JPH1093708A - 輻輳地域宛伝言送達方法及び伝言処理装置 - Google Patents

輻輳地域宛伝言送達方法及び伝言処理装置

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JPH1093708A
JPH1093708A JP24652996A JP24652996A JPH1093708A JP H1093708 A JPH1093708 A JP H1093708A JP 24652996 A JP24652996 A JP 24652996A JP 24652996 A JP24652996 A JP 24652996A JP H1093708 A JPH1093708 A JP H1093708A
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Satoshi Tsuchiya
訓 土屋
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輻輳地域の加入者への通信方法に関し、輻輳
地域の加入者に対して伝言送達を可能とする伝言送達方
法を提供する。 【解決手段】 輻輳地域の加入者に伝言を送達したい非
輻輳地域の加入者は自己が収容されている交換機に備え
られた第1の伝言送達手段に接続して輻輳地域内の伝言
送信先加入者の電話番号と伝言を蓄積させ、第1の伝言
送達手段は輻輳緩和時に伝言送信先加入者の電話番号か
ら接続情報を作成して伝言送信先加入者が収容されてい
る交換機に備えられた第2の伝言送達手段に接続したの
ち伝言送信先加入者の電話番号と伝言を転送して蓄積さ
せ、第2の伝言送達手段は伝言配送に適した時間帯に伝
言送信先加入者に伝言を送信するように構成する。 【効果】 接続困難な輻輳地域の加入者への伝言送達を
可能とするとともに再呼を減少させ、輻輳の収斂を早め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輻輳地域の加入者
への通信方法に関する。地震や台風などの災害が発生し
た場合、災害が発生した地域に対して安否問い合わせや
見舞いなどの呼が多数発生するが、そのような場合に発
生する呼は通常のトラヒックの数十倍に及ぶことがある
ことが知られている。このように特定の地域に対して通
常のトラヒックの数倍から数十倍にも及ぶ呼が集中する
と、その地域に対する回線が先ず全話中状態となる。他
の地域の交換機ではその地域に対する回線が捕捉できな
いときは順次他の交換局を経由する回線に迂回し、最後
には最終的な迂回回線である基幹回線と呼ばれる回線に
まで迂回するが、どのようなルートを迂回しても最終目
的地に接続される回線が輻輳しているため、大部分の呼
が相手に接続されない状態となる。相手に接続できなか
った発信者の多くは再呼を繰り返すため、呼数は雪だる
ま的に増加し、輻輳地域に直接接続される回線は勿論、
迂回回線や経路にあたる交換機も輻輳し、遂には通信網
全体が輻輳状態となる。その結果、輻輳地域以外の地域
に対する呼まで影響を受け、通信網全体が混乱状態とな
る。
【0002】このような状態となることを避けるため、
公衆通信網では特定の地域に呼が異常に集中する輻輳が
発生すると、その地域の交換機などに備えられているト
ラヒック監視機能が全国各地の交換局に対して輻輳の発
生を知らせる情報と輻輳の程度を示す情報を通知し、こ
の通知を受けた各交換局がその輻輳地域に対する呼の接
続を自動的に規制するようにしている。接続を規制する
場合、緊急通信用として災害対策に関与する公共機関の
電話機や、一般加入者に比してはるかに数が少ない公衆
電話機には規制を行わないようにするなどの措置がとら
れているが、一般加入者に対しては輻輳の程度によって
は最大で90%以上の規制が行われることもある。この
ような接続規制が行われると、一般加入者電話機から災
害地に対する安否問い合わせや見舞いの電話は殆どつな
がらない状態となる。災害の規模が大きい場合には、こ
の状態が災害発生当日のみでなく翌日以降にまで続くこ
とも多いため、いっときも早く被災地の肉親や知人の安
否を知りたい一般加入者が何らかの方法で輻輳地域の加
入者に連絡をとることができるようにする手段が必要に
なっている。
【0003】
【従来の技術】通信網には各種の原因により輻輳が発生
することがあるが、輻輳の発生形態を分類すると、発信
系輻輳、中継系輻輳、着信系輻輳の3種類になる。発信
系輻輳は特定の地域から大量の呼が発生したために発信
局または発信地域(以下、地域は、概ね市外局番号が同
一の地域を指すものとする)の交換機や回線のトラヒッ
ク疎通能力を超えてしまい、発呼しても無音状態が続い
たり、回線が中々捕捉できない状態が発生する輻輳であ
る。中継系輻輳は大量の呼が発生したり、着信したりす
る地域がある訳ではないが、特定の地域や区間で交換機
や回線の疎通能力が不足するために生ずる輻輳である。
中継系輻輳はトラヒックに対して設備が不足した場合や
交換機や回線に障害が発生した場合などに発生する。
【0004】着信系輻輳には2種類あり、ひとつは特定
の加入者(複数の加入者線を有する場合を含む)に呼が
集中する特定加入者輻輳で、特定の電話番号に対する電
話リクエストや電話予約などの呼により発生することが
多い。もうひとつは特定の地域に着信呼が集中する特定
地域輻輳で、ある地域に地震や台風などによる災害が発
生した場合などに、安否問い合わせや見舞い呼が全国の
各地から殺到するために発生する。本発明が対象とする
輻輳は最後の特定地域輻輳であるが、以下、単に輻輳と
記す。
【0005】図14は従来技術の輻輳地域宛の呼の接続処
理方法を説明する図である。いま、或る地域60(以下、
神戸を例として記す)に大規模な地震が発生し、全国各
地から安否問い合わせや見舞いなどの呼が殺到したとす
る。このようなとき、他地域からの呼が着信する市外着
信交換機(以下、TISと記す)63には平常の数倍乃至
数十倍の呼が加わるため、このTIS63に接続されてい
る着信回線(直通回線81や基幹回線84など)は殆ど全話
中状態となり、TIS63の中央制御装置(図示省略)は
非常に高い能率で動作する。市外着信交換機63には、着
信回線、特に、市外帯域制上の直轄上位局の市外中継交
換機(以下、TTSと記すが、この例では大阪地域70内
に設置された市外中継交換機)71からの着信回線(基幹
回線と呼ばれる)84の全話中率や、中央制御装置の使用
能率を監視する機能が備えられており、これらの全話中
率や使用能率が所定の数値以上になると輻輳が発生した
と判定し、全国の交換局に輻輳発生と輻輳の程度を通知
するようになっている。輻輳の通知先は交換機などにな
るが、図14では各地域の市外発信交換機(以下、TOS
と記す)に対して輻輳情報が送られる例を図示してい
る。
【0006】図には輻輳通知を受ける地域のひとつとし
て東京地域50を図示している。東京地域50には多数のT
OSが設けられ、各TOSは下位の多くの加入者交換機
(以下、LSと記す)から接続されるが、図には1つの
TOS53と2つのLS52a 、52bのみを図示している。
TOS53は神戸より輻輳情報を受信すると規制制御動作
を開始するが、最初に、規制開始前における接続動作に
ついて説明する。
【0007】いま、神戸に地震が発生したことを知った
東京地域50の加入者A(電話機51の使用者とする)が神
戸(市外局番を「078」とする)の加入者B(電話機
61の使用者で、電話番号を「078−AAA−BBB
B」とする)に対してダイヤルを行ったとする。この呼
は加入者Aを収容するLS52a からTOS53に接続され
るが、TOS53が神戸のTIS63への直通回線81を有し
ていて、その回線に空きがあれば、TOS53は図のの
接続を行い、呼を直通回線81を介して神戸のTIS63に
接続する。神戸のTIS63はこの呼をLS62a 経由で
「078−AAA−BBBB」の電話番号をもつ加入者
Bに接続(TIS63からLS62a への接続には市外局番
「078」は使用しない)する。
【0008】神戸に災害が発生すれば東京ではTOS53
の下位のLS52a 、52b などからも神戸への呼が多数発
生するので、TOS53から神戸への直通回線81が全話中
になることが多くなるが、その場合、TOS53では公知
の経路選択原則に従って次の回線に迂回させる。ここで
は次の迂回回線が東京TTS54への回線、即ち、基幹回
線82であるとすると、TOS53での迂回が行われ、東
京のTTS54に接続される。ここで、TTS54が神戸の
TIS63への直通回線を収容していないものとすると、
呼は東京TTS54から、基幹回線83−大阪TTS71−基
幹回線84−神戸TIS63−LS62a の経路を経て加入者
Bに接続される。
【0009】大規模な輻輳の場合にはTOS53から東京
TTS54への基幹回線82も全話中状態になることが多い
が、その場合はTOS53はの選択を行って呼をトーキ
ー装置(TKE)55に接続する。接続規制が行われてい
ない状態では、例えば「おかけになった番号はただい
ま、つながりにくくなっています。しばらく経ってから
おかけになってください」というようなトーキーアナウ
ンスがトーキー装置55から加入者Aに送出される。
【0010】以上において、東京のTOS53から基幹回
線82に迂回した場合、この基幹回線82は大阪のみでな
く、名古屋や福岡など東京から西方向の地域や、北方向
の仙台や札幌方面に対する通信(特に、TOS53に直通
回線が収容されていない地域への通信)にも使用される
ので、基幹回線82が神戸への通話に占有された状態にな
ると、災害に関係のない東北や北海道への通信もつなが
り難くなる。また、東京TTS54と大阪TTS71間の基
幹回線83は、大阪TTS71経由で京都や奈良など関西各
地(TOS53から直通回線が設定されていない地域)に
接続する場合にも使用されるので、基幹回線83が神戸へ
の通話に占有された状態になると関西各地への接続もつ
ながりにくくなる。このように特定の地域へ通話が平常
の数倍乃至数十倍にもなると、輻輳地域とは関係のない
地域に対する通話もつながり難くなり、通信網全体が混
乱状態となる。接続規制はこのような現象の発生を防ぐ
ために行われるものである。
【0011】特定の地域に対して平常の数倍以上にもな
る呼が発生した場合には、接続規制は発信局にできるだ
け近いところで行うのが効果的である。例えば図14の場
合、東京地域50から神戸地域60への呼は大阪のTTS71
で規制するよりも東京地域50で、また東京地域の中でも
TTS54よりはTOS53、TOS53よりはLS52a 、52
b などで規制する方が、規制される呼がリソース(回線
や交換機)を無駄に占有することがなくなることは明ら
かである。しかし、ここでは、説明を簡単にするために
東京ではTOS53(図示省略されている他のTOSも同
じ)で接続規制の制御を行うものとして説明する。
【0012】東京のTOS53は神戸より輻輳の発生と輻
輳の程度を知らせる情報を受信すると、自動的に接続規
制の動作を開始する。接続規制を行った場合は、例えば
TOS53に入ってきた呼の中で輻輳地域である神戸への
呼、即ち、接続相手の市外局番が「078」である呼に
ついては設定した規制率に従って接続規制を行う。規制
率は神戸から送られてきた輻輳の程度を示す情報に応じ
て設定するが、例えば規制率を80%に設定した場合
は、神戸への呼の80%は回線を選択せずに直接トーキ
ー装置に接続する。接続規制を行った場合のトーキーア
ナウンスは通常の場合とは別の内容、例えば「ただい
ま、神戸方面は電話が非常に混み合っており、かかりに
くくなっています。緊急のご用件でない方はなるべくご
遠慮ください」というように輻輳状況に合わせた内容の
ものが用いられることが多い。
【0013】規制率80%の場合は平均して5回に1回
程度しか回線選択動作が行われないが、回線選択動作に
入っても結果的に回線が捕捉できないことがあり、また
例えばTOS53からTTS54経由で大阪TTS71まで接
続ができても大阪TTS71で神戸への基幹回線84が捕捉
できないこともあるため、全体としての接続成功率は更
に低下する。このように接続率が低下する最大の原因は
設計容量の数倍から数十倍ものトラヒックが加わったこ
とであるため、接続規制(接続規制は非輻輳地域に対す
る通信の疎通を確保するためである)を止めても輻輳地
域への接続率が向上するものではないが、接続できなか
った加入者の再呼が多くなることは避けられず、そのた
めに輻輳状態が長時間にわたって継続することが多い。
【0014】時間の経過に伴って着信呼が減少すると、
神戸のTIS63がこれを検出し、輻輳の緩和を知らせる
情報を全国各地のTOSに送出する。この情報を受信す
ると図14のTOS53を含む全国各地のTOSでは規制率
を所定の値だけ下げる。規制率を下げても着信呼が減少
を続ければ、神戸のTIS63から輻輳が更に緩和したこ
とを知らせる情報が送られるので、各地のTOSは規制
率を更に低下させ、規制率が0%になったときに規制は
解除される。なお、接続規制の制御は公知のトラヒック
制御技術により行われるので詳細については説明を省略
する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、災害の
発生などにより特定の地域への呼が異常に増加したため
にその地域が輻輳状態となった場合、輻輳が通信網全体
に波及するのを拡大を防ぐため、従来から輻輳地域に対
する接続規制が行われているが、平常の数倍から数十倍
もの呼が発生したときには接続規制を行うと否とに拘ら
ず、輻輳地域に対する接続が困難となることが多い。こ
のため、多くの加入者が輻輳地域の加入者に対して再呼
を試みることになるが、大規模な災害などの場合には再
呼を行っても接続ができないことが多く、また、輻輳状
態が翌日以降まで続く場合も多い。このため、輻輳地域
にいる肉親や知人の安否を確かめたい非輻輳地域の加入
者が輻輳地域内の加入者と連絡をとれるような何らかの
方法が求められている。
【0016】本発明は、輻輳地域の加入者に対して伝言
送達を可能とする伝言送達方法を提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の輻輳地域
宛伝言送達方法の原理説明図、図2は本発明の輻輳地域
宛伝言送達方法の伝言送達経路の説明図、図3は本発明
の伝言処理装置の基本構成図である。図中、10は非輻輳
地域、11は非輻輳地域10内の加入者で伝言送信元となる
加入者(伝言送信元加入者)、12は加入者11を収容する
交換機、31は非輻輳地域10の交換機12に収容される伝言
送達手段、20は輻輳地域、21は輻輳地域20内の加入者で
伝言送信先となる加入者(伝言送信先加入者)、22は加
入者21を収容する交換機、32は輻輳地域20の交換機22に
収容される伝言送達手段である。
【0018】また、100 は本発明による伝言処理装置、
110 は加入者を収容する交換機または加入者を収容する
交換機の上位階梯の交換機に接続されて交換機との間で
発着信接続動作を行う接続手段、120 は伝言送信元加入
者または伝言送信元加入者から送出された伝言音声を蓄
積した伝言送信元の伝言処理装置より送られる送信先加
入者の電話番号と、伝言送信先加入者を収容する交換機
または該交換機の上位階梯の交換機に接続された伝言処
理装置に接続する際に使用する予め定められた特定の番
号を記憶する接続情報記憶手段、130 は伝言送信元加入
者または伝言送信元の伝言処理装置より送られてくる伝
言音声を蓄積する伝言音声蓄積手段である。
【0019】140 は伝言送信元加入者または伝言送信元
の伝言処理装置100 より送られる伝言送信先加入者の電
話番号及び伝言音声をそれぞれ接続情報記憶手段120 及
び音声情報蓄積手段130 に記憶させる制御と、輻輳地域
の輻輳が緩和したときに接続情報記憶手段120 に記憶さ
れている伝言送信先加入者の電話番号と特定の番号を組
合せて作成した接続情報を用いて伝言送信先加入者を収
容する交換機或いはその上位階梯の交換機に接続された
伝言処理装置に接続して伝言送信先加入者の電話番号と
伝言音声情報を転送する制御と、伝言送信元の伝言処理
装置100 から転送された伝言音声情報を蓄積したのち、
伝言を配送するのに適した時間帯に伝言音声情報を伝言
送信先加入者に送信する制御を行う伝言送達制御手段で
ある。
【0020】次に、本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の
作用について説明する。本発明の輻輳地域宛伝言送達方
法では加入者を収容する交換機に音声情報の蓄積が可能
な伝言送達手段が備えられるが、最初に図2を用いて伝
言送達手段が設けられる場所と、伝言の送信元となる加
入者及び伝言の送信先の加入者の位置を説明する。図2
の非輻輳地域10及び輻輳地域20には多数の交換機が設置
されているが、図には地域ごとに1台の交換機のみを図
示している。非輻輳地域10及び輻輳地域20に設けられた
交換機12、22はそれぞれ多数の加入者を収容するが、図
では伝言を送信する加入者(伝言送信元加入者と記す)
11と、伝言を受ける加入者(伝言送信先加入者と記す)
21のみを図示している。加入者11を収容する交換機12と
加入者21を収容する交換機22にはそれぞれ伝言送達手段
31、32が備えられている。以下、非輻輳地域10内の加入
者11が輻輳地域20内の加入者21に対して伝言を送達する
場合の動作と作用を図1及び図2を併用して説明する。
【0021】伝言送信元加入者11は輻輳地域20の加入者
21と通信を行いたいが、輻輳のため接続が困難となって
いる。このため、加入者11は加入者21に対して伝言を送
達することとし、定められた接続番号(例えば、3数字
の特殊番号)を用いて伝言送達手段31に接続する(図1
のA1参照) 。伝言送達手段31に接続されると加入者11
は伝言送信先加入者21の電話番号を送ったのち、伝言音
声を送信する(図1のA2) 。伝言送達手段31は伝言送
信先加入者21の電話番号と伝言音声を蓄積する(図1の
A3) 。ここまでの処理を伝言受付処理と呼ぶ。
【0022】伝言送達手段31は伝言送信先加入者21の電
話番号と伝言音声情報を蓄積すると輻輳地域20の輻輳状
況を監視し、輻輳が緩和したときに伝言送信先加入者21
の電話番号中の局番に予め定められた特定の番号を付加
して接続情報を作成し、この接続情報を用いて伝言送信
先加入者21を収容する交換機22に備えられた伝言送達手
段32に接続する(図1のB1〜B3) 。接続を終わると
蓄積している伝言送信先加入者21の電話番号と伝言音声
情報を伝言送達手段32に転送し(図1のB4〜B6) 、
伝言送達手段32は伝言送達手段31より転送される伝言送
信先加入者21の電話番号と伝言音声情報を蓄積する。こ
こまでの処理を伝言転送処理と呼ぶ。
【0023】伝言送達手段32は伝言送信先加入者21の電
話番号と伝言音声情報を蓄積すると時刻の確認を行い、
伝言配送に適した時間帯であることを確認したときに伝
言送信先加入者21に接続し(図1のC1〜C2) 、伝言
送信先加入者21が応答すると蓄積している伝言音声情報
を送信する(図1のC3〜C4) 。以上の処理を伝言配
送処理と呼ぶ。
【0024】以上により輻輳地域に対する伝言の送達は
終わるが、伝言を送達したことを伝言送信元の加入者11
に通知する場合には以下の動作を行う。伝言送信元加入
者11を収容する交換機12に備えられた伝言送達手段31
は、伝言送信元加入者11より接続されたときに伝言送信
元加入者11または伝言送信元加入者11を収容する交換機
12より伝言送信元加入者11の電話番号を受信して記憶
し、伝言送信先加入者21を収容する交換機22に備えられ
た伝言送達手段32に伝言音声情報を転送する際に伝言送
信先加入者21の電話番号とともに伝言送信元加入者11の
電話番号を送出して記憶させる。
【0025】その後、伝言送達手段32は、蓄積した伝言
音声情報を伝言送信先加入者21に送信し終わると、伝言
送信元加入者11の電話番号中の局番に予め定められた特
定の番号を付加して接続情報を作成し、この接続情報を
用いて伝言送達手段31に接続する(図1のD1〜D3)
。伝言送達手段31に接続されると伝言送達手段32は伝
言送達手段31に対して伝言送信先加入者21の電話番号と
伝言の送達を終了したことを通知する情報を送出する
(図1のD4〜D6) 。
【0026】伝言送達手段31は伝言送達手段32より伝言
の送達を終了したことを通知する情報を受信すると伝言
送信元加入者11に接続し(図1のD7〜D8) 、伝言送
信元加入者11が応答すると予め記憶している音声メッセ
ージにより伝言が送達されたことを通知する(図1のD
9〜D10) 。以上の処理を伝言送達通知処理と呼ぶ。
【0027】以上のように、本発明の伝言送達方法は、
接続が困難な輻輳地域内の加入者に対する伝言の送達を
可能とするが、この伝言送達方法を利用することにより
非輻輳地域の加入者が輻輳地域の加入者に接続するため
に何回も再呼をする必要がなくなるため、輻輳の規模を
縮小させ、輻輳の収斂を早める効果をも有する。
【0028】次に図3に図示した本発明の伝言処理装置
100 の作用であるが、伝言処理装置100 の動作は以上に
説明した伝言送達方法において伝言送達手段31、32が行
う動作と同一であるので、その作用は上述した伝言送達
方法の作用と同一となる。このため、伝言処理装置100
の作用については説明を省略するが、動作の詳細は実施
例の説明の中で説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】図4乃至図7は本発明の輻輳地域
宛伝言送達方法の実施例動作シーケンス図、図8乃至図
11は本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例伝言送達
経路図、図12乃至図13は本発明の伝言処理装置の実施例
構成図である。全図を通じ、同一符号は同一対象物を示
し、10は非輻輳地域、11は非輻輳地域10内の加入者(以
下、加入者Aまたは伝言送信元加入者と記す)、13及び
14は非輻輳地域10内の交換機で、13は加入者交換機(L
S)、14は市外発着信交換機(TS)である。20は輻輳
地域、21は輻輳地域20内の加入者(以下、加入者Bまた
は伝言送信先加入者と記す)、23及び24は輻輳地域20内
の交換機で、23はLS、24はTSである。31は非輻輳地
域10内に設けられた伝言処理装置、32は輻輳地域20内に
設けられた伝言処理装置である。41は非輻輳地域10内の
交換機と輻輳地域20内の交換機を接続する公衆通信網の
回線である。
【0030】100A及び100Bは図3に図示された本発明の
伝言処理装置100 の実施形態で、伝言処理装置100Aはア
ナログ式交換機に接続される伝言処理装置、伝言処理装
置100Bはディジタル交換機に接続される伝言処理装置で
ある。111 乃至113 は伝言処理装置100A内において図3
の接続手段110 の機能を実行する部分で、111 は回線イ
ンタフェース部、112 はPB受信器、113 は接続情報送
出部である。114 及び115 は伝言処理装置100B内におい
て図3の接続手段110 の機能を実現する部分で、114 は
ハイウェイインタフェース部(以下、HWインタフェー
ス部と記す)、115 は信号送受信部である。
【0031】121及び122 は図3の接続情報記憶手段120
の機能を実行する部分で、121 は受信接続情報メモ
リ、122 は送信接続情報メモリである。131 は音声情報
蓄積部、132 は音声情報蓄積部131 内において伝言音声
情報を蓄積する伝言音声情報蓄積部、133 は音声情報蓄
積部131 内において指示(音声ガイダンス)や通知用の
メッセージを記憶している指示/通知メッセージ記憶
部、134 は音声情報蓄積部131 を制御する音声情報書込
/読出制御部、135 はA/D変換部、136 は受信音声情
報バッファ、137 はD/A変換部、138 はメッセージ編
集部である。なお、132 及び134 〜138 は図3の音声情
報蓄積手段130 の機能を実行する部分である。
【0032】140 乃至149 は図3の伝言送達制御手段14
0 の機能を実行する部分で、140 は伝言送達制御部、14
1 は伝言受付処理部、142 は伝言転送処理部、143 は転
送伝言処理部、144 は伝言配送処理部、145 は送達通知
処理部、146 は伝言管理メッセージ、147 は配送時間監
視部、148 は輻輳情報受信部、149 は共通線信号処理部
である。なお、141 〜145 は伝言送達制御手段140 内に
設けられる。
【0033】最初に図4乃至図11を参照して本発明によ
る伝言送達方法の実施形態を説明する。本発明の伝言送
達方法では加入者を収容する交換機またはその上位階梯
の中継交換機に音声情報が蓄積できる伝言送達手段を設
けるが、実施形態の説明では伝言送達手段の機能を実行
する具体的な装置として伝言処理装置が設けられるもの
として説明する。伝言送達方法の実施例の説明に先立
ち、先ず、伝言処理装置を設ける場所と伝言の送達経路
について図8及び図9により説明する。図8は加入者交
換機(LS)に伝言処理装置を設けた例を図示してい
る。図8の20は輻輳地域(神戸とする)を示し、10は非
輻輳地域のひとつ(東京とする)を示している。図8で
は両地域内の全LSに伝言処理装置が設けられることを
前提としているが、図では両地域とも1台づつのLSの
みを記し、非輻輳地域10のLS12に伝言処理装置31、輻
輳地域20のLS22に伝言処理装置32が設けられている状
態を図示している。なお、伝言処理装置31及び伝言処理
装置32は交換機のスイッチ部分(図示省略)の片側に接
続されて発着信接続ができるようになっているが、図8
乃至図10では経路説明の便から伝言処理装置31、32は交
換機に対して2つの接続部分をもち、各々が収容される
交換機(LS12,22またはTS13,23)の両側に接続さ
れているように図示している。
【0034】図9にはLSの上位階梯の中継交換機に伝
言処理装置を設ける例を図示しているが、同図では中継
交換機が市外発着信交換機(TS)であるとし、非輻輳
地域10のTS13に伝言処理装置31、輻輳地域20のTS23
に伝言処理装置32が設けられている例を図示している。
TSはひとつの地域に複数台設置されることが多く、ま
た、各TSには複数のLSが接続されるのが普通である
が、図では2つの地域内のLSとTSとして各1台のみ
を図示している。
【0035】伝言処理装置31, 32は、LSに設けられた
場合とTSに設けられた場合とで交換機に対するインタ
フェースや送受信するダイヤル数字に若干の相違がある
が、これらは公知の技術が用いられる部分であり、本発
明の基本的な動作に関係しないので、以下、伝言処理装
置31、32がLSに接続された場合(図8の接続経路)を
主体に説明する。なお、LSとTSが併合されている交
換機(TLSと呼ばれる)もあるが、TLSに収容され
た場合も伝言送達手段の基本的な動作は変わらない。
【0036】本発明の伝言送達方法の動作は、伝言受付
動作、伝言転送動作、伝言配送動作(混乱を避けるた
め、以下においては伝言送信元加入者から伝言送信先加
入者に伝言を送る動作全体を送達と記し、伝言送信先の
伝言処理装置より伝言送信先加入者に伝言音声を送信す
ることを配送と記す)及び伝言送達通知動作の4つの動
作に分けられるが、先ず、伝言受付動作の実施例を図4
と図8を併用して詳細に説明する。いま、図8において
神戸に地震が発生したため、全国から神戸に対する呼が
殺到し、神戸が輻輳状態になり、全国各地域において神
戸に対する呼が接続規制されたと仮定する。このため、
東京地域でも神戸の市外局番「078」を宛先番号にも
つ呼の大部分は接続規制され、また、規制にかからなか
った場合でも相手まで接続することが非常に困難な状態
が続いているものとする。
【0037】このような状態で、非輻輳地域(東京)10
の加入者Aが輻輳地域(神戸)20の加入者Bに連絡をと
りたいとする。しかし、上記の状態では直接相手に接続
することが困難なため、本発明による伝言送達方法を利
用することとして予め定められた特殊番号(「1XY」
とする)をダイヤルしたものとする(図4のA11参
照)。なお、図4では交換機や通信網を接続制御する情
報は実線の矢印、送受信装置間でエンド・ツー・エンド
で送受信される情報(電話番号を含む)は点線の矢印、
音声情報は二重線の矢印で記している(図5〜図7も同
じ)。また、図8では接続に使用されるダイヤル数字を
一重の矢印で示し、情報として送受信される電話番号を
二重の矢印で記している(図9〜図11についても同
じ)。
【0038】LS12はこの「1XY」を受信すると伝言
処理装置31(図4には送信元伝言処理装置と記す)に接
続するが、この接続は同一加入者交換機内(図8の例)
か非輻輳地域内(図9の例)の接続であるため、伝言処
理装置31と交換機間に適切な数の接続路を設けることに
より輻輳地域が発生したときでも比較的容易に接続でき
る(図8〜図11では交換機と伝言処理装置間の接続伝送
路は1本の線で示している) 。その結果、加入者Aは伝
言処理装置31に接続されるが、伝言送達通知を行う場合
には伝言処理装置31はLS12より発呼者識別情報として
加入者Aの電話番号を受信して記憶する(図4のA1
2)。なお、発呼者識別情報が交換機より受信できない
場合には、送信先の電話番号と一緒に加入者Aに送らせ
るようにしてもよい。
【0039】伝言処理装置31はLS12より接続されると
応答し(図4のA13, A14)、予め記憶している音声ガ
イダンスを送出する(図4のA15, A16)。この音声ガ
イダンスは、発呼加入者に対して伝言送信先の加入者の
電話番号のダイヤルと伝言音声の発声を促すものであ
り、2回に分けて送出してもよいが、図4には1回で送
出する例を記している(図5〜図7についても同じ)。
この音声ガイダンスに応じて加入者Aが伝言送信先であ
る加入者Bの電話番号(「078−AAA−BBBB」
とする)をダイヤルすると、伝言処理装置31はこれを受
信して記憶する(図4のA17, A18)。
【0040】次いで加入者Aが伝言音声を送ると、伝言
処理装置31はこの音声を蓄積する(図4のA19, A2
0)。その際、伝言処理装置31から録音開始の合図(留
守番電話機などで公知のもの)を送るようにしてもよ
い。また、伝言処理装置31は伝言音声をアナログで録音
しても、ディジタル化して蓄積してもよく、また、ディ
ジタル化する場合には所要ビット数の少ない方式を用い
たり、帯域圧縮して蓄積してもよい。伝言音声の送出を
終わり、加入者Aが受話器を下ろすと伝言処理装置31と
の接続は切断され(図4のA21)、伝言受付動作は終わ
る。
【0041】次に、伝言転送動作の実施例を図5と図8
を併用して説明する。図8の非輻輳地域10の伝言処理装
置31は伝言音声を蓄積すると伝言送信先の加入者Bに送
達する動作を行うことになるが、一般加入者が利用でき
ない緊急通信用の回線が予め用意されている場合や、保
守連絡用などの回線が利用できる場合を除けば、輻輳時
に輻輳地域に対して伝言音声を転送する通信路を確保す
ることは難しい。このため、本発明の伝言送達方法では
伝言転送動作は輻輳が緩和したときに行う。輻輳状況を
知らせる情報は公知のトラヒック制御システムなどによ
り定期的または輻輳状況が変化する都度、輻輳地域から
全国各地に送られるので、伝言処理装置31はトラヒック
制御システムを構成する装置(交換機を含む)などから
輻輳情報を受信して監視する。特定地域輻輳は災害発生
時の安否問い合わせと災害見舞いの呼によって生ずるの
が大部分であるが、このような呼は深夜から早暁にかけ
て減少するのが普通であるので、輻輳が数日にわたって
続くような場合でも深夜から早暁にかけては輻輳が緩和
する可能性が高い。伝言処理装置31は輻輳が緩和すれば
昼間の時間帯でも伝言の転送を行うが、昼間時間帯に輻
輳が緩和することがなければ深夜などに伝言音声を輻輳
地に転送する。
【0042】図8の伝言処理装置31は図示省略されたト
ラヒック制御システムなどから輻輳地の輻輳が緩和した
ことを知らせる情報を受信する(図5のB11)と伝言音
声の転送動作を開始するが、本発明の伝言送達方法では
伝言音声を伝言送信先の加入者Bに直接送信せずに加入
者Bが収容されている加入者交換機22に設けられている
伝言処理装置32(図4には送信先伝言処理装置と記す)
に転送する。しかし、送信元の伝言処理装置31は伝言送
信先加入者Bの電話番号は記憶していても加入者Bを収
容する交換機に接続されている伝言処理装置32に接続す
る番号は送信元加入者Aより受信していない(勿論、送
信元加入者Aも知らない)ので、伝言送信先加入者Bの
電話番号から伝言処理装置32に接続するための接続情報
を作成する。
【0043】接続情報の作成方法にはいくつかの方法が
あるが、第1の方法は全国の全ての伝言処理装置に統一
の加入者番号(全国番号の下4桁)を付与しておき、伝
言送信先加入者の電話番号の下4桁をその番号に置き換
える方法である。この番号は全国どの局でも一般加入者
に使われていない共通の加入者番号(4桁)があればそ
の番号とする。例えば、「9999」が一般加入者や特
定の用途に使われていなければ「9999」でもよい
が、そのような共通の番号がない場合には「#」や
「*」などの符号を含めてもよい(ただし、中継局の交
換機などがこのような符号が含まれた加入者番号を異常
と検出しないものとする)。
【0044】第2の方法は、市内局番ごとに空き番号を
抽出して伝言処理装置に付与する方法である。この場合
は局番ごとに伝言処理装置の番号が異なるので、全国の
局番号(市外局番号+市内局番号)とその局番の加入者
交換機に収容されている伝言処理装置の電話番号(加入
者番号に相当する4桁の数字)の対応表を作成し、すべ
ての伝言処理装置に記憶させておく。この方法では送信
先加入者の電話番号中の局番号から対応表を索引し、送
信先加入者の電話番号の下4桁を索引した加入者番号に
置き換える。なお、1台の加入者交換機が複数の局番を
もつ場合には、伝言処理装置に対する接続番号を局番号
ごとに別個の番号とし、実質的には複数の局番に共通の
伝言処理装置に接続するようにする。
【0045】第3の方法は局間(交換機間)の情報が全
て共通線信号方式により転送されることを前提に、伝言
送達手段への接続を統一した情報を用いて行う方法であ
る。この方法では任意の数字や符号またはコマンドが使
用できるので、例えば、接続先の交換機の指定に送信先
加入者の市外及び市内局番を用い、それ以後の桁に伝言
処理装置への接続要求であることを示す情報を、数字コ
ードや#、*、アルファベットなど任意の符号(桁数も
自由)を用いて示すことが可能である。
【0046】以下、第1の方法を使用した例により説明
するが、以下では全国の全ての伝言処理装置に付与され
る統一加入者番号を「FFFF(4桁の数字)」で表
す。東京の伝言処理装置31が記憶している送信先加入者
Bの電話番号は前述したように「078−AAA−BB
BB」であるから、伝言処理装置31はこの番号の下4桁
の「BBBB」を「FFFF」に置き換えて接続情報
「078−AAA−FFFF」を作成し、この接続情報
を用いて自伝言処理装置が収容されている交換機(LS
12)に対して発呼する(図5のB12)。なお、図4には
非輻輳地域10の伝言送信元加入者Aと送信元の伝言処理
装置31の間に送信元加入者交換機が介在することを括弧
で記載しているが、図5では非輻輳地域10と輻輳地域20
間の通信網に同じ送信元加入者交換機が発信端の交換機
として含まれていることを括弧で示している。
【0047】接続情報「078−AAA−FFFF」に
は市外及び市内局番「078−AAA」が含まれている
ため、伝言処理装置31から発信された呼は神戸地域の市
内局番「AAA」をもつLS22まで接続される。LS22
は加入者番号「FFFF」が伝言処理装置32に付与され
ている加入者番号であることを識別し、呼を伝言処理装
置32に接続する(図5のB13, B14)。図5には通信網
の着信端に輻輳地域20の送信先加入者交換機が含まれる
ことを括弧で示している。
【0048】着信があると送信先の伝言処理装置32は自
動応答し、応答信号が通信網を介して送信元の伝言処理
装置31に伝えられる(図5のB15〜B17)。応答信号を
受信すると伝言処理装置31は先ず送信先加入者Bの電話
番号「078−AAA−BBBB」を送信するが、送信
元加入者に対して伝言送達通知を行う場合には送信元加
入者Aの電話番号(「03−CCCC−DDDD」とす
る)も同時に送信する(図5のB18, B19)。伝言処理
装置32はこれらの電話番号を受信すると内部に記憶する
(図5のB20)。次いで送信元の伝言処理装置31は蓄積
している伝言音声情報を送信し、送信先の伝言処理装置
32はこれを蓄積する(図5のB21〜B23)。伝言音声情
報はディジタル情報で転送されるのが原則であるが、そ
の場合、送信元の伝言処理装置31は送信する情報の種類
を識別する情報(この場合は伝言音声情報の転送である
ことを示すコード)や送信先加入者番号などを伝言音声
情報の先頭にヘッダ部として付加し、一連のディジタル
情報の形で送信する。伝言音声情報の送信を終わると伝
言処理装置31は接続を切断する(図5のB24)。以上で
送信元の伝言処理装置31から送信先の伝言処理装置32へ
の伝言音声情報の転送は終了する。
【0049】次に、伝言配送動作の実施例を図6と図8
を併用して説明する。図8の輻輳地域20の伝言処理装置
32は送信元の伝言処理装置31よりの伝言音声情報を蓄積
すると伝言送信先加入者に送達することになるが、送信
元伝言処理装置31よりの伝言音声情報の転送は深夜から
早暁にかけた時間帯に行われる可能性が高いため、現在
の時刻が伝言の配送に適した時間帯(以下、配送適合時
間帯と記す)であるか否かを確認する。配送適合時間帯
は例えば午前7時から午後11時まで、というように伝
言送信先の加入者が伝言を受けるのに適した時間帯に設
定するが、この時間帯は予め設定しておくほか、輻輳発
生時に災害状況などに応じて適当な時間帯に変更するこ
ともできるようにする。
【0050】送信先の伝言処理装置32は常時時刻を監視
しているが(図6のC11)、配送適合時間帯に入ったこ
とを確認すると(図6のC12)、伝言送信先加入者Bに
対して発信接続を行う(図6のC13)。発信は自己が収
容されている加入者交換機22から行うが、その際に接続
情報として送出する番号は市外局番が除かれた「AAA
−BBBB」となるのが普通である(加入者交換機22に
局番号が1つしかない場合には「BBBB」だけとなる
こともある)。これにより、伝言送信先加入者Bが呼び
出される(図6のC14,C15)。
【0051】伝言送信先加入者Bが応答し、伝言処理装
置32が応答信号を受信すると(図6のC16〜C18)、伝
言処理装置32は伝言音声情報を送出し、伝言送信先加入
者Bはこの伝言音声を聴取する(図6のC19〜C21)。
なお、伝言処理装置32はディジタル形式で伝言音声情報
を蓄積しているので伝言音声情報を送出する際にアナロ
グ形式に変換するが、伝言送信先加入者Bの電話機がデ
ィジタル音声情報を送受信することができるISDN対
応の電話機などである場合にはディジタル形式のまま送
出してもよい。伝言音声情報を送出すると伝言処理装置
32は接続を切断し、伝言配送動作は終了する(図6のC
22)。
【0052】加入者Bが伝言を聴くことにより伝言の目
的は達せられるが、伝言が送信元加入者Aに対して連絡
するようにと言う内容であれば加入者Bは送信元加入者
Aに対して発呼する。非輻輳地域から輻輳地域への接続
が困難であっても輻輳地域から非輻輳地域に対する接続
は比較的容易に行えることが多いため、加入者Aと加入
者Bが通話を行うことができる可能性が高く、輻輳地域
(多くは被災地)の加入者Bと連絡をとりたいという加
入者Aの目的が達せられることになる。
【0053】次に、伝言送達通知動作の実施例を説明す
る。図6により伝言送信先加入者Bに対して伝言が配送
されたため、これによって伝言送達のすべての動作を終
了してもよいが、伝言が加入者Bに送達されたか否かを
伝言送信元加入者Aが知りたいという場合も多い。以
下、伝言送達通知動作を行う場合の実施例を図7と図10
を併用して説明する。図10は図8と同一構成の通信網を
図示しているが、伝言送達通知の送達経路を中心に図示
したものである(ただし、TS13筋びTS23は図示省略
している)。
【0054】輻輳地域20の伝言処理装置32は伝言送信先
加入者Bに対して伝言音声を配送し終わり、伝言送信先
加入者Bに対する接続を切断すると、伝言送達通知を行
うために自己が収容されているLS22に発呼する。特定
の地域が着信呼により輻輳したときも、輻輳地域から他
の非輻輳地域に対する発信接続は比較的容易に行えるこ
とが多いため、伝言処理装置32がLS22を介して伝言送
信元の加入者Aに接続を行って伝言の送達を終了したこ
とを音声メッセージにより直接通知することもできる。
直接通知する方法は、記憶している伝言送信元加入者A
の電話番号「03−CCCC−DDDD」を用いて自動
発信(所謂、オートダイヤル発信)し、伝言送信元加入
者Aが応答したときに伝言を送達したことを通知する音
声メッセージを送出するというものであるが、その技術
は公知であるため詳細説明は省略する。
【0055】ところで、災害などにより設備に損傷があ
るような場合には輻輳地域からの発信回線が輻輳するこ
とも考えられる。そのような場合、上記の直接通知方法
は輻輳地域から非輻輳地域に対する回線を比較的長時間
保留する点で望ましくない。このような場合を考慮し、
本発明の伝言送達方法では伝言送達通知の際に回線を長
時間占有しない方式をとっている。具体的には、送信先
の伝言処理装置から送信元の伝言処理装置に対して伝言
送達終了の情報のみを送信する。この方法では伝言処理
装置32は伝言送信先加入者Bに対して伝言音声を配送し
たのちにLS22に発呼し、伝言送信元の伝言処理装置31
に対する接続情報を送出する。このとき送出する接続情
報は伝言送信元の伝言処理装置31に付与されている加入
者番号になる。図5において説明したように、伝言送達
通知を行う場合には送信元の伝言処理装置31より送信先
の伝言処理装置32に対して送信元加入者Aの電話番号
(この例では「03−CCCC−DDDD」)が送ら
れ、伝言処理装置32はこれを記憶しているので、この番
号の下4桁の「DDDD」を前述した全国全ての伝言処
理装置に付与された統一加入者番号「FFFF」に置き
換える。置き換えた番号「03−CCCC−FFFF」
は伝言送信元の伝言処理装置31に付与されている加入者
番号であるのでこの番号を送出することにより伝言処理
装置32は伝言送信元の伝言処理装置31に接続される(図
7のD11〜D13)。
【0056】伝言処理装置31が自動応答し、伝言処理装
置32に応答信号が送られる(図7のD14〜D15)と、伝
言処理装置32は伝言送達通知情報を送出する。伝言送達
通知情報は、例えば、送信情報の種類を識別する情報
(コード)、伝言の送達を終了したことを示す情報(コ
ード)及び伝言送信元加入者の電話番号からなるが、伝
言処理装置32はこの伝言送達通知情報を、交換機及び回
線がアナログ方式の場合は帯域内信号、具体的には押し
ボタンダイヤル信号(PB信号)か局間用の多周波信号
(MF信号)で、交換機及び回線がディジタル方式の場
合はディジタル情報で送信し、送信元の伝言処理装置31
はこの情報を受信して記憶する(図7のD17〜D19)。
送信先の伝言処理装置32は伝言送達通知情報の送信を終
わると接続を切断する(図7のD20)。以上における伝
言送達通知情報は送信先が加入者でないため応答までの
時間が必要なく、かつ、音声情報ではないために極めて
短い時間で送出し終わるため、輻輳地域から被輻輳地域
に対する回線を長時間占有することがない。
【0057】送信元の伝言処理装置31は伝言送達通知情
報を記憶すると、記憶した送信元加入者の電話番号を用
いて伝言送信元加入者Aに接続を行い(図7のD21〜D
23)、加入者Aが応答する(図7のD24〜D26)と伝言
が送達されたことを音声メッセージで通知する(図7の
D27,D28)。加入者Aはこの通知を聴取することによ
り伝言が加入者Bに送達されたことを知る(図7のD2
9)。なお、この音声メッセージは伝言処理装置31内に
予めディジタル化した音声情報の形で蓄積しておき、送
信先の伝言処理装置32より伝言送達通知情報(コード)
を受信したときにその情報から該当する音声メッセージ
を読み出し、アナログ音声に変換して送出するようにす
る。伝言送達通知を送出し終わると伝言処理装置31は接
続を切断し、伝言送達のすべての動作を終わる(図7の
D30)。
【0058】以上は送信先の伝言処理装置31から送信元
の伝言処理装置31に対する伝言送達通知を通話回線を用
いて行う例であるが、次に伝言送達通知を共通線信号網
を介して行う実施例を図11を用いて説明する。図11は共
通線信号網を用いる場合の伝言送達通知の送達経路の一
例を図示したものである。この場合の伝言送達通知動作
は図7で説明した内容と変わらないので、送達経路のみ
について説明する。
【0059】前述のように、設備に被害が生じた場合な
どには輻輳地域から被輻輳地域に対して発信する場合に
回線を捕捉することが困難な場合も予想されるが、図11
では共通線信号網を用いて伝言送達通知情報を転送す
る。共通線信号網は通話回線とは異なる経路により構成
されて制御用のディジタル情報のみを転送する網で、通
話回線よりも情報転送能力に余力がある(特に通話回線
輻輳時)ため、通話回線(例えば、図10、図11の回線4
1)が捕捉できない場合でも共通線信号網では情報転送
ができる場合が多い。
【0060】図11の送信先の伝言処理装置32は伝言送信
先加入者Bに対して伝言の送出を終わると共通線信号装
置(CSE)25を起動し、非輻輳地域(この例では東
京)のLS12に対して伝言送達通知情報を送出する。伝
言送達通知情報は共通線信号網42を経てLS12に組み合
わせて設けられた共通線信号装置15に送られ、共通線信
号装置15より伝言処理装置31に送られる。伝言送達通知
情報を受信すると伝言処理装置31は図10におけると同様
に伝言送信元加入者Aを呼び出し、音声メッセージによ
り伝言が送達されたことを加入者Aに通知する。
【0061】以上は共通線信号装置15,25を伝言処理装
置31、32対応に設けた例であるが、共通線信号装置は交
換機の中央制御装置(以下、CCと記す)と組み合わせ
て設けられるのが普通であるため、本発明に使用する共
通線信号装置とCC対応の共通線信号装置を共用とする
ことも可能である。この場合には、伝言処理装置32がC
C24に対して伝言送達通知情報を送り、CC24が共通線
信号装置25より共通線信号装置15に対して伝言送達通知
情報を送出する。CC14は共通線信号装置15を介して伝
言送達通知情報を受信するとその伝言送達通知情報を伝
言処理装置31に転送する。
【0062】以上、伝言送信元加入者からの伝言が伝言
送信先加入者に送達された場合について説明したが、災
害時などには図6において伝言処理装置32が伝言送信先
加入者Bに接続を行ったときに伝言送信先加入者Bが応
答しない場合があり得る。この場合、送信先の伝言処理
装置32は所定の間隔(例えば、15分)をおいて所定の
回数(例えば3回)接続を試みる。最後まで伝言送信先
加入者Bが応答しない場合は伝言送達不能と判定する。
伝言送達不可と判定した場合、送信先の伝言処理装置32
は図7に図示した例と同じく送信元の伝言処理装置31に
接続を行う(図7のD11〜D15)が、送信元の伝言処理
装置31から応答信号を受信したとき(図7のD16)に伝
言送達通知情報の代わりに伝言送達不能通知情報を送出
する(図7のD17〜D19の情報送受信動作)。
【0063】伝言送達不能通知情報を受信した送信元の
伝言処理装置31は図7に図示した例と同じく送信元加入
者Aに接続を行うが(図7のD21〜D26)、応答信号を
受信したときに伝言送達通知の代わりに伝言の送達がで
きなかったことを知らせる音声メッセージを送出する
(図7のD27〜D29の伝言送達通知動作)。この通知に
より送信元加入者Aは送信先加入者Bが何等かの理由で
伝言を受けることかできない状態にあることを認識する
ことができるため、伝言送達方法が全くない場合に比し
て何等かの情報が得られるという効果がある。
【0064】以上のように、本発明の伝言送達方法では
数日に及ぶ輻輳が発生しても輻輳地域内の加入者に伝言
を伝えることが比較的容易に行える。特に本発明は待時
式の通信方式と同様に、回線が空いた時間に非輻輳地域
から輻輳地域に伝言を転送するので多数の伝言を効率よ
く転送することができるという特長がある。また、伝言
であるために直接通話する場合よりも1件あたりの通信
時間ははるかに短くなるのが普通であり、必要に応じて
伝言時間を制限する(例えば1分以内とする)ことも可
能であるため、通話が行われる場合に比して同じ時間内
により多くの加入者からの伝言を輻輳地域に送ることが
可能となる。また、本発明の伝言送達方法を利用するこ
とにより非輻輳地域の加入者は接続が困難な輻輳地域に
対して発呼を繰り返す必要がなくなるため、輻輳を緩和
し、輻輳が継続する期間を短縮できる効果もある。更
に、伝言音声情報の蓄積や転送はディジタル形式で行う
のが原則となるため、特に輻輳が激しい場合には帯域圧
縮して蓄積したり転送したりすることにより、同一回線
容量でより多くの伝言を転送することが可能となる。
【0065】次に本発明の伝言処理装置の実施例につい
て説明するが、伝言処理装置の動作は上述した伝言送達
方法の実施形態の説明内容と重複するところが多いの
で、伝言処理装置の内部における動作を主体に説明す
る。
【0066】図12はアナログ方式の交換機及び回線を対
象とする伝言処理装置の構成の一例を図示したものであ
るが、最初に図12の伝言処理装置100Aが伝言送信元の加
入者を収容する交換機(例えば、図8のLS12)に設備
された伝言処理装置として動作する場合について説明す
る。交換機(図12では図示省略)を介して伝言送信元加
入者より接続されると回線インタフェース部111 が着呼
を検出して伝言送達制御部140 に伝える。伝言送達制御
部140 では加入者より着呼があった場合は伝言受付処理
部141 が起動するが、伝言受付処理部141 は先ず、回線
インタフェース部111 に応答動作(例えば、交換機側に
対するループ形成)を行わせたのち、音声情報書込/読
出制御部134 を制御して音声情報蓄積部131 内の指示/
通知メッセージ記憶部133 にディジタル形式で記憶され
ている指示メッセージを読み出させる。読み出された指
示メッセージはメッセージ編集部138 で音声ガイダンス
の形に編集されたのちD/A変換部137 でディジタル/
アナログ変換を行って回線インタフェース部111 より送
出される。この音声ガイダンスは例えば「こちらは伝言
センターです。伝言の送信先の電話番号をダイヤルして
ください」というような内容になる。
【0067】上記における音声情報蓄積部131 の実態は
例えば大容量ディスク装置(複数組の場合を含む)であ
るが、伝言音声情報蓄積部132 はその中で伝言音声情報
が蓄積される領域、指示/通知メッセージ記憶部133 は
指示(ガイダンス)や通知に使用される音声メッセージ
情報が記憶される領域である。
【0068】上記の音声ガイダンスに従って伝言送信元
加入者が押しボタン(PB)ダイヤルで伝言送信先加入
者の電話番号を入力すると、PB受信器(PBREC)
112がこれを受信して伝言送達制御部140 に送る。伝言
送達制御部140 の伝言受付処理部141 は受信した伝言送
信先加入者の電話番号を受信接続情報メモリ121 に記憶
させる。また、交換機より接続されたときに伝言送達制
御部140 が交換機より制御線(図示省略)を介して発呼
者識別情報を受信したときは、その発呼者識別情報を伝
言送信元加入者の電話番号として伝言送信先加入者の電
話番号と対応させて受信接続情報メモリ121 に記憶させ
る。
【0069】伝言受付処理部141 は上記の情報を記憶さ
せると、記憶した受信接続情報メモリ121 内の領域のア
ドレスを伝言管理メモリ146 内に管理番号を付与して記
憶させる。なお、交換機より発呼者識別情報を受信しな
い場合は音声ガイダンスにより伝言送信元加入者の電話
番号を同時に入力させ、受信接続情報メモリ121 に記憶
させてもよい。
【0070】伝言送信先加入者の電話番号を記憶させる
と伝言受付処理部141 は音声情報書込/読出制御部134
を制御して指示/通知メッセージ記憶部133 より次の指
示メッセージを読み出させる。読み出された指示メッセ
ージは前回同様音声ガイダンスとして回線インタフェー
ス部111 より送出されるが、この音声ガイダンスは例え
ば「伝言を録音しますのでお話ください」というような
内容である。なお、この音声ガイダンスを先の音声ガイ
ダンスと併合し、例えば「こちらは伝言センターです。
伝言の送出先の電話番号をダイヤルしたのち、ピッーと
言う音がしたら伝言をお話ください」というようにして
もよい。
【0071】送信元加入者が伝言したい内容を発声する
とその伝言音声は回線インタフェース部111 を介してA
/D変換部135 に入力され、A/D変換部135 において
ディジタル化されたのち、受信音声情報バッファ(メモ
リ)136 に一時記憶される。次いで伝言音声情報は音声
情報書込/読出制御部134 の制御により音声情報蓄積部
131 内の伝言音声情報蓄積部132 に蓄積される。蓄積さ
れた領域のアドレスは音声情報書込/読出制御部134 よ
り伝言受付処理部141 に伝えられるので、伝言受付処理
部141 はこのアドレス情報を伝言管理メモリ146 内に記
憶させる。伝言管理メモリ146 に記憶させる際には、先
に伝言送信先加入者の電話番号を記憶する際に付与した
管理番号により定まる記憶領域に、伝言送信元加入者の
電話番号を記憶した受信接続情報メモリのアドレス情報
と対応させて記憶させる。この状態で送信元加入者が接
続を切断すると、伝言受付処理部141 の伝言受付動作は
終了する。
【0072】伝言音声情報の受付動作を終了すると伝言
受付処理部141 は次の伝言を受け付ける体制になるが、
伝言処理装置100Aと交換機間には複数の回線が設定さ
れ、複数の呼が同時に接続されることが多いので、伝言
受付処理は実際には一つの呼の処理が終わってから次の
呼の処理に移るのではなく、複数の呼をタイムシェアリ
ングで処理する。
【0073】伝言受付を終ると伝言送達制御部140 では
伝言転送処理部142 が輻輳地域の輻輳状況を監視する。
輻輳地域の輻輳状況はトラヒック制御システムなど公知
のシステムを介して各地域の交換機に送られてくるが、
伝言転送処理部142 はこの輻輳情報を輻輳情報受信部14
8 を介して受信する。輻輳情報により輻輳が緩和したこ
とが確認されると伝言転送処理部142 は伝言転送動作を
開始する。先ず、伝言管理メモリ146 にアクセスし、最
も古い管理番号が付与された情報、具体的には伝言送信
先加入者の電話番号と伝言送信元加入者の電話番号(後
者は伝言送達通知を行う場合)が記憶されている受信接
続情報メモリ121 のアドレスと、伝言音声情報が記憶さ
れている音声情報蓄積部131 (伝言音声情報蓄積部132
)のアドレスを読み出す。
【0074】次いで、伝言転送処理部142 は送信接続情
報メモリ122 より送信先の伝言処理装置に付与されてい
る特定番号(加入者番号相当の4桁の数字)を読み出
す。この特定番号は先に「FFFF」で表した全国統一
番号であるが、この番号を読み出すと伝言転送処理部14
2 は先に読み出した伝言送信先加入者の電話番号(例え
ば「078−AAA−BBBB」)の下4桁を「FFF
F」に置き換えて送信先の伝言処理装置への接続情報
(この場合は「078−AAA−FFFF」)を作成
し、接続情報送出部113 に送る。
【0075】接続情報送出部113 は接続情報を受信する
と回線インタフェース部111 を介して交換機に対して発
信したのち、接続情報を交換機に送出する信号形式(例
えばPB信号)に変換して回線インタフェース部111 よ
り送出する。なお、伝言処理装置に対して全国統一の加
入者番号が付与できない場合は局番と伝言処理装置の電
話番号4桁を対応して記録したテーブルを送信接続情報
メモリ122 に記憶させておき、送信先加入者の局番から
伝言処理装置の電話番号(4桁)を索引して前記「FF
FF」の代わりに使用する。
【0076】送信先の伝言処理装置に接続され、応答信
号が送られてくると回線インタフェース部111 はこれを
伝言送達制御部140 に知らせ、伝言送達制御部140 内で
は伝言転送処理部142 が先に読み出した伝言送信先加入
者の電話番号(「078−AAA−BBBB」)を接続
情報送出部113 に送る。伝言送達通知を行う場合には伝
言送信元加入者の電話番号(例えば「03−CCCC−
DDDD」)も同時に送る。接続情報送出部113 はこれ
らの電話番号を例えばPB信号に変換して回線インタフ
ェース部111 より送出する。また、その際、この伝言に
付与された管理番号も同時に送信する。2つの電話番号
や管理番号を送信する際には情報の区切りとして例えば
「#」を各番号の間に挿入する。
【0077】次いで伝言転送処理部142 は先に伝言管理
メモリ146 より読み出して記憶している音声情報蓄積部
131 内のアドレスを用い、音声情報書込/読出制御部13
4 を介して伝言音声情報蓄積部132 より該当する伝言音
声情報を読み出す。読み出した音声情報はD/A変換部
137 でアナログ音声に変換したのち回線インタフェース
部111 より送出する。
【0078】ここで、図12の伝言処理装置100Aが伝言送
信先の伝言処理装置として使用された場合の動作を説明
する。伝言処理装置は自装置が収容されている交換機の
加入者(伝言送信元加入者)から接続される場合には前
記のように例えば「1XY」のような特殊番号で接続さ
れるが、伝言送信元の伝言処理装置から接続される場合
には加入者番号で接続されるので、交換機と接続される
回線インタフェース部を例えば、「1XY」で接続され
る中継線インタフェース部と加入者電話番号で接続され
る加入者線インタフェース部の2種類に分けておけば、
交換機から接続されたときに自装置が伝言送信元の伝言
処理装置として動作するのか、伝言送信先の伝言処理装
置として動作するのか識別することができる(図面が複
雑となるため図12では回線インタフェース部を分けずに
記している)。
【0079】伝言送信先の伝言処理装置として使用され
る伝言処理装置100Aは伝言送信元の伝言処理装置から接
続されると回線インタフェース部111 は着信を伝言送達
制御部140 に知らせる。この場合は加入者電話番号で接
続されたので、伝言送達制御部140 では転送伝言処理部
143 が処理を担当し、先ず回線インタフェース部111よ
り応答信号を送出(ループ作成)させる。次いで送信元
の伝言処理装置より伝言送信先加入者と伝言送信元加入
者の電話番号が管理番号とともにPB信号で送られてく
ると転送伝言処理部143 はPB受信器112 を介してこれ
らの情報を受信して受信接続情報メモリ121 に記憶さ
せ、その記憶領域のアドレスを管理番号を付して伝言管
理メモリ146 に記憶する。このとき付与する管理番号は
送信元の伝言処理装置より送られてくる管理番号(前述
のように受信接続情報メモリ121 内に記憶される)とは
別のものであるので、以下、配送管理番号と記すが、配
送管理番号は記憶する情報が配送対象の情報であること
が識別できるように番号を付与する。
【0080】電話番号などの記憶を終わると転送伝言処
理部143 は音声情報書込/読出制御部134 に伝言音声情
報の蓄積準備を行わせる。この状態で送信元の伝言処理
装置より伝言音声情報がアナログ情報で送られてくる
と、A/D変換部135 はこの音声情報を回線インタフェ
ース部111 より受信してディジタル情報に変換し、受信
音声情報バッファ136 に一時記憶させる。音声情報書込
/読出制御部134 は受信音声情報バッファ136 より音声
情報を逐次読み出して音声情報蓄積部131 の伝言音声情
報蓄積部132 に蓄積させ、蓄積させたアドレスを転送伝
言処理部143 に知らせる。転送伝言処理部143 は通知さ
れたアドレスを伝言管理メモリ146 内の該当配送管理番
号の領域に伝言送信先加入者の電話番号などと対応させ
て記憶させる。
【0081】伝言音声情報の蓄積を終わり、交換機より
切断されると転送伝言処理部143 は処理を伝言配送処理
部144 に移す。伝言配送処理部144 は先ず配送時間監視
部147 にアクセスし、現在の時刻が蓄積した伝言音声情
報を配送するのに適当な時間帯であるか否かを確認す
る。配送時間監視部147 は例えば深夜に伝言の配送が行
われないよう予め定められた配送適合時間帯情報を記憶
するとともに現在の時刻情報を入力し、現在の時刻が配
送適合時間帯情報に指定された時間帯に属するか否かを
示す情報を表示している。伝言配送処理部144 は配送時
間監視部147 が配送適合時間帯であることを表示してい
なければ以後定期的に配送時間監視部147にアクセスす
るようにし、配送適合時間帯に入ったことを確認したと
きに伝言音声情報の配送処理を開始する。
【0082】伝言配送処理部144 は伝言管理メモリ146
にアクセスし、最も古い配送管理番号をもつ情報から順
次読み出す。次いで読み出した情報の中の受信接続情報
メモリのアドレス情報を用いて受信接続情報メモリ121
から伝言送信先加入者の電話番号を読み出し、接続情報
送出部113 に送る。これを受けた接続情報送出部113は
回線インタフェース部111 より発呼し、その電話番号を
送出する。送信先の加入者に接続され、加入者が応答す
ると回線インタフェース部111 が応答を検出して伝言配
送処理部144 に伝える。
【0083】応答を確認すると伝言配送処理部144 は音
声情報書込/読出制御部134 に対して指示/通知メッセ
ージ記憶部133 より該当する音声メッセージ情報を読み
出させる。このメッセージは例えば「伝言がありますの
でお送りします」というような内容のもので、メッセー
ジ編集部138 で編集されたのちD/A変換部137 でアナ
ログ形式に変換されて回線インタフェース部111 から送
出される。音声メッセージの送出を終わると伝言配送処
理部144 は先に伝言管理メモリ146 から読み出した音声
情報蓄積部131 のアドレス情報を音声情報書込/読出制
御部134 に送り、伝言音声情報蓄積部132 内に記憶され
ている伝言音声情報を読み出させる。この伝言音声情報
はD/A変換部137 においてアナログ形式に変換されて
回線インタフェース部111 から送出され、伝言送信先加
入者に聴取される。伝言音声の送出を終わると伝言配送
処理部144 は回線インタフェース部111 を制御して交換
機に対する接続を切断させ、伝言配送処理が終わる。
【0084】伝言を送達したことを送信元の加入者に通
知する伝言送達通知処理をオプション機能とする場合に
は、送信元の伝言処理装置はこの機能の実行要求を伝言
送信元加入者よりPB信号などにより入力させ、伝言音
声情報などを転送する際にこの機能が要求されているこ
とを示す情報を送信先の伝言処理装置に送るが、この情
報が送られてきている場合、送信先の伝言処理装置の伝
言配送処理部144 は伝言配送処理を終了したときに送達
通知処理部145 を起動する。
【0085】送達通知処理部145 は起動されたときに伝
言配送処理部144 より配送管理番号を引き継ぐが、その
配送管理番号を用いて伝言管理メモリ146 にアクセス
し、送信元加入者の電話番号が記憶されている受信接続
情報メモリ121 のアドレスを索引する。アドレスを確認
すると送達通知処理部145 は受信接続情報メモリ121 の
該当アドレスから送信元加入者の電話番号と管理番号
(送信元の伝言処理装置から送られたもの)を読み出
す。また、送達通知処理部145 は送信接続情報メモリ12
2 より伝言処理装置に接続する場合の接続情報を読み出
す。この接続情報が例えば、前述の「YYYY」(全国
的に統一された番号とする)であるとすると、送達通知
処理部145 は送信元加入者の電話番号(例えば「03−
CCCC−DDDD」)の下4桁を「YYYY」に置き
換えて接続情報(「03−CCCC−YYYY」)を作
成し、この接続情報により発信する(その動作は前述し
たものと同様であるので詳細説明は省略する)。送信元
の伝言処理装置に接続され、応答信号が送られてくる
と、送達通知処理部145 は予め定められている伝言送達
が終了したことを示す情報(コード)と、先に受信接続
情報メモリ121 より読み出した送信元加入者の電話番号
及び管理番号を例えばPB信号形式で回線インタフェー
ス部111 に送出する(管理番号のみを送出し、送信元加
入者の電話番号の送出を省略するようにしてもよい)。
送出を終わると交換機に対する接続を切断し、送信先の
伝言処理装置における伝言送達通知処理は終わる。
【0086】以下、再び図12の伝言処理装置100Aを伝言
送信元の伝言処理装置であるとして説明する。伝言送信
元の伝言処理装置は送信先の伝言処理装置より伝言送達
通知のために接続される場合には上記のように加入者番
号(例えば「03−CCCC−YYYY」)により接続
されるが、この場合は他の伝言処理装置から接続された
場合に該当するので伝言送達制御部140 では転送伝言処
理部143 が処理を担当し、先ず回線インタフェース部11
1 より応答信号を送出(ループ作成)させる。従って、
ここまでの動作は送信先の伝言処理装置が送信元の伝言
処理装置より接続されたときの動作と同一になる。次い
で送信先の伝言処理装置より伝言送達通知であることを
示す情報が送られてくるが、この情報を受信すると転送
伝言処理部143 は処理を伝言配送処理部144 に移す(伝
言送信元加入者に対して送達通知を行う専用の処理部を
設けてもよいが、伝言送達通知処理と伝言配送処理には
共通する部分が多いので以下では伝言配送処理部144 を
利用する例を説明する)。
【0087】伝言配送処理部144 は先ず伝言管理メモリ
146 にアクセスし、受信した管理番号により定まる領域
に記憶されている情報(受信接続情報メモリ121 のアド
レス情報)を読み出し、そのアドレス情報を用いて受信
接続情報メモリ121 に記憶されている伝言送信先加入者
と伝言送信元加入者の電話番号を読み出す。なお、伝言
送信先加入者の電話番号が送信先の伝言送達装置より送
られてくる場合は受信接続情報メモリ121 より伝言送信
先加入者の電話番号は読み出さなくてもよい。
【0088】これらの情報を読み出すと、伝言配送処理
部144 は接続情報送出部113 及び回線インタフェース部
111 を介して送信元加入者に対して接続を行う。送信元
加入者より応答信号を受信すると伝言配送処理部144 は
音声情報書込/読出制御部134 に伝言送信先加入者の電
話番号を送って送達通知メッセージの読み出しを指示す
る。音声情報書込/読出制御部134 はこの指示に応じて
指示/通知メッセージ記憶部133 より伝言送達通知用の
メッセージを読み出すと、伝言送信先加入者の電話番号
とともにメッセージ編集部138 に送る。
【0089】メッセージ編集部138 はこれらの情報を受
信すると、例えば「先にご依頼のあった078のAAA
のBBBB番の方への伝言をお伝えしましたのでお知ら
せします」というような内容に編集したのち、D/A変
換部137 においてアナログ音声に変換して回線インタフ
ェース部111 より送出する。これにより、伝言送信元の
加入者は伝言が相手加入者に送達されたことを知るが、
上記のように伝言送信先加入者の電話番号が通知される
ので、伝言送信元加入者が輻輳地域の複数の加入者に伝
言送達要求を行っている場合でも、どの加入者に伝言が
送達されたか識別することができる。
【0090】伝言送達通知メッセージの送出を終わると
伝言配送処理部144 は送信元加入者に対する接続を切断
し、伝言管理メモリ146 に記憶されている該当管理番号
の情報を消去する。また、伝言管理メモリ146 内にその
管理番号に関連して記憶されているアドレス情報を用い
て受信接続情報メモリ121 内に記憶されている情報も消
去し、すべての伝言送達処理を終わる。
【0091】以上、図12により説明した伝言処理装置10
0Aはアナログ方式の回線及び交換機と接続される場合に
使用される伝言処理装置であるが、次に、ディジタル通
信網(例えば、ISDN方式の回線及び交換機によって
構成される網)に使用される伝言処理装置について説明
する。図13はディジタル通信網に使用される伝言処理装
置の実施例の構成を図示しているが、同図に図示された
伝言処理装置100Bの動作は交換機とのインタフェースに
関連する部分を除き図12の伝言処理装置100Aと変わらな
いので、図12と異なる部分のみについて説明する。な
お、ISDN方式で接続の際に使用される制御用メッセ
ージなどは公知であるため、説明では主要なもののみを
記す。
【0092】図13の伝言処理装置100Bは交換機を介して
送受信する情報はすべてディジタル形式で行われるが、
回線インタフェース部は通信情報を送受信するHWイン
タフェース部114 と制御情報を送受信する信号送受信部
115 に分かれている。上記のうち、HWインタフェース
部114 はISDNにおけるBチャネルに対応するもの
で、信号送受信部115 は同じくDチャネルに対応するも
のである。
【0093】伝言処理装置100Bが収容される交換機に対
してベーシックの加入者線インタフェースにより接続さ
れる場合、HWインタフェース部114 は2チャネルのB
チャネル(各64 kbit/s )の通信情報を送受信し、信
号送受信部115 は1チャネルのDチャネル(16 kbit/
s )の制御信号を送受信する。しかし、本発明の伝言処
理装置は多数の加入者から接続されることが多いため、
HWインタフェース部114 が例えば23チャネルの通信
チャネル(各チャネル64 kbit/s でBチャネル相当)
の通信を送受信し、信号送受信部115 が23チャネルの
通信チャネルの制御信号を共通に送受信する構成で使用
されるのが基本となる(ただし、この構成では信号送受
信部115 も64 kbit/s となる)ので、以下、この構成
を前提に説明する。なお、この構成では、伝言処理装置
100Bが加入者交換機に収容される場合、HWインタフェ
ース部114 に接続されるハイウェイは交換機側において
多重化されるものとする。また、ハイウェイが例えば6
4 kbit/s のチャネルを24チャネル多重化し、そのう
ちの1チャネルを他の23チャネルに共通の制御信号チ
ャネルとする場合は、通信チャネルと制御チャネルが同
一伝送路に多重化されることになるが、図13では説明の
便から、23チャネルの通信チャネルがHWインタフェ
ース部114 に接続され、1チャネルの制御チャネルが信
号送受信部115 に接続されるものとして図示している。
【0094】図13の伝言処理装置100Bが伝言受付処理を
行う場合、伝言送信元加入者が伝言送達を要求するため
例えば「1XY」をダイヤルすると、交換機は伝言処理
装置100Bの信号送受信部115 に対して公知の呼設定要求
(SET UP)メッセージを送る。伝言送達制御部14
0 内の伝言受付処理部141 は信号送受信部115 よりこの
情報を受けると、信号送受信部115 を介して応答(CO
NN)メッセージを返送したのち伝言送信元加入者に対
して音声ガイダンスを送出する。この音声ガイダンスの
内容は図12において説明したものと同じであるが、伝言
処理装置100Bの場合は音声情報蓄積部131 内の指示/通
知メッセージ記憶部133 より読み出したメッセージをメ
ッセージ編集部138 に送って編集のみを行い、ディジタ
ル形式のままHWインタフェース部114 より送出する。
【0095】送信元加入者が送信先加入者の電話番号を
送ると、電話番号は交換機を介して信号送受信部115 に
ディジタル形式で入力され、伝言受付処理部141 によっ
て受信接続情報メモリ121 に記憶される。なお、伝言送
信先加入者の電話番号はHWインタフェース部114 に対
して送られるようにしてもよいが、いずれにしても加入
者と伝言処理装置100B間及び伝言処理装置100B相互間に
おける加入者電話番号などの情報の送受信はISDNな
どディジタル通信網において行われている公知の技術を
用いて行う。
【0096】次いで送信元加入者より送られる伝言音声
情報はディジタル形式でHWインタフェース部114 に入
力され、受信音声情報バッファ136 を経由して音声情報
蓄積部131 内の伝言音声情報蓄積部132 に蓄積される。
以後、加入者と伝言処理装置間或いは伝言処理装置相互
間において情報を送受信する場合には、音声情報はHW
インタフェース部114 を介して送受信され、その他の電
話番号などの数字情報はHWインタフェース部114 また
は信号送受信部115 のいずれかを介して送受信される。
これらの動作はこれまでに説明した内容から容易に推測
ができるので、詳細な説明は省略する。
【0097】ここで、伝言送信先の伝言処理装置100Aか
ら伝言送信先の伝言処理装置100Aに対して共通線信号方
式により伝言送達通知を行う場合について説明する。図
12の伝言処理装置100Aは図11に図示された伝言処理装置
31、32として使用できるが、共通線信号を送受信する場
合は伝言処理装置100A内に図12に図示されているような
共通線信号処理部149 を設ける。共通線信号処理部149
は図11に図示した共通線信号装置15、25から接続される
が、共通線信号装置15、25が交換機のCC14,24と共用
のものであってもよい(共用する場合は図11の共通線信
号装置15、25とCC14、24間に点線で示した接続が行わ
れる) 。また、共通線信号装置15、25をそれぞれ交換機
のCC14、24に接続し、CC14、24が共通線信号を受信
して解読したのちに関係のある情報のみを共通線信号処
理部149 に送るようにしてもよい(この場合は図11の点
線が接続され、共通線信号装置15、25と伝言処理装置3
1、32間の接続が切断される。そのほかにCC14、24と
伝言処理装置31、32間に情報転送用の線が設けられるが
図11では図示省略されている)。
【0098】一方、ディジタル通信網では共通線信号は
ディジタルハイウェイの中の1タイムスロット(64 k
bit/s )を使用して他の通信情報用の複数のタイムスロ
ットと多重化されることが多いが、この場合の共通線信
号の情報は交換機の内部で分離されて交換機の制御部
(CCを含む)で解読されることが多い。このため、デ
ィジタル方式の伝言処理装置100Bの場合は交換機におい
て解読された情報を信号送受信部115 を介して受信し、
また、送信する場合にも信号送受信部115 より交換機に
送出し、交換機において共通線信号として送信先に送出
する方法をとることができる。従って、伝言処理装置10
0Bにおける共通線信号は、信号の転送経路が共通線信号
網を経由するか否かに関係なく、共通線信号で送受信す
る情報と他の制御情報の送受信処理との間に実質的な差
は少ない。図13の伝言処理装置100Bには共通線信号処理
部が設けられていないのはこのためである。
【0099】以上、図4乃至図13により本発明の実施例
を説明したが、図4乃至図13はあくまで本発明の実施例
の一部を図示したものに過ぎず、本発明が図示された方
法、構成或いは数値に限定されるものでないことはいう
までもない。例えば、以上の説明においては図12に図示
された伝言処理装置100Aは交換機及び回線がすべてアナ
ログ方式である場合に適用するとし、図13に図示された
伝言処理装置100Bは交換機及び回線がすべてディジタル
方式である場合に適用するとしたが、アナログ方式とデ
ィジタル方式が混在する場合には中継する交換機におい
て信号の変換が行われるのでアナログ・ディジタル混在
網に対して本発明の伝言処理装置が適用できることは明
らかである。
【0100】また、本発明の伝言送達方法においては送
信元の伝言処理装置と送信先の伝言処理装置間における
伝言音声情報の転送が深夜の時間帯になることが多いと
説明したが、緊急用の伝送路や回線が用意されている場
合(衛星回線を含む)には、本発明の伝言送達方法或い
は伝言処理装置が深夜以外の時間帯にこれらの緊急用回
線を介して伝言音声情報の転送を行うことができること
は明らかである。
【0101】また、本発明の伝言処理装置100Aまたは伝
言処理装置100Bの構成は図12または図13に図示した構成
以外にも多様な構成をとることができることは勿論であ
る。例えば、図12及び図13の音声情報蓄積部131 は音声
情報を蓄積する大容量のディスク装置を想定し、内部に
伝言音声情報を蓄積する伝言音声情報蓄積部132 と指示
/通知メッセージ記憶部133 を設けているが、受信接続
情報メモリ121 に記憶する接続情報(伝言送信先加入者
の電話番号など)を伝言音声情報と組み合わせて音声情
報蓄積部131 内に記憶させても本発明の効果が変わら
ず、またその他の各種メモリ類を併合しても本発明の効
果が変わらないことは明らかである。
【0102】更に、図12及び図13では伝言送達制御部14
0 内に伝言受付処理部141 以下の処理部を処理内容別に
設けているが、これらの処理部を適当に併合または分離
した構成としても本発明の効果が変わらないことは明ら
かである。また、複数の情報の書き込みや読み出しを行
う場合に書き込みや読み出しの順序が記載された順序に
限定されるものでないことも勿論である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば災
害等の発生により特定の地域に呼が集中する輻輳状態が
数日に及ぶような場合でも、非輻輳地域の加入者から輻
輳地域の加入者に対して伝言を送達することが可能とな
るため、非常事態における通信の確保に大きな効果を発
揮する。また、輻輳地域の加入者に対して伝言送達が可
能となることにより、非輻輳地域の加入者が接続困難な
輻輳地域に対して再呼を繰り返す必要がなくなるため、
通信網の輻輳を緩和し、輻輳を早く収斂させるという大
きな効果を有する。
【0104】また、本発明においては輻輳地域の輻輳状
態を監視し、輻輳が緩和したときに輻輳地域に対して伝
言を転送するので、不足状態にある非輻輳地域と輻輳地
域間の回線の使用効率を高めることができる。また、非
輻輳地域と輻輳地域間の通信に伝言形式を使用するた
め、両地域の加入者が直接通話する場合よりも通信時間
がはるかに短くなるため、通話が行われる場合に比して
同一時間内により多くの加入者間の連絡をとることがで
き、非常事態における通信確保の効果を高めることがで
きる。更に、本発明においてはディジタル方式により伝
言音声情報を蓄積したり、転送したりすることが可能で
あるため、伝言音声の帯域を圧縮して蓄積したり転送す
ることが容易であり、特に輻輳が激しい場合にこの方法
を使用することにより、同一回線容量でより多くの伝言
を転送することも可能となる。
【0105】以上のように、本発明は災害発生時などに
おける輻輳地域への通信の確保と、通信設備の使用効率
の向上に大きな効果を発揮するとともに、再呼を減少さ
せることにより輻輳の緩和と、輻輳の早期収斂に大きく
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法原理説明図
【図2】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の伝言送達
経路説明図
【図3】 本発明の伝言処理装置の基本構成図
【図4】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例動
作シーケンス図(1)
【図5】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例動
作シーケンス図(2)
【図6】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例動
作シーケンス図(3)
【図7】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例動
作シーケンス図(4)
【図8】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例伝
言送達経路図(1)
【図9】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例伝
言送達経路図(2)
【図10】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例
伝言送達経路図(3)
【図11】 本発明の輻輳地域宛伝言送達方法の実施例
伝言送達経路図(4)
【図12】 本発明の伝言処理装置の実施例構成図(1)
【図13】 本発明の伝言処理装置の実施例構成図(2)
【図14】 従来技術の輻輳地域宛呼の接続処理方法説
明図
【符号の説明】
10 非輻輳地域 20 輻輳地域 11、21 加入者 12、22 交換機 31、32 伝言送達手段(伝言処理装置) 100 伝言処理装置 110 接続手段 120 接続情報記憶手段 130 音声情報蓄積手段 140 伝言送達制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加入者を収容する各交換機に音声情報の
    蓄積が可能な伝言送達手段を備え、 特定の地域が輻輳状態となったときに輻輳地域の加入者
    に伝言を送達したい非輻輳地域の加入者が、該加入者を
    収容する交換機に備えられた第1の伝言送達手段に接続
    して輻輳地域の伝言送信先加入者の電話番号と送達した
    い伝言音声を送出したときに、前記第1の伝言送達手段
    は該伝言送信先加入者の電話番号と伝言音声情報を蓄積
    したのち輻輳地域の輻輳状況を監視し、輻輳が緩和した
    ときに前記伝言送信先加入者の電話番号中の局番に予め
    定められた特定の番号を付加して作成した接続情報を用
    いて前記伝言送信先加入者を収容する交換機に備えられ
    た第2の伝言送達手段に接続して前記伝言送信先加入者
    の電話番号と伝言音声情報を転送し、 前記第2の伝言送達手段は前記第1の伝言送達手段より
    転送される伝言送信先加入者の電話番号と伝言音声情報
    を蓄積したのち、伝言の配送に適した時間帯に前記伝言
    送信先加入者に接続して前記伝言音声情報を送信するこ
    とを特徴とする輻輳地域宛伝言送達方法。
  2. 【請求項2】 伝言送信元加入者を収容する交換機に備
    えられた前記第1の伝言送達手段は、伝言送信元加入者
    または前記交換機より伝言送信元加入者の電話番号を受
    信して記憶し、伝言送信先加入者を収容する交換機に備
    えられた第2の伝言送達手段に伝言音声情報を転送する
    際に伝言送信先加入者の電話番号とともに伝言送信元加
    入者の電話番号を送出し、 前記第2の伝言送達手段は、蓄積した伝言音声情報を伝
    言送信先加入者に送信したのちに伝言送信元加入者の電
    話番号中の局番に予め定められた特定の番号を付加して
    作成した接続情報を用いて前記第1の伝言送達手段に接
    続して伝言送信元加入者の電話番号と伝言を送信先加入
    者に送達したことを通知する情報を送出し、 前記第1の伝言送達手段は、伝言音声情報が送信先加入
    者に送達されたことを通知する情報を受信すると送信元
    加入者に接続して予め記憶している音声メッセージによ
    り伝言が送達されたことを通知することを特徴とする請
    求項1記載の輻輳地域宛伝言送達方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の伝言送達手段は、伝言送信元
    加入者の電話番号と伝言音声情報が送信先加入者に送達
    されたことを通知する情報を共通線信号方式の信号線を
    介して前記第1の伝言送達手段に伝えることを特徴とす
    る請求項2記載の輻輳地域宛伝言送達方法。
  4. 【請求項4】 前記伝言送達手段は、加入者を収容する
    交換機の上位階梯の交換機に備えられて加入者を収容す
    る交換機を介して伝言送信元加入者または伝言送信先加
    入者との間で電話番号情報及び伝言音声を送受信し、か
    つ、伝言送達手段間で情報転送を行うことを特徴とする
    請求項1、請求項2または請求項3記載の輻輳地域宛伝
    言送達方法。
  5. 【請求項5】 加入者を収容する交換機または加入者を
    収容する交換機の上位階梯の交換機に接続されて交換機
    との間で発着信接続動作を行う接続手段と、伝言送信元
    加入者または伝言送信元加入者から送出された伝言音声
    を蓄積した伝言送信元の伝言処理装置より送られる送信
    先加入者の電話番号と、伝言送信先加入者を収容する交
    換機または該交換機の上位階梯の交換機に接続された伝
    言処理装置に接続する際に使用する予め定められた特定
    の番号を記憶する接続情報記憶手段と、 伝言送信元加入者または伝言送信元の伝言処理装置より
    送られてくる伝言音声を蓄積する音声情報蓄積手段と、 伝言送信元加入者または伝言送信元の伝言処理装置より
    送られる伝言送信先加入者の電話番号及び伝言音声をそ
    れぞれ接続情報記憶手段及び音声情報蓄積手段に記憶さ
    せる制御と、輻輳地域の輻輳が緩和したときに接続情報
    記憶手段に記憶されている伝言送信先加入者の電話番号
    と前記特定の番号を組合せて作成した接続情報を用いて
    伝言送信先加入者を収容する交換機或いは該交換機の上
    位階梯の交換機に接続された伝言処理装置に接続して伝
    言送信先加入者の電話番号と伝言音声情報を転送する制
    御と、伝言送信元の伝言処理装置から転送された伝言音
    声情報を蓄積したのち、伝言を配送するのに適した時間
    帯に伝言音声情報を伝言送信先加入者に送信する制御を
    行う伝言送達制御手段を備えたことを特徴とする伝言処
    理装置。
  6. 【請求項6】 前記接続情報記憶手段は、送信先加入者
    の電話番号に加えて伝言送信元加入者または伝言送信元
    の伝言処理装置より送られてくる伝言送信元加入者の電
    話番号を記憶し、 前記伝言送達制御手段は、伝言送信先加入者に伝言音声
    を送信し終わったときに接続情報記憶手段に記憶された
    伝言送信元加入者の電話番号と特定の番号を組合せて作
    成した接続情報を用いて伝言送信元加入者を収容する交
    換機或いは該交換機の上位階梯の交換機に接続された伝
    言処理装置に対して伝言送信先加入者の電話番号と伝言
    の送達が終了したことを通知する情報を送信する制御を
    行い、伝言送信先の伝言処理装置より伝言の送達が終了
    したことを通知する情報を受信したときに送信元加入者
    に接続して伝言の送達したことを通知する制御を行うこ
    とを特徴とする請求項5記載の伝言処理装置。
JP24652996A 1996-09-18 1996-09-18 輻輳地域宛伝言送達方法及び伝言処理装置 Withdrawn JPH1093708A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003521839A (ja) * 1999-04-27 2003-07-15 クゥアルコム・インコーポレイテッド 有線がふくそうしている場合の無線から有線電気通信ネットワークへの呼のコールバック
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