JPH1089443A - 楕円形歯車 - Google Patents

楕円形歯車

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JPH1089443A
JPH1089443A JP8243076A JP24307696A JPH1089443A JP H1089443 A JPH1089443 A JP H1089443A JP 8243076 A JP8243076 A JP 8243076A JP 24307696 A JP24307696 A JP 24307696A JP H1089443 A JPH1089443 A JP H1089443A
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tooth
rotating body
rotation
curve
rotating
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Akitoshi Kitano
北野昭俊
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F3/00Measuring the volume flow of fluids or fluent solid material wherein the fluid passes through the meter in successive and more or less isolated quantities, the meter being driven by the flow
    • G01F3/02Measuring the volume flow of fluids or fluent solid material wherein the fluid passes through the meter in successive and more or less isolated quantities, the meter being driven by the flow with measuring chambers which expand or contract during measurement
    • G01F3/04Measuring the volume flow of fluids or fluent solid material wherein the fluid passes through the meter in successive and more or less isolated quantities, the meter being driven by the flow with measuring chambers which expand or contract during measurement having rigid movable walls
    • G01F3/06Measuring the volume flow of fluids or fluent solid material wherein the fluid passes through the meter in successive and more or less isolated quantities, the meter being driven by the flow with measuring chambers which expand or contract during measurement having rigid movable walls comprising members rotating in a fluid-tight or substantially fluid-tight manner in a housing
    • G01F3/10Geared or lobed impeller meters

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  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Measuring Volume Flow (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度が高く、耐久性に優れた楕円形歯車を得
ること。 【解決手段】 短径軸側の歯型を擺線とこれに類似する
歯型にし、ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸側をイ
ンボリュート歯型にしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の互いに噛み合い
係合する楕円形歯車を、計量室内に回転自在に収装して
構成される楕円形歯車式流量計の楕円形歯車回転体(以
下回転体と称す)の設計による形状に関するものであ
る。産業上の利用分野における発明の目的は、保証する
精度を0.1パ−セント以下の超高精度とするにあり、
電子技術の補正機能と相俟って機械的構成の表示が、長
期間に亙る運転に対して常に正確な流量を示す耐久性能
により、再現性を確実ならしめ、しかして高度の計量機
能による産業技術に貢献せしめるにある。
【0002】
【従来の技術】楕円形歯車式流量計の回転体は、滑るこ
となく互いに係合して転展する一対の楕円形ピッチ線に
インボリュ−ト歯型、サイクロイド歯型等の歯型を設歯
した形状をなし、流量計の計量室内に互いに噛み合い係
合して収装され、これら楕円形歯車回転体と計量室内の
壁面とで形成される閉じ込み空間を舛として、被計測流
体を計量する機能を応用した計器である。
【0003】インボリュ−ト歯型の回転体は、非圧縮性
の流体を計測する場合、図1(a)に示すピッチ点P付
近の拡大図図1(b)で、噛合い回転する際の閉じ込み
空間(V)の容積が大きく変化し、非圧縮性の流体が該
容積の縮小する際の閉じ込み現象のため、噛合い係合す
る歯面に強い荷重が加わり、著しい擦過損傷(スコ−リ
ング傷)が生ずる。このような傷が生じることにより、
流量計の流量と器差の関係を示す特性曲線が変化し、正
確な流量が表示されなくなる。インボリュ−ト歯型は、
噛み合い係合する歯型の噛合い圧力角が一定であり、自
在に回転するための噛み合い歯面の背隙の値が一定して
いるため、回転体間の隙間からの漏れが少ない特長があ
る。
【0004】サイクロイド曲線又は類似の曲線を用いた
歯型の回転体は、図2(a)に示すピッチ点P付近の拡
大図、図2(b)で、噛合い回転する際の閉じ込み空間
(V)の容積は相互の回転体の接触点T1 が接触すると
同時に接触点T2 が離れて閉じ込み現象を起こさないか
ら、前記のような傷を生じることがない。
【0005】亦、インボリュ−ト曲線の歯型は背隙の大
きい設計では、閉じ込み空間(V)が生ずることは、小
流量域の低速回転時から大流量域の高速回転時えの切り
替わりによる該閉じ込み空間内の流体が、歯型の背隙で
接する点が替わるため、入り口側に戻り現象となり、高
速回転に切り変わったのちは、両回転体のイナ−シャが
効果的となるから出口側えのみ送り出される。この現象
は、図3に示すように器差特性曲線が小流量域で特異な
器差減少を示すが、サイクロイド曲線及び類似の曲線に
よる歯型はこのような現象を軽減する。
【0006】楕円形ピッチ線に設歯した歯車は、ピッチ
線の長径と短径の中間点で両回転体の回転中心を結ぶ軸
線に対する角度が最大となり、これと工具圧力角を加え
た噛合い圧力角は大となる。
【0007】インボリュ−ト歯型の該噛合い点での噛合
い圧力角は、ピッチ線上の角度と変わらないから、低速
回転でのトルクの切り変わりの際、図1(c)に示した
隙間が図1(d)に閉じる時の回転体A1 に対して回転
体A2 が点h及び点cの距離eが接触するするまでの回
動する角度αは小さく、隙間による入口側と出口側の通
路の持続時間は短いため洩れる量は少ない。これに対
し、図2(c)に示すサイクロイド歯型は、閉じ込み現
象を避ける回転体となるが、ピッチ点における背隙の値
に対して、ピッチ点を離れた歯型の歯先、及び歯元が接
する係合位置では低速回転でのトルクの切り替わりの
際、噛合い圧力角が最大となり、図に示す点hと点cの
距離eが図2(d)に示すゼロとなり接触するまでの回
転体A1 に対する回転体A2 の回動角度αは前記に比し
大きく、切り替わる際の隙間の持続時間がかかるため、
その間の漏れ量が多いため器差値を大きくする。
【0008】両回転体A1 とA2 は一点接触に近い回転
をするが、ピッチ線を離れた歯先及び歯元の噛み合い部
分は、噛合い圧力角が大となり、一定の背隙をもって回
転する歯型の背隙は、図2(e)に示すピッチ線を離れ
た歯先側及び歯元側が接する相互歯面の間隔は、両回転
体の回転軸を結ぶ線O1、O2のb点の法線方向bcの
距離Dは、次式で表される。
【0009】
【数5】
【0010】この(D)の値は、歯頂に近い部分では大
きいため、前記回転体のトルクが効果的に作用する低速
回転時のピッチ線の中間で、回転体Aにより回転体Bが
廻される状態から、トルクの切り替わりによる回転体A
が回転体Bにより廻される状態となる際、A回転体の歯
型のb点と回転体Bのc点との間隔Dは、ゼロとなり、
回転体Bは回転角度βで廻りc点とb点が接することに
なる。この角度βは、インボリュ−ト歯型の場合に比し
大きく、従って角度βがゼロになるまでの時間がかか
り、その間、流体の洩れる量が多くなる。
【0011】楕円形歯車は、低速回転時には回転体相互
の回転トクルが効果的に作用し、ある回転速度以上で
は、加速減速によるイナ−シャが効果的に作用するよう
になり、回転体のピッチ線の形状によるが、実験結果に
よると100RPM、乃至150RPM付近で切り変わ
る。
【0012】このような現象のため、サイクロイド歯
型、又は類似の歯型では、前記のインボリュ−ト歯型の
回転体と比較して漏れる量が大きく、高い精度が得られ
ない。計装関連の機器は、電子技術により格段の進歩が
なされているが、電気絶縁性流体の流量測定は可動部を
有する機械的構造の流量計が主体である。本発明は、電
子技術と結合せるメカトロ計器の改善を目的とし、従来
の流量計本体が再現性を欠き、電子技術による高精度の
計測機能を発揮させることが不可能である点に着目して
計量機能を為す回転体の欠点を除き精密な流量計測を保
証する技術を提供するにある。
【0013】
【発明の背景】楕円形歯車式流量計は、小型にして精度
が高く優れた性能を有するが、従来の歯型の回転体は上
記のような問題がある。計量の精度 0.1パ−セント
を保証するには、表示す流量の千分の一の誤差範囲以内
の正確さで計量しなければならない。したがって、回転
体の回転が円滑であり、しかも噛み合い係合する回転体
間の隙間から漏れる量の少ない形状の回転体でなければ
ならない。
【0014】図4(a)に示す楕円形歯車A1 、A2
が、低速で回転する場合は、同図に示す回転位置で、双
方の長軸が平行した、すなわち、ピッチ線B1 、B2
それぞれ中間点Pで接する。この時の軸径D1 、D2
等しい。微小流量による流体圧により矢印方向に回転
し、図4(b)を経て図4(d)に回転するまでは、回
転体A1 は回転体A2 の回転トルクにより回転させられ
る。
【0015】而して、双方の回転体の短径側の歯面に面
圧が加わり、長径側の歯面は背隙が保たれて回転する。
インボリュ−ト歯型では図1で説明した閉じ込み現象を
起こして歯面の傷が生じる。噛み合い圧力角を大きく
し、アデンダムを低くする設計では、噛合いが外れて円
滑な回転をしなくなる欠点がある。斜線で示す閉じ込ま
れる流体の量Vは小量でも、歯面に加えられる荷重の強
さは同じであり、擦過傷(スコ−リング傷)が生じる。
サイクロイド歯型、円弧歯型等では、ピッチ線の外側の
歯面で噛合い圧力角が大となり、低速回転から高速回転
に移行する際の背隙による回転角度変化が大きくなるた
め、入り口側から出口側えの通路を形成し、切り変わる
時間的な間隔が生じて流体の逆流による漏れ量が増加す
る。また高速時の差圧増大による漏れ量が増加して、大
流量域の器差値が大となる。図5(a)は、低速回転の
トルクが効果的に作用して回転体を相互に廻し、廻され
駆動する歯型の位置を二重点線で示した説明図、図5
(b)は、高速回転の加速減速によるイナ−シャによる
駆動をなすピッチ線を二重点線で示し、ピッチ線の中間
点でトルクによる駆動ととイナ−シャによる駆動の切り
替わりが起こるため、回転体の長径側の歯面をインボリ
ュ−ト歯型となすことにより内部漏れを防ぐ効果が得ら
れる。楕円形ピッチ線に接歯される歯型の形状は、ピッ
チ線上でそれぞれ異なった噛合い状態を示す。インボリ
ュ−ト曲線の歯型は、互いに噛合い係合する際、両回転
体の軸を結ぶ線と交わるピッチ点での圧力角は、歯元、
ピッチ点、歯先の各部分で同一であり、噛合い係合によ
る閉じ込みが多く、回転に伴いスコ−リング傷を生じ、
回転抵抗を及ぼす。サイクロイド曲線の歯型面は、歯型
の中心線上の工具圧力角に対し、歯先及び歯元部分の圧
力角は次第に大きくなり、閉じ込み現象の無い噛合いが
なされる。前記の両回転体の軸を結ぶ線と交わるピッチ
点での噛合い圧力角は歯型の中心線を離れるに従い大と
なり、背隙の大きさに対する回転体の駆動、被駆動の切
り替わりの際の回転する円周切線方向の移動距離がイン
ボリュ−トの場合よりも長く、時間的にも長くなるので
あり、回転トルクの切り替わり時における漏れが多い特
性がある。このような歯型による特性に注目して、正円
歯車のポンプ機構と異なる楕円歯車式流量計の楕円状ピ
ッチ線に接歯する歯型を選択して設計することにより、
器差特性を改善すると共に従来製品の欠陥である閉じ込
み現象を解消する回転体により、工業計器としての精度
と信頼性を高めるにある。容積式流量計の特徴である高
い計量精度は、回転体の円滑な回転と、内部漏れを小さ
くすることにより性能が発揮されるから、回転状態を解
析することによるピッチ線上のの歯型を選択して設計す
ることが重要であり、各流量域における器差特性を改善
することが可能となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、楕円
形歯車の回転体相互の回転運動の状態が、トルクが効果
的に作用する低速回転、及びイナ−シャが効果的に作用
する高速回転の前記作用の問題を解決するピッチ線に設
歯する歯型を選択して回転体を構成し、計量機能をなす
回転体が円滑に回転し、かつ内部漏れによる器差の増加
を軽減することにより、精度が高く、しかも耐久性を改
善されることによる流量計の再現性を高めるにある。楕
円歯車式流量計の計量機能を有する楕円状回転体は、微
小流量の場合は回転速度が遅く、両回転体の軸を結ぶ各
半径の長さの差によるトルクが効果的に作用して回転が
与えられる。流量が大となり、回転体の回転速度が遅く
なるとともに両回転体の加速・減速によるイナ−シャが
効果的に作用し、交互に回転が与えられる。図1
(c)、図2(c)及び、図2(e)で示したように、
このような閉じ込み現象、隙間による通路の形成の為に
よる内部漏れは、回転速度と流量の正確な関係、すなわ
ち器差特性の直線性を示さず、不正確な表示をなす。閉
じ込みのない回転体の歯型は噛合いの一点接触の回転状
態が前記のような現象を生ずることがなく、長径側のイ
ンボリュ−ト曲線の歯面は高速回転での駆動による面圧
を受けない合理的な設計の回転体である為、器差の小流
量でのピ−クがなくなり正確な表示を示す。
【0017】
【課題を解決するための手段、作用】本願の発明は、楕
円歯車式流量計の互いに噛合い係合する回転体の歯型形
状を、該回転体の回転速度の低速回転と高速回転とにお
ける回転係合角度による閉じ込まれる被計測流体の流れ
る方向を、均一ならしめる効果を発揮し、かつ噛合い連
動する歯型の磨耗を最小ならしめるごとく、短径軸側の
歯型を擺線、内擺線、外擺線およびこれと類似の形状の
歯型となし、両回転体のピッチ線が互いに接する接点の
共通法線と、両回転軸を結ぶ線とのなす角度が大となる
該ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸側を、インボリ
ュ−ト歯型およびこれと類似する形状の歯型をもって形
成したことにより、小流量から大流量に切り変わる際の
両回転体の歯面が互いに係合する背隙が、計量室の入り
口から出口側えの連通する隙間が生じ、流体圧により、
計測される流体が出口側に漏れる現象と、要回転体のト
ルクの切り替わりの際の回転角度を最小ならしめる事が
可能となる。両回転体の長径軸歯面の形状はインボリュ
−ト曲線であるため、アデンダム部分の歯面とこれと係
合する相手側回転体のデデンダム部分の歯面との隙間
は、サイクロイド曲線に対して均一にしてかつ小さいた
め、前記の漏れ量を軽減することができる。すなわち、
ピッチ線の中間部の噛合い係合する長径軸側の歯面は、
歯元より歯先まで噛合い圧力角が一定値を保ちながら回
転するが、高速回転時の噛合い圧力が加わらず、短径軸
側のサイクロイド曲線及び類似の曲線の歯型は、閉じ込
み現象がなく、歯面に強い応力が加わらないため、歯面
の磨耗は僅少である。
【0018】互いに噛合い係合する回転体の歯型は、回
転トルクが効果的である低速回転時の背隙による回転角
度の変化に伴う間の漏れ量を少なくし、大流量の高速回
転の場合の閉じ込み現象が起こすスコ−リング傷発生を
解消する効果が得られる。
【0019】
【実施例】図6は、本発明の実施例の楕円歯車回転体の
断面説明図である。楕円形ピッチ線に、擺線、内擺線、
または外擺線をもって描かれる歯型曲線、円弧曲線を以
て描かれる歯型曲線またはこれらと類似する形状の歯型
Gとなし、滑る事無く転展する楕円形ピッチ線に接歯し
た回転体の、ピッチ線P11PS1 の中間点の半径Dm1
の中間歯部分の長径側の歯面をインボリュ−ト歯型Eと
なした形状の回転体である。更に長径部の歯型を前記中
間歯よりも大なるモジュ−ルの歯型L1 を設歯し、これ
と噛み合う短径部の歯型S1 を設歯した実施例である。
図7は、前記図6に示す歯型の回転体を互いに係合させ
た噛合いを示し、回転に伴い点E1 が離れる時に点E2
が接する状態を示す。軸O1 を回転軸とする回転体A1
のピッチ線B1 と、軸O2 を回転軸とする回転体A2
ピッチ線B2 は、互いに滑る事無く転展する。回転体
は、それぞれのピッチ線に擺線、内擺線、外擺線、サイ
クロイド曲線またはこれらと類似の曲線を歯型とする歯
1 を設歯し、ピッチ線の短軸と長軸との中間部分の歯
の長径軸側の歯面E1 及びこれと係合する回転体A2
ピッチ線B2 の歯面E2 をインボリュ−ト歯型とする歯
を設歯する回転体である。回転体の扁平度を大きくし、
回転体の回転容積式関に対する吐出量の割合(吐出率)
を高くし、容積率を大ならしめ、計量機能を改善すると
ともに計器本体の大きさを小さくすることによる小型化
・軽量化のため、ピッチ線の長径部の歯型Lは、歯型の
中心線に対し正の転移量を与え、かつモジュ−ルが大き
い歯型となし、これと係合する短径部分の歯型Sを負の
転移量を与えてなる形状にした歯型を設歯した形状の回
転体の応用例を示す。
【0020】
【発明の効果】楕円歯車式流量計は、計量機能をなす回
転体の歯型による噛合いにより、計量室の入り口側と出
口側とが回転体により常に遮断して流体の漏れを防ぎ、
高い計量精度が得られるが、楕円形のピッチ線に設歯さ
れる歯型による噛合いが、流体の出口側えの漏れ、或い
は入り口側えの戻りが生じて、正確な流量が表示されな
い。また、楕円形ピッチ線の回転は回転体相互の加速、
減速の繰り返しを与えるため、必然的に流体に脈動が加
えられて器差値の増加を免れないが、流量による回転体
の回転を解析することにより、複数の歯型曲線を選択し
て設歯した回転体を回転速度の状態に応じて支障なく回
転が与えられ、かつ高い精度の計量機能が得られるので
ある。楕円歯車式流量計の計量機能を有する回転体が、
被計測流体の流れによる計量室の入り口及び出口間の差
圧で回転し、その回転により流量を表示するが、一対の
互いに噛合い係合する回転体の楕円形ピッチ線は、小流
量の場合の低速回転時は、回転コルクが効果的に作用し
て回転が与えられ、大流量の場合の高速回転時は、加速
減速のイナーシャが効果的に作用して回転が与えられ
る。而してピッチ線に設歯される歯型により回転時の状
態が異なるため、器差が変化すると共にインボリュート
歯型のポンプ機構のごとき機能のため、閉じ込み現象に
よるスコーリング傷発生が起こり、計量機能が損なわれ
る。これらの現象を解消して、高い精度の計量機能を発
揮させるために、歯型曲線を適宜に選択して設歯する合
理的な設計により、回転体の円滑な回転機能を与えると
ともに、閉じ込み現象を解消して耐久性の優れた回転体
によりる再現性を保証し、しかも計量精度の高い性能を
発揮する事が出来る。回転体相互の低速回転時の回転ト
ルクの切り替わり、高速回転時のイナーシャ切り替えの
繰り返しにおける、歯型による流体の送り出しは一定方
向であり、器差特性曲線は優れた直線的の安定性した性
能を示し、工業計器としての信頼性が高められる。
【0021】本発明の楕円形歯車の互いに噛み合い係合
する一対を、計量室内に収装してなる流量計の計量機能
を改善する応用のほか、楕円形歯車をポンプ機構に用い
る歯車ポンプに応用することも可能であり、回転駆動軸
と楕円形歯車回転体の一方又は両方の軸を、管内流量が
一定速度で流れるごとく、調整歯車機構を前記駆動軸と
歯車回転体の軸との間に介在せしめて、管内の流体を、
一定速度、即ち一定の流量で圧送するポンプ機構は、規
定の流体の流送量をきわめて正確に圧送する事が出来
る。特に液体の温度管理による流体の体積変化、粘度変
化によるポンプ機構内部の流体が出口側に漏れる状態
を、リアルタイムに温度条件と相対関係にある体積変
化、粘度変化による内部隙間からの漏れ量を把握し、調
整する機能を発揮する。而して、例えば、ボイラーの燃
焼管理、各種液体調合管理等における正確な流量制御を
確実に、かつ合理的に機能させることができる。前記駆
動軸と回転体の軸とは、回転体の変則回転を与える調整
歯車機構、或いは電子機器による調整機構を介在させる
ものであり、管内の流体の流速を流体による条件に応じ
た調整を同時に作用させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】楕円形歯車式流量計の回転体のインボリュ−ト
歯型の閉じ込みを示す説明図及び楕円形歯車式流量計の
回転体のインボリュ−ト歯型の中間歯部分の低速回転時
における歯先の隙間の変化を示す説明図。
【図2】楕円形歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯
型の隙間の生ずる状態の説明図及び楕円形歯車式流量計
の回転体のサイクロイド歯型の中間歯部分の低速回転時
における歯先の隙間の変化を示す説明図。並びに楕円形
歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯型の中間歯部分
の低速回転時における歯先の隙間の説明図、及び楕円形
歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯型の中間歯部分
の低速回転時における歯先の隙間の説明図。
【図3】在来のインボリュ−ト歯型の楕円歯車式流量計
の器差特性曲線。
【図4】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する関係を示す説明図。
【図5】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する低速と高速回転速度による駆動、被駆動の関係を
示す説明図。
【図6】実施例の歯型の説明図。
【図7】実施例の楕円歯車回転体の噛合い状態説明図。
【符号の説明】
1 ,A2 : 楕円歯車回転体 B1 ,B2 : ピッチ線 D1 ,D2 : 楕円歯車回転体の半径 E1 ,E2 : 歯面 O1 ,O2 : 回転軸 P1 ,P2 : 噛合い点 V : 閉じ込み部分 1 : 計量室 2 : 入り口 3 : 出口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 楕円形歯車
【特許請求の範囲】
【数1】 及びμをa、b、c及びdで定まる数とするとき、ρ1
の方向角θ1 を次式
【数2】 より描かれる曲線及びこれと係合する他の曲線を、極座
標において動径の長さρ1 を次式
【数3】 および動径の方向角θ2 を次式
【数4】 より求めて描かれる曲線およびその類似曲線をピッチ線
とする楕円歯車回転体の一対をそれぞれの短径と長径と
が互いに係合させて回動するごとく一方の回転体と、他
方の回転体を互いに噛み合うごとく、計量室内に回転可
能に収装してなる楕円歯車式流量計の回転体の歯型形状
を、短径軸側の歯型を擺線、内擺線、外擺線およびこれ
と類似の形状の歯型となし、両回転体のピッチ線が互い
に接する接点の共通法線と、両回転軸を結ぶ線とのなす
角度が大となる該ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸
側を、インボリュ−ト歯型およびこれと類似する形状の
歯型を形成したことを特徴とする回転体を計量室内に互
いに係合させてなる楕円形歯車。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の互いに噛み合い
係合する楕円形歯車を、計量室内に回転自在に収装して
構成される楕円形歯車式流量計の楕円形歯車回転体(以
下回転体と称す)の設計による形状に関するものであ
る。産業上の利用分野における発明の目的は、楕円形歯
車式流量計の保証する精度を0.1パ−セント以下の超
高精度とするにあり、電子技術の補正機能と相俟って機
械的構成の表示が、長期間に亙る運転に対して常に正確
な流量を示す耐久性能により、再現性を確実ならしめ、
しかして高度の計量機能による産業技術に貢献せしめる
にある。
【0002】
【従来の技術】楕円形歯車式流量計の回転体は、滑るこ
となく互いに係合して転展する一対の楕円形ピッチ線に
インボリュ−ト曲線の歯型を設けた形状、あるいはサイ
クロイド曲線の歯型を設けた形状をなした楕円歯車回転
体を、流量計の計量室内に互いに噛み合い係合して収装
され、これら楕円形歯車回転体と計量室内の壁面とで形
成される閉じ込み空間を舛として、被計測流体を計量す
る機能を応用した計器に用いられる。
【0003】インボリュ−ト曲線の歯型の楕円歯車回転
体は、非圧縮性の流体を計測する場合、図1(a)に示
すピッチ点P付近の拡大図図1(b)で、噛合い回転す
る際の閉じ込み空間(V)を形成し、この容積が大きく
変化し、非圧縮性の流体が該容積の縮小する際の閉じ込
み現象のため、噛合い係合する歯面に強い荷重が加わ
り、著しい擦過損傷(スコ−リング傷)が生ずる。この
ような傷が生じることにより、流量計の流量と器差の関
係を示す特性曲線が変化し、正確な流量が表示されなく
なる。インボリュ−ト歯型は、噛み合い係合する歯型の
噛合い圧力角が一定であり、自在に回転するための噛み
合い歯面の背隙の値が一定しているため、回転体間の隙
間からの漏れが少ない特徴がある。
【0004】亦、インボリュ−ト曲線の歯型は背隙の大
きい設計では、閉じ込み空間(V)が生ずることは、小
流量域の低速回転時から大流量域の高速回転時えの切り
替わりによる該閉じ込み空間内の流体が、歯型の背隙で
接する点が替わるため、入り口側に戻り現象となり、高
速に切り変わったのちは、両回転体のイナ−シャが効果
的となるから出口側えのみ送り出される。この現象は、
図3に示すように器差特性曲線が小流量域で特異な器差
減少を示すが、サイクロイド曲線及び類似の曲線による
歯型はこのような現象を軽減するの隙間からの漏れが少
ない特長がある。
【0005】サイクロイド曲線又は類似の曲線を用いた
歯型の回転体は、図2(a)に示すピッチ点P付近の拡
大図、図2(b)で、噛合い回転する際の閉じ込み空間
(V)の容積は相互の回転体の接触点T1 が接触すると
同時に接触点T2 が離れて閉じ込み現象を起こさないか
ら、前記のような傷を生じることがない。
【0006】しかし、歯型の歯元および歯先部分の工具
圧力角は大きいため回転速度が変わる際の切り変わり時
間の持続が長いためここから漏れる量が多くなるからイ
ンボリュート曲線の歯型の回転体よりも器差性能が劣
る。
【0007】楕円形ピッチ線に設歯した歯車は、ピッチ
線の長径と短径の中間点で両回転体の回転中心を結ぶ軸
線に対する角度が最大となり、これと工具圧力角を加え
た噛合い圧力角は大となる。ピッチ線の中間部の長径軸
側の歯面で此の角度が最大となる噛合い位置で漏れ量が
多くなり、サイクロイド曲線の歯型の回転体は、インボ
リュート曲線の歯型の回転体に対して漏れる量が多い。
【0008】インボリュ−ト歯型の該噛合い点での工具
圧力角は、ピッチ線上の角度と変わらないから、低速回
転でのトルクの切り変わりの際、図1(c)に示した隙
間が図1(d)に閉じる時の回転体A1 に対して回転体
2 が点h及び点cの距離eが接触するするまでの回動
する角度αは小さく、隙間による入口側と出口側の通路
の持続時間は短いため洩れる量は少ない。これに対し、
図2(c)に示すサイクロイド歯型は、閉じ込み現象を
避ける回転体となるが、ピッチ点における背隙の値に対
して、ピッチ点を離れた歯型の歯先、及び歯元が接する
係合位置では低速回転でのトルクの切り替わりの際、噛
合い圧力角が最大となり、図に示す点hと点cの距離e
が図2(d)に示すゼロとなり接触するまでの回転体A
1 に対する回転体A2 の回動角度αは前記に比し大き
く、切り替わる際の隙間の持続時間がかかるため、その
間の漏れ量が多いため器差値を大きくする。
【0009】両回転体A1 とA2 は一点接触に近い回転
をするが、ピッチ線を離れた歯先及び歯元の噛み合い部
分は、噛合い圧力角が大となり、一定の背隙をもって回
転する歯型の背隙は、図2(e)に示すピッチ線を離れ
た歯先側及び歯元側が接する相互歯面の間隔は、両回転
体の回転軸を結ぶ線O1、O2のb点の法線方向bcの
距離Dは、次式で表される。
【0010】
【数5】
【0011】この(D)の値は、歯頂に近い部分では大
きいため、前記回転体のトルクが効果的に作用する低速
回転時のピッチ線の中間で、回転体Aにより回転体Bが
廻される状態から、トルクの切り替わりによる回転体A
が回転体Bにより廻される状態となる際、A回転体の歯
型のb点と回転体Bのc点との間隔Dは、ゼロとなり、
回転体Bは回転角度βで廻りc点とb点が接することに
なる。この角度βは、インボリュ−ト歯型の場合に比し
大きく、従って角度βがゼロになるまでの時間がかか
り、流体の洩れる量が多くなる。
【0012】楕円形歯車は、低速回転時には回転体相互
のトクルが効果的に作用し、ある回転速度以上では、加
速減速によるイナ−シャが効果的に作用するようにな
り、回転体のピッチ線の形状によるが、実験結果による
と100RPM、乃至150RPM付近で切り変わる。
【0013】このような現象のため、サイクロイド歯
型、又は類似の歯型では、前記のインボリュ−ト歯型の
回転体と比較して漏れる量が大きく、高い精度が得られ
ない。計装関連の機器は、電子技術により格段の進歩が
なされているが、電気絶縁性流体の流量測定は可動部を
有する機械的構造の流量計が主体である。本発明は、電
子技術と結合せるメカトロ計器の改善を目的とし、従来
の流量計本体が再現性を欠き、電子技術による高精度の
計測機能を発揮させることが不可能である点に着目して
計量機能を為す回転体の欠点を除き精密な流量計測を保
証する技術を提供するにある。
【0014】
【発明の背景】楕円形歯車式流量計は、小型にして精度
が高く優れた性能を有するが、従来の歯型の回転体は上
記のような問題がある。計量の精度 0.1パ−セント
を保証するには、表示す流量の千分の一の誤差範囲以内
の正確さで計量しなければならない。したがって、回転
体の回転が円滑であり、しかも噛み合い係合する回転体
間の隙間から漏れる量の少ない形状の回転体でなければ
ならない。
【0015】図4(a)に示す楕円形歯車A1 、A2
が、低速で回転する場合は、同図に示す回転位置で、双
方の長軸が平行した、すなわち、ピッチ線B1 、B2
それぞれ中間点Pで接する。この時の軸径D1 、D2
等しい。微小流量による流体圧により矢印方向に回転
し、図4(b)を経て図4(d)に回転するまでは、回
転体A1 は回転体A2 の回転トルクにより回転させられ
る。
【0016】而して、双方の回転体の短径側の歯面に面
圧が加わり、長径側の歯面は背隙が保たれて回転する。
インボリュ−ト歯型では図1で説明した閉じ込み現象を
起こして歯面の傷が生じる。噛み合い圧力角を大きく
し、アデンダムを低くする設計では、噛合いが外れて円
滑な回転をしなくなる欠点がある。斜線で示す閉じ込ま
れる流体の量Vは小量でも、歯面に加えられる荷重の強
さは同じであり、擦過傷(スコ−リング傷)が生じる。
サイクロイド歯型、円弧歯型等では、ピッチ線の外側の
歯面で噛合い圧力角が大となり、低速回転から高速回転
に移行する際の背隙による回転角度変化が大きくなるた
め、入り口側から出口側えの通路を形成し、切り変わる
時間的な間隔が生じて流体の逆流による漏れ量が増加す
る。また高速時の差圧増大による漏れ量が増加して、大
流量域の器差値が大となる。図5(a)は、低速回転の
トルクが効果的に作用して回転体を相互に廻し、廻され
駆動する歯型の位置を二重点線で示した説明図、図5
(b)は、高速回転の加速減速によるイナ−シャによる
駆動をなすピッチ線を二重点線で示し、ピッチ線の中間
点でトルクによる駆動ととイナ−シャによる駆動の切り
替わりが起こるため、回転体の長径側の歯面をインボリ
ュ−ト歯型となすことにより内部漏れを防ぐ効果が得ら
れる。楕円形ピッチ線に接歯される歯型の形状は、ピッ
チ線上でそれぞれ異なった噛合い状態を示す。インボリ
ュ−ト曲線の歯型は、互いに噛合い係合する際、両回転
体の軸を結ぶ線と交わるピッチ点での圧力角は、歯元、
ピッチ点、歯先の各部分で同一であり、噛合い係合によ
る閉じ込みが多く、回転に伴いスコ−リング傷を生じ、
回転抵抗を及ぼす。サイクロイド曲線の歯型面は、歯型
の中心線上の工具圧力角に対し、歯先及び歯元部分の圧
力角は次第に大きくなり、閉じ込み現象の無い噛合いが
なされる。前記の両回転体の軸を結ぶ線と交わるピッチ
点での噛合い圧力角は歯型の中心線を離れるに従い大と
なり、背隙の大きさに対する回転体の駆動、被駆動の切
り替わりの際の回転する円周切線方向の移動距離がイン
ボリュ−トの場合よりも長く、時間的にも長くなるので
あり、回転トルクの切り替わり時における漏れが多い特
性がある。このような歯型による特性に注目して、正円
歯車のポンプ機構と異なる楕円歯車式流量計の楕円状ピ
ッチ線に接歯する歯型を選択して設計することにより、
器差特性を改善すると共に従来製品の欠陥である閉じ込
み現象を解消する回転体により、工業計器としての精度
と信頼性を高めるにある。容積式流量計の特徴である高
い計量精度は、回転体の円滑な回転と、内部漏れを小さ
くすることにより性能が発揮されるから、回転状態を解
析することによるピッチ線上のの歯型を選択して設計す
ることが重要であり、各流量域における器差特性を改善
することが可能となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、楕円
形歯車の回転体相互の回転運動の状態が、トルクが効果
的に作用する低速回転、及びイナ−シャが効果的に作用
する高速回転の前記作用の問題を解決するピッチ線に設
歯する歯型を選択して回転体を構成し、計量機能をなす
回転体が円滑に回転し、かつ内部漏れによる器差の増加
を軽減することにより、精度が高く、しかも耐久性を改
善されることによる流量計の再現性を高めるにある。楕
円歯車式流量計の計量機能を有する楕円状回転体は、微
小流量の場合は回転速度が遅く、両回転体の軸を結ぶ各
半径の長さの差によるトルクが効果的に作用して回転が
与えられる。流量が大となり、回転体の回転速度が遅く
なるとともに両回転体の加速・減速によるイナ−シャが
効果的に作用し、交互に回転が与えられる。図1
(c)、図2(c)及び、図2(e)で示したように、
このような閉じ込み現象、隙間による通路の形成の為に
よる内部漏れは、回転速度と流量の正確な関係、すなわ
ち器差特性の直線性を示さず、不正確な表示をなす。閉
じ込みのない回転体の歯型は噛合いの一点接触の回転状
態が前記のような現象を生ずることがなく、長径側のイ
ンボリュ−ト曲線の歯面は高速回転での駆動による面圧
を受けない合理的な設計の回転体である為、器差の小流
量でのピ−クがなくなり正確な表示を示す。
【0018】
【課題を解決するための手段、作用】本願の発明は、楕
円歯車式流量計の互いに噛合い係合する回転体の歯型形
状を、該回転体の回転速度の低速回転と高速回転とにお
ける回転係合角度による閉じ込まれる被計測流体の流れ
る方向を、均一ならしめる効果を発揮し、かつ噛合い連
動する歯型の磨耗を最小ならしめるごとく、短径軸側の
歯型を擺線、内擺線、外擺線およびこれと類似の形状の
歯型となし、両回転体のピッチ線が互いに接する接点の
共通法線と、両回転軸を結ぶ線とのなす角度が大となる
該ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸側を、インボリ
ュ−ト歯型およびこれと類似する形状の歯型をもって形
成したことにより、小流量から大流量に切り変わる際の
両回転体の歯面が互いに係合する背隙が、計量室の入り
口から出口側えの連通する隙間が生じ、流体圧により、
計測される流体が出口側に漏れる現象と、要回転体のト
ルクの切り替わりの際の回転角度を最小ならしめる事が
可能となる。両回転体の長径軸歯面の形状はインボリュ
−ト曲線であるため、アデンダム部分の歯面とこれと係
合する相手側回転体のデデンダム部分の歯面との隙間
は、サイクロイド曲線に対して均一にしてかつ小さいた
め、前記の漏れ量を軽減することができる。すなわち、
ピッチ線の中間部の噛合い係合する長径軸側の歯面は、
歯元より歯先まで噛合い圧力角が一定値を保ちながら回
転するが、高速回転時の噛合い圧力が加わらず、短径軸
側のサイクロイド曲線及び類似の曲線の歯型は、閉じ込
み現象がなく、歯面に強い応力が加わらないため、歯面
の磨耗は僅少である。
【0019】互いに噛合い係合する回転体の歯型は、回
転トルクが効果的である低速回転時の背隙による回転角
度の変化に伴う間の漏れ量を少なくし、大流量の高速回
転の場合の閉じ込み現象が起こすスコ−リング傷発生を
解消する効果が得られる。
【0020】
【実施例】図6は、本発明の実施例の楕円歯車回転体の
断面説明図である。楕円形ピッチ線に、擺線、内擺線、
または外擺線をもって描かれる歯型曲線、円弧曲線を以
て描かれる歯型曲線またはこれらと類似する形状の歯型
Gとなし、滑る事無く転展する楕円形ピッチ線に接歯し
た回転体の、ピッチ線P11PS1 の中間点の半径Dm1
の中間歯部分の長径側の歯面をインボリュ−ト歯型Eと
なした形状の回転体である。更に長径部の歯型を前記中
間歯よりも大なるモジュ−ルの歯型L1 を設歯し、これ
と噛み合う短径部の歯型S1 を設歯した実施例である。
図7は、前記図6に示す歯型の回転体を互いに係合させ
た噛合いを示し、回転に伴い点E1 が離れる時に点E2
が接する状態を示す。軸O1 を回転軸とする回転体A1
のピッチ線B1 と、軸O2 を回転軸とする回転体A2
ピッチ線B2 は、互いに滑る事無く転展する。回転体
は、それぞれのピッチ線に擺線、内擺線、外擺線、サイ
クロイド曲線またはこれらと類似の曲線を歯型とする歯
1 を設歯し、ピッチ線の短軸と長軸との中間部分の歯
の長径軸側の歯面E1 及びこれと係合する回転体A2
ピッチ線B2 の歯面E2 をインボリュ−ト歯型とする歯
を設歯する回転体である。回転体の扁平度を大きくし、
回転体の回転容積式関に対する吐出量の割合(吐出率)
を高くし、容積率を大ならしめ、計量機能を改善すると
ともに計器本体の大きさを小さくすることによる小型化
・軽量化のため、ピッチ線の長径部の歯型Lは、歯型の
中心線に対し正の転移量を与え、かつモジュ−ルが大き
い歯型となし、これと係合する短径部分の歯型Sを負の
転移量を与えてなる形状にした歯型を設歯した形状の回
転体の応用例を示す。
【0021】
【発明の効果】楕円歯車式流量計は、計量機能をなす回
転体の歯型による噛合いにより、計量室の入り口側と出
口側とが回転体により常に遮断して流体の漏れを防ぎ、
高い計量精度が得られるが、楕円形のピッチ線に設歯さ
れる歯型による噛合いが、流体の出口側えの漏れ、或い
は入り口側えの戻りが生じて、正確な流量が表示されな
い。また、楕円形ピッチ線の回転は回転体相互の加速、
減速の繰り返しを与えるため、必然的に流体に脈動が加
えられて器差値の増加を免れないが、流量による回転体
の回転を解析することにより、複数の歯型曲線を選択し
て設歯した回転体を回転速度の状態に応じて支障なく回
転が与えられ、かつ高い精度の計量機能が得られるので
ある。楕円歯車式流量計の計量機能を有する回転体が、
被計測流体の流れによる計量室の入り口及び出口間の差
圧で回転し、その回転により流量を表示するが、一対の
互いに噛合い係合する回転体の楕円形ピッチ線は、小流
量の場合の低速回転時は、回転コルクが効果的に作用し
て回転が与えられ、大流量の場合の高速回転時は、加速
減速のイナーシャが効果的に作用して回転が与えられ
る。而してピッチ線に設歯される歯型により回転時の状
態が異なるため、器差が変化すると共にインボリュート
歯型のポンプ機構のごとき機能のため、閉じ込み現象に
よるスコーリング傷発生が起こり、計量機能が損なわれ
る。これらの現象を解消して、高い精度の計量機能を発
揮させるために、歯型曲線を適宜に選択して設歯する合
理的な設計により、回転体の円滑な回転機能を与えると
ともに、閉じ込み現象を解消して耐久性の優れた回転体
によりる再現性を保証し、しかも計量精度の高い性能を
発揮する事が出来る。回転体相互の低速回転時の回転ト
ルクの切り替わり、高速回転時のイナーシャ切り替えの
繰り返しにおける、歯型による流体の送り出しは一定方
向であり、器差特性曲線は優れた直線的の安定性した性
能を示し、工業計器としての信頼性が高められる。
【0022】本発明の合理性のある噛合い機能の異なる
歯型の組み合わせによる楕円歯車回転体を装備した流量
計の実機テストデータにより、優れた器差特性と再現性
が立証されており、前記電子技術による精緻な補正機能
との組み合わせにより極めて高い精度を発揮するマイコ
ン装備の楕円歯車式流量計を実用に提供する。
【0023】従来の歯車式流量計は、0.1パーセント
の精度を保証出来ないことが性能確認試験に明らかにさ
れている。
【0024】これに対し本願の発明に係る楕円歯車回転
体は計量室内に装置することによりこれまでの欠陥が解
消され、電子式補正機能と合いまって極めて高い計量機
能が発揮できる。したがって、計量機能を高めた本体
と、電子装置を組み合わせた計器は、この高い計量精度
を保証する。
【0025】このように本願の楕円歯車回転体を用いた
高い精度の流量計は、流れる液体の量の誤差は、100
0の1または、2000分の1以下である。
【0026】此の高い精度の流量計を使用する場合は、
この計器を装備した設備により製造される化学製品の品
質が保証される。
【0027】従来の流量計のロータは、インボリュート
歯型のロータ、またはサイクロイド歯型のロータであ
る。これらのロータは、前に説明した通り、正確な値を
表示できない。さらに再現性が劣っている。これに対
し、発明の楕円歯車は、楕円歯車の回転の特徴を解析し
て、設計された。円滑な回転をすると同時に、閉じ込み
減少を解消し、計量室内の流体の漏れを防ぐ形状であ
る。インボリュート曲線とサイクロイド曲線を組み合わ
せた楕円歯車である。これらの曲線及び類似の曲線を組
み合わせた合理的な設計である。
【0028】本発明の楕円形歯車の互いに噛み合い係合
する一対を、計量室内に収装してなる流量計の計量機能
を改善する応用のほか、楕円形歯車をポンプ機構に用い
る歯車ポンプに応用することも可能であり、回転駆動軸
と楕円形歯車回転体の一方又は両方の軸を、管内流量が
一定速度で流れるごとく、調整歯車機構を前記駆動軸と
歯車回転体の軸との間に介在せしめて、管内の流体を、
一定速度、即ち一定の流量で圧送するポンプ機構は、規
定の流体の流送量を極めて正確に圧送する事が出来る。
特に液体の温度管理による流体の体積変化、粘度変化に
よるポンプ機構内部の流体が出口側に漏れる状態を、リ
アルタイムに温度条件と相対関係にある体積変化、粘度
変化による内部漏れ量を把握し、調整する機能を発揮す
る。而して、例えば、ボイラーの燃焼管理、各種液体調
合管理等における正確な流量制御を確実に、かつ合理的
に機能させることができる。前記駆動軸と回転体の軸と
は、回転体の変速回転を与える調整歯車機構、或いは電
子機器による調整機構を介在させるものであり、管内の
流体の流量計粗区を流体による条件に応じた調整を同時
に作用させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】楕円形歯車式流量計の回転体のインボリュ−ト
歯型の閉じ込みを示す説明図及び楕円形歯車式流量計の
回転体のインボリュ−ト歯型の中間歯部分の低速回転時
における歯先の隙間の変化を示す説明図。
【図2】楕円形歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯
型の隙間の生ずる状態の説明図及び変化を示す説明図及
び楕円形歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯型の中
間歯部分の低速回転時における歯先の隙間の変化を示す
説明図。
【図3】在来のインボリュ−ト歯型の楕円歯車式流量計
の器差特性曲線。
【図4】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する関係を示す説明図。
【図5】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する低速と高速回転速度による駆動、被駆動の関係を
示す説明図。
【図6】実施例の歯型の説明図。
【図7】実施例の楕円歯車回転体の噛合い状態説明図。
【符号の説明】 A1 ,A2 : 楕円歯車回転体 B1 ,B2 : ピッチ線 D1 ,D2 : 楕円歯車回転体の半径 E1 ,E2 : 歯面 O1 ,O2 : 回転軸 P1 ,P2 : 噛合い点 V : 閉じ込み部分 1 : 計量室 2 : 入り口 3 : 出口 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 楕円形歯車
【特許請求の範囲】
【数1】 及びμをa、b、c及びdで定まる数とするとき、ρ1
の方向角θ1 を次式
【数2】 より描かれる曲線及びこれと係合する他の曲線を、極座
標において動径の長さρ1 を次式
【数3】 および動径の方向角θ2 を次式
【数4】 より求めて描かれる曲線およびその類似曲線をピッチ線
とする楕円歯車回転体の一対をそれぞれの短径と長径と
が互いに係合させて回動するごとく一方の回転体と、他
方の回転体を互いに噛み合うごとく、計量室内に回転可
能に収装してなる楕円歯車式流量計の回転体の歯型形状
を、短径軸側の歯型を擺線、内擺線、外擺線およびこれ
と類似の形状の歯型となし、両回転体のピッチ線が互い
に接する接点の共通法線と、両回転軸を結ぶ線とのなす
角度が大となる該ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸
側を、インボリュ−ト歯型およびこれと類似する形状の
歯型を形成したことを特徴とする回転体を計量室内に互
いに係合させてなる楕円形歯車。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の互いに噛み
合い係合する楕円形歯車を、計量室内に回転自在に収装
して構成される楕円形歯車式流量計の楕円形歯車回転体
(以下回転体と称す)の設計による形状に関するもので
ある。
【0002】
【発明の背景】産業上の利用分野における発明の目的
は、楕円形歯車式流量計の保証する精度を0.1パ−セ
ント以下の超高精度とするにあり、電子技術の補正機能
と相俟って機械的構成の表示が、長期間に亙る運転に対
して常に正確な流量を示す耐久性能により、再現性を確
実ならしめ、しかして高度の計量機能による産業技術に
貢献せしめるにある。楕円形歯車の加工は、ワイヤーカ
ット装置で加工されるが、各ピッチ線を係合させて計量
室内に収装する場合、噛み合う歯面の隙間が、一定にし
て、かつ微小な間隔で組合せることが重要であるが、加
工される回転体素材の形状は、中心軸に対してシンメト
リーに仕上げることは困難であり、設計寸法に対する誤
差が免れない。
【0003】設計寸法に対してマイナスの歯型は、噛合
いで隙間が生じ、プラスの歯型同志が噛み合う部分で
は、ケーシング内に収装出来なくなる。
【0004】互いに噛合い係合する一対の楕円形歯車回
転体を製作するには、前記のプラスの歯型が回転可能の
形状になるごとく、両回転体の軸を離した位置で回点可
能に装備した歯型修正装置で、研磨修正することによ
り、円滑な回転をなす一対の回転体が得られる。
【0005】すなわち、設計寸法よりもプラス、または
マイナスの形状に加工された一対の噛み合う楕円形歯車
素材を、互いに平行する軸に取り付け、一方の取り付け
軸を回点自在に固定位置に装備し、他方の回転取り付け
軸を平行移動可能に装備して、これを一方の軸に対して
接近するごとく摺動可能にした装置となし、または、当
該軸を接近摺動すると共に軸方向の移動も可能にした装
置において、何れか一方の軸を駆動して前記楕円形歯車
素材を、回転を与えながら、摺り合わせ修正することに
より、計量室内にピッチ線を係合させて収装されたかつ
微小のクリアランスを以て計量室内の内部漏れが僅少に
して、自由に回転をなす回点体を加工すると互いに噛合
い係合する一対の楕円形歯車回転体を製作するには、前
記のプラスの歯型が回点可能の形状になるごとく、両回
点体の軸を離した位置で回点可能に装備した歯型修正装
置で、研磨修正することにより、円滑な回転をなす一対
の回転体が得られる。
【0006】すなわち、設計寸法よりもプラス、または
マイナスの形状に加工された一対の噛み合う楕円形歯車
素材を、互いに平行する軸に取り付け、一方の取り付け
軸を回転自在に固定位置に装備し、他方の回転取り付け
軸を平行移動可能に装備して、これを一方の軸に対して
接近するごとく摺動可能にした装置となし、または、当
該軸を接近摺動すると共に軸方向の移動も可能にした装
置において、何れか一方の軸を駆動して前記楕円形歯車
素材を、回転を与えながら、摺り合わせ修正することに
より、計量室内にピッチ線を係合させて収装された両回
転体の噛合い状態を、円滑に回転されると共に、均一に
して、かつ微小のクリアランスを以て計量室内の内部漏
れが僅少にして、自由に回転をなす回転体を加工するこ
とが出来る。 摺り合わせにより修正された歯型の面
は、設計寸法に対して、プラスの面は、マイナスの面と
係合して噛み合い運動することにより、器差特性が著し
く改善され、すぐれた計量機能を発揮することが可能と
なる。
【0007】
【従来の技術】楕円形歯車式流量計の回転体は、滑るこ
となく互いに係合して転展する一対の楕円形ピッチ線に
インボリュ−ト曲線の歯型を設けた形状、あるいはサイ
クロイド曲線の歯型を設けた形状をなした楕円歯車回転
体を、流量計の計量室内に互いに噛み合い係合して収装
され、これら楕円形歯車回転体と計量室内の壁面とで形
成される閉じ込み空間を舛として、被計測流体を計量す
る機能を応用した計器に用いられる。
【0008】インボリュ−ト曲線の歯型の楕円歯車回転
体は、非圧縮性の流体を計測する場合、図1(a)に示
すピッチ点P付近の拡大図図1(b)で、噛合い回転す
る際の閉じ込み空間(V)を形成し、この容積が大きく
変化し、非圧縮性の流体が該容積の縮小する際の閉じ込
み現象のため、噛合い係合する歯面に強い荷重が加わ
り、著しい擦過損傷(スコ−リング傷)が生ずる。この
ような傷が生じることにより、流量計の流量と器差の関
係を示す特性曲線が変化し、正確な流量が表示されなく
なる。インボリュ−ト歯型は、噛み合い係合する歯型の
噛合い圧力角が一定であり、自在に回転するための噛み
合い歯面の背隙の値が一定しているため、回転体間の隙
間からの漏れが少ない特徴がある。
【0009】亦、インボリュ−ト曲線の歯型は背隙の大
きい設計では、閉じ込み空間(V)が生ずることは、小
流量域の低速回転時から大流量域の高速回転時えの切り
替わりによる該閉じ込み空間内の流体が、歯型の背隙で
接する点が替わるため、入り口側に戻り現象となり、高
速に切り変わったのちは、両回転体のイナ−シャが効果
的となるから出口側えのみ送り出される。この現象は、
図3に示すように器差特性曲線が小流量域で特異な器差
減少を示すが、サイクロイド曲線及び類似の曲線による
歯型はこのような現象を軽減するの隙間からの漏れが少
ない特長がある。
【0010】サイクロイド曲線又は類似の曲線を用いた
歯型の回転体は、図2(a)に示すピッチ点P付近の拡
大図、図2(b)で、噛合い回転する際の閉じ込み空間
(V)の容積は相互の回転体の接触点T1 が接触すると
同時に接触点T2 が離れて閉じ込み現象を起こさないか
ら、前記のような傷を生じることがない。
【0011】しかし、歯型の歯元および歯先部分の工具
圧力角は大きいため回転速度が変わる際の切り変わり時
間の持続が長いためここから漏れる量が多くなるからイ
ンボリュート曲線の歯型の回転体よりも器差性能が劣
る。
【0012】楕円形ピッチ線に設歯した歯車は、ピッチ
線の長径と短径の中間点で両回転体の回転中心を結ぶ軸
線に対する角度が最大となり、これと工具圧力角を加え
た噛合い圧力角は大となる。ピッチ線の中間部の長径軸
側の歯面で此の角度が最大となる噛合い位置で漏れ量が
多くなり、サイクロイド曲線の歯型の回転体は、インボ
リュート曲線の歯型の回転体に対して漏れる量が多い。
【0013】インボリュ−ト歯型の該噛合い点での工具
圧力角は、ピッチ線上の角度と変わらないから、低速回
転でのトルクの切り変わりの際、図1(c)に示した隙
間が図1(d)に閉じる時の回転体A1 に対して回転体
2 が点h及び点cの距離eが接触するするまでの回動
する角度αは小さく、隙間による入口側と出口側の通路
の持続時間は短いため洩れる量は少ない。これに対し、
図2(c)に示すサイクロイド歯型は、閉じ込み現象を
避ける回転体となるが、ピッチ点における背隙の値に対
して、ピッチ点を離れた歯型の歯先、及び歯元が接する
係合位置では低速回転でのトルクの切り替わりの際、噛
合い圧力角が最大となり、図に示す点hと点cの距離e
が図2(d)に示すゼロとなり接触するまでの回転体A
1 に対する回転体A2 の回動角度αは前記に比し大き
く、切り替わる際の隙間の持続時間がかかるため、その
間の漏れ量が多いため器差値を大きくする。
【0014】両回転体A1 とA2 は一点接触に近い回転
をするが、ピッチ線を離れた歯先及び歯元の噛み合い部
分は、噛合い圧力角が大となり、一定の背隙をもって回
転する歯型の背隙は、図2(e)に示すピッチ線を離れ
た歯先側及び歯元側が接する相互歯面の間隔は、両回転
体の回転軸を結ぶ線O1、O2のb点の法線方向bcの
距離Dは、次式で表される。
【0015】
【数5】
【0016】この(D)の値は、歯頂に近い部分では大
きいため、前記回転体のトルクが効果的に作用する低速
回転時のピッチ線の中間で、回転体Aにより回転体Bが
廻される状態から、トルクの切り替わりによる回転体A
が回転体Bにより廻される状態となる際、A回転体の歯
型のb点と回転体Bのc点との間隔Dは、ゼロとなり、
回転体Bは回転角度βで廻りc点とb点が接することに
なる。この角度βは、インボリュ−ト歯型の場合に比し
大きく、従って角度βがゼロになるまでの時間がかか
り、流体の洩れる量が多くなる。
【0017】楕円形歯車は、低速回転時には回転体相互
のトクルが効果的に作用し、ある回転速度以上では、加
速減速によるイナ−シャが効果的に作用するようにな
り、回転体のピッチ線の形状によるが、実験結果による
と100RPM、乃至150RPM付近で切り変わる。
【0018】このような現象のため、サイクロイド歯
型、又は類似の歯型では、前記のインボリュ−ト歯型の
回転体と比較して漏れる量が大きく、高い精度が得られ
ない。計装関連の機器は、電子技術により格段の進歩が
なされているが、電気絶縁性流体の流量測定は可動部を
有する機械的構造の流量計が主体である。本発明は、電
子技術と結合せるメカトロ計器の改善を目的とし、従来
の流量計本体が再現性を欠き、電子技術による高精度の
計測機能を発揮させることが不可能である点に着目して
計量機能を為す回転体の欠点を除き精密な流量計測を保
証する技術を提供するにある。
【0019】
【発明の背景】楕円形歯車式流量計は、小型にして精度
が高く優れた性能を有するが、従来の歯型の回転体は上
記のような問題がある。計量の精度 0.1パ−セント
を保証するには、表示する流量の千分の一の誤差範囲以
内の正確さで計量しなければならない。したがって、回
転体の回転が円滑であり、しかも噛み合い係合する回転
体間の隙間から漏れる量の少ない形状の回転体でなけれ
ばならない。
【0020】図4(a)に示す楕円形歯車A1 、A2
が、低速で回転する場合は、同図に示す回転位置で、双
方の長軸が平行した、すなわち、ピッチ線B1 、B2
それぞれ中間点Pで接する。この時の軸径D1 、D2
等しい。微小流量による流体圧により矢印方向に回転
し、図4(b)を経て図4(d)に回転するまでは、回
転体A1 は回転体A2 の回転トルクにより回転させられ
る。
【0021】而して、双方の回転体の短径側の歯面に面
圧が加わり、長径側の歯面は背隙が保たれて回転する。
インボリュ−ト歯型では図1で説明した閉じ込み現象を
起こして歯面の傷が生じる。噛み合い圧力角を大きく
し、アデンダムを低くする設計では、噛合いが外れて円
滑な回転をしなくなる欠点がある。斜線で示す閉じ込ま
れる流体の量Vは小量でも、歯面に加えられる荷重の強
さは同じであり、擦過傷(スコ−リング傷)が生じる。
サイクロイド歯型、円弧歯型等では、ピッチ線の外側の
歯面で噛合い圧力角が大となり、低速回転から高速回転
に移行する際の背隙による回転角度変化が大きくなるた
め、入り口側から出口側えの通路を形成し、切り変わる
時間的な間隔が生じて流体の逆流による漏れ量が増加す
る。また高速時の差圧増大による漏れ量が増加して、大
流量域の器差値が大となる。図5(a)は、低速回転の
トルクが効果的に作用して回転体を相互に廻し、廻され
駆動する歯型の位置を二重点線で示した説明図、図5
(b)は、高速回転の加速減速によるイナ−シャによる
駆動をなすピッチ線を二重点線で示し、ピッチ線の中間
点でトルクによる駆動とイナ−シャによる駆動の切り替
わりが起こるため、回転体の長径側の歯面をインボリュ
−ト歯型となすことにより内部漏れを防ぐ効果が得られ
る。楕円形ピッチ線に接歯される歯型の形状は、ピッチ
線上でそれぞれ異なった噛合い状態を示す。インボリュ
−ト曲線の歯型は、互いに噛合い係合する際、両回転体
の軸を結ぶ線と交わるピッチ点での圧力角は、歯元、ピ
ッチ点、歯先の各部分で同一であり、噛合い係合による
閉じ込みが多く、回転に伴いスコ−リング傷を生じ、回
転抵抗を及ぼす。サイクロイド曲線の歯型面は、歯型の
中心線上の工具圧力角に対し、歯先及び歯元部分の圧力
角は次第に大きくなり、閉じ込み現象の無い噛合いがな
される。前記の両回転体の軸を結ぶ線と交わるピッチ点
での噛合い圧力角は歯型の中心線を離れるに従い大とな
り、背隙の大きさに対する回転体の駆動、被駆動の切り
替わりの際の回転する円周切線方向の移動距離がインボ
リュ−トの場合よりも長く、時間的にも長くなるのであ
り、回転トルクの切り替わり時における漏れが多い特性
がある。このような歯型による特性に注目して、正円歯
車のポンプ機構と異なる楕円歯車式流量計の楕円状ピッ
チ線に接歯する歯型を選択して設計することにより、器
差特性を改善すると共に従来製品の欠陥である閉じ込み
現象を解消する回転体により、工業計器としての精度と
信頼性を高めるにある。容積式流量計の特徴である高い
計量精度は、回転体の円滑な回転と、内部漏れを小さく
することにより性能が発揮されるから、回転状態を解析
することによるピッチ線上のの歯型を選択して設計する
ことが重要であり、各流量域における器差特性を改善す
ることが可能となる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、楕円
形歯車の回転体相互の回転運動の状態が、トルクが効果
的に作用する低速回転、及びイナ−シャが効果的に作用
する高速回転の前記作用の問題を解決するピッチ線に設
歯する歯型を選択して回転体を構成し、計量機能をなす
回転体が円滑に回転し、かつ内部漏れによる器差の増加
を軽減することにより、精度が高く、しかも耐久性を改
善されることによる流量計の再現性を高めるにある。楕
円歯車式流量計の計量機能を有する楕円状回転体は、微
小流量の場合は回転速度が遅く、両回転体の軸を結ぶ各
半径の長さの差によるトルクが効果的に作用して回転が
与えられる。流量が大となり、回転体の回転速度が遅く
なるとともに両回転体の加速・減速によるイナ−シャが
効果的に作用し、交互に回転が与えられる。図1
(c)、図2(c)及び、図2(e)で示したように、
このような閉じ込み現象、隙間による通路の形成の為に
よる内部漏れは、回転速度と流量の正確な関係、すなわ
ち器差特性の直線性を示さず、不正確な表示をなす。閉
じ込みのない回転体の歯型は噛合いの一点接触の回転状
態が前記のような現象を生ずることがなく、長径側のイ
ンボリュ−ト曲線の歯面は高速回転での駆動による面圧
を受けない合理的な設計の回転体である為、器差の小流
量でのピ−クがなくなり正確な表示を示す。
【0023】
【課題を解決するための手段、作用】本願の発明は、楕
円歯車式流量計の互いに噛合い係合する回転体の歯型形
状を、該回転体の回転速度の低速回転と高速回転とにお
ける回転係合角度による閉じ込まれる被計測流体の流れ
る方向を、均一ならしめる効果を発揮し、かつ噛合い連
動する歯型の磨耗を最小ならしめるごとく、短径軸側の
歯型を擺線、内擺線、外擺線およびこれと類似の形状の
歯型となし、両回転体のピッチ線が互いに接する接点の
共通法線と、両回転軸を結ぶ線とのなす角度が大となる
該ピッチ線の中間部分上の歯型の長径軸側を、インボリ
ュ−ト歯型およびこれと類似する形状の歯型をもって形
成したことにより、小流量から大流量に切り変わる際の
両回転体の歯面が互いに係合する背隙が、計量室の入り
口から出口側えの連通する隙間が生じ、流体圧により、
計測される流体が出口側に漏れる現象と、要回転体のト
ルクの切り替わりの際の回転角度を最小ならしめる事が
可能となる。両回転体の長径軸歯面の形状はインボリュ
−ト曲線であるため、アデンダム部分の歯面とこれと係
合する相手側回転体のデデンダム部分の歯面との隙間
は、サイクロイド曲線に対して均一にしてかつ小さいた
め、前記の漏れ量を軽減することができる。すなわち、
ピッチ線の中間部の噛合い係合する長径軸側の歯面は、
歯元より歯先まで噛合い圧力角が一定値を保ちながら回
転するが、高速回転時の噛合い圧力が加わらず、短径軸
側のサイクロイド曲線及び類似の曲線の歯型は、閉じ込
み現象がなく、歯面に強い応力が加わらないため、歯面
の磨耗は僅少である。
【0024】互いに噛合い係合する回転体の歯型は、回
転トルクが効果的である低速回転時の背隙による回転角
度の変化に伴う間の漏れ量を少なくし、大流量の高速回
転の場合の閉じ込み現象が起こすスコ−リング傷発生を
解消する効果が得られる。
【0025】
【実施例】図6は、本発明の実施例の楕円歯車回転体の
断面説明図である。楕円形ピッチ線に、擺線、内擺線、
または外擺線をもって描かれる歯型曲線、円弧曲線を以
て描かれる歯型曲線またはこれらと類似する形状の歯型
Gとなし、滑る事無く転展する楕円形ピッチ線に接歯し
た回転体の、ピッチ線P11PS1 の中間点の半径Dm1
の中間歯部分の長径側の歯面をインボリュ−ト歯型Eと
なした形状の回転体である。更に長径部の歯型を前記中
間歯よりも大なるモジュ−ルの歯型L1 を設歯し、これ
と噛み合う短径部の歯型S1 を設歯した実施例である。
図7は、前記図6に示す歯型の回転体を互いに係合させ
た噛合いを示し、回転に伴い点E1 が離れる時に点E2
が接する状態を示す。軸O1 を回転軸とする回転体A1
のピッチ線B1 と、軸O2 を回転軸とする回転体A2
ピッチ線B2 は、互いに滑る事無く転展する。回転体
は、それぞれのピッチ線に擺線、内擺線、外擺線、サイ
クロイド曲線またはこれらと類似の曲線を歯型とする歯
1 を設歯し、ピッチ線の短軸と長軸との中間部分の歯
の長径軸側の歯面E1 及びこれと係合する回転体A2
ピッチ線B2 の歯面E2 をインボリュ−ト歯型とする歯
を設歯する回転体である。回転体の扁平度を大きくし、
回転体の回転容積式関に対する吐出量の割合(吐出率)
を高くし、容積率を大ならしめ、計量機能を改善すると
ともに計器本体の大きさを小さくすることによる小型化
・軽量化のため、ピッチ線の長径部の歯型Lは、歯型の
中心線に対し正の転移量を与え、かつモジュ−ルが大き
い歯型となし、これと係合する短径部分の歯型Sを負の
転移量を与えてなる形状にした歯型を設歯した形状の回
転体の応用例を示す。
【0026】
【発明の効果】楕円歯車式流量計は、計量機能をなす回
転体の歯型による噛合いにより、計量室の入り口側と出
口側とが回転体により常に遮断して流体の漏れを防ぎ、
高い計量精度が得られるが、楕円形のピッチ線に設歯さ
れる歯型による噛合いが、流体の出口側えの漏れ、或い
は入り口側えの戻りが生じて、正確な流量が表示されな
い。また、楕円形ピッチ線の回転は回転体相互の加速、
減速の繰り返しを与えるため、必然的に流体に脈動が加
えられて器差値の増加を免れないが、流量による回転体
の回転を解析することにより、複数の歯型曲線を選択し
て設歯した回転体を回転速度の状態に応じて支障なく回
転が与えられ、かつ高い精度の計量機能が得られるので
ある。楕円歯車式流量計の計量機能を有する回転体が、
被計測流体の流れによる計量室の入り口及び出口間の差
圧で回転し、その回転により流量を表示するが、一対の
互いに噛合い係合する回転体の楕円形ピッチ線は、小流
量の場合の低速回転時は、回転コルクが効果的に作用し
て回転が与えられ、大流量の場合の高速回転時は、加速
減速のイナーシャが効果的に作用して回転が与えられ
る。而してピッチ線に設歯される歯型により回転時の状
態が異なるため、器差が変化すると共にインボリュート
歯型のポンプ機構のごとき機能のため、閉じ込み現象に
よるスコーリング傷発生が起こり、計量機能が損なわれ
る。これらの現象を解消して、高い精度の計量機能を発
揮させるために、歯型曲線を適宜に選択して設歯する合
理的な設計により、回転体の円滑な回転機能を与えると
ともに、閉じ込み現象を解消して耐久性の優れた回転体
によりる再現性を保証し、しかも計量精度の高い性能を
発揮する事が出来る。回転体相互の低速回転時の回転ト
ルクの切り替わり、高速回転時のイナーシャ切り替えの
繰り返しにおける、歯型による流体の送り出しは一定方
向であり、器差特性曲線は優れた直線的の安定性した性
能を示し、工業計器としての信頼性が高められる。
【0027】本発明の合理性のある噛合い機能の異なる
歯型の組み合わせによる楕円歯車回転体を装備した流量
計の実機テストデータにより、優れた器差特性と再現性
が立証されており、前記電子技術による精緻な補正機能
との組み合わせにより極めて高い精度を発揮するマイコ
ン装備の楕円歯車式流量計を実用に提供する。
【0028】従来の歯車式流量計は、0.1パーセント
の精度を保証出来ないことが性能確認試験に明らかにさ
れている。
【0029】これに対し本願の発明に係る楕円歯車回転
体は計量室内に装置することによりこれまでの欠陥が解
消され、電子式補正機能と合いまって極めて高い計量機
能が発揮できる。したがって、計量機能を高めた本体
と、電子装置を組み合わせた計器は、この高い計量精度
を保証する。
【0030】このように本願の楕円歯車回転体を用いた
高い精度の流量計は、流れる液体の量の誤差は、100
0の1または、2000分の1以下である。
【0031】此の高い精度の流量計を使用する場合は、
この計器を装備した設備により製造される化学製品の品
質が保証される。
【0032】従来の流量計のロータは、インボリュート
歯型のロータ、またはサイクロイド歯型のロータであ
る。これらのロータは、前に説明した通り、正確な値を
表示できない。さらに再現性が劣っている。これに対
し、発明の楕円歯車は、楕円歯車の回転の特徴を解析し
て、設計された。円滑な回転をすると同時に、閉じ込み
減少を解消し、計量室内の流体の漏れを防ぐ形状であ
る。インボリュート曲線とサイクロイド曲線を組み合わ
せた楕円歯車である。これらの曲線及び類似の曲線を組
み合わせた合理的な設計である。
【0033】本発明の楕円形歯車の互いに噛み合い係合
する一対を、計量室内に収装してなる流量計の計量機能
を改善する応用のほか、楕円形歯車をポンプ機構に用い
る歯車ポンプに応用することも可能であり、回転駆動軸
と楕円形歯車回転体の一方又は両方の軸を、管内流量が
一定速度で流れるごとく、調整歯車機構を前記駆動軸と
歯車回転体の軸との間に介在せしめて、管内の流体を、
一定速度、即ち一定の流量で圧送するポンプ機構は、規
定の流体の流送量を極めて正確に圧送する事が出来る。
特に液体の温度管理による流体の体積変化、粘度変化に
よるポンプ機構内部の流体が出口側に漏れる状態を、リ
アルタイムに温度条件と相対関係にある体積変化、粘度
変化による内部漏れ量を把握し、調整する機能を発揮す
る。而して、例えば、ボイラーの燃焼管理、各種液体調
合管理等における正確な流量制御を確実に、かつ合理的
に機能させることができる。前記駆動軸と回転体の軸と
は、回転体の変速回転を与える調整歯車機構、或いは電
子機器による調整機構を介在させるものであり、管内の
流体の流量計粗区を流体による条件に応じた調整を同時
に作用させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】楕円形歯車式流量計の回転体のインボリュ−ト
歯型の閉じ込みを示す説明図及び楕円形歯車式流量計の
回転体のインボリュ−ト歯型の中間歯部分の低速回転時
における歯先の隙間の変化を示す説明図。
【図2】楕円形歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯
型の隙間の生ずる状態の説明図及び変化を示す説明図及
び楕円形歯車式流量計の回転体のサイクロイド歯型の中
間歯部分の低速回転時における歯先の隙間の変化を示す
説明図。
【図3】在来のインボリュ−ト歯型の楕円歯車式流量計
の器差特性曲線。
【図4】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する関係を示す説明図。
【図5】楕円歯車回転体のピッチ線が互いに係合して回
転する低速と高速回転速度による駆動、被駆動の関係を
示す説明図。
【図6】実施例の歯型の説明図。
【図7】実施例の楕円歯車回転体の噛合い状態説明図。
【符号の説明】 A1 ,A2 : 楕円歯車回転体 B1 ,B2 : ピッチ線 D1 ,D2 : 楕円歯車回転体の半径 E1 ,E2 : 歯面 O1 ,O2 : 回転軸 P1 ,P2 : 噛合い点 V : 閉じ込み部分 1 : 計量室 2 : 入り口 3 : 出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに滑る事無く転展する一対の楕円状ピ
    ッチ線を、極座標において、動径の長さρ1 をa、b及
    びcを長さに関する数とし、dをゼロから1までの正
    数、xを自変数とし、nを任意の自変数とするとき、次
    式 【数1】 及びμをa、b、c及びdで定まる数とするとき、ρ1
    の方向角θ1 を次式 【数2】 より描かれる曲線及びこれと係合する他の曲線を、極座
    標において動径の長さρ1 を次式 【数3】 および動径の方向角θ2 を次式 【数4】 より求めて描かれる曲線およびその類似曲線をピッチ線
    とする楕円歯車回転体の一対をそれぞれの短径と長径と
    が互いに係合させて回動するごとく一方の回転体の回転
    軸を回転可能に装備し、他方の回転体の回転軸を前記回
    転軸に対して、平行かつ漸進的に接近するごとく回転可
    能に計量室内に収装してなる楕円歯車式流量計の回転体
    の歯型形状を、短径軸側の歯型を擺線、内擺線、外擺線
    およびこれと類似の形状の歯型となし、両回転体のピッ
    チ線が互いに接する接点の共通法線と、両回転軸を結ぶ
    線とのなす角度が大となる該ピッチ線の中間部分上の歯
    型の長径軸側を、インボリュ−ト歯型およびこれと類似
    する形状の歯型を形成したことを特徴とする回転体を計
    量室内に互いに係合させてなる楕円形歯車。
  2. 【請求項2】 楕円歯車回転体のピッチ線の長径部の歯
    型を正の転移量を与えてアデンダムの大なる形状とな
    し、これと噛み合う短径部を負の転移を与えてなる形状
    の歯型を設歯したことを特徴とする回転体を、計量室内
    に互いに係合させてなる請求項1記載の楕円形歯車。
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