JPH1095959A - 表面保護フィルム - Google Patents
表面保護フィルムInfo
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- JPH1095959A JPH1095959A JP8253098A JP25309896A JPH1095959A JP H1095959 A JPH1095959 A JP H1095959A JP 8253098 A JP8253098 A JP 8253098A JP 25309896 A JP25309896 A JP 25309896A JP H1095959 A JPH1095959 A JP H1095959A
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Abstract
上述の加熱による粘着力の上昇の問題を解決し、フィッ
シュアイの発生による被保護物のへこみや気泡の巻込等
の問題を生じることがない表面保護フィルムを提供す
る。 【解決手段】 ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片
面に、粘着剤層が共押出されて形成された表面保護フィ
ルムにおいて、基材層のポリエチレン系樹脂が、クロス
分別法によって10重量%溶出したときの温度から10
0重量%溶出終了したときの温度の幅が30℃以下であ
って、重量平均分子量/数平均分子量の値が1.5〜
3.5であり、密度が0.84〜0.92g/cm3 で
あり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有量10〜47重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、上記基材層に用い
たものと同種のポリエチレン系樹脂とを、混合物全体中
の総酢酸ビニル含有量が8〜20重量%となるように混
合したものであることを特徴とする表面保護フィルム。
Description
面保護に用いられ、特に偏光板や位相差板などの液晶表
示の構成部材の保護用として好適な表面保護フィルムに
関する。
液晶表示部材の表面を、加工時または輸送時の傷付きま
たは汚れ付着から防止するため、各種の表面保護フィル
ムが用いられている。これらの表面保護フィルムは、加
工後または輸送後等の用済み後は、引き剥がされ除去さ
れる。
一般にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート等の熱可塑性樹脂、もしくはそれらの混合
体からなる基材層の片面に粘着剤層が形成されている。
として、粘着剤組成物を溶剤に溶解したものを基材フィ
ルム上に塗布加工し、次いで乾燥工程で溶剤を除去し表
面保護フィルムを得る方法がある。しかし、この方法で
は、乾燥工程において多量の溶剤を除去する必要があ
り、設備規模が大きくなるという欠点を有している。ま
た、乾燥工程において、溶剤を完全に除去することが不
可能で、粘着剤中に残った溶剤が被保護物に貼り付けた
時に、被保護物の表面を侵してしまうという欠点も有し
ている。
ルムの製造方法として、粘着剤組成物を熱溶融させたも
のを基材フィルムに塗工する方法がある。しかし、この
方法によると、凝集力の高い粘着剤組成物は溶融粘度が
高いため、塗工が困難になるという欠点を生じる。さら
に、この方法では、ポリオレフィン基材に対して、その
ままでは基材と粘着剤の接着力が弱く、用済み後に表面
保護フィルムを被保護物から剥離する時に、粘着剤が被
保護物表面に残る現象、いわゆる糊残りが発生する。
製造方法として、基材層を粘着剤組成物と共に熱溶融さ
せ、共押出する方法(以下、共押出法と略称する)があ
る。この方法では、溶剤を使用しないため、被保護物に
対する汚染がなく、さらに基材組成物と粘着剤組成物が
金型内で溶融密着するため、基材と粘着剤の接着力が強
く、糊残りしない。
ィルムとしては、上述のような理由から、共押出法によ
る表面保護フィルムも用いられている。かかる表面保護
フィルムにおいては、貼付初期の粘着性は良好である
が、被保護物に貼り付けた後、高温環境下に置かれる
と、粘着力が急激に上昇する傾向を示し、そのために、
使用後に被保護物からの剥離が極めて困難となり、糊残
りするなどの問題点を有している。
き、ほこりの付着防止のため、表面保護フィルムを貼付
したままの状態で各種の加工が行われる。その際に、比
較的高温での加熱処理を伴うことが多い。
用では、表面保護フィルムを貼付した後、液晶の配向を
正すために、50〜120℃で5〜240分程度の加熱
処理が行われ、また、ガラスセルとの接着を高めるため
に、50〜100℃、2〜20気圧、10〜60分程度
のオートクレーブ処理が行われる。
保護フィルムは、粘着力が大きく上昇してしまい、被保
護物からの剥離が非常に困難となる。加熱処理後の粘着
力上昇を抑える方法としては、特開昭59−75974
号公報に記載されているように、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)に、100〜200℃の加熱時に粘
着剤層よりブリードする常温で液状の有機化合物、具体
的には融点20℃以下のα−オレフィンオキサイド等を
含有させる方法が知られている。しかし、この方法で得
られた表面保護フィルムは、粘着剤層よりブリードする
常温で液状の有機化合物が、被保護物に貼付する前に粘
着剤層の表面にブリードするために十分な初期粘着性が
得られず、被保護物に付きにくいという欠点を有してい
る。また、ブリードした有機化合物が、被保護物表面に
移行し、被保護物を汚染するという欠点を有している。
ムに関する技術は、多数知られている。例えば、特開昭
54−133578号公報では、ポリエチレン系樹脂層
と粘着性樹脂層とからなる樹脂フィルムにおいて、前記
ポリエチレン系樹脂層が0.91〜0.93g/cm3
の低密度ポリエチレン50〜90重量部と、重量平均分
子量4×104 〜10×104 で重量平均分子量Mwと
数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)が9〜15で、
かつ密度0.955〜0.962g/cm3 の高密度ポ
リエチレン10〜50重量部とからなり、粘着性樹脂層
がエチレン−不飽和エステル共重合体からなる表面保護
フィルムが提供されている。
は、特に糊残りを嫌う、或いは、被保護物が溶剤に弱い
という理由から、共押出法による表面保護フィルムが好
適である。また、基材として押し出す樹脂は、安価であ
り、成型し易いという観点から、ポリエチレン樹脂が用
いられる。
チレン樹脂は、フィルム成型時に未溶融のフィッシュア
イを生じやすいという問題点があった。このフィッシュ
アイの存在により、表面保護フィルムを被保護物に貼り
付けたままの状態で段積み保管すると、被保護物にへこ
みを生じるという問題が発生した。
いる。液晶表示材に用いられる偏光板なども樹脂板の一
種である。このような光学用途の樹脂板に、フィッシュ
アイによるへこみがあると、画像にゆがみを生じるた
め、使用できなくなる。
を核として樹脂板とフィルムの間に生じる気泡の巻込は
外観不良とみなされ、樹脂板自体の表面異常として誤認
されることがある。
より気泡の巻込が発生する状態を説明するための断面図
である。樹脂板である偏光板4の上には、基材層2及び
粘着剤層1からなる表面保護フィルムが貼り付けられて
いる。粘着剤層1には上述のようなフィッシュアイ3が
存在しており、このフィッシュアイ3の存在により、そ
の近傍に気泡5が巻き込まれた状態となっている。この
ように、フィッシュアイ3の発生により、偏光板4と粘
着剤層1との間に気泡5が巻き込まれた状態となる。
フィルムにおいて、上述の加熱による粘着力の上昇の問
題を解決し、フィッシュアイの発生による被保護物のへ
こみや気泡の巻込等の問題を生じることがない表面保護
フィルムを提供することにある。
表面保護フィルムは、ポリエチレン系樹脂からなる基材
層の片面に、粘着剤層が共押出されて形成された表面保
護フィルムにおいて、基材層のポリエチレン系樹脂が、
クロス分別法によって10重量%溶出したときの温度か
ら100重量%溶出終了したときの温度の幅が30℃以
下であって、重量平均分子量/数平均分子量の値が1.
5〜3.5であり、密度が0.84〜0.92g/cm
3 であり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有量10〜47重
量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、上記基材層に
用いたものと同種のポリエチレン系樹脂とを、混合物全
体中の総酢酸ビニル含有量が8〜20重量%となるよう
に混合したものであることを特徴としている。
は、ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片面に、粘着
剤層が共押出されて形成された表面保護フィルムにおい
て、基材層のポリエチレン系樹脂が、重合触媒として四
価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて重合され
たものであり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有量10〜4
7重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、上記基材
層に用いたものと同種のポリエチレン系樹脂とを、混合
物全体中の総酢酸ビニル含有量が8〜20重量%となる
ように混合したものであることを特徴としている。
は、ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片面に、粘着
剤層が共押出されて形成された表面保護フィルムにおい
て、基材層のポリエチレン系樹脂が、重合触媒として四
価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて重合さ
れ、且つ、クロス分別法によって10重量%溶出したと
きの温度から100重量%溶出終了したときの温度の幅
が30℃以下であって、重量平均分子量/数平均分子量
の値が1.5〜3.5であり、密度が0.84〜0.9
2g/cm3 であり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有量1
0〜47重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、上
記基材層に用いたものと同種のポリエチレン系樹脂と
を、混合物全体中の総酢酸ビニル含有量が8〜20重量
%となるように混合したものであることを特徴としてい
る。
「本発明」という)の各構成について詳細に説明する。
本発明において基材層として用いられるポリエチレン系
樹脂は、エチレン単独、あるいはエチレンとα−オレフ
ィンとを構造単位とする樹脂が挙げられる。上記α−オ
レフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。上記
基材層に用いられるポリエチレン系樹脂は、気泡の巻き
込みを低減するために柔軟性を有している必要がある。
そのため、クロス分別法によって10重量%溶出したと
きの温度から100重量%溶出終了したときの温度の幅
が30℃以下であって、重量平均分子量/数平均分子量
の値が1.5〜3.5であり、密度が0.84〜0.9
2g/cm3 であるもの、もしくは重合触媒として四価
の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて重合された
ものに限定される。
て、以下に説明する。ポリエチレン系樹脂を、140℃
あるいはポリエチレン系樹脂が完全に溶解する温度のο
−ジクロロベンゼンに溶解した後、一定速度で0℃まで
冷却し、予め用意した不活性担体の表面に薄いポリマー
層を結晶性の高い順及び分子量の大きい順に生成させ
る。次に温度を連続または段階状に昇温し、順次溶出し
た成分の濃度を検出し、組成分布(結晶性分布)を測定
する<温度上昇溶離分別>と共に、その成分の分子量及
び分子量分布を高温型GPCにより測定する。本発明で
は、上述した温度上昇溶離分別(TREF=Temperatur
e Rising Elution Fractionation)部分と高温GPC
(SEC=Size Exclusion Chromatograph)部分とをシ
ステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置
<CFC−T150A型:三菱化学社製>を使用し、上
述のデータを測定した。
述のクロス分別法により、10重量%溶出したときの温
度から100重量%溶出終了したときの温度の幅が30
℃以下、好ましくは28℃以下であるものである。温度
幅が30℃を超えると、ポリエチレン系樹脂の中に結晶
性の高い成分と低い成分が同時に存在することになり、
樹脂の粘度にむらが生じ、外観的に均一なフィルムを得
ることができない。
は、上述のクロス分別法により測定された重量平均分子
量/数平均分子量の値が1.5〜3.5の範囲にあるも
のである。好ましくは、1.7〜3.0である。この値
が、1.5未満であると、樹脂が溶融時に流れにくくな
り、成形が困難となる。一方、この値が3.5を超える
と、分子量の低い分子と高い分子の存在比率が高くな
り、低分子量分は被保護物から剥離する際に被保護物表
面に残って汚染となり、高分子量分はフィルム成型時に
未溶融のフィッシュアイとなり、被保護物に貼り付けた
後、貼付したままの状態で加熱すると被保護物にへこみ
を生じる。
は、重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化
合物を用いて重合することにより得ることができる。四
価の遷移金属としては、チタン、ジルコニウム、ニッケ
ル、パラジウム、ハフニウム、白金等が挙げられる。こ
れらの四価の遷移金属に1つまたはそれ以上のシクロペ
ンタジエニル環及びその類縁体がリガンドとして存在す
る化合物が一般的にメタロセン化合物といわれるもので
ある。
ペンダジエニル環、及び炭化水素基、置換炭化水素基ま
たは炭化水素−置換メタロイド基により置換されたシク
ロペンタジエニル環、シクロペンタジエニルオリゴマー
環、インデニル環、及び炭化水素基、置換炭化水素基ま
たは炭化水素−置換メタロイド基により置換されたイン
デニル環等が例示され、これらのリガンドが1つまたは
それ以上に存在する。これら以外のリガンドとしては、
塩素、臭素等の一価のアニオンリガンドまたは二価のア
ニオンキレートリガンド、炭化水素、アルコキシド、ア
リールアルコキシド、アリールオキシド、アミド、アリ
ールアミド、ホスフィド、アリールフォスフィド等が例
示される。
ル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、イソアミル、
ヘキシル、イソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、
デシル、セチル、2−エチルヘキシル、フェニルであ
る。
合物としてはシクロペンタジエニルチタニウムトリス
(ジメチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテト
ラメチルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミ
ドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチ
ルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフ
ニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロ
ペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコ
ニウムクロリド、メチルフェニルシリルテトラメチルシ
クロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハフニウ
ムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジメチル
アミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミ
ド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピル
アミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチル
アミド)(ジ−n−プロピルアミド)等が例示できる。
共触媒としてメチルアルミノキサン(MAO)、ホウ素
系化合物等を加えた触媒系で行われる。メタロセン化合
物に対する共触媒の使用割合としては、10〜1000
000モル倍、通常50〜5000モル倍である。
性媒体を用いる溶液重合法、あるいは、実質的に不活性
媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき
る。重合温度としては−100℃から300℃、重合圧
力としては、常圧から100kg/cm2 で行うのが一
般的である。
リオレフィンは分子量分布が狭く、共重合体の場合、ど
の分子量成分にも共重合体成分がほぼ等しい割合で導入
されている。このようなポリエチレン系樹脂の市販品と
しては、ダウ・ケミカル社製のCGCT、アフィニティ
ー、エンゲージ、エクソン・ケミカル社製のEXACT
などが知られている。
Aは、酢酸ビニル含有量(VAC)が10%〜47%
の、より好ましくは15〜20%のEVAである。10
%より低いVACのEVAをポリエチレン系樹脂と混合
すると、初期の粘着力が低すぎ、被保護物に粘着しな
い。また、47%より高いVACのEVAは存在してい
ない。
レン系樹脂とを混合し、混合物全体中の総VACが8〜
20%、より好ましくは、10〜15%となるような混
合比で粘着剤層を調製する。このとき、混合物中の総V
ACが8%より低いVACとなると、初期の粘着力が低
くなりすぎ、被保護物に粘着しない。また、20%より
高いVACとなると、加熱処理を施した後に粘着力が上
昇してしまい剥離が困難になる。
エチレン系樹脂は、前記基材層に用いたものと同種のポ
リエチレン系樹脂が用いられる。上記ポリエチレン系樹
脂は、前記基材層に用いたものと全く同一である必要は
なく、被着体に対する仮着性能等を勘案し、適宜選択使
用される。上記ポリエチレン系樹脂は、その分子鎖はC
H、CH2 、CH3 のみからなり、カルボニル基などを
有しないため、被保護物に貼り付けた後、高温環境下に
置いても、粘着力が上昇しない。
チレン系樹脂は、被保護物に対する初期粘着性を得るた
め、また気泡の巻込を低減するために柔軟性を有してい
る必要がある。そのため、該樹脂の密度は、0.84〜
0.92g/cm3 でなければならない。密度が0.8
4g/cm3 未満では該樹脂の結晶性が低下し、粘着剤
層の耐熱性が劣ってくる。0.92g/cm3 を超える
と該樹脂組成物からなる粘着剤層の柔軟性が不足し、被
保護物に対する十分な初期粘着性が得られないだけでな
く、フィッシュアイが核となってできた気泡巻込の低減
が望めなくなる。
の通りであるが、物性を損なわない範囲で、各種酸化防
止剤、難燃剤、顔料等を添加してもよい。本発明におけ
る表面保護フィルムを製造する方法としては、上記樹脂
を、単軸押出機もしくは2軸押出機を用いて溶融混練
し、インフレーション金型、Tダイ金型を用いて、基材
となる熱可塑性樹脂と共に共押出法でフィルム状に成型
するのが一般的である。
所定のEVAとポリエチレン系樹脂とを混合することに
より形成されているため、被保護物に対する初期粘着性
が得られ、かつ気泡巻込を減少させるのに十分な柔軟性
を有している。また、その分子鎖は、CH、CH2 、C
H3 のみからなり、カルボニル基などを有しないため、
初期の粘着性が望め、かつ加熱による粘着力の上昇がな
い。
合物全体中の総VACが8〜20%となるように混合し
ているので、EVA単体と同様の初期粘着性を示すと共
に、EVA単体では見込めない、加熱による粘着力の上
昇の小さな粘着剤層とすることができる。
エチレン系樹脂は、分子量の低い分子及び高い分子の存
在比率が低いため、被保護物から剥離する際の汚染、及
びフィルム成型時の未溶融のフィッシュアイの発生が少
なくなる。
び比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これ
らの実施例に限定されるものではない。
合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂(エクソン・
ケミカル社製、商品名「EXACT3027」、密度
0.900g/cm 3 、重量平均分子量/数平均分子量
=2.0、クロス分別法の測定結果は、表1の通りであ
る。)を基材層とし、その片面にVAC14%のEVA
(三井デュポン・ポリケミカル社製、商品名「エバフレ
ックス560」)100重量部と、上記基材層に用いた
ものと同一のポリエチレン系樹脂40重量部と混合し、
総VACが10%である粘着剤層を、基材層の厚み40
μm、粘着剤層の厚み20μmとなるようにインフレダ
イによる2層共押出法で溶融密着させて表面保護フィル
ムを作製した。
合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂(エクソン・
ケミカル社製、商品名「EXACT4011」、密度
0.885g/cm 3 、重量平均分子量/数平均分子量
=2.1、クロス分別法の測定結果は、表1の通りであ
る。)を基材層とし、実施例1で用いたものと同じEV
A100重量部と、上記基材層に用いたものと同一のポ
リエチレン系樹脂40重量部とを混合し、総VACが1
0%である粘着剤層を、基材層の厚み40μm、粘着剤
層の厚み20μmとなるようにインフレダイによる2層
共押出法で溶融密着させて表面保護フィルムを作製し
た。
ン系樹脂を基材層とし、その片面にVAC28%のEV
A(三井デュポン・ポリケミカル社製、商品名「エバフ
レックス270」)100重量部と、上記基材層に用い
たものと同一のポリエチレン系樹脂12重量部とを混合
し、総VACが25%である粘着剤層を、基材層の厚み
40μm、粘着剤層の厚み20μmとなるようにインフ
レダイによる2層共押出法で溶融密着させて表面保護フ
ィルムを作製した。
ン系樹脂を基材層とし、その片面にVAC14%のEV
A(実施例1及び実施例2で使用)100重量部と、上
記基材層に用いたものと同一のポリエチレン系樹脂13
0重量部とを混合し、総VACが6%である粘着剤層
を、基材層の厚み40μm、粘着剤層の厚み20μmと
なるようにインフレダイによる2層共押出法で溶融密着
させて表面保護フィルムを作製した。
得られた直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(出光石油化
学社製、商品名「1044D」、密度0.925g/c
m3 、重量平均分子量/数平均分子量=4.0、クロス
分別法の測定結果は、表1の通りである。)を基材層と
し、その片面にVAC14%のEVA(実施例1及び実
施例2で使用)100重量部と、上記基材層に用いたも
のと同一のポリエチレン系樹脂40重量部とを混合し、
総VACが10%である粘着剤層を、基材層の厚み40
μm、粘着剤層の厚み20μmとなるようにインフレダ
イによる2層共押出法で溶融密着させて表面保護フィル
ムを作製した。
ムを以下に説明する方法にて、初期粘着力及び加熱処理
後粘着力を測定した。また、加熱処理後の偏光板の表面
状態を目視で観察し、偏光板への圧痕と気泡巻込の数を
カウントした。その結果を表2に示す。
00mmの偏光板にラミネーターで貼り付け、23℃で
30分放置後、剥離幅25mm、剥離角度180°で引
き剥がした際に要する力を測定する。
縦150mm、横100mmの偏光板にラミネーターで
貼り付け、90℃に予め加熱しておいた熱風循環式オー
ブン中に30分放置後取り出し、常温に冷ました後、剥
離幅25mm、剥離角度180°で引き剥がした際に要
する力を測定する。
の数)表面保護フィルムを縦150mm、横100mm
の偏光板にラミネーターで貼り付け、その時に生じた気
泡巻込の数を数える。その後90℃に予め加熱しておい
た熱風循環式オーブン中に30分放置後取り出し、常温
に冷ました後、表面保護フィルムを剥がし、その偏光板
の表面状態を20倍のルーペで観察し、圧痕の数を数え
る。
いてMwは重量平均分子量を示し、Mnは数平均分子量
を示している。またT1 はクロス分別による全樹脂の1
0重量%が溶出する温度を示し、T2 はクロス分別によ
る全樹脂の溶出終了温度を示している。また、表2にお
いて、気泡巻込の数及び圧痕の数は、150mm×10
0mm当たりの数を示している。
を施した後にも粘着力が上昇することがなく、また段積
み保管した際の被保護物のへこみや、気泡の巻込の原因
となる表面保護フィルムの成型時の未溶融のフィッシュ
アイの発生が少ない。
どの液晶表示の構成部材の表面保護用として好適に用い
ることができる。
態を示す断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片
面に、粘着剤層が共押出されて形成された表面保護フィ
ルムにおいて、基材層のポリエチレン系樹脂が、クロス
分別法によって10重量%溶出したときの温度から10
0重量%溶出終了したときの温度の幅が30℃以下であ
って、重量平均分子量/数平均分子量の値が1.5〜
3.5であり、密度が0.84〜0.92g/cm3 で
あり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有量10〜47重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、上記基材層に用い
たものと同種のポリエチレン系樹脂とを、混合物全体中
の総酢酸ビニル含有量が8〜20重量%となるように混
合したものであることを特徴とする表面保護フィルム。 - 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片
面に、粘着剤層が共押出されて形成された表面保護フィ
ルムにおいて、基材層のポリエチレン系樹脂が、重合触
媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用い
て重合されたものであり、粘着剤層が、酢酸ビニル含有
量10〜47重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
と、上記基材層に用いたものと同種のポリエチレン系樹
脂とを、混合物全体中の総酢酸ビニル含有量が8〜20
重量%となるように混合したものであることを特徴とす
る表面保護フィルム。 - 【請求項3】 ポリエチレン系樹脂からなる基材層の片
面に、粘着剤層が共押出されて形成された表面保護フィ
ルムにおいて、基材層のポリエチレン系樹脂が、重合触
媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用い
て重合され、且つ、クロス分別法によって10重量%溶
出したときの温度から100重量%溶出終了したときの
温度の幅が30℃以下であって、重量平均分子量/数平
均分子量の値が1.5〜3.5であり、密度が0.84
〜0.92g/cm3 であり、粘着剤層が、酢酸ビニル
含有量10〜47重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
体と、上記基材層に用いたものと同種のポリエチレン系
樹脂とを、混合物全体中の総酢酸ビニル含有量が8〜2
0重量%となるように混合したものであることを特徴と
する表面保護フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8253098A JPH1095959A (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | 表面保護フィルム |
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