェ
アと統合、フローアグリゲーションとQoSルーティング
の実装を予定している。
している。同図に示すように、VCの各合流点において、
複数のVCをマージし、1つのVCに載せ替えていくことに
より、最終的に所望の終点ネットワークにパケットを転
送することができる。例えば、AAL5レベルでハードウェ
ア的に多重し、複数のVCを流れるセルを1つのVCに載せ
替えることができる。
ジ手段)の動作を示している。コネクション毎にVCを設
定すると、大規模なネットワークにおいて、VC数が増大
する。そこで、VC merger22は、同一対地へのAAL5フ
レームを同一VCへマージする。この例の場合、VCIが3
00の2つのAAL5フレームが、VC merger22において
1つのVCに載せ替えられている。
ation over ATM Adaptation Layer5)におけるLLCカプセ
ル化(LLC Encapsulation)のデータフォーマットの例を
示している。LLC,OUI,Ether Typeがヘッダであり、それ
以降がデータである。
5 CPCS(Common Part Convergence Sublayer)のデータフ
ォーマットを示している。図9(A)は、最後のセルの
フォーマットを表しており、データ+パディングデータ
を合わせた計40バイトのデータの後に、8バイトのト
レイラが付けられている。即ち、1バイトのUU(User-to
-User Indication),1バイトのCPI(Common Part Indica
tion),2バイトのLength,4バイトのCRC-32より構成さ
れるトレイラが付けられる。図9(B)は他のセルのフ
ォーマットを表している。この例の場合、48バイト以
下の大きさのセルで構成されている。
フォーマットを表している。即ち、パケットは、ヘッ
ダ、IP、パディングデータ、およびトレイラより構成
される。
terface)のフォーマットを示している。最初の12ビッ
トはVPI(Virtual Path Identifier)であり、次の16ビ
ットはVCI(Virtual Channel Identifier)である。次の
3ビットがPTI(Payload TypeIdentifier)であり、次の
1ビットがCLP(Cell Loss Priority)、次の8ビットがC
RC(Cyclic Redundancy Check)である。そして、次の4
8バイトがPayloadである。また、図11(B)は、UNI
(User-Network Interface)のフォーマットを示してい
る。最初の4バイトはGFC(Generic Flow Control)であ
り、次の8ビットはVPI(Virtual Path Identifier)であ
る。それ以降のフォーマットは、図11(A)の場合と
同様であるのでその説明は省略する。
archy)と各伝送速度の標準を示している。このように、
OC-1(Optical Channel-1、光キャリア−レベル1、世界
で最初の光速度標準)、OC-1の3倍のOC-3(155.5
2Mbps、SDH(Synchronous Digital Hierarchy、同
期ディジタル・ハイアラーキ)のSTM-1(SynchronousTra
nsfer Module-1)に相当)、さらに、OC-3の4倍のOC-12
(622.08Mbps)、その2倍のOC-24(124
4.16Mbps)、さらにその2倍のOC-48(248
8.32Mbps)などが標準化されている。
て、ファイバ内、若しくはVP内における同一フレームの
先頭セルと最終セルの間隔を一定値以下に抑える処理手
順について説明する。最初に、ステップS1において、
所定のカウンタに所定の値が設定される。次に、ステッ
プS2において、いま送出しようとしているフレームの
他に、送出すべき優先度の高い他のフレームのセルがあ
るか否かが判定される。即ち、予約されたトラフィック
などの優先度の高いセルが届いたか否かが判定される。
優先度の高い他のフレームのセルがあると判定された場
合、ステップS4に進み、カウンタ値と送出中のフレー
ムのセル数が等しいか否かが判定される。カウンタ値と
セル数が等しくないと判定された場合、ステップS5に
進み、優先度の高いセルが送出される。
とセル数が等しいと判定された場合、ステップS8に進
み、残りのセルをどのトラフィックよりも優先的に送出
し、処理を終了する。
優先度の高いセルが存在しないと判定された場合、ステ
ップS3に進み、いま送出中のフレームのセルを送出す
る。ステップS3の処理、またはステップS5における
処理が終了した場合、ステップS6に進み、カウンタ値
が1だけデクリメントされる。次に、ステップS7に進
み、セルの送出が終了したか否かが判定される。
場合、ステップS2に戻り、ステップS2以降の処理が
繰り返し実行される。一方、セルの送出が終了したと判
定された場合、処理を終了する。
merger22において、各フレームの全セルが到着する
ための時間の期待値を小さくすることができ、VC merge
r22あたりのディレイを抑制することができる。ま
た、VC merger22において、全セルの到着待ちをして
いるフレームの数の平均値を小さく抑えることができ
る。これにより、全てのセルが届く時間の最大値を小さ
く抑えることができるため、タイムアウト値を小さく抑
えることができる。また、管理すべきキュー数の平均値
や必要なバッファ量を小さく抑えることができる。
しくはVP内で連続して送出するようにすることができ
る。即ち、ベストエフォート用に最低限の帯域を確保
し、その帯域の範囲で同一フレームの優先度が等しいセ
ルを1つ1つ連続して送出するようにすることができ
る。これにより、最終セルが来る前に、他のVPI/VCI、
若しくはVCIが到着した場合、受信未完了のフレームを
即座に捨てることができるため、管理すべきキューの数
の平均値や必要なバッファ容量を小さくすることができ
る。
のビット値によって、パケットの種類を分類し、パケッ
トの種類に応じてATMスイッチ21若しくはVC merger2
2に異なる動作をさせるようにすることができる。即
ち、ベストエフォート・トラフィック用と資源予約トラ
フィック用のVPI,VCI管理テーブルを別々に持つように
することができる。例えば、VCI16bitのうちのいずれか
のビットのオンまたはオフで、両パケットを区別するよ
うにすることができる。
のセルを容易に判別することができ、連続メディアをは
じめ、ジッタを嫌うトラフィックのセルを同一ファイバ
若しくはVP内でバッファリングなしで通過させる処理を
簡単に実現することができる。
サネットの転送可能な最大のパケット長を越えると、パ
ケットが分割されてしまう。そこで、フレームサイズの
最大値を、例えば、2048バイトとすることができ
る。この2048という値は、図14に示すグラフから
求めることができる。
Learn/packetsizes.htmlのURLより取得したもので、1
997年7月25日の16時頃の5分間、米国のMCIのO
C3バックボーンにおけるパケット長の分布を示したもの
である。横軸はパケット長を表し、縦軸は、横軸で表さ
れるパケット長以下のパケットの個数の全パケットの個
数に対する比率を表している。例えば、パケット長が1
500バイト以下のパケットの個数は全パケットの個数
に対して99.9996パーセント(%)であり、パケ
ット長が2048バイト以下のパケットの個数は全パケ
ットの個数の99.9998%となっている。
バイトに制限しても、この影響を受けるパケットはほと
んど存在しないことがわかる。これにより、タイムアウ
ト処理に要する時間を短縮することができ、必要なバッ
ファ容量を小さくすることができる。従って、フレーム
のstore-and-forward処理におけるディレイの最大値を
小さく抑えることができ、バッファの管理を容易にする
ことができる。
トを参照して、タイムアウト処理について説明する。最
初に、ステップS11において、到着したセルがフレー
ムの先頭のセルであるか否かが判定される。フレームの
先頭のセルであると判定された場合、ステップS12に
進み、フレーム用のバッファが用意される。次に、ステ
ップS13において、バッファの先頭に到着時刻が記録
され、ステップS14において、図17に示すように、
タイムアウト管理用リストの末尾につながれる。
と、ステップS11に戻り、ステップS11以降の処理
が繰り返し実行される。
フレームのセルが先頭のセルではないと判定された場
合、ステップS15に進み、到着したセルがフレームの
末尾のセルであるか否かが判定される。フレームの末尾
のセルであると判定された場合、ステップS16に進
み、タイムアウト管理用リストからそのフレームのバッ
ファが削除される。ステップS16における処理が終了
した場合、またはステップS15において、到着したセ
ルがフレームの末尾のセルではないと判定された場合、
ステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が繰
り返し実行される。
て、フレームを破棄する場合の処理手順について説明す
る。最初に、ステップS21において、所定の変数Nに
値1を設定する。次に、ステップS22において、タイ
ムアウト管理用リストのN番目のバッファに記録されて
いるセルの到着時刻と現在の時刻の差が所定の基準時間
を越えているか否かが判定される。
ファに記録されているセルの到着時刻と現在の時刻の差
が所定の基準時間を越えていると判定された場合、ステ
ップS23に進み、N番目のバッファに対応するフレー
ムが破棄される。次に、ステップS24において、Nの
値が1だけインクリメントされ、ステップS22に戻
り、ステップS22以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS22において、タイムアウト管理用リストの
N番目のバッファに記録されているセルの到着時刻と現
在の時刻の差が所定の基準時間を越えていないと判定さ
れた場合、即ち、タイムアウト処理が不必要なフレーム
を見つけたところで、その回のタイムアウト処理を終了
する。
なく、1つのリストだけで行うことができるようにな
り、タイムアウト管理のオーバヘッドを小さくすること
ができる。
て、フレームの最終セルが落ちた場合の処理手順につい
て説明する。最初に、ステップS31において、フレー
ムを構成するセルを受信する。次に、受信中のフレーム
の大きさが上限を越えたか否かが判定される。受信中の
フレームの大きさが上限を越えていないと判定された場
合、ステップS31に戻り、ステップS31以降の処理
が繰り返し実行される。
越えたと判定された場合、ステップS33に進む。ステ
ップS33においては、すでにそのフレームが破棄され
たか否かが判定される。そのフレームが破棄されていな
いと判定された場合、ステップS34に進み、そのフレ
ームを破棄する。その後、ステップS31に戻り、ステ
ップS31以降の処理が繰り返し実行される。
ームがすでに破棄されていると判定された場合、ステッ
プS35に進み、受信したセルが最終セルであるか否か
が判定される。最終セルではないと判定された場合、ス
テップS36において、そのセルが破棄される。その
後、ステップS31に戻り、ステップS31以降の処理
が繰り返し実行される。一方、ステップS35において
受信したセルが最終セルであると判定された場合、ステ
ップS37において、そのセルを破棄した後、処理を終
了する。
設定し、受信中のフレームが上限を越えた場合、最終セ
ルが落ちたものとみなして、そのフレームを破棄し、次
に、最終セルを受信するまで、受信した全てのセルを破
棄するようにすることができる。
ら本来のセル数を計算し、フレームを構成するセル数と
異なる場合、そのセルを破棄するようにすることができ
る。これにより、それ以上転送しても仕方のないフレー
ムを破棄することができる。
トを参照して、マージするVCの数の多いものを優先的に
マージ処理する処理手順について説明する。まず、図2
1に示すように、マージするVCの数毎にリスト[1]を
作成する。次に、それらを、マージするVC数の順に並べ
てリスト[2]を作成する。そして、新しくマージすべ
きVCができたときは、以下のような処理を行う。
VCをマージするVCの数に応じたリストの末尾に登録す
る。次に、ステップS42に進み、リスト[2]の先頭
から、(マージするVCの数)×(リスト中の要素数)を
演算し、演算結果Aとする。
マージ可能なVCの数より大きいかまたは等しいか否かが
判定される。演算結果Aがマージ可能なVCの数より小さ
いと判定された場合、ステップS44に進み、リスト
[2]の次のリストについて、(マージするVCの数)×
(リスト中の要素数)を演算し、演算結果Aとする。次
に、ステップS45において、演算結果Aがマージ可能
なVCの数より大きいかまたは等しいか否かが判定され
る。
いと判定された場合、ステップS44に戻り、ステップ
S44以降の処理が繰り返し実行される。一方、ステッ
プS43またはステップS45において、演算結果Aが
マージ可能なVCの数より大きいかまたは等しいと判定さ
れた場合、ステップS46に進み、計算を停止し、ステ
ップS47に進む。
録されたリスト[1]より小さな順位のところで計算が
停止したか否かが判定される。新しくVCが登録されたリ
スト[1]より小さな順位のところで計算が停止してい
ないと判定された場合、ステップS48に進み、新しく
VCが登録されたリスト[1]のところで計算が停止され
たか否かが判定される。新しくVCが登録されたところで
計算が停止されていないと判定された場合、ステップS
53に進む。一方、新しくVCが登録されたところで計算
が停止されたと判定された場合、ステップS49に進
む。
の先頭からマージ可能な範囲のVCが調べられる。そし
て、ステップS50において、新しく追加されたVCが、
マージ可能な範囲に入っているか否かが判定される。新
しく追加されたVCが、マージ可能な範囲に入っていると
判定された場合、ステップS51に進む。
における次のリスト[1]のVCのうち、マージされてい
たもののマージが取りやめられる。その後、ステップS
52において、新しいVCのマージを開始する命令がVC m
argerに送られ、処理を終了する。一方、ステップS5
0において、新しく追加されたVCがマージ可能な範囲に
入っていないと判定された場合、処理を終了する。
録されたリスト[1]より大きな順位のところで、計算
が停止したか否かが判定される。新しくVCが登録された
リスト[1]より大きな順位のところで、計算が停止し
たと判定された場合、ステップS54に進み、リスト
[1]の先頭からマージ可能な範囲のVCが調べられる。
そして、ステップS55において、いままでマージされ
ていたが、今回からマージができなくなったVCのマージ
が取りやめられ、新しいVCのマージを開始する命令がVC
mergerに送られる。
合、または、ステップS53において、新しくVCが登録
されたリスト[1]より大きな順位のところで、計算が
停止していないと判定された場合、処理を終了する。
を優先的にマージ処理することにより、VCの数を効果的
に減少させることができる。
をATMネットワークに応用した場合について説明した
が、その他のネットワークに本発明を適用することも可
能である。
法、および請求項2に記載のパケット伝送制御装置によ
れば、複数のバーチャルコネクションを1つのバーチャ
ルコネクションにマージする場合において、バーチャル
コネクションのマージングのために利用可能なキューバ
ッファの数が、マージすべきバーチャルコネクションの
数より少ないか否かを判定し、その判定結果に応じて、
マージするバーチャルコネクションの数が多いものを優
先的にマージするようにしたので、バーチャルコネクシ
ョンの数を効率的に削減することができる。
る様子を示す図である。
解除の性能を表す図である。
を示す図である。
る。
る。
手順を説明するフローチャートである。
である。
である。
である。
フローチャートである。
処理する手順を説明するフローチャートである。
処理する手順を説明するフローチャートである。
ある。
P, 7 受信側,21 ATスイッチ, 22 VC
merger
Claims (2)
- 【請求項1】 パケットの伝送を制御するパケット伝送
制御方法であって、 複数のバーチャルコネクションを1つのバーチャルコネ
クションにマージする場合において、バーチャルコネク
ションのマージングのために利用可能なキューバッファ
の数が、マージすべきバーチャルコネクションの数より
少ないか否かを判定する判定ステップと、 前記判定ステップにおける判定結果に応じて、マージす
るバーチャルコネクションの数が多いものを優先的にマ
ージするマージステップとを備えることを特徴とするパ
ケット伝送制御方法。 - 【請求項2】 パケットの伝送を制御するパケット伝送
制御装置であって、 複数のバーチャルコネクションを1つのバーチャルコネ
クションにマージする場合において、バーチャルコネク
ションのマージングのために利用可能なキューバッファ
の数が、マージすべきバーチャルコネクションの数より
少ないか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に応じて、マージするバー
チャルコネクションの数が多いものを優先的にマージす
るマージ手段とを備えることを特徴とするパケット伝送
制御装置。
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