JPH1110213A - 圧延機駆動系過負荷防止方法 - Google Patents

圧延機駆動系過負荷防止方法

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JPH1110213A
JPH1110213A JP9171349A JP17134997A JPH1110213A JP H1110213 A JPH1110213 A JP H1110213A JP 9171349 A JP9171349 A JP 9171349A JP 17134997 A JP17134997 A JP 17134997A JP H1110213 A JPH1110213 A JP H1110213A
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JP
Japan
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rolling
torque
rolling mill
value
roll
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Application number
JP9171349A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakamura
弘 中村
Makoto Yoshii
誠 吉井
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、圧延機上下ロールが異速回転する
圧延機に適用される技術であり、圧延機スピンドルなど
の駆動系過負荷防止方法に関する。 【解決手段】 上ロール回転数と下ロール回転数の比で
あるロール異速率設定値から圧延機駆動系に作用する圧
延噛み込み時最大トルクと圧延時定常トルクの比である
TAF を推定演算し、該推定演算したTAF に基き算出され
る圧延噛み込み時最大トルク推定値と前記圧延機駆動系
の許容トルク値を比較し、前記圧延噛み込み時最大トル
ク推定値が前記許容トルク値以下となるように前記ロー
ル異速率設定値を調整して圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機上下ロール
が異速回転する圧延機に適用される技術であり、圧延機
スピンドルなどの駆動系の過負荷を防止した圧延方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、厚板などの圧延においては、圧延
材先端部の上反りや下反りによる圧延機やテーブルロー
ルなどへの突っかかりを防止するため、各圧延パスにお
いて圧延機上下ロールを異速回転させて圧延を行なうこ
とにより前記反りの修正を実施している。しかし、この
異速回転の実施により、従来上下スピンドルに均等にか
かっていたスピンドルピークトルクにアンバランスが生
じることになる。この上ロールと下ロールの回転速度つ
まり上スピンドルと下スピンドルの回転速度の比を異速
率と呼ぶ。上スピンドルと下スピンドルの異速率がゼロ
(つまり同速)の場合におけるピークトルク発生の様子
を模式的に図3(a)(b)に示す。
【0003】図3(a)は上スピンドル、図3(b)は
下スピンドルについて示している。図の横軸は時間軸で
あり圧延材噛み込みのタイミングをゼロとして、圧延材
が抜ける直前までを示している。縦軸はトルクを示して
いる。図示のように、異速率がゼロの場合は上下スピン
ドル共に同じ挙動を示し、噛み込み直後にピークトルク
Tmaxが現われ、その後定常トルクTsに収束していく。一
方異速圧延の場合の例として、上スピンドルの速度の方
が大きい場合を図3(c)(d)に示す。この場合、図
示のように上スピンドル(c)でのピークトルクTmaxが
下スピンドル(d)でのピークトルクTmaxより格段に大
きくなる。これとは逆に下スピンドルの速度が大きい場
合は、下スピンドルのピークトルクTmaxの方が大きくな
るのは明白でありここでは図示を省略する。
【0004】つまり、異速圧延の場合、ロール速度の大
きい方のロールにより過大なピークトルクが発生するこ
とになる。そして、このことがピークトルクの推定をよ
り困難なものとし、圧延機過負荷防止をより難しいもの
としていた。この大きい方のピークトルクTmaxと定常ト
ルクTsの比をTAF と呼ぶ。ここでは、以下の説明の都合
上あらかじめこのTAF を TAF = Tmax / Ts … (1) と定義しておく。
【0005】従来から、厚板などの圧延においては、圧
延前にパススケジュールを計算し、その中で圧延機のス
ピンドルピークトルクを予測している。これは、スピン
ドルピークトルクが大きすぎるとスピンドルやスピンド
ルカップリングなどの駆動系の損傷事故を起こし大きな
2次災害の原因となるため、そのスピンドルピークトル
クを予測することにより損傷事故を防ごうとするもので
ある。
【0006】この、圧延機のスピンドルピークトルクの
予測は、一般にそのピークトルク予測値をTgとして、 Tg = f ( T, Δt, R, W, N, kf, … etc.) … (2) として与えられる予測式に基づき行なわれる。ここで、
Tは圧延材の温度、Δt は圧下率、Rはワークロール半
径、Wは圧延材の幅、Nはワークロールの回転数、kfは
変形抵抗である。
【0007】しかしながら、圧延材の温度T等(2)式
の各パラメータを正確に与えることが困難であることな
どの理由から、このピークトルク予測式(2)で予測し
たスピンドルピークトルク値の誤差は一般に大きいもの
となってしまう。そのため、安全を見込んで予測トルク
の許容値を低めに設定し、過大トルク発生による駆動系
の設備故障を防いできた。
【0008】このスピンドルピークトルクの予測精度を
高めることを目的として、特開昭62-3815 号公報では、
各圧延パスでのスピンドルトルク実績値を測定しその測
定結果と(2)式に基づく予測値の偏差を計算し、その
偏差に基づき次のパスでのトルク予測値の修正を行なう
ことを提案している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法ではスピンドルトルクの実測値を求めるので、回転す
るスピンドルにトルク測定器を取り付ける必要があり、
制御系が非常に複雑になる。また、測定実績に基づいて
次パスの予測修正を行なう方法であるので、最も重要な
圧延1パス目の予測値を修正できないという問題があ
る。さらに、各パス毎に再計算を行ないその再計算に基
づき再度設定を行なうので制御用計算機に負荷がかか
り、次パスまでの短時間にそれらを行なわせるために場
合によっては制御システムを更新しなくてはならなくな
る。
【0010】しかし、前述した従来のピークトルク予測
式の適用はそのままでは誤差が大きいことから無理であ
った。一方、圧延スケジュールの各パスにおける定常ト
ルクは、あらかじめ各圧延条件を決定することにより比
較的容易に計算し設定することができる。また、本発明
者らは操業経験と実験に基づき前記TAF と前記異速率の
間に強い相関があることを見出した。
【0011】本発明は、これらの知見に基づき、圧延ス
ケジュールの各パス設定計算において、簡便な方法で圧
延機駆動系過負荷防止を実現する方法を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下ロール回
転数を変化させて圧延可能な圧延機の駆動系過負荷防止
方法において、上ロール回転数と下ロール回転数の比で
あるロール異速率設定値から圧延機駆動系に作用する圧
延噛み込み時最大トルクと圧延時定常トルクの比である
TAF を推定演算し、該推定演算したTAF に基き算出され
る圧延噛み込み時最大トルク推定値と前記圧延機駆動系
の許容トルク値を比較し、前記圧延噛み込み時最大トル
ク推定値が前記許容トルク値以下となるように前記ロー
ル異速率設定値を調整して圧延することを特徴とする圧
延機の駆動系過負荷防止方法により上記課題を解決する
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図2に異速率とTAF の関係の一例
を示す。図2は、横軸に異速率Δu (%)をとり、縦軸
にTAF をとって、各実験データをプロットし、その相関
カーブをフィッティングさせたフィッティング曲線を示
したものである。異速率の初期設定値は、反りが最小と
なるように鋼種板厚などから経験的に最適値を決定され
ており、通常は全パスにおいて共通の値としている。
【0014】ここで、本発明の特徴は、図2の関係に基
づき図1に示す処理フローにより異速率を修正して決定
することにより圧延機の駆動系過負荷防止を行なうこと
である。以下、図1のフローに基づきその詳細をステッ
プ毎に説明する。図1では、1パス分についてのみ示し
ているが、実際は圧延スケジュールに基づき全パスでの
定常トルクTsが決定され、それに基づき全パスでの異速
率決定を行っている。
【0015】まず、あらかじめ圧延機スピンドルなど駆
動系の許容応力値σlim を有限要素法などの解析手法に
基づき求めておく。また同様に、計算最大トルクTcの場
合の計算最大応力σm も求めておき、以下のステップに
進む。 (ステップ0) 各圧延条件をセットし、異速率Δu を
設定する。 (ステップ1) 各圧延条件に基づき定常トルクTsを求
める。 (ステップ2) 図2に基づき、設定異速率Δu よりTA
F を推定する。 (ステップ3) TAF と定常トルクTsよりピークトルク
Tmaxを計算する。
【0016】 Tmax = TAF× Ts …(3) (ステップ4) ピークトルクTmaxでの発生応力σx
は、計算最大トルクTcと計算最大応力σm の比から σx =σm × Tmax / Tc …(4) により求まり、発生応力σx が推定計算される。 (ステップ5) 次に、発生応力σx と許容応力値σli
m との比較を行なう。
【0017】σlim <σx の場合、(ステップ6)へ σlim ≧σx の場合、(ステップ7)へ (ステップ6) 異速率を一定値a だけ減少して(ステ
ップ2)に戻る。 (つまり、Δu =Δu − aの計算を行なう。) (ステップ7) 異速率Δu を最終決定する。
【0018】以上の各ステップにより、異速率Δu を修
正し最終的に決定する。各圧延パスにおいて、上記で決
定された異速率Δu に基づいて修正して圧延を行なうこ
とにより駆動系への過負荷を軽減することが可能とな
る。なお、本圧延機駆動系過負荷防止方法は、熱間圧延
ラインにおける粗圧延機など、パススケジュールを組
み、上下ロールを異速回転させる圧延機であればいずれ
の圧延機にも適用できることは明白である。
【0019】
【実施例】板厚9mm, 板幅4600mm、総圧延パス数21パス
の厚板鋼板に本発明を適用し、圧延を行なった。この場
合の1パス目について、上記フローに基づく異速率の設
定を一例として示す。ミル駆動系(スピンドル)の許容
応力値σlim は15Kg/mm2である。また、1パス目定常ト
ルクTsは上記などの圧延条件より220t-mと設定された。
初期設定の異速率は、30%である。
【0020】ステップ2において、図2よりTAF は2.9
となる。よってステップ3にて、Tmaxは、 Tmax=2.9 ×220 =638 t-m となる。 σm /Tcの比は、別の計算により0.0279と求められてお
り、ステップ4より、 σx = 0.0279 × 638 =17.8Kg/mm2 としてσx が求められる。ところが、ステップ5におい
てこの値はσlim (15Kg/mm2)の値を越えていることか
らステップ6に進み、 Δu = 0.30 −0.02=0.28=28% が与えられる。
【0021】つぎにこの異速率28%で、ステップ2以降
をループさせて計算すると言うように次々ループ処理を
行ない、最終的に異速率24%(TAF =24%、Tmax=528
t-m)のときσx =14.8Kg/mm2となり、σlim =15Kg/mm
2を下回ることとなってステップ7により異速率24%が
最終決定される。上記で例示した方法にもとづき過負荷
防止を図った結果、これまで2年に一度の頻度で発生し
ていた10時間以上のダウンタイム(スピンドル・カップ
リングなどの破損による交換作業による)の発生を皆無
とすることができた。
【0022】
【発明の効果】異速圧延による反り制御を行ないなが
ら、同時に圧延機駆動系の過負荷を防止することが可能
となり、駆動系トラブルによるダウンタイム発生を未然
に防止できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した圧延機駆動系過負荷防止方法
のフロー図である。
【図2】異速率とTAF の関係図である。
【図3】スピンドルにおける定常トルクとピークトルク
発生を示す模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機の上下ロール回転数を変化させて
    圧延可能な圧延機の駆動系過負荷防止方法において、上
    ロール回転数と下ロール回転数の比であるロール異速率
    設定値から圧延機駆動系に作用する圧延噛み込み時最大
    トルクと圧延時定常トルクの比であるTAF を推定演算
    し、該推定演算したTAF に基き算出される圧延噛み込み
    時最大トルク推定値と前記圧延機駆動系の許容トルク値
    を比較し、前記圧延噛み込み時最大トルク推定値が前記
    許容トルク値以下となるように前記ロール異速率設定値
    を調整して圧延することを特徴とする圧延機の駆動系過
    負荷防止方法。
JP9171349A 1997-06-27 1997-06-27 圧延機駆動系過負荷防止方法 Pending JPH1110213A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108114990A (zh) * 2016-11-28 2018-06-05 宝山钢铁股份有限公司 一种防止轧机堵转过载保护的控制方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108114990A (zh) * 2016-11-28 2018-06-05 宝山钢铁股份有限公司 一种防止轧机堵转过载保护的控制方法
CN108114990B (zh) * 2016-11-28 2019-08-27 宝山钢铁股份有限公司 一种防止轧机堵转过载保护的控制方法

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