JPH09181726A - Ａｔｍネットワークで接続を結合する方法及びシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】仮想チャネル・セットを１つの接続として管理
しながら、仮想チャネルが各フローに割当てられる解決
法の提供。 【解決手段】 コーディング体系の異なる音声、ファク
シミリ、データ・トラフィック、シグナリング・トラフ
ィック等、種類の異なるトラフィックを交換したい２人
のエンド・ユーザを、ＡＴＭセル交換ネットワーク上で
相互接続するために複数の仮想チャネル識別子でエンド
・ユーザが接続される。ただし、ネットワーク内では複
数の仮想チャネル識別子は１つの接続として扱われる。
各ネットワーク・ノードの接続テーブルには１つのエン
トリしかない。仮想チャネル識別子の一部はネットワー
ク・ノード内で無視され、変更されない。仮想チャネル
はそれぞれエンド・ユーザのレベルで個別に考慮できる
一方、ネットワークは１つの接続を管理するのでネット
ワーク・リソースが節約される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＡＴＭ（非同期転
送モード）の高速通信システムに関して、特にＡＴＭに
よる結合トラフィックの転送に関する。

【０００２】

【従来の技術】電気通信産業は、広帯域統合サービス・
デジタル網、またはＢ−ＩＳＤＮと呼ばれる概念を提起
し始めた。これは高速通信を統合された形でエンド・ユ
ーザに提供するキャリア・サービスととらえられた。Ｂ
−ＩＳＤＮサービスを提供するために選ばれた技術は非
同期転送モードまたはＡＴＭと呼ばれる。ＡＴＭがほぼ
世界的に受け入れられているのはＡＴＭが折衷案である
という事実による。ＡＴＭは、音声、データ、イメー
ジ、ビデオ、高品位サウンド、マルチメディアを含めて
多種多様な通信トラフィックを全て処理し、ＬＡＮ（ロ
ーカル・エリア・ネットワーク）とＷＡＮ（ワイド・エ
リア・ネットワーク）両方のネットワーク環境で使用で
きる。しかしＡＴＭは、等時性ネットワークのように音
声を効率よく処理することはできず、等時性伝送ほど簡
単にビデオを処理することはできず、パケット転送モー
ドやフレーム・リレーのシステムほどデータを効率よく
或いは効果的に処理することもできず、さらにエラー・
レートの高い環境では問題が起きやすい。これはつま
り、様々な機能に合わせた、数多い特殊な機器が急増す
ることを意味するのではなく、１種類の機器とネットワ
ークであらゆることを実行できるということを意味す
る。

【０００３】ＡＴＭの基本概念は次の通りである。情報
（音声、イメージ、ビデオ、データ等）は全て、セルと
呼ばれる非常に短い固定長のブロック（データ４８バイ
ト、ヘッダ５バイト）でネットワークを転送される。
「仮想チャネル」と呼ばれるパスに沿った情報の流れ
は、ネットワーク上の一連のポインタとしてセット・ア
ップされる。セル・ヘッダは、セルを宛先までの正しい
パスにリンクする識別子を含む、ある仮想チャネル上の
セルはネットワーク上で同じパスをたどり、受信された
ときと同じ順序で宛先に送られる。ＡＴＭは交換を行う
ために各ノードでハードウェア・ベースの簡単なロジッ
ク素子を採用できるように指定されている。１Ｇｂｐｓ
のリンクでは、０．４３マイクロ秒毎に新しいセルが届
きセルが転送される。届いたセルをどうするか決定する
時間は多くない。ユーザ・データ・フレームは、ネット
ワークの端でセルに分割される。音声やビデオ等の連続
したデータ・ストリームはセルにアセンブルされる。ネ
ットワークの宛先では、受信されたセルからユーザ・デ
ータ・フレームが再構成され、ネットワークに送られた
形でエンド・ユーザに返される。このアダプテーション
（適応化）機能は、ネットワークの一部とみなされる
が、ＡＡＬ（ＡＴＭアダプテーション・レイヤ）と呼ば
れる上位レイヤの機能である。ＡＴＭセル交換ネットワ
ークは、セル・ヘッダのエラーをチェックするだけで、
エラーになったセルは棄却するだけである。アダプテー
ション機能ＡＡＬは交換ネットワークの外部にあり、い
くらかはトラフィックのタイプに依存するが、データ・
トラフィックの場合、普通は受信されたデータ・フレー
ムのエラーをチェックし、１つでも見つかればフレーム
全体を棄却する。ＡＴＭネットワークは、情報の再送に
よってエラーからの復帰を試みることはない。この機能
はエンド・ユーザ側のデバイスに委ねられ、転送されて
いるトラフィックのタイプと、使用されているアダプテ
ーション・レイヤに依存する。

【０００４】ネットワークをベースにしたイメージ処理
システムとプロトコルにおいて、呼者と被呼者が元のイ
メージ・ファイル・フォーマットとプロトコルが、被呼
者によって選択されたファイル・フォーマットに一致
し、必要ならフォーマットを変換するかどうかを確認す
る。これは上位アプリケーション機能をもとにしてお
り、ネットワークに副多重化機能を必要としない。

【０００５】２つの無線端末と中継器の間のマルチメデ
ィア通信に適応化したＡＴＭベースの無線通信システム
において、中継器と無線通信端末の間に共通のチャネル
を使用し、メタシグナリング手続きによってチャネルを
セット・アップする。接続内部で副多重化機能を使用し
ない。

【０００６】「読出し」と「リクエスト」のプリミティ
ブにもとづく診断制御デバイスとダウンストリーム・デ
バイスの間のプロトコルにおいては、アプリケーション
・レベルのプロトコルであり、ネットワークに副多重化
機能を必要としない。

【０００７】現在はＡＴＭネットワークを通して、音
声、ファクシミリ、データの各トラフィックを交換する
ため、電話端末を使ってユーザを相互接続するのが望ま
しい。

【０００８】従来技術ではこの問題の解決法として、移
送されるトラフィックの各タイプに、接続を１つセット
・アップする方法がある。しかしこれには接続数を多重
化し、ネットワーク・リソースを使って接続をセット・
アップし、またルーティング情報を維持するという欠点
がある。またＴＥ（端末装置）がこれら接続間の一貫性
を維持する必要がある。ただし、スループットがかなり
低いシグナリング・チャネルに仮想チャネルの帯域幅を
予約するのは効率的でない。

【０００９】もう１つの問題解決法は、数本のフローを
１つのＡＴＭ接続に多重化することである。これはデー
タのタイプを示す制御メッセージによってか、これらの
フローを区別するためペイロードにヘッダを追加するこ
とによって達成できる。

【００１０】前者の方法は、まずこの種の制御メッセー
ジは、オーバヘッドやパフォーマンスの観点からかなり
短くする必要があること、また１つの制御メッセージが
失われると音声とデータのトラフィックが混合する恐れ
があることから望ましくない。

【００１１】全てのメッセージにペイロード識別子を持
たせる可能性も残っている。１つの例として、ボイス・
オーバ・フレーム・リレー（voice over Frame Relay）
がある。これは転送された各パケットに２バイトのヘッ
ダを使用する。その場合、ＡＡＬ５タイプのアダプテー
ション・レイヤを使って音声パケットと音声ヘッダを転
送する必要がある。この解決法は、それによって生じる
オーバヘッドが問題になるのでＡＴＭでは許容できな
い。

【００１２】また別の解決法はＡＡＬ３／４を使うこと
である。ＡＡＬ３／４では、いくつかのチャネルを多重
化することができる。この場合でもＡＡＬ３／４によっ
て生じるオーバヘッドは、ＡＡＬ１のオーバヘッドに比
べて許容できない。

【００１３】結論として、音声、データ及び制御のフロ
ーを１つのＶＣに多重化するというアイデアには問題が
多すぎる。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題を
回避して、仮想チャネル・セットを１つの接続として管
理しながら、仮想チャネルが各フローに割当てられる解
決法を提供する。この利点として、エンド・ユーザのレ
ベル（ＴＥ）で、各チャネルを独立して考慮でき、各チ
ャネルがトラフィックのタイプに最適なＡＡＬをサポー
トする一方、ＡＴＭネットワークは１つの接続を管理す
るので、ネットワーク・リソースが節約される。またこ
れにより、チャネル・セットに総帯域幅を予約でき、Ｔ
Ｅは各チャネル間の帯域幅の共有を管理できる。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明に従って、独立項
１、１０に述べたシステム及び方法が開示される。

【００１６】

【発明の実施の形態】ＡＴＭの基本概念は、ネットワー
クでデータがどのようにルーティングされるかに関係す
る。図１はこれらの概念を示している。仮想チャネルＶ
Ｃの概念はＡＴＭにおいて、エンド・ユーザ間の単一方
向接続と定義されている。仮想パスＶＰは、２^**１６す
なわち６５５３６個の仮想チャネルのグループを表すネ
ットワークを通るルートである。仮想パスはＡＴＭエン
ドポイント間に存在し得る。図１ではエンドポイント・
ノードＥＰＮ１とエンドポイント・ノードＥＰＮ２との
間、及びエンドポイント・ノードＥＰＮ２とエンドポイ
ント・ノードＥＰＮ３との間である。仮想パスは更にＡ
ＴＭネットワーク・ノードまたはスイッチとＡＴＭエン
ドポイント・ノード間に存在し得る。図１では、ＡＴＭ
ネットワーク・ノードＮＮ１とエンドポイント・ノード
ＥＰＮ１との間、ＡＴＭネットワーク・ノードＮＮ１と
エンドポイント・ノードＥＰＮ２との間、及びネットワ
ーク・ノードＮＮ２とエンドポイント・ノードＥＰＮ３
との間である。仮想パスはまたＡＴＭネットワーク・ノ
ード間にも存在し得る。例えば図１ではネットワーク・
ノードＮＮ１とネットワーク・ノードＮＮ２との間であ
る。仮想パスはＡＴＭスイッチを通して仮想パス番号を
参照するだけでルーティングできるか、またはＡＴＭス
イッチで終端することができる。エンドポイント・ノー
ドに入る仮想パスは常にそのエンドポイント・ノードで
終端する。

【００１７】仮想チャネル接続ＶＣＣは、ユーザがデー
タを送る終端間コネクションである。仮想チャネル接続
は単一方向と定義されるが、仮想チャネル接続は常にペ
アで生じることに注意しなければならない。仮想チャネ
ル接続は各方向に１つである。従って双方向通信チャネ
ルは、ネットワーク上の同じルートを通る対になった仮
想チャネル接続から構成される。リンク、仮想パス、及
び仮想チャネルの関係を図２にまとめている。物理リン
クＰＬは複数の仮想パスＶＰで構成され、各仮想パスは
複数の仮想チャネルＶＣで構成される。

【００１８】仮想チャネルは、リンクまたは仮想パス内
の個別に識別されるデータ・フローである。ネットワー
クの仮想チャネル接続は相互接続され、連結された仮想
チャネルのシーケンスである。各エンティティのナンバ
リングの有効範囲は、階層内のその上のエンティティの
内部であるという点に注意することが大切である。例え
ばどの仮想パスも、全てのリンク上に存在し得る。従っ
て仮想パス番号３、図１のＶＰ３はネットワーク・ノー
ドＮＮ１のリンク２、３、４に存在し、仮想パスは全て
相互に無関係である。またあるノードの全ての仮想パス
に仮想チャネル番号１７があり得る。

【００１９】仮想パスと仮想チャネルは数字だけであ
る。数字はデータがフローし得る仮想（論理）パスを識
別する。データのスループットに関しては固有の容量制
限はない。これはつまり、リンクを仮想パスと仮想チャ
ネルに分割することは、リンク容量を分割することとは
何の関係もないということである。どのようなリンクも
速度に関係なく、考えられる全ての仮想パスと仮想チャ
ネルがリンクで定義されている場合でも、仮想チャネル
上のデータで飽和する可能性はある。

【００２０】図３に代表的なＡＴＭセル・フォーマット
が示してある。ＡＴＭセルは常にデータ４８バイトとヘ
ッダ５バイトである。これより長くも短くもできない。
このセル・サイズは、音声データの要件の妥協点として
ＣＣＩＴＴ（現在はＩＴＵ−Ｔと呼ばれる）によって決
定されたものである。

【００２１】セル・ヘッダで最も重要なフィールドは、
仮想パス識別子ＶＰＩと仮想チャネル識別子ＶＣＩであ
る。これらは共に、このセルが属する接続（仮想接続と
呼ばれる）を識別する。宛先ネットワーク・アドレスは
ない。４８バイトのセルに載せるにはオーバヘッドが過
剰になるからである。

【００２２】ペイロード・タイプ識別子ＰＴには３ビッ
トを使用できる。

【００２３】セル損失優先度ＣＬＰが１にセットされる
と、これはセルの優先度が低いことを示す。つまり、シ
ステムが輻輳を緩和するためにセルを棄却する必要があ
る場合、このセルを最初に棄却する必要があるという意
味である。

【００２４】ヘッド・エラー・チェックのフィールドＨ
ＥＣでは、セルのヘッダ部のシングル・ビット・エラー
全てが訂正できる、またはシングル・ビット・エラーと
マルチ・ビット・エラーのほとんどが検出できる。

【００２５】ＡＴＭネットワークを実用化するために
は、内部ネットワーク特性をネットワークを使用する各
種トラフィック・タイプのものに適応化する必要があ
る。これはＡＴＭアダプテーション・レイヤＡＡＬの目
的である。

【００２６】ＡＴＭネットワークは、セルをネットワー
クの一端からもう一端へ伝送する。セル・ヘッダにはエ
ラー・チェック機能があるが、セルのデータ部にはエラ
ー・チェックはない。またセルは転送中に失われたり棄
却されたりすることがあり、エラー状況ではセルは順不
同になったり、重複したりする。

【００２７】ＡＴＭアダプテーション・レイヤは、ＡＴ
Ｍレイヤによって提供されるサービスを高度化して、次
に上位のレイヤによって求められる機能をサポートす
る。ＡＡＬで実行される機能は上位レイヤの要件に依存
する。

【００２８】アダプテーション・レイヤは、例えば端末
アダプタの特別な形とみることができる。図４にＡＴＭ
ネットワークの論理構造を示す。「サービス・インタフ
ェース」４１は、上位のプロトコル・レイヤと機能との
インタフェースであり、ＡＴＭの境界を表す。ＡＡＬは
サービス・インタフェースをＡＴＭセル交換ネットワー
ク４２に接続する。

【００２９】ＩＴＵ−Ｔは、ネットワーク・トラフィッ
クをＡＴＭネットワークによって違った形で処理する必
要のある４種類の汎用クラスに分けて定義している。こ
れらは現在は下記の４種類の「ＡＡＬタイプ」として提
案されており、各トラフィック・クラスに１つが対応す
る。 クラスＡ（回線エミュレーション）：このサービスは専
用回線をエミュレートする。定速の音声とビデオのアプ
リケーションを対象にしている。 クラスＢ（可変ビット伝送速度サービス）：これはエン
ド・ユーザに対するプレゼンテーションのレベルで基本
的に等時性であるが、可変速度情報としてコード化可能
な音声とビデオのトラフィックを対象にしている。これ
らのサービスは、情報の流れが可変であり、接続の端部
間に何らかのタイミング関係が必要であり、コネクショ
ン指向である。 クラスＣ（コネクション指向データ）：これは従来のデ
ータ・トラフィックであり、ＳＮＡまたはＸ．２５ネッ
トワークと呼ばれる。これらのサービスはコネクション
指向であり、情報の流れは可変である。 クラスＡ（コネクションレス・データ）：このサービス
は、一時的なデータの送信ではいくつか用途があるが、
例えば使用されるプロトコルが特性上コネクションレス
であるＬＡＮ相互接続トラフィックの伝送にも利用でき
る。

【００３０】ＡＴＭシステムはコネクション指向のシス
テムである。ＡＴＭネットワークでは、予め確立された
接続（ＶＣＣ）を除いてはデータを送信する術はない。
しかしコネクションレス・モードの動作も定義されてい
る。これはＡＴＭネットワークの上部で動作する。この
動作モードでは、あるグループの最初のセルはそのデー
タ（ペイロード）フィールド内で宛先のネットワーク・
アドレス全体を伝送する。同じユーザ・データ・ブロッ
クに属する後のセルは、ネットワーク・アドレス全体は
伝送せず、同じＶＰＩ／ＶＣＩを持つことによって最初
のセルに関係付けられる。

【００３１】ＡＡＬタイプには次の４種類がある。 ＡＡＬ１：これはサービス・クラスＡの機能を提供す
る。 ＡＡＬ２：これは可変速度サービス・クラスＢに必要な
機能を提供する。ただしこの領域で定義された規格はな
い。 ＡＡＬ３／４：この機能は、クラスＣ、Ｄ両方にサービ
スを提供する。ＡＡＬ３とＡＡＬ４は、同じプロセスで
両方の機能を実行できることがわかったことから、標準
化の過程で組み合わせられた。これはかなり複雑であ
り、一部には作り過ぎとみなす向きもある。 ＡＡＬ５：このＡＡＬはクラスＣ、Ｄの両方に機能を提
供するが、かなり簡素化されている。ただし機能的には
弱い。

【００３２】ＡＴＭネットワークは、「論理ＩＤスワッ
プ」というプロセスによってデータを内部でルーティン
グする。これは、仮想接続でセルをネットワークに提示
されたのと同じ順序で転送するようネットワークが制約
されるので重要である。ＡＴＭでは、仮想接続毎にＶＰ
Ｉ、ＶＣＩの２つのＩＤがある。ＡＴＭスイッチによっ
てはＶＰしか認識せず交換しないことがある。他のスイ
ッチはＶＰ、ＶＣ両方とも認識し交換する。

【００３３】図５に示す通り、ＡＴＭスイッチは、接続
している各物理リンクに関係したＶＰＩのテーブル５３
を維持しなければならない。このテーブルは、届くデー
タをルーティングしなければならないアウトバウンド・
リンクへのポインタを含む。ＶＰが、あるＡＴＭスイッ
チで終端している場合、そのＡＴＭスイッチは、終端す
る各ＶＰについてＶＣのテーブル５４、５５を維持しな
ければならない。このテーブルは、また別のデータ・ル
ーティングのためのポインタを含む。ＶＣは、例えばシ
グナリング・チャネルであり、その特定のＡＴＭスイッ
チで終端してよい。或いはまたＶＣは、このＡＴＭスイ
ッチを通して別のＶＣに論理的に接続してもよく、その
場合、ＡＴＭスイッチは、リンク、ＶＰＩ及びＶＣＩに
よって識別される、対応するアウトバウンド接続にデー
タをルーティングしなければならない。

【００３４】ＡＴＭスイッチの動作は次のようである。

【００３５】セルが受信されると、そのＶＰＩによっ
て、ＶＰＩテーブル内のエントリが見つけられる。テー
ブルからＶＰがこのノードで終端しているかどうか確認
される。ＶＰが交換される（終端しない）場合、新しい
ＶＰＩ番号とアウトバウンド・ルーティング情報がＶＰ
Ｉテーブルからフェッチされる。ＶＰ内のＶＣは考慮さ
れないので、ここで交換する必要があるのはＶＰＩだけ
である。（この事例は図５には示されていない。）ＶＰ
がこのノードで終端している場合、ＶＣＩによって、Ｖ
ＣＩテーブル５４内の対応するエントリが見つけられ
る。終端するＶＰそれぞれにＶＣＩテーブルがある。次
に新しいＶＰＩとＶＣＩの値及び継続しているルーティ
ング情報５６がＶＣＩテーブル５４から回復される。セ
ル５２はそこで、新しいＶＰＩ／ＶＣＩ値で更新され、
テーブル５６から回復されたルーティング情報を使って
宛先にルーティングされる。

【００３６】現在はＡＴＭネットワークを通して、音
声、ファクシミリ、データの各トラフィックを交換する
ため、電話端末を使ってユーザを相互接続するのが望ま
しい。音声にはコーディング体系をいくつか使えるの
で、両端でこれを認識していなければならず、音声から
ファクシミリへの交換またはモデム転送が可能である。
その場合、２つのＴＥ（端末装置）間で終端間シグナリ
ング・チャネルが必要になる。

【００３７】ＴＥはＡＴＭネットワークに直結するか、
ＡＴＭネットワークに接続されたＰＢＸ（構内交換機）
に接続できる。ＡＴＭネットワークに直結しているか、
ＰＢＸに接続されたユーザは、接続のタイプとは無関係
にどのユーザとも通信できなければならない。

【００３８】更に、低機能の電話端末を使用しているユ
ーザがまだあるかもしれない。こうしたユーザは、ネッ
トワーク上のどのユーザとの間でも電話をかけ、電話を
受けることができなければならない。これは、サービス
の基本サブセットを使ってデフォルト設定を提供するこ
とによって達成される（拡張音声圧縮がない、ファクシ
ミリ転送への動的交換がない等）。

【００３９】本発明に従って、ＶＣセットを１つの接続
として管理管理しながら、フローそれぞれにＶＣが割当
てられる。

【００４０】この利点は、エンド・ユーザのレベル（Ｔ
Ｅ）で、各ＶＣを個別に考慮でき、各ＶＣがトラフィッ
クのタイプに最適なＡＡＬ（例えば音声にはＡＡＬ１、
データと制御の情報にはＡＡＬ５）をサポートする一
方、ＡＴＭネットワークは１つの接続を管理し（単一接
続セット・アップ、接続テーブルにエントリ１つの
み）、ネットワーク・リソースが節約されるということ
である。

【００４１】発明のこのアイデアは図６に示してある。
送信側の端末装置ＴＥにコーディング形式の異なる音
声、ファクシミリ、ビデオ、シグナリング等、各種の情
報に対する複数の信号ソース６１がある。信号ソースは
それぞれそのＡＡＬを持ち、ＶＣに接続される。これら
複数のチャネルはグループとしてまとめられ、ＡＴＭネ
ットワーク６２で、複数のネットワーク・ノードＮＮを
通過する１つの接続６４として扱われる。受信側の端末
装置ＴＥでは、１つの接続は複数のチャネルに分割さ
れ、対応するＡＡＬで個別に処理される。

【００４２】またこれにより、チャネル・セットに総帯
域幅を予約でき、ＴＥは各チャネル間の帯域幅の共有を
管理できる。これに代えてすぐに応用できる分野は、そ
れ自体のために１つのソースから１つの宛先までＶＣセ
ットを要するデータ・アプリケーションである。これま
でのところ唯一の答えはＶＰサービス、すなわち６５０
００を超えるＶＣのセットである。本発明では、単一Ｖ
ＣとフルＶＰの間で任意の粒度（２のべき乗）が可能に
なる。

【００４３】本発明を実現するには、図５に示したＶＣ
Ｉテーブルを変更する必要がある。セル・ヘッダ内のＶ
ＣＩに割当てられるビット数は１６である。ＶＰＩ当た
りＶＣＩの最大数は従って６５５３６である。ＡＴＭヘ
ッダに可能な全てのＶＣＩは、極めて高速なリンクしか
使用できない。ＡＴＭリンク当たりのＶＣＩ数はほとん
どの時間、かなり小さな値に制限される。例えば通常は
１０００ＶＣＩである。ＶＣＩ番号の割当てはリモート
ＡＴＭノードによって開始できる。リモート・ノードが
ＶＣＩ番号のうち最も小さな値を割当てる保証はない。
ＶＣＩテーブルをＶＣＩ番号で直接アドレス可能なら１
０００エントリしか用いられないとしても、テーブルに
は６５５３６エントリが必要である。このようなテーブ
ルは対応ノードで終端する仮想パスそれぞれに存在す
る。

【００４４】図７に示したような内容アドレス可能メモ
リＣＡＭにより、ＶＣＩテーブルを短くし、対応情報へ
のアクセス時間を短縮することができる。

【００４５】ＶＰＩとＶＣＩを組み合わせたテーブルは
次の２つに分けられる。 内容アドレス可能メモリ（ＣＡＭ）７１：そのノードで
終了する仮想パスそれぞれに対して６５５３６エントリ
を持つ。入力アドレスとしてＶＣＩとＶＰＩの組み合わ
せが入力された場合、このメモリは対応するインデック
スを与え、このインデックスが接続テーブルにアドレス
として入力される。ラベル交換プロセスのパフォーマン
スを改良するため、ＣＡＭをアクセス時間の短いメモリ
に置くことができる。 接続テーブル７２：内容アドレス可能メモリからのイン
デックスに応答して、アウトバウンドＶＰ／ＶＣ、アウ
トバウンド・リンク、接続の優先度等、必要な情報を全
て提供してセルを交換する。

【００４６】本発明の１要素は、２^**Ｎ個のＶＣＩに同
じＡＴＭ接続を関連付けるメカニズムを提案することで
ある。図７の構成で、ＡＴＭ接続数は割当てられたＶＣ
Ｉ番号の数より少ない。本発明では接続テーブルを小さ
くすることができる。接続テーブルはＡＴＭ接続数と比
例するようになる。接続テーブル内の１つのエントリ７
３は、仮想チャネル・セットに属する全ての仮想チャネ
ルのセルをそれぞれ後続の仮想チャネルまたは出ていく
仮想チャネルに接続する。各ＡＴＭ接続にマスク・フィ
ールドが関連付けられる。マスクは右詰めでＮ個の２
進'１'を含む。ここで２^**Ｎは同じＡＴＭ接続に関連付
けられたＶＣＩ数である。

【００４７】本発明に従ったラベル・スワップ機能は次
のようである。ＶＰが対応するネットワーク・ノードで
終了すると、届いたセルのＶＣＩが対応するＣＡＭ７１
に入力される。ＣＡＭはインデックスＩ１−１３を出力
する。このインデックスは接続テーブル７２の入力アド
レスになる。またこのインデックスは、同じ接続のＶＣ
のセットに属するＶＣＩ全てで同じである。接続テーブ
ルはこのインデックス下で、出力ＶＰＩｏ、出力ＶＣＩ
ｏ及びマスクのアドレスを含む。ネットワーク・ノード
から出るセルの新しいＶＣＩは次のように変更される。

【００４８】ＶＣＩ＝（（ＶＣＩｏ）ＡＮＤマスク）Ｏ
Ｒ（ＶＣＩｉ ＡＮＤ （ＮＯＴマスク）） ここでＶＣＩは、ネットワーク・ノードから出るセルの
ＶＣＩ番号、ＶＣＩｏは、接続テーブル７２から読み出
されたＶＣＩ番号、ＶＣＩｉはＣＡＭ７１に入力アドレ
スとして提示されるＶＣＩ番号である。

【００４９】ＶＣＩｏがこのように変更されることで、
ＶＣＩのＮ個の下位ビットは変更されず、１６−Ｎ個の
最上位ビットは交換されることが保証される。

【００５０】交換されたＶＰＩｏは変更されず、新しい
ＶＰＩは接続テーブル７２から出力されたＶＰＩｏと等
しい。

【００５１】本発明により、接続テーブルが小型化さ
れ、同じ接続に属する複数のＶＣを、接続テーブル内の
１つのエントリで交換することが可能になる。接続テー
ブルはＡＴＭ接続数と比例するようになる。

【００５２】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。

【００５３】（１）転送リンクで相互接続された複数の
ネットワーク・ノードで構成されるパケット交換通信ネ
ットワークのルーティング・ラベルのテーブルの記憶域
を含むネットワーク・ノードにおいて、あるリンク上の
データ・パケットのルーティングを示す前記ルーティン
グ・ラベルを運ぶ、前記データ・パケットをルーティン
グする方法であって、リンクを通して前記ネットワーク
・ノードでデータ・パケットを受信するステップと、前
記ネットワーク・ノードにおいて、前記データ・パケッ
トの初期ルーティング・ラベルを読取るステップと、新
しいルーティング・ラベルを抜き出すために、前記初期
ルーティング・ラベルによって確認されたアドレスで前
記記憶域をアドレスするステップと、変更されたルーテ
ィング・テーブルを取得するために新しいルーティング
・ラベルの一部を前記初期ルーティング・ラベルの対応
する部分で置き換えるステップと、前記データ・パケッ
トにおいて、前記初期ルーティング・ラベルを前記変更
されたルーティング・ラベルで置き換えるステップと、
前記変更されたルーティング・ラベルを持つ前記データ
・パケットを前記ネットワーク・ノードの対応するリン
ク上でルーティングするステップと、を含む、方法。 （２）前記変更されたルーティング・ラベルは、前記記
憶域から前記新しいルーティング・ラベルの他に、置き
換えられる前記新しいルーティング・ラベルの部分を示
すマスク情報を受信するステップと、前記新しいルーテ
ィング・ラベルの前記部分を前記マスク情報に示された
前記初期ルーティング・ラベルの対応部分で置き換える
ステップとによって得られる、前記（１）記載の方法。 （３）前記記憶域は、第１メモリ及び他のメモリを含
み、前記新しいルーティング・ラベルは、前記初期ルー
ティング・ラベルに応答して前記第１メモリからインデ
ックスを受信するステップと、前記インデックスによっ
て確認されたアドレスで前記他のメモリをアドレスする
ステップと、前記インデックスに応答して前記他のメモ
リから前記新しいルーティング・ラベルを受信するステ
ップとによって抜き出される、前記（１）または（２）
に記載の方法。 （４）前記インデックスは複数の初期ルーティング・ラ
ベルについて等しい、前記（３）記載の方法。 （５）前記複数の初期ルーティング・ラベルのうち１つ
を持つ前記データ・パケットは、２つの端末間の同じ接
続に属する、前記（４）記載の方法。 （６）初期ルーティング・ラベルが同じデータ・パケッ
トは、２つの端末間の情報ストリームに属する、前記
（１）、（２）、（３）、（４）、または（５）のいず
れかに記載の方法。 （７）前記同じ接続は複数の情報ストリームを含む、前
記（６）記載の方法。 （８）前記同じ接続の情報ストリームはそれぞれ、コー
ディング体系の異なる音声、ファクシミリ、データ、２
つの端末間のシグナリング等、異なる情報を転送する、
前記（４）記載の方法。 （９）前記データ・パケットは固定長のセルである、前
記（１）、（２）、（３）、（４）、（５）、（６）、
（７）、または（８）のいずれかに記載の方法。 （１０）転送リンクで相互接続された複数のネットワー
ク・ノードを含むパケット交換通信ネットワークのため
の、前記（１）、（２）、（３）、（４）、（５）、
（６）、（７）、（８）、または（９）のいずれかに記
載のステップを実行するようにされた手段を含む、ルー
ティング・システム。

【図面の簡単な説明】

【図１】ＡＴＭネットワークのルーティングの概念を示
す図である。

【図２】リンク、仮想パス及び仮想チャネルの関係を示
す図である。

【図３】ＡＴＭセル・フォーマットの表現を示す図であ
る。

【図４】２つの対等なＡＴＭアダプテーション・レイヤ
の関係を示す図である。

【図５】ＡＴＭ交換プロセスを示す図である。

【図６】本発明に従ったＡＴＭネットワークを示す図で
ある。

【図７】本発明に従ったラベル・スワップ・プロセスを
示す図である。

【符号の説明】

４１ サービス・インタフェース ４２ ＡＴＭセル交換ネットワーク ５３、５５ テーブル ５４ ＶＣＩテーブル ５６ ルーティング情報 ６１ 信号ソース ６２ ＡＴＭネットワーク ６４ 接続 ７１ 内容アドレス可能メモリ（ＣＡＭ） ７２ 接続テーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローレント・ニコラス フランス06270、ビルヌーブ・ロウベット、 レ・アモックス・デュ・ソレイル、レス・ スピーレス、エヌ 20 (72)発明者 クラウド・ガランド フランス06800、カグネス／メール、アベ ニュー・デ・チュイリエレス 56

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】転送リンクで相互接続された複数のネット
   ワーク・ノードで構成されるパケット交換通信ネットワ
   ークのルーティング・ラベルのテーブルの記憶域を含む
   ネットワーク・ノードにおいて、あるリンク上のデータ
   ・パケットのルーティングを示す前記ルーティング・ラ
   ベルを運ぶ、前記データ・パケットをルーティングする
   方法であって、 リンクを通して前記ネットワーク・ノードでデータ・パ
   ケットを受信するステップと、 前記ネットワーク・ノードにおいて、前記データ・パケ
   ットの初期ルーティング・ラベルを読取るステップと、 新しいルーティング・ラベルを抜き出すために、前記初
   期ルーティング・ラベルによって確認されたアドレスで
   前記記憶域をアドレスするステップと、 変更されたルーティング・テーブルを取得するために新
   しいルーティング・ラベルの一部を前記初期ルーティン
   グ・ラベルの対応する部分で置き換えるステップと、 前記データ・パケットにおいて、前記初期ルーティング
   ・ラベルを前記変更されたルーティング・ラベルで置き
   換えるステップと、 前記変更されたルーティング・ラベルを持つ前記データ
   ・パケットを前記ネットワーク・ノードの対応するリン
   ク上でルーティングするステップと、 を含む、方法。
2. 【請求項２】前記変更されたルーティング・ラベルは、 前記記憶域から前記新しいルーティング・ラベルの他
   に、置き換えられる前記新しいルーティング・ラベルの
   部分を示すマスク情報を受信するステップと、 前記新しいルーティング・ラベルの前記部分を前記マス
   ク情報に示された前記初期ルーティング・ラベルの対応
   部分で置き換えるステップとによって得られる、 請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】前記記憶域は、第１メモリ及び他のメモリ
   を含み、前記新しいルーティング・ラベルは、 前記初期ルーティング・ラベルに応答して前記第１メモ
   リからインデックスを受信するステップと、 前記インデックスによって確認されたアドレスで前記他
   のメモリをアドレスするステップと、 前記インデックスに応答して前記他のメモリから前記新
   しいルーティング・ラベルを受信するステップとによっ
   て抜き出される、 請求項１または請求項２に記載の方法。
4. 【請求項４】前記インデックスは複数の初期ルーティン
   グ・ラベルについて等しい、請求項３記載の方法。
5. 【請求項５】前記複数の初期ルーティング・ラベルのう
   ち１つを持つ前記データ・パケットは、２つの端末間の
   同じ接続に属する、請求項４記載の方法。
6. 【請求項６】初期ルーティング・ラベルが同じデータ・
   パケットは、２つの端末間の情報ストリームに属する、
   請求項１、請求項２、請求項３、請求項４、または請求
   項５のいずれかに記載の方法。
7. 【請求項７】前記同じ接続は複数の情報ストリームを含
   む、請求項６記載の方法。
8. 【請求項８】前記同じ接続の情報ストリームはそれぞ
   れ、コーディング体系の異なる音声、ファクシミリ、デ
   ータ、２つの端末間のシグナリング等、異なる情報を転
   送する、請求項４記載の方法。
9. 【請求項９】前記データ・パケットは固定長のセルであ
   る、請求項１、請求項２、請求項３、請求項４、請求項
   ５、請求項６、請求項７、または請求項８のいずれかに
   記載の方法。
10. 【請求項１０】転送リンクで相互接続された複数のネッ
    トワーク・ノードを含むパケット交換通信ネットワーク
    のための、請求項１、請求項２、請求項３、請求項４、
    請求項５、請求項６、請求項７、請求項８、または請求
    項９のいずれかに記載のステップを実行するようにされ
    た手段を含む、ルーティング・システム。