JPH1093348A - 電圧制御発振器 - Google Patents

電圧制御発振器

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JPH1093348A
JPH1093348A JP24297396A JP24297396A JPH1093348A JP H1093348 A JPH1093348 A JP H1093348A JP 24297396 A JP24297396 A JP 24297396A JP 24297396 A JP24297396 A JP 24297396A JP H1093348 A JPH1093348 A JP H1093348A
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松ヶ谷  和沖
Manabu Sawada
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MMIC化することが容易に可能な回路構成
にすると共に、直流バイアス電圧と発振周波数とが線形
性を有するように構成する。 【解決手段】 本発明の電圧制御発振器11は、HEM
T14及びこのHEMT14に正帰還を加える帰還回路
からなる負性抵抗回路12と、この負性抵抗回路12に
接続された共振回路13とを備え、HEMT14に加え
る直流バイアス電圧を可変することにより発振周波数を
可変制御するように構成されたものにおいて、帰還回路
の帰還量を、HEMT14の出力端子からHEMT14
側を見た負性抵抗の絶対値が最大になる点からずらすこ
とにより、負性抵抗を小さくするように構成したもので
ある。この構成により、直流バイアス電圧と発振周波数
とが線形性を有するようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波やミリ
波等の電波を利用する場合に使用する電圧制御発振器に
関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波やミリ波等の周波数帯の電波
を利用する場合、上記周波数帯の高周波信号を生成する
発振器が必要である。一方、高周波信号を周波数変調
(FM)する場合には、発振周波数を可変制御可能な発
振器として、例えば加える電圧により発振周波数を可変
制御する電圧制御発振器(VCO)を用いている。ここ
で、発振器の基本的構成を図13に示す。図13(a)
は帯域通過型の発振器であり、図13(b)は帯域阻止
型の発振器である。
【0003】上記図13(a)、(b)に示すように、
発振器1は、信号を増幅する作用を有する負性抵抗回路
2と、発振周波数を決める共振回路3とから構成されて
いる。上記負性抵抗回路2には、トランジスタ等の能動
素子に正帰還を加えた帰還回路や、素子そのものに負性
抵抗を有する素子(例えばガンダイオード)が用いられ
ている。また、共振回路3は、空洞共振器や、誘電体共
振器や、平面共振器等から構成されている。更に、帯域
通過型の発振器1(図13(a))は、共振回路3側か
ら信号を取り出す発振器であり、帯域阻止型の発振器1
(図13(b))は、負性抵抗回路2側から信号を取り
出す発振器である。
【0004】上記構成の発振器の場合、発振の初期にお
いては、負性抵抗回路と共振回路との間を信号が行き来
し、負性抵抗回路で強められると共に、共振回路で周波
数が選択されることにより、設定周波数で定常発振する
状態になる。そして、定常発振時の出力電力は、負性抵
抗回路の増幅能力、即ち、負性抵抗の強さに依存する。
この負性抵抗の強さは、一般的には、負性抵抗回路の帰
還回路のトランジスタの出力端子に近い側からトランジ
スタ側を見たインピーダンスの抵抗成分で評価する。ま
た、発振器においては、通常、出力電力が高いほど有利
であるため、負性抵抗が最大になるように帰還回路を設
計している。
【0005】さて、上記構成の発振器において、発振周
波数を可変制御するには、負性抵抗回路または共振回路
のいずれかの周波数特性を変化させるように構成すれば
良い。ここで、電圧制御発振器の一例(帯域阻止型電圧
制御発振器)を図14に示す。この図14に示す電圧制
御発振器1においては、共振回路3内に可変容量ダイオ
ード(以下バラクタと称する)4を設け、周波数制御用
電圧端子5に加える電圧によりバラクタ4の容量を変動
させることにより、共振回路2の共振周波数を変動さ
せ、もって、電圧制御発振器1の発振周波数を可変させ
るように構成している。
【0006】上記バラクタ4を用いた電圧制御発振器1
においては、制御したい周波数範囲に応じて適切なバラ
クタ4を選択することにより、周波数範囲を比較的自由
に設定することができる。しかし、電圧制御発振器1全
体を1つの集積回路で構成して回路を小形化しようとし
た場合、即ち、モノリシックマイクロ波集積回路(以下
MMICと称する)で構成しようとした場合、バラクタ
4とトランジスタ(或いはガンダイオード)とは異なる
半導体膜構造を用いた素子であるので、電圧制御発振器
1全体をMMIC化することは非常に困難であった。
【0007】これに対して、バラクタを使用しない電圧
制御発振器をMMIC化した構成が特開昭62−207
006号公報に開示されている。このMMIC化した電
圧制御発振器を図15に示す。この図15の構成は、帯
域通過型の電圧制御発振器1であり、共振回路2内にト
ランジスタ例えば電界効果トランジスタ(以下FETと
称する)6を設け、周波数制御用電圧端子5から上記F
ET6に加えるゲートバイアス電圧によりFET6のゲ
ート−ソース間容量を変動させることにより、共振回路
3の共振周波数を変動させ、もって、電圧制御発振器1
の発振周波数を可変させるように構成している。
【0008】上記構成の場合、負性抵抗回路2及び共振
回路3の両方に、同じ半導体膜構造を用いたトランジス
タ(FET)を用いているから、1つの半導体基板上に
電圧制御発振器1の全体を集積することが可能となり、
MMIC化することが容易となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】さて、電圧制御発振器
を周波数変調回路に用いる場合、電圧制御発振器に印加
する制御電圧と発振周波数との間に線形性(比例関係)
が保持されていることが望ましい。一方、電圧制御発振
器を用いて周波数変調を行う場合、従来は、周波数変調
幅(振り幅)は数MHz程度であった。そして、この程
度の周波数変調を行う限りは、上記した従来構成の電圧
制御発振器(バラクタ4を用いた発振器やMMIC化し
た発振器)で実際の使用上問題がなかった。
【0010】これに対して、本発明者は、電圧制御発振
器の発振周波数の中心周波数を、30GHzまたは60
GHz程度に設定すると共に、振り幅を数十MHz以上
に設定することを考えた。これと共に、本発明者は、上
記周波数帯で発振させる電圧制御発振器をMMIC化す
ることを考えた。そして、これらの要求を実現するため
に、本発明者は図1に示す電気回路構成の電圧制御発振
器11を試作してみた。以下、この電圧制御発振器11
について詳細に説明する。(尚、図1は本発明の第1の
実施例を示すための電気回路図であるが、上記試作した
電圧制御発振器11の電気回路図は図1と回路図的に同
じであることから、図1を用いて説明する。また、この
試作した電圧制御発振器11は、本発明の出願時におい
ては公知ではない。) 上記電圧制御発振器11は、図1に示すように、負性抵
抗回路12と共振回路13とから構成されている。上記
負性抵抗回路12は、トランジスタとして例えば高電子
移動度トランジスタ(以下HEMTと称する)14と、
このHEMT14のソースに直列帰還を加える伝送線路
15と、整合回路16と、直流素子用コンデンサ17と
から構成されている。この場合、伝送線路15の一端は
HEMT14のソースに接続され、他端は接地されてい
る。また、整合回路16は、伝送線路18、スタブ19
及び高周波接地用コンデンサ20を直列に接続して構成
されている。
【0011】上記伝送線路18の一端(スタブ19に接
続された端子と反対側の端子)は、HEMT14のドレ
インに接続されている。上記スタブ19と高周波接地用
コンデンサ20との接続点が、ドレインバイアスを供給
する電圧端子21となっている。また、高周波接地用コ
ンデンサ20の他端は接地されている。更に、伝送線路
18とスタブ19との接続点に上記直流素子用コンデン
サ17の一端が接続され、この直流素子用コンデンサ1
7の他端が出力端子22となっている。
【0012】一方、共振回路13は、伝送線路23及び
コンデンサ24を直列接続してなる平面共振器から構成
されている。上記伝送線路23の一端(コンデンサ24
に接続された端子と反対側の端子)は、HEMT14の
ゲートに接続されている。伝送線路23とコンデンサ2
4との接続点が、ゲートバイアスを供給する電圧端子2
5となっている。このゲートバイアスは、電圧制御発振
器11の発振周波数を制御する制御電圧(即ち、直流バ
イアス電圧)でもある。また、コンデンサ24の他端は
接地されている。
【0013】そして、上記した電圧制御発振器11を構
成する各回路要素(即ち、HEMT14、伝送線路1
5、18、23、スタブ19、コンデンサ17、20、
24)は、例えばInP基板上に集積して形成されてお
り、もって、電圧制御発振器11がMMICとして作製
されている。この作製(試作)した電圧制御発振器11
は、例えば30GHz帯の高周波信号を発振出力するM
MICである。
【0014】また、上記InP基板上に形成されたHE
MT14は、InAlAs/歪InGaAsヘテロ構造
を用いたHEMTであり、そのゲート長は0.5μmで
あり、単位ゲート幅は13μmであり、フィンガー数は
4本である。また、上記MMICを作製するに際して、
伝送線路及びスタブとしては図2に示す構成のコプレー
ナ線路26を用いた。このコプレーナ線路26は、In
P基板27上に配設された信号線28と、この信号線2
8の両側に配設された接地電極29、29とから構成さ
れている。ここで、信号線28及び接地電極29は例え
ば金で形成した。そして、信号線28の幅寸法Wsを5
0μmとし、信号線28と接地電極29との間隔Wgを
43μmとした。この場合、上記コプレーナ線路26内
における30GHzの高周波信号の波長は、計算による
と約3900μmとなった。
【0015】更に、本発明者は、上記電圧制御発振器1
1(MMIC)の試作品を作製するに際して、負性抵抗
回路12の負性抵抗の強さ(即ち、帰還の強さ)が最大
になるように帰還回路を設計した。このように設計した
理由は、電圧制御発振器11から発振出力される高周波
信号の出力電力を最大にすると共に、出力を安定させる
ためである。
【0016】ここで、上記負性抵抗の強さは、HEMT
14、コンデンサ20、伝送線路15の各Sパラメータ
を測定した結果に基づいて計算することにより求めた。
具体的には、図1に示す伝送線路15の長さLbを変化
させて、HEMT14の出力端子であるドレイン電極か
らHEMT14側を見たインピーダンスZaを計算する
ことにより、負性抵抗成分の絶対値(|Re(Za)
|、但し、Re(Za)<0)を求めた。
【0017】この計算の結果、Lb=1121μmに設
定したとき、負性抵抗が最も強く、即ち、負性抵抗の絶
対値が最も大きくなることがわかった。この場合の負性
抵抗の値は、Re(Za)=−104Ωであった。そこ
で、本発明者は、負性抵抗回路12の伝送線路15の長
さLbを1121μmに設定し、また、共振回路13の
伝送線路23の長さと、整合回路16の伝送線路18及
びスタブ19の各長さとを、30GHz帯の高周波信号
が発振されるような長さに設定し、電圧制御発振器11
(MMIC)の試作品を作製した。
【0018】そして、本発明者は、上記作製した電圧制
御発振器11の電圧(ゲートバイアス)−発振周波数特
性を測定した。この場合、電圧端子21に印加するドレ
インバイアスを2.5Vに設定した。そして、電圧端子
25に印加するゲートバイアスを0.20Vから−0.
30Vまで細かく変化させながら、発振周波数及び出力
電力を測定した。このとき、ゲートバイアスが0.00
Vから−0.20Vまでの電圧範囲については、例えば
0.01Vきざみでゲートバイアスを特に細かく変化さ
せて測定し、残りの電圧範囲については、例えば0.0
5Vきざみでゲートバイアスを変化させて測定した。
【0019】上記測定結果をグラフにしたものが図3で
ある。この図3において、「菱形(四角)の点」は周波
数特性を示し、「丸形の点」は出力電力特性を示してい
る。上記図3から、本発明者は、上記試作した電圧制御
発振器11には、ゲートバイアスの変化に対して発振周
波数が階段状(ステップ状)に変化する特性があること
を発見した。尚、出力電力は1〜2dBm程度あること
がわかり、出力は十分大きいこと(即ち、最大であるこ
と)がわかる。
【0020】しかし、このように発振周波数が階段状に
変化する特性であるということは、制御電圧(ゲートバ
イアス)に対する発振周波数の変化の線形性が保持され
ていないことを示している。従って、上記試作した電圧
制御発振器11を周波数変調回路に使用することができ
ない。
【0021】そこで、本発明者は、上述したように作製
することにより、MMIC化を実現した電圧制御発振器
11において、直流バイアス電圧(ゲートバイアス)と
発振周波数とが線形性を有するように構成できないかと
考えた。ここで、本発明者は、電圧制御発振器11の負
性抵抗回路12における帰還回路の帰還の強さに着目し
た。そして、帰還回路の帰還の強さが最大であると、発
振の安定性が最も高くなること(Q値が最も大きくなる
こと)から、発振周波数が変化し難くなる、換言する
と、発振周波数を可変制御し難くなるのではないかと、
本発明者は考えた。更に、この考えを進展させて、発振
周波数が変化し易いように上記発振の安定性を低下させ
たら、もしかしたら、制御電圧(ゲートバイアス)と発
振周波数とが線形性を有するようになるかもしれないと
いう仮説を、本発明者は立てた。
【0022】上記仮説を確かめるために、本発明者は、
帰還回路の帰還の強さを最大よりも小さくした電圧制御
発振器11(MMIC)を作製する実験を行った。そし
て、この作製した電圧制御発振器11の電圧(ゲートバ
イアス)−発振周波数特性を測定してみたところ、ゲー
トバイアスに対する発振周波数の変化の線形性が十分に
保持されていることを実際に確認した。この線形性が十
分に保持された電圧制御発振器11(MMIC)の具体
的構成並びに測定結果については、発明の実施の形態の
欄で詳細に説明する。
【0023】本発明の目的は、MMIC化することが容
易に可能な回路構成であると共に、直流バイアス電圧と
発振周波数とが線形性を有するように構成した電圧制御
発振器を提供するにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、帰還回路の帰還量を、トランジスタの出力端子から
トランジスタ側を見た負性抵抗の絶対値が最大になる点
からずらすことにより、上記負性抵抗を小さくするよう
に構成した。これにより、直流バイアス電圧に対する発
振周波数の変化の線形性を十分に保持することができ
た。そして、この請求項1の電圧制御発振器は、MMI
C化することが容易に可能な回路構成でもある。
【0025】請求項2または3の発明においては、帰還
回路の帰還の強さを最大よりも小さく設定することによ
り、また、発振出力を最大よりも小さく設定することに
より、直流バイアス電圧と発振周波数とが線形性を有す
るように構成したから、上記請求項1の発明と同じ作用
効果を得ることがきる。また、請求項4の発明のよう
に、帰還回路を、直流バイアス電圧と発振周波数とが線
形性を有するように構成しても、請求項1の発明と同じ
作用効果を得ることができる。
【0026】更に、請求項5の発明においては、帰還回
路を、トランジスタと接地電極との間に伝送線路を設け
る直列帰還方式で構成し、そして、伝送線路の長さを、
トランジスタの出力端子からトランジスタ側を見た負性
抵抗の絶対値が最大になる条件のときの長さよりも、伝
送線路内の波長の数%に相当する長さの分だけ短くした
長さを、または、この短くした長さ以下となるように設
定する構成とした。この場合、帰還回路を直列帰還方式
としたので、伝送線路の長さを調整するだけで帰還の強
さを簡単に調整することができるから、MMICを作製
する際の設計作業性を向上させることができる。
【0027】また、請求項6の発明によれば、トランジ
スタを電界効果トランジスタにより構成し、帰還回路の
伝送線路を電界効果トランジスタのソース電極と接地電
極との間に設け、そして、直流バイアス電圧をゲートバ
イアスとするように構成したので、上記した優れた効果
を有する電圧制御発振器を簡単な構成にて容易に実現す
ることができる。
【0028】更に、請求項7の発明によれば、発振出力
を増幅する増幅回路を備え、この増幅回路を、1個或い
は複数個のトランジスタと、これらトランジスタとの整
合をとる整合回路とから構成したので、電圧制御発振器
から出力される発振出力の出力電力が小さくなったとし
ても、該発振出力を必要なレベルまで増幅することがで
きる。また、この増幅回路で使用するトランジスタを電
圧制御発振器の負性抵抗回路で使用するトランジスタと
同じ種類のトランジスタとすることが可能であるから、
上記増幅回路と電圧制御発振器とを1つのMMICチッ
プとして構成することができる。
【0029】一方、請求項8ないし10の発明において
も、直流バイアス電圧と発振周波数とが線形性を有する
ように構成することができるから、請求項1の発明とほ
ぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
いて図1ないし図5を参照しながら説明する。上記第1
の実施例の電圧制御発振器の回路構成は、「発明が解決
しようとする課題」の欄で説明した本発明者が試作した
電圧制御発振器11の回路構成と基本的に同じであり、
異なる点は負性抵抗回路12の負性抵抗の強さ(即ち、
負性抵抗成分の絶対値)を最大よりも小さく構成するよ
うにした点である。以下、図1に従って第1の実施例の
電圧制御発振器11について具体的に説明する。
【0031】まず、電圧制御発振器11の回路構成につ
いて簡単に説明する。即ち、電圧制御発振器11は負性
抵抗回路12と共振回路13とから構成され、負性抵抗
回路12は、HEMT14と伝送線路15と整合回路1
6と直流素子用コンデンサ17とから構成されている。
整合回路16は、伝送線路18とスタブ19と高周波接
地用コンデンサ20とから構成されている。上記スタブ
19と高周波接地用コンデンサ20との接続点が、ドレ
インバイアスを供給する電圧端子21となっている。そ
して、伝送線路18とスタブ19との接続点に直流素子
用コンデンサ17の一端が接続され、この直流素子用コ
ンデンサ17の他端が出力端子22となっている。
【0032】また、共振回路13は、伝送線路23及び
コンデンサ24を有する平面共振器から構成されてい
る。伝送線路23の一端が負性抵抗回路12のHEMT
14のゲートに接続されている。伝送線路23とコンデ
ンサ24との接続点が、ゲートバイアスを供給する電圧
端子25となっている。このゲートバイアスは、電圧制
御発振器11の発振周波数を制御する制御電圧、即ち、
直流バイアス電圧でもある。
【0033】さて、上記した電圧制御発振器11の回路
構成において、負性抵抗回路12の負性抵抗の強さを最
大よりも小さくした。具体的には、伝送線路15の長さ
Lbを1048μmに設定した。この長さLb=104
8μmは、試作した電圧制御発振器の伝送線路の長さL
b=1121μm(負性抵抗の強さが最大の条件)より
も約70μm短い長さである。この短縮した長さ(約7
0μm)は、伝送線路15内の波長の約2%に相当する
長さである。尚、伝送線路15内の波長は、計算により
求めることができる。本実施例の場合、伝送線路15を
図2に示すコプレーナ線路26から構成していることか
ら、コプレーナ線路26の信号線28の幅寸法Wsと、
信号線28と接地電極29との間隔Wgと、InP基板
27の誘電率とから周知の計算方法で計算した。この計
算によると、上記伝送線路15内の波長は約3900μ
mとなった。
【0034】そして、上述したように負性抵抗回路12
の伝送線路15の長さLbを1048μmに設定した場
合、負性抵抗の値は、Re(Za)=−96Ωとなっ
た。これにより、負性抵抗回路12の負性抵抗の強さが
最大(Re(Za)=−104Ω)よりもずれて小さく
なったことがわかる。換言すると、負性抵抗回路12の
帰還回路の帰還の強さを最大よりも小さく設定したこと
がわかる。
【0035】尚、負性抵抗回路12の伝送線路15の長
さLbを変更すると、共振回路13や整合回路16の条
件も変化するため、共振回路13の伝送線路23の長
さ、整合回路16の伝送線路18及びスタブ19の各長
さを、30GHz帯の高周波信号が発振されるように調
整した。また、このような構成の電圧制御発振器11
(HEMT14、伝送線路15、18、23、スタブ1
9、コンデンサ17、20、24)は、InP基板上に
集積して形成されており、もって、MMICを構成して
いる。このMMICの実際の回路パターンを図5に示
す。この図5における各符号及び引き出し線が示す各構
成は、図1において各符号及び引き出し線が示す各構成
と同じ構成である。尚、図5において、斜線で示す領域
は、コンデンサを示している。
【0036】さて、上述したように構成した電圧制御発
振器11の制御電圧(ゲートバイアス)−発振周波数特
性を測定した。この場合、電圧端子21に印加するドレ
インバイアスを2.5Vに設定した。そして、電圧端子
25に印加するゲートバイアスを0.20Vから−0.
30Vまで細かく変化させながら、発振周波数及び出力
電力を測定した。具体的には、ゲートバイアスを0.0
1Vきざみで細かく変化させて測定した。
【0037】上記測定結果をグラフにしたものが図4で
ある。この図4において、「菱形(四角)の点」は周波
数特性を示し、「丸形の点」は出力電力特性を示してい
る。上記図4から、第1の実施例の電圧制御発振器11
においては、ゲートバイアスの変化に対して発振周波数
が線形に変化すること、即ち、ゲートバイアス(直流バ
イアス電圧)と発振周波数とが極めて良い線形性を有す
ることが明確に確認できた。尚、上記第1の実施例にお
いては、負性抵抗回路12の負性抵抗を弱くしたので、
これに伴って、出力電力が−7dB〜−5dB程度の範
囲となったこと、即ち、出力電力が小さくなったことが
わかる。
【0038】また、上記実施例では、負性抵抗回路12
の伝送線路15の長さLbを伝送線路15内の波長の約
2%に相当する長さだけ短くして1048μmに設定す
るように構成したが、これに限られるものではなく、負
性抵抗回路12の伝送線路15の長さLbを上記104
8μmよりも更に短く設定しても良い。具体的には、本
発明者は、伝送線路15の長さLbを伝送線路15内の
波長の約6%に相当する長さだけ短くして891μmに
設定した電圧制御発振器(MMIC)11を作製した。
そして、この作製した電圧制御発振器11においても、
ゲートバイアス(直流バイアス電圧)と発振周波数とが
極めて良い線形性を有することが測定により確認され
た。
【0039】上記2つの作製品及び試作品の各電圧制御
発振器の実験結果をまとめたものが下記の表1である。
【0040】
【表1】
【0041】この表から明らかなように、伝送線路15
の長さLbを短く構成して帰還回路の帰還量を小さくす
れば、即ち、帰還回路の負性抵抗の絶対値を小さくすれ
ば、ゲートバイアス(直流バイアス電圧)と発振周波数
とが線形性を有することがわかる。尚、上記表によれ
ば、伝送線路15の長さLbを短くしていくと、線形性
を失うことはないが、出力電力(発振出力)がどんどん
小さくなっていくことがわかる。
【0042】また、上記表によれば、線形性を有する場
合の伝送線路15の長さLbの最大値は、負性抵抗の強
さが最大の条件の場合の伝送線路の長さ(Lb=112
1μm)よりも伝送線路15内の波長の約2%に相当す
る長さだけ短くした場合であり、この場合が出力電力が
最も大きくなるので、発振器として最も使用し易い。但
し、本発明者は、伝送線路15の長さLbを、負性抵抗
の強さが最大の条件よりも伝送線路15内の波長の約1
%または約1.5%等に相当する長さだけ短くした電圧
制御発振器11を作製することはなかったが、このよう
な各長さの伝送線路15を有する電圧制御発振器11を
作製して、それぞれについて線形性を有するか否かを確
かめることが好ましい。換言すると、今現在、理論的裏
付がないので、種々の条件の電圧制御発振器11を実際
に作製して該作製したものに線形性があるか否かを実験
により確認することによってしか、線形性を有するもの
と有しないものとの境界条件を見極める方法がないので
ある。
【0043】この場合、線形性を有することがわかった
場合には、出力電力が大きければ大きいほど発振器とし
て好ましいため、線形性を有する電圧制御発振器(MM
IC)のうちで、伝送線路15の長さLbが最も長くな
ったもの、即ち、帰還回路の帰還の強さが最も大きくな
ったものを使用することが良い。
【0044】また、上記実施例では、電圧制御発振器1
1の発振周波数の中心値を30GHzに設定したが、こ
れに限られるものではなく、発振周波数の中心値を30
GHz以上(例えば60GHz)に設定しても良いし、
30GHz以下に設定しても良い。
【0045】更に、上記実施例では、InP基板を使用
したが、これに代えて、GaAs基板を使用しても良
い。また、上記実施例では、伝送線路をコプレーナ線路
により構成したが、マイクロストリップ線路により構成
しても良い。更にまた、上記実施例では、負性抵抗回路
12のトランジスタをHEMT14により構成したが、
これに限られるものではなく、他のFET(電界効果ト
ランジスタ)により構成しても良いし、また、バイポー
ラトランジスタ(例えばヘテロバイポーラトランジス
タ)により構成しても良い。
【0046】一方、上記実施例では、負性抵抗回路12
の伝送線路15の長さを短くすることにより、帰還回路
の帰還の強さを最大からずらして小さくするように構成
したが、これに限られるものではなく、上記伝送線路1
5の長さは負性抵抗の強さが最大の条件の場合のままと
し、他の伝送線路やスタブの各長さやコンデンサの容量
等を調節して発振出力を小さくすることにより、線形性
を有するように構成しても良い。また、上記実施例で
は、共振回路13を平面共振器により構成したが、これ
に代えて、誘電体共振器やダイオード共振器や空洞共振
器等により構成しても良い。
【0047】図6ないし図8は本発明の第2の実施例を
示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明す
る。尚、第1の実施例と同一部分には、同一符号を付し
ている。上記第2の実施例では、第1の実施例の電圧制
御発振器11の発振出力を増幅する増幅回路30を設
け、この増幅回路30と上記電圧制御発振器11とを1
つのMMICとして構成している。
【0048】上記増幅回路30は、図6に示すように、
入力整合回路31とHEMT32と出力整合回路33と
コンデンサ34とから構成されている。上記入力整合回
路31は、伝送線路35、スタブ36及びコンデンサ3
7を直列接続して構成されている。この場合、伝送線路
35とスタブ36の接続点を電圧制御発振器11の出力
端子(直流阻止用コンデンサ17の他端)に接続してい
る。また、伝送線路35の一端(スタブ36に接続する
端子と反対側の端子)をHEMT32のゲートに接続し
ている。そして、コンデンサ37の一端(スタブ36に
接続する端子と反対側の端子)を接地している。更に、
上記スタブ36とコンデンサ37の接続点を、HEMT
32のゲートバイアスを供給する電圧端子38としてい
る。
【0049】また、出力整合回路33は、伝送線路3
9、スタブ40及びコンデンサ41を直列接続して構成
されている。この場合、伝送線路39とスタブ40の接
続点をコンデンサ34の一端に接続している。また、伝
送線路39の一端(スタブ40に接続する端子と反対側
の端子)をHEMT32のドレインに接続している。そ
して、コンデンサ41の一端(スタブ40に接続する端
子と反対側の端子)を接地している。更に、上記スタブ
40とコンデンサ41の接続点を、HEMT32のドレ
インバイアスを供給する電圧端子42としている。
【0050】そして、HEMT32のソースを接地して
いる。このHEMT32は、負性抵抗回路12のHEM
T14と同一の半導体膜構造で構成されている。そし
て、HEMT32は、そのゲート長が0.5μmに、単
位ゲート幅が25μmに、フィンガー数が2本に設定さ
れている。また、コンデンサ34の他端(伝送線路39
とスタブ40の接続点に接続する端子と反対側の端子)
を増幅回路30の出力端子43としている。この出力端
子43から、増幅された発振出力を取り出す構成となっ
ている。
【0051】更に、入力整合回路31及び出力整合回路
33は、30GHz帯での利得が最大になるように構成
されており、いわゆる利得整合がとられている。また、
増幅回路30の伝送線路35、39及びスタブ36、4
0は、電圧制御発振器11(負性抵抗回路12及び共振
器13)の伝送線路及びスタブと同様にしてコプレーナ
線路26により構成されている。
【0052】そして、このような構成の増幅回路30及
び電圧制御発振器11は、InP基板上に集積して形成
されており、もって、1つのMMICを構成している。
このMMICの実際の回路パターンを図7に示す。この
図7における各符号及び引き出し線が示す各構成は、図
6において各符号及び引き出し線が示す各構成と同じ構
成である。尚、図7において、斜線で示す領域は、コン
デンサを示している。
【0053】さて、上述したように構成したMMIC
(電圧制御発振器11及び増幅回路30)の制御電圧
(ゲートバイアス)−発振周波数特性を測定した。この
場合、電圧制御発振器11のHEMT14のドレインバ
イアス(電圧端子21に印加する電圧)を2.5Vに設
定した。また、増幅回路30のHEMT32のゲートバ
イアス(電圧端子38に印加する電圧)を0Vに設定し
た。更に、上記HEMT32のドレインバイアス(電圧
端子42に印加する電圧)を2.5Vに設定した。そし
て、電圧端子25に印加するゲートバイアス(直流バイ
アス電圧)を0.00Vから−0.40V程度まで細か
く、具体的には、0.01Vきざみで変化させながら、
発振周波数及び出力電力を測定した。
【0054】上記測定結果をグラフにしたものが図8で
ある。この図8において、「菱形(四角)の点」は周波
数特性を示し、「丸形の点」は出力電力特性を示してい
る。上記図8から、第2の実施例においても、ゲートバ
イアスの変化に対して発振周波数が線形に変化するこ
と、即ち、ゲートバイアス(直流バイアス電圧)と発振
周波数とが極めて良い線形性を有することが明確に確認
された。更に、上記第2の実施例においては、出力電力
が1dB〜2dB程度の範囲となったこと、即ち、高い
出力電力が得られたことがわかる。
【0055】尚、上記第2の実施例では、電圧制御発振
器11と増幅回路30とを1つのMMICとして構成し
たが、これに限られるものではなく、例えばミキサや周
波数逓倍器やパワーアンプ等の回路を電圧制御発振器1
1(または電圧制御発振器11と増幅回路30を一緒に
したもの)と一緒にして1つのMMICとして構成して
も良い。
【0056】図9は本発明の第3の実施例を示すもので
あり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第
1の実施例と同一部分には、同一符号を付している。上
記第3の実施例では、第1の実施例の伝送線路15を設
けることを止めて、即ち、HEMT14のソースを直接
接地するように構成し、そして、HEMT14のゲート
とドレインとの間に、伝送線路44及びコンデンサ45
を直列に接続するように構成した。これにより、負性抵
抗回路12において並列帰還方式で帰還を加えるように
構成している。
【0057】上記構成の場合、伝送線路44の長さを変
更すると共に、コンデンサ45の容量を変更することに
より、帰還回路の帰還の強さを最大よりも弱くするよう
に調整することができる。即ち、上記伝送線路44の長
さ及びコンデンサ45の容量の調整により、ゲートバイ
アス(直流バイアス電圧)と発振周波数とが線形性を有
するように構成することが可能である。尚、この第3の
実施例のように並列帰還方式で帰還を加える構成に比べ
て、第1または第2の実施例のように直列帰還方式で帰
還を加える構成の方が、帰還回路の帰還の強さの調整が
簡単であり、設計を行い易い。
【0058】図10は本発明の第4の実施例を示すもの
であり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、
第1の実施例と同一部分には、同一符号を付している。
上記第4の実施例では、共振回路13の中にHEMT4
6を設け、このHEMT46のゲートに加えるバイアス
電圧によりゲートの容量を変化させて、発振周波数を可
変させるように構成している。
【0059】具体的には、HEMT46のドレインとソ
ースを接地し、HEMT46のゲートを、伝送線路47
及びコンデンサ48の直列回路を介して接地している。
上記伝送線路47とコンデンサ48との接続点を、ゲー
トバイアス(制御電圧または直流バイアス電圧)を加え
る電圧端子49としている。そして、HEMT46のゲ
ートを、伝送線路23とコンデンサ24との接続点にコ
ンデンサ50を介して接続している。
【0060】また、負性抵抗回路12のHEMT14の
ゲートに、バイアス供給回路51を接続している。この
バイアス供給回路51は、伝送線路52及びコンデンサ
53を直列に接続して構成されている。伝送線路52の
一端(コンデンサ53と接続される端子と反対側の端
子)は、HEMT14のゲート及び共振回路13の伝送
線路23に接続されている。コンデンサ53の一端(伝
送線路52と接続される端子と反対側の端子)は接地さ
れている。伝送線路52とコンデンサ53との接続点
は、バイアスを供給する電圧端子54となっている。
【0061】尚、上述した以外の第4の実施例の構成
は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従っ
て、上記第4の実施例においても、第1の実施例とほぼ
同じ作用効果を得ることができる。
【0062】また、上記第4の実施例の共振回路13に
おいては、HEMT46に代えて、図11に示す構成の
可変容量ダイオード(バラクタ)55を用いるように構
成しても良い。この第5の実施例の場合も、制御電圧に
よりバラクタ55の容量を変化させることにより、発振
周波数を可変させることができ、上記第4の実施例と同
じ作用効果を得ることができる。
【0063】図12は本発明の第6の実施例を示すもの
であり、第4の実施例と異なるところを説明する。尚、
第4の実施例と同一部分には、同一符号を付している。
上記第6の実施例では、第4の実施例の負性抵抗回路1
2に、第3の実施例の負性抵抗回路、即ち、並列帰還方
式の負性抵抗回路を用いるように構成している。これ以
外の第6の実施例の構成は、第4の実施例の構成と同じ
構成となっている。従って、上記第6の実施例において
も、第4の実施例と同じ作用効果を得ることができる。
【0064】また、上記第6の実施例の共振回路13に
おいて、HEMT46に代えて、図11に示す構成の可
変容量ダイオード(バラクタ)55を用いるように構成
しても良い。この構成の場合も、制御電圧によりバラク
タ55の容量を変化させることにより、発振周波数を可
変させることができ、上記第6の実施例と同じ作用効果
を得ることができる。
【0065】尚、上記第3ないし第7の各実施例におい
ては、発振出力を増幅する増幅回路、例えば第2の実施
例の増幅回路30を1つのMMICとして一体に設ける
ように構成しても良い。また、上記第3ないし第7の各
実施例において、ミキサや周波数逓倍器やパワーアンプ
等の回路を電圧制御発振器11(または電圧制御発振器
11と増幅回路30を一緒にしたもの)と一緒にして1
つのMMICとして構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気回路図
【図2】コプレーナ線路の部分斜視図
【図3】試作品の特性図
【図4】第1の実施例の特性図
【図5】MMICの回路パターンを拡大して示す図
【図6】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図7】図5相当図
【図8】図4相当図
【図9】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図11】本発明の第5の実施例を示す部分電気回路図
【図12】本発明の第6の実施例を示す図1相当図
【図13】従来構成を示す発振器のブロック図
【図14】異なる従来構成を示す図1相当図
【図15】更に異なる従来構成を示す図1相当図
【符号の説明】
11は電圧制御発振器、12は負性抵抗回路、13は共
振回路、14は高電子移動度トランジスタ(HEM
T)、15は伝送線路、16は整合回路、21は電圧端
子、22は出力端子、23は伝送線路、24はコンデン
サ、25は電圧端子、26はコプレーナ線路、30は増
幅回路、32は高電子移動度トランジスタ(HEM
T)、44は伝送線路、45はコンデンサ、46は高電
子移動度トランジスタ(HEMT)、55は可変容量ダ
イオードを示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、共振回
    路とを備え、前記トランジスタに加える直流バイアス電
    圧を可変することにより発振周波数を可変制御するよう
    に構成された電圧制御発振器において、 前記帰還回路の帰還量を、前記トランジスタの出力端子
    からトランジスタ側を見た負性抵抗の絶対値が最大にな
    る点からずらすことにより、前記負性抵抗を小さくする
    ように構成したことを特徴とする電圧制御発振器。
  2. 【請求項2】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、共振回
    路とを備え、前記トランジスタに加える直流バイアス電
    圧を可変することにより発振周波数を可変制御するよう
    に構成された電圧制御発振器において、 前記帰還回路の帰還の強さを最大よりも小さく設定する
    ことにより、前記直流バイアス電圧と前記発振周波数と
    が線形性を有するように構成したことを特徴とする電圧
    制御発振器。
  3. 【請求項3】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、共振回
    路とを備え、前記トランジスタに加える直流バイアス電
    圧を可変することにより発振周波数を可変制御するよう
    に構成された電圧制御発振器において、 発振出力を最大よりも小さく設定することにより、前記
    直流バイアス電圧と前記発振周波数とが線形性を有する
    ように構成したことを特徴とする電圧制御発振器。
  4. 【請求項4】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、共振回
    路とを備え、前記トランジスタに加える直流バイアス電
    圧を可変することにより発振周波数を可変制御するよう
    に構成された電圧制御発振器において、 前記帰還回路を、前記直流バイアス電圧と前記発振周波
    数とが線形性を有するように構成したことを特徴とする
    電圧制御発振器。
  5. 【請求項5】 前記帰還回路を、前記トランジスタと接
    地電極との間に伝送線路を設ける直列帰還方式で構成
    し、そして、 前記伝送線路の長さを、前記トランジスタの出力端子か
    らトランジスタ側を見た負性抵抗の絶対値が最大になる
    条件のときの長さよりも、前記伝送線路内の波長の数%
    に相当する長さの分だけ短くした長さ、または、この短
    くした長さ以下となるように設定したことを特徴とする
    請求項1記載の電圧制御発振器。
  6. 【請求項6】 前記トランジスタを電界効果トランジス
    タにより構成し、 前記帰還回路の伝送線路を前記電界効果トランジスタの
    ソース電極と接地電極との間に設け、そして、 前記直流バイアス電圧をゲートバイアスとしたことを特
    徴とする請求項5記載の電圧制御発振器。
  7. 【請求項7】 前記発振出力を増幅する増幅回路を備
    え、 前記増幅回路を、1個或いは複数個のトランジスタと、
    これらトランジスタとの整合をとる整合回路とから構成
    したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載の電圧制御発振器。
  8. 【請求項8】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、電圧に
    より容量を可変制御可能なコンデンサを有してなる共振
    回路とを備え、前記コンデンサに加える電圧を可変する
    ことにより発振周波数を可変制御するように構成された
    電圧制御発振器において、 前記帰還回路の帰還量を、前記トランジスタの出力端子
    からトランジスタ側を見た負性抵抗の絶対値が最大にな
    る点からずらすことにより、前記負性抵抗を小さくする
    ように構成したことを特徴とする電圧制御発振器。
  9. 【請求項9】 トランジスタ及びこのトランジスタに正
    帰還を加える帰還回路からなる負性抵抗回路と、電圧に
    より容量を可変制御可能なコンデンサを有してなる共振
    回路とを備え、前記コンデンサに加える電圧を可変する
    ことにより発振周波数を可変制御するように構成された
    電圧制御発振器において、 前記帰還回路の帰還の強さを最大よりも小さく設定する
    ことにより、前記直流バイアス電圧と前記発振周波数と
    が線形性を有するように構成したことを特徴とする電圧
    制御発振器。
  10. 【請求項10】 前記帰還回路を、前記トランジスタの
    入力端子と出力端子との間に伝送線路及びコンデンサを
    設ける並列帰還方式で構成し、そして、 前記伝送線路の長さ及び前記コンデンサの容量を、前記
    トランジスタの出力端子からトランジスタ側を見た負性
    抵抗の絶対値が最大になる条件からずらすことにより、
    前記負性抵抗を小さくしたことを特徴とする請求項1ま
    たは8に記載の電圧制御発振器。
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