JPH1099731A - 回転霧化頭 - Google Patents

回転霧化頭

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JPH1099731A
JPH1099731A JP8279932A JP27993296A JPH1099731A JP H1099731 A JPH1099731 A JP H1099731A JP 8279932 A JP8279932 A JP 8279932A JP 27993296 A JP27993296 A JP 27993296A JP H1099731 A JPH1099731 A JP H1099731A
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JP
Japan
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paint
bell cup
solvent
atomizing head
outer peripheral
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JP8279932A
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Shinichi Takayama
真一 高山
Takahiro Masumoto
孝寛 増元
Hiroshi Goto
博 後藤
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ABB Industry KK
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Publication date
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    • B05B3/02Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements
    • B05B3/10Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements discharging over substantially the whole periphery of the rotating member, i.e. the spraying being effected by centrifugal forces
    • B05B3/1064Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements discharging over substantially the whole periphery of the rotating member, i.e. the spraying being effected by centrifugal forces the liquid or other fluent material to be sprayed being axially supplied to the rotating member through a hollow rotating shaft
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    • B05B15/555Arrangements for cleaning; Arrangements for preventing deposits, drying-out or blockage; Arrangements for detecting improper discharge caused by the presence of foreign matter using cleaning fluids discharged by cleaning nozzles
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    • B05B5/0407Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns characterised by having rotary outlet or deflecting elements, i.e. spraying being also effected by centrifugal forces characterised by the rotating member with a spraying edge, e.g. like a cup or a bell
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルカップの外周面に付着した塗料を洗浄す
る。 【解決手段】 ベルカップ11に塗料溜り15とベルカ
ップ11の外周面11Gとの間を連通する溶剤通路16
を設け、ベルカップ11の外周面11Gに環状ダム溝1
7を設ける。これにより、回転霧化頭10の洗浄時に、
溶剤供給ノズル6から吐出されたシンナは、塗料溜り1
5、溶剤通路16を介して環状ダム溝17内に流入し、
該環状ダム溝17内で一時的に貯えられる。その後、シ
ンナは環状ダム溝17から流出し、ベルカップ11の前
端側に向けてベルカップ11の外周面11G上を流れ
る。これにより、外周面11Gに付着した塗料を洗浄す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色替を行いつつ塗
装を行う塗装機に用いて好適な回転霧化頭に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転霧化頭を用いた静電塗装機
は、塗装機本体と、該塗装機本体内を軸方向に延びて回
転自在に設けられた回転軸と、該回転軸を回転駆動する
ために前記塗装機本体に設けられたエアモータと、該エ
アモータによって回転せしめられるように前記塗装機本
体外に位置して前記回転軸先端に設けられた回転霧化頭
と、前記回転軸内に挿通され、先端側が該回転霧化頭内
に延在する供給ノズルとから大略構成されている。そし
て、該供給ノズルは前記回転霧化頭に向けて塗料または
洗浄用の溶剤としてのシンナを吐出、供給するもので、
該供給ノズルは、塗料配管等を介して色替弁装置やシン
ナ源等に接続されている。
【0003】また、前記回転霧化頭は、ベル形またはカ
ップ形に形成され、内周面の前部側が塗料を薄膜化する
塗料薄膜化面となると共に内周面の後部側が塗料受面と
なったベルカップと、該ベルカップの内周側に位置して
該ベルカップの塗料薄膜化面と塗料受面との間に設けら
れたハブ部材と、該ハブ部材の後面と前記ベルカップの
塗料受面との間に画成され、塗装機本体に設けられた供
給ノズルから塗料受面に供給される塗料または溶剤を溜
める塗料溜りと、前記ハブ部材に設けられ、前記供給ノ
ズルから該塗料溜りに供給された塗料または溶剤を前記
ベルカップの塗料薄膜化面に流出させる複数の塗料流出
孔とから構成されている。
【0004】このように構成される従来技術による静電
塗装機で塗装を行うときには、まず、エアモータに圧縮
エアを供給して回転軸と回転霧化頭を高速回転させる。
そして、供給ノズルから回転霧化頭に向けて塗料を吐出
する。これにより、塗料は回転霧化頭のベルカップ内周
側に流入し、塗料薄膜化面で薄膜化され、放出端縁から
帯電塗料粒子となって放出される。このとき、当該静電
塗装機と被塗物との間には静電界が形成されているた
め、回転霧化頭の放出端縁から放出された帯電塗料粒子
は、電気力線に沿って被塗物に向けて飛行し、該被塗物
に塗着する。
【0005】また、前記静電塗装機により塗装を行う
と、ベルカップの塗料薄膜化面、塗料受面等に塗料が付
着する。この塗料薄膜化面等に付着した塗料を洗浄する
には、エアモータにより回転軸と回転霧化頭を回転させ
つつ、供給ノズルからベルカップに向けてシンナを吐出
する。これにより、シンナはベルカップの内周面に流入
し、該シンナが塗料薄膜化面を介して放出端縁から放出
されるまでの間に、塗料薄膜化面等に付着した塗料を除
去する。
【0006】ところで、このような従来技術による静電
塗装機において、塗装時にベルカップの放出端縁から放
出された塗料粒子は、その大部分が電気力線に沿って被
塗物に塗着するが、一部の塗料粒子はベルカップの後方
に逆流し、ベルカップの外周側に回り込む。この結果、
ベルカップの外周面に塗料が付着する場合がある。
【0007】即ち、回転霧化頭が高速回転すると、この
高速回転のために該ベルカップの前面に負圧領域が生
じ、この負圧領域にエアが吸い込まれるエアポンピング
現象が生起される。この結果、塗料粒子がベルカップの
後方に向けて逆流する。また、回転霧化頭によって形成
される噴霧パターンを被塗物の塗装条件に合わせてパタ
ーン成形するために、シェーピングエアを噴出すること
がある。このシェーピングエアを用いた場合には、その
噴流のためにベルカップの外周側に部分的に負圧が発生
する。この結果、塗料粒子がベルカップの後方に向けて
逆流する。
【0008】このようにして、一部の塗料粒子が逆流し
てベルカップの外周面に塗料が付着すると、この塗料が
固化してしまう。このため塗装条件によっては、この固
化した塗料が剥離し、被塗物の表面に塗料片(ブツ)と
なって付着し、被塗物の塗料品質を低下させる場合があ
るという欠点がある。また、従来技術による静電塗装機
は、供給ノズルからベルカップの内周側に向けてシンナ
を供給することにより、ベルカップの塗料受面、塗料薄
膜化面等を洗浄できる。しかし、この供給ノズルからの
シンナによっては、ベルカップの外周面に付着した塗料
を洗浄することができないという欠点がある。
【0009】そこで、かかる欠点を解決すべく、ベルカ
ップの外周面に向けてシンナを吐出する洗浄ノズルを塗
装機本体に設けた静電塗装機が、実開昭57−6265
9号公報等により知られている(以下、これを他の従来
技術という)。かかる他の従来技術による静電塗装機に
よれば、回転霧化頭を回転させた状態で、塗装機本体に
設けられた洗浄ノズルからベルカップの外周面に向けて
シンナを吐出することにより、ベルカップの外周面に付
着した塗料を洗浄することが可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した他
の従来技術では、回転霧化頭の外周側を洗浄するとき、
回転霧化頭を回転させた状態で、ベルカップの外周面に
向けてシンナを吐出するだけである。このため、ベルカ
ップに吐出されたシンナは、ベルカップの外周面で跳ね
返りが起こり易く、また、シンナとベルカップの外周面
との間の馴染みが悪く、ベルカップの外周面に付着した
塗料を確実に洗浄できない場合があるという問題があ
る。
【0011】また、シンナの跳ね返り、馴染み不良等を
解消し、ベルカップの外周面に付着した塗料を確実に洗
浄するには、洗浄ノズルの取付位置や、洗浄ノズルの向
き、またはシンナの吐出量等を精密に設定する必要があ
り、設計、製造が難しく、高度な設計、製造技術が必要
となるという問題がある。
【0012】さらに、従来技術による静電塗装機のよう
に、回転軸に挿通された供給ノズルからベルカップの内
周側に向けてシンナを供給する構成を備えているにも拘
らず、ベルカップの外周面を洗浄するための専用のノズ
ルを別途設けるのは、非効率的であり、構造の複雑化、
部品点数の増加、コスト上昇を招くという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、ベルカップの外周面に付着した塗料を確
実に洗浄することができるようにした回転霧化頭を提供
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ベル形またはカップ形に形成され、内
周面の前部側が塗料を薄膜化する塗料薄膜化面となると
共に内周面の後部側が塗料受面となったベルカップと、
該ベルカップの内周側に位置して該ベルカップの塗料薄
膜化面と塗料受面との間に設けられたハブ部材と、該ハ
ブ部材の後面と前記ベルカップの塗料受面との間に画成
され、塗装機本体に設けられたノズルから塗料受面に供
給される塗料または溶剤を溜める塗料溜りと、前記ハブ
部材に設けられ、前記ノズルから該塗料溜りに供給され
た塗料または溶剤を前記ベルカップの塗料薄膜化面に流
出させる複数の塗料流出孔とから構成している。
【0015】そして、請求項1に係る発明の特徴は、流
入口がベルカップの内周面に位置して塗料受面に開口
し、流出口がベルカップの外周面に開口して設けられ、
塗料溜りとベルカップの外周側とを連通する複数の溶剤
通路と、該溶剤通路の流出口とベルカップの放出端縁と
の間に位置しベルカップの外周面の全周に亘って設けら
れた環状ダム溝とから構成したことにある。
【0016】上記構成より、塗装を行うときには、当該
回転霧化頭を回転させ、ノズルから塗料溜りに塗料を供
給する。これにより、塗料溜りに供給された塗料は遠心
力により塗料溜り内で拡散し、ハブ部材に設けられた塗
料流出孔を介してベルカップの塗料薄膜化面に流出す
る。そして、この塗料は、塗料薄膜化面で液膜化され、
ベルカップから塗料粒子となって放出される。そして、
この塗料粒子は、静電力によって被塗物に向けて飛行
し、被塗物に塗着する。なお、塗料は溶剤に比して粘度
が高いため、塗装時にノズルから供給された塗料は、す
べて塗料流出孔から流出し、塗料が溶剤通路に流入する
ことはない。
【0017】次に、前色の塗装が終了し、次色の塗料を
用いて塗装をするには、回転霧化頭に付着した前色塗料
を洗浄する必要がある。このため、回転霧化頭の洗浄を
行うときには、回転霧化頭を回転させ、ノズルから塗料
溜りに向けて溶剤を吐出する。これにより、この溶剤は
塗料溜りに流入し、遠心力によって塗料溜りの内部で拡
散する。そして、塗料溜り内の溶剤の一部は、塗料流出
孔から塗料薄膜化面に流出し、該塗料薄膜化面に付着し
た前色塗料を洗浄しつつ放出端縁から放出される。
【0018】一方、溶剤は粘度が低いため、塗料溜り内
で拡散した溶剤の残部は溶剤通路の流入口に流入し、該
溶剤通路を通ってベルカップの外周側に向けて流れ、該
溶剤通路の流出口からベルカップの外周面に流出する。
そして、該溶剤通路の流出口から流出した溶剤は、ベル
カップの外周面に設けられた環状ダム溝に流入し、該環
状ダム溝内でベルカップの全周に亘って拡散する。さら
に、ベルカップが回転するときの遠心力、ベルカップの
外周に形成されるシェーピングエア等により、環状ダム
溝内の溶剤は、ベルカップの前部側に向けて流れ、ベル
カップの前端部から放出される。これにより、ベルカッ
プの外周面に付着した前色塗料が洗浄される。
【0019】請求項2に係る発明は、溶剤通路の流出口
を環状ダム溝の位置に開口する構成としたことにある。
【0020】このように構成することにより、回転霧化
頭に付着した前色塗料を洗浄するときに、ノズルから塗
料溜りに供給された溶剤は、塗料溜りから溶剤通路に流
入し、該溶剤通路の流出口から直接、環状ダム溝内に流
出し、該環状ダム溝内でベルカップの全周に亘って拡散
する。そして、該環状ダム溝内で拡散した溶剤は、該環
状ダム溝からベルカップの外周面にあふれ出て、ベルカ
ップが回転するときの遠心力、ベルカップの外周に形成
されるシェーピングエア等により、ベルカップの前部側
に向けて流れ、ベルカップの前端部から放出される。こ
れにより、ベルカップの外周面に付着した前色塗料が洗
浄される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳述する。
【0022】ここで、図1ないし図4は第1の実施例に
よる回転霧化頭を用いた静電塗装機を示している。
【0023】図1中、1は静電塗装機本体の外形を形成
するカバーを示し、該カバー1内には、エアモータ2
と、該エアモータ2によって高速回転する回転軸3が設
けられている。
【0024】4は筒状に形成され、回転軸3内に挿通さ
れたフィードチューブを示し、該フィードチューブ4
は、塗料供給ノズル5と、溶剤供給ノズル6等から構成
されている。
【0025】ここで、塗料供給ノズル5は、基端側が塗
料弁等を介して塗料源(いずれも図示せず)に接続さ
れ、先端側が回転軸3の先端から突出し、後述する回転
霧化頭10内に伸長している。そして、該塗料供給ノズ
ル5は、塗装時に、回転霧化頭10に向けて塗料を供給
する。
【0026】また、溶剤供給ノズル6は、塗料供給ノズ
ル5の外周側に塗料供給ノズル5と同軸に設けられてい
る。さらに、該溶剤供給ノズル6は、基端側が溶剤弁等
を介して溶剤源(いずれも図示せず)に接続され、先端
側が回転軸3の先端側に位置し、回転霧化頭10内に伸
長している。また、該溶剤供給ノズル6の先端側には弾
性部材からなるチェック弁7が設けられている。そし
て、回転霧化頭10の洗浄時に、溶剤弁を開弁すると、
溶剤供給ノズル6に溶剤としてのシンナが圧送され、こ
のときのシンナの圧力によりチェック弁7が開弁し、シ
ンナが回転霧化頭10に供給される。
【0027】8はカバー1の先端に設けられたシェーピ
ングエアリングであり、該シェーピングエアリング8は
筒状に形成され、その先端面には、複数のシェーピング
エア吐出口8A,8A,…が環状に形成されている。
【0028】9はシェーピングエア供給通路であり、該
シェーピングエア供給通路9はカバー1に設けられた通
路9A、シェーピングエアリング8に設けられた通路9
B等により構成されている。そして、該シェーピングエ
ア供給通路9は、エア供給源(図示せず)から供給され
るシェーピングエアを各シェーピングエア吐出口8Aに
向けて供給するものである。
【0029】ここで、シェーピングエアは、各シェーピ
ングエア吐出口8Aから矢示A方向に吐出することによ
り、ベルカップ11から飛び出す塗料粒子の噴霧パター
ンをパターン成形するものである。また、このシェーピ
ングエアは、後述するように、ベルカップ11の各溶剤
通路16から流出するシンナがベルカップ11の外周面
11G上をベルカップ11の前部側に向けて流れるよう
に、シンナの流れ方向を規制する役割をも有する。
【0030】10は回転軸3に取付けられた回転霧化頭
である。11は回転霧化頭10の外形をなすベルカップ
を示し、該ベルカップ11は、図2に示すように、後部
側から前部側に向けて拡開するベル形またはカップ形に
形成され、その後部側が回転軸3の先端部に螺着される
回転軸取付部11Aとなっている。また、該ベルカップ
11の中心は、回転軸3の先端側から突出した塗料供給
ノズル5と溶剤供給ノズル6のチェック弁7を挿通させ
る小径の挿通部11Bが形成されている。
【0031】さらに、該ベルカップ11の内周側は、前
記挿通部11Bから該ベルカップ11の前端にかけてス
カート状に漸次拡径している。そして、該ベルカップ1
1内周面の前部側は塗料を薄膜化させる塗料薄膜化面1
1Cとなり、該塗料薄膜化面11Cの先端側が放出端縁
11Dとなっている。また、ベルカップ11内周面の後
部側は塗料供給ノズル5から吐出した塗料または溶剤供
給ノズル6から吐出したシンナを受ける塗料受面11E
となっている。さらに、塗料薄膜化面11Cと塗料受面
11Eとの間には、後述するハブ部材12を取付けるた
めのハブ取付溝11Fが形成されている。
【0032】12はベルカップ11のハブ取付溝11F
に設けられたハブ部材を示し、該ハブ部材12は円板状
に形成され、該ハブ部材12の中心軸が回転霧化頭10
の中心軸(回転軸)と一致するように配設されている。
また、該ハブ部材12の前面12Aはベルカップ11の
塗料薄膜化面11Cと連続した平面となり、該ハブ部材
12の後面は塗料供給面12Bとなっている。そして、
該塗料供給面12Bの中央には円錐状突起12Cが形成
されている。
【0033】13,13,…はハブ部材12の外周側に
多数個、環状に形成された塗料流出孔で、該各塗料流出
孔13は、塗料供給ノズル5からベルカップ11の内周
側に吐出された塗料、または、溶剤供給ノズル6からベ
ルカップ11の内周側に吐出された溶剤を塗料薄膜化面
11Cに流出させるものである。
【0034】14,14,…はハブ部材12の円錐状突
起12Cの位置で塗料供給面12Bから前面12Aに貫
通する複数の溶剤流出孔であり、該溶剤流出孔14は、
回転霧化頭10の洗浄時に、溶剤供給ノズル6からベル
カップ11の内周側に吐出されたシンナをハブ部材12
の前面12Aに流出させるものである。
【0035】15はベルカップ11のハブ取付溝11F
にハブ部材12を取付けることにより、該ハブ部材12
の塗料供給面12Bとベルカップ11の塗料受面11E
との間に形成された塗料溜りである。この塗料溜り15
は、塗料供給ノズル5から吐出した塗料または溶剤供給
ノズル6から吐出したシンナを一時的に溜め、塗料また
はシンナを拡散させるための空間である。
【0036】16,16,…はベルカップ11の周方向
に所定間隔毎に例えば12個設けられた複数の溶剤通路
を示し、該各溶剤通路16は、流入口16Aがベルカッ
プ11の塗料受面11Eに開口し、流出口16Bがベル
カップ11の外周面11Gに開口している。そして、該
各溶剤通路16は、ベルカップ11の放出端縁11Dと
平行に、ベルカップ11内をその内周側から外周側に向
けて伸長している。これにより、回転霧化頭10の洗浄
時には、溶剤供給ノズル6から吐出され、塗料溜り15
に流入したシンナが、該各溶剤通路16に流入し、ベル
カップ11の外周側に向けて流れる。なお、溶剤通路1
6は12個に限らず、2〜11個、または13個以上で
もよい。
【0037】ここで、各溶剤通路16の流入口16A
は、図4に示すように、各塗料流出孔13よりも一定の
寸法aだけ奥まった位置に開口している。即ち、各溶剤
通路16の流入口16Aを各塗料流出孔13の開口位置
から離間させている。これにより、塗装時には、塗料供
給ノズル5から塗料溜り15に供給された塗料が、溶剤
通路16に流入するのを防止し、洗浄時には、溶剤供給
ノズル6から塗料溜り15に供給されたシンナが、溶剤
通路16に流入するのを許す構成となっている。
【0038】また、各溶剤通路16は、図3に示すよう
に、その流入口16Aから流出口16Bに向かうに従っ
て、回転霧化頭10の回転方向(矢示B方向)に傾斜
し、回転霧化頭10の回転方向に捩るようにして設けら
れている。即ち、各溶剤通路16は、ベルカップ11の
径方向に対して、例えば15度〜50度の範囲の所定角
αをなすように回転方向に傾斜して設けられている。こ
れにより、回転霧化頭10の洗浄時に、溶剤供給ノズル
6から塗料溜り15内に吐出されたシンナが、各溶剤通
路16に流入し易くなる。
【0039】17は各溶剤通路16の流出口16Bとベ
ルカップ11の放出端縁11Dとの間で、該流出口16
Bの近傍に位置し、ベルカップ11の外周面11Gの全
周に亘って設けられた環状ダム溝を示し、該環状ダム溝
17は、図4に示すように、その断面形状が、V字状な
いし三角形状となっている。
【0040】ここで、前記環状ダム溝17は、一方の端
面が垂直面17Aとなって各溶剤通路16の流出口16
Bが開口し、他方の端面がベルカップの前部側に向けて
流れようとするシンナが衝突する衝突面17Bとなって
いる。これにより、各溶剤通路16の流出口16Bから
流出した溶剤は、環状ダム溝17に一時的に貯えられた
後、ベルカップ11の外周面11Gに均一に拡散するよ
うに流出する。
【0041】本実施例による回転霧化頭10は上述した
ような構成を有するものであり、次に、該回転霧化頭1
0の塗装時の動作について説明する。
【0042】塗装を行うときには、エアモータ2により
回転軸3を高速に回転させ、回転霧化頭10を図3中の
矢示B方向に高速に回転させる。そして、塗料供給ノズ
ル5から回転霧化頭10の塗料溜り15に向けて塗料を
吐出する。これにより、塗料溜り15に流入した塗料
は、各塗料流出孔13を通過して塗料薄膜化面11Cに
流出する。さらに、この塗料は該塗料薄膜化面11C上
で薄膜化され、放出端縁11Dから液糸となって飛び出
し、塗料粒子として微粒化される。
【0043】このとき、回転霧化頭10と被塗物との間
には高電圧が印加されているため、回転霧化頭10によ
って微粒化された帯電塗料粒子は、被塗物に向かって飛
行し、被塗物に塗着する。また、このときの塗料の噴霧
パターンは、シェーピングエアリング8の各シェーピン
グエア吐出口8Aから流出しているシェーピングエアに
よってパターン成形される。
【0044】次に、回転霧化頭10に付着した前色塗料
の洗浄動作について説明する。回転霧化頭10の洗浄時
には、エアモータ2により回転軸3と共に回転霧化頭1
0を回転させ、溶剤供給ノズル6からシンナを供給す
る。これにより、図4に示すように、チェック弁7が開
弁し、シンナが溶剤供給ノズル6から塗料溜り15に吐
出される。そして、塗料溜り15内に流入したシンナ
は、塗料溜り15内で拡散し、図4中の矢示の如く各塗
料流出孔13、各溶剤流出孔14、各溶剤通路16にそ
れぞれ流入する。
【0045】ここで、各塗料流出孔13に流入したシン
ナは、ベルカップ11の塗料薄膜化面11Cに流出、拡
散し、該塗料薄膜化面11Cに付着した前色塗料を洗浄
しつつ、放出端縁11Dから放出される。
【0046】また、各溶剤流出孔14に流入したシンナ
は、ハブ部材12の前面12Aに流出、拡散し、該ハブ
部材12に付着した前色塗料を洗浄する。そして、この
シンナは塗料薄膜化面11Cを流通して放出端縁11D
から放出される。
【0047】一方、各溶剤通路16に流入したシンナ
は、各溶剤通路16内をベルカップ11の外周側に向け
て流れ、該各溶剤通路16の流出口16Bから環状ダム
溝17内に流出し、該環状溝17内に一時的に貯えられ
る。
【0048】このとき、ベルカップ11の外周側には、
図1に示すように、各シェーピングエア吐出口8Aから
吐出されたシェーピングエアが矢示A方向に流れてい
る。また、回転軸3をエアモータ2により回転駆動する
ために使用している排気エアが、回転軸3とエアモータ
2との間の間隙からベルカップ11の前部側に向けて矢
示D方向に流出している。
【0049】これにより、環状ダム溝17内に一時的に
貯えられたシンナは、このベルカップ11が回転すると
きの遠心力とシェーピングエアA、排気エアDにより、
ベルカップ11の外周面11G上に均一に拡散するよう
に流出し、ベルカップ11の前部側に向けて流れ、ベル
カップ11の放出端縁11Dから放出される。これによ
り、ベルカップ11の外周面11Gに付着した前色塗料
を洗浄することができる。
【0050】かくして、本実施例によれば、回転霧化頭
10の洗浄時に、溶剤供給ノズル6から塗料溜り15に
供給されたシンナを、各溶剤通路16を介してベルカッ
プ11の外周面に流出させ、ベルカップ11の外周面1
1G上をベルカップ11の前部側に向けて流通させるこ
とにより、ベルカップ11の外周面11Gに付着した塗
料を洗浄することができる。
【0051】また、このとき、環状ダム溝17は、ベル
カップ11の外周面11G上を流れようとするシンナを
一時的に堰き止めるダムとしての効果を奏するもので、
これにより、シンナをベルカップ11の外周面11Gの
全周に亘って拡散させることができ、ベルカップ11の
外周面11Gに付着した塗料を全周に亘って完全に洗浄
することができる。
【0052】また、本実施例では、各溶剤通路16の流
入口16Aを、図4に示すように、各塗料流出孔13よ
りも一定の寸法aだけ奥まった位置に開口させる構成と
したから、洗浄時にはシンナを溶剤通路16に流入させ
ることができ、塗装時には塗料が溶剤通路16に流入す
るのを防止することができる。
【0053】即ち、塗装時に、塗料溜り15内に流入し
た塗料の大部分は、ハブ部材12の塗料供給面12B上
を各塗料流出孔13に向けて流れるから、この塗料が各
塗料流出孔13よりも奥まった位置に開口した各溶剤通
路16の流入口16Aに流入することはない。また、塗
料溜り15内に流入した塗料の一部は、ベルカップ11
の塗料受面11E側にも拡散するが、塗料はシンナに比
して粘度が高いため、表面張力により、各溶剤通路16
の流入口16Aに流入することはない。
【0054】さらに、本実施例では、各溶剤通路16を
回転霧化頭10の回転方向に傾斜するように捩って形成
する構成としたから、回転霧化頭10の洗浄時には、塗
料溜り15に流入したシンナを各溶剤通路16に確実
に、かつ多量に流入させることができる。即ち、回転霧
化頭10が矢示B方向に回転すると、塗料溜り15内の
シンナは、その粘性により回転霧化頭10の回転方向と
同じ方向(矢示C方向)に回転するように流れる。従っ
て、シンナは矢示B方向に捩るように形成された各溶剤
通路16に確実に流入するようになる。これにより、シ
ンナを各溶剤通路16を介してベルカップ11の外周面
11Gに確実に、かつ多量に流すことができ、ベルカッ
プ11の外周面11Gに付着した塗料を効果的に洗浄す
ることができる。
【0055】また、本実施例によれば、ベルカップ11
に各溶剤通路16、環状ダム溝17等を設けるだけで、
上述したような優れた洗浄能力を得ることができる。こ
れにより、回転軸内にノズルが挿入された、いわゆるセ
ンタフィードチューブ方式の静電塗装機にあっては、回
転霧化頭を改良するだけでよく、塗装機本体側の改変は
不要である。従って、改良が容易であり、コスト上昇、
構成の複雑化を招くことなく、洗浄能力を向上させるこ
とができる。
【0056】次に、本発明の第2の実施例による回転霧
化頭を図5に基づいて説明する。本実施例の特徴は、溶
剤通路を、その流入口から流出口に向かうに従って、ベ
ルカップの後部側に傾斜させる構成としたことにある。
なお、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構
成要素であるハブ部材、塗料流出孔、溶剤流出孔につい
ては、第1の実施例と同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0057】21は本実施例による回転霧化頭を示す。
22は該回転霧化頭21の外形をなすベルカップを示
し、該ベルカップ22は、ベル形またはカップ形に形成
され、回転軸取付部22A、挿通部22B、塗料薄膜化
面22C、放出端縁22D、塗料受面22E、ハブ取付
溝22F、外周面22G等とから構成されている。
【0058】そして、ベルカップ22のハブ取付溝22
Fにはハブ部材12が設けられ、該ハブ部材12の塗料
供給面12Bとベルカップ22の塗料受面22Eとの間
に塗料溜り23が形成されている。
【0059】また、ベルカップ22には、第1の実施例
と同様に、流入口24Aがベルカップ22の塗料受面2
2Eに開口し、流出口24Bがベルカップ22の外周面
22Gに開口した複数の溶剤通路24が形成されてい
る。さらに、ベルカップ22の外周面22Gには、環状
ダム溝25が形成されている。
【0060】以上の点では前述した第1の実施例による
ベルカップ11と同様であるが、本実施例による各溶剤
通路24は、その流入口24Aから流出口24Bに向か
うに従って、ベルカップ22の後部側に傾斜している。
即ち、該各溶剤通路24の流出口24Bは、流入口24
Aの開口位置よりもベルカップ22の後部側に位置して
開口している。
【0061】このように構成される本実施例による回転
霧化頭21によっても、前述した第1の実施例と同様の
作用効果を得ることができる。
【0062】然るに、本実施例では、各溶剤通路24
を、その流入口24Aから流出口24Bに向かうに従っ
てベルカップ22の後部側に傾斜させる構成としたか
ら、下記の作用効果を奏する。
【0063】被塗物の材質、塗色の都合上、通常の塗料
よりも粘度が低い塗料を使用して塗装を行う場合があ
る。この場合、塗装時に、塗料供給ノズルから塗料溜り
23に向けて塗料を供給すると、塗料の粘度が低いた
め、この塗料の一部が各溶剤通路24に流入することが
想定される。
【0064】ところが、本実施例では、各溶剤通路24
を、その流入口24Aから流出口24Bに向かうに従っ
てベルカップ22の後部側に傾斜させることにより、各
溶剤通路24の伸長方向がベルカップ22の遠心方向と
異なっている。これにより、塗料の一部が塗料溜り23
内でベルカップ22の遠心方向に拡散しても、この塗料
が、遠心方向と異なるように傾斜した各溶剤通路24に
流入することはない。このように、各溶剤通路24をベ
ルカップ22の後部側に傾斜させることにより、塗料の
一部が各溶剤通路24に流入するのを防止することがで
きる。
【0065】なお、このように粘度が低い塗料であって
も、この塗料の粘度とシンナの粘度とを比較すると、シ
ンナの粘度の方が格別に低い。このため、回転霧化頭2
1の洗浄時に、溶剤供給ノズルから塗料溜り23に供給
されたシンナは、各溶剤通路24に容易に流入する。
【0066】次に、本発明の第3の実施例による回転霧
化頭を図6に基づいて説明する。本実施例の特徴は、溶
剤通路の流入口を塗料溜りの奥まった位置に後退させて
開口し、溶剤通路を、その流入口から流出口に向かうに
従ってベルカップの前部側に傾斜させる構成としたこと
にある。なお、本実施例では、前述した第1の実施例と
同一の構成要素であるハブ部材、塗料流出孔、溶剤流出
孔については、第1の実施例と同一の符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0067】31は本実施例による回転霧化頭を示す。
32は該回転霧化頭31の外形をなすベルカップを示
し、該ベルカップ32は、ベル形またはカップ形に形成
され、回転軸取付部32A、挿通部32B、塗料薄膜化
面32C、放出端縁32D、塗料受面32E、ハブ取付
溝32F、外周面32G等とから構成されている。
【0068】そして、ベルカップ32のハブ取付溝32
Fにはハブ部材12が設けられ、該ハブ部材12の塗料
供給面12Bとベルカップ32の塗料受面32Eとの間
に塗料溜り33が形成されている。
【0069】また、ベルカップ32には、第1の実施例
と同様に、流入口34Aがベルカップ32の塗料受面3
2Eに開口し、流出口34Bがベルカップ32の外周面
32Gに開口した複数の溶剤通路34が形成されてい
る。さらに、ベルカップ32の外周面32Gには、環状
ダム溝35が形成されている。
【0070】以上の点では前述した第1の実施例による
ベルカップ11と同様であるが、本実施例による各溶剤
通路34は、流入口34Aが、第1の実施例による各溶
剤通路16の流入口16Aと比較して、塗料溜り33の
奥部に後退した位置に開口している。即ち、第1の実施
例では、各溶剤通路16の流入口16Aが各塗料流出孔
13から寸法aだけ離間した位置に開口しているのに対
し、本実施例による各溶剤通路34の流入口34Aは、
各塗料流出孔13から寸法aよりも大きく離間し、各塗
料流出孔13から寸法bの位置に開口している。即ち、
寸法a<寸法bである。これにより、本実施例による各
溶剤通路34は、流入口34Aから流出口34Bに向か
うに従って、ベルカップ32の前部側に傾斜している。
【0071】このように構成される本実施例による回転
霧化頭31によれば、各溶剤通路34の流入口34Aを
各塗料流出孔13から一定の寸法bだけ奥まった位置に
開口させ、各溶剤通路34を流入口34Aから流出口3
4Bに向かうに従ってベルカップ32の前部側に傾斜さ
せる構成としたから、前述した第2の実施例と同様に、
粘度の低い塗料を使用した場合でも、塗料の一部が各溶
剤通路34に流入するのを防止することができる。
【0072】次に、本発明の第4の実施例による回転霧
化頭を図7に基づいて説明する。本実施例の特徴は、溶
剤通路の流出口を環状ダム溝内に開口させ、該環状ダム
溝を断面U字状に形成したことにある。なお、本実施例
では、前述した第1の実施例と同一の構成要素であるハ
ブ部材、塗料流出孔、溶剤流出孔については、第1の実
施例と同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0073】41は本実施例による回転霧化頭を示す。
42は該回転霧化頭41の外形をなすベルカップを示
し、該ベルカップ42は、ベル形またはカップ形に形成
され、回転軸取付部42A、挿通部42B、塗料薄膜化
面42C、放出端縁42D、塗料受面42E、ハブ取付
溝42F、外周面42G等とから構成されている。
【0074】そして、ベルカップ42のハブ取付溝42
Fにはハブ部材12が設けられ、該ハブ部材12の塗料
供給面12Bとベルカップ42の塗料受面42Eとの間
に塗料溜り43が形成されている。
【0075】44,44,…はベルカップ42の周方向
に例えば12個設けられた溶剤通路を示し、該溶剤通路
44は、流入口44Aが塗料受面42Eに開口し、流出
口44Bがベルカップ42の外周側に位置して後述の環
状ダム溝45内に開口している。これにより、該各溶剤
通路44は、塗料溜り43と環状ダム溝45との間を連
通している。
【0076】該各溶剤通路44は、前述した第2の実施
例による各溶剤通路24と同様に、流入口44Aから流
出口44Bに向かうに従って、ベルカップ42の回転方
向に傾斜しており、また、該各溶剤通路44は、流入口
44Aから流出口44Bに向かうに従って、ベルカップ
42の後部側に傾斜している。
【0077】45はベルカップ42の外周面42Gに設
けられた環状ダム溝を示し、該環状ダム溝45は、断面
U字状に形成され、ベルカップ42の後部側に向けて開
口している。また、該環状ダム溝45内の底部には、各
溶剤通路44の流出口が開口している。
【0078】本実施例による回転霧化頭41は上述した
構成を有するものであり、塗装時の動作は、前述した第
1の実施例によるものと同様である。
【0079】次に、前色の塗装が終了し、回転霧化頭4
1に付着した前色塗料の洗浄する動作について説明す
る。まず、回転霧化頭41を回転させ、溶剤供給ノズル
から塗料溜り43に向けてシンナを吐出する。これによ
り、塗料溜り43に流入したシンナは、塗料溜り43か
ら各溶剤通路44に流入し、該溶剤通路44の流出口4
4Bから、環状ダム溝45内に流出し、該環状ダム溝4
5内でベルカップ42の全周に亘って拡散する。そし
て、該環状ダム溝45内で拡散した溶剤は、該環状ダム
溝45からベルカップ42の外周面42Gにあふれ出
て、ベルカップ42が回転するときの遠心力、ベルカッ
プ42の外周に形成されるシェーピングエア等により、
ベルカップ42の前部側に向けて流れ、ベルカップ42
の前端部から放出される。
【0080】このように、本実施例による回転霧化頭4
1によっても、前述した第1の実施例とほぼ同様に、ベ
ルカップ42の外周面42Gに付着した前色塗料を洗浄
することができる。
【0081】次に、本発明の第5の実施例による回転霧
化頭を図8に基づいて説明する。本実施例の特徴は、溶
剤通路の流出口をベルカップの後部側に開口させると共
に、環状ダム溝をベルカップの後部側に後退させて配置
したことにある。
【0082】51は本実施例による回転霧化頭を示す。
52は該回転霧化頭51の外形をなすベルカップを示
し、該ベルカップ52は、ベル形またはカップ形に形成
され、回転軸取付部52A、挿通部52B、塗料薄膜化
面52C、放出端縁52D、塗料受面52E、ハブ取付
溝52F、外周面52G等とから構成されている。
【0083】そして、ベルカップ52のハブ取付溝52
Fにはハブ部材12が設けられ、該ハブ部材12の塗料
供給面12Bとベルカップ52の塗料受面52Eとの間
に塗料溜り53が形成されている。
【0084】54,54,…はベルカップ52の周方向
に例えば12個設けられた溶剤通路を示し、該各溶剤通
路54は、流入口54Aが塗料受面52Eに開口し、流
出口54Bが後述する環状ダム溝55に開口している点
は、前述した第4の実施例による各溶剤通路44と同様
である。ところが、本実施例による各溶剤通路54は、
第4の実施例による各溶剤通路44と比較して、流出口
54Bがベルカップ52の後部側に後退した位置に開口
しており、各溶剤通路54がベルカップ52の後部側に
大きく傾斜している。
【0085】55はベルカップ52の外周面52Gに設
けられた環状ダム溝を示し、該環状ダム溝55は、前述
した第4の実施例による環状ダム溝45と比較して、ベ
ルカップ52の後部側に後退した位置に形成されてい
る。
【0086】このように構成される本実施例による回転
霧化頭51によっても、前述した第4の実施例によるも
のとほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、本
実施例によれば、溶剤通路54の流出口54Bをベルカ
ップ52の後部側に開口させると共に、環状ダム溝55
をベルカップ52の後部側に後退させて配置する構成と
している。
【0087】これにより、回転霧化頭51の洗浄時に
は、各溶剤通路54の流出口54Bから環状ダム溝55
内に流出したシンナを、該環状ダム溝55からベルカッ
プ52の外周面52G前端に向けて流出させることによ
り、ベルカップ52の後部側から前端側にかけて広い範
囲でシンナを流すことができ、ベルカップ52の外周面
52Gを広範囲に洗浄することができる。
【0088】なお、前記各実施例では、本発明による回
転霧化頭を、回転軸3内に塗料供給ノズル5、溶剤供給
ノズル6を設けるセンターフィードタイプの静電塗装機
に適用する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、回転軸の外部に塗料供給管、溶剤供給管を設
け、各供給管から回転霧化頭内に向けて塗料、シンナを
供給する構成の静電塗装機にも適用できる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したとおり、請求項1に係る発
明によれば、塗料溜りとベルカップの外周側とを連通す
る複数の溶剤通路を設けると共に、該溶剤通路の流出口
とベルカップの放出端縁との間に位置し、ベルカップの
外周面の全周に伸長する環状ダム溝を設ける構成とした
から、回転霧化頭の洗浄時には、ノズルから供給された
溶剤を塗料溜り、溶剤通路を介してベルカップの外周面
上に流出させ、この溶剤を用いてベルカップの外周面に
付着した塗料を洗浄することができる。
【0090】さらに、ベルカップの外周面上に流出した
溶剤を、ベルカップの放出端縁に向けて流れる途中で、
環状ダム溝に流入させることにより、この溶剤をベルカ
ップの外周面の全周に亘って拡散させることができる。
従って、ベルカップの外周面全周に溶剤を流すことがで
き、ベルカップの外周面に付着した塗料を全周に亘って
確実に洗浄することができる。
【0091】請求項2に係る発明によれば、溶剤通路の
流出口を環状ダム溝の位置に開口する構成としたから、
回転霧化頭の洗浄時には、ノズルから供給された溶剤を
塗料溜り、溶剤通路を介して環状ダム溝に直接流入さ
せ、この溶剤を、環状ダム溝内でベルカップの全周に亘
って拡散させてから、ベルカップの外周面に流出させる
ことができる。従って、ベルカップの外周面の全周に亘
って溶剤を流すことができ、ベルカップの外周面を広範
囲に亘って全面的に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による回転霧化頭を回転
軸、シェーピングエアリング等と一緒に示す縦断面図で
ある。
【図2】図1中の回転霧化頭を示す縦断面図である。
【図3】図2中の回転霧化頭を矢示III −III 方向から
みた横断面図である。
【図4】回転霧化頭を洗浄している状態を示す図1中の
要部拡大縦断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による回転霧化頭を示す
縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例による回転霧化頭を示す
縦断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例による回転霧化頭を示す
縦断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例による回転霧化頭を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
1 カバー 3 回転軸 5 塗料供給ノズル 6 溶剤供給ノズル 10,21,31,41,51 回転霧化頭 11,22,32,42,52 ベルカップ 11C,22C,32C,42C,52C 塗料薄膜化
面 11D,22D,32D,42D,52D 放出端縁 11E,22E,32E,42E,52E 塗料受面 11G,22G,32G,42G,52G 外周面 12 ハブ部材 13 塗料流出孔 15,23,33,43,53 塗料溜り 16,24,34,44,54 溶剤通路 16A,24A,34A,44A,54A 流入口 16B,24B,34B,44B,54B 流出口 17,25,35,45,55 環状ダム溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベル形またはカップ形に形成され、内周
    面の前部側が塗料を薄膜化する塗料薄膜化面となると共
    に内周面の後部側が塗料受面となったベルカップと、 該ベルカップの内周側に位置して該ベルカップの塗料薄
    膜化面と塗料受面との間に設けられたハブ部材と、 該ハブ部材の後面と前記ベルカップの塗料受面との間に
    画成され、塗装機本体に設けられたノズルから塗料受面
    に供給される塗料または溶剤を溜める塗料溜りと、 前記ハブ部材に設けられ、前記ノズルから該塗料溜りに
    供給された塗料または溶剤を前記ベルカップの塗料薄膜
    化面に流出させる複数の塗料流出孔とからなる回転霧化
    頭において、 流入口が前記ベルカップの内周面に位置して前記塗料受
    面に開口し、流出口が前記ベルカップの外周面に開口し
    て設けられ、前記塗料溜りと前記ベルカップの外周側と
    を連通する複数の溶剤通路と、 該溶剤通路の流出口と前記ベルカップの放出端縁との間
    に位置し前記ベルカップの外周面の全周に亘って設けら
    れた環状ダム溝とから構成したことを特徴とする回転霧
    化頭。
  2. 【請求項2】 前記溶剤通路の流出口は前記環状ダム溝
    の位置に開口する構成としてなる請求項1に記載の回転
    霧化頭。
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