JPH11102682A - 薄形二次電池 - Google Patents

薄形二次電池

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JPH11102682A
JPH11102682A JP9259941A JP25994197A JPH11102682A JP H11102682 A JPH11102682 A JP H11102682A JP 9259941 A JP9259941 A JP 9259941A JP 25994197 A JP25994197 A JP 25994197A JP H11102682 A JPH11102682 A JP H11102682A
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JP
Japan
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exterior material
support plate
vent hole
gas vent
cover
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JP9259941A
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English (en)
Inventor
Masao Kawaguchi
正夫 川口
Soichi Hanabusa
聡一 花房
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11102682A publication Critical patent/JPH11102682A/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過充電時等においてガスが発生して内圧が上
昇した際に、そのガスを外部に容易に逃散させて破裂に
至るのを未然防止することが可能な薄形二次電池を提供
する。 【解決手段】 外装材1の内面に安全弁機構12が配置
された薄形二次電池であって、前記安全弁機構12は、
前記外装材1に開口された第1のガス抜き孔13と、前
記外装材1の内面に熱融着された支持板14と、前記支
持板14に前記第1のガス抜き孔13と連通するように
形成された第2のガス抜き孔15と、前記支持板14に
前記第2のガス抜き孔15を塞ぐように配置された弾性
弁体17と、前記支持板14に前記弾性弁体17を覆う
ように固定されたカバー16と、前記カバー16に開口
された第3のガス抜き孔18とを備えることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄形二次電池に関
し、安全弁機構を設けた薄形二次電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばポリマーリチウムイオン二
次電池のような0.5mm程度の厚さを有する薄形二次
電池は、小型、軽量を重視する携帯パソコンのようなコ
ードレス機器の電源として注目され、その開発が活発に
進められている。
【0003】前記薄形二次電池の実用化にあたっての重
要な要素技術は、正極、負極の活物質の選択、電池の構
成技術の他に、外装材による薄形発電要素の密封技術が
挙げられる。前記外装材による前記薄形発電要素の密封
性が低下すると、前記発電要素を構成する電解液が揮
発、漏洩して電池反応を低減させるばかりか、外部から
湿気が容易に侵入して性能低下を招く。
【0004】このようなことから、従来の前記薄形二次
電池は、内面に熱融着性樹脂フィルムが配された外装材
内に正極、セパレータおよび負極を有する薄形発電要素
を前記正負極に電気的に接続された外部端子が前記外装
材の開口縁部から延出するように収納し、かつ前記開口
縁部で前記熱融着性樹脂フィルムを互いに熱融着して前
記発電要素を前記外装材内に密封した構造を有する。前
記外装材は、例えば熱融着性樹脂フィルム、アルミニウ
ム箔のようなバリアフィルムおよびポリエチレンテレフ
タレートフィルムのような剛性を有する樹脂フィルムを
少なくともこの順序で積層した積層フィルムからなる。
【0005】しかしながら、前記薄形二次電池において
過充電等により内部にガスが発生した場合、内圧が上昇
する。このため、外装材である積層フィルムが膨張して
最終的に破裂する。薄型二次電池が破裂すると、その内
容物(特に電解液)が飛散し、機器に直接搭載した場合
には機器が損傷し、電池パックの場合にはケースが変形
し、同様に搭載された機器の損傷を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、過充電時等
においてガスが発生して内圧が上昇した際に、そのガス
を外部に容易に逃散させて破裂に至るのを未然防止する
ことが可能な薄形二次電池を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄形二次電
池は、内面に熱融着性樹脂フィルムが配された外装材内
に正極、セパレータおよび負極を有する薄形発電要素を
前記正負極と電気的にそれぞれ接続された外部端子を前
記外装材の開口縁部から延出するように収納し、かつ前
記開口縁部で前記熱融着性樹脂フィルムを互いに熱融着
して前記発電要素を前記外装材内に密封した薄形二次電
池において、前記外装材の内面に安全弁機構が設けられ
ており、前記安全弁機構は、前記外装材に開口された第
1のガス抜き孔と、前記外装材の内面に熱融着された支
持板と、前記支持板に前記第1のガス抜き孔と連通する
ように形成された第2のガス抜き孔と、前記支持板に前
記第2のガス抜き孔を塞ぐように配置された弾性弁体
と、前記支持板に前記弾性弁体を覆うように固定された
カバーと、前記カバーに開口された第3のガス抜き孔と
を備えることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る薄形二次電池の一例
(薄形ポリマー電解質二次電池)を図1〜図5を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明に係る薄形二次電池を
示す平面図、図2は本発明に係る薄形二次電池における
長手方向に沿う融着部を折り返した状態を示す斜視図、
図3は図1及び図2の二次電池に含まれる発電要素を示
す断面図、図4は図1及び図2の二次電池の要部を示す
断面図、図5は図4の安全弁機構を示す平面図である。
【0009】図1に示すように、薄形発電要素は外装材
1内に正極リード2及び負極リード3が前記外装材1か
ら延出した状態で密封されている。前記外装材1は、内
面に熱融着性樹脂フィルムが配置されている。前記外装
材1は、二つ折りにされ、開口縁部4の前記フィルム同
士が熱融着されることにより封止されている。図2に示
すように、前記薄形二次電池は、体積エネルギー密度を
向上させるため、長手方向に沿う2つの熱融着部4が上
面に折り返されている。
【0010】このような薄形二次電池の薄形発電要素
は、例えば、図3に示すような構造を有する。すなわ
ち、薄形発電要素は、網状集電体5の両面に活物質を含
む正極層6が担持された構造を有する正極と、網状集電
体7の両面に負極層8が担持された構造を有する負極と
を備える。セパレータとしての固体ポリマー電解質層9
は、前記正極層6と前記負極層8の間に配置されてい
る。なお、前記正極集電体5は、この集電体と同じ材料
からなる帯状端子部10を有する。一方、前記負極集電
体7は、この集電体と同じ材料からなる帯状端子部11
を前記正極端子部10と重ならないような位置に有す
る。例えば帯状金属箔からなる正極リード2は、前記正
極端子部10と接続され、この正極リード2および正極
端子部10から外部正極端子が構成されている。例えば
帯状金属箔からなる負極リード3は、前記負極端子部1
1に接続され、この負極リード3および負極端子部11
から外部負極端子が構成されている。
【0011】復帰式安全弁機構12は、図4に示すよう
に、前記外装材1の内面に前記外装材1内の外部正負極
端子で囲まれた空間と対向するように配置されている。
このように安全弁機構12を外装材内の発電要素および
各外部端子と対向しないような位置に形成することによ
って、安全弁機構と正負極外部端子、もしくは発電要素
との間の短絡を防止できる。前記安全弁機構12は、図
4および図5に示すように、前記外装材1に開口された
第1のガス抜き孔13と、前記外装材1の内面に熱融着
された矩形の支持板14(例えば、SUS 304のよ
うな金属からなる)と、前記支持板14に前記第1のガ
ス抜き孔13と連通するように形成された第2のガス抜
き孔15と、前記支持板14に前記第2のガス抜き孔1
5を囲むように固定された皿形のカバー16(例えば、
SUS 304のような金属からなる)と、前記カバー
16の凹部と前記支持板14の間に前記第2のガス抜き
孔15を塞ぐように配置され、中央に突起を有する円柱
形状をなす弾性弁体17と、前記カバー16の凹部から
縁につながる部分に形成された第3のガス抜き孔18を
1個備える。前記弾性弁体17は、前記カバー16と前
記支持板14の間に圧縮状態で配置されている。
【0012】このような構成の薄形二次電池において、
過充電等により前記外装材1内にガスが発生し、内圧が
上昇すると、前記第3のガス抜き孔18を通して前記弾
性弁体17が加圧され、前記弾性弁体17の突起部がガ
スに押されて変形し、前記突起部が横にずれ、前記弾性
弁体17と前記第2のガス抜き孔15の間に隙間が生じ
る。その結果、前記外装材1内のガスは、前記第3のガ
ス抜き孔18、前記第2のガス抜き孔15および前記第
1のガス抜き孔13を通して外部に逃散されるため、破
裂を防止することができる。
【0013】前記弾性弁体は、例えば、有機溶媒に対す
る耐溶解性のある弾性体から形成することが好ましい。
具体的には、フッ素系エラストマー(例えば、Du P
ont社製の商品名がKALREZであるパーフルオロ
エラストマー)、シリコーン・ゴム等を挙げることがで
きる。
【0014】前記外装材は、シール面に熱融着性樹脂が
配され、中間にアルミニウム(Al)のような金属薄膜
を介在させた多層フィルムからなることが好ましい。具
体的には、シール面側から外面に向けて積層したポリエ
チレン(PE)/ポリエチレンテレフタレート(PE
T)/Al箔/PETの多層フィルム;PE/ナイロン
/Al箔/PETの多層フィルム;アイオノマー/Ni
箔/PE/PETの多層フィルム;エチレンビニルアセ
テート(EVA)/PE/Al箔/PETの多層フィル
ム;アイオノマー/PET/Al箔/PETの多層フィ
ルム等を用いることができる。ここで、シール面側のP
E、アイオノマー、EVA以外のフィルムは防湿性、耐
通気性、耐薬品性を担っている。
【0015】前記薄形二次電池の正極、負極及び電解質
層としては、例えば、以下に説明するものを用いること
ができる。 (正極)この正極は、正極活物質、非水電解液及びこの
電解液を保持するためのポリマーを含む正極層が集電体
に担持されたものから形成される。
【0016】前記正極活物質としては、種々の酸化物
(例えばLiMn24 などのリチウムマンガン複合酸
化物、二酸化マンガン、例えばLiNiO2 などのリチ
ウム含有ニッケル酸化物、例えばLiCoO2 などのリ
チウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバ
ルト酸化物、リチウムを含む非晶質五酸化バナジウムな
ど)や、カルコゲン化合物(例えば、二硫化チタン、二
硫化モリブテンなど)等を挙げることができる。中で
も、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバル
ト酸化物、リチウム含有ニッケル酸化物を用いるのが好
ましい。
【0017】前記非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶
解することにより調製される。前記非水溶媒としては、
エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネー
ト(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチル
カーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DE
C)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチ
ロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリ
ル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプ
ロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることが
できる。前記非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上
混合して使用しても良い。
【0018】前記電解質としては、例えば、過塩素酸リ
チウム(LiClO4 )、六フッ化リン酸リチウム(L
iPF6 )、ホウ四フッ化リチウム(LiBF4 )、六
フッ化砒素リチウム(LiAsF6 )、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、ビスト
リフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN
(CF3 SO32 ]等のリチウム塩を挙げることがで
きる。
【0019】前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量
は、0.2mol/l〜2mol/lとすることが望ま
しい。前記非水電解液を保持するためのポリマーとして
は、例えば、ポリエチレンオキサイド誘導体、ポリプロ
ピレンオキサイド誘導体、前記誘導体を含むポリマー、
ビニリデンフロライド(VdF)とヘキサフルオロプロ
ピレン(HFP)との共重合体等を用いることができ
る。前記HFPの共重合割合は、前記共重合体の合成方
法にも依存するが、通常、最大で20重量%前後であ
る。
【0020】前記網状集電体及び網状端子部は、例え
ば、アルミニウム製エキスパンドメタル、アルミニウム
製メッシュ、アルミニウム製パンチドメタル等から形成
することができる。前記正極の集電体及び端子は、例え
ば、アルミニウム箔のような金属箔から形成しても良
い。
【0021】前記正極リードは、例えば、アルミニウ
ム、ニッケルなどから形成することができる。前記正極
は、導電性を向上する観点から導電性材料を含んでいて
もよい。前記導電性材料としては、例えば、人造黒鉛、
カーボンブラック(例えばアセチレンブラックなど)、
ニッケル粉末等を挙げることができる。
【0022】(負極)この負極は、負極活物質、非水電
解液及びこの電解液を保持するためのポリマーを含む負
極層が集電体に担持されたものから形成される。
【0023】前記負極活物質としては、リチウムイオン
を吸蔵放出する炭素質材料を挙げることができる。かか
る炭素質材料としては、例えば、有機高分子化合物(例
えば、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロ
ース等)を焼成することにより得られるもの、コークス
や、メソフェーズピッチを焼成することにより得られる
もの、人造グラファイト、天然グラファイト等に代表さ
れる炭素質材料を挙げることができる。中でも、500
℃〜3000℃の温度で、常圧または減圧下にて前記メ
ソフェーズピッチを焼成して得られる炭素質材料を用い
るのが好ましい。
【0024】前記非水電解液及び前記ポリマーとして
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。前記網状集電体及び網状端子部は、例えば、銅製
エキスパンドメタル、銅製メッシュ、銅製パンチドメタ
ル等から形成することができる。前記負極の集電体及び
端子は、例えば銅箔のような金属箔から形成されていて
も良い。
【0025】前記負極リードは、例えば、銅、ニッケル
から形成することができる。なお、前記負極シートは、
人造グラファイト、天然グラファイト、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ニッケ
ル粉末、ポリフェニレン誘導体等の導電性材料、オレフ
ィン系ポリマーや炭素繊維等のフィラーを含むことを許
容する。
【0026】(固体ポリマー電解質層)この電解質層
は、非水電解液及びこの電解液を保持するためのポリマ
ーを含む。
【0027】前記非水電解液及び前記ポリマーとして
は、前述した正極で説明したものと同様なものが用いら
れる。前記電解質層は、強度を更に向上させる観点か
ら、酸化硅素粉末のような無機フィラーを添加しても良
い。
【0028】以上詳述したように本発明に係る薄形二次
電池によれば、外装材の内面に安全弁機構が設けられて
おり、前記安全弁機構は、前記外装材に開口された第1
のガス抜き孔と、前記外装材の内面に熱融着された支持
板と、前記支持板に前記第1のガス抜き孔と連通するよ
うに形成された第2のガス抜き孔と、前記支持板に前記
第2のガス抜き孔を塞ぐように配置された弾性弁体と、
前記支持板に前記弾性弁体を覆うように固定されたカバ
ーと、前記カバーに開口された第3のガス抜き孔とを備
える。このような二次電池において、過充電などにより
前記外装材内にガスが発生し、内圧が上昇すると、前記
第3のガス抜き孔を通して前記弾性弁体が加圧され、前
記弾性弁体と前記第2のガス抜き孔の間に隙間が生じ
る。その結果、前記外装材内のガスは、前記第3のガス
抜き孔、前記第2のガス抜き孔および前記第1のガス抜
き孔を通して外部に逃散されるため、破裂を防止するこ
とができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 (実施例) <正極の作製>まず、活物質として組成式がLiMn2
4 で表されるリチウムマンガン複合酸化物と、カーボ
ンブラックと、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロ
プロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、可塑
剤としてフタル酸ジブチル(DBP)をN−N−ジメチ
ルホルムアミド中で混合し、ペーストを調製した。得ら
れたペーストをポリエチレンテレフタレートフィルム
(PETフィルム)上に塗布し、シート化し、非水電解
液未含浸の正極シートを作製した。アルミニウム製エキ
スパンドメタルからなり、正極端子部を有する集電体の
両面に、得られた正極シートを熱ロールで加熱圧着する
ことにより非水電解液未含浸の正極を作製した。
【0030】<負極の作製>活物質としてメソフェーズ
ピッチ炭素繊維と、ビニリデンフロライド−ヘキサフル
オロプロピレン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、
可塑剤{フタル酸ジブチル(DBP)}とをN−N−ジ
メチルホルムアミド中で混合し、ペーストを調製した。
得られたペーストをポリエチレンテレフタレートフィル
ム(PETフィルム)上に塗布し、シート化し、電解液
未含浸の負極シートを作製した。銅製エキスパンドメタ
ルからなり、負極端子部を有する集電体の両面に、得ら
れた負極シートを熱ロールで加熱圧着することにより電
解液未含浸の負極を作製した。
【0031】<固体ポリマー電解層の作製>酸化硅素粉
末と、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレ
ン(VdF−HFP)の共重合体粉末と、可塑剤{フタ
ル酸ジブチル(DBP)}とをアセトン中で混合し、ペ
ースト状にした。得られたペーストをポリエチレンテレ
フタレートフィルム(PETフィルム)上に塗布し、シ
ート化し、電解液未含浸の電解質層を作製した。
【0032】<非水電解液の調製>エチレンカーボネー
ト(EC)とジメチルカーボネート(DMC)が混合さ
れた非水溶媒に電解質としてのLiPF6 を溶解させて
非水電解液を調製した。
【0033】<積層電極の作製>前記正極を2枚、前記
負極を1枚および前記電解質層を2枚用意した。前記2
枚の正極と前記1枚の負極をその間に前記電解質層を介
在させながら交互に積層し、これらを145℃に加熱し
た剛性ロールにて加熱圧着し、積層物を作製した。この
ような積層物を5つ作製した。各積層物をメタノール中
に浸漬し、前記積層物中のDBPをメタノールによって
抽出し、除去した。各積層物を乾燥させ、この5つの積
層物から積層厚が3.0mm、外径寸法が52×78m
mの積層電極を作製した。前記積層電極の10個の正極
端子部と正極リードとしての厚さが0.05mmの帯状
アルミニウム箔を溶接し、外部正極端子を形成した。ま
た、前記積層電極の5枚の負極端子部に負極リードとし
ての厚さが0.05mmの帯状銅箔を溶接し、外部負極
端子を形成した。
【0034】<外装材への安全弁機構の形成>外装材と
して、厚さが12μmのポリエステルフィルム、厚さが
20μmのアルミニウム箔、厚さが12μmのポリエス
テルフィルムおよび厚さが50μmの無水マレイン酸変
性ポリプロピレンフィルム(熱融着性樹脂フィルム)が
この順番に積層された複合フィルムを用意した。このフ
ィルムに前記熱融着性樹脂フィルムからの打ち抜きによ
って内径1mmの第1のガス抜き孔を形成した。
【0035】一方、復帰式安全弁として以下に説明する
構造のものを用意した。すなわち、前記安全弁は、内径
0.5mmの第2のガス抜き孔が開口されたSUS 3
04製の矩形支持板(縦が5mmで、横が3mmで、厚
さが0.2mm)と、前記支持板に前記第2のガス抜き
孔を囲むように固定されたSUS 304製の皿形カバ
ー(窪みの深さが0.65mmで、窪みの内径が1.8
mmで、厚さが0.15mm)と、前記カバーの窪みか
ら縁につながる箇所に形成された内径が0.5mmの第
3のガス抜き孔と、前記カバーの窪みと前記支持板との
間に前記第2のガス抜き孔を塞ぐように圧縮状態で配置
され、上部に突起部を有する円柱状をなし、Du Po
nt社製の商品名がKALREZであるパーフルオロエ
ラストマー製の弾性弁体とから構成される。次いで、前
記外装材の熱融着性樹脂フィルム側に前記安全弁を前記
支持板の第2のガス抜き孔と前記外装材の第1のガス抜
き孔が連通するように配置した。ひきつづき、前記外装
材のポリエステルフィルム側から加熱板をあてヒートシ
ールにより前記外装材に前記安全弁を装着した。
【0036】得られた外装フィルムを前記熱融着性樹脂
フィルムが内側に位置するように二つ折りにし、前記積
層電極を被覆した。この被覆は、前記正極リード及び前
記負極リードの先端が前記フィルムの長手方向と直交す
る開口縁部から突出し、かつ前記外装フィルム内面に固
定された安全弁が前記外装フィルム内の正負極外部端子
で囲まれた空間と対向するように行った。次いで、正負
極リードが延出している開口縁部を5mm幅で熱融着
し、残りの開口縁部(長手方向に沿う開口縁部)のう
ち、一方側を5mm幅で熱融着した。他方の開口縁部か
ら前記組成の非水電解液を注液した後、この開口縁部を
5mm幅で熱融着することにより、前記外装フィルム内
に前記積層電極を密封し、厚さが3.5mmで、リード
部分を除く外径寸法が55×90mmである薄形ポリマ
ー電解質二次電池を30個製造した。
【0037】得られた各二次電池を電池収納スペースが
57×92×4.2mmで、外形寸法が58×93×
6.0mmの外部接続端子付きポリプロピレン製ケース
に収納し、パック型電池とした。 (比較例)外装フィルムの内面に安全弁を設置しないこ
と以外は、実施例と同様な薄形ポリマー電解質二次電池
を30個製造した。得られた各二次電池を実施例と同様
な外部接続端子付きポリプロピレン製ケースに収納し、
パック型電池とした。
【0038】実施例及び比較例のパック電池について、
2C、15Vで3時間充電を行う過充電試験を実施し、
弁作動数と過充電試験後の電池パックの厚さを測定し、
その結果を下記表1に示す。
【0039】 表1 過充電試験後のパックの厚さ(30個平均) 弁作動数 実施例 6.0mm 30個 比較例 8.6mm 安全弁なし 表1から明らかなように、実施例の二次電池は、過充電
後、パックの厚さが変形しておらず、内圧上昇後、速や
かに安全弁が作動したことがわかる。これに対し、比較
例の二次電池は、過充電の際、パックが変形するほどに
フィルムが膨張した後、破裂を生じることがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、過
充電時の破裂が回避され、安全性が向上された薄形二次
電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄形二次電池を示す平面図。
【図2】本発明に係る薄形二次電池における長手方向に
沿う融着部を上面に折り返した状態を示す斜視図。
【図3】図1及び図2の二次電池に含まれる発電要素を
示す断面図。
【図4】図1および図2の二次電池の要部を示す断面
図。
【図5】図4の安全弁機構を示す平面図。
【符号の説明】
1…外装材、 2…正極リード、 4…融着部、 10…正極端子部、 12…安全弁機構、 13…第1のガス抜き孔、 14…支持板、 15…第2のガス抜き孔、 16…カバー、 17…弾性弁体、 18…第3のガス抜き孔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に熱融着性樹脂フィルムが配された
    外装材内に正極、セパレータおよび負極を有する薄形発
    電要素を前記正負極と電気的にそれぞれ接続された外部
    端子を前記外装材の開口縁部から延出するように収納
    し、かつ前記開口縁部で前記熱融着性樹脂フィルムを互
    いに熱融着して前記発電要素を前記外装材内に密封した
    薄形二次電池において、 前記外装材の内面に安全弁機構が設けられており、 前記安全弁機構は、前記外装材に開口された第1のガス
    抜き孔と、前記外装材の内面に熱融着された支持板と、
    前記支持板に前記第1のガス抜き孔と連通するように形
    成された第2のガス抜き孔と、前記支持板に前記第2の
    ガス抜き孔を塞ぐように配置された弾性弁体と、前記支
    持板に前記弾性弁体を覆うように固定されたカバーと、
    前記カバーに開口された第3のガス抜き孔とを備えるこ
    とを特徴とする薄形二次電池。
  2. 【請求項2】 前記安全弁機構は、前記外装材内の前記
    発電要素および前記各外部端子と対向しないような位置
    に配置されることを特徴とする請求項1記載の薄形二次
    電池。
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